JP6269380B2 - 車両の距離計測装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自車両の周辺に有する障害物の画像を撮像可能な単眼カメラを備え、自車両と障害物との間の距離(自車・障害物間距離)を計測する車両の距離計測装置に関する。
従来より、車載カメラとして、単眼カメラ(1つのカメラ)を用いて自車両から前方障害物までの距離を計測することが知られている。
その一例として、単眼カメラにより撮像した画像における、障害物の路面への接地位置、すなわち、障害物と路面との境界部分の輝度の差を基に障害物の接地位置を推定することで該障害物の存在を特定し、その障害物全体と予め登録した判別用の全身パターンとを比較して障害物の大きさ等を特定し、この大きさに基づいて障害物までの距離の計測する方法が知られている。
しかし、特に、至近距離にある障害物の検出の場合には、接地部分を含めた障害物の全体を特定することができない場合があるため、足元を含めて障害物全体を撮像する必要がある上述した従来の障害物までの距離の計測方法では、至近距離にある障害物までの距離の検出が困難であった。
このように至近距離にある障害物までの距離の検出が困難である場合、アクセルペダルの踏み間違いなどにより急発進を抑制するためのアクティブセーフティ制御(AT誤発進抑制制御)を、単眼カメラを用いて行うことが困難となり、単眼カメラを用いて誤発進を抑制することができない。
これに対して、障害物が例えば、人間であり、その人間が至近距離にある場合であっても、人間の頭部等のパーツごとのテンプレートを予め登録しておき、このテンプレートと、単眼カメラで撮像した撮像画像における頭部等の人間の一部分とを比較判定することで、人間の路面との接地部分である足元の画像を撮像せずとも、その人間までの距離を検出することができるものとして、特許文献1において画像認識装置が提案されている。
しかし、特許文献1の画像認識装置の場合、予め登録したテンプレートの障害物しか認識できないため、様々な障害物に対応するには限界があり、実用的でないという問題があった。
一方、自車両から至近距離にある障害物までの距離をアクティブセンサ(レーザ、ミリ波等)で測定するよりも障害物までの距離を精度よく認識できるものとして特許文献2において単眼カメラを用いた車両と障害物との間の距離を検出する運転支援制御装置が提案されている。
この特許文献2の運転支援制御装置は、車載カメラとして単眼カメラを備え、該単眼カメラの時間変化によって異なる2フレームの撮影画像における障害物の候補画像の画像拡大率に基づき、この画像拡大率と車速センサの検出車速(自車両の移動速度)でフレーム時間走行した距離から求められる車両と障害物との距離変化とから、車両が発進する際の車両と障害物との検出距離を算出する距離算出手段を備えて構成される。
特許文献2の運転支援制御装置の構成によれば、車両と障害物との検出距離は、車載カメラの時間変化によって異なる2フレームの撮影画像における障害物の候補画像の画像拡大率に基づき算出するため、画像拡大率を検出するには自車両が移動する必要があり、完全に停車した状態においては、単眼カメラによって障害物までの距離を検出できない。
しかし、至近距離にある障害物に対して車両のアクティブセーフティ制御を行なおうとすると、なるべく停車状態で障害物までの距離を検出することが望まれる。
特開2007−188417号公報 特開2012−118682号公報
そこでこの発明は、障害物が自車両に対して至近距離にある場合であっても、単眼カメラでその障害物までの距離を検出することができる車両の距離計測装置の提供を目的とする。
この発明による車両の距離計測装置は、自車両の周辺に有する障害物の画像を撮像可能な単眼カメラを備え、自車両と障害物までの自車・障害物間距離を計測する車両の距離計測装置であって、上記障害物の表面にヘッドライトの照射により照射領域と非照射領域とで明暗の境界となる明暗境界ラインの傾きが変化する明暗境界ライン変化点を作成する明暗境界ライン変化点作成手段と、上記単眼カメラにより撮像した画像に基づいて上記明暗境界ライン変化点の上記単眼カメラに対する変化点撮像方向を演算する撮像方向演算手段と、上記単眼カメラの位置、上記ヘッドライトの位置、上記変化点撮像方向、及び、上記ヘッドライトにより上記明暗境界ライン変化点を投射する変化点投射方向に基づいて、自車・障害物間距離を演算する自車・障害物間距離演算手段と、上記自車・障害物間距離に基づいて出力信号を出力する出力手段とを備え、上記ヘッドライトは複数のLED素子により構成され、上記明暗境界ライン変化点作成手段は、上記複数のLED素子のうち、所定のLED素子を点灯させて残りのLEDを消灯させることで上記明暗境界ライン変化点を作成することを特徴とする。
上記構成によれば、障害物が自車両に対して至近距離にある場合であっても、単眼カメラでその障害物までの距離を検出することができる。
具体的には、単眼カメラによって、例えば、障害物の路面との接地部分の画像を撮像せずとも、また、複数枚の撮像画像を基に障害物の変化率を算出せずとも、明暗境界ライン変化点作成手段により、障害物に明暗境界ライン変化点を作成し、自車・障害物間距離演算手段により、この明暗境界ライン変化点に基づいて自車・障害物間距離を演算できる。
このため、たとえ障害物が至近距離にある場合や、自車両が完全に停車した状態であっても確実に障害物までの距離を計測することができる。
従って、例えば、自車両から至近距離に障害物がある場合において、停車した自車両の誤発進を抑制することができる。
さらに上記構成によれば、車載カメラとして複眼カメラではなく単眼カメラを用いるとともに、車載部品として搭載されているヘッドライトを用いて自車両から進行方前方の障害物までの自車・障害物間距離を確実に計測できるため、低コストで障害物への衝突に対する安全性を確保することができる。
ここで、明暗境界ラインの傾きが変化する上記明暗境界ライン変化点は、明暗境界ラインの傾き、或いは曲率が変化する点であれば、互いに傾きが異なる直線状の明暗境界ラインが接する(交差する)点に限らず、例えば、曲線状の明暗境界ラインの曲率が変化する点、或いは、直線状の明暗境界ラインと曲線状の明暗境界ラインが接する点であってもよい。
