JP2010264952A - 注視点誘導装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】後方確認を促すときに、運転者に対して目視による後方確認を促す注視点誘導装置を提供する。
【解決手段】車両の前方から後方に向かってフロントドアトリムアッパーに沿って1以上の発光部を取り付け、ターンシグナルスイッチが操作され、且つ予め定められた時間だけステアリングホイールの操舵角の絶対値が予め定められたしきい値以上で維持されているときに運転者が右左折、或いは車線変更しようとしていると判断し、1以上の発光部を自車両の前方から後方に向かって順番に点灯、及び消灯させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、注視点誘導装置に関し、より特定的には、自動車などの移動体に搭載される注視点誘導装置に関する。
近年、自動車などの車両には、例えば、運転者がターンシグナルランプを作動させたときなどに運転者の注視点を適切な位置に誘導するための注視点誘導装置が搭載されている。このような注視点誘導装置として、特許文献1に記載の車両用注視点誘導装置(以下、従来技術と称する)が一例として挙げられる。
従来技術では、LED(Light Emitting Diode)を用いて、運転者が左折、或いは右折をしようとしてターンシグナルランプを作動させたときに、作動させたターンシグナルランプの方向に対応するドアミラー付近に配置したLEDを点灯させて運転者の注視点をドアミラーに誘導し、ドアミラーを介した後方確認を促している。また、従来技術では、運転者がブレーキを作動させたときに、ルームミラー付近に配置したLEDを点灯させて運転者の注視点をルームミラーに誘導し、ルームミラーを介した後方確認を促している。
特開平7−164958号公報
しかしながら、上記従来技術では、以下に述べるような課題を有する。すなわち、上記従来技術では、運転者に対してルームミラー、或いはドアミラーを介した後方確認を促している。しかし、後方確認をするときには、ルームミラー、或いはドアミラーを介して確認するよりも、運転者が車両の後方を直接目視をして確認する方がより確実な後方確認をすることができる。
それ故に、本発明は、後方確認を促すときに、運転者に対して目視による後方確認を促す注視点誘導装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下に示すような特徴を有する。
第1の発明は、車両に搭載される注視点誘導装置であって、車両の前方から後方に向かって当該車両の左右のそれぞれのドアトリムに沿って取り付けられる1以上の発光手段と、車両の運転者の後方確認を必要とする運転操作を検知する検知手段と、検知手段によって運転操作が検知されたとき、発光手段を車両の前方から後方に向かって順番に発光させる発光制御手段とを備える。
本発明によれば、後方確認を促すときに、運転者に対して目視による後方確認を促す注視点誘導装置を提供できる。
第1の実施形態に係る注視点誘導装置の概略構成を示すブロック図 発光部の取り付け位置の一例を示す図 第1の実施形態に係る処理部の処理を示すフローチャート 第2の実施形態に係る注視点誘導装置の概略構成を示すブロック図 第2の実施形態に係る処理部の処理を示すフローチャート
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る注視点誘導装置1の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る注視点誘導装置1は、ターンシグナルスイッチ101と、操舵角センサー102と、処理部103と、発光部104a〜104jとを備える。尚、本実施形態では、注視点誘導装置1が自車両に搭載される場合を一例として説明する。
ターンシグナルスイッチ101は、自車両の進行方向を他車両、及び歩行者などに通知するために自車両に備えられた所謂ターンシグナルランプを作動させるスイッチである。ターンシグナルスイッチ101は、典型的には、自車両のステアリングコラムに取り付けられたレバー状のスイッチである。ターンシグナルスイッチ101は、ステアリングコラムにおける取り付け位置を中心として回動可能に取り付けらており、運転者が操作して時計回り方向、或いは反時計回り方向の予め定められた位置に回動させることによって、左右方向の内、回動方向(時計回り方向、或いは反時計回り方向)に応じた方向のターンシグナルランプを作動させる。また、ターンシグナルスイッチ101は、前述の予め定められた位置に回動させられている期間を通じて、回動方向に応じた方向、すなわち、右方向、又は左方向のいずれかを示す方向信号を生成して、生成した方向信号を後述する処理部103に取得させる。
