JP2010263186A - シリコンウェーハの製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】シリコンウェーハの表層の酸素濃度を低減し、ウェーハ工程で表層の酸素析出物を消滅させるとともに、デバイス工程で酸素のドナー化を防止でき、また、シリコンウェーハの内部の空孔濃度を増加し、ウェーハ内部のゲッタリング能力を向上でき、更に、研磨時のダメージを除去できる、シリコンウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】単結晶からスライスされたシリコンウェーハを、酸素と塩素とを含む雰囲気中において、800℃以上シリコンの融点未満の熱処理温度で0.1秒以上600秒以下の処理時間で熱処理する塩素空孔注入処理工程S4を有するシリコンウェーハの製造方法を用いることにより、上記課題を解決できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコンウェーハの製造方法に関するものであり、特に、充分なゲッタリング能を有するように必要な空孔注入をおこなうとともに、かつ、ウェーハ表面荒れを低減可能で、しかも表層の酸素濃度を低減するシリコンウェーハの製造方法に関するものである。
ウェーハをスライスするシリコンインゴットの作製方法の一つにチョクラルスキー(Czochralski:以下、CZ)法がある。CZ法とは、石英のるつぼで多結晶シリコンを溶融し、融液の中に浸漬した種結晶を徐々に引き上げて、シリコン単結晶を引き上げる方法である。
CZ法では、比較的大口径のシリコン単結晶引き上げインゴットを作りやすい。しかし、融液がるつぼに接触している為、冷却時に、るつぼの表面から過飽和となるほど大量の酸素が取り込まれ、この酸素がシリコン単結晶に固溶する。また、引き上げ中には引き上げ速度Vと結晶引き上げ軸方向の温度勾配Gとの比V/Gの値により空孔または格子間シリコンが単結晶中に存在することになる。これらにより、Grown−in欠陥が形成される。Grown−in欠陥は、赤外線散乱体欠陥またはCOP(Crystal Originated Particle)などの空孔欠陥、および転位クラスターと呼ばれる微小転位などである。
前記シリコン単結晶から成形したシリコンインゴットをスライスしたシリコンウェーハを用いてデバイスを製造する際には、通常、重金属汚染などのゲッタリング能を有するようにシリコンウェーハを熱処理(アニール処理)することにより、シリコンウェーハ内部(バルク層)に酸素析出物(Bulk Micro Defect:以下、BMD)を形成してゲッタリングサイトとする。
このようなゲッタリングサイトを形成するために、RTA(Rapid Thermal Annealing)により空孔を注入する技術が知られている。この際、高温アニールにおけるスリップ発生を防止するために、窒素ガスに代えて、アンモニアガスを用い、低温アニールをおこなうことがある。
しかし、これらの窒素含有ガスによる空孔注入においては、表面窒化による空孔注入をおこなうため、処理後のウェーハに表面荒れが発生してしまうという問題があった。さらに、このような表面荒れを解消するために、空孔注入アニール後に研磨処理をおこなっているが、窒化膜を除去する程度の研磨をおこなうとウェーハ表面に研磨ダメージが発生し、さらなる表面処理が必要となり、作業工程数が増大し、製造時間が余計にかかり、製造コストが増大するという問題があった。
特許文献1,2には、アンモニアガス、窒素ガスを用いたRTAにより空孔注入をおこなう技術が記載されている。
特許文献3,4には、前記熱処理方法としてRTAに酸素ガスを用いた技術が開示されている。
特許文献3は、シリコン基板の熱処理方法及びその基板、その基板を用いたエピタキシャルウエーハに関するものであり、急速加熱・急速冷却装置を用いて、CZ法により製造されたシリコン基板を熱処理する方法において、窒素100%または酸素100%あるいは酸素と窒素の混合雰囲気下、最大保持温度を1125℃以上シリコンの融点以下とし、保持時間を5秒間以上として熱処理を行った後、最大保持温度から8℃/秒以上の冷却速度で急速冷却するシリコン基板の熱処理方法である。しかし、この方法でも、表層および内部の酸素濃度を制御することは困難であった。
また、特許文献4は、シリコン単結晶ウェーハの製造方法に関するものであり、シリコン単結晶ウェーハの製造方法であって、CZ法により作製した径方向の全面がN領域のシリコン単結晶ウェーハを酸化性雰囲気下で急速熱処理(第1のRTA処理工程)し、該酸化性雰囲気下の急速熱処理で形成された酸化膜を除去してから、窒化性雰囲気、Ar雰囲気、またはこれらの混合雰囲気下で急速熱処理(第2のRTA処理工程)するシリコン単結晶ウェーハの製造方法である。しかし、この方法ではRTA処理工程を2回行わなくてはならないので生産性が悪かった。また、第2のRTA処理工程で形成する窒化膜により面荒れが発生し、前記面荒れを研磨により取り除いた場合には、シリコンウェーハ表面に研磨によるダメージが残存した。
一方、ウェーハの表層改質方法として、塩酸ガスを用いて熱処理する方法が開示されている。特許文献5は、SOIウェーハの製造方法に関するものであり、埋め込み酸化膜上にシリコン結晶膜またはシリコンを含有する結晶膜を形成した後、当該埋め込み酸化膜の厚みを減ずる薄膜化処理を含む熱処理を実施するSOIウェーハ製造方法において、前記薄膜化処理時に熱処理炉内に導入する雰囲気中にハロゲンを含有する気体ならびに酸素が含まれ且つ当該雰囲気は、当該薄膜化処理温度においてウェーハ表面にSiO保護膜が成長する範囲の酸素分圧を有するSOIウェーハ製造方法である。しかし、塩酸ガスに含有される塩素(Cl)がシリコン(Si)と反応して形成した空孔が、降温工程で拡散してしまい、酸素析出(IG)効果が得られないという問題があった。
特開2003−031582号公報 特開2001−203210号公報 特開2000−031150号公報 特開2008−207991号公報 特開2007−180416号公報
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、表面荒れを起こさずに効果的な空孔注入を可能とするとともに、工程数の削減を実現可能で、充分なゲッタリング能を有するシリコンウェーハを製造可能なシリコンウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。すなわち、本発明のシリコンウェーハの製造方法は、単結晶からスライスされたシリコンウェーハを、酸素と塩素とを含む雰囲気中において、800℃以上シリコンの融点未満の熱処理温度で0.1秒以上600秒以下の処理時間で熱処理する塩素空孔注入処理工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、少なくとも酸素と塩素とを含む雰囲気で熱処理することで、ウェーハ表面に酸化膜を形成すると同時に、窒素含有ガスによる空孔注入処理に比べて発生する面荒れを低減してウェーハ内部に空孔注入をおこなうことが可能となる。
なお、本発明の塩素空孔注入処理工程における温度範囲は、800℃以上シリコンの融点未満、好ましくは、1150℃〜1400℃、さらに、1200℃〜1350℃、1250〜1300℃とすることができ、処理時間は1200℃で60秒、1250℃で30秒に対応する空孔注入が可能な時間とされることができる。
また、空孔注入処理雰囲気としては、塩酸酸化が可能な雰囲気であればよく、ウェーハ表面に自然酸化膜よりも厚い酸化膜が形成されている状態であればウェーハ表面荒れを防止できるので、窒素を含んでいることも可能である。
このため、空孔注入の後工程として、窒素含有ガスでの空孔注入処理における窒化膜に起因したウェーハ表面荒れを解消するための研磨工程が不必要となり、その結果、フッ酸エッチング等の表面除去処理のみによって、加工変質層やキズなど研磨ダメージの発生する可能性がある研磨工程をおこなうことなく、空孔注入工程以後のウェーハ仕上げ工程をおこなうことができる。したがって、シリコンウェーハ製造における作業工程数の低減と、製造時間の短縮、および製造コストの削減を図ることが可能となる。
また、本発明によれば、塩素空孔注入処理工程において塩酸など塩素を含有する雰囲気とするために、塩酸クリーニングのように、ウェーハ内の重金属不純物除去処理を空孔注入工程と同一装置内で同一工程に含んでおこなうことができるため、さらに工程数低減と製造コストの削減が可能となる。例えば、シリコンウェーハの加工時にFeやCuなどの重金属元素によってウェーハが不純物汚染される可能性があるが、塩素を含有する雰囲気でアニールすると、FeCl2やCuCl2となって、これらの重金属元素を除去することができる。
ここで、酸素と塩素とを含む雰囲気とは、空孔注入雰囲気ガスとして、例えば酸素ガス、塩素ガスのように酸化雰囲気でかつ窒素を含まないものとすることができる。この場合の窒素とは、窒素ガス、アンモニアガス、ヒドラジン、ジメチルヒドラジンなどの窒素含有ガスを含むものとされる。またアルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを含むものとすることも可能である。具体的には、少なくともOガスとHClガスとを含むものとすることができ、また、少なくともHO+HClを含むガス雰囲気、あるいは、COガスとHClガスとを含むガス雰囲気とすることもできる。ここで、酸素を0.25%以上、好ましくは0.5%以上含んでいればウェーハ表面に酸化膜を形成でき、ウェーハ表面荒れを防止できる。
