JP2010264778A - 地上装置、及び、列車制御装置 - Google Patents

地上装置、及び、列車制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】故障検出が可能な地上装置、及び、これを構成に含む列車制御装置を提供する。
【解決手段】周期的に走行距離kを取得して、その取得ごとに最初に取得した走行距離kとの差分(Δk)を算出することにより、列車が通過中の無電源地上子を基準位置とする在線位置xを特定する(ステップSt13)。そして、その在線位置xが、Lij−ΔL≦x≦Lij+ΔLを満たせば、位置情報Lijが示す軌道上の位置範囲内に在線していることとなる(ステップSt14,St15)。次に、故障検出部は、上記の在線を検知している間に電文Qの受信の有無を判別する(ステップSt16)。列車が、上記の位置範囲内を通過するまでに、次の無電源地上子から電文Qの受信がなければ、故障検出部は、無電源地上子の故障を検出する(ステップSt17)。
【選択図】図5

Description

本発明は、列車に搭載された車上装置と電文の送受信を行なう複数の無電源地上子を含む地上装置、及び、これらを構成に含む列車制御装置に関する。
列車の速度超過を規制するATS−P装置は、安全に鉄道を運行するために必要不可欠な装置である。かかるATS−P装置は、列車に搭載された車上装置と、これと電文の送受信を行なう地上側のトランスポンダ装置(地上装置)とから主に構成される。トランスポンダ装置のタイプには、有電源地上子及び符号処理器からなるものと、無電源地上子のみからなるものが存在する。
有電源地上子及び符号処理器は、互いにマルチ接続の形態で接続されて電文を送受信しているため、有電源地上子に故障が発生した場合、符号処理器が検出することができる。
一方、無電源地上子は、近傍を通過する列車から電力波を受信して動作し、通信可能な装置と接続されることがなく、いわゆるスタンドアローンの状態で使用される機器である。したがって、故障が発生した場合、これを検出することができない。故障状態にある無電源地上子は、列車に対して正常に電文を送信する保証がないから、鉄道の安全運行のため、フェイルセーフな動作をするように何らかの対策を講じる必要がある。
無電源地上子のフェイルセーフな動作に関しては、例えば特許文献1に、リレーの切替え時における列車への電文出力の停止を回避することを目的として、安全側であるR現示電文を出力する技術が開示されている。しかし、この技術は、故障時の問題まで解決するものではない。
このため、鉄道事業者は、同一の情報を送信する2つの無電源地上子を、軌道上に近接して設置するという、コスト面で不利な対策をとらざるを得なかった。
特開2008−247165号公報
本発明の課題は、故障検出が可能な地上装置、及び、これを構成に含む列車制御装置を提供することである。
1.第1の実施態様
(1)地上装置
上述した課題を解決するため、本発明に係る地上装置は、列車の軌道に沿って施設された複数の無電源地上子を含む。
前記無電源地上子の各々は、前記軌道上、列車の進行方向に向かって、隣に施設された無電源地上子の位置情報を、列車に備えられた車上装置に送信する。
本発明に係る地上装置によると、無電源地上子の各々が、軌道上、列車の進行方向に向かって、隣に施設された無電源地上子の位置情報を、列車に備えられた車上装置に送信する。
このため、無電源地上子を通過する列車の車上装置が、位置情報を受信することによって、次に電文を受信すべき位置範囲を特定することができる。さらに、車上装置は、例えば、列車の速度発電機から走行距離情報を得て、特定した位置範囲と比較することにより、列車が、受信した位置情報が示す軌道上の位置範囲内に在線していることを検出することができる。
したがって、車上装置は、位置範囲内の在線を検知している間に電文の受信の有無を判別し、電文の受信が無いと判別した場合、無電源地上子の故障を検出することができる。
(2)列車制御装置