操舵角センサー102は、典型的には、自車両のステアリングコラム内に取り付けられ、自車両のステアリングホイールの回転角を操舵角として逐次検出するセンサーである。操舵角センサー102は、ステアリングホイールの操舵角を検出する度に、検出した操舵角を示す操舵角信号を生成して、生成した操舵角信号を処理部103に取得させる。操舵角センサー102によって生成される操舵角信号は、一例として、ステアリングホイールがニュートラルの位置にあるときの操舵角を0°で示し、ニュートラルの位置を基準として左方向に回転させられたときに回転角に応じて減少する操舵角を示し、ニュートラルの位置を基準として右方向に回転させられたときに回転角に応じて増加する操舵角を示す。したがって、操舵角信号によって示される操舵角が負の値であるときは、ステアリングホイールが左側に回転させられていることを示し、正の値であるときは、ステアリングホイールが右側に回転させられていることを示す。
処理部103は、典型的には、LSI(Large Scale Integration)、マイクロコンピュータ、或いはCPU(Central Processing Unit)などの集積回路で主に構成されるECU(Electric Control Unit)であって、上述したターンシグナルスイッチ101、及び操舵角センサー102によってそれぞれ取得させられる信号に基づき、後述する発光部104a〜104jをそれぞれ制御する処理をする。処理部103の処理のより詳細な説明については後述する。
発光部104a〜104jのそれぞれは、典型的には、LED(Light Emitting Diode)などである。発光部104a〜104jのそれぞれは、処理部103によって制御されることにより適宜発光する。図2は、本実施形態に係る発光部104a〜104jの内、発光部104a〜104eのそれぞれの自車両における取り付け位置の一例を示す図である。図2に一例として示すように、本実施形態に係る発光部104a〜104eのそれぞれは、自車両の右側のフロントドアトリムアッパーに沿って自車両の前方から後方に順番に取り付けられている。一方、本実施形態に係る発光部104a〜104jの内、発光部104f〜104jのそれぞれは、自車両の左側のフロントドアトリムアッパーに沿って自車両の前方から後方に順番に発光部104a〜104eのそれぞれと同様に取り付けられているものとする。したがって、本実施形態に係る発光部104f〜104jの取り付け位置の一例の図示は省略する。
尚、本実施形態の説明では、一例として、注視点誘導装置1が自車両の左右のフロントドアトリムアッパーにそれぞれ5つずつの発光部を備えている場合を説明しているが、自車両の左右のフロントドアトリムアッパーにそれぞれ取り付けられる発光部の数は4以下ずつであってもよいし、6以上ずつであってもよい。
以上が、本実施形態に係る注視点誘導装置1の概略構成の説明である。次に、処理部103の処理を図3のフローチャートを参照しながらより詳細に説明する。尚、本実施形態に係る処理部103は、図3のフローチャートに示す処理を、自車両のイグニッションスイッチがオンにされたときに開始し、自車両のイグニッションスイッチがオフにされたときに終了するものとする。
ステップS101において、処理部103は、ターンシグナルスイッチ101から方向信号を取得したか否かを判断することによって、ターンシグナルスイッチ101が方向信号の生成を開始したか否かを判断する。処理部103はステップS101において方向信号を取得した、すなわち、ターンシグナルスイッチ101が方向信号の生成を開始したと判断するとステップS102へ処理を進める。一方、処理部103はステップS101において方向信号を取得していない、すなわち、ターンシグナルスイッチ101が方向信号の生成を開始していないと判断するとステップS101へ処理を戻す。
ステップS102において、処理部103は、操舵角センサー102から取得させられた操舵角信号によって示される操舵角θの絶対値が予め定められたしきい値th以上であるか否かを判断する。処理部103は、ステップS102において、操舵角θの絶対値がしきい値th以上であると判断したとき、ステップS103へ処理を進める。一方、処理部103は、ステップS102において、操舵角θの絶対値がしきい値th以上でないと判断したとき、ステップS101へ処理を戻す。
ステップS103において、処理部103は、ステップS101で方向信号の生成が開始されたと判断されてから、ステップS102でしきい値th以上であると判断された操舵角θの絶対値が予め定められた時間Tを通じてしきい値th以上であるか否かを判断する。処理部103は、ステップS103において、時間Tを通じて操舵角θの絶対値がしきい値th以上であると判断したとき、ステップS104へ処理を進める。一方、処理部103は、ステップS103において、時間Tを通じて操舵角θの絶対値がしきい値th以上でないと判断したとき、ステップS101へ処理を戻す。
処理部103が、ステップS104の処理をするときとは、ターンシグナルスイッチ101によって方向信号が生成されてから、操舵角θの絶対値がしきい値th以上となる時間が時間T以上となったとき、すなわち、運転者が右左折、或いは車線変更をしようとしてターンシグナルスイッチ101を操作してから操舵角θの絶対値がしきい値th以上となるようにステアリングホイールを回転させて時間Tだけ維持したときである。つまり、処理部103は、ステップS101〜ステップS103の処理をすることによって、運転者が右折、左折、或いは車線変更しようとしているか否かを判断して検知することができる。
