JP2010251545A - ボンド磁石用樹脂組成物ならびにそれを用いた成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、残留磁束密度Brを低下させることのない磁気特性に優れたボンド磁石用樹脂組成物を提供することができ、しかも、該ボンド磁石用樹脂組成物を用いて成形した成形品は、曲げ弾性率および引張り弾性率が向上させる。
【解決手段】 少なくとも磁性粉末、バインダー樹脂および炭素繊維からなるボンド磁石用樹脂組成物において、炭素繊維を0.05〜2重量%含有することを特徴とするボンド磁石用樹脂組成物及び該ボンド磁石用樹脂組成物を用いて成形した成形体である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、磁気特性を低下させることなく、曲げ弾性率及び引張り弾性率等の靭性が向上したボンド磁石用樹脂組成物に関するものであり、該樹脂組成物を用いたボンド磁石成形体に関する。
周知の通り、ボンド磁石は、焼結磁石に比べ、軽量で寸法精度が良く、複雑な形状も容易に量産化できる等の利点があるため、玩具用、事務機器用、音響機器用、モーター用等の各種用途に広く使用されている。
ボンド磁石に用いられる磁性粉末として、Nd−Fe−B系に代表される希土類磁石粉末やフェライト粒子粉末が知られている。希土類磁石粉末は高い磁気特性を有する反面、価格も高価であって、使用できる用途が制限されている。一方、フェライト粒子粉末は希土類磁石粉末に比べて磁気特性の面では劣っているが、安価であり化学的に安定であるため幅広い用途に用いられている。
ボンド磁石は、一般に、ゴム又はプラスチックス材料と磁性粉末とを混練した後、磁場中で成形するか、或いは機械的手段により成形することにより製造されている。
近年、各種材料や機器の生産性向上、使用時の信頼性向上を含めた高機能化に伴って、使用されるボンド磁石の生産性向上、機械的強度の向上、磁気特性向上を含めた高性能化が求められている。
例えば、コピー機、プリンター等では、マグネットロールが使用されているが、装置の長寿命化、及び、高速回転で用いられるため、機械的強度が高いことが強く要求されている。また、マグネットロールの磁気特性においては、表面磁力の高磁力化とともに、マグネットロール表面の磁力均一性がコピー機、プリンター等から鮮明な画像を得る重要な要素技術として特に要求されているところである。
そこで、フェライト粒子又は希土類磁性粉末等の磁性粉末とバインダー樹脂からなるボンド磁石用樹脂組成物においても、前記要求を満たす材料が要求されている。
これまで、ボンド磁石の機械的強度を向上させるために、ボンド磁石用組成物中に炭素繊維又はガラス繊維を含有することが知られている(特許文献1)。
特開平9−102407号公報
前記要求を満たすボンド磁石用フェライト粒子粉末および/またはボンド磁石用樹脂組成物は、現在、最も要求されているところであるが、前記要求を十分に満たすものは未だ得られていない。
即ち、前出特許文献1に記載されたボンド磁石は、多量の炭素繊維を含有するため、靭性に優れているとは言い難いものである。
そこで、本発明は、磁気特性を低下させることなく、曲げ弾性率及び引張り弾性率が向上したボンド磁石用樹脂組成物を得ることを技術的課題とする。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、少なくとも磁性粉末、バインダー樹脂および炭素繊維からなるボンド磁石用樹脂組成物において、炭素繊維を0.05〜2重量%含有することを特徴とするボンド磁石用樹脂組成物である(本発明1)。
また、本発明は、少なくとも磁性粉末、バインダー樹脂および炭素繊維からなるボンド磁石用樹脂組成物において、バインダー樹脂を3〜30重量%含有することを特徴とする請求項1記載のボンド磁石用樹脂組成物である(本発明2)。
また、本発明は、炭素繊維が、繊維長30mm以下のポリアクリロニトリル系炭素繊維またはピッチ系炭素繊維であることを特徴とする本発明1または本発明2に記載のボンド磁石用樹脂組成物である(本発明3)。
また、本発明は、本発明1〜3のいずれかに記載のボンド磁石用樹脂組成物を用いて成形した成形体である(本発明4)。
本発明によれば、Brを低下させることのない磁気特性に優れたボンド磁石用樹脂組成物を提供することができる。かつ、該ボンド磁石用樹脂組成物を用いて成形した成形品は、曲げ弾性率および引張り弾性率が向上するので、ボンド磁石用として好適である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物は、少なくとも磁性粉末、バインダー樹脂及び炭素繊維からなるボンド磁石用樹脂組成物において、炭素繊維を0.05〜2重量%含有するものである。
本発明における磁性粉末は、特に限定されるものではなく、通常、ボンド磁石に用いられる磁性粉末、例えば、フェライト粒子粉末又は希土類磁性粉末を用いることができる。
