JP2013112242A - ステアリング制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハンドルと、ドライブ輪と、制御手段と、走行モード切換手段と、第1および第2の走行モードにおけるハンドルの操作角度θHとドライブ輪の旋回角度θDの第1および第2の対応関係とθDの第1および第2の有効角度範囲を記憶する記憶手段とを備え、ハンドルが第1の操作角度θH1に配置されてドライブ輪がθH1に対応する第1の旋回角度θD1に配置された状態の第1の走行モードを第2の走行モードへ切換える時、θD1が第2の有効角度範囲になく、θH2=θH1+360×N(Nは整数)なる第2の操作角度θH2に対応する第2の旋回角度θD2が第2の有効角度範囲に存在する場合に、制御手段はθH1を第2の有効角度範囲のθD2に対応するθH2に変更してθD1をθD2に変更する。
【選択図】図4A
Description
このステアリング制御装置は、ハンドルセンサが設けられたハンドルと、駆動モータの駆動によって旋回可能なドライブ輪と、制御手段と、走行モード切換手段と、を備える。
このステアリング制御装置では、制御手段が、ハンドルセンサによって検出されたハンドルの操作角度θHに基づいて駆動モータを駆動してドライブ輪の旋回角度θDを制御する。また、走行モード切換手段は、複数の走行モードを切り換え可能な切換スイッチからなる。
次に図7Aおよび図7Bを参照して、この手順について簡単に説明する。
また、図7Bにおいて、横軸はハンドルの位置角度[°]、縦軸はドライブ輪の旋回角度θD[°]を示している。太字鎖線部分は第1の走行モードを示し、ハンドルの位置角度は上記したハンドルの操作角度θHである−1620°〜1620°に相当する角度範囲にあり、ドライブ輪の旋回角度θDは上記と同じく−120°〜120°の角度範囲にある。また、太字実線部分は第2の走行モードを示し、ハンドルの位置角度は上記したハンドルの操作角度θHである−1026°〜629°に相当する角度範囲にあり、ドライブ輪の旋回角度θDは上記と同じく−46.6°〜76.0°の角度範囲にある。なお、ハンドルの位置角度とは、ハンドルの基準位置(例えば、ノブの位置)からの回転方向における回転角度を例えば−180°〜180°の角度範囲(あるいは0°〜360°の角度範囲)で表した、即ちハンドルの物理的な位置を表した角度を意味する。
また、ドライブ輪の旋回角度θDの有効角度範囲も、走行モード毎に定められている。前述したように、第1の走行モードにおけるドライブ輪の旋回角度θDの有効角度範囲は、下限値θD1MIN=−120°から上限値θD1MAX=120°までの範囲(以下、「第1の有効角度範囲」という)である。また、第2の走行モードにおけるドライブ輪の旋回角度θDの有効角度範囲は、下限値θD2MIN=−46.6°から上限値θD2MAX=76.0°までの範囲(以下、「第2の有効角度範囲」という)である。
この走行モードの切り換え時において、ドライブ輪の旋回角度θD1=116.7°は上記の第2の有効角度範囲(−46.6°〜76.0°の角度範囲)にないので、当該旋回角度が第2の有効角度範囲に入るように、操作表示部がハンドルの回転すべき方向(例えば、ハンドルの右回転方向)を表示する。そして、フォークリフトの運転者が、この操作表示部の表示に従って、ハンドルの回転操作を行う(例えば、図7Aおよび図7BのA点からZ点に至る矢印線で示すように、ハンドルの操作角度θHが操作角度θH1=−1575°から操作角度θH2=−1026°(ハンドルの位置角度は54°)になるまで、ハンドルを約1回転半ほど右回転させる)ことによって、ドライブ輪を旋回角度θD1=116.7°から例えばθD2MAX=76.0°まで旋回させる制御が行われていた。
ここでは、本発明に係るステアリング制御装置が、例えばリーチ型フォークリフトに採用された場合を例にとって説明する。
図1〜図3に示すように、本発明に係るステアリング制御装置を採用したリーチ型フォークリフト1は、ハンドル2と、ドライブ輪(操舵輪となる後輪)3Dと、一対のロード輪(従属輪となる前輪)3L、3Rと、一対のストラドルアーム4L、4Rと、マスト装置Mと、フォークFと、制御手段5と、走行モード切換手段6と、ハンドルロック手段11とを備える。
ハンドルセンサ7Hは、例えばポテンショメータからなり、その検出軸に固着された小歯車を上記歯車2Aと噛み合わせることにより、ハンドル2の操作角度θHを電気信号として取り出すことができる。ハンドルセンサ7Hとして、ポテンショメータの代わりに、光学式、磁気式、エンコーダ式のセンサ等が使用されてもよい。
