JP2017228662A - プリント回路基板、電源装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路基板上のデッドスペースを有効活用することにより基板面積及び部品数を増やすことなく、回路部品をサージ電圧から保護すること。
【解決手段】他の装置との電気的に接続される出力端子2を有するプリント回路基板であって、出力端子2より侵入した静電気によるサージ電圧又はサージ電流から保護すべきツェナーダイオードZD1を有し、ツェナーダイオードZD1から出力端子2または回路上のグランドに対する電流経路の回路パターンFが、他の電流経路の回路パターンよりもインピーダンス又は寄生容量が大きくなるように形成されている。
【選択図】図3
【解決手段】他の装置との電気的に接続される出力端子2を有するプリント回路基板であって、出力端子2より侵入した静電気によるサージ電圧又はサージ電流から保護すべきツェナーダイオードZD1を有し、ツェナーダイオードZD1から出力端子2または回路上のグランドに対する電流経路の回路パターンFが、他の電流経路の回路パターンよりもインピーダンス又は寄生容量が大きくなるように形成されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、静電気が印加されたときの回路部品を保護する回路パターンを備えるプリント回路基板に関し、特に人が触れ得るプリント回路基板の接点やアンテナなどに繋がる回路にて静電気によるサージ電流を抑制する回路パターンに関する。
多くの製品において、人体が触れる可能性のある部分、例えば電池の電極が接触する接点、電源コネクタ、通信コネクタ、各種センサ、メンテナンスポート、他ユニットとの接点のような箇所が存在する。このような部分(箇所)に、静電気を帯びた人体(例えば手や指)が触れることにより、製品のプリント回路基板に瞬間的に過大な電圧が印加されたり、過大な電圧により生じた過電流が流れたりする。このような過大な電圧(以下、サージ電圧という)が印加されたり、過電流が流れたりする時間は、ナノ秒単位の短い時間ではあるが、明らかに定格外の電圧、電流であるため、回路部品の中には壊れる部品も出てくる場合がある。このようなサージ電圧は、静電気放電(Electrostatic Discharge:ESD)と呼ばれる現象により生じることがある。このサージ電圧の対策として、一般的にはサージ電圧が印加される部分と回路との間に(又は回路上に)、抵抗・コンデンサ・ダイオード・コイル等を挟むことにより、サージ電圧やサージ電流を抑える対策が行われている。例えば、特許文献1では、メモリカードコネクタを介して流入する静電気対策が開示されている。特許文献1では、メモリカードコネクタのコネクタピンに直に静電気が流入することを防ぐために、コネクタピン近傍に避雷針の役目を有する静電気導入ピンを設けて静電気を誘導している。更に、流入した静電気によるサージ電流をパターン配線で形成されたパターンコイルによって減衰させて、周辺回路への電磁気学的影響を軽減している。
大量生産される製品では、コストへの影響を考慮してプリント回路基板に実装する部品は機能上、必要最小限の部品とすることが求められている。そのため、上述した静電対策においても、コストアップせずにESD耐量を高めることが求められている。また、近年、製品の小型化が進むにつれて、部品が実装される基板のサイズも小さくなり、部品の実装密度が高くなっている。上述したパターン配線で形成されたパターンコイルは、殆どコストアップせずに対応できるという点では有効である一方、パターンコイルが占有する基板上の面積が増加し、部品が実装可能な面積を減少させてしまう点が課題となる。また、上述した背景技術は、メモリカードコネクタのコネクタピンそのものに静電気が流入した場合の対策とはなっていないため、静電気導入ピンを設置できないような構成の場合には回路そのものを保護することができないという課題がある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、回路基板上のデッドスペースを有効活用することにより基板面積及び部品数を増やすことなく、回路部品をサージ電圧から保護することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)他の装置との電気的に接続される接点を有するプリント回路基板であって、前記接点より侵入した静電気によるサージ電圧又はサージ電流から保護すべき回路部品を有し、前記保護すべき回路部品から前記接点または回路上の安定電位部に対する電流経路の回路パターンが、他の電流経路の回路パターンよりもインピーダンス又は寄生容量が大きくなるように形成されていることを特徴とするプリント回路基板。
(2)前記(1)に記載のプリント回路基板を備え、前記プリント回路基板の前記接点に接続された負荷に電力を供給することを特徴とする電源装置。
(3)記録紙に画像形成を行う画像形成手段と、前記(2)に記載の電源装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、回路基板上のデッドスペースを有効活用することにより基板面積及び部品数を増やすことなく、回路部品をサージ電圧から保護することができる。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[画像形成装置の構成]
