JP2000329965A - 光ファイバ接続器 - Google Patents

光ファイバ接続器

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JP2000329965A
JP2000329965A JP11140807A JP14080799A JP2000329965A JP 2000329965 A JP2000329965 A JP 2000329965A JP 11140807 A JP11140807 A JP 11140807A JP 14080799 A JP14080799 A JP 14080799A JP 2000329965 A JP2000329965 A JP 2000329965A
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Japan
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optical fiber
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fiber connector
hole
bottom wall
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JP11140807A
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Hiroshi Hida
浩史 飛田
Toshiyuki Tanaka
利行 田中
Yasuhiro Tamaki
康博 玉木
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 素子の曲げ変形や調心機構などの傷つけを生
じることなく容易に光ファイバの着脱を可能とする光フ
ァイバ接続器の提供を課題とする。また、多芯の光ファ
イバの接続固定において、各裸ファイバが全て均等な押
圧力で固定され、確実に全ての光ファイバを高精度に調
心できるようにすることも課題とする。 【解決手段】 貫通孔22を有するスリーブ状に形成さ
れた素子23と、光ファイバを挟み込む押さえ片25
と、両素子側壁部26、27を外側から挟み込むクラン
プバネ28とを備え、素子底壁部24の押さえ片25に
臨む面24aには、調心機構29を設け、押さえ片25
が、クランプバネ28の押圧力を素子側壁部26、27
を介して変換した押圧力により素子底壁部24に向けて
押圧されるように形成され、両素子側壁部26、27間
には、楔状の開放部材が挿入される開放部材挿入溝35
が延在形成されている構成を採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メカニカルスプラ
イスなどの光ファイバの突き合わせ接続に用いられる光
ファイバ接続器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ同士を突き合わせ接続する光
ファイバ接続器としては、近年、二つ割り構造の素子の
間に、対向する両側から挿入した光ファイバ同士を、前
記素子内に設けた調心機構によって位置決め調心して突
き合わせ接続し、さらに、前記素子の外側に装着したク
ランプバネのクランプ力によって、前記光ファイバを素
子内に挟み込んでクランプし、接続状態を維持する構成
のものが提供されている。このような光ファイバ接続器
では、楔を素子に挿入して、前記クランプバネのクラン
プ力に抗して素子を開放することで、光ファイバを素子
から引き抜いて接続状態を解除する構成となっている。
【0003】この種の従来の光ファイバ接続器につい
て、図面を参照しながら以下に説明を行う。図9に示す
従来の光ファイバ接続器1は、突き合わせた2本の光フ
ァイバF1、F2を、共にプラスチック等の樹脂からな
るベース2と押さえ蓋3、4、5との間に、図示しない
バネ等のクランプバネにより挟み込んで固定する構造に
なっている。なお、これらベース2及び押さえ蓋3、
4、5で、前記素子(符号6に示す)が構成されてい
る。
【0004】光ファイバF1、F2は、その先端の裸フ
ァイバF1a、F2aを、素子6の両端に開口された導
