JP2010266600A - 光ファイバ用接続構造、メカニカルスプライス、光コネクタおよび光ファイバ用接続方法 - Google Patents

光ファイバ用接続構造、メカニカルスプライス、光コネクタおよび光ファイバ用接続方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板と蓋部材との間に光ファイバを挿入可能な空間を形成するときに操作性を向上することができる光ファイバ用接続構造を得る。
【解決手段】基板を構成するファイバ固定部20と蓋部材14をばね力により押圧するクランプ部材18が設けられている。ファイバ固定部20には、クランプ部材18の両側に貫通孔28が形成されており、蓋部材14には、クランプ部材18の両側の貫通孔28と重ならない位置に貫通孔30が形成される。貫通孔28には、ファイバ固定部20の下方側からピン部材32が挿入され、貫通孔30には、蓋部材14の上方側からピン部材32が挿入される。そして、ピン部材32をそれぞれファイバ固定部20と蓋部材14の対向面の方向に押し込むことにより、ファイバ固定部20と蓋部材14との間に光ファイバ40が溝部20Bに挿入可能な空間が形成される。
【選択図】図6B

Description

本発明は、光ファイバ用接続構造、メカニカルスプライス、光コネクタおよび光ファイバ用接続方法に関する。
従来、光コネクタのフェルールに短尺状光ファイバを取り付けておき、この短尺状光ファイバを光ファイバに突き当てて固定することにより光コネクタを光ファイバに接続する構造が提案されている。
下記特許文献1には、光ファイバが挿入されるV溝が形成されたベース部材とこの上に乗せたカバー部材とをクランプ部材で押圧し、ベース部材及びカバー部材にこれらの間を押し開くための楔(くさび)を挿入する凹状の楔挿入部を設けた光コネクタの構造が開示されている。ベース部材のV溝の一端側には、フェルールに内蔵された短尺状光ファイバが保持されており、この短尺状光ファイバを他の光ファイバに接続する際には、凹状の楔挿入部に楔を挿入し、ベース部材とカバー部材との間をクランプ部材の力に抗して押し開く。そして、光ファイバをベース部材のV溝に短尺状光ファイバに突き当たるまで挿入した後、楔を抜き去ることによってベース部材とカバー部材とで光ファイバを挟み込んで固定する。
特許第3515677号公報
しかしながら、上記特許文献1による場合、楔をベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向から凹状の楔挿入部に挿入し、ベース部材とカバー部材との間をクランプ部材の力に抗して押し開くため、操作しにくいという欠点がある。
本発明は上記事実を考慮し、基板と蓋部材との間に光ファイバを挿入可能な空間を形成するときの操作性を向上することができる光ファイバ用接続構造、メカニカルスプライス、光コネクタおよび光ファイバ用接続方法を得ることが目的である。
請求項1の発明に係る光ファイバ用接続構造は、光ファイバ同士を接続する光ファイバ用接続構造であって、接続する光ファイバが固定される溝部を備えた基板と、前記基板の前記溝部が形成された面を覆う蓋部材と、前記蓋部材を前記基板に向けてばね力により押圧し、前記蓋部材で前記光ファイバを前記溝部へ押し当て固定するクランプ部材と、を有し、前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方に、前記基板と前記蓋部材との対向面と交差する方向から押し部材で前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方を押圧して前記基板と前記蓋部材との間に前記光ファイバが挿入可能な空間を形成するための導入部を形成したものとする。
上記の発明によれば、基板及び蓋部材の少なくとも一方に導入部が設けられており、導入部に押し部材を押し込んで基板及び蓋部材の少なくとも一方を押圧することにより、クランプ部材のばね力に抗して基板と蓋部材との間が開口され、基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間が形成される。そして、基板の溝部に光ファイバを挿入し、押し部材の押圧を解除することで、クランプ部材のばね力により蓋部材で光ファイバが溝部に押し当て固定される。この構成では、基板と蓋部材との対向面と交差する方向から押し部材で基板及び蓋部材の少なくとも一方を押圧することで、基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間が形成されるため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向に楔を挿入してベース部材とカバー部材との間を押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
請求項2の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1に記載の構成において、前記導入部が、前記基板又は前記蓋部材を貫通する貫通孔であるものとする。
上記の発明によれば、貫通孔に押し部材を挿入して基板及び蓋部材の少なくとも一方を押圧することにより、基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間を形成することができ、楽に操作することができる。
請求項3の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1に記載の構成において、前記導入部が、前記基板又は前記蓋部材の外面に形成された溝であるものとする。
上記の発明によれば、溝に押し部材を挿入して基板及び蓋部材の少なくとも一方を押圧することにより、基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間を形成することができ、楽に操作することができる。
請求項4の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1に記載の構成において、幅の異なる前記基板と前記蓋部材を用いて前記導入部を形成するか、又は前記基板と前記蓋部材を幅方向にずらして前記導入部を形成したものとする。
上記の発明によれば、幅の異なる基板と蓋部材を用いて導入部を形成し、又は基板と蓋部材を幅方向にずらして導入部を形成することができ、構成が簡略化されると共に、基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間を形成するときに楽に操作することができる。
請求項5の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の構成において、前記導入部を前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方に複数個形成したものとする。
上記の発明によれば、導入部が基板及び前記蓋部材の少なくとも一方に複数個形成されており、導入部の配置により基板と蓋部材とをほぼ平行に押し開くことができる。従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿って楔を挿入して押し開く構成では、楔の挿入側が大きく開くため、光ファイバがV溝から外れる可能性があるが、本発明では基板と蓋部材との対向面をほぼ平行に押し開くことにより、光ファイバが溝部から外れることを防止又は抑制することができる。
請求項6の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項2に記載の構成において、前記貫通孔に、前記押し部材として前記対向面を押圧する棒部材を挿入したものとする。
上記の発明によれば、貫通孔に基板と蓋部材との対向面を押圧する棒部材を挿入することにより、基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間を形成することができ、楽に操作することができる。
請求項7の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項6に記載の構成において、前記貫通孔は、前記対向面に向かって次第に小径となり、前記棒部材は、先端が次第に細くなる形状であるものとする。
上記の発明によれば、対向面に向かって次第に小径とされた貫通孔に、先端が次第に細くなる形状とされた棒部材を挿入して対向面を押圧することで、基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間を形成することができる。その際、貫通孔の内周と柱状部材の外周が接触するため、基板と蓋部材との間の開口量を適切に調整することができる。
請求項8の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項6又は請求項7に記載の構成において、前記棒部材の頭部に軸径よりも外径が大きい鍔部を備えるものとする。