実施例1の回路基板が適用される装置の一例として、高電圧を生成する電源装置がある。また、このような電源装置を備える装置として、電子写真方式により記録紙にトナーによる画像形成を行う画像形成装置がある。まず、画像形成装置の概要について以下に説明する。
実施例1の回路基板が適用される装置の一例として、高電圧を生成する電源装置がある。また、このような電源装置を備える装置として、電子写真方式により記録紙にトナーによる画像形成を行う画像形成装置がある。まず、画像形成装置の概要について以下に説明する。
画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタを例にあげて説明する。図1に電子写真方式のプリンタの一例であるレーザビームプリンタ500の概略構成を示す。レーザビームプリンタ500は、静電潜像が形成される像担持体としての感光ドラム511、感光ドラム511を一様に帯電する帯電部517(帯電手段)を備えている。レーザビームプリンタ500は、感光ドラム511を走査し感光ドラム511上に静電荷による静電潜像を形成する露光部513(露光手段)、感光ドラム511上の静電潜像に静電気力によりトナーを付着させて現像する現像部512(現像手段)を備えている。そして、感光ドラム511に現像されたトナー像を、カセット516から供給された記録材としてのシート(不図示)に転写部518(転写手段)の静電気力によって転写して、シートに転写したトナー像を定着器514で定着してトレイ515に排出する。この感光ドラム511、帯電部517、現像部512、転写部518が画像形成部である。また、レーザビームプリンタ500は、低電圧及び高電圧を生成する電源装置550を備えている。なお、電源装置550を適用可能な画像形成装置は、図1に例示したものに限定されず、例えば複数の画像形成部を備える画像形成装置であってもよい。更に、感光ドラム511上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像をシートに転写する二次転写部を備える画像形成装置であってもよい。
レーザビームプリンタ500は、画像形成部による画像形成動作や、シートの搬送動作を制御するコントローラ520を備えている。電源装置550の低電圧を生成する低電圧生成部は、例えばコントローラ520や、感光ドラム511を回転するため、又はシートを搬送する各種ローラ等を駆動するためのモータ等の駆動部に電力を供給する。また、電源装置550の高電圧を生成する高電圧生成部は、例えば帯電部517や現像部512、転写部518に電力を供給する。なお、電源装置550は、低電圧生成部及び高電圧生成部を備えているが、低電圧生成部のみを備える電源装置と高電圧生成部のみを備える電源装置の2種類の電源装置を備える構成でもよい。この場合、帯電部517、現像部512、転写部518には、それぞれ高電圧を生成する電源装置の回路基板が取り付けられ、帯電時、現像時、転写時に必要な高電圧を供給する構成でもよい。
このように、電子写真方式では、帯電、露光、現像、転写等の各プロセスにおいて高電圧の静電気力が利用されるため、様々な極性の様々な高電圧が必要となる。また、画像形成装置では、一般的に感光ドラムや現像剤(トナー)が格納された現像剤容器などは消耗品であるため、着脱可能なカートリッジとなっている構成が多い。そのため、画像形成装置は負荷に電力を供給する電源装置を備え、電源装置で生成された高電圧が各カートリッジに供給され、各カートリッジでは。供給された高電圧による静電気力を利用した電子写真プロセスが実行される。
画像形成装置本体とカートリッジとが電気的に接続される接点部分は、挿抜可能なカートリッジが確実に画像形成装置本体と接続されるために、広い板状やバネ状、突出した金属板などの形状を有し、接点部分は画像形成装置本体内に露出した構成となっている。そして、この接点部分は、カートリッジが装着されていないときには、ユーザ等の手や指が容易に接触可能な箇所である。そのため、接点部分は、人の手や指が接触することにより、人体に帯電して蓄積された静電気が印加され(侵入し)、ESDが生じる箇所でもある。本実施例では、このような接点のうちの一つに、サージ電圧が印加された場合に、回路部品をサージ電圧から保護する例について説明する。
[高電圧生成回路]
画像形成装置が備える高電圧電源において、高電圧を生成する方法は様々な方式があるが、本実施例の回路の一例として、ESDに弱い方式の回路を図2に示す。図2に示す回路は、コッククロフト・ウォルトン回路と呼ばれる方式の回路であり、コンデンサへの充電と充電された電圧との加算を繰り返すことで昇圧する回路である。図2に示す回路は、抵抗R1〜R3、コイルL1、MOS型の電界効果トランジスタQ1(以下、FET Q1という)、コンデンサC1〜C8、ダイオードD1〜D8、ツェナーダイオードZD1から構成されている。また、電圧Vccは24Vの直流電圧である。
画像形成装置が備える高電圧電源において、高電圧を生成する方法は様々な方式があるが、本実施例の回路の一例として、ESDに弱い方式の回路を図2に示す。図2に示す回路は、コッククロフト・ウォルトン回路と呼ばれる方式の回路であり、コンデンサへの充電と充電された電圧との加算を繰り返すことで昇圧する回路である。図2に示す回路は、抵抗R1〜R3、コイルL1、MOS型の電界効果トランジスタQ1(以下、FET Q1という)、コンデンサC1〜C8、ダイオードD1〜D8、ツェナーダイオードZD1から構成されている。また、電圧Vccは24Vの直流電圧である。
