JP2010264833A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】省エネルギに寄与することができ、耐久性に優れた車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】停車中(車速=0)あるいは微速走行のときに大きな操舵角θH(|θH|≧θH0)の操舵がなされた場合、目標転舵角θW *を、制限を受けていない通常マップ(破線で示す)上の通常値θWA *(または−θWA *)と零との間の所定の制限値θW0 *(または−θW0 *)に制限する。
【効果】次に停車時から発進するとき、または微速から走行速度を増加させるときに、実際の転舵角θWの絶対値が過度に大きい状態で走行するようなことがないので、走行抵抗を低減できる。
【選択図】図5

Description

本発明は荷役車両のための車両用操舵装置に関するものである。
モード選択スイッチにより走行モードを選択可能なフォークリフトにおいて、選択された走行モードにおける転舵輪の限界転舵角を記憶する手段を備え、転舵輪の実転舵角が限界転舵角の範囲を超えているときに、実転舵角が限界転舵角の範囲内に入るように操舵指示部に表示するようにした走行モード選択装置が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
通例、荷役車両では、小回り性能を重視する目的で、操舵角に比して転舵角が大きく設定されている。
実開平6−69065号(請求項1,図3)
したがって、据え切り等で大きな転舵角の転舵がなされた状態で停車した場合、次に発進するときの走行抵抗が大きくなる。このため、燃費が悪くなり、省エネルギ上、好ましくない。また、転舵輪を支持しているキングピン等の支持部材の負荷が大きくなり、耐久性が低下する。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、省エネルギに寄与することができ、耐久性に優れた車両用操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、荷役装置(3)を備えた荷役車両(1)を操舵するための車両用操舵装置(9)において、操舵部材(10)の操舵角(θH )を検出する操舵角検出手段(14)と、荷役車両の車速(V)を検出する車速検出手段(49)と、転舵輪(6)を転舵するための転舵アクチュエータ(12)と、目標転舵角(θW * )に基づいて転舵アクチュエータを制御する制御手段(11)と、を備え、上記制御手段は、車速検出手段により検出された車速が所定の車速値(V0 )未満で且つ操舵角検出手段により検出された操舵角の絶対値(|θH |)が所定の操舵角値(θH0)以上のときに、上記目標転舵角を、操舵角検出手段により検出された操舵角に応じた通常値(θWA * または−θWA * )と零との間の所定の制限値(θW0 * または−θW0 * )に制限し、目標転舵角が上記所定の制限値に制限されている場合に検出された車速が上記所定の車速値以上になったときに、目標転舵角を上記所定の制限値から上記通常値まで漸次変化させることを特徴とするものである。
本発明では、例えば停車中あるいは微速走行のときに大きな操舵がなされた場合、目標転舵角が通常値と零との間の所定の制限値に制限されるので、実際の転舵角の絶対値が過度に大きくなることがない。したがって、次に停車時から発進するとき、または微速から走行速度を増加させるときに、転舵角の絶対値が過度に大きい状態で走行するようなことがないので、走行抵抗を低減でき、省エネルギに寄与することができる。すなわち、燃費が向上し、一度の給油での走行可能距離を延長することができる。また、転舵輪を支持する部材の負荷を小さくでき、耐久性が向上する。
また、目標転舵角の制限設定中に、制限のための車速条件が解除されたときに、仮に、目標転舵角を所定の制限値から、制限を受けていない通常値まで、直ちに戻すとすると、実際の転舵角の変化が急となり、運転者の操舵フィーリングが悪くなるおそれがある。これに対して、本発明では、目標転舵角を所定の制限値から、制限を受けていない通常値まで、徐々に戻すようにしたので、実際の転舵角も徐々に変更される結果、運転者に良好な操舵フィーリングを与えることができる。