旋回角度検出センサ7Dは、例えばポテンショメータからなり、旋回ギヤケース8Dに取り付けられることにより、ドライブ輪3Dの旋回角度θDを電気信号として取り出すことができる。旋回角度検出センサ7Dとして、上記ハンドルセンサ7Hと同様、他のセンサが使用されてもよい。
旋回角度検出センサ7L、7Rは、例えばポテンショメータからなり、それぞれ、旋回ギヤケース8L、8Rに取り付けられることにより、ロード輪3L、3Rの旋回角度θL、θRを電気信号として取り出すことができる。旋回角度検出センサ7L、7Rとして、上記ハンドルセンサ7Hと同様、他のセンサが使用されてもよい。
記憶手段5Bは、演算処理手段5Aの演算処理に必要な処理手順や関数等を表すデータを記憶している。記憶手段5Bには、一例として、各走行モードにおけるハンドル2の操作角度θHとドライブ輪3D旋回角度θDとの対応関係(図4Aや図6Aのグラフ参照)を表すデータ、各走行モードにおけるドライブ輪3Dの旋回角度θDの有効角度範囲を表すデータ等が記憶されている。
走行モードとしては、例えば、車体中央を旋回中心としてドライブ輪3Dおよびロード輪3L、3Rを旋回させて車体を走行させる標準モード(スピンターンモード)、ドライブ輪3Dおよびロード輪3L、3Rを最小の旋回半径で旋回させて車体を走行させる小回りモード等の様々な走行モードがある。
走行モード切換手段6が走行モードを切り換えている間は、走行モード切換手段6の近傍に配置された表示部12が、走行モードの切り換え中であることを示す表示内容をディスプレイ画面等に表示するようになっている。
また、図4Bにおいて、横軸はハンドル2の位置角度[°]、縦軸はドライブ輪3Dの旋回角度θD[°]を示している。太字鎖線部分は第1の走行モードを示し、ハンドル2の位置角度は上記したハンドル2の操作角度θHである−1620°〜1620°に相当する角度範囲にあり、ドライブ輪3Dの旋回角度θDは上記と同じく−120°〜120°の角度範囲にある。また、太字実線部分は第2の走行モードを示し、ハンドル2の位置角度は上記したハンドル2の操作角度θHである−1026°〜629°に相当する角度範囲にあり、ドライブ輪3Dの旋回角度θDは上記と同じく−46.6°〜76.0°の角度範囲にある。なお、位置角度とは、ハンドル2の基準位置(例えば、ノブの位置)からの回転方向における回転角度を例えば−180°〜180°の角度範囲(あるいは0°〜360°の角度範囲)で表した、所謂ハンドル2の物理的な位置を表した角度を意味する。
また、ドライブ輪3Dの旋回角度θDの有効角度範囲も、走行モード毎に定められている。前述したように、第1の走行モードにおけるドライブ輪3Dの旋回角度θDの有効角度範囲は、従来例と同様、下限値θD1MIN=−120°から上限値θD1MAX=120°までの範囲(以下、「第1の有効角度範囲」という)である。また、第2の走行モードにおけるドライブ輪3Dの旋回角度θDの有効角度範囲は、下限値θD2MIN=−46.6°から上限値θD2MAX=76.0°までの範囲(以下、「第2の有効角度範囲」という)である。
この場合、図4Aから明らかなように、θH2=θH1+360×N(但し、Nは整数とする)なる式で表される操作角度θH2(以下、「第2の操作角度θH2」という)に対応する旋回角度θD2(以下、「第2の旋回角度θD2」という)が、第2の有効角度範囲に複数存在している(同図の点B〜F参照)。
次に、制御手段5がハンドルロック手段11をロックしてハンドル2をロック状態とする(図5のステップS2参照)。
この時、第1の旋回角度θD1=116.7°は上記の第2の有効角度範囲(−46.6°〜76.0°の角度範囲)にないので、制御手段5は、第1の操作角度θH1を、第2の有効角度範囲にある第2の旋回角度θD2に対応する第2の操作角度θH2に変更して(図5のステップS4参照)、第1の旋回角度θD1を第2の旋回角度θD2に駆動指令(変更)する(図5のステップS5参照)。即ち、制御手段5は、第1の操作角度θH1を第2の操作角度θH2としてデータの書き換えを行い、第1の旋回角度θD1が当該第2の操作角度θH2に対応する第2の旋回角度θD2になるように駆動モータ9Dを駆動して、ドライブ輪3Dを旋回制御する。
なお、制御手段5は、第1の操作角度θH1を、第2の操作角度θH2=−855°以外の他の第2の操作角度θH2に変更してもよい(図4Aおよび図4BのA点からC点、D点、E点およびF点の各点へ至る矢印線参照)。
また、第1の旋回角度θD1が上記の第2の有効角度範囲にある場合は、後述のステップS6に進む(図5のステップS3参照)。
最後に、制御手段5は、ハンドルロック手段11を解除してハンドル2を非ロック状態とする(図5のステップS7参照)。
上記第1実施例のステアリング制御装置においては、制御手段5が、第1の操作角度θH1を、第1の旋回角度θD1に最も近い第2の旋回角度θD2に対応する第2の操作角度θH2に変更するようになっていたが、これ以外の第2の操作角度θH2に変更するようになっていてもよい。