続いて、回路動作について説明する。図2において、入力端子1に方形波のパルス信号が入力され、FET Q1をオン・オフさせる。FET Q1がオン状態のときには、コイルL1には電流が流れ、磁束エネルギーが充填されるとともに、ダイオードD1を通してコンデンサC1にも電流が流れ、コンデンサC1が充電される。このとき、コンデンサC1に充電される電圧は、コイルL1の両端に生じている電圧、即ち直流電圧Vccとほぼ同じ電圧である。次に、FET Q1がオフ状態になると、コイルL1は自己誘導によりコイルL1の両端にそれまでとは極性が逆で、直流電圧Vccより大きい電圧を発生させる。このとき、コイルL1とコンデンサC1が直列に接続され、コイルL1に発生する電圧とコンデンサC1に充電された電圧とが加算されて、ダイオードD2を経由して、コンデンサC2に充電される。図2に示すダイオードD2、コンデンサC2よりも図中右側の回路構成は、同じ回路構成であり、上述した同様の回路動作が繰り返され、各コンデンサに蓄積される電圧が増幅されていく。
ツェナーダイオードZD1は、出力端子2から出力される出力電圧を安定させるために設けられている。ツェナーダイオードZD1のカソード端子は出力端子2と抵抗R3の一端に接続され、アノード端子はグランド(以下、GNDともいう)に接続されている。図2の回路はフィードバック回路を有していないため、部品のばらつきや負荷の変動で出力電圧が変化してしまう。そのため、出力電圧を低コストで安定させるために、ツェナーダイオードZD1が追加されている。例えば、出力端子2から直流電圧300Vの出力が必要な場合には、抵抗R3とコンデンサC8とダイオードD8のカソード端子とが接続された接続点Aにおいて、最悪の条件下でも300V以上の直流電圧が出力されるように回路設計が行われる。そして、ツェナー電圧が300VのツェナーダイオードZD1を用いることにより、図2に示す回路は、出力端子2に300Vの直流電圧を安定して出力する回路となる。なお、出力端子2は、カートリッジが画像形成装置に装着された場合に、カートリッジに高電圧を供給する接点部分である。
図2に示す回路において、出力端子2から安定電位部であるグランドへのインピーダンスを考えると、2つのインピーダンスがある。1つはツェナーダイオードZD1を介したインピーダンス、もう1つは抵抗R3を介したコンデンサとダイオードから構成される多段回路のインピーダンスである。2つのインピーダンスを比べると、ツェナーダイオードZD1のインピーダンスの方が小さい。そのため、出力端子2に上述したESDによるサージ電圧が印加された場合には、ほぼ全てのESDによるサージ電流がツェナーダイオードZD1を流れることとなり、ツェナーダイオードZD1が破壊される可能性が高くなる。そこで、本実施例では、図2のツェナーダイオードZD1のアノード端子とGNDとの間の回路部分Bの回路パターンを波状の回路パターンに変形させる。これにより、回路パターンによるインピーダンスを意図的に大きくすることにより、ESDによるサージ電流のピーク電流値を抑えて、ツェナーダイオードZD1に対する影響を低減することを考える。
[回路パターンによるインピーダンスの増加]
図3は、図2に示す接続点Aから出力端子2との間の回路における、プリント回路基板上(以降、回路基板という)の部品の配置、及び回路パターンを示す模式図である。図3に示すR3、ZD1、A、B、2はそれぞれ前述した図2の抵抗R3、ツェナーダイオードZD1、接続点A、回路部分B、出力端子2を表している。また、アースターミナル部品Cは、図3に示す基板を画像形成装置の筐体に固定し、かつ筐体のGNDとの接続を行う部品である。また、点線で囲まれた領域Dは、回路基板上に表面実装部品の配置を禁止した領域(以下、部品配置禁止領域という)であり、ここには部品を実装することができない。回路基板をビスで固定するアースターミナル部品の近傍では、筐体やモールド部品などが基板の近傍に存在するため、表面実装部品の配置を禁止する領域になることが多い。破線で示す回路パターンEは、ツェナーダイオードZD1のアノード端子からアースターミナル部品Cまでの回路部分B(図2)を最短ルート(最短距離)で接続した場合の回路パターンである。本実施例では、ESDによるサージ電流がツェナーダイオードZD1を介して流れる電流経路のうち、回路部分Bの回路パターンFを、アースターミナル部品Cを中心とする領域Dに形成している。これにより、本来デッドスペースとなってしまう部品配置禁止領域である領域Dを有効活用している。
図3は、図2に示す接続点Aから出力端子2との間の回路における、プリント回路基板上(以降、回路基板という)の部品の配置、及び回路パターンを示す模式図である。図3に示すR3、ZD1、A、B、2はそれぞれ前述した図2の抵抗R3、ツェナーダイオードZD1、接続点A、回路部分B、出力端子2を表している。また、アースターミナル部品Cは、図3に示す基板を画像形成装置の筐体に固定し、かつ筐体のGNDとの接続を行う部品である。また、点線で囲まれた領域Dは、回路基板上に表面実装部品の配置を禁止した領域(以下、部品配置禁止領域という)であり、ここには部品を実装することができない。回路基板をビスで固定するアースターミナル部品の近傍では、筐体やモールド部品などが基板の近傍に存在するため、表面実装部品の配置を禁止する領域になることが多い。破線で示す回路パターンEは、ツェナーダイオードZD1のアノード端子からアースターミナル部品Cまでの回路部分B(図2)を最短ルート(最短距離)で接続した場合の回路パターンである。本実施例では、ESDによるサージ電流がツェナーダイオードZD1を介して流れる電流経路のうち、回路部分Bの回路パターンFを、アースターミナル部品Cを中心とする領域Dに形成している。これにより、本来デッドスペースとなってしまう部品配置禁止領域である領域Dを有効活用している。