フェライト粒子粉末は、マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末が好ましく、マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末は、式AO・nFe(但し、AはBa、Sr又はBa−Sr、n=5.0〜6.5)で表されるバリウムフェライト粒子粉末、ストロンチウムフェライト粒子粉末、バリウム−ストロンチウムフェライト粒子粉末及びこれらフェライト粒子粉末に0.1〜7.0mol%のTi、Mn、Al、La、Zn、Bi及びCoから選ばれた1種又は2種以上の元素を含む粒子粉末である。
フェライト粒子粉末の平均粒子径は1.0〜5.0μmが好ましく、より好ましくは1.0〜2.0μmであり、BET比表面積は1〜10m/gが好ましく、より好ましくは1〜5m/gであり、保磁力IHcは119〜557kA/m(1500〜7000Oe)が好ましく、より好ましくは119〜398kA/m(1500〜5000Oe)であり、残留磁化は100〜300mT(1000〜3000G)が好ましく、より好ましくは100〜200mT(1000〜2000G)である。
希土類磁性粉末は、構成元素中に少なくとも一種の希土類元素と少なくとも一種の遷移金属とからなる金属間化合物である。例えば、希土類コバルト系、希土類−鉄−硼素系、希土類−鉄−窒素系等の磁性粉末が挙げられる。特に、希土類−鉄−硼素系磁性粉末や、希土類−鉄−窒素系磁性粉末を用いた場合には、優れた磁気特性を有するボンド磁石が得られる。
希土類磁性粉末の平均粒子径は1〜120μmが好ましく、より好ましくは1〜80μmであり、BET比表面積は0.5〜5m/gが好ましく、より好ましくは0.5〜3m/gであり、保磁力IHcは239〜1591kA/m(3.0〜20kOe)が好ましく、より好ましくは318〜1114kA/m(4.0〜15kOe)であり、残留磁化は0.3〜1.8mT(3.0〜18kG)が好ましく、より好ましくは0.5〜1.3mT(5.0〜13kG)である。
なお、Nd−Fe−B系磁性粉末はそのまま混練に用いても良い。しかし、Nd−Fe−B系磁性粉末が薄片状粉体の場合、より高い流動性、磁気特性を得るために、ジェットミル、アトマイザー、ボールミル等で粉砕し、平均粒径を100μm以下にすることが望ましい。
これらの磁性粉末は、酸化による磁気特性の劣化、樹脂との相溶性及び成形品の強度向上のために、種々の表面処理を行うことが望ましい。
表面処理可能な材料としては、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シロキサンポリマー、有機燐酸系表面処理剤、無機燐酸系表面処理剤等が挙げられる。特に、シラン系カップリング剤であらかじめ磁性粉末の表面に処理を施すことで成形品の強度をより向上させることができる。
本発明における炭素繊維としては、炭素繊維原糸を切断または粉砕された平均繊維長30mm以下のポリアクリロニトリル系炭素繊維またはピッチ系炭素繊維が好ましい。炭素繊維の平均繊維長が30mmより長い場合、ボンド磁石用樹脂複合材料中の磁性材料の分散性および配向性が低下し、結果として該ボンド磁石用樹脂組成物の磁気特性に悪影響を及ぼす。ボンド磁石用樹脂組成物の磁気特性を高磁力に維持するという観点から炭素繊維の平均繊維長は好ましくは12mm以下であり、より好ましくは10μm〜10mmである。
更に好ましくは、ボンド磁石用樹脂組成物及びボンド磁石用樹脂組成物を用いて成形した成形体の弾性率を良好に保つために、炭素繊維が黒鉛化処理を経てエポキシ剤等のサイジング剤により表面処理されている炭素繊維である。
本発明における炭素繊維の平均繊維径は5〜15μmが好ましい。
また、本発明における炭素繊維のアスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)は2.5〜4500であれば特に制限はない。炭素繊維のアスペクト比が4500を超えるとボンド磁石用樹脂複合材料中の磁性材料の分散性および配向性が低下し、結果として該ボンド磁石用樹脂組成物の磁気特性に悪影響を及ぼす場合がある。ボンド磁石用樹脂組成物の磁気特性を高磁力に維持するという観点から炭素繊維のアスペクト比は3〜1800がより好ましい。
本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物は、炭素繊維を0.05〜2重量%含有する。炭素繊維の含有量が0.05重量%未満の場合、曲げ弾性率及び引っ張り弾性率を向上する効果がない。炭素繊維の含有量が2重量%を超える場合、非磁性成分が増加することにより磁気特性が低下するので好ましくない。好ましい炭素繊維の含有量は0.05〜2重量%であり、より好ましくは0.1〜1.5重量%、更により好ましくは0.3〜1.4重量である。
バインダー樹脂としては従来のボンド磁石に使用されているものであれば特に制限はなく、ゴム、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレンーエチルアクリレート共重合樹脂、PPS樹脂、ポリアミド(ナイロン)樹脂、ポリアミドエラストマー、重合脂肪酸系ポリアミド等から用途に応じて選択・使用できるが、成形体の強度と剛性を優先する場合は、ポリアミド樹脂が適切である。また、必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の公知の離型剤を添加することができる。