入溝7、8から素子6の中央部の調心機構9に挿入し、
精密に位置決め調心することで突き合わせ接続されるよ
うになっている。
【0005】調心機構9としては、(1)精密細管(マ
イクロキャピラリー)内にその両端から光ファイバを挿
入して突き合わせる構造、(2)位置決め溝において光
ファイバ同士を突き合わせる構造、(3)3本の精密ロ
ッドあるいは3個の精密ボールの中心に光ファイバを担
持して位置決めする構造などがある。位置決め溝として
は、V溝やU溝等が使用される。
【0006】上記説明の従来の光ファイバ接続器1を用
いて光ファイバF1、F2を突き合わせ接続する方法に
ついて以下に説明を続ける。図10、11に示すよう
に、素子6にはこれを開放するための開放溝10が複数
箇所に形成されており、これをこじ開けるために同図に
示す楔状の開放部材11が用いられる。なお、符号12
は前記クランプバネである。この開放部材11は、素子
6の開放溝10と同数かつ同ピッチ間隔に配置された楔
形状の爪11aを有している。これら爪11aがそれぞ
れ開放溝10内に挿入(圧入)されるように開放部材1
1を素子6に平行に押し付けることで、ベース2と押さ
え蓋3、4、5とが支点13(ベース2と押さえ蓋3、
4、5との間に形成された凹凸嵌合部)を中心に開くよ
うに回動して開放され、光ファイバF1、F2を素子6
に挿入可能な状態となる。この状態で前記導入溝7、8
内に光ファイバF1、F2をそれぞれ挿入して互いに突
き合わせた後、開放部材11を引き抜き、前記クランプ
バネのクランプ力によって素子6を閉じると、ベース2
と押さえ蓋3、4、5との間に光ファイバF1、F2が
クランプ固定され、接続状態が維持される。調心機構9
付近には、屈折率整合剤が塗布され、低接続損失が確保
されている。一方、光ファイバF1、F2の裸ファイバ
F1a、F2a以外の部分、すなわち、被覆材によって
被覆されている部分は、調心機構9よりも調心の低い前
記導入溝7、8内に収納され、引き抜き不可能にクラン
プ固定される。接続後、再度、開放部材11を用いて素
子6を開放すると、光ファイバF1、F2を光ファイバ
接続器1から引き抜くことができる。これにより、光フ
ァイバ間の切替接続も可能になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記説明の
従来の光ファイバ接続器1は、以下に説明する問題を有
していた。すなわち、光ファイバF1、F2を突き合わ
せ接続するために開放部材11を使用するに際し、素子
6の各開放溝10に各爪11aが均等な圧力で入り込む
ように、各爪11aの先端が素子6の軸線に平行となる
ように注意しながら開放部材11を挿入していかなけれ
ばならず、例えば図10の視線において、左側の爪11
aの方を右側の爪11aよりも挿入方向前方となるよう
に傾けて押圧してしまった場合には、素子6の左側に右
側よりも強い局所的な押圧力が加わってしまうので、こ
の局所的な押圧力による曲げ変形が素子6に生じる恐れ
があるという問題である。また、同じ原因により、爪1
1aが開放溝10よりも更に奥に入り込んで調心機構9
や支点13(前記凹凸嵌合部)を傷つけてしまう恐れも
有している。この問題が生じないようにするには、開放
部材11を傾けて押圧しないように注意すれば良いので
あるが、サイズの小さい開放部材11を傾きを生じるこ
となく押圧することは困難であった。
【0008】さらには、光ファイバF1、F2として多
心のものを突き合わせ接続させる場合には、図11、1
2に示すように、支点13に近い箇所の裸ファイバF2
aと、支点13から遠い箇所の裸ファイバF2aでは、
調心機構9近傍でのベース2と押さえ蓋4との間に形成
されるギャップ寸法G1、G2が異なり、素子6の挟み
込む力にも差が生じてくるので、支点13から遠い位置
の裸ファイバF2aの調心精度が、支点13に近い位置
の裸ファイバF2aよりも低下する恐れがあるという問
題も有している。
【0009】本発明は、上記事情を鑑みてなされたもの
であって、下記をその目的としている。すなわち、素子
の曲げ変形や調心機構などの傷つけを生じることなく容
易に光ファイバの着脱を可能とする光ファイバ接続器の
