JP2010248414A - ポリフェニレンエーテル共重合体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性、流動性及び引張強度、引張弾性率等の機械的特性に優れるポリフェニレンエーテル共重合体を提供する。
【解決手段】少なくとも、特定の2,5−二置換フェニレン構造及び特定のフェニレン構造を構成単位として有する共重合体であり、熱重量測定法による熱分解温度が390℃以上であることを特徴とする、ポリフェニレンエーテル共重合体。好ましい共重合体は、2,5−ジメチルフェニレン構造と2,6−ジメチルフェニレン構造を有する共重合体であり、銅−アミン触媒を用い、2,5−ジメチルフェニレンエーテルと2,6−ジメチルフェニレンエーテルを酸化カップリング重合して得られたものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、2,5−二置換フェニレン構造を有するポリフェニレンエーテル共重合体及びその製造方法に関する。
2,6−ジメチルフェノールの触媒的酸化重合により得られるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)は、高いガラス転移温度を有し、また、耐酸性や耐アルカリ性、並びに電気絶縁特性、低吸湿性、寸法安定性に優れることから、各種のポリマーとのブレンドやアロイ化により、エンジニアリングプラスチックとして広く使用されている(非特許文献1)。しかし、ポリ(2,6-ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)は、成形加工においてヤケの発生や変色が起こりやすく溶融状態での耐熱性向上が課題である。しかし、高いガラス転移温度を有しているため、ポリ(2,6-ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を単独で使用するためには高温で樹脂を溶融する必要があり、耐熱性の点から好ましくない。このような問題を回避するために、通常は、スチレン系樹脂とアロイ化することによって、温度を過度に上げることなく、成形加工時等の樹脂流動性を確保しているのが現状である。
一方、1つのオルト位に置換基のない2,5−ジメチルフェノールは、1,4位で選択的に酸化カップリング重合すると分子内に対象軸が現れることから、得られるポリ(2,5−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)とは異なる性能を示すことが期待され、2,5−ジメチルフェノールを酸化カップリング重合して得られる重合体について種々の検討がなされている(非特許文献2〜4)。しかし、2,5ジメチルフェノールの酸化カップリング重合では、1,3,4,6位の全てでカップリング反応が起きる可能性があり、2,6ジメチルフェノールの酸化共重合のような位置選択的な酸化重合の制御は難しく、分岐したポリマーやゲルが生成したり、ポリマーが一旦溶融することでポリマーの結晶性が変化する等、得られる重合体は極めて不安定であることが報告されている。
このような状況の中で、銅イオンに種々のアミンを担持させた錯体を触媒として用いることで、2,5-ジメチルフェノールの位置選択的な酸化カップリング重合が進行することが報告されている(特許文献1〜4及び非特許文献5)。
また、メソポーラスシリカ内部に銅−アミン触媒を固定し、この細孔内で重合を行うことにより、2,5-ジメチルフェノールの位置選択的な酸化重合が進行することも知られている(特許文献5、6及び非特許文献6)。
特開2002−60485号公報 特開2001−302787号公報 EP1029882A2 特開2008−208254号公報 WO2004/096888A1 特開2005−336457号公報
Hay, A. S. Prog. Polym. Sci. 1999, 24, 45. Hay, Allan S.,Journal of Polymer Science, Part B: Polymer Letters(1965), 3(10), 8879. Marystela Ferreira, Hamilton Varela, Roberto M. Torresi, Germano Tremiliosi-Filho, Electrochimica Acta 52(2006), 434-442 Two-stage oxidative polymerization of 2,6-xylenol to high-molecular-weight poly(phenylene oxide). Synthesis of oligomers. II. Relative activities of phenol, resols, and xylenols. Bialy, Jan. Inst. Tworzyw Sztucznych, Warsaw, Pol. Polimery (Warsaw, Poland) (1969), 14(11), 535-8. CODEN: POLIA4 ISSN: 0032-2725 Yasuo Suzuki, Yuji Shibasaki, Mitsuru Ueda, Chemistry Letters Vol.36, No.10(2007), 1234-1235 Y. Shibasaki, M. Nakamura, R. Ishimaru, J.N. Kondo, K. Domen, M. Ueda, Macromolecules 2004, 37, 9657.