また、処理温度は、800℃以上とされ、シリコンの融点未満、好ましくは1250℃以下、さらに1150℃以下、とすることも可能である。同時に、処理時間は処理温度が高い場合には短く、温度が低い場合には長時間に設定することが可能で、1150〜1250℃、10〜60 秒とされる所望の空孔注入状態と同程度に空孔注入が可能な範囲であれば、0.1秒〜10分、あるいは、1秒以上1分以下、10秒以上0.5分以下とすることができる。同時に、注入された空孔を凍結するために、従来知られた窒素あるいはアンモニア等による空孔注入処理において空孔が凍結される降温速度の範囲と同程度とすることができる。具体的には、8℃/秒以上であればよく、80℃/秒以下あるいはFLA(フラッシュランプアニール)のように1000℃/秒以下とすることもできる。
また、窒素含有ガスでの処理にともなって発生する面荒れを低減することができることにより、研磨工程を製造最終段階の工程とする必要がないため、空孔注入をおこなっても加工変質層発生がなく、特に、窒素を含む空孔注入処理をおこなう方法に比べ、最終工程における研磨が必要ないことから、この除去分を見越したDZ層(デバイス形成領域)厚さの設定、研磨工程での条件制御など、さらに前工程にわたって余分な作業が増えることがない。これにより製造工程・コストの増大を防止することができる。
また、本発明の熱処理は、RTA処理とすることができるが、これに限定されるものではなく、抵抗加熱炉なども適用することができる。ただし、φ300mm以上のウェーハ、特に、φ400mm〜φ450mm程度以上のウェーハの処理としては、枚葉のランプアニールが現実的である。さらに、具体的には、ウェーハ主面が垂直となるようにウェーハ中心軸線が水平方向となるように並列に主面を対向位置とし、その周辺を支持するとともにウェーハ中心軸線と一致する回転軸線によって回転するホルダによって保持させこれらウェーハを周囲に配置したヒータによって加熱するとともに、対向するウェーハ間に層流とされる処理ガスを供給するφ450mmウェーハ用処理装置(図4)などによって空孔注入処理をおこなうことが可能である。
ここで、φ300mmウェーハ、φ450mmウェーハなどは、口径寸法が±10mm程度の範囲で幅を有するような、いわゆる製品仕様としての呼称に当たるものを含むものとする。
塩酸ガス雰囲気による空孔注入をおこなった際には、同時に、塩酸酸化によるOSF(酸化誘起積層欠陥)の縮小・消滅が起きる。塩酸酸化処理においては、HCl起因のClとウェーハ表面のSiとが反応してSiClが生成される際にできる空孔が格子間シリコンと結合してOSFを消滅させる。図3には、HCl濃度が上昇すると、このHCl濃度をパラメータとしてOSFが縮小した一例が示される。
また、本発明は以下の構成を採用した。すなわち、本発明のシリコンウェーハの製造方法は、単結晶からスライスされたシリコンウェーハを、酸素雰囲気中において800℃以上シリコンの融点未満の熱処理温度で0.1秒以上600秒以下の処理時間で熱処理して格子間シリコンを注入する工程と、連続して、酸素と塩素とを含む雰囲気中において800℃以上シリコンの融点未満の熱処理温度で0.1秒以上600秒以下の処理時間で熱処理して空孔を注入する工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、酸化性雰囲気でRTA処理を施して格子間シリコンを注入して、ウェーハ表層の酸素析出物を消滅させた後、ウェーハ内部に空孔注入をおこなうことが可能となる。
本発明のシリコンウェーハの製造方法は、バブリング法により、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体からトランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを生成した後、前記トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを酸素ガスとともに800℃以上に加熱して塩酸ガスを生成する工程を有することを特徴とする。なお本明細書中においては、トランス−1、2−ジクロロエチレンをトランスLCと略記することがある。
本発明のシリコンウェーハの製造方法は、前記シリコンウェーハがGrown−in欠陥フリーなシリコン単結晶が引き上げ可能な状態で引き上げられたシリコン単結晶からスライスされてなることができる。
また、本発明において「Grown−in欠陥フリー」とは、COP欠陥や転位クラスターなどの結晶育成に伴って生じる可能性のある全ての欠陥が排除されること、OSF領域を排除可能で、Pv領域、Pi領域であることを意味する。
また、本発明で、OSF領域とは、乾燥酸素雰囲気で900℃から1000℃まで、昇温速度5℃/分で昇温した後、乾燥酸素雰囲気で1000℃、1時間、その後、ウェット酸素雰囲気で1000℃から1150℃まで昇温速度3℃/分で昇温した後、ウェット酸素雰囲気で1150℃、2時間、その後900℃まで降温する熱処理後に、2μmのライトエッチングを実施してOSF領域を顕在化させ、OSF密度のウェーハ面内分布を測定した際に、OSFの密度が10個/cm以上の領域を意味し、OSF領域を排除可能とは、上述したようにOSF領域を顕在化させ、OSF密度のウェーハ面内分布を測定した際に、OSFの密度が10個/cm以上の領域が存在しない場合、OSF領域が存在しない、すなわち、OSF領域が排除可能と判断するものである。
なお、Pv領域、Pi領域とは、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶インゴットを育成し、前記インゴット内での格子間シリコン型点欠陥が支配的に存在する領域をI領域とし、空孔型点欠陥が支配的に存在する領域をV領域とし、格子間シリコン型点欠陥の凝集体及び空孔型点欠陥の凝集体が存在しない領域をP領域とするとき、前記I領域に隣接しかつ前記P領域に属し侵入型転位を形成し得る最低の格子間シリコン濃度未満の領域をPi領域とし、前記OSF領域に隣接しかつ前記P領域に属しCOPを形成し得る空孔濃度以下の領域をPv領域とする。
シリコンウェーハは、CZ法により引き上げ炉内のシリコン融液からインゴットをボロンコフ(Voronkov)の理論に基づいた所定の引上げ速度プロファイルで引き上げた後、このインゴットを切出して作製される。一般的に、CZ法により炉内のシリコン融液からシリコン単結晶のインゴットを引き上げたときには、シリコン単結晶における欠陥として、点欠陥(point defect)と点欠陥の凝集体(agglomerates:三次元欠陥)が発生する。点欠陥は空孔型点欠陥と格子間シリコン型点欠陥という二つの一般的な形態がある。空孔は一つのシリコン原子がシリコン結晶格子で正常的な位置の一つから離脱したものである。このような空孔に起因する欠陥が空孔型点欠陥である。一方、シリコン結晶の格子点以外の位置(インタースチシャルサイト)に存在するシリコン原子が格子間シリコンである。このような格子間シリコンに起因する欠陥が格子間シリコン点欠陥である。
点欠陥は一般的にシリコン融液(溶融シリコン)とインゴット(固状シリコン)の間の接触面で形成される。しかし、インゴットを継続的に引き上げることによって接触面であった部分は引上げとともに冷却し始める。冷却の間、空孔又は格子間シリコンは拡散し、空孔の凝集体(vacancy agglomerates)であるCOP又は格子間シリコンの凝集体(interstitial agglomerates)である転位クラスターが形成される。言い換えれば、凝集体は点欠陥の合併に起因して発生する三次元構造である。空孔型点欠陥の凝集体は前述したCOPの他に、LSTD(Laser Scattering Tomography Defects)又はFPD(Flow Pattern Defects)と呼ばれる欠陥を含み、格子間シリコン型点欠陥の凝集体は前述したLDと呼ばれる欠陥を含む。FPDとは、インゴットを切出して作製されたシリコンウェーハを30分間セコエッチング(Secco etching、HF:K2 Cr2O7 (0.15mol/l)=2:1の混合液によるエッチング)したときに現れる特異なフローパターンを呈する痕跡の源であり、LSTDとは、シリコン単結晶内に赤外線を照射したときにシリコンとは異なる屈折率を有し散乱光を発生する源である。
ボロンコフの理論は、欠陥の数が少ない高純度インゴットを成長させるために、インゴットの引上げ速度をV(mm/分)、インゴットとシリコン融液との界面近傍のインゴット鉛直方向の温度勾配をG(℃/mm)とするときに、V/G(mm/分・℃)を制御することである。
このV/Gの値が高い値から低い値へ変化するのに対応して、上述したV領域、OSF領域、Pv領域、Pi領域、I領域の順となる。
このような領域の境界となるV/Gの値は、V領域とOSF領域との境界となるしきい値、OSF領域とPv領域との境界となるしきい値、Pv領域とPi領域との境界となるしきい値、Pi領域とI領域との境界となるしきい値の順に減少する。
