JP2010246239A - モータ装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動マグネットに割れが発生した場合でも、駆動マグネットの飛散を防止することのできるモータ装置、およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】ポンプ装置100に用いたモータ1において、ロータ部材40は、円筒状の駆動マグネット42の一方の端面を受ける座部45と、座部45から起立して駆動マグネット42の内側に嵌る筒状のマグネット装着部44とを備えている。駆動マグネット42の他方の端面422において内周縁より半径方向外側にはマグネット飛散防止用凹部428が形成され、かかるマグネット飛散防止用凹部428には、ロータ部材40に保持された飛散防止部材43のマグネット飛散防止用凸部431が嵌っている。
【選択図】図3

Description

本発明は、ロータに駆動マグネットが保持されたモータ装置およびその製造方法に関するものである。
アクチュエータの駆動源などに使用されるモータ装置、あるいはポンプ装置として用いられるモータ装置のうち、円筒状の駆動マグネットがロータの側に搭載されたタイプのモータ装置では、ロータ部材に対して、駆動マグネットの一方の端面を受ける座部、および座部から起立する筒状のマグネット装着部を形成しておき、駆動マグネットをマグネット装着部に固定した構造が採用される場合がある(特許文献1、2参照)。
特開2007−97257号公報 特開2008−8222号公報
上記特許文献1、2に記載のモータ装置においては、急激な温度変化が生じた際、駆動マグネットとマグネット装着部との熱膨張係数の差に起因して駆動マグネットに大きな応力が加わり、駆動マグネットが割れるおそれがある。かかる割れが発生すると、ロータが回転した際、遠心力によって駆動マグネットが飛散し、モータ装置が動作しなくなるという致命的な不具合を発生させるという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、駆動マグネットに割れが発生した場合でも、駆動マグネットの飛散を防止することのできるモータ装置、およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、駆動コイルが巻回されたステータコアを備えたステータと、前記ステータコアに対向配置された筒状の駆動マグネット、および該駆動マグネットを保持するロータ部材を備えたロータと、を有するモータ装置において、前記ロータ部材は、前記駆動マグネットの一方の端面を受ける座部と、該座部から起立して前記駆動マグネットの内側に嵌る筒状のマグネット装着部と、を備え、前記駆動マグネットの前記一方の端面および他方の端面のうちの少なくとも一方の端面には、内周縁より半径方向外側にマグネット飛散防止用凹部が形成され、当該マグネット飛散防止用凹部には、前記ロータ部材に保持されたマグネット飛散防止用凸部が嵌っていることを特徴とする。
本発明では、急激な温度変化などによって駆動マグネットに応力が加わって駆動マグネットが割れた場合でも、駆動マグネットの端面に形成されたマグネット飛散防止用凹部には、ロータ部材に保持されたマグネット飛散防止用凸部が嵌っているため、駆動マグネットは、ロータ部材に保持され、飛散しない。このため、駆動マグネットが割れた以降でも、モータ装置は動作することができる。
かかる構成のモータは、以下の方法で製造することができる。すなわち、本発明は、駆動コイルが巻回されたステータコアを備えたステータと、前記ステータコアに対向配置された筒状の駆動マグネット、および該駆動マグネットが保持されたロータ部材を備えたロータと、を有するモータ装置の製造方法において、前記ロータ部材に前記駆動マグネットを保持させるにあたって、前記ロータ部材に対して、前記駆動マグネットの一方の端面を受ける座部と、該座部から起立する筒状のマグネット装着部と、を形成しておくとともに、前記駆動マグネットの前記一方の端面および他方の端面のうちの少なくとも一方の端面にはマグネット飛散防止用凹部を形成しておき、前記駆動マグネットを前記マグネット装着部に挿着した際、前記マグネット飛散防止用凹部に前記ロータ部材に保持されたマグネット飛散防止用凸部が前記マグネット飛散防止用凹部に嵌った状態とすることを特徴とする。