提供を目的とする。また、多心の光ファイバを接続固定
する場合において、各裸ファイバが全て均等な押圧力で
固定され、確実に全ての光ファイバが高精度に調心され
るようにすることも目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバ接続
器は、前記課題を解決するために以下の手段を採用し
た。すなわち、請求項1記載の光ファイバ接続器は、光
ファイバ同士を突き合わせ接続するための光ファイバ接
続器において、内部を貫通する貫通孔を有する筒状ある
いは断面コ字形のスリーブ状に形成された素子と、前記
貫通孔内に収納され、前記貫通孔に沿って延在する素子
底壁部との間に前記光ファイバを挟み込む押さえ片と、
前記素子底壁部の両側から立ち上げられて前記貫通孔を
介して対向する両素子側壁部を外側から挟み込むように
して押圧するクランプバネとを備え、前記素子底壁部の
前記押さえ片に臨む面には、両端から挿入された前記光
ファイバを中央部の調心機構により位置決め調心して突
き合わせ接続する光ファイバ挿入溝が前記貫通孔に沿っ
て延在形成され、前記押さえ片が、前記クランプバネの
押圧力を一方または両方の前記素子側壁部を介して変換
した押圧力により前記素子底壁部に向けて押圧されるよ
うに形成され、前記両素子側壁部間には、楔状の開放部
材が挿入される開放部材挿入溝が前記貫通孔に沿って延
在形成されていることを特徴とする。
【0011】前記請求項1記載の光ファイバ接続器によ
れば、これを用いて光ファイバの突き合わせ接続を行う
場合には、素子の開放部材挿入溝内に、これを案内とし
て開放部材を素子の長手方向に沿って挿入する。する
と、挿入が進行すると共に開放部材はクランプバネの押
圧力に抗しながら両素子側壁部間の間隔を押し広げる。
このようにして両素子側壁部間が押し広げられることに
より、押さえ片を素子底壁部に向かって押圧する押圧力
が弱められて押さえ片と素子底壁部との間に間隙が生じ
るので、光ファイバを挿入可能な状態となる。この状態
で、素子の貫通孔内に、光ファイバ挿入溝と押さえ片と
の間に位置するように光ファイバを両端から互いに突き
合わせるように挿入し、その後、開放部材挿入溝内から
素子の長手方向に沿って開放部材を引き抜く。すると、
両素子側壁部間の間隔がクランプバネの押圧力によって
狭められ、押さえ片が調心機構に向かって押し付けられ
るので、光ファイバがこの押さえ片と調心機構との間に
挟み込まれ、調心されると同時に互いに突き合わせ接続
した状態で抜出不可に光ファイバ接続器に固定される。
逆に、光ファイバ接続器に接続された光ファイバをこれ
より引き抜く場合には、同様の手順で開放部材挿入溝内
に開放部材を挿入して押さえ片と素子底壁部との間に間
隙を形成させたのち、光ファイバを貫通孔内から引き抜
くことで、光ファイバの取り外しが完了する。
【0012】請求項2記載の光ファイバ接続器は、請求
項1記載の光ファイバ接続器において、前記貫通孔の延
在方向に垂直な断面で見た場合の前記押さえ片の側面、
および、少なくとも一方の素子側壁部の各内面のいずれ
か一方もしくは両方に傾斜面が形成され、この傾斜面に
より、前記クランプバネの押圧力が、前記押さえ片の前
記素子底壁部方向への押圧力に変換されることを特徴と
する。
【0013】上記請求項2記載の光ファイバ接続器によ
れば、クランプバネによる押圧力が素子に加えられる
と、この押圧力によって両素子側壁部の各内面が押さえ
片の各側面に向かって押し付けられる。このとき、これ
ら内面または側面のいずれか一方もしくは両方を、素子
底壁部から離間する方向に向かって互いに接近するよう
に傾斜する傾斜面とすることにより、押さえ片を挟み込
む押圧力が、押さえ片を素子底壁部に向かって押圧する
押圧力に変換される。
【0014】請求項3記載の光ファイバ接続器は、請求
項1または2記載の光ファイバ接続器において、前記開
放部材挿入溝内には、前記開放部材が前記開放部材挿入
溝の延在方向に移動自在に収納されていることを特徴と
する。
【0015】上記請求項3記載の光ファイバ接続器によ
れば、開放部材を開放部材挿入溝の延在方向に向かって
押すだけで、光ファイバの挟み込みが解除される。ま
た、この開放部材は予め開放部材挿入溝内に収納されて