上述した課題を解決するため、本発明に係る列車制御装置は、上記の地上装置と、列車に備えられた車上装置とを含む。
前記車上装置は、前記無電源地上子から受信した前記位置情報に基づいて、前記隣に施設された無電源地上子からの電文の受信の有無を判別する。
本発明に係る列車制御装置によれば、上記の地上装置を構成に含むため、これと同様の作用効果を得ることができる。
2.第2の実施態様
(1)地上装置
上述した課題を解決するため、本発明に係る地上装置は、列車の軌道に沿って施設された複数の無電源地上子を含む。
前記無電源地上子の各々は、識別番号と、前記軌道上、列車の進行方向に向かって、隣に施設された無電源地上子に割り当てられた次識別番号とを、列車に備えられた車上装置に送信する。
本発明に係る地上装置によると、無電源地上子の各々が、識別番号と、軌道上、列車の進行方向に向かって、隣に施設された無電源地上子に割り当てられた次識別番号とを、列車に備えられた車上装置に送信する。
このため、無電源地上子を通過する列車の車上装置が、隣に施設された無電源地上子の次識別番号を受信し、その次に受信した識別番号と比較することによって、順次に識別番号の正当性を判別できる。このため、比較結果が不一致の場合、車上装置は、無電源地上子から受信できなかった電文があることを判別することができる。
したがって、車上装置は、電文の受信が無いと判別した場合、無電源地上子の故障を検出することができる。
(2)列車制御装置
上述した課題を解決するため、本発明に係る列車制御装置は、上記の地上装置と、列車に備えられた車上装置とを含む。
前記車上装置は、受信した前記次識別番号と、その次に受信した前記識別番号との比較結果に基づいて、前記隣に施設された無電源地上子からの電文の受信の有無を判別する。
本発明に係る列車制御装置によれば、上記の地上装置を構成に含むため、これと同様の作用効果を得ることができる。
以上述べたように、本発明によれば、故障検出が可能な地上装置、及び、これを構成に含む列車制御装置を提供することができる。
本発明に係る列車制御装置の構成図である。 本発明に係る地上装置を構成する無電源地上子の構成図である。 第1の実施態様に係る電文の構成図である。 車上装置の構成図である。 第1の実施態様に係る故障検出の動作を示すフロー図である。 列車が無電源地上子12の上にあるときの列車制御装置の構成図である。 第2の実施態様に係る電文の構成図である。 速度照査パタンの例を示すグラフである。 第2の実施態様に係る故障検出の動作を示すフロー図である。 列車が無電源地上子13の上にあるときの列車制御装置の構成図である。 支線がある場合の無電源地上子の配置図である。
1.第1の実施態様
図1は、本発明に係る列車制御装置の構成図である。列車制御装置は、典型例としては、上述したATS−P装置であって、複数の無電源地上子11〜13を含む地上装置1と、列車Tに備えられた車上装置2とを含む。
無電源地上子11〜13は、列車Tの軌道Rに沿って施設され、列車Tがその応動距離内に進入したとき、送受信コイルCを介して車上子3から電力波Wrを受信する。電力波Wrを受信すると、無電源地上子11〜13は、内部で電力が生成されて起動する。そして、無電源地上子11〜13は、電文を生成し、これを含む情報波Wsを、送受信コイルCを介して車上装置2へ送信する。以下に、地上装置1と、列車制御装置とについて、順次に説明する。
(1)地上装置
図2は、本発明に係る地上装置1を構成する無電源地上子の構成図である。ここで、例として無電源地上子11の構成を挙げているが、他の無電源地上子12,13についても同様である。
無電源地上子11は、送受信コイルCと、電文生成部111と、情報用メモリ112と、インターフェース部113と、変調器114と、電源部115とを含む。
電源部115は、パワーアンプやインバータなどの回路を構成に含み、上述したように、車上子3から受信した電力波Wrから電力を生成して、各部に供給する。
電文生成部111は、電文を作成するための論理回路を構成に含み、情報用メモリ112に記憶された各種情報を読み出して電文Qを生成し、変調器114に出力する。