上記単眼カメラで撮像する映像は、静止画、動画のいずれであってもよい。
車両の周辺に有する上記障害物とは、例えば、自車両が進行しようとする方向と反対方向、すなわち、自車両が後進しようとする場合は、車両の前方や側方に有する障害物を含むが、これに限らず、自車両が前進しようとする場合において、車両の後方や側方に有する障害物も含む。
すなわち、上記単眼カメラは、車両前部に備えるに限らず、後部、或いは側部に備えてもよい。
上記出力手段には、ドライバに対して警報など報知するようにスピーカーや表示部に対して報知情報信号を出力することや、ブレーキを作動させるブレーキ作動信号を出力することを含む。
また、上記の構成によれは、上記ヘッドライトは複数のLED素子により構成され、上記明暗境界ライン変化点作成手段は、上記複数のLED素子のうち、所定のLED素子を点灯させて残りのLEDを消灯させることで上記明暗境界ライン変化点を作成するため、複数のLED素子のいずれのLEDを点灯、又は消灯させるかに応じて様々な位置に、様々な配光パターンで明暗境界ライン変化点を作成することが可能となる。
これにより位置の異なる複数の明暗境界ライン変化点を基に自車・障害物間距離を計測することも可能となるため、自車・障害物間距離を計測する際の周囲の明度や障害物の形態等の影響を受けることなく自車・障害物間距離を計測できるとともに、計測精度を高めることができる。
この発明の一態様においては、上記明暗境界ラインは、上記ヘッドライトの投射をロービームに設定したときのカットラインであることを特徴とする。
上記構成によれば、上記ヘッドライトの投射をロービームに設定した際には、車幅方向の正面よりも左側の左側水平ラインと、該左側水平ラインよりも車幅方向の右側で左側の水平ラインよりも高さが低い左側水平ラインと、これら高さの異なる右側水平ラインと左側水平ラインとを結ぶ傾斜状の傾斜ラインとでなるカットラインとなる。
そして、このカットラインには、明暗境界ラインの傾きが変化する明暗境界ライン変化点が、傾斜状の段差ラインと右側の低い右側水平ラインとの交点部分に確実に作成されるため、明暗境界ライン変化点を基に、自車・障害物間距離を確実に計測できる。
すなわち、上述した構成によれば、通常の車両走行において、一般的に用いられるロービームに設定した際に作成される明暗境界ライン変化点を利用して自車・障害物間距離を確実に計測できるため、明暗境界ライン変化点を作成するための特別な車載部品を搭載せずとも低コストで自車・障害物間距離を計測できる
たこの発明の一態様においては、上記ヘッドライトからの投射光の投射方向を変更させる投射方向変更手段を備えることができる。
上記構成によれば、上記投射方向変更手段によって、投射方向を変更させることにより、上記明暗境界ライン変化点作成手段によって作成する上記明暗境界ライン変化点の位置を変更させることができる。
これにより、障害物における異なる位置に作成された上記明暗境界ライン変化点を基にして、自車・障害物間距離を計測することが可能となるため、距離計測装置を利用する際の周囲の明度や障害物の形態等の影響を受け難くなり、自車・障害物間距離の計測精度を高めることができる。
ここで、上記投射方向変更手段は、上記LED素子等のバルブやリフレクタの位置や角度を変更可能に構成してもよいが、これに限らず、上記遮光部材を、例えば、上下方向、或いは左右方向に揺動するなどして光の投射方向を変更させる構成も含む。
またこの発明の一態様においては、上記明暗境界ライン変化点作成手段は、車両停車中におけるドアのロックとアンロックとの間の切り替え時に上記ヘッドライトを所定時間点灯させて上記明暗境界ライン変化点を作成することを特徴とする。
上記構成によれば、車両停車中におけるドアのロックとアンロックとの間の切り替え時にヘッドライトの点灯により障害物にあらわれる明暗境界ライン変化点に基づいて、自車・障害物間距離を計測することができる。
よって、ドライバ等の車両周辺の人に報知するためのヘッドライトの点灯を利用して自車・障害物間距離を計測できるため、この自車・障害物間距離を計測のために発車時、或いは停車時に、改めてヘッドライトを点灯させる必要がなく、自車・障害物間距離の計測を効率よく、確実に行うことができる。
この発明によれば、障害物が自車両に対して至近距離にある場合であっても、単眼カメラでその障害物までの距離を検出することができる効果がある。
自車・障害物間距離計測装置のブロック図。 ロービーム用遮光板とカットラインとの関係を模式的に示す説明図。 単眼カメラにより撮影した画像のイメージ図。 自車・障害物間距離、及びこの距離の計測に必要な位置、角度を示す説明図。 自車・障害物間距離、及びこの距離の計測に必要な位置、角度を模式的に示した説明図。 第2実施形態の自車・障害物間距離計測装置のブロック図。 第2実施形態の自車・障害物間距離演算処理を示すフローチャート。 第3実施形態のヘッドライトの正面図。 第3実施形態のヘッドライトからの光の投射により障害物表面に作成されるエルボー点の様子を模式的に示した概念図。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
(第1実施形態)
第1実施形態の自車・障害物間距離計測装置1は、図1に示すように、自車・障害物間距離計測ECU11、記憶部12、距離計測支援作動センサ13、距離計測支援作動スイッチ13a、ヘッドライト14、単眼カメラ15、音声出力部16、エンジンECU17、エンジン18、キーレスエントリユニット21、シフトセンサ23、及びシフトレバー23aを構成要素としている。
自車・障害物間距離計測ECU11は、後述する各種処理を実行するようにマイクロコンピュータを用いて構成されたコントローラである。
記憶部12は、自車・障害物間距離計測ECU11の処理に伴って生成されるデータ、単眼カメラ15で撮像した画像データ、及び音声出力部16により音声出力する音声出力データなど様々なデータを記憶した大容量メモリ、不揮発性メモリ(ROM)、或いは揮発性メモリ(RAM)である。