しかし、上記のような方法で得られた2,5−ジメチルフェノールの単独重合体は、その剛直な構造で結晶性が高いため、有機溶剤に対する溶解性が低く、耐衝撃性等の機械的特性も不十分であるいという問題がある。また、メソポーラスシリカを用いる方法では、得られる重合体とメソポーラスシリカを十分に分離することが難しく、工業的な実施が困難である。さらに、ポリマーは重合溶剤に対しても溶解性が低いため重合中に析出してしまい、得られる重合体の分子量は小さく、従来のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)同様、溶融状態での耐熱性、流動性等が不十分である。
本発明者らは、上記のような成形加工時等の樹脂溶融状態での耐熱性を向上させ、さらに、成形加工に十分な流動性を確保するために鋭意検討を行った結果、従来のポリフェニレンエーテルに2,5−二置換フェニレン構造を導入し、十分な分子量を確保することにより、耐熱性、流動性及び機械的強度に優れる新規なポリフェニレンエーテル共重合体が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1の要旨は、
少なくとも、一般式(I)で表される2,5−二置換フェニレン構造及び一般式(II)で表されるフェニレン構造を構成単位として有する共重合体であり、熱重量測定法による熱分解温度が390℃以上であることを特徴とする、ポリフェニレンエーテル共重合体に存する。
Figure 2010248414
Figure 2010248414
(一般式(I)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。一般式(II)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。ただし、2つのRがともに水素原子になることはなく、一般式(I)及び一般式(II)が同一となることもない。)
さらに、本発明の第2の要旨は、
銅−アミン触媒を用い、少なくとも、一般式(III)で表される2,5−二置換フェノール及び一般式(IV)で表されるフェノールを酸化カップリング重合することを特徴とする、ポリフェニレンエーテル共重合体の製造方法に存する。
Figure 2010248414
Figure 2010248414
(一般式(III)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。一般式(IV)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。ただし、2つのRがともに水素原子になることはなく、一般式(III)及び一般式(IV)が同一となることもない。)
本発明により、耐熱性、流動性及び引張強度、引張弾性率等の機械的特性に優れた新規なポリフェニレンエーテル共重合体を得ることができる。従って、本発明のポリフェニレンエーテル共重合体は、スチレン系樹脂等の他樹脂とアロイ化することなく、また、アロイ化が必要な場合でも少ない他樹脂の配合で十分な流動性を確保することができ、成形加工の選択肢が広がる。さらに、耐熱性が非常に優れているため、より高度な耐熱性が要求される、電気・電子部品、機械・機構部品、車両部品及び建材等、広範囲な分野に非常に有用である。
実施例7、比較例1及び参考例1のIRスペクトルである。 実施例3の13C−NMRスペクトルである。 本発明のポリフェニレンエーテル共重合体中のモノマー配列の例である。 実施例3及び比較例1の空気雰囲気下で測定されたTG曲線である。 実施例3及び比較例1の動的粘弾性測定結果である。 実施例1〜3及び比較例1を用いて作成したフィルムのデジタルカメラ写真である。 比較例1の末端変性ポリフェニレンエーテル単独重合体のTG曲線である。
本発明におけるポリフェニレンエーテル共重合体は、一般式(I)で表される2,5−二置換フェニレン構造及び一般式(II)で表されるフェニレン構造を構成単位として有する共重合体であり、熱重量測定法による熱分解温度が390℃以上である共重合体である。
Figure 2010248414
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(一般式(I)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。一般式(II)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。ただし、2つのRがともに水素原子になることはなく、一般式(I)及び一般式(II)が同一となることもない。)
一般式(I)中のRにおける炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜30のアルキル基、炭素原子数3〜30のシクロアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアラルキル基を表す。具体的には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、1−エチルプロピル基、2−メチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−、3−若しくは4−メチルペンチル基又はヘプチル基、ヘンジル基、フェニル基、1−フェニルメチル基、2−フェニルメチル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
一般式(I)中のRにおける置換炭化水素基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アミノ基等で置換された炭化水素基を表す。置換炭化水素基の置換される炭化水素基としては、上記Rの炭化水素基で例示したものと同様のものを挙げることができる。
としては、炭素原子数1〜20の第1級若しくは第2級アルキル基、炭素原子数6〜8のアリール基が好ましい。
第1級アルキル基の好適な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル、イソペンチル基、2−メチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−、3−若しくは4−メチルペンチル基又はヘプチル基が挙げられる。
第2級アルキル基の好適な例としては、例えば、イソプロピル基、sec−ブチル基又は1−エチルプロピル基が挙げられる。
は第1級若しくは第2級の炭素原子数1〜4のアルキル基又はフェニル基であることがさらに好ましく、特にメチル基であることが好ましい。
一般式(II)中のR、Rの炭化水素基及び置換炭化水素基としては、一般式(I)中のRと同様のものを挙げることができる。
としては、炭素原子数1〜20の第1級若しくは第2級アルキル基、炭素原子数6〜8のアリール基が好ましい。