いるので、外部から開放部材挿入溝内に開放部材を挿入
する工程が不要になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の光ファイバ接続器の第1の実施の形態について説明す
る。図1〜3に示すように、本実施の形態の光ファイバ
接続器21は、例えば単心線である光ファイバF3、F
4同士を突き合わせ接続するためのものであり、プラス
チック等の樹脂から、内部を貫通する断面視台形状の貫
通孔22を有する概略断面コ字形のスリーブ状に形成さ
れた素子23と、貫通孔22内に収納され、貫通孔22
に沿って延在する素子底壁部24との間に光ファイバF
3、F4を挟み込む押さえ片25と、素子底壁部24の
両側から立ち上げられて貫通孔22を介して対向する両
素子側壁部26、27を外側から挟み込むようにして押
圧するクランプバネ28とを備えている。
【0017】素子底壁部24の、押さえ片25に臨む面
24aには、貫通孔22に沿って導入溝24b、24c
が形成されている。これら導入溝24b、24cは、素
子底壁部24の延在方向(長手方向)中央部の調心機構
29を介して連続しており、その両端の開口部から挿入
された光ファイバF3、F4先端の被覆を除去して露出
させた裸ファイバF3a、F4aは、前記調心機構29
にて精密に位置決め調心して突き合わせ接続される。こ
の調心機構29は、裸ファイバF3a、F4aを挿入す
る断面V字形状の光ファイバ挿入溝であり、貫通孔22
に沿って前記面24a上に延在形成されている。調心機
構29の近傍には、屈折率整合剤が塗布され、低接続損
失が確保されている。一方、光ファイバF3、F4の裸
ファイバF3a、F4a以外の部分、すなわち、被覆材
によって被覆されている部分は、調心機構29よりも調
心の低い前記導入溝24b、24c内に収納される。
【0018】調心機構29としては、(1)精密細管
(マイクロキャピラリー)内にその両端から光ファイバ
を挿入して突き合わせる構造、(2)位置決め溝におい
て光ファイバ同士を突き合わせる構造、(3)3本の精
密ロッドあるいは3個の精密ボールの中心に光ファイバ
を担持して位置決めする構造などがあるが、本実施の形
態では(2)の位置決め溝を採用している。さらに、こ
の位置決め溝としてはV溝やU溝等があるが、本実施の
形態ではV溝を採用している。
【0019】図1に示すように、導入溝24b、24c
の各入口端部24d、24eは、テーパ状に入口を広く
して光ファイバF3、F4が挿入しやすいように形成さ
れている。さらに、導入溝24b及び24cと調心機構
29との境目24f、24gも、テーパ状に入口を広く
して裸ファイバF3a、F4aが調心機構29内に挿入
しやすいように形成されている。
【0020】図2に示すように、両素子側壁部26、2
7の外壁面には、クランプバネ28が係合するための係
合溝30、31が両素子側壁部26、27の延在方向に
沿ってそれぞれ形成されている。また、同図に示すよう
に、両素子側壁部26、27の上側部分からは、それぞ
れ相手側に向けて素子上壁部32、33が突設されてお
り、これら素子上壁部32、33の間には、間隙g1が
形成されている。この間隙g1は、素子23の延在方向
(貫通孔22に沿った方向)全長にわたって確保され
る。また、同図の視線において、両素子側壁部26の貫
通孔22に臨む内側面に形成された傾斜面は、素子底壁
部24から離間する方向に向かって互いに接近するよう
に傾斜する傾斜面22a、22bとなっている。
【0021】図2、4に示すように、両素子側壁部2
6、27間には、楔状の開放部材34が挿入される開放
部材挿入溝35が貫通孔22に沿って延在形成されてい
る。この開放部材挿入溝35は、図4の視線において開
放部材34の楔面34a、34bと同じテーパ角度と略
同じテーパ角度の素子側楔面35a、35bを有してお
り、また、その深さ寸法は、開放部材34の厚みとほぼ
一致されている。
【0022】図2に示すように、クランプバネ28は、
断面コ字形を有する金属部品であり、主壁部36と、該
主壁部36の両端より垂直に折曲加工された一対の側壁
部37、38とから構成されている。各側壁部37、3
8には、前記係合溝30、31に係合するための係合凸