本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物は、バインダー樹脂を3〜30重量%含有することが好ましい。バインダー樹脂の含有量が3重量%未満の場合、該ボンド磁石用樹脂組成物の充分な流動性が得られず良好な成形品を得ることが困難となる。バインダー樹脂の含有量が30重量%を超える場合、非磁性成分が増加することにより磁気特性が低下するため好ましくない。バインダー樹脂の含有量はより好ましくは3.5〜20重量%、更により好ましくは4〜12重量%である。
ボンド磁石用樹脂組成物の磁性粉末の含有割合は69.95〜96.95重量%が好ましい。69.95重量%未満の場合には所要の磁気特性が得られないため好ましくない。96.95重量%を越える場合には得られるボンド磁石の機械的強度が低下し、且つ、流動性やリサイクル性といった成形性が極端に低下するため好ましくない。磁性粉末の含有量はより好ましくは80〜96.5重量%、更により好ましくは85〜96重量%である。
本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物は、炭素繊維とバインダー樹脂との重量比(炭素繊維/バインダー樹脂)が0.01〜0.45が好ましく、より好ましくは0.02〜0.3である。
本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物は、炭素繊維と磁性粉末との重量比(炭素繊維/磁性粉末)が0.001〜0.02が好ましく、より好ましくは0.0015〜0.018である。
本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物の残留磁束密度Brは、後で記述する磁性測定方法において230mT(2300G)以上が好ましく、より好ましくは235mT(2350G)以上である。保磁力iHcは119〜279kA/m(1500〜3500Oe)が好ましく、より好ましくは127〜259kA/m(1600〜3250Oe)である。最大エネルギー積BHmaxは10.3kJ/m(1.30MGOe)以上が好ましく、より好ましくは10.7kJ/m(1.35MGOe)以上である。
次に、本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物の製造法について述べる。
本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物は、周知のボンド磁石用樹脂組成物の製造法によって得ることができ、例えば、磁性粉末、バインダー樹脂成分及び炭素繊維を均一混合した後、混練押出機などを用いて溶融混練し、混練物を粒状、ペレット状に粉砕または切断することによって得られる。
本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物には、成形性向上、耐熱性向上、酸化劣化防止及び防錆効果等を得るために芳香族ポリアミド樹脂以外の樹脂、プラスチック成形用滑剤及び種々の安定剤等を任意に含有させることができる。
添加可能な樹脂としては、芳香族ポリアミド樹脂と親和性のある脂肪族ポリアミド樹脂が好ましく、また、樹脂の安定性を考慮した場合にはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂及びポリメチルペンテン樹脂等のオレフィン系の樹脂が好ましい。
滑剤としては、例えば、プロピオン酸、ステアリン酸、リノール酸、オレイン酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸及びフマル酸等のカルボキシル飽和/不飽和脂肪酸系、またそれらの化合物として、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸リチウム等の金属石鹸類、ヒドロキジステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド及びエチレンビスオレイン酸アミド等の脂肪酸アミド類、パラフィンワックスなどのワックス類、ジメチルポリシロキサン、シリコンオイル等のポリシロキサン類、含フッ素オイルなどのフッ素化合物などが挙げられる。
安定剤としては、ヒンダードアミン系安定剤のほか、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのヒンダート/レスヒンダートフェノール系、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルヒドラジンなどの金属不活性化剤、ホスファイト系、チオエーテル系等の抗酸化剤等が挙げられる。特にヒンダート/レスヒンダートフェノール系とホスファイト系又は金属不活性化剤との併用が効果的である。