また、運転者が手動で操作可能な操作スイッチ(57)を備え、上記制御手段は、上記操作スイッチが操作されることに応じて、上記所定の車速値および上記所定の操舵角値の少なくとも一方を変更する機能を有する場合がある(請求項2)。この場合、運転者の操作によって、上記所定の車速値および上記所定の操舵角値の少なくとも一方を変更することにより、運転者の選択する例えば走行モードに応じた制御が可能となる。例えば、上記所定の車速値を増加させるように変更したり、上記所定の操舵角値を減少させるように変更した場合、省エネルギの効果を向上することができる点で好ましい。
また、上記制御手段は、荷役車両の加速を検出または推定したときに、上記所定の操舵角値を減少させる場合がある(請求項3)。加速状態のときは、同じ転舵角であっても走行抵抗が大きくなる傾向にある。そこで、荷役車両の加速を検出または推定したときに、上記所定の操舵角値を減少させる。これにより、目標転舵角を所定の制限値に制限するための条件としての操舵角範囲をより拡大することができ、その結果、省エネルギに一層寄与することができる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の一実施の形態の車両用操舵装置を含む荷役車両としてのフォークリフトの概略構成を示す模式的側面図である。 フォークを昇降させる動作原理を説明するための概略図である。 フォークリフトの電気的構成を示すブロック図である。 ECUによる主たる制御の流れを示すフローチャートである。 制御マップとして用いる操舵角−目標転舵角マップを示すグラフである。 本発明の別の実施の形態においてフォークリフトの電気的構成を示すブロック図である。 図6の実施の形態においてECUの主たる制御の流れを示すフローチャートである。
本発明の好ましい実施の形態の添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態の荷役車両としてのフォークリフトの概略構成を示す模式的側面図である。図1を参照して、フォークリフト1は、車体2と、その車体2の前部に設けられた荷役装置3と、車体2の後部に設けられたカウンタウェイト4と、車体2を支持する駆動輪としての前輪5および転舵輪としての後輪6と、例えばエンジンを含む車両の駆動源7と、油圧源としての油圧ポンプ8と、後輪6を転舵するための車両用操舵装置9とを備えている。
車両用操舵装置9は、ノブ付きの手回しハンドルである操舵部材10と転舵輪である後輪6との間の機械的な連結が断たれた、いわゆるステアバイワイヤ式の車両用操舵装置として構成されている。転舵輪として、単一の後輪6を車体2の左右方向の中央に設けてもよいし、車体2の左右にそれぞれ後輪6を設けてもよい。
車両用操舵装置9は、上記操舵部材10と、操舵部材10の操作に応じて転舵輪としての後輪6を転舵するための例えば電動モータからなり、制御手段としてのECU11(電子制御ユニット)によって駆動制御される転舵アクチュエータ12と、操舵部材10に操舵反力を付与する例えば電動モータからなり、ECU11によって駆動制御される反力アクチュエータ13とを備えている。また、車両用操舵装置9は、操舵部材10の操舵角を検出する操舵角センサ14と、後輪6の転舵角を検出する転舵角センサ15とを備えている。
転舵輪としての後輪6は、ほぼ鉛直な支持部材16によって回転可能に支持されている。その支持部材16は、車体2に保持された軸受17を介して、ほぼ鉛直な回転軸線C1の回りに回転可能に支持されている。
転舵アクチュエータ12の出力軸の回転は、伝達機構18を介して減速されて、支持部材16に伝達される。その伝達機構18は、転舵アクチュエータ12の出力軸とは同行回転する例えば駆動ギヤからなる駆動部材19と、回転軸線C1の回りに支持部材16とは同行回転可能に設けられ、上記駆動ギヤに噛み合う例えば従動ギヤからなる従動部材20とを有している。伝達機構18および転舵アクチュエータ12によって、転舵機構A1が構成されている。