本発明において、前記マグネット飛散防止用凹部および前記マグネット飛散防止用凸部は、周方向の複数個所に形成されていることが好ましい。このように構成すると、駆動マグネットがいずれの角度方向で割れても、駆動マグネットが飛散しない。
本発明では、前記駆動マグネットにおいて、当該駆動マグネットを金型成形する際のゲートが位置する個所によって周方向で挟まれた個所に前記マグネット飛散防止用凹部が形成されていることが好ましい。駆動マグネットを金型成形した際、ゲートで挟まれた位置にウエルドラインが発生し、駆動マグネットは、ウエルドラインに沿って割れることが多い。従って、ゲートが位置する個所によって周方向で挟まれた個所にマグネット飛散防止用凹部を設けておけば、駆動マグネットがウエルドラインに沿って割れた場合でも、駆動マグネットは、マグネット飛散防止用凸部によってロータ部材に保持され、飛散しない。
本発明において、前記マグネット飛散防止用凹部は、前記駆動マグネットの前記他方の端面に形成され、前記マグネット飛散防止用凸部は、前記マグネット装着部の先端部に保持されたリング状の飛散防止部材に形成されていることが好ましい。このように構成すると、座部とは反対側でも駆動マグネットの飛散を防止することができる。
この場合、前記飛散防止部材は平板状であり、前記飛散防止部材は、前記駆動マグネットの前記他方の端面と前記マグネット装着部の先端部が前記駆動マグネットの前記他方の端面に被さるように変形した部分との間に保持されていることが好ましい。このように構成すると、部材を大型化するなどの設計変更を行なわなくても、座部とは反対側でも駆動マグネットの飛散を防止することができる。
本発明において、前記駆動マグネットの前記座部側の端部は、半径方向内側の小径部と半径方向外側の大径部を備えた段付き形状を備え、前記座部には、前記小径部の周りを囲む円筒部が形成され、前記円筒部の外径寸法は、前記大径部の外径寸法と等しいことが好ましい。このように構成すると、駆動マグネットが割れても、円筒部によって駆動マグネットをロータ部材に支持することができ、駆動マグネットの飛散を防止することができる。また、円筒部の外径寸法は、大径部の外径寸法と等しいため、ロータが大径化することを確実に防止することができる。
本発明に係るモータ装置をポンプ装置として構成する場合、前記ロータ部材には、前記座部に対して前記マグネット装着部が起立する側とは反対側にインペラが形成され、前記ロータは、前記ステータと隔壁を介して区画形成されたポンプ室に配置されることになる。
かかるモータ装置(ポンプ装置)は、空気などの気体を圧送するポンプ装置や、水などを圧送するポンプ装置として用いられ、後者の場合、前記インペラは、前記ポンプ室に対して液体の吸入および吐出を行なう。
本発明では、急激な温度変化などによって駆動マグネットに応力が加わって駆動マグネットが割れた場合でも、駆動マグネットの端面に形成されたマグネット飛散防止用凹部には、ロータ部材に保持されたマグネット飛散防止用凸部が嵌っているため、駆動マグネットは、ロータ部材に保持され、飛散しない。このため、駆動マグネットが割れた以降でも、モータ装置は動作することができる。
本発明を適用したポンプ装置(モータ装置)の断面構成を示す説明図である。 本発明を適用したポンプ装置の断面構成を示す分解図である。 本発明を適用したポンプ装置に用いたロータの説明図である。 本発明を適用したポンプ装置のロータに用いたロータ部材の説明図である。 本発明を適用したポンプ装置のロータに用いた駆動マグネットの説明図である。 本発明を適用したポンプ装置のロータに用いた飛散防止部材の説明図である。 (a)、(b)は各々、本発明を適用したポンプ装置を製造する際、ロータ部材のマグネット装着部に駆動マグネットを挿入する様子を示すマグネット装着工程の説明図、およびロータ部材に駆動マグネットを固定する加熱加圧工程の説明図である。
以下、本発明の実施の形態として、本発明に係るモータ装置をポンプ装置として構成した例を説明する。
[ポンプ装置の全体構成]
図1および図2は各々、本発明を適用したポンプ装置(モータ装置)の断面構成を示す説明図、およびその分解図である。