第1級アルキル基の好適な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル、イソペンチル基、2−メチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−、3−若しくは4−メチルペンチル基又はヘプチル基が挙げられる。
第2級アルキル基の好適な例としては、例えば、イソプロピル基、sec−ブチル基又は1−エチルプロピル基が挙げられる。
は第1級若しくは第2級の炭素原子数1〜4のアルキル基又はフェニル基であることがさらに好ましく、特にメチル基であることが好ましい。
としては、水素原子、炭素原子数1〜20の第1級若しくは第2級アルキル基、炭素原子数6〜8のアリール基が好ましい。
第1級アルキル基の好適な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル、イソペンチル基、2−メチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−、3−若しくは4−メチルペンチル基又はヘプチル基が挙げられる。
第2級アルキル基の好適な例としては、例えば、イソプロピル基、sec−ブチル基又は1−エチルプロピル基が挙げられる。
は、水素原子、第1級若しくは第2級の炭素原子数1〜4のアルキル基又はフェニル基であることがさらに好ましく、特に水素原子であることが好ましい。
一般式(I)で表される2,5−二置換フェニレン構造は2種以上であってもよく、一般式(II)で表されるフェニレン構造も2種以上であってもよいが、本発明においては、一般式(I)で表される2,5−二置換フェニレン構造も一般式(II)で表されるフェニレン構造も1種である共重合体であることが特に好ましい。
好適なポリフェニレンエーテル共重合体としては、例えば、2,5−ジメチルフェニレン構造と2,6−ジメチルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジメチルフェニレン構造と2,6−ジエチルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジエチルフェニレン構造と2,6−ジメチルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジメチルフェニレン構造と2,6−ジプロピルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジエチルフェニレン構造と2,6−ジプロピルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジプロピルフェニレン構造と2,6−ジメチルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジプロピルフェニレン構造と2,6−ジエチルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジメチルフェニレン構造と2−エチル−6−メチルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジメチルフェニレン構造と2−エチル−6−プロピルフェニレン構造を有する共重合体等の2,5−ジアルキルフェニレン構造と2,6−ジアルキルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジメチルフェニレン構造と2,3,6−トリメチルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジメチルフェニレン構造と2,3,6−トリエチルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジエチルフェニレン構造と2,3,6−トリメチルフェニレン構造を有する共重合体、2,5−ジプロピルフェニレン構造と2,3,6−トリメチルフェニレン構造を有する共重合体等の2,5−ジアルキルフェニレン構造と2,3,6−トリアルキルフェノニル構造を有する共重合体、上記の共重合体にさらにスチレンをグラフト重合させたグラフト共重合体等が挙げられる。これらの中でも、2,5−ジアルキルフェニレン構造と2,6−ジアルキルフェニレン構造を有する共重合体が好ましく、2,5−ジメチルフェニレン構造と2,6−ジメチルフェニレン構造を有する共重合体が特に好ましい。
ポリフェニレンエーテル共重合体中に占める上記一般式(I)で表される2,5−二置換フェニレン構造の割合は、0.01〜70%であることが好ましく、0.1〜50%であることがより好ましく、0.5〜30%であることがさらに好ましい。2,5−二置換フェニレン構造の割合が0.01%より少ないと熱分解温度で表される耐熱性が不十分な場合がある。また、70%より多いと、得られる共重合体の結晶性が高くなったり、ゲル化の進行により溶媒への溶解性が低下し、共重合体の分子量が十分に高くならない場合がある。さらに、得られる共重合体のガラス転移温度が低下する傾向にある。上記2,5−二置換フェニレン構造の割合は、共重合体の赤外線吸収スペクトルから算出することができる。具体的には、857cm−1に観測される2,6−ジメチルフェニレンエーテル単独重合体のC−H面外偏角振動由来の吸収と、885cm−1に観測される2,5−ジメチルフェニレンエーテル単独重合体のC−H面外偏角振動由来の吸収の強度比から、共重合体中の2,5−ジメチルフェニレン構造の割合を算出することができる。
ポリフェニレンエーテル共重合体の数平均分子量(Mn)は6000以上であることが好ましく、6500以上がより好ましい。数平均分子量が6000未満であると、耐熱性、機械的特性が低下する傾向にある。数平均分子量の上限は特に限定はないが、通常25000以下、好ましくは20000以下、より好ましくは15000以下である。数平均分子量が25000を超えると樹脂の流動性が低下し成形加工が困難になる場合がある。また、重量平均分子量(Mw)とMnの比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、通常1〜5であり、好ましくは1〜3.5である。Mn及びMw/Mnは、酸化カップリング重合における雰囲気、溶媒種、触媒種、反応温度、反応時間等の条件、特に、触媒種を適切に選択することにより調整可能である。なお、本発明におけるMn及びMw/Mnとは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、溶離液クロロホルム、温度40℃の条件で測定されたポリスチレン換算の値を言う。
ポリフェニレンエーテル共重合体は直鎖状であってもよいし分岐していてもよいが、直鎖状であることが好ましい。直鎖状とするか分岐状とするかは、酸化カップリング重合時の雰囲気、溶媒種、触媒種、反応温度、反応時間等、特に、適切な触媒種を選択することにより調整することができる。酸化カップリング重合の位置選択性を向上させ、共重合体の分岐を抑制するためには、触媒として後述の銅−アミン触媒を用いることが好ましい。なお、本発明において直鎖状とは、共重合体主鎖中の分岐の割合が1%以下であることをいう。なお、直鎖状であることは、溶媒に対する溶解性、分子量、NMR測定により確認することができる。