図示していないが、エンジン等の駆動源7の動力は、トルクコンバータを経て、前後進切替および変速動作を行うトランスミッションに伝達され、さらに、デファレンシャルを経て左右の前輪5(駆動輪)に伝達されるようになっている。トランスミッションには、前進クラッチおよび後進クラッチが内蔵されている。
フォークリフト1は、運転座席21を含む運転室22を備えている。運転室22は、車体2上にフレーム23によって取り囲まれた状態で形成されている。
荷役装置3は、車体2によって、下端部24aを中心として傾動可能に支持された左右一対のアウターマスト24と、そのアウターマスト24によって昇降可能に支持されたインナーマスト25と、アウターマスト24によって昇降可能に支持されたリフトブラケット26と、そのリフトブラケット26に取り付けられ、荷物を積載する積載部としての左右一対のフォーク27とを備えている。
アウターマスト24の所定部と車体2の所定部との間に、チルトシリンダ28が介在している。チルトシリンダ28は、車体2の所定部に揺動可能に連結された一端を有するシリンダ本体29と、シリンダ本体29の他端から突出するロッド30とを有している。ロッド30の先端は、アウターマスト24の所定部に揺動可能に連結されている。チルトシリンダ28のロッド30の伸縮動作に伴って、アウターマスト24が、直立姿勢および傾動姿勢に変位されるようになっている。
また、アウターマスト24をガイドとしてインナーマスト25を昇降させるためのリフトシリンダ31が設けられている。リフトシリンダ31は、アウターマスト24に固定されたシリンダ本体32と、シリンダ本体32から突出するロッド33とを有している。ロッド33の先端は、インナーマスト25の所定部に設けられた取付部25aに固定されている。
リフトシリンダ31のシリンダ本体32の下部には、荷役装置3の積載荷重を検出するための荷重検出手段としての荷重センサ34が取り付けられている。荷重センサ34からの信号は、ECU11に入力されるようになっている。
運転室22の前部において、運転室22の底面22a上には、操作スタンド35が設けられており、運転室22の後部には、上記運転座席21が固定されている。
上記操作スタンド35には、運転者が手で操作するための複数の操作要素として、上記操作部材10と、フォーク27を昇降させるための昇降操作レバー36と、アウターマスト24を揺動させるためチルト操作レバー37と、前進/後進切替レバー38と、運転者が燃費を節約するエコ運転モードを選択するためのエコ運転モード選択スイッチ57とが設けられている。また、操作スタンド35には、主に後方を確認するための確認ミラー39が固定されている。また、操作スタンド35には、図示しない各種のスイッチ類が設けられている。
また、操作スタンド35の基部近傍において、運転室22の底面22a上には、運転者が足で操作するための複数の操作要素として、アクセルペダル40、ブレーキペダル41、クラッチペダル42が設けられている。アクセルペダル40、ブレーキペダル41およびクラッチペダル42は、実際には紙面に垂直な方向(車両の左右方向に相当)に横並びで並べて配置されているが、図1では、模式的に示してある。また、図1では、操作要素としての昇降操作レバー36、チルト操作レバー37、前進/後進切替レバー38のレイアウトについても、模式的に示してある。
フォーク27を昇降させる動作の原理を概念的に示す図2を参照して、インナーマスト25の上部には、スプロケット43が回転可能に支持されており、そのスプロケット43には、チェーン44が巻き掛けられている。そのチェーン44の一端44aが、アウターマスト24に設けられた固定部24bに固定され、チェーン44の他端44bが、リフトブラケット26に固定されている。これにより、リフトブラケット26およびフォーク27が、チェーン44を用いて懸架されている。
リフトシリンダ31のロッド33の伸長に伴って、インナーマスト25が上昇すると、スプロケット43がアウターマスト24の固定部24bに対して上昇し、チェーン44を介して、リフトブラケット26および積載部としてのフォーク27を上昇させる。地表面48に対するフォーク27の上昇量は、リフトシリンダ31のロッド33の伸長量の2倍となる。