部37a、38aがそれぞれ形成されている。
【0023】押さえ片25は、クランプバネ28の押圧
力を両素子側壁部26、27を介して変換した押圧力に
より素子底壁部24に向けて押圧されるように断面視台
形状に形成されている。すなわち、押さえ片25は、そ
の延在方向に垂直な断面(図2の視線)で見た場合の両
側面が、素子底壁部24から離間する方向に向かって互
いに接近するように傾斜する傾斜面25a、25bとな
っており、これら傾斜面25a、25bのテーパ角度
は、貫通孔22の前記傾斜面22a、22bとのものと
略同じ角度に形成されている。また、押さえ片25の底
面25cは、貫通孔22内に挿入された状態で前記面2
4aに平行な面となっている。また、前記各入口端部2
4d、24eと同様に、押さえ片25の両端25d、2
5eは、光ファイバF3、F4が挿入しやすいように、
テーパ状に形成されている。
【0024】以上に説明した光ファイバ接続器21を用
いた光ファイバF3と光ファイバF4との突き合わせ接
続方法について、以下に説明を続ける。まず、素子23
の開放部材挿入溝35内に、これを案内として開放部材
34を素子23の長手方向に沿って挿入する。すると、
挿入が進行すると共に、開放部材34の楔面34a、3
4bが素子側楔面35a、35b間の間隔をクランプバ
ネ28の押圧力に抗しながら押し広げる。このようにし
て両素子側壁部26、27間が押し広げられることによ
り、押さえ片25に加えられる押圧力が弱められ、さら
には押さえ片25が素子底壁部24を圧迫する押圧力が
弱められて光ファイバF3、F4を挿入可能な状態とな
る。この状態で素子23の貫通孔22内に、調心機構2
9と押さえ片25との間に裸ファイバF3a、F4aが
位置するように光ファイバF3、F4を導入溝24b、
24cから互いに突き合わせるように挿入し、その後、
開放部材挿入溝35内から開放部材34を引き抜く。す
ると、両素子側壁部26、27間の間隔がクランプバネ
28の押圧力によって狭められ、再び押さえ片25が素
子低壁部24に向かって押し付けられるので、光ファイ
バF3、F4がこの押さえ片25と貫通孔22との間に
挟み込まれて抜出不可に固定される。
【0025】逆に、光ファイバ接続器21に固定された
光ファイバF3、F4をこれより引き抜く場合には、素
子23の開放部材挿入溝35内に、これを案内として開
放部材34を素子23の長手方向に沿って挿入する。す
ると、挿入が進行すると共に、開放部材34の楔面34
a、34bが素子側楔面35a、35b間の間隔をクラ
ンプバネ28の押圧力に抗しながら押し広げる。このよ
うにして両素子側壁部26、27間が押し広げられるこ
とにより、押さえ片25に加えられる押圧力が弱めら
れ、さらには押さえ片25が光ファイバF3、F4を貫
通孔22内に挟み込むための押圧力が弱められて光ファ
イバF3、F4が抜出可能な状態となる。この状態で光
ファイバF3、F4を貫通孔22内から引き抜く。
【0026】本実施の形態の光ファイバ接続器21によ
れば、素子23の長手方向に沿うように開放部材挿入溝
35内にこれを案内として開放部材34を挿入すること
で、貫通孔22と共に光ファイバF3、F4を挟み込む
押さえ片25への押圧力を弱めて光ファイバF3、F4
が着脱可能となる構成を採用しており、従来構成のよう
に素子23の側部から調心機構29に向かって開放部材
(前記開放部材11)を挿入するものではないので、素
子23の曲げ変形や調心機構29等の傷つけを生じるこ
となく容易に光ファイバF3、F4を着脱できる光ファ
イバ接続器21を提供することが可能となる。
【0027】また、クランプバネ28が両素子側壁部2
6、27間の間隔を互いに狭める方向に押圧する押圧力
は、この素子側壁部26、27によって押さえ片25を
素子底壁部24に向かって押圧する方向の押圧力に変換
されるので、例えば後述される多心の光ファイバの裸フ
ァイバF5aを突き合わせ接続させる場合においては、
従来のように各裸ファイバ毎に押圧力が異なる恐れがな
く、全て均等な押圧力で固定され、確実に全ての裸ファ
イバF5aを調心することが可能となる。
【0028】また、本実施の形態の光ファイバ接続器2
1によれば、貫通孔22の延在方向に垂直な断面で見た