本発明のポリフェニレンエーテル共重合体は、熱重量測定法による熱分解温度が390℃以上のものである。好ましい熱分解温度は400℃以上、さらに好ましくは410℃以上である。熱分解温度が390℃未満であると、溶融状態での耐熱性が不十分であり、成形加工においてヤケの発生や変色が起こり易い傾向にある。なお、本発明における熱分解温度とは、熱重量測定(TG)装置を用い、空気雰囲気下、温度範囲40〜800℃、昇温速度10℃/minの条件で測定した時の、昇温開始前の重量から5%の重量減少が確認された温度(Td5/air)をいう。この熱分解温度が高いほど、耐熱性が高いと判断できる。
また、ポリフェニレンエーテル共重合体のガラス転移温度は、150〜220℃であることが好ましく、170〜210℃であることがより好ましい。ガラス転移温度が150℃未満であると、荷重たわみ温度が低下する傾向にあり、220℃を超えると成形加工時の樹脂流動性を確保できない場合がある。
本発明においては、ポリフェニレンエーテル共重合体の熱分解温度が390℃以上となるようにポリフェニレンエーテル共重合体を製造する必要がある。ポリフェニレンエーテル共重合体は、少なくとも一般式(III)で表される2,5−二置換フェノールと、一般式(IV)で表されるフェノールを酸化カップリング重合することより製造することができる。
Figure 2010248414
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(一般式(III)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。一般式(IV)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。ただし、2つのRがともに水素原子になることはなく、一般式(III)及び一般式(IV)が同一となることもない。)
一般式(III)中のRの炭化水素基又は置換炭化水素基としては、一般式(I)中のRの炭化水素基又は置換炭化水素基で例示したものと同様のものを挙げることができる。
一般式(IV)中のRの炭化水素基又は置換炭化水素基としては、一般式(II)中のRの炭化水素基又は置換炭化水素基で例示したものと同様のものを挙げることができる。
一般式(IV)中のRの炭化水素基又は置換炭化水素基としては、一般式(II)中のRの炭化水素基又は置換炭化水素基で例示してものと同様のものを挙げることができる。
本発明においては、共重合体の熱分解温度が390℃以上となるように、雰囲気、溶媒種、触媒種、反応温度、反応時間等の重合条件を調整すればよいが、これらの重合条件の中でも、適切な触媒を選択することが、本発明のポリフェニレンエーテル共重合体を得るのに有効である。
触媒としては、例えば、銅、マンガン、コバルト等の重金属化合物とアミン化合物とからなる触媒が挙げられ、特に、十分な分子量の共重合体を得るためには、アミン化合物に銅化合物を配位させた銅−アミン触媒を用いることが好ましい。
銅−アミン触媒に用いる銅化合物としては、例えば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、酢酸第一銅、硫酸第一銅、硝酸第一銅、塩化第二銅、臭化第二銅、ヨウ化第二銅、酢酸第二銅、硫酸第一銅、硝酸第二銅等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。中でも、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅等のハロゲン化第一銅が好ましい。
アミン化合物としては、脂肪族アミン化合物、芳香族アミン化合物が挙げられる。
脂肪族アミン化合物としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、ジメチル−n−ブチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン等の脂環式3級アミンを含めた脂肪族3級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−イソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、シクロヘキシルアミン等の脂環式2級アミンを含めた脂肪族2級アミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラプロピルエチレンジアミン、テトラブチルエチレンジアミン、テトラペンチルエチレンジアミン等のテトラアルキルエチレンジアミンが挙げられ、2種以上を併用してもよい。中でも、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラプロピルエチレンジアミン、テトラブチルエチレンジアミン、テトラペンチルエチレンジアミン等のテトラアルキルエチレンジアミンが好ましい。
芳香族アミン化合物としては、例えば、2−フェニルピリジン、2−トルイルピリジン、2−ニトロフェニルピリジン、2−メトキシピリジン、2−メチルピリジン、2−エチルピリジン、2−n−プロピルピリジン、2−イソプロピルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、2,6−ジエチルピリジン、2,6−n−プロピルピリジン、2−メチル−6−フェニルピリジン、2−メチルキノリン、2−エチルキノリン、2−n−プロピルキノリン等のピリジン環を有するアミン化合物が挙げられ、2種以上を併用してもよい。中でも、2−フェニルピリジン、2−トルイルピリジン、2−ニトロフェニルピリジン、2−メトキシピリジンが好ましい。
上記の脂肪族、芳香族アミン化合物の中では、銅化合物中の銅イオンへのアミン化合物の配位能力が高く、十分な活性を有する触媒が形成され、ポリフェニレンエーテル共重合体の重合反応が効率よく進行し、さらに重合の位置選択性が向上することにより直鎖状の共重合体が得られやすい点から、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラプロピルエチレンジアミンが特に好ましい。
銅−アミン触媒は、銅化合物とアミン化合物を適当な溶媒中で反応させ、単離・精製することにより製造することができる。銅イオンに対するアミン化合物の割合は、アミン化合物が脂肪族アミン化合物である場合は銅イオンに対して0.01〜50当量であることが好ましく、0.1〜40当量であることがより好ましく、1〜30当量であることがさらに好ましい。脂肪族アミン化合物の割合が0.01当量未満であると、酸化カップリング重合における位置選択性が低下する傾向にあり、50当量を超えると酸化カップリング重合が速やかに進行しない場合がある。また、アミン化合物が芳香族アミン化合物である場合は、銅イオンに対して50〜300当量であることが好ましく、60〜200当量であることがより好ましく、70〜150当量であることがさらに好ましい。芳香族アミン化合物の割合が50当量未満であると、酸化カップリング重合における位置選択性が低下する傾向にあり、300当量を超えると酸化カップリング重合が速やかに進行しない場合がある。