このV/Gの値は、引き上げ炉上部におけるホットゾーンの構造等、各実機によって異なるが、COP密度、OSF密度、BMD密度、LSTD密度又はFPD、ライトエッチング欠陥密度などを測定することによって、判別可能である。
また、「ライトエッチング欠陥」とは、As-Grownのシリコン単結晶ウェーハを硫酸銅水溶液に浸漬した後自然乾燥し、窒素雰囲気中で900℃、20分程度の熱処理をおこなうCuデコレーションをおこない、その後、試片表層のCuシリサイド層を除去するために、HF/HNO混合溶液中に浸漬して、表層を数十ミクロン程度エッチングして除去し、その後、ウェーハ表面を2μmライトエッチング(クロム酸エッチング)し、光学顕微鏡を用いて検出される欠陥である。この評価手法によれば、結晶育成時に形成した転位クラスターをCuデコレーションすることで顕在化させ、転位クラスターを感度良く検出することができる。即ちライトエッチング欠陥には、転位クラスターが含まれる。
また、本発明において、「LPD密度」とは、レーザ光散乱式パーティクルカウンター(SP1(surfscan SP1):KLA−Tencor社製)を用いて検出される0.1μm以上のサイズ(または0.09μm以上)である欠陥の密度である。
さらに、本発明のシリコンウェーハは、チョクラルスキー法によって育成されたシリコン単結晶からなるシリコンウェーハであって、結晶径方向全域において転位クラスターが排除されており、格子間酸素濃度が0.6〜1.6×1018atoms/cm以下であり、ウェーハ面内における抵抗率のばらつきが5%以下であることができる。
本発明のシリコンウェーハは、COPを含むウェーハとすることができ、COPを含むとは0.1μm以上のサイズ(または0.09μm以上)のLPD(Light point defect)数が0.05個/wf以上のウェーハである。
本発明において、V領域を含むように引き上げるためには、例えば、V/Gが、0.22mm/分・℃以上とすることができる。
本発明における塩素空孔注入処理を施すウェーハとしては、レーザ光散乱式パーティクルカウンター(SP1(surfscan SP1):KLA−Tencor社製))で測定した際に、0.09μm以上のサイズのLPD数が上記の範囲のウェーハが採用される。つまり、このようなCOPを含むウェーハとは、引き上げたインゴットからスライスされ、上記のようなウェーハ面内密度(ウェーハ全面での個数/ウェーハ面積)を有するCOPが存在するものであり、Void欠陥を含むV領域とOSF−ring領域、Pv領域,Pi領域から選択された領域を有するウェーハとをその対象とする。
本発明のシリコンウェーハの製造方法は、前記塩素空孔注入処理工程後に、前記シリコンウェーハの表面に形成された酸化膜を除去する酸化膜除去工程を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、ウェーハ表面荒れの発生するウェーハ表面窒化膜形成をおこなうことなく空孔注入をおこなうことが可能となるシリコンウェーハの製造方法を提供することができる。
さらに、本発明のシリコンウェーハの製造方法は、チョクラルスキー法により作製したシリコンインゴットをスライスしてなるシリコンウェーハを、酸素ガスと塩酸ガスとを含む混合ガス雰囲気中、前記塩酸ガスの濃度を0.1vol%〜6vol%となるように調整した状態で、800℃以上1250℃以下の熱処理温度で1秒以上60秒以下保持した後、前記熱処理温度から8℃/秒以上80℃/秒以下の降温速度で800℃未満まで降温するRTA処理工程を有することにより、シリコンウェーハの表層の酸素濃度を低下させてシリコンウェーハの表層の酸素析出物を消滅させ、デバイスプロセスでシリコンウェーハの表層の酸素がドナー化することを防止することができる。また、SiとClの反応によってシリコンウェーハ内部に発生した空孔を凍結させて、重金属に対するゲッタリング効果を向上させることができる。さらに、生産性が高く、低コストにシリコンウェーハを製造できる。
また、本発明のシリコンウェーハの製造方法は、チョクラルスキー法により作製したシリコンインゴットをスライスしてなるシリコンウェーハを、酸素雰囲気中において800℃以上1250℃以下の熱処理温度で1秒以上600秒以下保持し、連続して、酸素ガスと塩酸ガスとを含む混合ガス雰囲気中、前記塩酸ガスの濃度を0.1vol%〜6vol%となるように調整した状態で、800℃以上1250℃以下の熱処理温度で1秒以上60秒以下保持した後、前記熱処理温度から8℃/秒以上80℃/秒以下の降温速度で800℃未満まで降温するRTA処理工程を有することにより、シリコンウェーハの表層に格子間シリコンを注入してシリコンウェーハの表層の酸素析出物を消滅させた後、シリコンウェーハの表層の酸素濃度を低下させてデバイスプロセスでシリコンウェーハの表層の酸素がドナー化することを防止することができる。また、SiとClの反応によってシリコンウェーハ内部に発生した空孔を凍結させて、重金属に対するゲッタリング効果を向上させることができる。さらに、生産性が高く、低コストにシリコンウェーハを製造できる。
さらに、本発明のシリコンウェーハの製造方法は、バブリング法により、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体からトランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを生成した後、前記トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを酸素ガスとともに800℃以上に加熱して塩酸ガスを生成する工程を有することにより、所定の濃度の塩酸ガスを容易に、かつ、安全に取り扱うことができ、シリコンウェーハの製造工程を容易にすることができる。
本発明のシリコンウェーハの製造方法は、前記シリコンウェーハが、Pi領域または/およびPv領域からなる場合には、Grown−in欠陥フリーとすることができる。
本発明のシリコンウェーハの製造方法は、前記塩素空孔注入処理工程後に、前記シリコンウェーハの表面に形成された酸化膜を除去する酸化膜除去工程を有する構成なので、シリコンウェーハの表面を鏡面研磨した場合に発生する研磨ダメージなどを発生することなくウェーハを製造することができる。
本発明に係るシリコンウェーハの製造方法の第1実施形態を示すフローチャートである。 本発明に係るシリコンウェーハの製造方法の第1実施形態および第3実施形態で用いる塩素空孔注入処理装置を示す断面模式図である。 本発明に係るシリコンウェーハの製造方法における処理時間と空孔注入に対応する積層欠陥長との関係を示すグラフである。 本発明に係るシリコンウェーハの製造方法の第2実施形態で用いる大口径ウェーハ用塩素空孔注入処理装置を示す模式斜視図である。 本発明に係るシリコンウェーハの製造方法の第1実施形態を示す処理温度チャートである。 本発明に係るシリコンウェーハの製造方法の第3実施形態を示すフローチャートである。 本発明に係るシリコンウェーハの製造方法の第3実施形態を示す処理温度チャートである。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
(第1実施形態)
本発明の実施形態であるシリコンウェーハの製造方法は、図1および図5に示すように、ウェーハ準備工程S0と、トランスLC準備工程S1と、酸素ガス供給工程S2と、予熱工程S40と、トランスLC供給工程S3と、昇温処理工程S41と、処理温度保持工程S42と、降温処理工程S43と、酸素ガスパージ工程S44と、酸化膜除去工程S5と、を有するものとされる。トランスLC準備工程S1から降温工程S43までは、塩素空孔注入工程S4を細分化して表現したものである。
図1に示すウェーハ準備工程S0は、CZ(チョクラルスキー)法により作製したシリコン単結晶からIDソーまたはワイヤソー等の切断装置によってスライスし、得られたシリコンウェーハの表面に研磨・洗浄等の表面処理をおこない、塩素空孔注入処理可能な状態としたシリコンウェーハを準備する。なお、これらの工程の他にもラッピング、洗浄、研削等種々の工程があり、工程順の変更、省略等、製造するウェーハの規格等によって目的に応じ適宜工程は変更使用される。
シリコンウェーハは、CZ法により作製されたシリコンインゴットをスライスしてなる。CZ法とは、石英のるつぼで多結晶シリコンを溶融し、融液の中に浸漬した種結晶を徐々に引き上げて、シリコンインゴットを作製する方法である。具体的には、まず、金属不純物が濃度数ppb以下に高純度化された多結晶シリコンを、抵抗率調整用のホウ素(B)やリン(P)とともに、高純度石英るつぼ内に入れて約1420℃で溶融する。次に、種結晶シリコン棒をシリコン溶液の液面につけ、回転させながら引き上げる。これにより、種結晶と同じ原子配列をしたシリコンインゴットが造られる。
CZ法では、比較的大口径のシリコンインゴットを作りやすい。しかし、融液がるつぼに接触している為、冷却時に、るつぼの表面から過飽和となるほど大量の酸素が混入する。これにより、デバイスの製造過程で顕在化する微小欠陥(以下、Grown−in欠陥)が生じる。前記Grown−in欠陥は、赤外線散乱体欠陥またはCOP(Crystal Originated Particle)などの空孔欠陥、および転位クラスターと呼ばれる微小転位などである。