場合の押さえ片25の両側面を素子底壁部24から離間
する方向に向かって互いに接近するように傾斜する傾斜
面25a、25bとし、さらに両素子側壁部26、27
の各内面も、素子底壁部24から離間する方向に向かっ
て互いに接近するように傾斜する傾斜面22a、22b
としたことにより、押さえ片25を挟み込む両素子側壁
部26、27の押圧力が、押さえ片25を素子底壁部2
4に向かって押圧する方向の押圧力に変換されるので、
クランプバネ28の押圧力が素子23の外壁面に沿って
分布を有していたとしても、押さえ片25が光ファイバ
F3、F4を貫通孔22に向かって押圧する押圧力には
分布が生じないので、例えば後述される多心の光ファイ
バを突き合わせ接続させる場合においても、均等な力で
各裸ファイバF5aを押圧することが可能となる。
【0029】次に、図5を参照しながら第2の実施の形
態について説明を行う。本実施の形態において、上記第
1の実施の形態と同一構成要素には同一符号を付し、そ
の説明を省略する。本実施の形態では、前記調心機構2
9の代わりに、光ファイバテープ心線等の多心の光ファ
イバを調心できる調心機構40を素子23に形成してい
る点が上記第1の実施の形態と異なっている。すなわ
ち、この調心機構40は、各裸ファイバF5aを挿入す
る複数の断面V字形状の光ファイバ挿入溝であり、貫通
孔22に沿って前記面24a上に延在形成されている。
本実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様
の作用効果を得ることが可能であり、上述したように、
各裸ファイバF5aが均等な押圧力を押さえ片25より
受けて確実に全ての裸ファイバF5aが調心できるよう
になっている。
【0030】次に、図6を参照しながら第3の実施の形
態について説明を行う。本実施の形態において、上記第
1の実施の形態と同一構成要素には同一符号を付し、そ
の説明を省略する。本実施の形態では、素子23へのク
ランプバネ28の取り付け方向を上下逆にすると同時
に、両素子側壁部26、27の最上端より互いに接近す
る方向に形成された一対の外壁41、42を更に一体に
設けた点が異なっている。そして、これら外壁41、4
2間には、両素子側壁部26、27がクランプバネ28
の押圧力によって接近できるように、前記素子上壁部3
2、33の間隙g1と同じ寸法の間隙g2が形成されて
いる。本実施の形態においても、上記第1の実施の形態
と同様の作用効果を得ることが可能である。さらには、
外壁41、42を設けたことにより、開放部材挿入溝3
5内や貫通孔22内にゴミ等が入り込みにくい構造とな
っている。
【0031】次に、図7を参照しながら第4の実施の形
態について説明を行う。本実施の形態において、上記第
3の実施の形態と同一構成要素には同一符号を付し、そ
の説明を省略する。本実施の形態では、前記調心機構2
9の代わりに、第2の実施の形態で説明した多心の光フ
ァイバを調心できる調心機構40を素子23に形成して
いる点が上記第1の実施の形態と異なっている。本実施
の形態においても、上記第1の実施の形態と同様の作用
効果を得ることが可能であり、上述したように、各裸フ
ァイバF5aが均等な押圧力を押さえ片25より受けて
確実に全ての裸ファイバF5aが調心できるようになっ
ている。
【0032】なお、上記第1から第4の実施の形態にお
いて、光ファイバを着脱する際の開放部材挿入溝35内
の押圧は、素子23とは別体の開放部材34を挿入する
構成を採用したが、これに限らず、例えば図8に示すよ
うに、係合部50a、50bによって開放部材挿入溝3
5内に開放部材34を前記延在方向に移動自在に収納し
て素子23に内蔵する構成を採用しても良い。この場
合、開放部材34を開放部材挿入溝35の延在方向に向
かって押すだけで、光ファイバの挟み込みが解除され
る。また、この開放部材34は予め開放部材挿入溝35
内に収納されているので、外部から開放部材挿入溝35
内に開放部材34を挿入する工程が不要である。また、
簡単な抜け止めとして係合部50a、50bを設けるこ
とで、開放部材34の落下防止が可能となっている。
【0033】また、上記第1から第4の実施の形態にお