図3において、ツェナーダイオードZD1のアノード端子からアースターミナル部品Cまでの領域Bの部分の回路パターンFを波状(クランク形状)にしたことによる効果を、破線で示す回路パターンEとの比較により説明する。回路基板上の回路パターンの抵抗値は、次の式により、求めることができる。
抵抗値=抵抗率×(長さ/断面積)
ここで、抵抗率は回路パターンに使用する材料の抵抗率、長さは回路パターンの長さ、断面積は回路パターンの断面積を指す。回路パターンに使用する材料である銅の抵抗率を1.68×10−8、回路パターンの銅の厚みを一般的なFR1基板の銅の厚みである35μm、回路パターンの幅を0.2mmとする。回路パターンEの長さを10mmとした場合の回路パターンの抵抗値は、上述した式により、24mΩ(=1.68×10−8×10mm/(0.2mm×35×10−4)という結果となる。一方、本実施例の領域Bの波状の回路パターンFの長さは回路パターンEの5.23倍なので、領域Bの波状の回路パターンFの抵抗値は、約126mΩということになる。このように、ESDによるサージ電流がツェナーダイオードZD1を流れる際のインピーダンスが、回路パターンFの場合には回路パターンEと比べて5倍以上になることにより、サージ電流の尖頭値(ピーク電流値)を下げることができる。実際の素子破壊はエネルギー量で決まるため、リアクタンスの影響を受け、時間の要素も入り計算での予測は複雑になるが、静電気は有限の電荷量であるため、時間をかけて放電するほど周囲へのリーク分が残りのエネルギーの減少に大きく寄与する。その結果、素子に与えるエネルギー量自体を少なくすることができる。その結果、ツェナーダイオードZD1をESDによるサージ電圧から保護することができる。なお、回路パターンの形状については、本実施例では波状の回路パターンFについて説明したが、この形状に限定されるものではない。例えば、回路パターンFの波部分の振幅を一定にすることによりバネ形状とした回路パターンでもよいし、一端をツェナーダイオードZD1のアノード端子に接続され、他端をアースターミナル部品Cに接続された渦巻き形状の回路パターンでもよい。
抵抗値=抵抗率×(長さ/断面積)
ここで、抵抗率は回路パターンに使用する材料の抵抗率、長さは回路パターンの長さ、断面積は回路パターンの断面積を指す。回路パターンに使用する材料である銅の抵抗率を1.68×10−8、回路パターンの銅の厚みを一般的なFR1基板の銅の厚みである35μm、回路パターンの幅を0.2mmとする。回路パターンEの長さを10mmとした場合の回路パターンの抵抗値は、上述した式により、24mΩ(=1.68×10−8×10mm/(0.2mm×35×10−4)という結果となる。一方、本実施例の領域Bの波状の回路パターンFの長さは回路パターンEの5.23倍なので、領域Bの波状の回路パターンFの抵抗値は、約126mΩということになる。このように、ESDによるサージ電流がツェナーダイオードZD1を流れる際のインピーダンスが、回路パターンFの場合には回路パターンEと比べて5倍以上になることにより、サージ電流の尖頭値(ピーク電流値)を下げることができる。実際の素子破壊はエネルギー量で決まるため、リアクタンスの影響を受け、時間の要素も入り計算での予測は複雑になるが、静電気は有限の電荷量であるため、時間をかけて放電するほど周囲へのリーク分が残りのエネルギーの減少に大きく寄与する。その結果、素子に与えるエネルギー量自体を少なくすることができる。その結果、ツェナーダイオードZD1をESDによるサージ電圧から保護することができる。なお、回路パターンの形状については、本実施例では波状の回路パターンFについて説明したが、この形状に限定されるものではない。例えば、回路パターンFの波部分の振幅を一定にすることによりバネ形状とした回路パターンでもよいし、一端をツェナーダイオードZD1のアノード端子に接続され、他端をアースターミナル部品Cに接続された渦巻き形状の回路パターンでもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、回路基板上のデッドスペースを有効活用することにより基板面積及び部品数を増やすことなく、回路部品をサージ電圧から保護することができる。回路基板上のデッドスペースである表面実装部品の配置禁止領域に設けられた回路パターンをわずかに変形させただけでも、回路抵抗成分を大きくすることができる。これにより、ESDによるサージ電流の尖頭値を抑えることができ、サージ電流が流れる回路部品の破壊を抑制することができる。また、サージ電流の電流尖頭値を抑えることができるため、周辺回路に対する電磁ノイズも抑えることができる。
実施例1では、図2に示す出力端子2の部分にESDによるサージ電圧が印加された場合に対して、回路パターンによる抵抗成分を意図的に大きくすることにより、ESDによるサージ電流のピーク電流値を抑える回路パターンの例について説明した。実施例1では、図2のツェナーダイオードにESDによるサージ電流が流れる場合の回路パターンについて説明したが、実施例2では図2の回路においてツェナーダイオードがない場合の回路パターンの変形について説明する。