距離計測支援作動センサ13は、アクティブセーフティ制御を含めた自車両Cから障害物Bまでの自車・障害物間距離計測支援を受けようとする自車両Cのドライバの意図を検出するためのセンサであり、図示しないインストルメント・パネルやセンターコンソールに適宜、設けられた距離計測支援作動スイッチ13aのスイッチ操作による入力を検出すると、自車・障害物間距離計測が可能とすべく距離計測支援作動信号を自車・障害物間距離計測ECU11へ送信する。
なお、距離計測支援作動スイッチ13aは、例えば、メカニカルなスイッチ221に限らず、モニタ部と一体になったタッチスイッチ等であってもよい。
ヘッドライト14(前照灯)は、図2(a)、(b)に示すように、光源部141、該光源部141の前方で開口する開口部141aaの前方に配置された凸状の投射レンズ142、及び、光源部141と投射レンズ142との間に配置された遮光板143(シェード)とを構成要素としている。
なお、図2(a)はロービーム設定の際の光軸に沿ったヘッドライト14の概念構成を模式的に示した斜視図であり、図2(b)は投射レンズ142側から視た光源部141、及び遮光板143の正面図である。
光源部141は、内面に反射面を有する楕円体形状のリフレクタ141aと該リフレクタ141aの後端に挿着されているバルブ141bとで構成している。リフレクタ141aと投射レンズ142とは、バルブ141bの光軸に沿ってそれぞれの中心が一致するように配置されている。バルブ141bは、例えば、白熱電球、放電電球、或いはLED等の半導体発光素子で構成される。
遮光板143には、例えば、図示しないがハイビーム用の遮光板など、投射光の配光パターンに応じて複数備え、所定の遮光板143に切り替え可能に遮光位置P(図2(a)参照)に対して配置、或いは退避するように該遮光板143を例えば、上下方向、或いは左右方向へ移動させる図示しない移動部を備えている。
複数の遮光板143の中には、いわゆるロービーム(すれ違い用のビーム)に設定の際に投射光を遮光するために用いられるシェードとしてロービーム用遮光板143Lを備えている(図2(a),(b)参照)。
なお、図2(a)、(b)中には、複数の遮光板143のうち、ロービーム用遮光板143Lのみを図示し、その他の遮光板143は図示省略している。
ロービーム用遮光板143Lは、投射レンズ142へ向かう光のうち投射レンズ142の略下側の光を遮光するように、下側から支持され(図2(a)参照)、ロービーム用遮光板143Lの上端部には、後述するカットラインCLが障害物Bの表面(自車両Cとの対向面)にあらわれるための遮光縁部145を形成している(図2(a)、(b)参照)。
ロービーム用遮光板143Lにおける遮光縁部145は、投射レンズ142へ向かう光の投射方向に向かって上端左側に有する左側水平遮光縁部145aと、上端右側に有し、該左側水平遮光縁部145aよりも低い右側水平遮光縁部145bと、該右側水平遮光縁部145bと左側水平遮光縁部145aとの間においてこれらの端部同士を結ぶ傾斜遮光縁部145cで構成している(図2(a)、(b)参照)。
バルブ141bから投射された光は、リフレクタ141aにより反射され、投射レンズ142へ向かう光の一部が遮光板143により遮光され、遮光されない光は、投射レンズ142から前方へ投射される。
そして、図2(a)に示すように、上記ヘッドヘッドライト14から障害物Bに対して光が照射された際には、障害物Bの表面には、遮光板143の遮光パターンに応じて、照射領域Zrと非照射領域Zbとで明暗の境界となる明暗境界ラインとしてのカットラインCLがあらわれる。
遮光板143としてロービーム用遮光板143Lを用いた場合には、障害物BにあらわれるカットラインCLは、対向車に眩惑を与えないように、左側水平遮光縁部145aに対応する左側水平ラインCLaと、該左側水平ラインCLaよりも低く、右側水平遮光縁部145bに対応する右側水平ラインCLbと、左側水平ラインCLa、及び右側水平ラインCLbとを結び、傾斜遮光縁部145cに対応する傾斜ラインCLcとからなる配光パターンとなる(図2(a)参照)。
そして、図2(a)に示すように、遮光板143の遮光パターンによっては、このカットラインCL上には、該カットラインCLの傾きが変化するエルボー点Eがあらわれる。
このエルボー点Eは、カットラインCL上において傾きが変化する明暗境界ラインの変化点であり、カットラインCLにおける右側水平ラインCLbと傾斜ラインCLcとが交差する点に相当する。
また、上記単眼カメラ15は、自車両Cの前方を撮像する車載カメラであり、自車両Cにおける前方グリル、或いはバンパ部等の前方を撮像可能な位置に適宜配設されている(図4参照)。なお、上記単眼カメラ15は、例えば、モノクロ、又はカラーのCCD(Charged Coupled Device)カメラ又は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラとすることができ、撮像画像は、動画、静止画のいずれであってもよい。
音声出力部16は、スピーカ等により構成され、後述するガイド指示部116の指示に従ってドライバに報知する運転支援に関する情報を音声により出力する。なお、音声出力部16は、自車・障害物間距離計測ECU11専用に自車両Cに搭載された構成に限らず、例えば、ナビゲーションなど他の車載装置に設けられた音声出力部を利用する構成としてもよい。
エンジンECU17はエンジン21の状態やアクセルペダルの状態を検出し、エンジン18を制御するコントローラで構成している。
キーレスエントリユニット21は、自車両Cに設けられた受信部211(アンテナ)と電子キー22とを構成要素としている。
電子キー22には、リモートキー(電子キー22)の図示しないグリップ部に設けられたスイッチ221と、車両識別IDコードを含むドアロックを解錠、又は施錠する遠隔操作信号を受信部211へ送信する送信部222、ROM等の素子からなり、車両識別IDコード等を記憶する記憶部223、該記憶部223から車両識別IDコードを読み出して送信部222による遠隔送信信号の送信を制御する制御機能を備えた制御部224、及び電池機能を有した電源部225を備えている。