積載部としてのフォーク27の高さを検出する積載部高さ検出手段としてのストロークセンサ45が設けられており、ストロークセンサ45からの信号は、ECU11に入力されるようになっている。ストロークセンサ45としてロータリエンコーダを用いるようにしてもよい。
具体的には、チェーン44の他端44bに一端が係止されたワイヤ46が、アウターマスト24に回転可能に支持されたワイヤドラム47に巻き取られており、フォーク27とともにチェーン44の他端44bが昇降すると、ワイヤ46がワイヤドラム47から巻き出されたり、巻き戻されたりする。このとき、ECU11は、ワイヤドラム47の回転数をストロークセンサ45としてのロータリエンコーダで検出し、その検出値に基づいてワイヤ46のワイヤドラム47からの巻き出し量を算出し、その算出値に基づいて、地表面48からのフォーク27の高さである積載部高さHを検出する。
図3はフォークリフト1の主たる電気的構成を示すブロック図である。図3を参照して、ECU11には、操舵部材10の操舵角θH を検出するための操舵角センサ14、転舵輪としての後輪6の転舵角θW を検出するための転舵角センサ15、車速Vを検出するための車速センサ49、積載部としてのフォーク27の積載荷重Wを検出するための荷重検出手段としての荷重センサ34、積載部としてのフォーク27の高さである積載部高さHを検出するための積載部高さ検出手段としてのストロークセンサ45、昇降操作レバー36の位置を検出するための昇降操作レバー位置センサ50、チルト操作レバー37の位置を検出するためのチルト操作レバー位置センサ51、前進/後進切替レバー38の切替に応じて作動する前進/後進切替スイッチ52、およびエコ運転モード選択スイッチ57のそれぞれから信号が入力されるようになっている。
また、ECU11から、転舵アクチュエータ12、反力アクチュエータ13、油圧ポンプ8からリフトシリンダ31への作動油の供給を制御する電磁式の比例制御弁からなる昇降用制御弁53、油圧ポンプ8からチルトシリンダ28への作動油の供給を制御する電磁式の比例制御弁からなるチルト用制御弁54、前進クラッチを係合/離脱させるための油圧シリンダに作動油の供給を制御する電磁式比例制御弁からなる前進クラッチ用制御弁55、および後進クラッチを係合/離脱させるための油圧シリンダに作動油の供給を制御する電磁式比例制御弁からなる後進クラッチ用制御弁56のそれぞれに信号が出力されるようになっている。
ECU11は種々の制御を実行する。例えば、ECU11は、路面反力に応じた操舵反力を操舵部材10に与えるためのトルクを反力アクチュエータ13によって発生させるべく、操舵角センサ14から入力された操舵角および車速センサ49から入力された車速に基づいて、反力アクチュエータ13を駆動制御する(すなわち反力制御を実施する)。
また、ECU11は、昇降操作レバー位置センサ50から入力された昇降操作レバー36の位置に応じて、油圧ポンプ8からリフトシリンダ31への作動油の供給を制御する昇降用制御弁53に制御信号を出力する。
また、ECU11は、チルト操作レバー位置センサ51から入力されたチルト操作レバー37の位置に応じて、油圧ポンプ8からチルトシリンダ28への作動油の供給を制御するチルト用制御弁54に制御信号を出力する。
また、ECU11は、前進/後進切替スイッチ52が前進へ切り替えられることに応じて前進クラッチ用制御弁55に制御信号を出力し、前進クラッチを作動させるための油圧シリンダに、油圧ポンプ8からの作動油が供給されるようにする。
また、ECU11は、前進/後進切替スイッチ52が後進へ切り替えられることに応じて後進クラッチ用制御弁56に制御信号を出力し、後進クラッチを作動させるための油圧シリンダに、油圧ポンプ8からの作動油が供給されるようにする。
図4はECU11の主たる動作を示すフローチャートである。図4を参照して、ECU11は、まず、ステップS1において、エコ運転モード選択スイッチ57からの信号に基づいてエコ運転モードが選択されているか否かを判定する。
エコ運転モードが選択されている場合(ステップS1においてYESの場合)には、ステップS2において、所定の車速値V0 に所定値A(>0)を加算して、所定の車速値V0 を増加補正し、且つ所定の操舵角値θH0から所定値B(>0)を減算して、所定の操舵角値θH0を減少補正する。なお、ステップS2において、所定の車速値V0 および所定の操舵角値θH0の何れか一方のみを補正するようにしてもよい。