変調器114は、周波数変調方式モデムであり、電文生成部111から入力される電文Qをデジタル信号からアナログ信号に変換して、送受信コイルCへと出力する。
情報用メモリ112は、フラッシュロムなどの不揮発性メモリであり、インターフェース部113を介して情報を書き込み、又は、読み出すことができる。インターフェース部113は、情報用メモリ112のバス駆動回路と、PCなどの外部機器と通信するための通信ポート及びインターフェース回路とを構成に含む。
第1の実施態様の典型的な適用例は、曲線又は分岐の軌道による速度制限用の無電源地上子11〜13である。このため、電文生成部111は、情報用メモリ112から読み出した情報から、図3に示す速度制限用の電文Qを生成する。本発明に係る地上装置1を構成する無電源地上子11〜13の特徴的部分は、この電文の内容である。以下に、図3に示す電文に含まれる各情報について説明する。
「電文種別」は、電文の種別を表す。「方向」は、上りと下りの何れかであり、列車Tの進行方向Dを表す。
また、「パタン作成情報」は、図8に示すような速度照査パタンを作成するための情報であり、上述した速度制限用の電文の場合、例えば、曲線制限又は分岐制限までの距離や勾配情報などを含んでいる。
これらの情報は従来と同様であるが、次に述べる「位置情報Lij」は、本発明特有の作用効果を奏するものである。
「位置情報Lij」は、軌道R上、列車Tの進行方向Dに向かって、隣に施設された無電源地上子12の位置情報であり、具体的には、図1に示すように、この無電源地上子11と、その次に列車Tが通過する無電源地上子12の間の距離L12を表す。したがって、無電源地上子12の場合、「位置情報Lij」は、無電源地上子12と、その隣の無電源地上子13の間の距離L23を表す。
本発明に係る地上装置1によると、無電源地上子11〜13の各々が、軌道R上、列車Tの進行方向Dに向かって、隣に施設された無電源地上子11〜13の位置情報Lijを、列車Tに備えられた車上装置2に送信する。
このため、無電源地上子11〜13を通過する列車Tの車上装置2が、その位置情報Lijを受信することによって、次に電文Qを受信すべき位置範囲を特定することができる。さらに、車上装置2は、例えば、列車Tの速度発電機から走行距離情報を得て、特定した位置範囲と比較することにより、列車Tが、受信した位置情報Lijが示す軌道R上の位置範囲内に在線していることを検出することができる。
したがって、車上装置2は、位置範囲内の在線を検知している間に電文Qの受信の有無を判別し、電文Qの受信が無いと判別した場合、無電源地上子11〜13の故障を検出することができる。
(2)列車制御装置
次に、上述した地上装置1とともに列車制御装置を構成する車上装置2について説明する。図4は、車上装置2の構成図である。
車上装置2は、変調器21と、復調器22と、電文処理部23と、故障検出部24と、情報用メモリ25と、速度制御部26とを含む。
変調器21と復調器22は、周波数変調方式モデムである。変調器21は、電文処理部23から入力される電文をデジタル信号からアナログ信号に変換して、有電源地上子(図示せず)へと出力する。これにより、有電源地上子と車上子3が結合したときに、有電源地上子と車上装置2の間で電文の送受信が行われる。
復調器22は、無電源地上子11〜13、あるいは有電源地上子から入力される電文Qをアナログ信号からデジタル信号に変換して、電文処理部23へと出力する。
また、車上子3には、電力波生成部4から電力信号が入力される。これにより、無電源地上子11〜13と車上子3が結合したときに、車上装置2から無電源地上子11〜13に電力波Wrが送信され、一方、無電源地上子11〜13から車上装置2に電文Qを含んだ情報波Wsが送信される。