受信部211は、送信部222からの遠隔操作信号の受信を電磁誘導によって行うコイルアンテナであるが、遠隔操作は、電磁波に限らず、赤外線、音波等の他の無線信号でもよい。
その他にも、キーレスエントリユニット21には、図示しないが、遠隔操作信号を受信した際に、ドアロックを解除又は解錠した際に、そのことを報知するためにハザードランプを点滅させる指示部を自車両C側に備えている。
また、自車・障害物間距離計測ECU11は、エルボー点作成処理部111、撮像指示部112、撮像方向演算部113、自車・障害物間距離演算部114、判定部115、ガイド指示部116、及びエンジン出力抑制指示部117を構成要素としている。
エルボー点作成処理部111は、例えば、電子キー22によりドアロックを施錠、或いは解除の操作がされたとき、イグニションスイッチをオンにしたとき、又はシフトレバー23aをパーキングモードからドライブモード或いはリアモードに変換したことを検知したとき、上記障害物Bの表面に照射領域Zrと非照射領域Zbとで明暗の境界となるカットラインCLの傾きが変化するエルボー点E(図2(a)参照)の作成処理を実行する。具体的には、ヘッドライト14のバルブ141bの点灯を指示する投射指示信号をヘッドライト14に対して出力する。
このようなエルボー点Eは、上述したように、ヘッドヘッドライト14のバルブ141bの点灯により光が投射された際に、該ヘッドライト14の投射光を遮光板143によって遮光することによって障害物Bの表面に作成される。
撮像指示部112は、距離計測支援作動センサ13からの距離計測支援作動信号を検出するうえで、さらに、上述したエルボー点作成処理部111の場合と同様に、例えば電子キー22によりドアロックを施錠、或いは解除の操作がされる等して、エルボー点作成処理部111が投射指示信号を出力したことを検知したとき、これに基づいて単眼カメラ15による撮像を開始させる撮像指示信号を単眼カメラ15に対して出力する。
撮像方向演算部113は、障害物Bの表面に作成されたエルボー点Eを含む領域を単眼カメラ15により撮像した図3に示すような撮像画像15Aに基づいて、上記単眼カメラ15の配置位置(P1)に対して上記エルボー点Eが位置する方向としての変化点撮像方向を演算する。
なお、図3はエルボー点を含む障害物Bの表面を撮像した撮像画像を示すイメージ図である。
詳しくは、変化点撮像方向とは、図4に示すように、ヘッドライト14の例えば、光源部141の位置(P2)と単眼カメラ15の例えば、レンズ中心の位置(P1)とを結ぶライン(カメラ・ライト間ラインs)と、単眼カメラ15の例えば、レンズ中心の位置(P1)とエルボー点Eとを結ぶライン(カメラ・エルボー点間ラインm)とが成す角度(変化点撮像角度φ)である。
自車・障害物間距離演算部114は、図4、及び図5に示すように、単眼カメラ15の位置(P1)、ヘッドライト14の位置(P2)、上記変化点撮像方向(変化点撮像角度φ)、及び、上記ヘッドライト14により上記エルボー点Eを投射する変化点投射方向に基づいて、自車両Cから障害物Bまでの自車・障害物間距離Dyを演算する。
上述した単眼カメラ15の位置(P1)、及びヘッドライト14の位置(P2)は、カメラ・ライト間ラインsの距離Dsや、これら2点を結ぶカメラ・ライト間ラインsと車幅方向に平行なラインとが成す角度α(カメラ・ライト相対配置角度α)を用いてあらわすことができ、これら距離Dsや角度αは、例えば、予め測定しておいた実測値や、自車両Cの設計データを基に特定することができ、これらに関するデータを記憶部12に記憶しておくことで用いることができる。
変化点撮像角度φは、上述したように上記撮像方向演算部113により撮像画像15Aに基づいて演算される角度データである。
変化点投射方向は、カメラ・ライト間ラインsと、ヘッドライト14の例えば光源部141の位置(P2)とエルボー点Eとを結ぶライン(ライト・エルボー点間ラインl)との成す角度(変化点投射角度θ)である。この変化点投射角度θは、ヘッドライト14において投射レンズ142を投射する投射光を遮光する遮光板143の形状等により予め特定しておくことのできる既知の角度である。
ここで、カメラ・エルボー点間ラインmの距離をDm、ライト・エルボー点間ラインlの距離をDl、単眼カメラ15の例えば、レンズ中心から障害物Bのエルボー点Eまでの車両前後方向の距離(自車・障害物間距離)をDy、単眼カメラ15の例えば、レンズ中心からエルボー点Eまでの車幅方向の距離をDxに設定すると、距離Dx,Dyは、それぞれ下記の[数式1a],[数式1b]のとおりあらわすことができる。
[数式1a]
Dy=Dmcos(φ―α)=Dlcos(θ―α)+Dscosα
[数式1b]
Dx=Dmsin(φ―α)=Dlsin(θ―α)−Dssinα
さらに、この[数式1a],[数式1b]を基に、Dl,Dmは、それぞれ下記の[数式2a],[数式2b]のとおり表すことができる。
[数式2a]
Dl=Dssinφ/(cosφsinθ−sinφcosθ)
[数式2b]
Dm=Dssinθ/(cosφsinθ−sinφcosθ)
[数式2a]で算出したDl、又は[数式2b]で算出したDmと、上記[数式1a]を用いてDyは下記の[数式3]のとおり、あらわすことができる。
[数式3]
Dy=Dscosαtanθ(tanφ−tanα)/(tanθ−tanφ)
以上より、自車・障害物間距離演算部114は、変化点投射角度θ、変化点撮像角度φ、カメラ・ライト間ラインsの距離Ds及び、カメラ・ライト相対配置角度α、並びに、上記[数式3]に基づいて自車・障害物間距離Dyを演算することができる。
また上述の判定部115は、記憶部12に記憶されている予め設定した自車・障害物間距離Dyに関する閾値と、自車・障害物間距離演算部114の演算結果としての自車・障害物間距離Dyとを比較し、この比較結果を基に障害物Bの有無を含めて例えば、衝突回避支援の必要性、支援の内容を判定する。
例えば、判定部15は、自車・障害物間距離Dyの値に応じて音声出力部16により音声出力する内容を変更することができる。