ステップS3において、車速センサ49からの信号に基づいて車速Vを読み込むとともに、操舵角センサ14からの信号に基づいて操舵角θH を読み込む。
次いで、ステップS4において、車速Vが所定の車速値V0 (V0 は例えば5Km/h)未満か否かを判定する。すなわち、停車(V=0)または微速走行(0<V<V0 )しているか否かが判定される。
車速Vが所定の車速値V0 未満である(V<V0 )である場合(ステップS4においてYESの場合)には、ステップS5において、操舵角θH の絶対値|θH |が所定の操舵角値θH0(例えば680°)以上である(|θH |≧θH0)か否かを判定する。すなわち、操舵角θH が所定の操舵角値θH0(例えば680°)以上であること(θH ≧θH0)および操舵角θH が所定の操舵角値−θH0(例えば−680°)以下であること(θH ≦−θH0)の何れか一方が満たされるか否かが判定される。
ステップS5において、操舵角θH の絶対値|θH |が所定の操舵角値θH0以上である(|θH |≧θH0)と判定された場合にはステップS6に進む。そのステップS6では、目標転舵角θW * が通常値θWA * (または−θWA * )と零との間の所定の制限値θW0 * (または−θW0 * )に制限設定される。通常値θWA * (または−θWA * )とは、通常マップ(図5において破線で示す)上で、そのときの操舵角θH に対応する目標転舵角θW * の値に相当する。
具体的には、図5に示すように、操舵角θH が所定の操舵角値θH0以上(θH ≧θH0)であれば、目標転舵角θW * を所定の制限値θW0 * に制限設定する(θW * ←θW0 * )。また、操舵角θH が所定の操舵角値−θH0以下(θH ≦−θH0)であれば、目標転舵角θW * を所定の制限値−θW0 * に制限設定する〔θW * ←(−θW0 * )〕。その後、ステップS8に進む。
ステップS8では、目標転舵角θW * が制限設定されているときに、車速Vが所定の車速値V0 以上になるか否かを判定する。目標転舵角θW * が制限設定されているときに、フォークリフト1が加速して、車速Vが所定の車速値V0 以上になった場合(ステップS8でYESの場合であり、目標転舵角θW * を制限設定する条件が解除された場合)、ステップS9において、図5に示すように、目標転舵角θW * を、例えば所定の制限値θW0 * から、制限を受けていない通常値θWA * まで漸次変化(漸増)させ、或いは、所定の制限値−θW0 * から、制限を受けていない通常値−θWA * まで、漸次変化(漸減)させる。次いで、ステップS10に移行する。
目標転舵角θW * が制限設定されているときに、車速Vが所定の車速値V0 未満の場合(ステップS8でNOの場合)は、ステップS9を経ないで、ステップS10に移行する。
ステップS5において、操舵角θH の絶対値|θH |が所定の操舵角値θH0未満(|θH |<θH0すなわち、−θH0<θH <θH0)である場合(ステップS5においてNOである場合)には、ステップS7に進む。そのステップS7では、操舵角θH に基づいて目標転舵角θW * が通常設定される。具体的には、係数k(図5のマップの傾きに相当)として、式θW * =k・θH を用いて、目標転舵角θW * が設定される。図5では、操舵角θH に目標転舵角θW * が比例する場合を示したが、目標転舵角θW * は操舵角θH の関数式で表されるものであればよい。その後、ステップS10に進む。
そのステップS10では、転舵角センサ15からの信号に基づいて転舵角θW 実転舵角) を読み込み、次いで、ステップS11において、上記転舵角θW (実転舵角)を目標転舵角θW * に近づけるように、転舵アクチュエータ12を駆動制御する(すなわち転舵制御を実施する)。