電文処理部23は、CPU回路などを構成に含み、列車番号などを含む種々の電文を生成して変調器21に出力し、また、復調器22から入力された電文Qの処理を行なう。電文処理部23は、電文Qが入力されたとき、まず、CRCなどにより電文Qの正常性を確認する。そして、正常性が確認された場合、図3に示した電文に含まれる情報のうち、位置情報Lijを故障検出部24に出力し、一方、パタン作成情報を速度制御部26に出力する。また、電文Qに異常を検出した場合、電文処理部23は、その電文Qを廃棄する。
パタン作成情報が入力されると、速度制御部26は、その情報に従い適当な速度照査パタンを生成する。これにより、列車Tの進行方向Dに曲線などが存在するとき、速度制御部26は、速度発電機(TG)6から走行距離kを取得して、速度照査パタンに従うようにブレーキ5を制御し、安全な速度まで列車Tを減速させる。
一方、故障検出部24は、位置情報Lijが入力されると、これを情報用メモリ25に記録して、その後、適宜に読み出して使用する。情報用メモリ25は、例えばSDRAMなどの揮発性メモリである。
故障検出部24は、無電源地上子11〜13から受信した位置情報Lijに基づいて、軌道R上、列車Tの進行方向Dに向かって、その隣に施設された地上子11〜13からの電文Qの受信の有無を判別する。
図1を参照して具体例を説明すると、故障検出部24は、列車Tが、無電源地上子11の応動範囲内を通過中、次に通過する予定の無電源地上子12の位置情報L12を受信する。そして、図6に示すように、列車Tが、その位置情報L12が示す位置範囲に在線しているとき、無電源地上子12からの電文Qの受信の有無を判別する。その結果、電文Qの受信が無ければ、故障検出部24は、無電源地上子12の故障を検出する。
図5は、この故障検出の動作を示すフロー図である。故障検出部24は、位置情報Lijを受信すると(ステップSt11)、速度発電機(TG)6から走行距離kを取得する(ステップSt12)。
故障検出部24は、この走行距離kに基づいて、列車Tが、位置情報Lijが示す軌道R上の位置範囲内に在線していることを検出する。
具体的には、まず、周期的に走行距離kを取得して、その取得ごとに最初に取得した走行距離kとの差分(Δk)を算出することにより、列車Tが通過中の無電源地上子11を基準位置とする在線位置x(図6中の符号xを参照)を特定する(ステップSt13)。そして、その在線位置xが、位置情報Lijに応動距離などの誤差ΔLを加味した位置範囲内にあること、すなわち、Lij−ΔL≦x≦Lij+ΔLを満たせば、位置情報Lijが示す軌道R上の位置範囲内に在線していることとなる(ステップSt14,St15)。
次に、故障検出部24は、上記の在線を検知している間に電文Qの受信の有無を判別する(ステップSt16)。列車Tが、図6に示すように、上記の位置範囲を通過するまでに、無電源地上子12から電文Qの受信がなければ、故障検出部24は、無電源地上子12の故障を検出する(ステップSt17)。
故障を検出すると、故障検出部24は、電文処理部23に故障検出信号Fを出力する。そして、電文処理部23は、故障通知用の電文を生成し、変調器21と車上子3を介して、有電源地上子に送信する。これにより、故障した無電源地上子の修理など、鉄道の運行上の適切な処理を取ることができる。なお、このとき、情報用メモリ25には、事後の保守のために故障検出部24によって故障情報が記録される。
さらに、故障検出部24は、上記の電文Qの受信が無いと判別した場合、速度制御部26に故障検出信号Fを出力する。
故障検出信号Fを受信したとき、速度制御部26は、既に作成している速度照査パタンに優先して、所定の減速パタンに従い列車Tのブレーキ5を制御する。これにより、車上装置2は、受信できなかった電文Qの内容に関わらず、列車Tの速度を安全なレベルにまで落とすことができるから、上述したフェイルセーフな動作を行うことができる。
本発明に係る列車制御装置によれば、先に説明した地上装置1を構成に含むため、これと同様の作用効果を得ることができる。
2.第2の実施態様
次に、本発明の第2の実施態様を説明する。第2の実施態様に係る地上装置及び列車制御装置の構成は、既に述べた第1の実施態様と同様である。第1の実施態様と第2の実施態様の差異は、無電源地上子11〜13が車上装置2に送信する電文の内容、及び、故障の検出方法にある。