上記の発明によれば、棒部材の鍔部を基板又は蓋部材に接触させるまで押し込むことで、基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間を形成することができ、基板と蓋部材との間の開口量を適切に調整することができる。
請求項9の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載の構成において、複数の前記棒部材の頭部は連結されているものとする。
上記の発明によれば、頭部は連結されている複数の棒部材を複数の導入部に押し込むことで、基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間を形成することができ、操作性がより一層向上する。
請求項10の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載の構成において、複数の前記棒部材の頭部は板材で連結されているものとする。
上記の発明によれば、板材によって複数の棒部材をまとめて押し込むことで、基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間を形成することができ、操作性がより一層向上する。
請求項11の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の構成において、前記押し部材が前記導入部に前記対向面に向かって押し込み可能に保持されているものとする。
上記の発明によれば、押し部材が導入部に対向面に向かって押し込み可能に保持されており、押し部材の脱落を阻止することができる。
請求項12の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項11に記載の構成において、前記押し部材は、前記基板又は前記蓋部材の背面側に折り返されて前記基板又は前記蓋部材に係止されているものとする。
上記の発明によれば、押し部材が基板又は蓋部材の背面側に折り返されて基板又は蓋部材に係止されており、簡易な構成により、押し部材の脱落を阻止することができる。
請求項13の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の構成において、前記クランプ部材に、前記押し部材が前記導入部に押し込まれることを許容する切り欠き又は穴が設けられているものとする。
上記の発明によれば、クランプ部材に設けられた切り欠き又は穴に押し部材を挿入し、押し部材を導入部に押し込むことにより、クランプ部材のばね力に抗して基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間を形成することができる。
請求項14の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の構成において、前記押し部材で前記基板と前記蓋部材との間に前記光ファイバが挿入可能な空間を形成したときに、前記空間が形成された状態でロックするロック手段を有するものとする。
上記の発明によれば、押し部材で基板と蓋部材との間に光ファイバが挿入可能な空間を形成したときに、この空間が形成された状態で基板と蓋部材がロック手段によってロックされる。これによって、押し部材から手を離した状態で光ファイバを溝部に挿入することができ、操作性がより一層向上する。
請求項15の発明に係るメカニカルスプライスは、請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造を備え、前記押し部材を前記導入部に押し込むことにより前記基板と前記蓋部材との間に光ファイバが前記溝部に挿入可能な空間を形成した状態で、前記溝部の両側から光ファイバがそれぞれの端面が突き当たるまで挿入されるものとする。
上記の発明によれば、押し部材を基板と蓋部材との対向面と交差する方向から導入部に押し込むことで、基板と蓋部材との間に光ファイバが溝部に挿入可能な空間が形成され、溝部の両側から光ファイバがそれぞれの端面が突き当たるまで挿入される。このため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向に楔を挿入してベース部材とカバー部材との間を押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
請求項16の発明に係る光コネクタは、請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造の基板の一端側に設けられ、内蔵光ファイバが前記溝部に配置されたフェルールを備え、前記押し部材を前記導入部に押し込むことにより前記基板と前記蓋部材との間に光ファイバが前記溝部に挿入可能な空間を形成した状態で、前記基板の他端側から光ファイバが前記溝部に前記内蔵光ファイバに突き当たるまで挿入されるものとする。
上記の発明によれば、押し部材を基板と蓋部材との対向面と交差する方向から導入部に押し込むことで、基板と蓋部材との間に光ファイバが溝部に挿入可能な空間が形成され、基板の他端側から光ファイバが前記溝部に前記内蔵光ファイバに突き当たるまで挿入される。このため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向に楔を挿入してベース部材とカバー部材との間を押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
請求項17の発明に係る光ファイバ用接続方法は、請求項15に記載のメカニカルスプライスを用いた光ファイバ用接続方法であって、前記押し部材を前記導入部に押し込むことにより前記クランプ部材のばね力に抗して前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方を押圧し、前記基板と前記蓋部材との間に光ファイバが前記溝部に挿入可能な空間を形成する工程と、前記基板の両側から前記溝部に前記光ファイバをそれぞれの端面が突き当たるまで挿入する工程と、前記押し部材の押し込みを解除し、前記クランプ部材のばね力により前記蓋部材で前記光ファイバを前記溝部に押し当て固定する工程と、を備えている。
上記の発明によれば、押し部材を基板と蓋部材との対向面と交差する方向から導入部に押し込むことで、基板と蓋部材との間に光ファイバが溝部に挿入可能な空間が形成されるため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向に楔を挿入してベース部材とカバー部材との間を押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
請求項18の発明に係る光ファイバ用接続方法は、請求項16に記載の光コネクタを用いた光ファイバ用接続方法であって、前記押し部材を前記導入部に押し込むことにより前記クランプ部材のばね力に抗して前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方を押圧し、前記基板と前記蓋部材との間に光ファイバが前記溝部に挿入可能な空間を形成する工程と、前記基板の他端側から前記溝部に前記光ファイバを前記内蔵光ファイバに突き当たるまで挿入する工程と、前記押し部材の押し込みを解除し、前記クランプ部材のばね力により前記蓋部材で前記光ファイバを前記溝部に押し当て固定する工程と、を備えている。
上記の発明によれば、押し部材を基板と蓋部材との対向面と交差する方向から導入部に押し込むことで、基板と蓋部材との間に光ファイバが溝部に挿入可能な空間が形成されるため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向に楔を挿入してベース部材とカバー部材との間を押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
請求項1に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、押し部材を押し込んで基板と蓋部材との間に光ファイバを挿入可能な空間を形成するときに楽に操作することができ、操作性を向上することができる。
請求項2に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、押し部材を貫通孔に挿入して基板と蓋部材との間に光ファイバを挿入可能な空間を形成することができ、操作性を向上することができる。
請求項3に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、押し部材を溝に押し込んで基板と蓋部材との間に光ファイバを挿入可能な空間を形成することができ、構成がより簡易になる。
請求項4に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、簡単な構成により導入部を形成することができ、低コスト化が可能となる。