本発明のボンド磁石用樹脂組成物を用いた成形品を得るための成形方法としては特に制限はなく、ボンド磁石用樹脂組成物の材料特性や成形目的及び用途などに応じて、トランスファー法、射出法、押出法、インフレーション法、カレンダー加工法、T−ダイ法、吹込み法、真空法、積層法、スプレーアップ法、発砲法、マッチドダイ法、SMC法など適宜公知の方法を単独または複数組み合わせて用いることができる。
特に、熱可塑性樹脂を用いたボンド磁石用樹脂組成物においては、工業部品の多くに適用され、連続的で高速かつ大量生産ができる、射出法又は押出法が好ましい。
以下に本発明の代表的な実施の形態を示すが、本願発明はこれらに制限されるものではない。
ボンド磁石用樹脂組成物の残留磁束密度Brは、ボンド磁石用樹脂組成物を25mmΦ、10.5mmの高さの金型内で溶融状態として、4kOeで磁場配向した後、「直流磁化特性自動記録装置3257」(横川北辰電気(株)製)を用いて14kOeの磁界中で測定して求めた。
曲げ弾性率はASTM D790−90規格に準じて測定した。(株)日本製鋼所製の射出成形機J20MII型を用いて試験片を得た後、島津製作所(株)製のコンピュータ計測制御式精密万能試験機AG−1型を用いて測定した。
引張り弾性率はASTM D638−90規格に準じて測定した。(株)日本製鋼所の射出成形機J20MII型を用いて試験片を得た後、島津製作所(株)製のコンピュータ計測制御式精密万能試験機AG−1型を用いて測定した。
実施例1
フェライト粒子粉末92重量部(平均粒子径1.20μm、保磁力226kA/m(2850Oe)、飽和磁化822Am/kg(72emu/g))とフェライト粒子粉末に対して0.5重量%のアミノアルキル系シランカップリング剤を加えて均一になるまで120℃で加温混合して、表面処理フェライト粒子粉末を得た。
この表面処理フェライト粒子粉末に、12ナイロン樹脂 6.7重量部、ピッチ系炭素繊維(商品名:ラヒーマR−A301、平均繊維径8μm、平均繊維長〜200μm) 0.3重量部およびフェライト粒子粉末に対して0.1重量%の脂肪酸ビスアマイド系の滑剤を加えて、ヘンシェルミキサーで充分に混合してボンド磁石用樹脂組成物の混合物を得た。
得られたボンド磁石用樹脂組成物の混合物を2軸の混練機に定量フィードして、12ナイロンが溶融する温度において混練して、混練物をストランド状に取り出し、2mmΦ×3mmの大きさのペレット状に切断してボンド磁石用樹脂組成物を得た。
得られたボンド磁石用樹脂組成物の残留磁束密度Brを測定した結果を表2に示す。
前記ボンド磁石用樹脂組成物を(株)日本製鋼所製の射出成形機J20MII型で成形し、全長174mm、全幅18.5mm、厚み3.2mmの試験片成形体を得た。
この成形体の曲げ弾性率および引張り弾性率を測定した結果を表2に示す。
実施例2〜8、比較例1〜2:
炭素繊維の種類及び添加量を種々変化させた以外は、前記実施例1と同様にしてボンド磁石用樹脂組成物を作成した。
得られたボンド磁石用樹脂組成物及び成形体の特性を表2に示す。
実施例9、比較例3
バインダー樹脂を6ナイロン樹脂とした以外は、前記実施例1と同様にしてボンド磁石用樹脂組成物を作成した。
なお、使用した各種炭素繊維の諸特性を表1に示す。
Figure 2010251545
Figure 2010251545
本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物は、炭素繊維を含有していない比較例のボンド磁石用樹脂組成物よりも同等以上の磁束密度Br有し、かつ、曲げ弾性率が1.75×10MPa以上であって引張り弾性率が3.8×10MPa以上であり、曲げ弾性率及び引っ張り弾性率に優れた特性を有することが確認された。なお、比較例2では、試験片成形体を成形することができなかった。
従って、本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物を用いれば、高い磁力特性を保ちつつ、より高い強度と靱性を有する成形品が得られるので、ボンド磁石用材料として好適である。

Claims (4)

  1. 少なくとも磁性粉末、バインダー樹脂および炭素繊維からなるボンド磁石用樹脂組成物において、炭素繊維を0.05〜2重量%含有することを特徴とするボンド磁石用樹脂組成物。
  2. 少なくとも磁性粉末、バインダー樹脂および炭素繊維からなるボンド磁石用樹脂組成物において、バインダー樹脂を3〜30重量%含有することを特徴とする請求項1記載のボンド磁石用樹脂組成物。
  3. 炭素繊維が、繊維長30mm以下のポリアクリロニトリル系炭素繊維またはピッチ系炭素繊維であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボンド磁石用樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のボンド磁石用樹脂組成物を用いて成形した成形体。
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