また、銅−アミン触媒は、該銅化合物を、酸化カップリング重合に用いる反応溶媒中で該アミン化合物に配位させて用いることもできる。
酸化カップリング重合に際し、銅−アミン触媒は任意の量で用いることができるが、一般的には、酸化カップリング重合に用いる全フェノール性モノマーに対する銅イオンのモル量として0.01〜5モル%となるように用い、0.1〜4.5モル%となるように用いることが好ましく、1〜4モル%となるように用いることがさらに好ましい。全フェノール性モノマーに対する銅イオンのモル数が0.01モル%未満では、酸化カップリング重合が進行しにくい傾向にあり、5モル%を超えると酸化カップリング重合における位置選択性が低下する場合がある。
酸化カップリング重合は、反応溶媒の存在下で行ってもよいし、不存在下で行ってもよいが、十分な分子量を得るためには反応溶媒の存在下で行うことが好ましい。溶媒は、フェノール性モノマーに対して不活性であり、かつ、反応温度において液体であるものが好ましく、例えば、ベンゼン、o−ジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられ、2種以上を混合して用いてもよい。中でも、o−ジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ニトロベンゼンが好ましい。
酸化カップリング重合の雰囲気としては、酸素、空気などを採用することができる。
酸化カップリング重合の反応温度は、反応媒体が液状を保つ温度であれば問題はないが、15〜100℃であることが好ましい。反応温度が15℃未満では、酸化カップリング重合が速やかに進行しにくい傾向にあり、100℃を超えると酸化カップリング重合における位置選択性が低下する場合がある。
酸化カップリング重合の反応時間は1〜24時間であることが好ましい。反応時間が1時間未満であると、十分な分子量の共重合体が得られない場合があり、24時間を超えると、酸化カップリング重合における位置選択性の高い共重合体が得られにくい傾向がある。
本発明のポリフェニレンエーテル共重合体は、単独でも、また、他の樹脂及び/又は添加剤との組成物として用いてもよい。
他の樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)(ABS樹脂)等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(エチレン−2,6−ジナフタレート)等のポリエステル系樹脂、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリメタキシリレンジアジパミド、ポリアミド6I/6T、ポリアミド6/66等のポリアミド系樹脂、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、本発明以外のポリフェニレンエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル等が挙げられ、中でポリスチレン系樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの他の樹脂は、本発明のポリフェニレンエーテル共重合体との合計量に対し、通常は50重量%以下、好ましくは40重量%の割合で混合して用いることができる。
添加剤としては、熱可塑性樹脂に一般的に用いられるものが挙げられ、例えば、熱安定剤、離型剤、酸化防止剤、耐侯性改良剤、耐衝撃性改良剤、無機充填材、造核剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、可塑剤、流動性改良剤、着色剤、分散剤、導電剤、摺動性改良剤等が挙げられる。
本発明のポリフェニレンエーテル共重合体を、他の樹脂及び/又は添加剤との組成物とする場合は、ポリフェニレンエーテル共重合体と他の樹脂及び/又は添加剤とをドライブレンドすることにより組成物としてもよいし、ドライブレンドした後に溶融混練して製造してもよい。ドライブレンドに際しては、タンブラー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー等の混合機を使用することができ、溶融混練に際しては、一軸又は多軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー等を使用することができる。混練温度は、得られるポリフェニレンエーテル共重合体の熱分解温度及びガラス転移温度にもよるが、通常、150〜350℃、好ましくは180〜320℃である。
本発明のポリフェニレンエーテル共重合体は、熱可塑性樹脂について一般に用いられている成形法、すなわち射出成形、ガスアシスト射出成形、射出圧縮成形、中空成形、押出成形、シート成形、熱成形、回転成形、積層成形、プレス成形等の各種成形法によって成形し、各種の成形品とすることができる。特に好ましい成形法は、流動性の観点から射出成形である。射出成形にあたっては、樹脂温度を、例えば、270〜320℃にコントロールするのが好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、それに先立ち、評価方法を説明する。また、本発明はその要旨を超えない限り、以下に示す実施例に限定されるものではない。
(1)数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn):
下記記載の方法で得られた実施例1〜9及び比較例1について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により下記条件で数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)を測定した。
装置:東ソー社製「HLC−8220」に、下記に示す2本のカラム(直径 5mmΦ、長さ30mm)を接続したもの。
カラム:東ソー社製「TSK−GEL GMHHR−M and GMHHR−N」。充填剤として、ポリスチレンゲルを充填したもの。
検出器:屈折率計
溶離液:クロロホルム
温度:40℃
検量線:Polymer Laboratories社製の標準ポリスチレン(分子量;580(Mw/Mn=1.14)、950(Mw/Mn=1.13)、1250(Mw/Mn=1.10)、1700(Mw/Mn=1.06)、2450(Mw/Mn=1.05)、3250(Mw/Mn=1.04)、5050(Mw/Mn=1.05)、7000(Mw/Mn=1.04)、11600(Mw/Mn=1.03)、22000(Mw/Mn=1.03)、37900(Mw/Mn=1.01)、96400(Mw/Mn=1.01)、107000(Mw/Mn=1.05)及び514000(Mw/Mn=1.02))を用いて作成した。