なお、CZ結晶を水素雰囲気として引き上げることもできる。
この場合、引き上げ条件として、CZ引き上げ装置(CZ炉)内を不活性ガス雰囲気で、減圧の1.33〜26.7kPa(10〜200torr)とし、不活性ガス(Arガス等)中に水素ガスを3〜20体積%となるように混合して炉内に流入させる。圧力は、1.33kPa(10torr)以上、好ましくは4〜26.7kPa(30〜200torr)、さらに、好ましくは、4〜9.3kPa(30〜70torr)が望ましい。圧力の下限は、水素の分圧が低くなると、融液および結晶中の水素濃度が低くなるため、これを防止するために上記の下限の圧力を規定した。圧力の上限は、炉内の圧力が増大するとAr等の不活性ガスの融液上でのガス流速が低下することにより、カーボンヒーターやカーボン部材から脱ガスした炭素や、融液から蒸発したSiO等の反応物ガスが排気しにくくなることにより、結晶中の炭素濃度が所望値より高くなり、また、SiOが炉内の融液上部の1100℃程度またはより低温の部分に凝集することで、ダストを発生させ融液に落下することで結晶の有転位化を引き起こすため、これらを防止するために上記の上限の圧力を規定した。
次いで、ヒータにより加熱してシリコンを溶融させ融液とする。次に、シードチャックに取り付けた種結晶を融液に浸漬し、ルツボおよび引き上げ軸を回転させつつ結晶引き上げを行う。結晶方位は{100}、{111}または{110}のいずれかとし、結晶無転位化のためのシード絞りを行った後、ショルダー部を形成させ、肩変えして例えば310mmの目標ボディ径とする。
その後は一定の引き上げ速度で例えば1200mmまでボディ部を育成し、通常条件で縮径しテイル絞りを行った後、結晶成長を終了する。ここで、引き上げ速度は、抵抗率、シリコン単結晶径サイズ、使用する単結晶引き上げ装置のホットゾーン構造(熱環境)などに応じて適宜選定されるが、例えば、定性的には単結晶面内でOSFリングが発生する領域が含まれる引き上げ速度未満の引き上げ速度を採用することができ、その下限は単結晶面内に転位クラスターが発生しない引き上げ速度以上とすることができる。この際、PiまたはPv領域に対応する引き上げ速度とすることができ、さらに、OSFリング領域を含むことも可能である。
また、前記不活性雰囲気中における水素濃度を、炉内圧は、4.0〜9.33kPa(30〜70torr)に対して3%以上20%以下の範囲に設定することができる。炉内圧は、1.33kPa(10torr)以上、好ましくは4.0〜26.7kPa(30torr〜200torr)、さらに、好ましくは、4.0〜9.3kPa(30torr〜70torr)が望ましい。この下限値は、水素の分圧が低くなると、融液および結晶中の水素濃度が低くなるため、これを防止するために上記の下限の圧力を規定する。上限値は、炉内の圧力が増大するとAr等の不活性ガスの融液上でのガス流速が低下することにより、カーボンヒーターやカーボン部材から脱ガスした炭素や、融液から蒸発したSiO等の反応物ガスが排気しにくくなることにより、結晶中の炭素濃度が所望値より高くなり、また、SiOが炉内の融液上部の1100℃程度またはより低温の部分に凝集することで、ダストを発生させ融液に落下することで結晶の有転位化を引き起こすため、これらを防止するために上記の上限の圧力を規定する。水素分圧として、40Pa以上、5000Pa以下となることが好ましい。
水素を含む不活性雰囲気中で育成時のシリコン単結晶中の水素濃度は、雰囲気中の水素分圧によって制御できる。水素の結晶への導入は、雰囲気中の水素がシリコン融液に溶解して定常(平衡)状態となり、さらに、結晶へは凝固時に濃度偏析によって液相と固相中の濃度が分配される。
融液中の水素濃度は、ヘンリーの法則から気相中の水素分圧に依存して決まり、凝固直後の結晶中水素濃度は雰囲気中の水素分圧を制御することで結晶の軸方向に一定に所望する濃度で制御できる。
このようなシリコン単結晶育成方法によれば、水素を含む不活性雰囲気中でシリコン単結晶を引き上げることにより、結晶径方向全域にCOPおよび転位クラスターを含まず、かつ、格子間シリコン優勢領域(Pi領域)の単結晶を引き上げ可能なPi領域引き上げ速度の範囲を拡大して引き上げて、単結晶直胴部を転位クラスターを含まない格子間シリコン優勢領域(Pi領域)とすることができる。同時に、このようなシリコン単結晶育成方法によれば、OSFリングの幅が縮小していることにより、従来、Grown−in欠陥フリー単結晶を引き上げる際には、非常に狭い範囲に設定しなくてはならなかったPi領域引き上げ速度を広げて、極めて容易に、かつ従来よりもはやい引き上げ速度でGrown−in欠陥フリー単結晶を育成することが可能となるとともに、結晶面内にOSFリング領域が発生する条件でシリコン単結晶を引き上げた場合には、OSFリングの幅を縮小してその影響を低減することが可能となる。
なお、ここで、Pi領域引き上げ速度範囲は水素雰囲気中と水素のない不活性雰囲気中とで比較する際に、上述した凝固直後の結晶内の軸方向温度勾配Gの値が一定で変化しない状態で比較するものとする。
具体的には、格子間シリコン型のGrown−in欠陥フリー領域(Pi領域)からなるGrown−in欠陥フリー単結晶を引き上げ可能なPi領域引き上げ速度範囲を、水素雰囲気とすることによって、水素のない時に比べて4倍以上、さらには、4.5倍のマージンに拡大して引き上げをおこなうことができ、このような範囲の引き上げ速度によって所望の単結晶を引き上げることが可能となる。
このとき、OSFリングの発生領域を小さくすることができる。なお、Pv領域(空孔型のGrown−in欠陥フリー領域)の大きさは水素添加によって変化しない。
本実施形態においては、上述したように水素添加をおこなうことで、Grown−in欠陥フリー単結晶を引き上げ容易とするとともに、炭素を添加することによって、OSFリングの影響も低減することができるため、これら相乗効果により、このウェーハ上にエピタキシャル層を成長させた場合にはOSFリングに起因する欠陥を低減することができ、前述した所望の品質を有する単結晶の引き上げをおこなうことができ、作業効率を向上して、シリコン単結晶、あるいはこのシリコン単結晶から製造するシリコン基板の製造コストを大幅に削減することが可能となる。
CZ法では、前記種結晶シリコン棒の引き上げ方向、すなわち、シリコンインゴットの長軸方向で、前記Grown−in欠陥の割合、密度などが異なることがある。たとえば、シリコンインゴットの一端側は赤外線散乱体欠陥が発生する領域(以下、赤外線散乱体欠陥発生領域)となる。逆に、他端側は転位クラスターが発生する領域(以下、転位クラスター発生領域)となる。
また、前記両端の間の部分では、シリコンインゴットの短軸方向でも、前記Grown−in欠陥の割合、密度などが異なることがある。たとえば、前記シリコンインゴットを長軸方向に垂直な方向で断面視したときに、中央部分に略円状の赤外線散乱体欠陥発生領域が観測され、その領域を取り囲むように酸化誘起積層欠陥(OSF:Oxidation induced Stacking Fault)が発生する領域(以下、OSF発生領域)、酸素析出促進領域(以下、Pv領域)、酸素析出抑制領域(以下、Pi領域)、転位クラスター発生領域が順にリング状に形成される箇所がある。
なお、Pv領域およびPi領域はいずれもGrown−in欠陥の極めて少ない無欠陥領域(Denuted Zone:以下、DZ領域)である。
シリコンウェーハは、Pi領域または/およびPv領域からなる単結晶からスライスされたものであり、Grown−in欠陥フリーとされている。
なお、シリコンウェーハは、CZ法により作製されたシリコンインゴットをスライスした後に、その表面を鏡面研磨したシリコンウェーハを用いてもよい。
塩素空孔注入処理工程S4においては、スライスしたシリコンウェーハを、酸素ガスと塩酸ガスとを含む混合ガス雰囲気中、前記塩酸ガスの濃度を0.1vol%〜6vol%となるように調整した状態で、800℃以上1250℃以下の熱処理温度で1秒以上60秒以下保持した後、前記熱処理温度から8℃/秒以上80℃/sec以下の降温速度で800℃未満まで降温するRTA処理することになる。ここで、処理温度は、トランスLCの分解可能な800℃以上であればよいが、空孔濃度を増加するためには高温が好ましく、また、スリップ発生防止のためには、なるべく低温であることが好ましいので、これを両立するためには1150℃〜1200℃の熱処理温度が現実的である。
図2は、本発明の実施形態であるシリコンウェーハの製造方法で用いるRTA処理可能な塩素空孔注入処理装置100の一例を示す断面模式図である。図2に示すように、RTA装置100は、反応炉1と、反応炉1を取り囲むように配置された複数の加熱部(ハロゲンランプ)8とを有している。反応炉1は、内部に備えられた空間部1cと、空間部1cと連通するガス導入口3およびガス排気口2とを有している。
ガス導入口3には、ガス管を介して、酸素ガスが充填された容器4と、Arガスなど窒素ガス以外の不活性ガスが充填された容器5と、トランス−1、2−ジクロロエチレン(トランスLC)の液体が充填された容器6が接続されている。なお、容器6は恒温槽11内に配置され、トランスLC準備工程S1として、容器6の温度はトランス−1、2−ジクロロエチレンの液体が気化する温度(室温)に保たれている。