本実施の形態によれば、例えば停車中(V=0)あるいは微速走行(V<V0 )のときに大きな操舵角θH の操舵がなされた場合、目標転舵角θW * が、制限を受けていない通常値θWA * (または−θWA * )と零との間の所定の制限値θW0 * (または−θW0 * )に制限されるので、実際の転舵角θW の絶対値が過度に大きくなることがない。したがって、次に停車時から発進するとき、または微速から走行速度を増加させるときに、転舵角θW の絶対値が過度に大きい状態で走行するようなことがない。その結果、これら発進時等の走行抵抗を低減でき、省エネルギに寄与することができる。すなわち、燃費が向上し、一度の給油での走行可能距離を延長することができる。また、転舵輪としての後輪6を支持する支持部材16の負荷を小さくでき、耐久性が向上する。
また、目標転舵角θW * が制限設定されているときに、車速Vが所定の車速値V0 以上になること(ステップS8においてYESの場合)を条件として、ステップS9において、目標転舵角θW * を所定の制限値θW0 * (または−θW0 * )から、制限を受けていない通常値θWA * (または−θWA * )まで漸増(または漸減)させるようにした。これは、目標転舵角θW * の制限設定により実際の転舵角θW が実質的に制限されているときに、制限のための車速条件(V<V0 )が解除された場合を考慮している。
すなわち、目標転舵角θW * の制限設定中に、制限のための車速条件が解除されたときに、仮に、目標転舵角θW * を所定の制限値θW0 * (または−θW0 * )から、制限を受けていない通常値θWA * (または−θWA * )まで、直ちに戻すとすると、実際の転舵角θW の変化が急となり、運転者の操舵フィーリングが悪くなるおそれがある。これに対して、本実施の形態では、目標転舵角θW * を所定の制限値θW0 * (または−θW0 * )から、制限を受けていない通常値θWA * (または−θWA * )まで、徐々に戻すようにしたので、実際の転舵角θW も徐々に変更される結果、運転者に良好な操舵フィーリングを与えることができる。
さらに、エコ運転モード選択スイッチ57によって、エコ運転モードが選択されたときに、ステップS2に示すように、所定の車速値V0 に所定値Aを加算して、所定の車速値V0 を増加補正し、且つ所定の操舵角値θH0から所定値Bを減算して、所定の操舵角値θH0を減少補正する。これにより、目標転舵角θW * を制限設定するための車速Vの範囲および操舵角θH の範囲を拡げることとなる。その結果、省エネ効果をより向上することができる。
また、車両用操舵装置9が、操舵部材10と転舵輪としての後輪6との機械的な連結が断たれた、いわゆるステアバイワイヤ式の車両用操舵装置として構成されているので、転舵アクチュエータ12の転舵制御により、操舵角θH に拘らず転舵角θW を容易に変更することができて、好ましい。
次いで、図6および図7は本発明の別の実施の形態を示している。図6を参照して、本実施の形態が図3の実施の形態と異なるのは、車両の加速を推定する車両加速推定手段として、アクセル開度を検出するアクセルセンサ58を設けた点にある。アクセルセンサ58からの信号はECU11に入力され、ECU11では、アクセルセンサ58からの信号に基づいて、車両の加速を推定する。換言すると、ECU11では、アクセルセンサ58からの信号に基づいて、運転者による加速の意図を検出する。アクセルセンサ58としては、アクセルペダル40の踏み込みストローク量を検出するストロークセンサを用いることができる。
また、本実施の形態では、ECU11が、車速センサ49からの信号に基づいて検出された車速値を時間微分し、車両加速度V’を検出するようにしている。
図7を参照して、本実施の形態が図5の実施の形態と異なるのは、ステップS3とステップS4との間に、ステップS31〜ステップS33を追加した点にある。すなわち、ステップS31では、車速センサ49による車速値を時間微分して求められた車両加速度V’が正であるか否かが判定される。すなわち、車両加速度が正である(V’>0)ときは、車両が加速状態にあると判定する。
ステップS31において、加速状態にない(V’≦0)と判定された場合(ステップS31においてNOの場合)には、ステップS32に進んで、アクセルセンサ58により検出されたアクセル開度Pが、所定のアクセル開度値P0 以上である(P≧P0 )か否かが判定される。