請求項5に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、基板と蓋部材との間に空間を形成したときに、光ファイバが溝部から外れることを防止又は抑制することができる。
請求項6に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、貫通孔に棒部材を押し込むため、楽に操作することができる。
請求項7に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、貫通孔の内周と棒部材の外周が接触するため、基板と蓋部材との間の開口量を適切に調整することができる。
請求項8に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、棒部材に鍔部を設けることにより、基板と蓋部材との間の開口量を適切に調整することができる。
請求項9に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、頭部が連結された複数の棒部材を複数の導入部に押し込むことができ、操作性がより一層向上する。
請求項10に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、板材により複数の棒部材をまとめて押し込むことができ、操作性がより一層向上する。
請求項11に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、押し部材の脱落を阻止することができる。
請求項12に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、簡易な構成により、押し部材の脱落を阻止することができ、低コスト化が可能となる。
請求項13に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、クランプ部材の切り欠き又は穴を介して導入部に押し部材を押し込むことでクランプ部材の力に抗して基板と蓋部材との間を開口させることができる。
請求項14に記載の発明に係る光ファイバ用接続構造によれば、基板と蓋部材がロックされた状態で光ファイバを溝部に挿入することができ、操作性がより一層向上する。
請求項15に記載の発明に係るメカニカルスプライスによれば、基板と蓋部材との間に光ファイバを溝部に挿入可能な空間を形成するときに楽に操作することができ、操作性を向上することができる。
請求項16に記載の発明に係る光コネクタによれば、基板と蓋部材との間に光ファイバを溝部に挿入可能な空間を形成するときに楽に操作することができ、操作性を向上することができる。
請求項17に記載の発明に係る光ファイバ用接続方法によれば、基板と蓋部材との間に光ファイバを溝部に挿入可能な空間を形成するときに楽に操作することができ、操作性を向上することができる。
請求項18に記載の発明に係る光ファイバ用接続方法によれば、基板と蓋部材との間に光ファイバを溝部に挿入可能な空間を形成するときに楽に操作することができ、操作性を向上することができる。
本発明の第1実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを示す斜視図である。 図1に示す光コネクタの分解斜視図である。 図1に示す光コネクタを光ファイバに接続する過程を示す斜視図である。 図1に示す光コネクタを光ファイバに接続する過程を示す斜視図である。 光コネクタのファイバ固定部及び蓋部材付近の構成を示す断面図である。 光コネクタを光ファイバに接続した状態を示す断面図である。 光コネクタを光ファイバに接続する過程を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタの断面図である。 本発明の第2実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続する過程を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続する過程を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続する過程を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを示す斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続する過程を示す断面図である。 本発明の第5実施形態に係る光ファイバ用接続構造に用いられるロック装置を示す側面図である。 本発明の第5実施形態に係る光ファイバ用接続構造に用いられるロック装置により蓋部材とファイバ固定部をロックした状態を示す側面図である。 本発明の第6実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続した状態を示す断面図である。 本発明の第6実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続する過程を示す断面図である。 本発明の第6実施形態の変形例に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続した状態を示す断面図である。 本発明の第6実施形態の変形例に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続する過程を示す断面図である。 本発明の第7実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続した状態を示す断面図である。 本発明の第7実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続する過程を示す断面図である。 本発明の第8実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続した状態を示す断面図である。 本発明の第8実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタを光ファイバに接続する過程を示す断面図である。 光コネクタのファイバ固定部及び押し部材を示す一部拡大斜視図である。 本発明の第9実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用されるメカニカルスプライスを示す斜視図である。 本発明の第9実施形態に係る光ファイバ用接続構造が適用されるメカニカルスプライスを示す分解斜視図である。 図19に示すメカニカルスプライスで2本の光ファイバを接続した状態を示す断面図である。 図19に示すメカニカルスプライスで2本の光ファイバを接続する過程を示す断面図である。
以下、図1〜図6を用いて、本発明の光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタの第1実施形態について説明する。
図1〜図4には、光コネクタ10の全体構成が示されている。また、図5には、この光コネクタ10の長手方向と直交する方向の断面図が示されている。これらの図に示されるように、光コネクタ10は、光ファイバ40を位置決め固定するための基板12と、基板12の上部の長手方向の一方側と他方側を覆う2つの蓋部材14、16と、蓋部材14、16をそれぞれ基板12に向けてばね力により押圧するクランプ部材18と、を備えている。
基板12は、蓋部材14、16により光ファイバ40が押し当てられるファイバ固定部20と、ファイバ固定部20の一端側に固着された筒状の鍔部22に挿入される略円柱状のフェルール24と、を備えている。ファイバ固定部20は、平面状の上面部20Aを備えており、上面部20Aには、長手方向に沿って浅い溝部20Bとこの溝部20Bよりも深くかつ幅広の溝部20Cとが連続して形成されている。溝部20B、20Cは、長手方向と直交する方向の断面が略V字状に形成されている。
フェルール24の芯部には光ファイバ26が内蔵されており、光ファイバ26の端部がフェルール24の軸方向の鍔部22側から突出している。この光ファイバ26は、ファイバ固定部20の溝部20Bに挿入されている。ファイバ固定部20の下部には幅方向両側の角部が湾曲面状に面取りされた湾曲面20Dが形成されている。
ファイバ固定部20のクランプ部材18で覆われた位置の両側には、略対角線状の位置に厚さ方向(クランプ部材18による押圧方向)に沿って導入部としての2つの貫通孔28が形成されている。貫通孔28はファイバ固定部20の長手方向に沿った断面が円形であり、貫通孔28の内径は長さ方向にほぼ均一に形成されている。
光ファイバ40は、ガラス部40Aの長手方向後端側にガラス部40Aの周囲を樹脂等で被覆した被覆部40Bを備えている。