また、ガス排気口2には、図示略の排気ポンプが接続されており、空間部1cを減圧状態にすることができる構成とされている。
まず、塩素空孔注入処理工程S4においては、まず、図2に示すように、空間部1cの内部に設置された基板支持部9上にシリコンウェーハ10を配置する。
次に、ガス排気口2に接続された図示略の排気ポンプを用いて、反応炉1の内部の空間部1cを所定の減圧状態とする。
次に、酸素ガス供給工程S2として、酸素ガスが充填された容器4のバルブ7aを開けて、反応炉1の方に酸素ガスを送出する。バルブ7b、7eを開けて、前記酸素ガスに不活性ガスを混入させ、所望の割合の混合ガスとしても良い。バルブ7dを開けることにより、前記ガスを反応炉1の内部の空間部1cへ流入させる。ガスは一定の流速で、空間部1cに流入される。そして、ガス排気口2から排気される。
次に、予熱工程S40として、加熱部8を加熱して反応炉1内のシリコンウェーハ10の温度をトランスLC供給可能な温度まで昇温する。加熱部8は、たとえば、ハロゲン加熱ランプであり、加熱ランプ8の光を反応炉1内のウェーハ10に照射することによりシリコンウェーハ10を急加熱できる。また、反応炉1の外部には図示略の冷却部材が取り付けられており、加熱部8の照射を止めた際に、反応炉1内のウェーハ10の降温速度を増大し急冷却が可能とされる。反応炉1において急冷却されることにより、空間部1cに配置されたシリコンウェーハ10内で注入された空孔が固定できる。また、反応炉1下部に取り付けられる図示しないパイロメータ等とされる温度測定装置が取り付けられており、シリコンウェーハ10の温度を瞬時に測定できる構成とされている。
予熱工程S40においては、反応炉1の内部の空間部1cに配置したシリコンウェーハ10の温度を約800℃とする。800℃より低い場合にはトランスLCが反応できないので、好ましくない。また、予熱工程S40においては、900℃より高い温度にすることは好ましくない。
次に、トランスLC供給工程S3として、バルブ7fを開けて不活性ガスを容器6へ送り込む。送り込まれた不活性ガスは、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体中でバブリングして、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体から発生した、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを輸送する。
次に、バルブ7cを開けて、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを酸素ガスと混合させて、反応炉1の内部の空間部1cへ流入させる。混合ガスは一定の流速で、空間部1cに流入される。そして、ガス排気口2から排気される。
シリコンウェーハ10の温度が800℃以上とされると、下記反応式(1)に示すように、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスは酸素ガスと反応して、塩酸ガスを生成する。
Cl+2O→2HCl+2CO … (1)
このとき、混合ガス中の塩酸ガスの濃度が0.1vol%〜6vol%となるように酸素ガスおよびトランス−1、2−ジクロロエチレンのガスの流量を調整する。
塩酸ガスの濃度は、0.1vol%〜6vol%とすることが好ましく、0.3vol%〜3vol%とすることがより好ましい。塩酸ガスの濃度を上記の範囲とすることにより、シリコンウェーハの表層に塩酸酸化反応に必要十分な量の塩酸ガスを供給して、酸化速度が速い塩酸酸化反応を行わせることができる。
<塩素空孔注入処理工程>
次に、昇温処理工程S41として、加熱部8への供給電力を増大する方法で出力を増大し、たとえば、50℃/秒の昇温速度で急加熱して、反応炉1内のシリコンウェーハ10の温度を予熱温度である800℃以上さらに1100℃以上1250℃以下の熱処理温度とする。なお、ここで、前記昇温速度を50℃/秒としたが、前記昇温速度は特に規定されるものではない。
次に、処理温度保持工程S42として、シリコンウェーハ10を前記熱処理温度で1秒以上60秒以下の時間保持する。ここでの保持時間は、空孔注入が充分おこなわれればこれに限るものではなく、例えば、昇温工程S41と降温工程S43とを連続しておこなうことも可能である。
次に、降温工程S43として、加熱部8への電力供給を停止して、前記熱処理温度から8℃/秒以上80℃/秒以下の降温速度で800℃未満まで降温する。降温工程S43にて、反応炉1内へのトランスLCの輸送を停止し、塩酸酸化による空孔注入を停止する。反応炉1内に残留したトランスLCを完全に除去するために、酸素ガスパージ工程44として、予熱温度である800℃以上の熱処理温度で、酸素ガスによりパージを行う。酸素ガスパージ工程S44においては、900℃より高い温度にすることは好ましくない。
また、前記熱処理温度は800℃以上1350℃以下とすることが好ましく、1150℃以上1250℃以下とすることがより好ましい。また、保持時間は、1秒上60秒以下とすることが好ましく、10秒以上30秒以下とすることがより好ましい。
ウェーハ表面における塩酸ガスの濃度を0.1vol%〜6vol%として、前記熱処理温度で前記保持時間、熱処理を行うことにより、シリコンウェーハの表層で酸化速度が速い塩酸酸化反応を行わせることができ、前記塩酸酸化反応に必要な酸素を酸素ガスからだけでなく、シリコンウェーハの表層からも取り出すことができる。これにより、シリコンウェーハの表層の酸素析出物を消滅させ、デバイスプロセスでシリコンウェーハの表層の酸素がドナー化することを防止することができる。また、シリコンウェーハの表層付近にピークを有する厚さ方向の空孔分布を有するウェーハを製造することができ、後工程でのデバイスプロセスにおける熱処理によりゲッタリングシンクとなるBMDが析出可能な状態を実現することができる。これにより、充分なゲッタリング能を有するシリコンウェーハを製造することが可能となる。
なお、シリコンウェーハの表層の酸素濃度は、0.6〜1.6×1018atoms/cmとすることが好ましい。ここで、上記の酸素濃度はASTM F121−1979によるものである。
前記降温速度は8℃/秒以上1000℃/秒以下とすることが好ましく、50℃/秒以上100℃/秒以下とすることがより好ましい。さらに、70℃/秒以上80℃/秒以下の降温速度で急冷却することによって、前記塩酸酸化反応でSiとClとの反応によってシリコンウェーハの内部に形成された空孔(Vacancy)を凍結させることができ、デバイスプロセスでの重金属不純物のゲッタリング能力を高めることができる。
なお、前記降温速度を上記の範囲未満とすると、冷却速度が遅すぎ、前記空孔を拡散させてしまい、充分なデバイスプロセスでの重金属不純物のゲッタリング能力を有することができないため好ましくない。
以上の塩酸ガスと酸素ガスとを含む混合ガス雰囲気中のRTA処理工程により、シリコンウェーハの表層へ充分な密度の空孔注入をおこなうことができ、DZ層直下でピークを有し、バルクでの密度よりも高いピークとしての空孔分布を実現でき、最適な空孔分布に表面付近および内部を改質したシリコンウェーハとすることができる。
なお、酸化膜除去工程S5として、この後、HF(フッ酸)によるエッチングなどの方法を用いてシリコンウェーハの表面に形成された酸化膜を除去する工程をおこなう。
このように塩酸酸化により酸化膜を形成して空孔注入することにより、面荒れを発生することがない。つまり、酸化膜の形成・除去による空孔注入は、窒化膜の形成・除去による空孔注入と異なり、ウェーハ表面状態が研磨の必要なほど粗くならないようにおこなうことができる。このため、表面荒れを低減するために、空孔注入処理後にシリコンウェーハ10の表面を鏡面研磨する必要がない。したがって、加工変質層などのダメージや傷を発生することなく空孔注入及び表層改質処理を同時におこなうことができる。
本発明の実施形態であるシリコンウェーハの製造方法は、チョクラルスキー法により作製したシリコンインゴットをスライスしてなるシリコンウェーハ10を、酸素ガスと塩酸ガスとを含む混合ガス雰囲気中、前記塩酸ガスの濃度を0.1vol%〜6vol%となるように調整した状態で、上記の熱処理温度範囲で上記の処理時間保持した後、上記の降温速度で降温する塩素空孔注入処理工程を有する構成なので、SiとClの反応によってシリコンウェーハの内部に発生した空孔を凍結させて、重金属不純物に対する充分なゲッタリング能を有するウェーハとすることができる。さらに、研磨等の工程が不要となるとともに、塩酸酸化処理によりクリーニング工程も空孔注入工程と同一工程に含んでおこなうことができるため、処理工程が少なく処理時間の短縮が可能で、結果的に生産性が高く、低コストにシリコンウェーハを製造できる。
本発明の実施形態であるシリコンウェーハの製造方法は、バブリング法により、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体からトランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを生成した後、前記トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを酸素ガスとともに800℃以上に加熱して塩酸ガスを生成する工程を有する構成なので、所定の濃度の塩酸ガスを容易に、かつ、安全に取り扱うことができ、シリコンウェーハの製造工程を容易にすることができる。