図2の回路において、ツェナーダイオードZD1がない場合には、出力端子2に印加されたESDによるサージ電圧は、全て抵抗R3を通り、コンデンサとダイオードの多段回路部分に印加される。この多段回路は高電圧を出力する回路であるが、個々のコンデンサとダイオードの耐圧(耐量)は比較的低い。例えば、出力端子2に出力される直流電圧が500Vである場合、出力電圧値は各コンデンサに蓄積された電圧の合計値であるため、各コンデンサと各ダイオードに実際に印加される電圧は150V程度である。そのため、個々のコンデンサとダイオードには、ラインナップとして豊富に存在する250V耐圧のチップ部品などが使用される。出力端子2から流入するESDによるサージ電圧も個々のコンデンサやダイオードに対しては、分圧された状態で印加されるが、その分圧比は均等ではないため、負荷の集中したいずれかの部品が壊れやすくなる。
[回路パターンによるインピーダンスの増加]
図4は、図2においてツェナーダイオードZD1がない場合の接続点Aから出力端子2までの間の回路における回路基板上の部品の配置、及び回路パターンを示す模式図である。図4に示すR3、A、2はそれぞれ図2の抵抗R3、接続点A、出力端子2を表している。また、図4に示すC、Dは、図3と同様に、アースターミナル部品C、部品配置禁止領域である領域Dを表している。図4では、一端が抵抗R3に接続された第一の回路パターンである回路パターンGと、一端がアースターミナル部品Cに接続された第二の回路パターンである回路パターンHが追加されている。
図4は、図2においてツェナーダイオードZD1がない場合の接続点Aから出力端子2までの間の回路における回路基板上の部品の配置、及び回路パターンを示す模式図である。図4に示すR3、A、2はそれぞれ図2の抵抗R3、接続点A、出力端子2を表している。また、図4に示すC、Dは、図3と同様に、アースターミナル部品C、部品配置禁止領域である領域Dを表している。図4では、一端が抵抗R3に接続された第一の回路パターンである回路パターンGと、一端がアースターミナル部品Cに接続された第二の回路パターンである回路パターンHが追加されている。
回路パターンG、Hは、共に複数の櫛部分を有する回路パターンであり、回路パターンGの櫛部分と櫛部分の隙間に、回路パターンHの櫛部分が挿入され(入り込み)、互いの櫛部分が対向する形状の回路パターンとなっている。このように本実施例では、GNDに接続されるアースターミナル部品Cに接続された回路パターンHに対して回路パターンGを並走させる形状とすることにより、回路パターンの長さを意図的に長くしている。これにより、回路パターンGと回路パターンHとの間に形成される容量成分である寄生容量を増加させることができる。そして、形成された寄生容量は、抵抗R3と積分回路を構成する。その結果、出力端子2から接続点Aまでの間に、ESDにより印加されたサージ電圧を減衰させることができ、回路パターンG、Hを設ける対策を行わない場合と比べ、回路部品が受けるダメージを抑制することができる。このように、本実施例でも実施例1と同様に、形成された寄生容量は、回路パターンにより形成されている。
また、回路パターンG、及び回路パターンGに対向する回路パターンHは領域D内に設けられ、アースターミナル部品C近傍の部品配置禁止領域を有効活用することができる。なお、回路パターンの形状については、本実施例では櫛形状の回路パターンについて説明したが、回路パターンの形状については、この形状に限定されるものではない。例えば、回路パターンG、Hの形状を櫛形状から渦巻き形状とし、回路パターンGの渦巻き形状の部分が、回路パターンHの渦巻き形状の部分の隙間に入り込む構成にしてもよい。更に、本実施例の回路パターンは、回路基板の同一面に形成した回路パターンであるが、例えば、回路基板を挟んで(回路基板を介して)、互いに対向する面(反対側の面)に設けた回路パターンによりコイル(寄生容量)を形成してもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、回路基板上のデッドスペースを有効活用することにより基板面積及び部品数を増やすことなく、回路部品をサージ電圧から保護することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、回路基板上のデッドスペースを有効活用することにより基板面積及び部品数を増やすことなく、回路部品をサージ電圧から保護することができる。
実施例1では抵抗成分を増加させる波型の回路パターンについて、実施例2では容量成分を増加させる櫛型の回路パターンについて説明した。なお、このように回路パターンの形状により、抵抗やコンデンサと同様、抵抗成分や容量成分を形成する回路パターンを、以下ではパターン形成部品ともいう。実施例3では、その他の回路パターンとして容量成分を増加させる回路パターン、インダクタンス成分及び抵抗成分を増加させる回路パターンについて説明する。
[容量成分を増加させる回路パターン]