図1および図2に示すポンプ装置100は、一般にキャンドポンプと呼ばれるタイプのポンプ装置であり、給電用基板内蔵型ブラシレスモータ(以降、モータ1という)を備えている。本形態に係るポンプ装置100の外郭は、後述するステータ3を覆うカップ状のハウジング51と、ハウジング51の上部を覆うケース53とによって形成されている。ハウジング51は、樹脂ケース51aと、この樹脂ケース51aにモールドされたモールド樹脂体51bとから構成されている。ハウジング51およびケース53には各々、穴511、531が形成されており、これらの穴511、531を利用して共通のボルト15を止めることにより、ハウジング51およびケース53が一体化されている。
ハウジング51とケース53との間には、流体が通るポンプ室6が区画形成されている。すなわち、本形態では、ハウジング51に用いた樹脂ケース51aの壁面自身が、ケース53との間にポンプ室6を区画形成する隔壁面52を構成している。ハウジング51には、その隔壁面52の中央部に、ポンプ室6とは反対側に凹む凹部52eが形成されており、ハウジング51において凹部52eを囲む上端面52gには、凹部52eに対して同心状に溝部52hが形成されている。溝部52hの内部にはOリング12が配置されており、このOリング12によって、ケース53とハウジング51との間の密閉性、すなわちポンプ室6の密閉性が確保されている。
ケース53は、下面が開口するカップ状であり、上方に開口する導入口部55、および側方に開口する排出口部56が形成されている。従って、ポンプ室6内には、冷水や温水などの流体が導入口部55から排出口部56へと到る流路57が形成されており、流路57には、樹脂製の羽根部48aが配置されている。この羽根部48aを高速回転させることによりポンプ室6内は負圧となり、これにより、導入口部55からポンプ室6内へと温水などの流体を吸引し、その流体を排出口部56から排出することができる。
[モータの構成]
本形態のモータ1は、ステータ3とロータ4と給電用基板2a、2bとを備えている。このモータ1では、ハウジング51の凹部52eの底面52aに形成された第1の軸穴52bと、ケース53において第1の軸穴52bに対向する位置に形成された第2の軸穴53aとによって固定軸35の両軸端が支持され、固定軸35は、導入口部55に対して同軸状に配置されている。後述するロータ4は、固定軸35に対して回転可能に支持されており、固定軸35には、ロータ4に対するスラスト軸受37、38が保持されている。
ステータ3は、環状の積層コアからなるステータコア30と、ステータコア30に巻回された駆動コイル33とを備えている。駆動コイル33は、コイル巻線31を樹脂製のコイルボビン32に巻回することにより構成されている。コイルボビン32からモータ軸線Lの方向に向けては複数本の端子ピン34が突出しており、端子ピン34には、駆動コイル33の巻始めおよび巻き終わりの各巻線端部(コイル巻線31の端部)が接続されている。なお、ステータ3の近傍には、駆動コイル33の内側に複数の磁気検出素子95が30°間隔で配置され、これらの磁気検出素子95は、駆動マグネット42の回転位置を検知する。
給電用基板2aには、端子ピン34を貫通させる穴あるいはスリットからなる貫通部が形成されているとともに、複数の配線パターンおよびランド部が形成されている。従って、給電用基板2aをコイルボビン32に対向配置した際、端子ピン34は、給電用基板2aを貫通するので、端子ピン34とランド部とを接続することができる。また、給電用基板2aには、磁気検出素子95から延びたリード線2cを通すための貫通穴や、リード線2cに対するランド部や配線パターンが形成されている。さらに、給電用基板2a上には、ステータ3を駆動制御する駆動回路(図示せず)が実装されているとともに、電源(図示せず)からの電力を受ける電源コネクタ72が実装されている。
このように構成したステータ3および給電用基板2a、2bは、インサート成形により樹脂モールドされてモールド樹脂体51bの内部に封止されており、この状態で、ステータ3は、ハウジング51の凹部52eの周りを囲むように配置される。ここで、ステータ3の内周側には、凹部52eの側面壁52fが位置しているが、かかる側面壁52fは極めて薄い。