ガイド指示部116は、自車・障害物間距離計測ECU11の指令により、音声出力部16に対して音声出力信号を出力し、例えば、音声出力部16を通じて例えば、「前方至近距離に障害物があるので注意して出庫してください。」、或いは「*m前方に障害物があるため、エンジン出力を制限します。」などのアナウンスを出力し、ドライバに対して進行方向と反対側前方に障害物Bがあることを報知して注意を促す。
エンジン出力抑制指示部117は、自車・障害物間距離計測ECU11の指令に基づいて、エンジンECU17に対してエンジン18の出力を抑制するエンジン出力抑制信号を出力する。
シフトセンサ23は、図示しないトランスミッションを介してシフトレバー23aの位置を検出し、例えば、シフトレバー14がパーキングモードからドライブモードへ切り替わった際に、この切り替わりを検出し、検出信号を自車・障害物間距離計測ECU11に送信する。
上述した自車・障害物間距離計測装置1を用いた自車・障害物間距離計測処理の一実施例として、車両が発進する際に前方至近距離(自車両Cの前端から例えば、数十cmから1、2m程度の距離)に有する障害物Bの衝突回避支援を行う実施例について説明する。
なお、本実施例では、前方至近距離に壁等の障害物Bがある駐車位置に駐車している自車両Cから離れていたドライバが自車両Cに戻り、該自車両Cを後進させて出庫する際の実施例である。
まず、停車している自車両Cからドライバが離れる前に、距離計測支援作動スイッチ13aを押し操作しておくことで、自車・障害物間距離計測ECU11は、距離計測支援作動センサ13から送信される距離計測支援作動信号を検知し、自車・障害物間距離計測装置1が作動可能な状態となる。
そして、停車している自車両Cから離れていたドライバが自車両Cに近付く際に、ドライバが所持している電子キー22に配設されているスイッチ221を押し操作することで、電子キー22の送信部 222からロック解除信号が自車両Cの受信部211に送信される。
自車両Cに備えた図示しないメインECUは、自車両Cの受信部211により受信したロック解除信号を基に、車両識別IDコードと登録している識別IDとが一致すると判定した際には、ロック解除するとともに、ロック解除することを報知するためにハザードランプを点滅させる。
一方、受信部211によるロック解除信号の受信により、エルボー点作成処理部111は、自車・障害物間距離計測ECU11の指令に基づいて、上述したハザードランプの点灯の際に、ヘッドライト14を所定時間点灯させる。
このとき、障害物Bは、自車両Cに対して、至近距離にあるため、その障害物Bには、ロービーム用遮光板143Lを遮光位置P(図2(a)参照)に配置したヘッドライト14、すなわち、ロービーム(すれ違い用のビーム)に設定したヘッドライト14の光が照射され、障害物Bの表面には、カットラインCL変化点としてのエルボー点Eが作成される(図2(a)、図3、図4参照)。
詳しくは、障害物Bに対してヘッドライト14の光が照射された際には、障害物Bの表面には、照射領域Zrと非照射領域Zbとで明暗の境界となるカットラインCLとしてロービームに設定したときのカットラインCLがあらわれる。そして、カットラインCLにおける傾斜ラインCLcと右側水平ラインCLbとが交差する点として、カットラインCLの傾きが変化するエルボー点Eが作成される。
受信部211がロック解除信号を受信した際には、撮像指示部112は、自車・障害物間距離計測ECU11の指令により、エルボー点作成処理部111を実行している間に、単眼カメラ15に対して、障害物Bの表面に作成されているエルボー点Eを含めた画像を撮像する指示を実行する。単眼カメラ15により図3に示すような撮像画像15Aが撮像され、該単眼カメラ15の情報は、記憶部12に記憶される。
続いて、撮像方向演算部113は、単眼カメラ15により撮像画像15Aが撮像された際には、該撮像画像15Aに基づいて、図3中に示す変化点撮像角度φを演算する変化点撮像方向演算処理を実行し、演算結果としての変化点撮像角度φの情報を記憶部12に記憶する。
自車・障害物間距離演算部114は、撮像方向演算部113による変化点撮像方向演算処理が完了したことにより、自車・障害物間距離計測ECU11の指令により、自車・障害物間距離Dy(図4、及び図5参照)を演算する自車・障害物間距離演算処理を実行し、演算結果としての自車・障害物間距離Dyの情報を記憶部12に記憶する。
判定部115は、自車・障害物間距離演算部114による自車・障害物間距離演算処理が完了したことにより、記憶部12に記憶されている予め設定した距離に関する閾値と、自車・障害物間距離演算部114による演算結果としての自車・障害物間距離Dyとを比較判定する。判定部115が、自車・障害物間距離Dyが閾値(例えば、1m)よりも小さと判定した場合には、設定した距離(例えば、1m)よりも障害物Bが近いことを意味するため、ガイド指示部116は、自車・障害物間距離計測ECU11の指令により、音声出力部16を通じて例えば、「前方至近距離に障害物Bがあるので注意して出庫してください。」などのアナウンスを出力し、ドライバに対して自車両Cの至近距離に障害物Bがあることを報知して注意を促す。
さらに、判定部115が、自車・障害物間距離Dyが閾値(例えば、1m)よりも小さと判定した場合には、エンジン出力抑制指示部117は、エンジンECU17に対して、シフトレバー23aをリアモードにシフト変更するまで、アクセルペダルの踏み間違えに備えてエンジン18の出力を抑制するように指示する。
なお、障害物Bが自車両Cから1m以上離れている場合は、判定部115が、自車・障害物間距離Dyが閾値(例えば、1m)よりも大きいと判定した場合には、ガイド指示部116は、音声出力部16を通じて例えば、「前方至近距離に障害物Bは検出されませんでしたが、注意して出庫してください。」などのアナウンスを出力する指示を与える、或いは、報知が不要であると判定して、出力指示を与えせずに音声出力部16を通じてアナウンスを発しない。
以上により、ドライバは、前方至近距離にある障害物Bの有無を含めて自車両Cから障害物Bまでの距離を認識することができ、万が一、アクセルペダルの踏み間違えによる前方への急発進を確実に防ぎ、自車両Cを後進させて安全に出庫することができる。