図5は、容量成分を増加させる回路基板の回路パターンを示した模式図である。図5(a)は、回路基板を介して容量成分を増加させるパターン形成部品の模式図である。図5(a)では、容量成分を増加させる対象となる信号パターン4と、回路基板5を挟んで対向する位置に、パターン形成部品である回路パターン3が設けられている。なお、図5(a)の回路基板5は、回路パターンを片面に配置可能な片面一層の基板(片面基板ともいう)、又は回路パターンを回路基板の両面に配置可能な両面基板とする。また、回路パターン3が設けられる(挿入される)場所は、前述した実施例2と同様に、対象となる信号パターン4と回路基板5を介して対向する場所、又は信号パターンとの間の容量成分が増加する場所であればよい。なお、回路基板5が両面基板の場合には、回路パターン3はGNDパターンを配置し、回路基板が片面一層の場合には、例えば実施例1で説明した筐体のアースに接続されるアースターミナル部品の板金の一部等の金属部品を配置すればよい。
図5は、容量成分を増加させる回路基板の回路パターンを示した模式図である。図5(a)は、回路基板を介して容量成分を増加させるパターン形成部品の模式図である。図5(a)では、容量成分を増加させる対象となる信号パターン4と、回路基板5を挟んで対向する位置に、パターン形成部品である回路パターン3が設けられている。なお、図5(a)の回路基板5は、回路パターンを片面に配置可能な片面一層の基板(片面基板ともいう)、又は回路パターンを回路基板の両面に配置可能な両面基板とする。また、回路パターン3が設けられる(挿入される)場所は、前述した実施例2と同様に、対象となる信号パターン4と回路基板5を介して対向する場所、又は信号パターンとの間の容量成分が増加する場所であればよい。なお、回路基板5が両面基板の場合には、回路パターン3はGNDパターンを配置し、回路基板が片面一層の場合には、例えば実施例1で説明した筐体のアースに接続されるアースターミナル部品の板金の一部等の金属部品を配置すればよい。
図5(b)は、回路基板として多層基板を用いた場合の容量成分を増加させるパターン形成部品の模式図である。図5(b)では、回路基板6は2つの内層を有する多層基板であるため、回路基板6の両面だけでなく、基板内部の内層にも信号パターンやGNDパターンを配置することができる。例えば、図5(b)では、容量成分を増加させる対象となる信号パターンには、回路基板6の表面に配置された信号パターン9の他に、回路基板6の内部(内層)に配置された信号パターン10がある。一方、信号パターンと対向させて容量成分を増加させるパターン形成部品である回路パターンには、回路基板6の表面に配置されたGNDパターン8の他に、回路基板6の内部(内層)に配置されたGNDパターン7がある。多層基板は多くの内層を有し、内層に信号パターンやGNDパターンを配置することができる。そこで、信号パターンが回路基板の表面に配置されている場合には、GNDパターンは内層の信号パターンに対向する位置に配置する。一方、信号パターンが回路基板の内層に配置されている場合には、GNDパターンは回路基板の表面の信号パターンに対向する位置に配置する。その結果、図5(b)では、対象となる信号パターン(信号パターン9)と信号パターンと対向させるパターン形成部品であるGNDパターン(GNDパターン7)との距離を、図5(a)のように基板の両面に配置する場合よりも小さくすることができる。容量成分は、信号パターンと対向するGNDパターンとの間の距離が小さいほど、大きくなる。したがって、図5(b)の多層基板の場合には、図5(a)の片面一層基板、又は両面基板に比べて、より大きな容量成分を形成することができる。
[インダクタンス成分を増加させる回路パターン]
図6(a)は、回路基板として片面一層基板を用いた場合のインダクタンス成分を増加させるパターン形成部品の模式図である。図6(a)は、回路パターンが配置された面を示した模式図であり、回路基板上には回路パターンJ1〜J4が配置され、回路パターンJ1〜J4は、互いに他の回路パターンとは接続されていない、独立した回路パターンである。一方、回路パターンを設けることができない回路基板の裏面側には、破線で示すジャンパー線K1〜K3が配置されている。そして、ジャンパー線K1は回路パターンJ1と回路パターンJ2とを接続し、ジャンパー線K2は回路パターンJ2と回路パターンJ3とを接続し、ジャンパー線K3は、回路パターンJ3と回路パターンJ4とを接続している。回路パターンにより、インダクタンス成分を増加させるためには、磁束が打ち消し合うように回路パターンを配置すればよい。そのため、図6(a)では、回路パターンJ1、J2、J3、J4に流れる電流の方向が同じになるように、上述したジャンパー線K1〜K3による接続により、回路パターンJ1〜J4を接続している。このようにジャンパー線を利用することで、片面基板でも少ない面積で効率的にインダクタンス成分を形成することができる。また、ジャンパー線K1〜K3を介して、回路パターンJ1〜J4を接続することにより、図中、回路パターンJ1の左側端部と回路パターンJ4の右側端部とを最短距離で結んだ回路パターンに比べて、回路パターンの長さが長くなる。これにより、抵抗成分も増加させることができる。