いて、素子23は、概略コ字形断面を有するものとした
が、これに限らず、両素子側壁部26、27の上端が接
合した筒形状のものを採用しても良い。この場合の接合
部分は、素子側壁部26と素子側壁部27とが互いに接
近離間する際の変形量を吸収できるように、弾性を持た
せるのが好ましい。また、上記第1から第4の実施の形
態において、クランプバネ28は、その係合凸部37
a、38aを素子23の係合溝30、31に係合させる
ことで固定するものとしたが、これに限らず、その他の
固定方法を採用しても良い。また、上記第1から第4の
実施の形態において、クランプバネ28は金属製とした
が、これに限らず、樹脂成形品などとしても良い。
【0034】また、上記第1から第4の実施の形態にお
いて、貫通孔22と押さえ片25との両方にそれぞれ傾
斜面22a及び22bと、傾斜面25a及び25bとを
形成する構成を採用したが、これに限らず、両者のいず
れか一方にのみ設ける構成を採用しても良い。また、上
記第1から第4の実施の形態において、調心機構29及
び40は、位置決め溝を採用したが、これに限らず、精
密細管(マイクロキャピラリー)や、3本の精密ロッド
あるいは3個の精密ボールの中心に光ファイバを担持し
て位置決めする構造など、その他の調心機構を採用して
も良い。また、前記位置決め溝はV溝としたが、これに
限らず、U溝等その他の形状の溝を採用しても良い。ま
た、上記第1から第4の実施の形態において、素子23
は一体成形品としたが、これに限らず、上下分割などの
分割構造を採用しても良い。
【0035】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の光ファイバ接続
器によれば、素子の長手方向に沿って開放部材挿入溝内
にこれを案内として開放部材を挿入することで、光ファ
イバ挿入溝と共に光ファイバを挟み込む押さえ片への押
圧力を弱めて光ファイバが着脱可能となる構成を採用し
ており、従来構成のように素子の側部から調心機構に向
かって開放部材を挿入するものではないので、素子の曲
げ変形や調心機構の傷つけを生じることなく容易に光フ
ァイバを着脱できる光ファイバ接続器を提供することが
可能となる。
【0036】また、クランプバネが両素子側壁部間隔を
互いに狭める方向に押圧する押圧力は、素子側壁部によ
って押さえ片を素子底壁部に向かって押圧する方向の押
圧力に変換されるので、例えば多心の光ファイバを突き
合わせ接続させる場合においては、従来のように各裸フ
ァイバ毎に押圧力が異なる恐れがなく、各裸ファイバが
全て均等な押圧力で固定され、確実に全ての裸ファイバ
を調心することが可能となる。
【0037】本発明の請求項2記載の光ファイバ接続器
によれば、貫通孔の延在方向に垂直な断面で見た場合の
押さえ片の両側面または両素子側壁部の各内面のいずれ
か一方もしくは両方を、素子底壁部から離間する方向に
向かって互いに接近するように傾斜する傾斜面とするこ
とにより、押さえ片を挟み込む両素子側壁部の押圧力
が、押さえ片を素子底壁部に向かって押圧する方向の押
圧力に変換されるので、クランプバネの押圧力が素子外
壁面に沿って分布を有していたとしても、押さえ片が光
ファイバを光ファイバ挿入溝に向かって押圧する押圧力
には分布が生じないので、例えば多心の光ファイバを突
き合わせ接続させる場合においても、均等な力で各光フ
ァイバを押圧することが可能となる。
【0038】本発明の請求項3記載の光ファイバ接続器
によれば、開放部材を素子に内蔵する構成を採用するこ
とで、開放部材を押すだけで光ファイバの挟み込みを解
除できるようになる。また、この開放部材は予め開放部
材挿入溝内に収納されているので、外部から開放部材挿
入溝内に開放部材を挿入する工程を不要とすることも可
能としている。また、抜け止め等の簡単な対策を講じて
おくことで、開放部材の落下を防止することも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ファイバ接続器の第1の実施の形
態を示す図であって、断面図である。
【図2】 同実施の形態の光ファイバ接続器を示す図で
あって、図1のD−D線での断面図である。
【図3】 同実施の形態の光ファイバ接続器を示す図で