ステップS104において、処理部103は、発光部104a〜104jの点灯と消灯との制御を開始する。より詳細には、処理部103は、発光部104a〜104jの中で、ステップS101において取得した方向信号によって示される方向の自車両のドアのフロントドアトリムアッパーに取り付けられている発光部の点灯と消灯との制御を開始する。処理部103は発光部を制御するとき、それぞれの発光部が予め定められた周期で点灯と消灯とを開始して繰り返すように制御する。また、処理部103は、発光部を制御するとき、それぞれの発光部が点灯と消灯とを繰り返す周期の開始タイミングを、自車両の前方から後方に取り付けられている発光部の順番に予め定められた間隔ずつ遅らせる。これにより、処理部103によって制御される発光部のそれぞれは、自車両の前方から後方に向かって順番に点灯した後、順番に消灯することを繰り返す。処理部103は、ステップS104において、発光部の制御を開始すると、ステップS105へ処理を進める。
ステップS105において、処理部103は、ターンシグナルスイッチ101から方向信号を取得しているか否かを判断することによって、ステップS101でターンシグナルスイッチ101が開始したと判断した方向信号の生成を終了したか否かを判断する。処理部103は、ステップS105において、方向信号を取得していない、すなわち、ターンシグナルスイッチ101が方向信号の生成を終了したと判断すると、ステップS105へ処理を進める。一方、処理部103は、ステップS105において、方向信号を取得している、すなわち、ターンシグナルスイッチ101が方向信号の生成を終了していないと判断すると、ステップS104へ処理を戻して、発光部の制御を継続する。
処理部103がステップS104〜ステップS105の処理をすることによって、ターンシグナルスイッチ101が方向信号の生成を継続している期間を通じて、ステップS104の処理で開始した発光部の制御を継続する。これにより、方向信号によって示される方向の自車両のドアのフロントドアトリムアッパーに取り付けられている発光部のそれぞれが、自車両の前方から順番に点灯した後、順番に消灯することを繰り返す。このため、運転者が右左折をするとき、或いは車線変更をするときなどの方向に応じた後方確認(右後方確認、或いは左後方確認)を運転者がするように、運転者の注視点を前方から後方に順番に誘導して促すことができる。
ステップS106において、処理部103は、発光部の制御を停止して、制御していた発光部を全て消灯させる。処理部103は、ステップS106の処理を完了すると、ステップS101へ処理を戻す。
以上が、本実施形態に係る処理部103の処理の詳細な説明である。本実施形態に係る注視点誘導装置1によれば、上述したように、運転者が右左折をするとき、或いは車線変更をするときなどの方向に応じた目視による後方確認を運転者に確実に促すことができる。
尚、本実施形態に係る処理部103は、ステップS102の処理でしきい値th以上であると判断された操舵角θの絶対値が予め定められた時間Tを通じてしきい値th以上であり、且つ当該しきい値thよりも予め大きく定められたしきい値thn未満であるか否かをステップS103の処理で判断してもよい。これにより、処理部103は、右左折、或いは車線変更の操作の中で車線変更よりも相対的に操舵角θの絶対値が大きくなる右左折を運転者がしようとするときには発光部の制御を開始せずに処理をステップS101へ戻す。これにより、処理部103は、運転者が車線変更をするときにだけ発光部の制御を開始するので、発光部の制御が開始されて発光部が点灯する頻度を相対的に少なくすることができ、運転者の感じる煩わしさを低減することができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る注視点誘導装置2の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る注視点誘導装置2は、第1の実施形態に係る注視点誘導装置1と比較して、レーダ105、及び画像認識部106のそれぞれをさらに備える点と、処理部103に代えて処理部107を備える点とが相違する。したがって、本実施形態に係る注視点誘導装置2において、第1の実施形態に係る注視点誘導装置1と同一の構成要素については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
