JP2010250231A - 掲示用ボードの作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マテリアルリサイクルに適した掲示用ボードを製作するに際しての、従来の諸問題を解消し、高品質で効率よく製作する方法の提供。
【解決手段】リサイクル原料ペレットを使用し、押し出し成形した掲示用ボード基材となる連続板状体1は、送りロ−ルaによって連続して、熱ロールdが配置されたラミネート位置に送り込まれ、上下のフィルムシート2と3は、それぞれの供給位置であるロールcから、調整ロールbによって、そのテンションを調整しつつ、ラミネート位置に供給され、熱ロールdによって押圧加熱されて、連続板状体1の上下面に熱融着され、その直後、融着された上下のフィルムシート2と3は、上下に配置された冷却ロールeによって急冷される。その後、連続板状体を所定の長さに切断することにより掲示用発泡ボード原板を得、その原板に印刷を施す。
【選択図】図1
【解決手段】リサイクル原料ペレットを使用し、押し出し成形した掲示用ボード基材となる連続板状体1は、送りロ−ルaによって連続して、熱ロールdが配置されたラミネート位置に送り込まれ、上下のフィルムシート2と3は、それぞれの供給位置であるロールcから、調整ロールbによって、そのテンションを調整しつつ、ラミネート位置に供給され、熱ロールdによって押圧加熱されて、連続板状体1の上下面に熱融着され、その直後、融着された上下のフィルムシート2と3は、上下に配置された冷却ロールeによって急冷される。その後、連続板状体を所定の長さに切断することにより掲示用発泡ボード原板を得、その原板に印刷を施す。
【選択図】図1
Description
本発明はマテリアルリサイクルに適した掲示用ボードの製作に関する。
掲示用ボードとして、発泡樹脂押出成形板に、印刷した紙、あるいは、樹脂シートを接着剤により貼り付けたもの、押出成形体に直接UV(紫外線硬化型)印刷したもの等が使用されてきた。
近年、プラスチック材のマテリアルリサイクルの流れの一環として、この掲示用ボードの再使用が試みられるようになった。
例えば、下記特許文献1にはボードを構成する枠材、板状基材等の全ての構成部材を、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、ポリスチレン樹脂等の同種の樹脂から作製して、使用後、一括して粉砕加工し、マテリアルリサイクルを可能とすることが提案されている。この特許文献に記載の掲示用ボードにおいては、印刷シートの板状基材への貼り付けは粘着材によって行うことが記載されている。ところが、このような粘着材による貼り付けは、作業上、手間を要するばかりではなく、貼り付けに使用した粘着材の材質によっては、回収した素材とくに樹脂材の再生に悪影響を及ぼし、再生のための処理が必要となり、そのための余計な手間を要するばかりではなく、マテリアルリサイクルそのものが高価になってしまうという問題も生じる。
また、本願出願人は、先に、下記特許文献2において、板状の基材を熱可塑性の素材から作製し、インクジェットによって印刷を施した表面シートも同一素材から形成し、これを板状の基材上に熱融着することによって完成品を作ることができ、しかも、使用後は、そのまま素材として回収でき、再利用できるマテリアルリサイクルに適した掲示用ボードを提案した。この掲示用ボードは、フィルムシートを付けたまま回収し、素材として再生し、基板として再利用できる。そして、新規素材としては表示用フィルムシートのみを使用すれば済むことから、マテリアルリサイクルの実効率を挙げることができるという利点がある。ところが、その掲示用ボードの製作に際しては、印刷を施した白色フィルムシートを掲示用発泡ボード原板に熱融着によって貼り付ける際に、フィルム表面に皺が発生し易く、基板が曲がり易い等、掲示用ボードとしての欠陥が生じる問題がある。
この発明は、マテリアルリサイクルに適した掲示用ボードを製作するに際しての従来の諸問題を解消して、マテリアルリサイクルに適した掲示用ボードを高品質で効率よく製作することをその課題とする。
この発明は、発泡樹脂の連続板状体の上下面にフィルムシートを供給し、その上下面に供給されたフィルムシートを同時に熱融着したのち、その熱融着面を同時に急冷し、その後、フィルムシートを上下面に熱融着した連続板状体を所定の長さに切断することにより掲示用発泡ボード原板を得、その原板に印刷を施すマテリアルリサイクルに適した掲示用ボードの作製方法である。