あって、図1のD−D線での断面における斜視図であ
る。
【図4】 同実施の形態の光ファイバ接続器を示す図で
あって、図2のE−E線での断面図である。
【図5】 本発明の光ファイバ接続器の第2の実施の形
態を示す図であって、図2に相当する断面図である。
【図6】 本発明の光ファイバ接続器の第3の実施の形
態を示す図であって、図2に相当する断面図である。
【図7】 本発明の光ファイバ接続器の第4の実施の形
態を示す図であって、図2に相当する断面図である。
【図8】 本発明の光ファイバ接続器の第1〜第4の実
施の形態の変形例を示す図であって、図4に相当する断
面図である。
【図9】 従来の光ファイバ接続器を示す図であって、
断面図である。
【図10】 同光ファイバ接続器を示す図であって、図
9のA−A線から見た平面図である。
【図11】 同光ファイバ接続器を示す図であって、図
10のB−B線から見た断面図である。
【図12】 同光ファイバ接続器を示す図であって、図
11のC部の拡大図である。
【符号の説明】
F3、F4・・・光ファイバ、21・・・光ファイバ接続器、
22・・・貫通孔、23・・・素子、24・・・素子底壁部、2
5・・・押さえ片、26、27・・・素子側壁部、28・・・ク
ランプバネ、24a・・・面、29、40・・・調心機構(光
ファイバ挿入溝)、34・・・開放部材、35・・・開放部材
挿入溝、22a、22b、25a、25b・・・傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉木 康博 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 Fターム(参考) 2H036 LA02 MA07 QA42 QA43

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ(F1、F2)同士を突き合
    わせ接続するための光ファイバ接続器(21)におい
    て、 内部を貫通する貫通孔(22)を有する筒状あるいは断
    面コ字形のスリーブ状に形成された素子(23)と、前
    記貫通孔内に収納され、前記貫通孔に沿って延在する素
    子底壁部(24)との間に前記光ファイバを挟み込む押
    さえ片(25)と、前記素子底壁部の両側から立ち上げ
    られて前記貫通孔を介して対向する両素子側壁部(2
    6、27)を外側から挟み込むようにして押圧するクラ
    ンプバネ(28)とを備え、 前記素子底壁部の前記押さえ片に臨む面(24a)に
    は、両端から挿入された前記光ファイバを中央部の調心
    機構(29)により位置決め調心して突き合わせ接続す
    る光ファイバ挿入溝(29)が前記貫通孔に沿って延在
    形成され、 前記押さえ片は、前記クランプバネの押圧力を一方また
    は両方の前記素子側壁部を介して変換した押圧力により
    前記素子底壁部に向けて押圧されるように形成され、 前記両素子側壁部間には、楔状の開放部材(34)が挿
    入される開放部材挿入溝(35)が前記貫通孔に沿って
    延在形成されていることを特徴とする光ファイバ接続
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ファイバ接続器におい
    て、 前記貫通孔の延在方向に垂直な断面で見た場合の前記押
    さえ片の側面、および、少なくとも一方の素子側壁部の
    各内面のいずれか一方もしくは両方に傾斜面(22a、
    22b、25a、25b)が形成され、この傾斜面によ
    り、前記クランプバネの押圧力が、前記押さえ片の前記
    素子底壁部方向への押圧力に変換されることを特徴とす
    る光ファイバ接続器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の光ファイバ接続
    器において、 前記開放部材挿入溝内には、前記開放部材が前記開放部
    材挿入溝の延在方向に移動自在に収納されていることを
    特徴とする光ファイバ接続器。
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