車両加速度が正である(V’>0)と判定された場合(ステップS31においてYESの場合)、および、アクセル開度Pが所定のアクセル開度値P0 以上である(P≧P0 )と判定された場合(ステップS32においてYESの場合)には、ステップS33に進む。
そのステップS33では、所定の操舵角値θH0から所定値Cを減算して、所定の操舵角値θH0を減少補正した後、ステップS4に移行する。
また、ステップS32において、アクセル開度Pが所定のアクセル開度値P0 未満(P<P0 )である場合(ステップS32においてNOの場合)には、ステップS33をスキップしてステップS4に移行する。
本実施の形態によれば、図1〜図5の実施の形態と同じ作用効果を奏することができる。さらに、下記の利点がある。すなわち、加速状態のときは、同じ転舵角θW であっても走行抵抗が大きくなる傾向にある。そこで、フォークリフト1の加速が検出されたとき(V’>0)、またはアクセル開度Pが所定のアクセル開度値P0 以上(P≧P0 )であって加速の意図が検出され(加速が推定)されたときは、上記所定の操舵角値θH0から所定値C(>0)を減算して、上記所定の操舵角値θH0を零に近づけるように減少補正した。これにより、目標転舵角θW * を所定の制限値θW0 * (または−θW0 * )に制限するための条件としての操舵角範囲をより拡大することができ、その結果、省エネルギに一層寄与することができる。
なお、上記各実施の形態において、エコ運転モード選択スイッチ57を廃止するとともに、ステップS1およびステップS2を廃止することも可能である。
また、図6および図7の実施の形態において、ステップS31およびステップS32の何れか一方を廃止するようにしてもよい。ステップS32を廃止する場合、アクセルセンサ58を廃止することになる。その他、本発明の特許請求の範囲で種々の変更を施すことができる。
1…フォークリフト(荷役車両)、2…車体、3…荷役装置、6…後輪(転舵輪)、9…車両用操舵装置、10…操舵部材、11…ECU(制御手段)、12…転舵アクチュエータ、14…操舵角センサ(操舵角検出手段)、49…車速センサ(車速検出手段)、57…エコ運転モード選択スイッチ(操作スイッチ)、58…アクセルセンサ(車両加速推定手段)、θH …操舵角、|θH |…操舵角の絶対値、θH0…所定の操舵角値、V…車速、V0 …所定の車速値、θW …転舵角、θW * …目標転舵角、θW0 * ,−θW0 * …所定の制限値、θWA * ,−θWA * …通常値

Claims (3)

  1. 荷役装置を備えた荷役車両を操舵するための車両用操舵装置において、
    操舵部材の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    荷役車両の車速を検出する車速検出手段と、
    転舵輪を転舵するための転舵アクチュエータと、
    目標転舵角に基づいて転舵アクチュエータを制御する制御手段と、を備え、
    上記制御手段は、車速検出手段により検出された車速が所定の車速値未満で且つ操舵角検出手段により検出された操舵角の絶対値が所定の操舵角値以上のときに、上記目標転舵角を、操舵角検出手段により検出された操舵角に応じた通常値と零との間の所定の制限値に制限し、目標転舵角が上記所定の制限値に制限されている場合に検出された車速が上記所定の車速値以上になったときに、目標転舵角を上記所定の制限値から上記通常値まで漸次変化させることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、運転者が手動で操作可能な操作スイッチを備え、
    上記制御手段は、上記操作スイッチが操作されることに応じて、上記所定の車速値および上記所定の操舵角値の少なくとも一方を変更する機能を有することを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項1において、上記制御手段は、荷役車両の加速を検出または推定したときに、上記所定の操舵角値を零に近づけることを特徴とする車両用操舵装置。
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