ロータ4は、ポンプ室6内に配置されており、固定軸35に対して回転可能に支持されたスリーブ状のラジアル軸受41と、ステータコア30と対向配置された円筒状の駆動マグネット42とを有しており、ラジアル軸受41および駆動マグネット42は、ガラス繊維入りの変性ポリフェニレンエーテルなどといった熱可塑性樹脂からなるロータ部材40に保持されている。駆動マグネット42は、N極およびS極が円周方向で交互に着磁された円筒状の永久磁石であり、ハウジング51の凹部52eの内側において、ステータ3に対して半径方向内側でハウジング51の側面壁52fを介して対向している。駆動マグネット42としては、圧縮成形、樹脂成形、焼結により形成されたマグネットを用いることができ、本形態では、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂ベースの樹脂成形マグネットが用いられている。
ロータ部材40において、ラジアル軸受41および駆動マグネット42が位置する側とは反対側には羽根部48aが構成されている。本形態において、羽根部48aは円盤状のインペラ体48に形成されており、インペラ体48がロータ部材40に連結されることにより、ロータ4において、羽根部48aはロータ部材40と一体に回転する。
[ロータ部材40への駆動マグネット42の固定構造]
図3は、本発明を適用したポンプ装置100に用いたロータ4の説明図であり、図3(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)は各々、本発明を適用したポンプ装置100に用いたロータ4からインペラ体48を取り外した状態の底面図、平面図、B1−B1′断面図、B2−B2′断面図、ロータ部材の座部周辺の拡大断面図、およびマグネット装着部先端側の拡大断面図である。
図4は、本発明を適用したポンプ装置100のロータ4に用いたロータ部材の説明図であり、図4(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は各々、本発明を適用したポンプ装置100のロータ4に用いたロータ部材の底面図、平面図、A1−A1′断面図、A2−A2′断面図、およびロータ部材の座部外周部の斜視図である。
図5は、本発明を適用したポンプ装置100のロータ4に用いた駆動マグネット42の説明図であり、図5(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は各々、本発明を適用したポンプ装置100のロータ4に用いた駆動マグネット42を斜め下方からみた斜視図、駆動マグネット42を斜め上方からみた斜視図、駆動マグネットの底面部、C1−C1′断面図、および駆動マグネットの他方側端面に形成したマグネット飛散防止用凹部付近の断面図である。
図6は、本発明を適用したポンプ装置100のロータ4に用いた飛散防止部材の説明図であり、図6(a)、(b)、(c)、(d)は各々、本発明を適用したポンプ装置100のロータ4に用いた飛散防止部材を斜め下方からみた斜視図、駆動マグネット42を斜め上方からみた斜視図、駆動マグネットの底面部、およびS1−S1′断面図である。
なお、図3〜図6では、各部材の上下位置が図1および図2とは反対になっている。すなわち、図1および図2では、「一方側」を上に表し、「他方側」を下に表してあったが、図3〜図6では、「一方側」を下に表し、「他方側」を上に表してある。
図3に示すように、本発明を適用したポンプ装置100に用いたロータ4は、図4を参照して説明するロータ部材40に対して、図6を参照して説明する飛散防止部材43を介して、図5を参照して説明する駆動マグネット42を固定した構造を有している。
(駆動マグネット42の構成)
まず、図5に示すように、駆動マグネット42は、円筒形状を有しており、一方の端部426は、半径方向内側が小径部426aで半径方向外側が大径部426bになった段付き構造を備えている。このため、駆動マグネット42の一方の端面421には、小径部426aの端面に相当する内周側環状面421aと、大径部426bの端面に相当する外周側環状面421bとが形成されており、かかる内周側環状面421aおよび外周側環状面421bはモータ軸線Lに直交する面である。かかる駆動マグネット42の一方の端面421では、内周側環状面421aより内周側に環状テーパ面421dが形成されている。