図6(a)は、回路基板として片面一層基板を用いた場合のインダクタンス成分を増加させるパターン形成部品の模式図である。図6(a)は、回路パターンが配置された面を示した模式図であり、回路基板上には回路パターンJ1〜J4が配置され、回路パターンJ1〜J4は、互いに他の回路パターンとは接続されていない、独立した回路パターンである。一方、回路パターンを設けることができない回路基板の裏面側には、破線で示すジャンパー線K1〜K3が配置されている。そして、ジャンパー線K1は回路パターンJ1と回路パターンJ2とを接続し、ジャンパー線K2は回路パターンJ2と回路パターンJ3とを接続し、ジャンパー線K3は、回路パターンJ3と回路パターンJ4とを接続している。回路パターンにより、インダクタンス成分を増加させるためには、磁束が打ち消し合うように回路パターンを配置すればよい。そのため、図6(a)では、回路パターンJ1、J2、J3、J4に流れる電流の方向が同じになるように、上述したジャンパー線K1〜K3による接続により、回路パターンJ1〜J4を接続している。このようにジャンパー線を利用することで、片面基板でも少ない面積で効率的にインダクタンス成分を形成することができる。また、ジャンパー線K1〜K3を介して、回路パターンJ1〜J4を接続することにより、図中、回路パターンJ1の左側端部と回路パターンJ4の右側端部とを最短距離で結んだ回路パターンに比べて、回路パターンの長さが長くなる。これにより、抵抗成分も増加させることができる。
図6(b)は、回路基板として両面基板又は多層基板を用いた場合のインダクタンス成分を増加させるパターン形成部品の模式図である。図6(b)は、回路パターンが配置された回路基板の面を示した模式図であり、回路基板上には回路パターンL1〜L6が配置され、回路パターンL1〜L6は、互いに他の回路パターンとは接続されていない、独立した回路パターンである。破線で示す回路パターンM1〜M5は、回路基板の回路パターンL1〜L6が配置された面と対向する面(両面基板の場合)、又は内層(多層基板の場合)に配置されたパターン形成部品である回路パターンである。図6(b)では、回路パターンM1は回路パターンL1と回路パターンL2とを接続し、回路パターンM2は回路パターンL2と回路パターンL3とを接続し、回路パターンM3は回路パターンL3と回路パターンL4とを接続している。更に、回路パターンM4は回路パターンL4と回路パターンL5とを接続し、回路パターンM5は回路パターンL5と回路パターンL6とを接続している。回路基板が両面基板、又は多層基板の場合にはビアが使用でき、別層(両面基板の場合には裏面、多層基板の場合には内層)による回路パターンの斜め配線も可能である。そのため、図6(b)の回路パターンでは、図6(a)の場合と比べて、更に少ない面積でインダクタンス成分を形成することができる。なお、図6(b)においても、回路パターンLの図中下部の端部と回路パターンMの図中上部の端部とを最短距離で結んだ場合の回路パターンに比べて、回路パターンの長さを長くすることによって、抵抗成分を増加させることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、回路基板上のデッドスペースを有効活用することにより、基板面積及び部品数を増やすことなく、回路部品をサージ電圧から保護することができる。
2 出力端子
F 回路パターン
ZD1 ツェナーダイオード
F 回路パターン
ZD1 ツェナーダイオード
Claims (22)
- 他の装置との電気的に接続される接点を有するプリント回路基板であって、
前記接点より侵入した静電気によるサージ電圧又はサージ電流から保護すべき回路部品を有し、前記保護すべき回路部品から前記接点または回路上の安定電位部に対する電流経路の回路パターンが、他の電流経路の回路パターンよりもインピーダンス又は寄生容量が大きくなるように形成されていることを特徴とするプリント回路基板。 - 前記保護すべき回路部品は、前記保護すべき回路部品の周辺に実装された他の回路部品に比べ前記インピーダンスが低く、
前記サージ電流が流れる電流経路に配置された前記保護すべき回路部品に直列に接続される回路パターンは、前記インピーダンス又は前記寄生容量を大きくする形状を有することを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。 - 前記回路パターンは、前記保護すべき回路部品とグランドを接続する回路パターンで、前記プリント回路基板上の回路部品の実装が禁止されている領域に配置され、
前記回路パターンの長さは、前記保護すべき回路部品と前記グランドとを最短距離で接続する回路パターンよりも長いことを特徴とする請求項2に記載のプリント回路基板。 - 前記回路パターンの形状は、流れる電流による磁束が互いに打ち消し合うような這い回し形状であることを特徴とする請求項3に記載のプリント回路基板。
- 前記プリント回路基板を固定し、グランドと接続するためのアースターミナルを備え、
前記回路パターンは、前記アースターミナルに接続されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のプリント回路基板。 - 前記回路パターンは、前記保護すべき回路部品とグランドを接続する回路パターンで、前記プリント回路基板上の回路部品の実装が禁止されている領域に配置され、
前記回路パターンは、前記プリント回路基板を介して、該回路パターンが配置された前記プリント回路基板の面とは異なる面に配置されたジャンパー線又は回路パターンと接続されていることを特徴とする請求項2に記載のプリント回路基板。 - 前記プリント回路基板を固定し、グランドと接続するためのアースターミナルを備え、
前記回路パターンは、前記アースターミナルに接続されていることを特徴とする請求項6に記載のプリント回路基板。 - 前記プリント回路基板は、片面に回路パターンを配置可能な片面基板であり、
前記領域に配置された前記回路パターンは、互いに接続されていない複数の回路パターンを有し、