図1〜図5に示されるように、蓋部材14はファイバ固定部20の溝部20B側に配置され、溝部20Bに挿入される光ファイバ40のガラス部40Aを押さえるものであり、蓋部材16はファイバ固定部20の溝部20C側に配置され、溝部20Cに挿入される光ファイバ40の被覆部40Bを押さえるものである。蓋部材14は平面状の下面部14Aを備えており、下面部14Aがファイバ固定部20の上面部20Aと対向するように配置される。蓋部材14の上部には幅方向両側の角部が湾曲面状に面取りされた湾曲面14Bが形成されている。蓋部材16は蓋部材14と同じ形状であり、同様に平面状の下面部16Aと湾曲面16Bとが形成されている。
蓋部材14のクランプ部材18で覆われた位置の両側には、ファイバ固定部20の貫通孔28と逆側の略対角線状の位置に厚さ方向(クランプ部材18による押圧方向)に沿って導入部としての2つの貫通孔30が形成されている。貫通孔30は蓋部材14の長手方向に沿った断面が円形であり、貫通孔30の内径は長さ方向にほぼ均一に形成されている。また、蓋部材16のクランプ部材18で覆われた位置の両側には、ファイバ固定部20の貫通孔28と逆側の略対角線状の位置に厚さ方向(クランプ部材18による押圧方向)に沿って導入部としての2つの貫通孔30が形成されている。
クランプ部材18は、幅方向の断面が略横U字状に形成されており、略平面状の上面部18Aと、この上面部18Aに対して略直角方向に屈曲された縦壁部18Bと、この縦壁部18Bに対して略直角方向に上面部18A側に屈曲された略平面状の下面部18Cと、を備えている。一方のクランプ部材18は、上面部18Aと下面部18Cとで蓋部材14とファイバ固定部20とを挟み込むことで、蓋部材14をファイバ固定部20に向けてばね力により押圧する構成となっている。他方のクランプ部材18は、上面部18Aと下面部18Cとで蓋部材16とファイバ固定部20とを挟み込むことで、蓋部材16をファイバ固定部20に向けてばね力により押圧する構成となっている。
ファイバ固定部20の貫通孔28と蓋部材14、16の貫通孔30には、ファイバ固定部20と蓋部材14との間、ファイバ固定部20と蓋部材16との間を開口させる押し部材としてのピン部材32が挿入される。ピン部材32は、外径がほぼ均一の円柱状の軸部32Aと、この軸部32Aの先端に外径が拡大された略円形状の頭部32B(鍔部)とを備えている。ピン部材32は、それぞれファイバ固定部20の下方側から貫通孔28に挿入され、蓋部材14、16の上方側から貫通孔30に挿入される。貫通孔28、30の内径はほぼ同じに形成されており、頭部32Bの外径は貫通孔28、30の内径よりも大きく形成されている。また、ファイバ固定部20と蓋部材14、16の厚さはほぼ同じに形成されている。軸部32Aの長さは、ファイバ固定部20及び蓋部材14、16の厚さよりも長く、かつ、図6Bに示されるようにピン部材32の頭部32Bが蓋部材14の上面に接触した状態で(又はピン部材32の頭部32Bがファイバ固定部20の下面に接触した状態で)、ファイバ固定部20と蓋部材14との間、ファイバ固定部20と蓋部材16との間に光ファイバ40が溝部20B、20Cに挿入可能な空間を形成するような長さに設定されている。
次に、本実施形態の光ファイバ用接続方法が適用された光コネクタ10の作用並びに効果について説明する。
光コネクタ10を光ファイバ40に接続する際には、図3及び図6に示されるように、ファイバ固定部20の下方側から貫通孔28にそれぞれピン部材32の軸部32Aを挿入し、蓋部材14、16の上方側から貫通孔30にそれぞれピン部材32の軸部32Aを挿入する。この状態では、ピン部材32の頭部32Bと蓋部材14、16の上面との間、ピン部材32の頭部32Bとファイバ固定部20の下面との間には隙間がある。
そして、図4及び図6Bに示されるように、ファイバ固定部20の貫通孔28に挿入したピン部材32を頭部32Bがファイバ固定部20の下面に突き当たるまで上方側に押し込むと共に、蓋部材14、16の貫通孔30に挿入したピン部材32を頭部32Bが蓋部材14、16の上面に突き当たるまで下方側に押し込む。これによって、貫通孔28に挿入したピン部材32が蓋部材14、16の下面部14A、16Aを押圧すると共に、貫通孔30に挿入したピン部材32がファイバ固定部20の上面部20Aを押圧し、クランプ部材18のばね力に抗して蓋部材14、16をファイバ固定部20に対して押し開く。これにより、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14Aの間、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材16の下面部16Aとの間が開口され、光ファイバ40が溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成される。
このとき、貫通孔28、30が複数設けられ(本実施形態では各蓋部材14、16に対して2つ)、複数のピン部材32を挿入して蓋部材14、16をファイバ固定部20に対して押し開くので、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14Aとが平行となると共に、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材16の下面部16Aとがほぼ平行となる。
この状態で、ファイバ固定部20のフェルール24と反対側の端部から溝部20B、20Cに、光ファイバ40をガラス部40Aの側から挿入する。このとき、光ファイバ40は端面が光ファイバ26に突き当たるまで挿入する。
次いで、図6Aに示されるように、貫通孔28、30に挿入したピン部材32の押し込みを解除し、ピン部材32を取り去ることで、クランプ部材18のばね力により蓋部材14、16がファイバ固定部20に押圧され、蓋部材14、16で光ファイバ40が溝部20B、20Cに押し当てられて固定される。
このような光コネクタ10では、ピン部材32をファイバ固定部20と蓋部材14、16の対向面と直交する方向から貫通孔28、30に挿入し、ファイバ固定部20と蓋部材14、16の対向面の方向に押し込むことで、ファイバ固定部20と蓋部材14、16との間に光ファイバ40が溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されるため、従来のようにベース部材とカバー部材との間に両者の対向面に沿って楔を挿入して押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
また、貫通孔28、30及びピン部材32が複数設けられており、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14A、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材16の下面部16Aとをほぼ平行に押し開くことができる。従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿って楔を挿入してベース部材とカバー部材とを押し開く構成では、楔の挿入側が大きく開くため、光ファイバが溝部から外れる可能性があるが、本実施形態ではファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14A、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材16の下面部16Aとがほぼ平行となるため、光ファイバ40が溝部20B、20Cから外れることを防止又は抑制することができる。
さらに、ピン部材32の頭部32Bがファイバ固定部20の下面、蓋部材14、16の上面に突き当たるまでピン部材32を押し込むため、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14A、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材16の下面部16Aとの間が開き過ぎないようにピン部材32の押し込み量を規制することができる。すなわち、ピン部材32の軸部32Aの長さ等により開口量を調整することができる。
なお、本実施形態では、クランプ部材18の長手方向両側に貫通孔28、30が設けられ、クランプ部材18と貫通孔28、30とが上下方向に重ならないように配置されているが、クランプ部材18に貫通孔や切り欠きなどのクランプ用導入部を設けてピン部材32を挿通するようにしてもよい。