したがって、このステアリング制御装置によれば、制御手段5が、第1の操作角度θH1を、第2の有効角度範囲における中間値に最も近い第2の旋回角度θD2に対応する第2の操作角度θH2に変更して、ドライブ輪3Dを第1の旋回角度θD1から第2の有効角度範囲における中間値に最も近い第2の旋回角度θD2まで旋回させるので、走行モードの切り換え後にドライブ輪3Dが中立的な位置に配置され、ドライブ輪3Dの直進性を向上させることができる。
なお、平行移動モードとは、ドライブ輪3Dとロード輪3L、3Rを常に平行に保って走行する走行モードであって、車体姿勢角を変えることなく走行することができる走行モードである。また、斜め移動モードとは、進行方向側のロード輪3Lまたは3Rを任意の角度に固定し、斜め向きで走行する走行モードであって、斜め向きのまま走行、旋回することができる走行モードである。また、横移動モードとは、ドライブ輪3Dの旋回角度θDとロード輪3L、3Rの旋回角度θL、θRとを90°もしくは−90°として、真横方向に走行する走行モードである。
2 ハンドル
2A 歯車
2B ハンドル軸
3D ドライブ輪
3L、3R ロード輪
4L、4R ストラドルアーム
5 制御手段
5A 演算処理手段
5B 記憶手段
6 走行モード切換手段
7D、7L、7R 旋回角度検出センサ
7H ハンドルセンサ
8D、8L、8R 旋回ギヤケース
9D、9L、9R 駆動モータ
10 減速機
11 ハンドルロック手段
12 表示部
B 車体本体部
D ドライブ輪の中心軸
F フォーク
L、R ロード輪の中心軸
M マスト装置
Claims (4)
- ハンドルと、前記ハンドルから機械的に切り離されたドライブ輪と、前記ハンドルの操作角度θHに基づいて前記ドライブ輪の旋回角度θDを制御する制御手段と、少なくとも第1の走行モードから第2の走行モードへと走行モードを切り換え可能な走行モード切換手段と、を備えたステアバイワイヤ方式のフォークリフトのステアリング制御装置であって、
前記第1の走行モードにおける前記操作角度θHと前記旋回角度θDとの第1の対応関係と、前記第1の走行モードにおける前記旋回角度θDの第1の有効角度範囲と、前記第2の走行モードにおける前記操作角度θHと前記旋回角度θDとの第2の対応関係と、前記第2の走行モードにおける前記旋回角度θDの第2の有効角度範囲と、を記憶する記憶手段を備え、
前記第1の走行モードにおいて前記ハンドルが第1の操作角度θH1に配置されるとともに前記ドライブ輪が当該第1の操作角度θH1に対応する第1の旋回角度θD1に配置された状態から、前記走行モード切換手段が、当該第1の走行モードを前記第2の走行モードへと切り換える時において、
前記第1の旋回角度θD1が前記第2の有効角度範囲にない場合であって、かつ、θH2=θH1+360×N(但し、Nは整数とする)なる式で表される第2の操作角度θH2に対応する第2の旋回角度θD2が前記第2の有効角度範囲に存在する場合に、
前記制御手段は、前記第1の操作角度θH1を、前記第2の有効角度範囲にある前記第2の旋回角度θD2に対応する前記第2の操作角度θH2に変更して、前記第1の旋回角度θD1を、前記第2の旋回角度θD2に変更することによって、前記ハンドルの位置を変えることなく、前記ドライブ輪を制御することを特徴とするステアリング制御装置。 - 前記第2の有効角度範囲にある前記第2の旋回角度θD2に対応する前記第2の操作角度θH2が複数存在する場合に、
前記制御手段は、前記第1の操作角度θH1を、前記第1の旋回角度θD1に最も近い前記第2の旋回角度θD2に対応する前記第2の操作角度θH2に変更することを特徴とする請求項1に記載のステアリング制御装置。 - 前記第2の有効角度範囲にある前記第2の旋回角度θD2に対応する前記第2の操作角度θH2が複数存在する場合に、
前記制御手段は、前記第1の操作角度θH1を、前記第2の有効角度範囲の上限値と下限値との中間値に最も近い前記第2の旋回角度θD2に対応する前記第2の操作角度θH2に変更することを特徴とする請求項1に記載のステアリング制御装置。 - 前記ハンドルの操作をロックするハンドルロック手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記走行モード切換手段が前記走行モードを切り換えている間、前記ハンドルロック手段をロックすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のステアリング制御装置。
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