操作:屈折率差により検出して得られたチャートより、Mw及びMnをポリスチレン換算で求めた。得られたMw及びMnの値から、Mw/Mnを算出した。この時のベースラインは、装置が完全に安定した状態で、高分子量の立ち上り前のベースをそのまま忠実に延長し、低分子側の元のベースラインに戻った地点とをつないで計算した。
(2)赤外線吸収スペクトル:
下記記載の方法で得られた実施例1〜9、比較例1及び参考例1の重合体について、赤外分光器(日本分光社製「Jasco IR−5500」)を用い、KBr法により赤外線吸収スペクトル(IRスペクトル)を測定した。一例として、図1に、実施例7、比較例1及び参考例1のIRスペクトルを示す。また、得られたIRスペクトルの857cm−1に観測される2,6−ジメチルフェニレンエーテル単独重合体のC−H面外偏角振動由来の吸収と、885cm−1に観測される2,5−ジメチルフェニレンエーテル単独重合体のC−H面外偏角振動由来の吸収の強度比から、共重合体中の2,5−ジメチルフェニレン構造の割合を算出した。結果を表1に示す。
(3)13C−NMRスペクトル:
下記記載の方法で得られた実施例1〜9及び比較例1の重合体について、400MHz核磁気共鳴装置(ブルカー社製「Bruker AC−400P」)を用い、重クロロホルムを溶媒とし、13C−NMR測定を行った。一例として、実施例3の13C−NMRスペクトルを図2に示す。
(4)熱重量測定(TG):
下記記載の方法で得られた実施例1〜8及び比較例1の重合体について、熱重量測定装置(セイコーインスツルメンツ社製「SCC 5200 system」)を用い測定を行った。空気又は窒素雰囲気下、40〜800℃、10℃/minの条件で昇温し、昇温開始前の重量から5%の重量減少が確認された温度(Td5/air、Td5/N)及び10%の重量減少が確認された温度(Td10/air、Td10/N)を測定した。この熱分解温度が高いほど、耐熱性が高いと判断できる。結果を表2に示す。
(5)末端変性ポリフェニレンエーテル単独重合体の熱重量測定:
三方ガラスコックの付いた50mlフラスコに、スターラーチップと下記記載の方法で得えられた比較例1のポリフェニレンエーテル単独重合体 0.122g、水酸化カリウム 0.65g(11mmol)、トルエン6ml、ジメチルホルムアミド6mlを入れ、内容物が完全に溶解するまで攪拌した。ここにヨードメタン 1.40g(10mmol)を0℃で加え、そのまま2時間攪拌した。反応混合物を分液ロートに移し、ジクロロメタンで有機層を抽出した。これを硫酸マグネシウムで乾燥させた後、エバポレーターにて溶液を濃縮、メタノールに滴下することで末端変性したポリフェニレンエーテル単独重合体を得た。最後に減圧乾燥機を用い、150℃で12時間乾燥させた。得られた重合体の収量は0.048g、収率は40%、末端変換率は99%以上であった。
得られた変性ポリフェニレンエーテル単独重合体を用い、熱重量測定を上記(4)と同様の条件で行った。結果を図7に示す。
(6)ガラス転移温度:
下記記載の方法で得られた実施例1〜8及び比較例1の重合体について、示差走査熱量測定(DSC)装置(島津製作所社製「Shimadzu DSC−60」)を用い、窒素雰囲気下、40〜300℃、20℃/minの速度で昇温し、ガラス転移温度の測定を行った。得られた結果を表2に示す。
(7)動的粘弾性測定:
下記記載の方法で得られた実施例3及び比較例1の重合体について、動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ社製「SCC 5200 system」)を用い、温度40〜350℃、昇温速度 2℃/min、周波数 1Hz、データサンプリング間隔0.03℃の条件で、貯蔵弾性率及びtanδの測定を行った。得られた結果を図5に示す。
(8)機械的特性:
下記記載の方法で得られた実施例1〜4及び比較例1の重合体について、プレス成形機(東洋精機製作所社製「Toyoseiki Mini Test Press−10」)を用いて、空気雰囲気下、5MPa、280℃、20分の条件で厚み75μmのフィルムをプレス成形した。得られたフィルムを用い、JIS K7127規格に準拠し、引張試験を行った。得られた結果を表4に示す。
(9)フィルム外観:
上記(8)の方法で得られた実施例1〜3及び比較例1のフィルムの外観をデジタルカメラで撮影した。外観写真を図6に示す。
(10)解離エネルギー:
フェノール誘導体のフェノキシラジカルへの解離エネルギー計算を、密度汎関数(DFT)法(B3LYP/6−311++G(d,p))により、各基質の全エネルギーを計算し、それらの差として算出した。結果を表3に示す。なお、表3において、「H」は水素、「26DMP」は2,6−ジメチルフェノール、「26DMP」は2,6−ジメチルフェノキシラジカル、「26DMP−D」は4−(2’,6’−ジメチルフェノキ)−2,6−ジメチルフェノール、「26DMP−D」は4−(2’,6’−ジメチルフェノキシ)−2,6−ジメチルフェノキシラジカル、「25DMP」は2,5−ジメチルフェノール、「25DMP」は2,5−ジメチルフェノキシラジカル、「25DMP−D」は4−(2’,5’−ジメチルフェノキ)−2,5−ジメチルフェノール、「25DMP−D」は4−(2’,5’−ジメチルフェノキシ)−2,5−ジメチルフェノキシラジカルであることを表す。
[実施例1〜9、比較例1及び参考例1]
銅−アミン触媒を用いた、酸化カップリング重合を行った。下記で使用した2,6−ジメチルフェノール(26DMP)、2,5−ジメチルフェノール(25DMP)、塩化第一銅−N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン錯体(塩化第一銅−TMEDA錯体)、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、トルエン、メタノールは購入した物をそのまま用いた。また、得られる重合体の数平均分子量ができるだけ10000程度となるように、重合条件を調整した。
[実施例1]