上述した自車・障害物間距離計測装置1は、自車両Cの周辺に有する障害物Bの撮像画像15Aを撮像可能な単眼カメラ15を備え、自車・障害物間距離Dyを計測する自車・障害物間距離計測装置1であって、上記障害物Bの表面にヘッドライト14の照射により照射領域Zrと非照射領域Zbとで明暗の境界となる明暗境界ラインとしてのカットラインCLの傾きが変化する明暗境界ライン変化点としてのエルボー点Eを作成する明暗境界ライン変化点作成手段としてのエルボー点作成処理部111と、上記単眼カメラ15により撮像した撮像画像15Aに基づいてエルボー点Eの上記単眼カメラ15に対する変化点撮像方向(変化点撮像角度φ)を演算する撮像方向演算手段としての撮像方向演算部113と、上記単眼カメラ15の位置(P2)、上記ヘッドライト14の位置(P1)、上記変化点撮像方向(変化点撮像角度φ)及び、上記ヘッドライト14により上記明暗境界ライン変化点を投射する変化点投射方向(変化点投射角度θ)に基づいて、障害物Bまでの自車・障害物間距離Dyを演算する自車・障害物間距離演算手段としての自車・障害物間距離演算部114と、出力信号としての音声出力信号を出力する出力手段としてのガイド指示部116、及び出力信号としてのエンジン出力抑制信号を出力する出力手段としてのエンジン出力抑制指示部117を備えたものである。
上記構成によれば、障害物Bが自車両Cに対して至近距離にある場合であっても、単眼カメラ15によってその障害物Bまでの距離を検出することができる。
具体的には、単眼カメラ15によって、例えば、障害物Bの路面との接地部分の画像を撮像せずとも、また、複数枚の撮像画像を基に障害物Bの変化率を算出せずとも、エルボー点作成処理部111により、障害物Bにエルボー点Eを作成し、自車・障害物間距離演算部114により、このエルボー点Eに基づいて自車・障害物間距離Dyを演算できる。
このため、たとえ障害物Bが至近距離にある場合や、自車両Cが完全に停車した状態であっても確実に障害物Bまでの距離を計測することができる。
従って、例えば、自車両Cから至近距離に障害物Bがある場合において、停車した自車両Cの誤発進を抑制することができるなど、障害物Bへの衝突を防ぐことができる。
上記構成によれば、車載カメラとして複眼カメラ(2個以上のカメラ)ではなく単眼カメラ15を用いるとともに、車載部品として搭載されているヘッドライト14を用いて自車・障害物間距離を確実に計測できるため、低コストで障害物Bへの衝突に対する安全性を確保することができる。
しかも、障害物Bの有無に留まらず、自車・障害物間距離Dyを計測できるため、て自車・障害物間距離Dyに応じて、ガイド指示部116によってドライバに報知する内容や、エンジン出力抑制指示部117によってエンジン18の出力を抑制する量を段階的に変えるなど、きめ細かな対策をとることが可能となる。
またこの発明の一実施形態においては、上記明暗境界ラインは、上記ヘッドライト14の投射をロービームに設定したときのカットラインCLであることを特徴とする。
上記構成によれば、上記ヘッドライト14の投射をロービームに設定した際には、車幅方向の正面よりも左側の左側水平ラインCLaと、該左側水平ラインCLaよりも車幅方向の右側で該左側水平ラインCLaよりも高さが低い右側水平ラインCLbと、これら高さの異なる2つの水平ラインCLa,CLbと左側水平ラインCLaとを結ぶ傾斜状の傾斜ラインCLcとでなるカットラインCLとなる。
そして、このカットラインCLには、明暗境界ラインの傾きが変化するエルボー点Eが確実に作成されるため、該エルボー点E点を基に、自車・障害物間距離Dyを確実に計測できる。
すなわち、通常の車両走行において、一般的に用いられるロービームに設定した際に作成されるエルボー点Eを利用して自車・障害物間距離Dyを確実に計測できるため、エルボー点Eを作成するための特別な車載部品を搭載せずとも低コストで自車・障害物間距離を計測できる。
またこの発明の一実施形態においては、上記ヘッドライト14はバルブ141bと、該バルブ141bの光を反射するリフレクタ141aとを備えた光源部141で構成され、上記明暗境界ライン変化点作成手段としてのエルボー点作成処理部111は、上記光源部141の前方に配置され、該光源部141から投射される光の一部を遮る遮光縁部145を有するロービーム用遮光板143Lにより上記エルボー点Eを作成することを特徴とする(図2(a)、図3、及び図4参照)。
上記構成によれば、光源部141の前方に配置したロービーム用遮光板143Lによって光源部141から投射される光の一部を物理的に遮断することができるため、投射される光を確実に遮断してエルボー点Eをしっかりと作成することができる。
よって、容易に、且つ精度よく自車・障害物間距離の計測を実現することができる。
またこの発明の一実施形態においては、エルボー点作成処理部111は、自車両Cが停車中におけるドアのロックとアンロックとの間の切り替え時に上記ヘッドライト14を所定時間点灯させてエルボー点Eを作成することを特徴とする。
上記構成によれば、車両停車中におけるドアロックとアンロックとの間の切り替え時にヘッドライト14の点灯により障害物Bの表面にあらわれるエルボー点Eに基づいて、自車・障害物間距離Dyを計測することができる。
よって、ドライバ等の車両周辺の人に報知するためのヘッドライト14の点灯を利用して自車・障害物間距離Dyを計測できるため、この自車・障害物間距離を計測のために、発車、或いは停車する際に、改めてヘッドライト14を点灯させる必要がなく、自車・障害物間距離Dyの計測を効率よく、確実に行うことができる。
なお、第1実施形態の自車・障害物間距離計測装置1は、図1中の仮想線に示すように、モニタ部17(表示部)やブレーキECU18を適宜備えてもよい。
モニタ部17(表示部)は、後述するガイド指示部116の指示に従って、ドライバに報知する運転支援に関する情報を画像、波形、テキストにより表示し、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等を用いて構成できる。なお、モニタ部17についても音声出力部16と同様に、例えば、ナビゲーションなど他の車載装置に設けられたモニタ部を利用する構成としてもよい。