次に、本発明の第2実施形態の光ファイバ接続構造が適用された光コネクタについて説明する。なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図7Aに示されるように、光コネクタ50は、ファイバ固定部52と、蓋部材54と、クランプ部材18と、を備える点は第1実施形態と同様であるが、ファイバ固定部52の厚さ方向に、蓋部材54に向かって内径が次第に小さくなるように形成された2つの貫通孔56を備えている。また、蓋部材54の厚さ方向に、ファイバ固定部52に向かって内径が次第に小さくなるように形成された2つの貫通孔58を備えている。貫通孔56及び貫通孔58は、第1実施形態と同様にクランプ部材18で覆われた位置の両側に略対角線状に配置されている。蓋部材54は、ファイバ固定部52の溝部20Bの側に配置されているが、ファイバ固定部52の溝部20C(図2参照)の側に配置される蓋部材も蓋部材54と同じ形状であるので、図示を省略する。
図7Bに示されるように、貫通孔56及び貫通孔58に挿入される押し部材としてのピン部材60は、軸部の先端60Aが軸部の後端60Bに比べて次第に細くなるように形成されており、軸部の後端60B側にはこれより外径が大きい頭部60Cが形成されている。ピン部材60の軸部の長さは、ファイバ固定部52及び蓋部材14の厚さよりも長く、かつ、図7Bに示されるようにピン部材60の軸部が貫通孔56、58の内周面に接触した状態で、ファイバ固定部52と蓋部材14との間に光ファイバ40が溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されるような長さに設定されている。ピン部材60の長さ及び形状と、貫通孔56、58の形状を適切に設定することで、ファイバ固定部52の上面部20Aと蓋部材54の下面部14Aとの間の開口量を適切に設定することができる。
光コネクタ50を光ファイバ40に接続する際には、図7Bに示されるように、ファイバ固定部52の下方側から2つの貫通孔56にそれぞれピン部材60を先端60Aから挿入し、蓋部材54の上方側から2つの貫通孔58にそれぞれピン部材60を先端60Aから挿入する。そして、ファイバ固定部52の貫通孔56に挿入したピン部材60を軸部が貫通孔56の内周面に接触するまで押し込むと共に、蓋部材54の貫通孔58に挿入したピン部材60を軸部が貫通孔58の内周面に接触するまで押し込むことで、蓋部材54をファイバ固定部52に対して押し開く。これによって、ファイバ固定部52の上面部20Aと蓋部材54の下面部14Aとの間が開口されて光ファイバ40が溝部20Bに挿入可能な空間が形成される。
この状態で、ファイバ固定部52の溝部20Bに光ファイバ40のガラス部40Aを光ファイバ26に突き当たるまで挿入する。
次いで、図7Aに示されるように、貫通孔56、58に挿入したピン部材60の押し込みを解除し、ピン部材60を抜き去ることで、クランプ部材18のばね力により蓋部材14で光ファイバ40のガラス部40Aが溝部20Bに押し当てられて固定される。
このような光コネクタ50では、ピン部材60を貫通孔56、58に挿入してファイバ固定部52と蓋部材54の対向面の方向(上下方向)に押し込むことで、ファイバ固定部52と蓋部材54との間に光ファイバ40が溝部20Bに挿入可能な空間が形成されるため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿って楔を挿入してこれらを押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
また、テーパ状の貫通孔56、58の内周面にピン部材60の軸部が当たることで、ピン部材60の突出量が制限される。このため、テーパ状の貫通孔56、58とピン部材60の形状によって、ファイバ固定部52と蓋部材54との間の開口量を調整することができる。
次に、本発明の第3実施形態の光ファイバ接続構造が適用された光コネクタについて説明する。なお、第1〜第2実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図8〜図10に示されるように、光コネクタ70は、ファイバ固定部20に貫通孔28が設けられ、蓋部材14、16にそれぞれ貫通孔30が設けられている点は第1実施形態と同じである。この光コネクタ70では、蓋部材14の2つの貫通孔30に挿入される軸部72Aを備えた押し部材72が一体的に構成されている。すなわち、押し部材72は、2つの貫通孔30に挿入される2本の軸部72Aと、軸部72Aの後端部に形成され軸部72Aより外径が大きい拡径部72Bと、拡径部72Bの後端側を連結する板状の連結部72Cと、で構成されている。
押し部材72の拡径部72Bの長さは、クランプ部材18の上面部18Aの厚さより若干大きく形成されている。押し部材72の連結部72Cがクランプ部材18の上面部18Aの上方側に配置された状態で、軸部72Aが2つの貫通孔30にそれぞれ挿入されるように構成されている。
図示を省略するが、同様に蓋部材16の2つの貫通孔30には、一体に形成された押し部材72の2つの軸部72Aが挿入される。また、ファイバ固定部20の一方のクランプ部材18の両側の2つの貫通孔28には、一体に形成された押し部材72の2つの軸部72Aが挿入される。図示を省略するが、同様にファイバ固定部20の他方のクランプ部材18の両側の2つの貫通孔28には、一体に形成された押し部材72の2つの軸部72Aが挿入される。
光コネクタ70を光ファイバ40に接続する際には、図10に示されるように、ファイバ固定部20の下方側から2つの貫通孔28に押し部材72の軸部72Aを挿入すると共に、蓋部材14の上方側から2つの貫通孔30に押し部材72の軸部72Aを挿入する。そして、ファイバ固定部20の下方側から押し部材72の連結部72Cを拡径部72Bがファイバ固定部20に突き当たるまで押し込むと共に、蓋部材14の上方側から押し部材72の連結部72Cを拡径部72Bが蓋部材14に突き当たるまで押し込むことで、クランプ部材18のばね力に抗して蓋部材14をファイバ固定部20に対して押し開く。これによって、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14Aとの間が開口されて光ファイバ40が溝部20Bに挿入可能な空間が形成される。
同様にファイバ固定部20の下方側から2つの貫通孔28に押し部材72の軸部72Aを挿入すると共に、蓋部材16の上方側から2つの貫通孔30に押し部材72の軸部72Aを挿入する。そして、ファイバ固定部20の下方側から押し部材72の連結部72Cを押し込むと共に、蓋部材16の上方側から押し部材72の連結部72Cを押し込むことで、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材16の下面部16Aとの間が開口されて光ファイバ40が溝部20Cに挿入可能な空間が形成される。
このような光コネクタ70では、押し部材72の軸部72Aを2つの貫通孔28、30にそれぞれ挿入し、連結部72Cをファイバ固定部20と蓋部材14、16の対向面の方向(ファイバ固定部20と蓋部材14、16の上下方向)に押し込むことで、ファイバ固定部20と蓋部材14、16との間に光ファイバ40が挿入可能な空間が形成されるため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向に楔を挿入して押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
また、押し部材72の連結部72Cをファイバ固定部20と蓋部材14、16の対向面の方向に押し込むことで、2つの軸部72Aを同時に貫通孔28(貫通孔30)に押し込むことができ、各々独立したピン部材を押し込む場合よりも操作性が良好となる。
次に、本発明の第4実施形態の光ファイバ接続構造が適用された光コネクタについて説明する。なお、第1〜第3実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図11及び図12に示されるように、光コネクタ80は、ファイバ固定部20に設けられた貫通孔28にそれぞれピン部材32の軸部32Aが挿入され、蓋部材14、16に設けられた貫通孔30にそれぞれピン部材32の軸部32Aが挿入される点は第1実施形態と同様である。この光コネクタ80は、蓋部材14、16の貫通孔30にそれぞれ挿入される2つのピン部材32をまとめて押し込む押し込み部材82を備えている。同様にファイバ固定部20のクランプ部材18の両側の貫通孔28にそれぞれ挿入される2つのピン部材32をまとめて押し込む押し込み部材82(板材)を備えている。
押し込み部材82は、ピン部材32の頭部32Bに当接される板状の壁部82Aと、壁部82Aの幅方向両側が壁部82Aと直交する方向に屈曲された屈曲部82Bと、を備えている。壁部82Aの幅方向の長さは、蓋部材14、16の幅方向長さ、ファイバ固定部20の幅方向長さよりも長く形成されている。この押し込み部材82は、貫通孔28、30に挿入された2つのピン部材32の頭部32Bに、押し当て部材82の壁部82Aを当接させて押し込むことにより、ピン部材32の軸部32Aをまとめて押し込むように構成されている。