本発明の実施形態であるシリコンウェーハの製造方法は、シリコンウェーハ10が、Pi領域または/およびPv領域を含む構成なので、メモリ、ロジック、固体撮像素子等の製造に適したシリコンウェーハとして、塩酸酸化による析出物の核(重金属のゲッタリングシンク)を有し、特に、デバイスプロセス最終工程における薄厚化工程やその後においても、DZ層直下においてIGにより充分なゲッタリング能を呈することができる。
このようなシリコンウェーハをメモリ、ロジック素子等の製造に用いることにより素子を構成する回路、トランジスタ、埋め込み型ダイオード等に重金属汚染起因の欠陥が生じることがなくなり、デバイス素子の歩留まりを向上させることができる。
本発明の実施形態であるシリコンウェーハの製造方法は、前記空孔注入処理工程S4後に、フッ酸エッチングにより前記シリコンウェーハの表面に形成された酸化膜を除去する酸化膜除去工程S5を有する構成なので、研磨の必要な表面荒れが発生することがなく、シリコンウェーハの表面を鏡面研磨した場合に発生する研磨ダメージなどをさらに処理する必要がない。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態として、塩素空孔注入処理工程S4において垂直型ウェーハ熱処理装置を用いることもできる。
垂直型ウェーハ熱処理装置110は、図4に示すように、ウェーハ主面10Aがほぼ垂直となるように並列に2枚のウェーハ10を対向位置としてその周縁部を支持するとともにウェーハ10中心軸線と一致する回転軸線によって回転するホルダ19と、ホルダ19に保持したウェーハ10をその外側からウェーハ主面10Aで面内均一に加熱するヒータ18と、対向するウェーハ間に層流とされる処理ガスを供給するガス供給ノズル13とガス排気ノズル12とを有する。この装置は、φ450mmウェーハ用処理装置とされる。
垂直型ウェーハ熱処理装置110は、2枚のウェーハが石英バネからなるウェーハ支持手段21により4個所で円環状のホルダ19内部に固定され、ホルダ19は立設してセットされ、このウェーハ10とホルダ19とは回転テーブル14にホルダ支持手段15により固定され、一体となって矢印10Rで示すように回転可能とされる。2個のヒータ18がウェーハ10,10を挟むように配置され、ウェーハ10の温度差を小さく保ち、少ない電力で全体を均一に高温まで加熱可能とされる。上述した塩酸酸化処理ガスは、ウェーハ10を囲むように配置されたガス導入ノズル13と、ガス排気ノズル12とにより形成された反応領域のみを流れる。2枚のウェーハ10の間隔を例えば50mm以下として狭くすることにより、ガスの流れが速くなり、所望の表面処理が可能となる。また、対向するウェーハ10で形成された反応領域のみに反応ガスを供給することが可能となるため、反応領域以外での反応抑制が容易となる。ガス導入ノズル13はウェーハ径方向に5分割等に分割されており、それぞれの分割ノズルにおいて供給ガス量を制御することが可能とされる。
このような垂直型ウェーハ熱処理装置110を用いて、塩酸酸化による空孔注入をおこなうことで、ウェーハ主面10Aを水平状態に載置して処理する場合に比べて、ウェーハ自重による変形を低減するとともに、処理温度までウェーハ温度が上昇した際に、スリップ発生、割れ・反り・変形発生を防止して、所望の状態に空孔注入することが可能となる。
(第3実施形態)
また、本発明の実施形態であるシリコンウェーハの製造方法は、図6および図7に示すように、ウェーハ準備工程S0と、トランスLC準備工程S1と、酸素ガス供給工程S2と、昇温処理工程S41と、処理温度保持工程S42と、降温処理工程S43と、酸素ガスパージ工程S44と、酸化膜除去工程S5と、を有するものとされる。トランスLC準備工程S1から降温工程S43までは、格子間シリコンおよび塩素空孔注入処理工程S6を細分化して表現したものである。
まず、格子間シリコンおよび塩素空孔注入処理工程S6においては、まず、図2に示すように、空間部1cの内部に設置された基板支持部9にシリコンウェーハ10を配置する。
次に、ガス排気口2に接続された図示略の排気ポンプを用いて、反応炉1の内部の空間部1cを所定の減圧状態とする。
次に、酸素ガス供給工程S2として、酸素ガスが充填された容器4のバルブ7aを開けて、反応炉1の方に酸素ガスを送出する。バルブ7b、7eを開けて、前記酸素ガスに不活性ガスを混入させ、所望の割合の混合ガスとしても良い。バルブ7dを開けることにより、前記ガスを反応炉1の内部の空間部1cへ流入させる。ガスは一定の流速で、空間部1cに流入される。そして、ガス排気口2から排気される。
次に、昇温処理工程S41として、加熱部8を加熱して反応炉1内のシリコンウェーハ10の温度を昇温する。加熱部8は、たとえば、ハロゲン加熱ランプであり、加熱ランプ8の光を反応炉1内のウェーハ10に照射することによりシリコンウェーハ10を急加熱できる。また、反応炉1の外部には図示略の冷却部材が取り付けられており、加熱部8の照射を止めた際に、反応炉1内のウェーハ10の降温速度を増大し急冷却が可能とされる。反応炉1において急冷却されることにより、空間部1cに配置されたシリコンウェーハ10内で注入された空孔が固定できる。また、反応炉1下部に取り付けられる図示しないパイロメータ等とされる温度測定装置が取り付けられており、シリコンウェーハ10の温度を瞬時に測定できる構成とされている。
昇温処理工程S41においては、加熱部8への供給電力を増大する方法で出力を増大し、たとえば、50℃/秒の昇温速度で急加熱して、反応炉1内のシリコンウェーハ10の温度を1100℃以上1250℃以下の熱処理温度とする。なお、ここで、前記昇温速度を50℃/秒としたが、前記昇温速度は特に規定されるものではない。
次に、処理温度保持(酸化)工程S42として、シリコンウェーハ10を前記熱処理温度で1秒以上60秒以下の時間保持して、格子間シリコンを注入する。
次に、トランスLC供給工程S3として、バルブ7fを開けて不活性ガスを容器6へ送り込む。送り込まれた不活性ガスは、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体中でバブリングして、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体から発生した、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを輸送する。
次に、バルブ7cを開けて、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを酸素ガスと混合させて、反応炉1の内部の空間部1cへ流入させる。混合ガスは一定の流速で、空間部1cに流入される。そして、ガス排気口2から排気される。
シリコンウェーハ10の温度が800℃以上とされると、下記反応式(1)に示すように、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスは酸素ガスと反応して、塩酸ガスを生成する。
Cl+2O→2HCl+2CO … (1)
このとき、混合ガス中の塩酸ガスの濃度が0.1vol%〜6vol%となるように酸素ガスおよびトランス−1、2−ジクロロエチレンのガスの流量を調整する。
塩酸ガスの濃度は、0.1vol%〜6vol%とすることが好ましく、0.3vol%〜3vol%とすることがより好ましい。塩酸ガスの濃度を上記の範囲とすることにより、シリコンウェーハの表層に塩酸酸化反応に必要十分な量の塩酸ガスを供給して、酸化速度が速い塩酸酸化反応を行わせることができる。
次に、処理温度保持工程S42として、シリコンウェーハ10を前記熱処理温度で1秒以上60秒以下の時間保持して、空孔を注入する。
次に、降温工程S43として、加熱部8への電力供給を停止して、前記熱処理温度から8℃/秒以上80℃/秒以下の降温速度で800℃未満まで降温する。降温工程S43にて、反応炉1内へのトランスLCの輸送を停止し、塩酸酸化による空孔注入を停止する。反応炉1内に残留したトランスLCを完全に除去するために、酸素ガスパージ工程44として、800℃以上の熱処理温度で、酸素ガスによりパージを行う。酸素ガスパージ工程S44においては、900℃より高い温度にすることは好ましくない。
また、前記熱処理温度は800℃以上1350℃以下とすることが好ましく、1150℃以上1250℃以下とすることがより好ましい。また、保持時間は、格子間シリコン、空孔注入ともに、1秒上60秒以下とすることが好ましく、10秒以上30秒以下とすることがより好ましい。
前記保持時間で前記保持時間、酸化処理を行うことにより、シリコンウェーハの表層に格子間シリコンを注入してシリコンウェーハの表層の酸素析出物を消滅させた後、ウェーハ表面における塩酸ガスの濃度を0.1vol%〜6vol%として、前記熱処理温度で前記保持時間、熱処理を行うことにより、シリコンウェーハの表層で酸化速度が速い塩酸酸化反応を行わせることができ、前記塩酸酸化反応に必要な酸素を酸素ガスからだけでなく、シリコンウェーハの表層からも取り出すことができ、デバイスプロセスでシリコンウェーハの表層の酸素がドナー化することを防止することができる。また、シリコンウェーハの表層付近にピークを有する厚さ方向の空孔分布を有するウェーハを製造することができ、後工程でのデバイスプロセスにおける熱処理によりゲッタリングシンクとなるBMDが析出可能な状態を実現することができる。これにより、充分なゲッタリング能を有するシリコンウェーハを製造することが可能となる。