三方ガラスコックの付いた500ml二口フラスコに(残りの口はラバーセプタムで栓をしたもの)、スターラーチップと塩化第一銅−TMEDA錯体 0.952g(2.05mmol)、TMEDA 4.75g(40.9mmol)、トルエン 130ml、25DMP 0.20g(1.63mmol)、26DMP 9.80g(80.2mmol)を入れ、酸素雰囲気とした。反応容器を20℃で7時間保持し、攪拌下で酸化カップリング重合を行った。反応終了後、共重合溶液を濃塩酸を含む酸性メタノール1.2lに滴下することで、ポリマーを析出させた。沈殿物を回収し、トルエン170mlに溶解させ、濃塩酸を含む酸性メタノール1.2lに滴下し、ポリマーを再沈殿させた。得られた白色繊維状物を室温で12時間、減圧乾燥させた。トルエンに溶解させ酸性メタノールに滴下する上記溶解再沈操作をさらに2度繰り返し、最後に100℃で12時間減圧乾燥を行い、目的の共重合体を得た。得られた共重合体の収率は71%、IRスペクトルから求められた共重合体中の2,5−ジメチルフェニレン構造の割合は3%、GPCにより求められた数平均分子量(Mn)は8500、分子量分布(Mw/Mn)は2.0であった(表1)。
[実施例2〜9]
25DMPと26DMPの仕込み量、反応時間を表1とする以外は、実施例1と同様にして酸化カップリング重合を行った。得られた共重合体の収率、共重合体中の2,5−ジメチルフェニレン構造の割合、Mn、Mw/Mnを表1に示す。
[比較例1]
三方ガラスコックの付いた500ml二口フラスコに(残りの口はラバーセプタムで栓をしたもの)、スターラーチップと塩化第一銅−TMEDA錯体 0.952g(2.05mmol)、TMEDA 4.75g(40.9mmol)、トルエン 130ml、26DMP 10.0g(81.8mmol)を入れ、酸素雰囲気とした。反応容器を20℃に1.5時間保持し、攪拌下酸化カップリング重合を行った。その後の操作は実施例1と同様に行った。得られた共重合体の収率、Mn、Mw/Mnを表1に示す。
[参考例1]
三方ガラスコックの付いた500ml二口フラスコに(残りの口はラバーセプタムで栓をしたもの)、スターラーチップと塩化第一銅−TMEDA錯体 0.952g(2.05mmol)、TMEDA 4.75g(40.9mmol)、トルエン 130ml、25DMP 10.0g(81.8mmol)を入れ、酸素雰囲気とした。反応容器を20℃に8時間保持し、攪拌下酸化カップリング重合を行った。その後の操作は実施例1と同様に行った。得られた共重合体の収率を表1に示す。
Figure 2010248414
Figure 2010248414
Figure 2010248414
Figure 2010248414
表1〜4及び図1〜7の結果から、以下のことが明らかとなった。
図1に、実施例7、比較例1及び参考例1のIRスペクトルを示した。図1の結果から、実施例7の共重合体のIRスペクトルには、2,6−ジメチルフェニレンエーテル単独重合体のC=C伸縮振動由来の吸収(1605及び1473cm−1)、C−O−Cエーテル伸縮振動由来の吸収(1187cm−1)、C−H面外偏角振動由来の吸収(857cm−1)及び、2,5−ジメチルフェニレンエーテル単独重合体のC=C伸縮振動由来の吸収(1393及び1498cm−1)、C−O−Cエーテル伸縮振動由来の吸収(1170cm−1)、C−H面外偏角振動由来の吸収(885cm−1)の全てが観測されたことから、得られた重合体は、2,6−ジメチルフェノールと2,5−ジメチルフェノールからなる共重合体であることが明らかとなった。他の実施例においても、上記の全ての特性ピークが観測され、得られた重合体は2,6−ジメチルフェノールと2,5−ジメチルフェノールからなる共重合体であることが確認された。
図2に、実施例3の13C−NMRスペクトル及び15〜19ppm付近の拡大図を示した。実施例3の共重合体は、共重合体中の94%が2,6−ジメチルフェニレン構造であるため、強度の強いシグナルa〜eの5本のシグナルは2,6−ジメチルフェノール由来の炭素に帰属される。15〜19ppm付近を拡大すると、16ppm以降に小さなシグナルが観測される。これは、2,5−ジメチルフェニレン構造由来の炭素の存在を示しており、この小さなシグナルが多数観測されることから、重合がランダムに進行していると考えられる。考えられる共重合体中のモノマー配列を図3に示した。様々なモノマー配列の組み合わせが考えられるため、図2のように、メチル部位のシグナルが複雑に分裂することが理解できる。その他の実施例に関しても同様の結果が得られ、ランダム共重合体であることが確認された。
また、得られた共重合体が溶媒に溶けること、分子量が10000程度までのびたことから、得られた共重合体は直鎖状であることが判明した。なお、実施例の重合条件をかえることにより、20000程度まで分子量がのびたことも確認されている。
表1に示したように、数平均分子量が6900〜10400であり、様々な2,5−ジメチルフェニレン構造の割合を有する共重合体が得られた。共重合体中の2,5−ジメチルフェニレン構造の割合は、モノマーの仕込み比によりある程度制御可能であり、25DMPの仕込み比が大きい場合(実施例8及び9)は、2,5−ジメチルフェニレン構造の割合が仕込み比に比べ大きく減少していることもわかった。これは、25DMPが26DMPに比べ酸化カップリング重合しにくいためであると考えられる。
表2に示したように、本発明のポリフェニレンエーテル共重合体は、Td5/airで表される熱分解温度が390℃以上であり、優れた耐熱性を有するものであった(実施例1〜8)。また、ガラス転移温度は、2,5−ジメチルフェニレン構造の増加に伴い低下する傾向にある。耐熱性の向上だけでなく、ある程度のガラス転移温度の低下を実現できたことは、共重合体の射出成形加工が容易となることを意味し、他樹脂とのブレンドやアロイ化をしなくても、共重合体単独で射出成形加工が可能であることを示唆するものである。
一方、2,5−ジメチルフェニレン構造を構造単位として有していないポリフェニレンエーテル単独重合体は、熱分解温度が低く、耐熱性に劣るものであった(比較例1)。
図4に、空気雰囲気下で測定した、実施例3及び比較例1のTG曲線を示す。比較例1の単独重合体は、280℃付近で酸化され一旦重量が増加し、その後重量減少している。一方、実施例3の共重合体は440℃付近まで安定であり、耐熱性に優れていることがわかった。
図5に、実施例3及び比較例1の動的粘弾測定結果を示す。比較例1の室温における貯蔵弾性率は約2GPaであり、温度の上昇とともに微減し、200℃を超えたあたりから、急激に減少している。一方、実施例3の場合は、200℃以下の温度で貯蔵弾性率の低下が見られたが、210℃付近で弾性率の低下が緩やかになり、260℃付近で逆に増加した。このことは、実施例3の共重合体が熱硬化性の性質を有していることを示唆しており、比較例1の単独重合体に比べて低温で軟化するため加工性に優れ、成型加工後に熱処理することで、機械的・熱的安定性、耐溶剤性などをさらに向上させることができるということを示唆している。
表3に、フェノール誘導体のフェノキシラジカルへの解離エネルギーを示す。26DMPの場合,解離エネルギーは322.599kJ/molである。26DMPの二量体である4−(2’,6’−ジメチル)フェノキシ−2,6−ジメチルフェノール(26DMP−D)の場合、解離エネルギーは303.652kJ/molである。二量体の方がラジカルの共鳴安定化のため解離エネルギーが低くなっている。一方、25DMPの場合、モノマーと二量体の解離エネルギーは、それぞれ329.927kJ/mol、310.232kJ/molであり、26DMPの場合と比べていずれも高い。このことは、25ジメチルフェノールユニットが酸化されにくいことを示しており、上記で述べたように、本発明の共重合体が高い耐熱性を示す結果を支持している。