(1)地上装置
まず、地上装置1について説明する。第2の実施態様の典型的な適用例は、パタン解除用の無電源地上子11〜13である。図7は、この無電源地上子11〜13が送信する電文の構成図である。
「電文種別」と「方向」に係る情報については、既に述べたとおりである。
「パタン解除情報」は、例えば信号機の現示がRからYになったときに、図8のように、現行の速度照査パタンv1を解除して、それよりも緩い速度照査パタンv2を設定するための情報である。この「パタン解除情報」には、例えば、現示情報や、信号機までの距離情報が含まれている。
これらの情報は従来と同様であるが、次に述べる「識別番号Ni」及び「次識別番号Mi」は、本発明特有の作用効果を奏するものである。
「識別番号Ni」は、無電源地上子11〜13の各々に割り当てられた番号である。また、「次識別番号Mi」は、軌道R上、列車Tの進行方向Dに向かって、隣に施設された無電源地上子11〜13に割り当てられた「識別番号Ni」である。例えば、無電源地上子11〜13の「識別番号Ni」が、それぞれ、1・2・3であれば、無電源地上子11,12の「次識別番号Mi」は、それぞれ、無電源地上子12,13の「識別番号Ni」である2・3となる。
本発明に係る地上装置1を構成する無電源地上子11〜13は、この識別番号Niと次識別番号Miとを、列車Tに備えられた車上装置2に送信する。
本発明に係る地上装置1によると、無電源地上子11〜13の各々が、識別番号Niと、軌道R上、列車Tの進行方向Dに向かって、隣に施設された無電源地上子11〜13に割り当てられた次識別番号Miとを、列車Tに備えられた車上装置2に送信する。
このため、無電源地上子11〜13を通過する列車Tの車上装置2が、隣に施設された無電源地上子11〜13の次識別番号Miを受信し、その次に受信した識別番号Niと比較することによって、順次に識別番号Niの正当性を判別できる。このため、比較結果が不一致の場合、車上装置2は、無電源地上子11〜13から受信できなかった電文Qがあることを判別することができる。
したがって、車上装置2は、電文Qの受信が無いと判別した場合、無電源地上子11〜13の故障を検出することができる。
(2)列車制御装置
次に列車制御装置について説明する。本発明に係る列車制御装置は、上述した第2の実施態様に係る地上装置1と、列車Tに備えられた車上装置2とを含む。
車上装置2は、受信した次識別番号Mi−1と、その次に受信した識別番号Niとの比較結果に基づいて、隣に施設された無電源地上子からの電文の受信Qの有無を判別する。
図9は、このときの故障検出の動作を示すフロー図である。まず、電文処理部23は、電文Qが入力されたとき、図7に示した電文に含まれる情報のうち、識別番号Niと次識別番号Miとを故障検出部24に出力し、一方、パタン解除情報を速度制御部26に出力する。パタン解除情報を受信した速度制御部26は、パタン解除情報に従い、図8に示したように速度照査パタンを変更する。
一方、故障検出部24は、識別番号Niと次識別番号Miが入力されると、次識別番号Miを情報用メモリ25に記録する(ステップSt21)。そして、故障検出部24は、直前に通過した無電源地上子から受信した次識別番号Mi−1を情報用メモリ25から読み出し、識別番号Niと比較する(ステップSt22)。その比較の結果が不一致であれば、故障検出部24は地上子の故障を検出する(ステップSt23)。
具体例として、図1を参照し、地上子12が故障した場合の故障検出について説明する。ここで、無電源地上子11〜13の「識別番号Ni」を、それぞれ、1・2・3とし、また、無電源地上子12が故障により電文を送信できない状態にあるものとする。
列車Tが無電源地上子11の応動範囲内を通過するとき、車上装置2は、無電源地上子11から次識別番号Mi−1として2を受信する。このとき、この次識別番号Mi−1は情報用メモリ25に記録される。