また、この発明では、掲示用ボードの基板となる発泡樹脂の連続板状体と、その上下面に熱融着するフィルムシートとを熱可塑性プラスチックの同一素材から形成することで、フィルムシートは熱融着し、接着剤を使用していないから、そのままマテリアルリサイクルして原料として再利用できる。
リサイクル原料ペレットから作製した発泡樹脂の連続板状体は、再利用に供される回収された原料の履歴のため、通常着色された状態にあり、表示用の印刷には適していない。そのため、その地色を見えなくするように、表面にインクジェットその他の印刷に適した白色等のフィルムラミネートを施す。
この発明においては、掲示用ボードの基板となる発泡樹脂の連続板状体には、上面とともに裏面にも熱融着によるフィルムラミネートが施され、その上下のフィルムラミネートに際しては、上下面の同時熱融着と同時急冷を施すことによって、連続板状体へのフィルムシートの熱融着によるラミネートに際しての曲がりあるいは反りを防止する。
掲示用ボードの基板となる発泡樹脂の連続板状体の両面にラミネートされたフィルムシートは、通常の場合、何れか一面のみに表示のための印刷が施される。その際は、裏面にラミネートされるフィルムシートは、板状基材の反りを防止するためのものである。その場合には、裏面にラミネートされるフィルムシートとしては、印刷のための必ずしも新素材(バージン)は必要とせず、表面素材と同質で同様の厚みの、印刷には不向きな再生素材からなるものを使用することができる。
これらの連続板状体の両面にラミネートされる両フィルムシートを板状体の反り防止ために機能させるには、連続板状体の両面に当接された両フィルムシートを同時熱融着、同時急冷する必要がある。そのためには、種々の手段を用いることができるが、加熱ロール、冷却ロ−ルの使用は、構造上も、タイミングの調整上も、比較的簡単に形成できて都合がよい。
そして、両面にフィルムシートをラミネートされた発泡樹脂の連続板状体を、掲示用ボードの原板として所定の長さに切断するためには、冷却ロールの後方位置に配置された連続板状体の動きと連動する切断機を使用するのがよい。
切断された掲示用発泡ボード原板は集積し、保管される。そして、カスタマーの依頼に応じた枚数の原板に、インクジェットにより印刷し掲示用ボードとする。
この発明によって、少数ロットでも無駄なく高能率で高品質の掲示用ボードが作製でき、また、使用済み掲示用ボードもそのまま回収しマテリアルリサイクルでき、再生のためのマテリアルリサイクルのルートが完成される。
以下、具体的な実施例によって、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、リサイクル原料を使用する発泡樹脂からなる掲示用発泡ボード原板の作製装置の例を示す。
同図において、1は、ポリスチレンからなる使用済掲示用発泡ボードをマテリアルリサイクルして得た、リサイクル原料ペレットを使用して押し出し成形した、掲示用ボード基材となる幅900〜950mm、厚み5〜10mmの発泡質の連続板状体である。
2と3は、それぞれ連続板状体1の上下面にそれぞれ熱融着される上部フィルムシートと下部フィルムシートである。そして、図2において、10は、作製装置によって製作された掲示用発泡ボード原板を示し、そして、図3は、この発明によって製作された掲示用発泡ボード原板10の表面に印刷を施した掲示用ボード100を示す。
図1において、aは連続板状体1のために、ラインの上下に配置された送りロ−ルである。
bはそれぞれロールcとして捲回された上部フィルムシート2と下部フィルムシート3のための調整ロールである。
dは、それぞれ供給された上部フィルムシート2と下部フィルムシート3を連続板状体1に上下面から加熱押圧する熱ロールを示し、この熱ロールdの配置位置がラミネート位置を形成する。
eは、それぞれ、熱ロールdの後方で、同じく連続板状体1の上下面に配置された冷却ロールを示す。
fは、フィルムシート2,3を上下面に融着した連続板状体1を所定長さに切断するための連動切断機を示す。
gは、所定長さに切断した連続板状体1(掲示用発泡ボード原板10)を所定数集積した状態である。
この図1に示す装置によって、掲示用発泡ボード原板10は以下の要領によって製作される。
リサイクル原料ペレットを原料として、押し出し成形した掲示用ボード基材となる連続板状体1は、送りロールaによって連続して、熱ロールdが配置されたラミネート位置に送り込まれる。
一方、上下のフィルムシート2と3は、印刷面側になるものは、ボード基材の地色を見えなくし、且つ、印刷に適した白色のものを使用する。そして、それぞれの供給位置であるロールcから、調整ロールbによって、そのテンションを調整しつつ、ラミネート位置に供給され、熱ロールdによって押圧加熱されて、連続板状体1の上下面に熱融着される。そして、その直後、融着された上下のフィルムシート2と3は、上下に配置された冷却ロールeによって急冷される。