光コネクタ80を光ファイバ40に接続する際には、図12に示されるように、ファイバ固定部20の下方側から2つのピン部材32の頭部32Bを壁部82Aに当接させて押し当て部材82で押し込むと共に、蓋部材14の上方側から2つのピン部材32の頭部32Bを壁部82Aに当接されて押し当て部材82で押し込むことで、ピン部材32をまとめて押し込むことができる。これによって、クランプ部材18のばね力に抗して蓋部材14をファイバ固定部20に対して押し開くことができ、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14Aとの間が開口されて光ファイバ40が溝部20Bに挿入可能な空間が形成される。同様にファイバ固定部20の下方側から2つのピン部材32を押し当て部材82で押し込むと共に、蓋部材16の上方側から2つのピン部材32を押し当て部材82で押し込むことにより、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材16の下面部16Aとの間が開口されて光ファイバ40が溝部20Cに挿入可能な空間が形成される。
このような光コネクタ80では、2つのピン部材32を押し込み部材82でまとめて上下方向に押し込むことで、ファイバ固定部20と蓋部材14、16との間に光ファイバ40が挿入可能な空間が形成されるため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向に楔を挿入して押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
また、押し込み部材82で2つのピン部材32をまとめて押し込むことができ、作業性が良い。
なお、本実施形態では、4枚の押し込み部材82が用いられているが、これに限定されず、蓋部材14、16側とファイバ固定部20側にそれぞれ1枚ずつ押し込み部材を設けてもよい。すなわち、蓋部材14、16の貫通孔30にそれぞれ挿入されたピン部材32を一括して押し込み部材で操作するようにしてもよい。
また、図示を省略するが、蓋部材14、16側の押し込み部材82とファイバ固定部20側の押し込み部材82に互いに係止可能なフック構造を設け、押し込み部材82を互いに押し込んだ状態(蓋部材14、16とファイバ固定部20とを開口させた状態)でフックを掛けるようにしてもよい。これによって、押し込み部材82から手を離しても一時的に蓋部材14、16とファイバ固定部20との開口状態を維持することができ、この状態で光ファイバ40を挿入することにより、作業性がさらに向上する。
次に、本発明の第5実施形態の光ファイバ接続構造について説明する。なお、第1〜第4実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図13及び図14に示されるように、本実施形態の光ファイバ接続構造は、光コネクタ10の蓋部材14とファイバ固定部20との開口状態を維持するロック装置100(ロック手段)を備えている。ロック装置100は、光コネクタ10のファイバ固定部20側を保持する基板側保持部材102と、基板側保持部材102の一端部に設けられた軸部104を中心に回動可能に支持され、光コネクタ10の蓋部材14側を保持する蓋部材側保持部材106と、を備えている。
基板側保持部材102は、光コネクタ10のファイバ固定部20側が挿入される略L字状の壁部102Aを備えており、ファイバ固定部20の貫通孔28に挿入されたピン部材32の頭部32Bが壁部102Aに接触するように構成されている。蓋部材側保持部材106は、光コネクタ10の蓋部材14側が挿入される略L字状の壁部106Aを備えており、蓋部材14の貫通孔30に挿入されたピン部材32の頭部32Bが壁部106Aに接触するように構成されている。
ロック装置100の蓋部材側保持部材106の側面には、フック部材108が軸部110を中心に回転可能に支持されており、基板側保持部材102の側面には、フック部材108の先端部に形成されたフック部108Aが係止されるピン112が突設されている。図14に示されるように、フック部108Aは、蓋部材側保持部材106を基板側保持部材102側に閉止した状態でピン112に係止される。蓋部材側保持部材106を基板側保持部材102側に閉止した状態では、ファイバ固定部20の貫通孔28に挿入されたピン部材32の頭部32Bが基板側保持部材102の壁部102Aで押圧され、蓋部材14の貫通孔30に挿入されたピン部材32の頭部32Bが蓋部材側保持部材106の壁部106Aで押圧されることにより、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14Aとの間が開口されて光ファイバ40が溝部20Bに挿入可能な空間が形成される。すなわち、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14Aとの間が開口された状態で、フック部108Aをピン112に係止することで、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14Aとの開口状態が維持される。
このようなロック装置100では、図13に示されるように、蓋部材側保持部材106を基板側保持部材102と反対側に回転させた状態で光コネクタ10を壁部102Aと壁部106Aとの間に挿入する。そして、図14に示されるように、蓋部材側保持部材106を基板側保持部材102側に閉止することで、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14Aとの間が開口されて光ファイバ40が溝部20Bに挿入可能な空間が形成される。この状態で、フック部108Aをピン112に係止することで、ファイバ固定部20と蓋部材14がロックされる。これによって、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材14の下面部14Aとの開口状態を維持したまま光ファイバ40を挿入することができ、作業性が著しく向上する。
なお、図示を省略するが、基板側保持部材102及び蓋部材側保持部材106を光コネクタ10の蓋部材16側に延長して設けることで、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材16の下面部16Aとの開口状態をロックするようにしてもよい。
次に、本発明の第6実施形態の光ファイバ接続構造が適用された光コネクタについて説明する。なお、第1〜第5実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図15A及び図15Bに示されるように、光コネクタ120は、ファイバ固定部20と蓋部材122を備える点は第1実施形態と同様であるが、蓋部材122の幅(長手方向と直交する方向の幅)は、ファイバ固定部20の幅より短く形成されており、貫通孔は設けられていない。ファイバ固定部20の幅方向の一部はクランプ部材18の開口側に突出するように配置されている。
ファイバ固定部20の貫通孔28には、押し部材124に設けられた軸部124Aが挿入されている。押し部材124は、軸部124Aの後端部が軸部124Aと直交するファイバ固定部20の背面側(下面側)に屈曲された背面側屈曲部124Bと、この背面側屈曲部124Bの端部からファイバ固定部20の側面側に屈曲された側面側屈曲部124Cと、この側面側屈曲部124Cの上端部が屈曲されてファイバ固定部20の上面部20Aの係止された係止部124Dと、を備えている。係止部124Dは、クランプ部材18の開口側でファイバ固定部20の上面部20Aに係止されている。押し部材124は、係止部124Dがファイバ固定部20の上面部20Aに係止されることにより、軸部124Aがファイバ固定部20の貫通孔28に挿入された状態で保持されている。軸部124Aの長さは、貫通孔28の長さよりも長く形成されている。
光コネクタ120を光ファイバ40に接続する際には、図15Bに示されるように、押し部材124の軸部124Aの後端部付近の背面側屈曲部124Bを上方に押し込むことで、クランプ部材18のばね力に抗して蓋部材122をファイバ固定部20に対して押し開く。これによって、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材122の下面部14Aとの間が開口されて光ファイバ40が溝部20Bに挿入可能な空間が形成される。
この状態で、ファイバ固定部20の溝部20Bに光ファイバ40のガラス部40Aを光ファイバ26に突き当たるまで挿入する。
次いで、図15Aに示されるように、貫通孔28に挿入された押し部材124の軸部124Aの押し込みを解除することで、クランプ部材18のばね力により蓋部材122がファイバ固定部20に押圧され、蓋部材122で光ファイバ40が溝部20Bに押し当てられて固定される。