ブレーキECU18は、ブレーキの状態を検出し、自車・障害物間距離計測ECU11の指令に基づいてブレーキECU18に対してブレーキアクチュエータ18aの作動指示を行う。
また、上述した判定部115は、複数のレベルに応じた閾値を設定し、自車・障害物間距離に応じてガイド指示部116による注意喚起をしたり、強制的なブレーキ作動を使い分けるように設定してもよい。或いは、判定部115は、障害物Bの有り無しのみを判定してもよい。具体的には、自車両Cが停車状態から誤発進を防ぐ際に、急発進による衝突のおそれのない距離(例えば、3m等)を閾値として設定し、自車・障害物間距離演算部114の演算結果としての自車・障害物間距離Dyが該閾値よりも大きい場合には、障害物Bを「無し」と判定することができる。
以下では、他の実施形態における自車・障害物間距離計測装置1PA,1PBについて説明する。
但し、以下で説明する自車・障害物間距離計測装置1PA,1PBのうち、上述した第1実施形態における自車・障害物間距離計測装置1と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
(第2実施形態)
第2実施形態における自車・障害物間距離計測装置1PAでは、上記ヘッドライト14からの投射光の投射方向を変更させる手段を備えている。
具体的に、ヘッドライト14PAは、可動式に構成し、光源部141、遮光板143、及び投射レンズ142を備えたヘッドライト本体部14Mを、図6に示すように、左右、又は上下に搖動するスイブル機構24を備えている。該スイブル機構24は、アクチュエータ24aと、アクチュエータ24aの駆動を遮光板143に伝達する動力伝達部24bを備えている。
上述した可動式のヘッドライト14PAを用いた自車・障害物間距離計測処理について図7を参照しつつ説明する。
まず、障害物Bの表面に第1点目のエルボー点Eとして第1エルボー点Eを作成する。
具体的には、エルボー点作成処理部111は、ヘッドライト14PAを、第1ライト傾け姿勢となるまでを傾け(ステップS1)、この第1ライト傾け姿勢の状態のヘッドライト14PAの照射により障害物Bの表面に第1エルボー点Eを作成する(ステップS2)。
自車・障害物間距離演算部114は、この第1エルボー点Eに基づいて、上述した第1実施形態の自車・障害物間距離計測装置1を用いた自車・障害物間距離計測処理と同様の手順により、自車・障害物間距離Dyを計測する(ステップS3)。
エルボー点作成処理部111は、スイブル機構24の駆動により、ヘッドライト14PAを第2ライト傾け姿勢となるまで傾ける(ステップS4)。
そしてエルボー点作成処理部111は、このヘッド第2ライト傾け姿勢の状態でヘッドライト14PAを照射することで障害物Bの表面に第1エルボー点Eとは異なる位置に第2エルボー点Eを作成する(ステップS5)。
自車・障害物間距離演算部114は、この第2エルボー点Eに基づいて、上述した第1実施形態の自車・障害物間距離計測装置1を用いた自車・障害物間距離計測処理と同様の手順により、自車・障害物間距離を計測する(ステップS6)。
次いで自車・障害物間距離演算部114は、第1エルボー点E、第2エルボー点Eに基づいて計測したそれぞれの自車・障害物間距離の平均値を演算するなどして、これら2点のエルボー点Eに基づく自車・障害物間距離の計測誤差を緩和するための演算を行う(ステップS7)。
以上により、平均化した自車・障害物間距離を計測することができ、この平均化した自車・障害物間距離に基づいて、上述した第1実施形態で説明した自車・障害物間距離計測処理と同様の手順により、判定処理以降の処理を行うことができる。
上記構成によれば、ヘッドライト14PAの投射方向変更手段としてのスイブル機構24によって、ヘッドライト本体部14Mの投射方向を変更させることにより、エルボー点作成処理部111によって障害物Bの形状や障害物に対して周囲から照射されている光の照射具合等に応じて障害物Bの表面に作成するエルボー点Eの位置を変更させたり、複数のエルボー点Eを作成する等して、これらエルボー点Eを基にして、自車・障害物間距離Dyを計測することも可能となる。
従って、自車・障害物間距離を計測する際の周囲の明度や障害物Bの形態等の影響を受けることなく自車・障害物間距離Dyを計測できるとともに、計測精度を高めることができる。
なお、上記ヘッドライト14からの投射光の投射方向を変更させる手段であれば、遮光板143を投射レンズ142に対して移動可能な構成であってもよい。
また、上述した自車・障害物間距離計測処理のように、2点のエルボー点Eに基づいて自車・障害物間距離Dyを計測するに限らず、3点以上のエルボー点Eの各エルボー点Eごとに演算した自車・障害物間距離Dyに基づいて自車・障害物間距離Dyの計測誤差を緩和する処理を施してもよい。
(第3実施形態)
上述した第1実施形態におけるヘッドライト14は、バルブ141bとリフレクタ141aとで構成した光源部141を備えた構成であったが、第3実施形態におけるヘッドライト14PBは、図8に示すように、バルブとしてLED素子141PL(半導体発光素子)を備えた構成である。
なお、図8は、第3実施形態におけるヘッドヘッドライト14PBのうち、車幅方向右側のヘッドヘッドライト14PBの正面図であり、車幅方向左側のヘッドライト14PBについては、車幅方向右側のそれと左右対称形状であるため省略する。
具体的には、リフレクタ141aの後部には、複数のLED素子141PLを配置する配置面141Paaが構成され、配置面141Paa全体に略車幅方向(略水平)、及び、上下方向に沿って挿着された複数のLED素子141PLが配置されている(図8参照)。
例えば、ヘッドライト14PBは、合計18個のLED素子141PLを備え、それぞれ配置面141Paaに、略水平方向に沿って6つずつ並べたLED素子141PLの配置ラインを上下方向に3列配置している。
なお、本実施形態のヘッドライト14PBは、上述した遮光板143を備えずに構成している。
本実施形態のヘッドライト14PBを用いた自車・障害物間距離の計測処理について説明する。