表4に、実施例1〜4及び比較例1の機械的特性の評価結果を示す。得られた共重合体は、機械的特性を損なうことなく、耐熱性と機械的特性のバランスのとれた樹脂であることがわかった。
図6に、実施例1〜3及び比較例1のフィルム外観写真を示す。比較例1の単独重合体は、フィルム成形時に表面が炭化、黒変し不透明であったが、実施例1〜3の共重合体から得られたフィルムは着色も少なく、透明であった。これは、上記TG測定で得られた耐熱性試験の結果を支持するものである。
以上のように、本発明のポリフェニレンエーテル共重合体は、高い耐熱性を示すことが明らかとなった。この耐熱性向上のメカニズムについて考察する。
図7に、空気及び窒素雰囲気下で測定した、比較例1の単独重合体の末端OH基を−OCH基に変性した変性重合体のTG曲線を示す。比較例1の末端未変性ポリフェニレンエーテル単独重合体の空気雰囲気下における5%重量減少温度(Td5/air)は380℃であり、窒素雰囲気下のそれ(Td5/N)が430℃であるため、空気雰囲気下の方が窒素雰囲気下における耐熱性よりも低いことがわかる。一方、重合体の末端を−OCH基で変性すると、空気雰囲気下における安定性が向上し、熱分解温度(Td5/air)が窒素雰囲気下とほぼ同等となった。つまり、空気雰囲気下では重合体の末端から分解が起こっているのに対し、窒素雰囲気下では分解挙動が末端構造に依らないことから、重合体中の任意の部分で分解が起こっていると考えられる。
例えば、a成分とb成分からなるコポリマーは、通常、a成分からなるポリマーと、b成分からなるポリマーの中間的な性質を示す。従って、例えば、b成分の性質をコポリマーに付与するためには、a成分にb成分を数%共重合させる程度では効果がない。しかし、本発明においては、数平均分子量8500の共重合体において、コモノマーである2,5−ジメチルフェノールをわずか3%導入するだけで、耐熱性の大幅な向上が認められた。これを理解するためには、ポリマーの分解機構を考える必要がある。
表2に示したように、共重合体と単独重合体の窒素下における耐熱性差は、空気下のそれと比べるとそれほど大きくない。また、ポリフェニレンエーテル重合体は酸化カップリング重合で合成されるため、その解重合(ポリマーの分解反応)は酸化的に進行し、酸素存在下で大きく加速されると考えられる。上記に詳説したように、空気雰囲気下では、重合体の末端から分解が進行していると考えられることから、末端構造を解重合に安定な構造とすることにより、耐熱性を向上させることができると考えられる。
本発明のポリフェニレンエーテル共重合体の末端構造は、26DMP由来の構造と、25DMP由来の構造の2種類が考えられる。この26DMPと25DMPは、重合時に触媒のアミンによってフェノラートとなるが、この両フェノラートの安定性を比較すると、26DMPから生成するフェノラートイオンの方が、メチル基の電子供与によりHOMOのエネルギーレベルがより高くなり、酸化されやすく不安定である。従って、ポリフェニレンエーテル共重合体の末端が25DMPユニットである場合の方が、酸化されにくく安定であると考えられる。本発明において、少量の25DMPの導入により耐熱性を大幅に向上させることができたのは、共重合体の末端構造が熱安定性の高い25DMP由来のものであるためと考えられる。

Claims (10)

  1. 少なくとも、一般式(I)で表される2,5−二置換フェニレン構造及び一般式(II)で表されるフェニレン構造を構成単位として有する共重合体であり、熱重量測定法による熱分解温度が390℃以上であることを特徴とする、ポリフェニレンエーテル共重合体。
    Figure 2010248414
    (一般式(I)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。一般式(II)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。ただし、2つのRがともに水素原子になることはなく、一般式(I)及び一般式(II)が同一となることもない。)
  2. 一般式(II)において、Rが水素原子である、請求項1に記載のポリフェニレンエーテル共重合体。
  3. 一般式(I)及び一般式(II)において、R及びRがともにメチル基である、請求項1又は2に記載のポリフェニレンエーテル共重合体。
  4. 数平均分子量が6000以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル共重合体。
  5. ポリフェニレンエーテル共重合体中に占める一般式(I)で表される2,5−二置換フェニレン構造の割合が、0.01〜70%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル共重合体。
  6. 直鎖状である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル共重合体。
  7. 銅−アミン触媒を用いて酸化カップリング重合されたものであり、該銅−アミン触媒のアミンが、2−フェニルピリジン、2−トルイルピリジン、2−ニトロフェニルピリジン、2−メトキシピリジン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラプロピルエチレンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル共重合体。
  8. 銅−アミン触媒の銅が、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル共重合体。
  9. 銅−アミン触媒を用い、少なくとも、一般式(III)で表される2,5−二置換フェノール及び一般式(IV)で表されるフェノールを酸化カップリング重合することを特徴とする、ポリフェニレンエーテル共重合体の製造方法。
    Figure 2010248414
    (一般式(III)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。一般式(IV)中、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基を表す。ただし、2つのRがともに水素原子になることはなく、一般式(III)及び一般式(IV)が同一となることもない。)
  10. ポリフェニレンエーテル共重合体の熱重量測定法による熱分解温度が390℃以上である、請求項9に記載のポリフェニレンエーテル共重合体の製造方法。
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