このような光コネクタ120では、貫通孔28に予め保持された押し部材124の軸部124Aを蓋部材122の方向に押し込むことで、ファイバ固定部20と蓋部材122との間に光ファイバ40が挿入可能な空間が形成されるため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向に楔を挿入して押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
また、押し部材124の係止部124Dがファイバ固定部20の上面部20Aに係止されることにより、軸部124Aがファイバ固定部20の貫通孔28に保持されているので、押し部材124の脱落を阻止することができる。このため、別部材であるピン部材をその都度、貫通孔に挿入する場合に比べて操作性が良好となる。
なお、図示を省略するが、ファイバ固定部20の溝部20Cの側も図15と同様の構成とすることができる。
また、ファイバ固定部20に、押し部材124の係止部124Dを係止しやすくするための突起や溝を設けてもよい。
また、第6実施形態の変形例として、図16A及び図16Bに示される光コネクタ130では、クランプ部材18が押し部材124の係止部124Dの側からファイバ固定部20と蓋部材122を挟み込むように配設されている。この光コネクタ130でも、図16Bに示されるように、押し部材124の軸部124Aの後端部付近の背面側屈曲部124Bを上方に押し込むことで、クランプ部材18のばね力に抗して蓋部材122をファイバ固定部20に対して押し開く。これによって、ファイバ固定部20の上面部20Aと蓋部材122の下面部14Aとの間が開口されて光ファイバ40が溝部20Bに挿入可能な空間が形成される。
次に、本発明の第7実施形態の光ファイバ接続構造が適用された光コネクタについて説明する。なお、第1〜第6実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図17A及び図17Bに示されるように、光コネクタ140は、ファイバ固定部142の下部に、押し部材144の基部144Aが上下方向に沿って埋設されている。押し部材144は、基部144Aの下端部が基部144Aと直交するファイバ固定部142の背面側(下面側)に屈曲された背面側屈曲部144Bと、背面側屈曲部144Bの端部が上下方向に屈曲された軸部144Cと、を備えている。軸部144Cは、ファイバ固定部142の貫通孔28に挿入されている。
押し部材144の基部144Aの上端部には、周方向に沿って抜け止め用の溝145が形成されており、押し部材144の基部144Aはファイバ固定部142にインサート成形によって固着されている。軸部144Cの長さは、貫通孔28の長さよりも長く形成されている。
光コネクタ140を光ファイバ40に接続する際には、図17Bに示されるように、押し部材144の軸部144Cの後端部付近の背面側屈曲部144Bを上方に押し込むことで、クランプ部材18のばね力に抗して蓋部材122をファイバ固定部142に対して押し開く。これによって、ファイバ固定部142の上面部20Aと蓋部材122の下面部14Aとの間が開口されて光ファイバ40が溝部20Bに挿入可能な空間が形成される。
この状態で、ファイバ固定部142の溝部20Bに光ファイバ40を挿入した後、図17Aに示されるように、貫通孔28に挿入された押し部材144の軸部144Cの押し込みを解除することで、クランプ部材18のばね力により蓋部材122がファイバ固定部142に押圧され、蓋部材122で光ファイバ40が溝部20Bに押し当てられて固定される。
このような光コネクタ140では、貫通孔28に予め保持された押し部材144の軸部144Cを蓋部材122の方向に押し込むことで、ファイバ固定部142と蓋部材122との間に光ファイバ40が挿入可能な空間が形成されるため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向に楔を挿入して押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
また、押し部材144の基部144Aがファイバ固定部142に埋設されることにより、軸部144Cがファイバ固定部142の貫通孔28に保持されているので、押し部材144の脱落をより確実に阻止することができる。
次に、本発明の第8実施形態の光ファイバ接続構造が適用された光コネクタについて説明する。なお、第1〜第7実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図18A〜図18Cに示されるように、光コネクタ150は、ファイバ固定部152のクランプ部材18で覆われた位置の両側の側面部152Aに、厚さ方向に沿って形成された切り欠き部154を備えている。切り欠き部154は、矩形状の溝からなる。蓋部材122の幅(長手方向と直交する方向の幅)は、ファイバ固定部152の幅より短く形成されており、ファイバ固定部152の幅方向の一部がクランプ部材18の縦壁部18B側に突出するように配置されている。
ファイバ固定部152の切り欠き部154には、押し部材156の板状部156Aが挿入されている。押し部材156は、帯状の部材からなり、板状部156Aの後端部がファイバ固定部152の背面側(下面側)に屈曲された背面側屈曲部156Bと、この背面側屈曲部156Bの端部がファイバ固定部152の側面側に屈曲された側面側屈曲部156Cと、この側面側屈曲部156Cの上端部が屈曲されてファイバ固定部152の上面部20Aの係止された係止部156Dと、を備えている。係止部156Dは、クランプ部材18の縦壁部18B側でファイバ固定部152の上面部20Aに係止されている。板状部156Aの長さは、切り欠き部154の長さよりも長く形成されている。
光コネクタ150を光ファイバ40に接続する際には、図18Bに示されるように、押し部材156の板状部156Aの後端部付近の背面側屈曲部156Bを上方に押し込むことで、クランプ部材18のばね力に抗して蓋部材122をファイバ固定部152に対して押し開く。これによって、ファイバ固定部152の上面部20Aと蓋部材122の下面部14Aとの間が開口されて光ファイバ40が溝部20Bに挿入可能な空間が形成される。
このような光コネクタ150では、押し部材156の板状部156Aを蓋部材122の方向に押し込むことで、ファイバ固定部152と蓋部材122との間に光ファイバ40が挿入可能な空間が形成されるため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向に楔を挿入して押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
また、押し部材156の係止部156Dがファイバ固定部152の上面部20Aに係止されることで、板状部156Aがファイバ固定部152の切り欠き部154に保持されているので、押し部材156の脱落を阻止することができる。
なお、本実施形態では、ファイバ固定部152に切り欠き部154が設けられ、押し部材156の板状部156Aが配置されているが、例えば、蓋部材とファイバ固定部を幅方向にずらして蓋部材の下方側に押し部材156の板状部156Aが配置される導入部を形成し、板状部156Aがファイバ固定部の外周を周って蓋部材の下面部に当接する構成でもよい。また、例えば、蓋部材の幅をファイバ固定部の幅より長く形成して蓋部材の下方側に押し部材156の板状部156Aが配置される導入部を形成し、板状部156Aがファイバ固定部の外周を周って蓋部材の下面部に当接する構成でもよい。また、押し部材156は必ずしも蓋部材の下面部を押圧する構成に限定するものではなく、蓋部材に形成された突起や凹部等に当接させる構成でもよい。
また、ファイバ固定部に代えて蓋部材に切り欠き部154又は上記導入部を設ける構成や、ファイバ固定部と蓋部材の両方に切り欠き部154又は上記導入部を設ける構成でもよい。
次に、本発明の第9実施形態の光ファイバ接続構造が適用されたメカニカルスプライスについて説明する。なお、第1〜第8実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図19及び図20には、メカニカルスプライス200の全体構成が示されている。また、図21には、このメカニカルスプライスの長手方向と直交する方向の断面図が示されている。これらの図に示されるように、メカニカルスプライス200は、基板202と、蓋部材204と、クランプ部材18と、を備えている。基板202の上面部20Aには、長手方向中央部に浅い溝部20Bと、この溝部20Bの長手方向両側に溝部20Bよりも深くかつ幅広の溝部20Cとが連続して形成されている。
基板202には、クランプ部材18の両側の略対角線状の位置に、2つの貫通孔28が形成されている。蓋部材204には、クランプ部材18の両側の基板202の貫通孔28と逆側の略対角線状の位置に、2つの貫通孔30が形成されている。基板202の貫通孔28には、基板202の下方側からピン部材32が挿入され、蓋部材204の貫通孔30には、蓋部材204の上方側からピン部材32が挿入される。