なお、シリコンウェーハの表層の酸素濃度は、0.6〜1.6×1018atoms/cmとすることが好ましい。ここで、上記の酸素濃度はASTM F121−1979によるものである。
前記降温速度は8℃/秒以上1000℃/秒以下とすることが好ましく、50℃/秒以上100℃/秒以下とすることがより好ましい。さらに、70℃/秒以上80℃/秒以下の降温速度で急冷却することによって、前記塩酸酸化反応でSiとClとの反応によってシリコンウェーハの内部に形成された空孔(Vacancy)を凍結させることができ、デバイスプロセスでの重金属不純物のゲッタリング能力を高めることができる。
なお、前記降温速度を上記の範囲未満とすると、冷却速度が遅すぎ、前記空孔を拡散させてしまい、充分なデバイスプロセスでの重金属不純物のゲッタリング能力を有することができないため好ましくない。
以上の塩酸ガスと酸素ガスとを含む混合ガス雰囲気中のRTA処理工程により、シリコンウェーハの表層へ充分な密度の空孔注入をおこなうことができ、DZ層直下でピークを有し、バルクでの密度よりも高いピークとしての空孔分布を実現でき、最適な空孔分布に表面付近および内部を改質したシリコンウェーハとすることができる。
なお、酸化膜除去工程S5として、この後、HF(フッ酸)によるエッチングなどの方法を用いてシリコンウェーハの表面に形成された酸化膜を除去する工程をおこなう。
このように塩酸酸化により酸化膜を形成して空孔注入することにより、面荒れを発生することがない。つまり、酸化膜の形成・除去による空孔注入は、窒化膜の形成・除去による空孔注入と異なり、ウェーハ表面状態が研磨の必要なほど粗くならないようにおこなうことができる。このため、表面荒れを低減するために、空孔注入処理後にシリコンウェーハ10の表面を鏡面研磨する必要がない。したがって、加工変質層などのダメージや傷を発生することなく空孔注入及び表層改質処理を同時におこなうことができる。
本発明の実施形態であるシリコンウェーハの製造方法は、チョクラルスキー法により作製したシリコンインゴットをスライスしてなるシリコンウェーハ10を、上記の熱処理温度範囲で上記の処理時間、酸化処理を行うことにより格子間シリコンを注入した後、酸素ガスと塩酸ガスとを含む混合ガス雰囲気中、前記塩酸ガスの濃度を0.1vol%〜6vol%となるように調整した状態で、上記の熱処理温度範囲で上記の処理時間保持した後、上記の降温速度で降温する塩素空孔注入処理工程を有する構成なので、SiとClの反応によってシリコンウェーハの内部に発生した空孔を凍結させて、重金属不純物に対する充分なゲッタリング能を有するウェーハとすることができる。さらに、研磨等の工程が不要となるとともに、塩酸酸化処理によりクリーニング工程も空孔注入工程と同一工程に含んでおこなうことができるため、処理工程が少なく処理時間の短縮が可能で、結果的に生産性が高く、低コストにシリコンウェーハを製造できる。
本発明の実施形態であるシリコンウェーハの製造方法は、バブリング法により、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体からトランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを生成した後、前記トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを酸素ガスとともに800℃以上に加熱して塩酸ガスを生成する工程を有する構成なので、所定の濃度の塩酸ガスを容易に、かつ、安全に取り扱うことができ、シリコンウェーハの製造工程を容易にすることができる。
本発明の実施形態であるシリコンウェーハの製造方法は、シリコンウェーハ10が、Pi領域または/およびPv領域を含む構成なので、メモリ、ロジック、固体撮像素子等の製造に適したシリコンウェーハとして、塩酸酸化による析出物の核(重金属のゲッタリングシンク)を有し、特に、デバイスプロセス最終工程における薄厚化工程やその後においても、DZ層直下においてIGにより充分なゲッタリング能を呈することができる。
このようなシリコンウェーハをメモリ、ロジック素子等の製造に用いることにより素子を構成する回路、トランジスタ、埋め込み型ダイオード等に重金属汚染起因の欠陥が生じることがなくなり、デバイス素子の歩留まりを向上させることができる。
本発明の実施形態であるシリコンウェーハの製造方法は、前記格子間シリコンおよび空孔注入処理工程S6後に、フッ酸エッチングにより前記シリコンウェーハの表面に形成された酸化膜を除去する酸化膜除去工程S5を有する構成なので、研磨の必要な表面荒れが発生することがなく、シリコンウェーハの表面を鏡面研磨した場合に発生する研磨ダメージなどをさらに処理する必要がない。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
<サンプル作製>
チョクラルスキー法により作製したシリコンインゴットをスライスしてなるφ200mmシリコンウェーハのRTA処理を、図2に示したRTA装置を用いて行った。
まず、前記シリコンウェーハを、前記RTA装置の反応炉内に配置した。前記反応炉としては、枚葉タイプの装置を用いた。
次に、ガス排気口に接続された排気ポンプを用いて、反応炉の内部の空間部を所定の減圧状態とした。
次に、酸素(O)ガスが充填された容器のバルブを開けて反応炉の方に送出した酸素ガスにArガスを混入させ、所望の割合の混合ガスとした状態で、前記混合ガスを反応炉の内部の空間部へ流入させた。
そして、反応炉の内部の空間部に配置したシリコンウェーハを予熱してその温度を約800℃とした。
次に、Arガスの一部をトランス−1、2−ジクロロエチレンの容器へ送り込んだ。なお、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体としては、市販のトランス−LC(製品名、SCHUMACHER社製)を用い、トランス−1、2−ジクロロエチレンの容器は、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体が気化するように恒温槽内に保持した。
送り込まれたArガスは、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体中でバブリングして、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを発生させた。
次に、Arガスのバルブを閉じるとともに、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスのバルブを開けて、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを酸素ガスと混合させて、反応炉の内部の空間部へ流入させた。
この状態で、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスの流量および酸素ガスの流量を調節して、塩酸(HCl)ガス濃度を0.1vol%とした。
次に、加熱部のパワーを上げ、たとえば、50℃/秒の昇温速度で、反応炉を急加熱して、シリコンウェーハの温度を1200℃(熱処理温度)とした。
次に、シリコンウェーハを前記熱処理温度で10秒保持した。
次に、加熱部の照射を停止して、前記熱処理温度から70℃/秒の降温速度で800℃まで降温した。
最後に、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスのバルブを閉じるとともに、Arガスのバルブを開けて、酸素ガスとArガスのみが導入されるようにして、約60秒、この状態を保持した後、室温まで冷却した。
RTA装置による熱処理後に、800℃、4時間+1000℃、16時間の酸素析出熱処理を施して、シリコンウェーハ(実験例1)を作製した。
<サンプル評価>
ウェーハ表層の酸素析出物の密度は、RIE(Reactive Ion Etching)法によりエッチングした後、SEM(Scanning Electron Microscope)で観察して測定した。RIE法とは、Siのエッチング速度がSiO2のエッチング速度の約50倍の高選択比の異方性エッチングを5μm行い、酸素析出物に起因した円錐を形成する方法である。一方、ウェーハ内部の酸素析出物の密度は、シリコンウェーハ(実験例1)を分割(碧開)して得られた分割片の一つを2μmライトエッチング(クロム酸エッチング)した後、前記分割片の断面を光学顕微鏡で観察して測定した。
(実験例2〜12)
熱処理温度、降温速度および塩酸ガスの濃度を変えた他は実験例1と同様にして、シリコンウェーハ(実験例2〜12)を作製した。
次に、実験例1と同様にして、表層および内部の酸素析出物密度(BMD密度)を測定した。
表1に、実験例1〜12の条件及び評価結果についてまとめた。表層の酸素析出物密度が1×10個/cm以下、および、内部のBMD密度が5×10個/cm以上の場合の評価を○とし、それ以外を×とした。