そして、故障中の無電源地上子12からは電文Qの受信はなく、図10に示すように、列車Tが無電源地上子13の応動範囲内を通過するとき、車上装置2は、無電源地上子13から識別番号Niとして3を受信する。このとき、受信した識別番号Ni(つまり3)と、情報用メモリ25に記録された直前の次識別番号Mi−1(つまり2)が不一致であるため、地上子12の故障が検出される。
このように、故障検出部24は、受信した次識別番号Mi−1と、その次に受信した識別番号Niとの比較結果に基づいて、隣に施設された無電源地上子11〜13からの電文Qの受信の有無を判別する。同時に、故障検出部24は、このようにして得た無電源地上子11〜13の故障情報を情報用メモリ25に蓄積することができる。
本発明に係る列車制御装置によれば、先に説明した地上装置1を構成に含むため、これと同様の作用効果を得ることができる。
3.第1の実施態様と第2の実施態様の比較
最後に、上述した第1の実施態様と第2の実施態様の比較し、その特徴を述べる。
(1)情報量
実際の運用においては、電文Qの情報量、すなわちビット数は固定であり、故障検出のために使用できるビット数には限界がある。このため、第1の実施態様に係る「位置情報Lij」と、第2の実施態様に係る「識別番号Ni」及び「次識別番号Mi」の情報量は、できるだけ少ないほうが好ましい。
第1の実施態様に係る「位置情報Lij」は、無電源地上子11〜13の間の距離を表すため、より多くのビット数を割り当てたほうが、より正確な距離を示すことができる。例えば、地上子間の距離の最大値を仮に1.5(km)として、「位置情報Lij」に8(bit)を割り当てた場合、その精度は1ビット当たり約6(m)となる。しかし、「位置情報Lij」に4(bit)を割り当てた場合、その精度は1ビット当たり約94(m)となり、著しく精度が劣ってしまう。
これに対して、第2の実施態様に係る「識別番号Ni」は、車上装置2が個々の無電源地上子11〜13を認識するための情報ではなく、電文Qの受信漏れを認識するための情報であるから、個別の番号である必要はない。したがって、想定する無電源地上子の連続する故障台数を1台に限定すれば、無電源地上子11〜13の「識別番号Ni」を、それぞれ、1・2・1とすることもできるので、「識別番号Ni」及び「次識別番号Mi」に割り当てる情報量は、最低1ビットあれば十分である。
(2)分岐への適用
図11に示すように、本線Aから分岐して再び本線Aに合流する支線Bに沿って施設された無電源地上子14〜19への適用を考える。ここで、例えば無電源地上子14の上部に示した「(1/2)」は、その電文Qの「識別番号Ni」が1であり、「次識別番号Mi」が2であることを表している。
第1の実施態様に係る「位置情報Lij」は、列車Tが次に通過する無電源地上子の位置を表すため、無電源地上子間に分岐を挟む場合に制限が存在する。すなわち、図11において、無電源地上子14から無電源地上子15までの距離と、無電源地上子14から無電源地上子19までの距離がほぼ同一でなければならない。これは、無電源地上子19,17から無電源地上子18までの各距離についても同様である。
これに対して、第2の実施態様に係る「識別番号Ni」及び「次識別番号Mi」は、無電源地上子14〜19の施設位置と無関係である。このため、無電源地上子14と無電源地上子15の「識別番号Ni」をともに2に設定し、また、無電源地上子19と無電源地上子17の「次識別番号Mi」をともに2に設定することによって、分岐を挟む場合であっても制限無く適用が可能である。
(3)増設
無電源地上子の増設の容易性については、第1の実施態様と第2の実施態様の両方の場合において、進行方向Dの逆方向に向かって、増設位置の隣に施設された無電源地上子の「次識別番号Mi」、又は「位置情報Lij」を更新すればよい。具体例を挙げると、図1に示す無電源地上子11と無電源地上子12の間に、新たな無電源地上子を増設する場合、無電源地上子11の「次識別番号Mi」、又は「位置情報Lij」を更新すればよいことになる。
したがって、増設の容易性については、第1の実施態様と第2の実施態様に差異はない。
(4)故障検出位置