メカニカルスプライス200を用いて光ファイバ40同士に接続する際には、図21A及び図21Bに示されるように、基板202の下方側から貫通孔28にそれぞれピン部材32の軸部32Aを挿入し、蓋部材204の上方側から貫通孔30にそれぞれピン部材32の軸部32Aを挿入する。そして、基板202の貫通孔28に挿入したピン部材32を上方側に押し込むと共に、蓋部材204の貫通孔30に挿入したピン部材32を下方側に押し込むことで、クランプ部材18のばね力に抗して蓋部材204を基板202に対して押し開く。これによって、基板202と蓋部材204との間が開口されて光ファイバ40が溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成される。
この状態で、基板202の長手方向両端部から溝部20B、20Cに、光ファイバ40をそれぞれガラス部40Aの端面が突き当たるまで挿入する。
次いで、図21Aに示されるように、貫通孔28、30に挿入したピン部材32の押し込みを解除し、ピン部材32を取り去ることで、クランプ部材18のばね力により蓋部材204が基板202に押圧され、蓋部材204で光ファイバ40同士が溝部20B、20Cに押し当てられて固定される。
このようなメカニカルスプライス200では、ピン部材32を基板202と蓋部材204の上下から押し込むことで、基板202と蓋部材204との間に光ファイバ40が挿入可能な空間が形成されるため、従来のようにベース部材とカバー部材との対向面に沿った方向に楔を挿入して押し開く場合に比較して楽に操作することができる。
〔実施形態の補足説明〕
上述した第2実施形態〜第8実施形態は光コネクタであるが、同様の基板(ファイバ固定部)、蓋部材、クランプ部材の構成でメカニカルスプライスを構成することができる。これによって、2本の光ファイバを蓋部材で基板の溝部に押し当てて接続することができる。
10 光コネクタ
12 基板
14 蓋部材
14A 下面部(対向面)
16 蓋部材
16A 下面部(対向面)
18 クランプ部材
20 ファイバ固定部
20A 上面部(対向面)
20B 溝部
20C 溝部
24 フェルール
26 光ファイバ(内蔵光ファイバ)
28 貫通孔
30 貫通孔
32 ピン部材(押し部材)
32A 軸部
32B 頭部(鍔部)
40 光ファイバ
50 光コネクタ
52 ファイバ固定部
54 蓋部材
56 貫通孔
58 貫通孔
60 ピン部材
60C 頭部(鍔部)
70 光コネクタ
72 押し部材
72A ピン部材
72C 連結部
80 光コネクタ
82 押し込み部材(板材)
100 ロック装置(ロック手段)
108 フック部材
112 ピン
120 光コネクタ
122 蓋部材
124 押し部材
124D 係止部
124A 軸部
130 光コネクタ
140 光コネクタ
142 ファイバ固定部(基板)
144 押し部材
144C 軸部
150 光コネクタ
152 ファイバ固定部
154 切り欠き部(溝)
156 押し部材
156A 板状部
156D 係止部
200 メカニカルスプライス
202 基板
202A 上面部
204 蓋部材

Claims (18)

  1. 光ファイバ同士を接続する光ファイバ用接続構造であって、
    接続する光ファイバが固定される溝部を備えた基板と、
    前記基板の前記溝部が形成された面を覆う蓋部材と、
    前記蓋部材を前記基板に向けてばね力により押圧し、前記蓋部材で前記光ファイバを前記溝部へ押し当て固定するクランプ部材と、を有し、
    前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方に、前記基板と前記蓋部材との対向面と交差する方向から押し部材で前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方を押圧して前記基板と前記蓋部材との間に前記光ファイバが挿入可能な空間を形成するための導入部を形成した光ファイバ用接続構造。
  2. 前記導入部が、前記基板又は前記蓋部材を貫通する貫通孔である請求項1に記載の光ファイバ用接続構造。
  3. 前記導入部が、前記基板又は前記蓋部材の外面に形成された溝である請求項1に記載の光ファイバ用接続構造。
  4. 幅の異なる前記基板と前記蓋部材を用いて前記導入部を形成するか、又は前記基板と前記蓋部材を幅方向にずらして前記導入部を形成した請求項1に記載の光ファイバ用接続構造。
  5. 前記導入部を前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方に複数個形成した請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造。
  6. 前記貫通孔に、前記押し部材として前記対向面を押圧する棒部材を挿入した請求項2に記載の光ファイバ用接続構造。
  7. 前記貫通孔は、前記対向面に向かって次第に小径となり、
    前記棒部材は、先端が次第に細くなる形状である請求項6に記載の光ファイバ用接続構造。
  8. 前記棒部材の頭部に軸径よりも外径が大きい鍔部を備える請求項6又は請求項7に記載の光ファイバ用接続構造。
  9. 複数の前記棒部材の頭部は連結されている請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造。
  10. 複数の前記棒部材の頭部は板材で連結されている請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造。
  11. 前記押し部材が前記導入部に前記対向面に向かって押し込み可能に保持されている請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造。
  12. 前記押し部材は、前記基板又は前記蓋部材の背面側に折り返されて前記基板又は前記蓋部材に係止されている請求項11に記載の光ファイバ用接続構造。
  13. 前記クランプ部材に、前記押し部材が前記導入部に押し込まれることを許容する切り欠き又は穴が設けられている請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造。
  14. 前記押し部材で前記基板と前記蓋部材との間に前記光ファイバが挿入可能な空間を形成したときに、前記空間が形成された状態でロックするロック手段を有する請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造。
  15. 請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造を備え、
    前記押し部材を前記導入部に押し込むことにより前記基板と前記蓋部材との間に光ファイバが前記溝部に挿入可能な空間を形成した状態で、前記溝部の両側から光ファイバがそれぞれの端面が突き当たるまで挿入されるメカニカルスプライス。
  16. 請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造の基板の一端側に設けられ、内蔵光ファイバが前記溝部に配置されたフェルールを備え、
    前記押し部材を前記導入部に押し込むことにより前記基板と前記蓋部材との間に光ファイバが前記溝部に挿入可能な空間を形成した状態で、前記基板の他端側から光ファイバが前記溝部に前記内蔵光ファイバに突き当たるまで挿入される光コネクタ。
  17. 請求項15に記載のメカニカルスプライスを用いた光ファイバ用接続方法であって、
    前記押し部材を前記導入部に押し込むことにより前記クランプ部材のばね力に抗して前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方を押圧し、前記基板と前記蓋部材との間に光ファイバが前記溝部に挿入可能な空間を形成する工程と、
    前記基板の両側から前記溝部に前記光ファイバをそれぞれの端面が突き当たるまで挿入する工程と、
    前記押し部材の押し込みを解除し、前記クランプ部材のばね力により前記蓋部材で前記光ファイバを前記溝部に押し当て固定する工程と、
    を備えた光ファイバ用接続方法。
  18. 請求項16に記載の光コネクタを用いた光ファイバ用接続方法であって、
    前記押し部材を前記導入部に押し込むことにより前記クランプ部材のばね力に抗して前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方を押圧し、前記基板と前記蓋部材との間に光ファイバが前記溝部に挿入可能な空間を形成する工程と、
    前記基板の他端側から前記溝部に前記光ファイバを前記内蔵光ファイバに突き当たるまで挿入する工程と、
    前記押し部材の押し込みを解除し、前記クランプ部材のばね力により前記蓋部材で前記光ファイバを前記溝部に押し当て固定する工程と、
    を備えた光ファイバ用接続方法。
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