ここで、表層の酸素析出物を評価するRIEと、内部の酸素析出物(BMD)を評価するライトエッチングとでは検出できる酸素析出物のサイズが異なり、検出感度が、RIEは約10nm、ライトエッチングは約150nmのため、表層の酸素析出物の密度が高密度になっている。
Figure 2010263186
これらの結果から、表層の酸素濃度を低下して、酸素析出物を低減するためには、高温、高塩素ガス濃度が必要であること、一方、内部の空孔濃度を増加して、酸素析出熱処理によって高密度の酸素析出物(BMD)を形成するためには、高温、高塩素ガス濃度に加えて、速い降温速度が必要であることがわかる。
(実施例13)
<サンプル作製>
チョクラルスキー法により作製したシリコンインゴットをスライスしてなるφ200mmシリコンウェーハのRTA処理を、図2に示したRTA装置を用いて行った。
まず、前記シリコンウェーハを、前記RTA装置の反応炉内に配置した。前記反応炉としては、枚葉タイプの装置を用いた。
次に、ガス排気口に接続された排気ポンプを用いて、反応炉の内部の空間部を所定の減圧状態とした。
次に、酸素(O)ガスが充填された容器のバルブを開けて反応炉の方に送出した酸素ガスを反応炉の内部の空間部へ流入させた。
そして、加熱部のパワーを上げ、たとえば、50℃/秒の昇温速度で、反応炉を急加熱して、シリコンウェーハの温度を1200℃(熱処理温度)とした。
次に、シリコンウェーハを前記熱処理温度で10秒保持した。
次に、Arガスをトランス−1、2−ジクロロエチレンの容器へ送り込んだ。なお、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体としては、市販のトランス−LC(製品名、SCHUMACHER社製)を用い、トランス−1、2−ジクロロエチレンの容器は、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体が気化するように恒温槽内に保持した。
送り込まれたArガスは、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体中でバブリングして、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを発生させた。
次に、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスのバルブを開けて、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを酸素ガスと混合させて、反応炉の内部の空間部へ流入させた。
この状態で、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスの流量および酸素ガスの流量を調節して、塩酸(HCl)ガス濃度を0.1vol%とした。
次に、シリコンウェーハを前記熱処理温度で10秒保持した。
次に、加熱部の照射を停止して、前記熱処理温度から70℃/秒の降温速度で800℃まで降温した。
最後に、トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスのバルブを閉じるとともに、Arガスのバルブを開けて、酸素ガスとArガスのみが導入されるようにして、約60秒、この状態を保持した後、室温まで冷却した。
RTA装置による熱処理後に、800℃、4時間+1000℃、16時間の酸素析出熱処理を施して、シリコンウェーハ(実験例13)を作製した。
<サンプル評価>
ウェーハ表層の酸素析出物の密度は、RIE(Reactive Ion Etching)法によりエッチングした後、SEM(Scanning Electron Microscope)で観察して測定した。RIE法とは、Siのエッチング速度がSiO2のエッチング速度の約50倍の高選択比の異方性エッチングを5μm行い、酸素析出物に起因した円錐を形成する方法である。一方、ウェーハ内部の酸素析出物の密度は、シリコンウェーハ(実験例1)を分割(碧開)して得られた分割片の一つを2μmライトエッチングした後、前記分割片の断面を光学顕微鏡で観察して測定した。
(実験例14〜24)
熱処理温度、降温速度および塩酸ガスの濃度を変えた他は実験例13と同様にして、シリコンウェーハ(実験例14〜24)を作製した。
次に、実験例13と同様にして、表層および内部の酸素析出物密度(BMD密度)を測定した。
表2に、実験例13〜24の条件及び評価結果についてまとめた。表層の酸素析出物密度が1×10個/cm以下、および、内部のBMD密度が5×10個/cm以上の場合の評価を○とし、それ以外を×とした。
ここで、表層の酸素析出物を評価するRIEと、内部の酸素析出物(BMD)を評価するライトエッチングとでは検出できる酸素析出物のサイズが異なり、検出感度が、RIEは約10nm、ライトエッチングは約150nmのため、表層の酸素析出物の密度が高密度になっている。
Figure 2010263186
これらの結果から、表層の格子間シリコン濃度を増加して、酸素析出物を低減するためには、高温が必要であること、一方、内部の空孔濃度を増加して、酸素析出熱処理によって高密度の酸素析出物(BMD)を形成するためには、高温、高塩素ガス濃度に加えて、速い降温速度が必要であることがわかる。
実験例1〜24のシリコンウェーハの表面粗さを、RTA装置による熱処理後に、レーザ光散乱式パーティクルカウンター(Surfscan 6220):KLA−Tencor社製)を用いて測定した。これらのウェーハのヘイズレベルは約0.2ppmであり、RTA装置による熱処理前のウェーハと同等のレベルであった。比較のために、窒素ガスを用いて、1200℃で、10秒、RTA装置により熱処理を施したシリコンウェーハの表面粗さを同様に測定したところ、ヘイズレベルが約3ppmであり、表面荒れが発生していることが分かった。
本発明は、表層の酸素濃度を低減し、シリコンウェーハの表層の酸素析出物を消滅させ、デバイスプロセスでシリコンウェーハの表層の酸素がドナー化することを防止することができ、また、SiとClの反応によってシリコンウェーハ内部に発生した空孔を凍結させて、重金属に対するゲッタリング効果を向上させたシリコンウェーハの製造方法に関するものであって、シリコンウェーハを製造・利用する産業において利用可能性がある。
1…反応炉、1c…空間部、2…ガス排気口、3…ガス導入口、4…酸素ガスの容器、
5…Arガスの容器、6…トランス−1、2−ジクロロエチレンの容器、7a、7b、7c、7d、7e、7f…バルブ、8…加熱部(加熱ランプ)、9…基板支持部、10…シリコンウェーハ(基板)、10A…主面、11…恒温槽、12…ガス排気ノズル、13…ガス供給ノズル、14…回転テーブル、15…ホルダ支持手段、18…ヒータ、19…ホルダ、21…ウェーハ支持手段、100…RTA装置、110…垂直型ウェーハ熱処理装置、S0…ウェーハ準備工程、S1…トランスLC準備工程、S2…酸素ガス供給工程、S40…予熱工程、S3…トランスLC供給工程、S41…昇温処理工程、S42…処理温度保持工程、S43…降温処理工程、S44…酸素ガスパージ工程、S5…酸化膜除去工程、S4…塩素空孔注入処理工程、S6…格子間シリコンおよび塩素空孔注入処理工程。

Claims (5)

  1. 単結晶からスライスされたシリコンウェーハを、酸素と塩素とを含む雰囲気中において、800℃以上シリコンの融点未満の熱処理温度で0.1秒以上600秒以下の処理時間で熱処理する塩素空孔注入処理工程を有することを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
  2. 単結晶からスライスされたシリコンウェーハを、酸素雰囲気中において800℃以上シリコンの融点未満の熱処理温度で0.1秒以上600秒以下の処理時間で熱処理して格子間シリコンを注入する工程と、連続して、酸素と塩素とを含む雰囲気中において800℃以上シリコンの融点未満の熱処理温度で0.1秒以上600秒以下の処理時間で熱処理して空孔を注入する工程を有することを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
  3. バブリング法により、トランス−1、2−ジクロロエチレンの液体からトランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを生成した後、前記トランス−1、2−ジクロロエチレンのガスを酸素ガスとともに800℃以上に加熱して塩酸ガスを生成する工程を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコンウェーハの製造方法。
  4. 前記シリコンウェーハが、Pi領域または/およびPv領域からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシリコンウェーハの製造方法。
  5. 前記塩素空孔注入処理工程後に、前記シリコンウェーハの表面に形成された酸化膜をHFにより除去する酸化膜除去工程を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシリコンウェーハの製造方法。
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