レーダ105は、典型的には、電磁波を放射し、放射した電磁波と、当該電磁波が対象物で反射した反射波とに基づいて、対象物との相対距離、及び相対速度などを逐次測定する。レーダ105は、自車両の左後方、及び右後方に存在する対象物をそれぞれ測定できるように、自車両のリヤバンパー内に取り付けられている。本実施形態に係るレーダ105としては、自車両の左後方、及び右後方に存在する対象物をそれぞれ測定できる測定範囲を有する1つのレーダを用いてもよいし、自車両の左後方、及び右後方をそれぞれ測定範囲とする2つのレーダを用いてもよい。レーダ105は、自車両の左後方、及び右後方にそれぞれ存在する対象物を逐次測定しながら、相対距離と相対速度とがそれぞれに対して予め定められたしきい値以下である対象物が存在するか否かを逐次判断する。これにより、レーダ105は、自車両の左後方、及び右後方の予め定められた相対距離の範囲内を予め定められたしきい値以下の相対速度で走行している他車両を検知できる。レーダ105は、自車両の左後方、及び右後方の少なくともいずれか一方に存在する他車両を検知している期間を通じて、自車両の左後方、及び右後方の中で他車両が存在する方向を示す第1の他車両信号を生成し、生成している第1の他車両信号を処理部107に取得させる。
画像認識部106は、CCD(Charge Coupled Device)カメラ、或いはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラなどを用いて撮像した画像に対して周知の画像処理をすることにより撮像範囲に存在する他車両を検知する。画像認識部106が画像を撮像するためのカメラは、自車両の左後方、及び右後方に存在する他車両をそれぞれ検知できるように、自車両の後方に取り付けられているナンバープレート周辺に取り付けられている。本実施形態に係る画像認識部106が画像を撮像するためのカメラは、自車両の左後方、及び右後方を撮像できる撮像範囲を有する1つのカメラであってもよいし、自車両の左後方、及び右後方をそれぞれ撮像範囲とする2つのカメラであってもよい。画像認識部106は、カメラで逐次撮像される画像に対して画像処理をすることによって、自車両の左後方、及び右後方のそれぞれに存在する他車両を逐次検知する。画像認識部106は、自車両の左後方、及び右後方の少なくともいずれか一方に存在する他車両を検知している期間を通じて、自車両の左後方、及び右後方の中で他車両が存在する方向を示す第2の他車両信号を生成して、生成している第2の他車両信号を処理部107に取得させる。
処理部107は、典型的には、LSI、マイクロコンピュータ、或いはCPUなどの集積回路で主に構成されるECUであって、第1の実施形態で説明した方向信号、及び操舵角信号に加えて、上述した第1の他車両信号、及び第2の他車両信号の少なくともいずれか一方に基づき、発光部104a〜104jを制御する処理をする。処理部107の処理のより詳細な説明については後述する。
以上が、本実施形態に係る注視点誘導装置2の概略構成の説明である。次に、図5に示すフローチャートを参照しながら、処理部107の処理についてより詳細に説明する。尚、図5に示すフローチャートにおいて、図3に示すフローチャートと同一の処理については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
処理部107は、ステップS102において、操舵角信号によって示される操舵角θの絶対値が予め定められたしきい値th以上であると判断したとき、ステップS201へ処理を進める。
処理部107は、ステップS201において、ステップS101の処理で取得した方向信号によって示される方向と同じ方向を示す他車両信号を取得しているか否かを判断する。処理部107がステップS201において取得しているか否かを判断する他車両信号は、上述した第1の他車両信号、及び第2の他車両信号のいずれか一方でもよいし、両方の他車両信号でもよい。尚、例えば、処理部107が、ステップS201において取得しているか否かを判断する他車両信号が第1の他車両信号である場合には、注視点誘導装置2は第2の他車両信号を生成する画像認識部106を備えていなくてもよい。また、処理部107が、ステップS201において取得しているか否かを判断する他車両信号が第2の他車両信号である場合には、注視点誘導装置2は第1の他車両信号を生成するレーダ105を備えていなくてもよい。処理部107は、ステップS201において、ステップS101の処理で取得した方向信号によって示される方向と同じ方向を示す他車両信号を取得していると判断したとき、ステップS103へ処理を進める。一方、処理部107は、ステップS201において、ステップS101の処理で取得した方向信号によって示される方向と同じ方向を示す他車両信号を取得していないと判断したとき、ステップS101へ処理を戻す。
以上が、本実施形態に係る注視点誘導装置2の説明である。第1の実施形態に係る処理部103が、ステップS101、及びステップS102のそれぞれの処理をすることによって、上述したように運転者が右折、左折、或いは車線変更をしようとしていると判断したときに発光部を制御していたのに対して、本実施形態に係る処理部107は、運転者が右折、左折、或いは車線変更をしていると判断したときに、さらに、ステップS201の処理で他車両信号を取得していると判断したときに、ステップS103の処理で発光部の制御を開始する。すなわち、本実施形態に係る処理部107は、運転者が右折、左折、或いは車線変更をしようとしていると判断したときに、さらに、その方向(右左折の方向、或いは車線変更の方向)の後方に他車両が存在するか否かを判断する。そして、本実施形態に係る処理部107は、右左折の方向、或いは車線変更の方向の後方に他車両が存在すると判断したときにステップS103へ処理を進めて第1の実施形態で説明したように発光部の制御を開始することによって、運転者に対して他車両の存在する方向の後方を確認するように促すことができる。