上述したように、第1の実施態様を採用すると、車上装置2は、次の無電源地上子を通過するときに故障を検出することができる。つまり、図1に示す状態から図6に示す状態に到ったときに、無電源地上子12の故障が検知される。
これに対して、第2の実施態様を採用すると、進行方向D上にある故障した無電源地上子を通過した後、さらに次の(正常な)無電源地上子を通過するときに故障を検出する。つまり、図1に示す状態から図10に示す状態に到ったときに、無電源地上子12の故障が検知される。
このため、第1の実施態様は、第2の実施態様と比べて、早期に無電源地上子の故障を検知することができる。
(5)総括
これまで述べた第1の実施態様と第2の実施態様のそれぞれの特徴を考慮すると、以下のことが言える。
上述した実施形態のごとく、列車Tの安全な運行に大きく影響する速度制限用の無電源地上子には、早期に故障を検出できる第1の実施態様を適用することが望ましい。さらに、フェールセーフの観点から、故障検出後、上述したように、ブレーキ5を制御して速度を所定の減速パタンとすることによって、受信できなった電文Qの内容に関わりなく、安全を確保するのが望ましい。
また、場内信号機及び分岐箇所が多い場所に施設され、列車Tの安全な運行に影響が少ないパタン解除用の無電源地上子には、第2の実施態様を適用するのが望ましい。また、パタン解除用の電文に含まれる「パタン解除情報」は、他の情報に比べると情報量が多いため、情報量が少ない「識別番号Ni」及び「次識別番号Mi」は、パタン解除用の電文に含めるのに好適である。
なお、上述した実施形態に限られず、「位置情報Lij」と「識別番号Ni」及び「次識別番号Mi」の両方を含む電文を送信する無電源地上子を採用し、上述した二通りの故障検出方法を同時に行ってもよい。
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
1 地上装置
11〜19 無電源地上子
2 車上装置
5 ブレーキ
T 列車
R 軌道
D 進行方向
Q 電文
Lij 位置情報
Ni 識別番号
Mi 次識別番号

Claims (6)

  1. 列車の軌道に沿って施設された複数の無電源地上子を含む地上装置であって、
    前記無電源地上子の各々は、前記軌道上、列車の進行方向に向かって、隣に施設された無電源地上子の位置情報を、列車に備えられた車上装置に送信する、
    地上装置。
  2. 請求項1に記載された地上装置と、列車に備えられた車上装置とを含む列車制御装置であって、
    前記車上装置は、前記無電源地上子から受信した前記位置情報に基づいて、前記隣に施設された地上子からの電文の受信の有無を判別する、
    列車制御装置。
  3. 請求項2に記載された列車制御装置であって、
    前記車上装置は、
    前記列車が、前記位置情報が示す前記軌道上の位置範囲内に在線していることを検出し、
    前記位置範囲内の在線を検知している間に前記電文の受信の有無を判別する、
    列車制御装置。
  4. 列車の軌道に沿って施設された複数の無電源地上子を含む地上装置であって、
    前記無電源地上子の各々は、割り当てられた識別番号と、前記軌道上、列車の進行方向に向かって、隣に施設された無電源地上子に割り当てられた次識別番号とを、列車に備えられた車上装置に送信する、
    地上装置。
  5. 請求項4に記載された地上装置と、列車に備えられた車上装置とを含む列車制御装置であって、
    前記車上装置は、受信した前記次識別番号と、その次に受信した前記識別番号との比較結果に基づいて、前記隣に施設された無電源地上子からの電文の受信の有無を判別する、
    列車制御装置。
  6. 請求項2、3又は5の何れかに記載された列車制御装置であって、
    前記電文の受信が無いと判別した場合、所定の減速パタンに従い前記列車のブレーキを制御する、
    列車制御装置。
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