前記複数の回路パターンは、前記複数の回路パターンが配置された前記プリント回路基板の面と反対側の面に配置されたジャンパー線を介して接続されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のプリント回路基板。 - 前記プリント回路基板は、両面に回路パターンを配置可能な両面基板であり、
前記領域に配置された前記回路パターンは、互いに接続されていない複数の回路パターンを有し、
前記複数の回路パターンは、前記複数の回路パターンが配置された前記プリント回路基板の面と反対側の面に配置された回路パターンを介して接続されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のプリント回路基板。 - 前記プリント回路基板は、基板内部に回路パターンを配置可能な複数の内層を有する多層基板であり、
前記領域に配置された前記回路パターンは、互いに接続されていない複数の回路パターンを有し、
前記複数の回路パターンは、前記内層に配置された回路パターンを介して接続されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のプリント回路基板。 - 前記保護すべき回路部品は、前記サージ電流又は前記サージ電圧に対する耐量が低く、
前記接点から前記保護すべき回路部品までの電流経路には、前記インピーダンス又は前記寄生容量を大きくする形状を有する回路パターンが配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。 - 前記回路パターンは、前記接点と前記保護すべき回路部品とを接続する回路パターンに接続された第一の回路パターンと、一端をグランドに接続された第二の回路パターンとを、有し、
前記第一の回路パターンは、前記プリント回路基板上の回路部品の実装が禁止されている領域に配置され、
前記第一の回路パターン及び前記第二の回路パターンは、互いに対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項11に記載のプリント回路基板。 - 前記第二の回路パターンは、前記プリント回路基板上の回路部品の実装が禁止されている領域に配置されていることを特徴とする請求項12に記載のプリント回路基板。
- 前記第一の回路パターン及び前記第二の回路パターンは、それぞれ複数の櫛部を有する回路パターンであり、
前記第一の回路パターンの各櫛部は、前記第二の回路パターンの櫛部と櫛部との隙間に配置されていることを特徴とする請求項13に記載のプリント回路基板。 - 前記第一の回路パターン及び前記第二の回路パターンは、それぞれ渦巻き形状を有する回路パターンであり、
前記第一の回路パターンの前記渦巻き形状の部分は、前記第二の回路パターンの前記渦巻き形状の部分の隙間に入り込むように配置されていることを特徴とする請求項13に記載のプリント回路基板。 - 前記第二の回路パターンは、前記プリント回路基板を固定し、グランドと接続するためのアースターミナルに接続されていることを特徴とする請求項13から請求項15のいずれか1項に記載の回路基板。
- 前記プリント回路基板は、両面に回路パターンを配置可能な両面基板であり、
前記第二の回路パターンは、前記第一の回路パターンが配置された前記プリント回路基板の面と反対側の面の、前記第一の回路パターンと対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項12に記載のプリント回路基板。 - 前記プリント回路基板は、基板内部に回路パターンを配置可能な複数の内層を有する多層基板であり、
前記第一の回路パターンが前記プリント回路基板の表面に配置されている場合には、前記第二の回路パターンは前記内層の前記第一の回路パターンに対向する位置に配置され、
前記第一の回路パターンが前記プリント回路基板の前記内層に配置されている場合には、前記第二の回路パターンは前記プリント回路基板の表面の前記第一の回路パターンに対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項12に記載のプリント回路基板。 - 前記第二の回路パターンは、グランドに接続されていることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のプリント回路基板。
- 前記領域は、前記アースターミナルの近傍の領域であることを特徴とする請求項5、請求項7、請求項16のいずれか1項に記載のプリント回路基板。
- 請求項1から請求項20のいずれか1項に記載のプリント回路基板を備え、
前記プリント回路基板の前記接点に接続された負荷に電力を供給することを特徴とする電源装置。 - 記録紙に画像形成を行う画像形成手段と、
請求項21に記載の電源装置と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016123943A JP2017228662A (ja) | 2016-06-22 | 2016-06-22 | プリント回路基板、電源装置及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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- 2016-06-22 JP JP2016123943A patent/JP2017228662A/ja active Pending
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