このラミネート処理に際して、上下の熱ロールdと、冷却ロールeは、それぞれ、上下面において、同一位置に配置されているので、上下のフィルムシート2と3は、同時に加熱され、また、同時に急冷されることになるので、それぞれの融着位置と急冷位置はずれることはない。したがって、連続板状体1は、走行方向に曲がることはなく、ラミネートされた反りのない板状体が得られる。
次いで、ラミネートされた板状体は、連動切断機fによって所定の長さに切断され、掲示用発泡ボード原板10として、その位置gに積層し集積される。集積された原板10は包装し保管される。
そして、カスタマーから依頼された所要の印刷データを入力し、依頼枚数分の原板10に、インクジェットプリンターでプリントし、図3に示す掲示用ボード100を製作する。
1 連続板状体
2 上部フィルムシート
3 下部フィルムシート
10 掲示用発泡ボード原板
100 掲示用ボード
a 連続板状体のための送りロ−ル
b フィルムシートのための調整ロール
c フィルムシートの巻きロール
d 熱ロール
e 冷却ロール
f 連動切断機
g 掲示用発泡ボード原板集積体
2 上部フィルムシート
3 下部フィルムシート
10 掲示用発泡ボード原板
100 掲示用ボード
a 連続板状体のための送りロ−ル
b フィルムシートのための調整ロール
c フィルムシートの巻きロール
d 熱ロール
e 冷却ロール
f 連動切断機
g 掲示用発泡ボード原板集積体
Claims (1)
- 発泡樹脂の連続板状体の上下面にフィルムシートを供給し、その上下面に供給されたフィルムシートを同時に熱融着したのち、その熱融着面を同時に急冷し、
その後、フィルムシートを上下面に熱融着した連続板状体を所定の長さに切断することにより掲示用発泡ボード原板を得、その原板に印刷を施す掲示用ボードの作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009102079A JP2010250231A (ja) | 2009-04-20 | 2009-04-20 | 掲示用ボードの作製方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009102079A JP2010250231A (ja) | 2009-04-20 | 2009-04-20 | 掲示用ボードの作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010250231A true JP2010250231A (ja) | 2010-11-04 |
Family
ID=43312599
Family Applications (1)
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JP2009102079A Pending JP2010250231A (ja) | 2009-04-20 | 2009-04-20 | 掲示用ボードの作製方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2010250231A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103522717A (zh) * | 2012-07-04 | 2014-01-22 | 侯梦斌 | 一种木塑复合材料的板材贴面设备与工艺 |
KR101443362B1 (ko) | 2014-02-17 | 2014-09-29 | (주)경성화인켐 | 합자재 제조 방법 및 장치 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61177245A (ja) * | 1985-01-31 | 1986-08-08 | 積水化学工業株式会社 | 積層シ−トの製造方法 |
JP3145974U (ja) * | 2008-08-18 | 2008-10-30 | 株式会社アクタ | 広告宣伝、掲示用ボード |
-
2009
- 2009-04-20 JP JP2009102079A patent/JP2010250231A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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