上記エルボー点作成処理部111は、自車・障害物間距離計測ECU11の指示に基づいて、各LED素子141PLの点消灯により、障害物Bの表面にエルボー点Eを作成する指示をヘッドライト14PBに対して出力する。
具体的には、上記エルボー点作成処理部111により障害物Bの表面にエルボー点Eを作成する際には、例えば、図8に示すように、複数のLED素子141PLのうち、上下方向に3列配置したLED素子141PLの配置ラインごとに6つのLED素子141PLのうち、正面視右側3つのLED素子141PLを消灯させ、残りのLED素子141PLを点灯させる。
なお、図8中、点灯しているLED素子141PLには、ドットを付して示している。
これにより、図9に示すように、障害物Bの表面には、照射領域Zrと非照射領域Zbとで明暗の境界となるカットラインCLがあらわれ、このカットラインCLの傾きが変化するため、エルボー点Eを作成することができる。
このエルボー点Eに基づいて、上述した第1実施形態の自車・障害物間距離計測装置1を用いた自車・障害物間距離計測処理と同様の要領により、自車・障害物間距離Dyを計測することができる。
上記構成によれば、光源部141と投射レンズ142との間に様々な形状の遮光板143を配置せずとも、複数のLED素子141PLのうち、いずれのLED素子141PLを点灯、又は消灯させるかに応じて障害物Bの表面に様々な配光パターンのカットラインCLをあらわすことができるため、障害物B表面の様々な位置にエルボー点Eを容易に作成することが可能となる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の明暗境界ライン変化点は、実施例のエルボー点Eに対応し、以下、同様に、
明暗境界ライン変化点作成手段は、エルボー点作成処理部111、光源部141、及びロービーム用遮光板143L、又は、エルボー点作成処理部111、及びLED素子141PLに対応し、
撮像方向演算手段は、撮像方向演算部113に対応し、
自車・障害物間距離演算手段は、自車・障害物間距離演算部114に対応し、
出力信号は、音声出力信号、及びエンジン出力抑制信号に対応し、
出力手段は、ガイド指示部116、及びエンジン出力抑制指示部117に対応し、
遮光部材は、ロービーム用遮光板143Lに対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、例えば、自車両の周辺に有する障害物の画像を撮像可能な単眼カメラを備え、自車両と障害物までの自車・障害物間距離を計測する自車・障害物間距離計測装置であって、上記障害物の表面にヘッドライトの照射により照射領域と非照射領域とで明暗の境界となる明暗境界ラインの傾きが変化する明暗境界ライン変化点を作成する明暗境界ライン変化点作成手段と、上記単眼カメラにより撮像した画像に基づいて上記明暗境界ライン変化点の上記単眼カメラに対する変化点撮像方向を演算する撮像方向演算手段と、上記単眼カメラの位置、上記ヘッドライトの位置、上記変化点撮像方向、及び、上記ヘッドライトにより上記明暗境界ライン変化点を投射する変化点投射方向に基づいて、障害物までの自車・障害物間距離を演算する自車・障害物間距離演算手段と、上記自車・障害物間距離に基づいて出力信号を出力する出力手段とを備えた車両の距離計測装置について有用である。
1,1PB,1PC…自車・障害物間距離計測装置
15A…撮像画像(画像)
15…単眼カメラ
14,14PB…ヘッドライト
24…スイブル機構(投射方向変更手段)
111…エルボー点作成処理部(明暗境界ライン変化点作成手段)
113…撮像方向演算部(撮像方向演算手段)
114…自車・障害物間距離演算部(自車・障害物間距離演算手段)
116…ガイド指示部(出力手段)
117…エンジン出力抑制指示部(出力手段)
141PL…LED素子
141b…バルブ
141a…リフレクタ
141…光源部
145…遮光縁部(遮光部材)
C…自車両
B…障害物
Dy…自車・障害物間距離
Zr…照射領域
Zb…非照射領域
CL…カットライン(明暗境界ライン)
E…エルボー点(明暗境界ライン変化点)
φ…変化点撮像角度(変化点撮像方向)
θ…変化点投射角度(変化点投射方向)

Claims (4)

  1. 自車両の周辺に有する障害物の画像を撮像可能な単眼カメラを備え、自車両と障害物までの自車・障害物間距離を計測する車両の距離計測装置であって、
    上記障害物の表面にヘッドライトの照射により照射領域と非照射領域とで明暗の境界となる明暗境界ラインの傾きが変化する明暗境界ライン変化点を作成する明暗境界ライン変化点作成手段と、
    上記単眼カメラにより撮像した画像に基づいて上記明暗境界ライン変化点の上記単眼カメラに対する変化点撮像方向を演算する撮像方向演算手段と、
    上記単眼カメラの位置、上記ヘッドライトの位置、上記変化点撮像方向、及び、上記ヘッドライトにより上記明暗境界ライン変化点を投射する変化点投射方向に基づいて、自車・障害物間距離を演算する自車・障害物間距離演算手段と、
    上記自車・障害物間距離に基づいて出力信号を出力する出力手段とを備え、
    上記ヘッドライトは複数のLED素子により構成され、
    上記明暗境界ライン変化点作成手段は、上記複数のLED素子のうち、所定のLED素子を点灯させて残りのLEDを消灯させることで上記明暗境界ライン変化点を作成することを特徴とする車両の距離計測装置。
  2. 上記明暗境界ラインは、上記ヘッドライトの投射をロービームに設定したときのカットラインであることを特徴とする
    請求項1に記載の車両の距離計測装置。
  3. 上記ヘッドライトからの投射光の投射方向を変更させる投射方向変更手段を備えた
    請求項1又は2に記載の車両の距離計測装置。
  4. 上記明暗境界ライン変化点作成手段は、車両停車中におけるドアのロックとアンロックとの間の切り替え時に上記ヘッドライトを所定時間点灯させて上記明暗境界ライン変化点を作成することを特徴とする
    請求項1乃至3のうちの一項に記載の車両の距離計測装置。
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