また、本実施形態に係る注視点誘導装置2によれば、運転者が右折、左折、或いは車線変更をしようとしているときに発光部を制御するのではなく、さらに、右左折、或いは車線変更の方向の後方に他車両が存在するときにのみ発光部を制御するので、他車両が存在せず、後方確認の必要性が低いときには発光部を発光させることがなく、頻繁に発光部を発光させることによって運転者が感じる煩わしさを低減することができる。
尚、本実施形態に係る処理部107も、第1の実施形態に係る処理部103と同様に、ステップS102の処理でしきい値th以上であると判断された操舵角θの絶対値が予め定められた時間Tを通じてしきい値th以上であり、且つ当該しきい値thよりも予め大きく定められたしきい値thn未満であるか否かをステップS103の処理で判断してもよい。これにより、処理部107は、車線変更をするときに車線変更をする方向の後方に他車両が存在するときにだけ発光部の制御を開始するので、発光部の制御が開始されて発光部が点灯する頻度を相対的に少なくすることができ、運転者の感じる煩わしさを低減することができる。
また、上述した第1の実施形態、及び第2の実施形態では、発光部104a〜104jを左右のそれぞれのフロントドアトリムアッパーに取り付けるものとしたが、発光部104a〜104jの取り付け位置は、運転席に着座している運転者の注視点を上述したように前方から後方に促せるのであれば、左右のそれぞれのドアトリムのいずれの位置に取り付けてもよい。
また、上述した第1の実施形態、及び第2の実施形態では、運転者の後方確認を必要とする運転操作の一例として、右左折、或いは車線変更をしようとしていると判断する場合を一例として説明していたが、運転者の後方確認を必要とする運転操作であれば、例えば、運転者が駐車をしようとして自車両のシフトレバーをバックのポジションに移動させたときなど、他の運転操作をしようとしていることを検知したときに、上述したように発光部の制御を開始してもよい。また、上述した第1の実施形態、及び第2の実施形態では、左右のいずれか一方のフロントドアトリムアッパーに取り付けられた発光部を制御する場合を一例として説明したが、例えば、運転者が駐車をしようとして自車両のシフトレバーをバックのポジションに移動させたときなど、左右の両方の方向の後方確認を必要とする運転操作がされたときには、左右の両方のフロントドアトリムアッパーに取り付けられた発光部を上述したように制御して発光させてもよい。
本発明によれば、例えば、自車両の車室内に設けられたルームランプ、読書ランプ、フロントドアカーテシランプ、及びフロント足元ランプなどの既存のランプを点滅させたり、自車両の車室内の運転者の視認可能な位置に設けられた表示部に警告図形を表示するのではなく、右左折、或いは車線変更の方向に応じて設けられた発光部を前方から後方に順番に点灯、及び消灯させるので運転者の注視点を前方から後方に確実に誘導することができる。また、本発明によれば、例えば、自車両の車室内に設けられた発音部から警告音を発したり、他車両の存在する方向から聞こえてくるように警告音を音像定位したりするのではなく、右左折、或いは車線変更の方向に応じて設けられた発光部を前方から後方に順番に点灯、及び消灯させるので、警告音が周囲の騒音にかき消されて運転者に届かないような場合を生じさせることなく、運転者の注視点を前方から後方に確実に誘導することができる。
以上、本発明を詳細に説明してきたが、上述の説明はあらゆる点において本発明の一例にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
本発明によれば、運転者に対して目視による後方確認を促す注視点誘導装置を提供することができ、例えば、車両などの移動体に搭載される注視点誘導装置などに利用できる。
1,2 注視点誘導装置
101 ターンシグナルスイッチ
102 操舵角センサー
103,107 処理部
104a〜104j 発光部

Claims (1)

  1. 車両に搭載される注視点誘導装置であって、
    前記車両の前方から後方に向かって順番に当該車両の左右のそれぞれのドアトリムに沿って取り付けられる1以上の発光手段と、
    前記車両の運転者の後方確認を必要とする運転操作を検知する検知手段と、
    前記検知手段によって前記運転操作が検知されたとき、前記発光手段を前記車両の前方から後方に向かって順番に発光させる発光制御手段とを備える、注視点誘導装置。
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