駆動マグネット42の一方の端面421において、周方向で等角度間隔な4個所には空回り防止用凹部42aが形成されている。かかる空回り防止用凹部42aは、環状テーパ面421dから内周側環状面421aに跨って形成されている。但し、空回り防止用凹部42aは、駆動マグネット42の一方の端面421の外周端および内周端に届いていないため、駆動マグネット42の内周側面および外周側面のいずれにも、空回り防止用凹部42aが現れていない。
一方、駆動マグネット42の他方の端部427(他方の端面422)には、周方向の4個所にマグネット飛散防止用凹部428が形成されている。かかるマグネット飛散防止用凹部428は、周方向に円弧状の溝として延在しており、他方の端面422の内周縁422aおよび外周縁422bから略同等の距離を隔てた中間に位置に形成されている。
図5(e)に示すように、マグネット飛散防止用凹部428は断面V字形状であるが、半径方向内側に位置する側壁は、モータ軸線Lに平行な垂直壁428aであり、半径方向外側に位置する側壁は、モータ軸線Lに対して斜めに傾いて垂直壁428aに繋がる斜面壁428bになっている。また、駆動マグネット42の他方の端面422は、マグネット飛散防止用凹部428より内周側に位置する内周側環状面422cがマグネット飛散防止用凹部428より外周側に位置する外周側環状面422dより低くなった段付き構造を備えている。
本形態において、駆動マグネット42は、PPS樹脂ベースの樹脂成形マグネットであり、駆動マグネット42の他方の端面422に相当する部分にゲートを配置した状態での金型成形により製作される。このため、図5(a)に示すように、駆動マグネット42の他方の端面422には、ゲートが位置していた部分に円形の痕429が残っている。本形態において、痕429は、周方向の4個所に形成されており、かかる痕429によって周方向で挟まれた4個所全てにマグネット飛散防止用凹部428が形成されている。言い換えれば、ゲートの痕429が残っている部分がマグネット飛散防止用凹部428を周方向で分割している。なお、マグネット飛散防止用凹部428と空回り防止用凹部42aとは同一の角度位置に形成されている。
(ロータ部材40の構成)
図3および図4に示すように、ロータ部材40は、全体として円筒形状を有しており、その一方側の端部には、図1および図2に示すインペラ体48が連結される大径のインペラ連結部47が円盤状に形成されている。インペラ連結部47の上端面には、インペラ体48に形成された小凸部(図示省略)が嵌る小穴47bが形成されている。図3(b)および図4(b)には、羽根部48aが位置する部分を一点鎖線で示してあり、小穴47bは、羽根部48aと重なる位置に形成されている。
ロータ部材40において、インペラ連結部47に対して他方側で隣接する円筒状胴部46には、相対向する2箇所に空気抜き用の穴46aが形成されている。
ロータ部材40において、円筒状胴部46に対して他方側で隣接する位置には、円盤状の座部45が形成されており、かかる座部45からは他方側に向けて円筒状のマグネット装着部44が起立している。かかるロータ部材40では、駆動マグネット42の内側にマグネット装着部44が嵌った状態で、ロータ部材40が駆動マグネット42を保持する。その際、座部45は、駆動マグネット42の一方の端面421を受ける。
座部45において、他方側に位置する底面450には、その外周縁に沿って他方側に突出する円筒部455が形成されている。円筒部455の内周縁での径(内径寸法)は、駆動マグネット42の小径部426a(図5参照)の外径寸法よりやや大きい。このため、座部45に駆動マグネット42を載置した際、駆動マグネット42の小径部426aは、円筒部455の内側に嵌ることになる。また、円筒部455の外周縁での径(外径寸法)は、座部45の外径寸法および駆動マグネット42の外径寸法(駆動マグネット42の大径部426bの外径寸法/図5参照)と等しい。このため、円筒部455は、駆動マグネット42の外周面より半径方向外側に張り出すことがない。
また、座部45の底面450において対向する2箇所には半径方向に延びた空回り防止用凸部45aが形成されている。かかる2つの空回り防止用凸部45aは、図5を参照して説明した駆動マグネット42の4つの空回り防止用凹部42aのうちのいずれかに嵌って、駆動マグネット42がロータ部材40上で軸線周りに空回りすることを防止する空回り防止機構を構成する。
ここで、空回り防止用凸部45aは、半径方向において中心側から円筒部455近傍まで延在し、円筒部455まで届いていない。このため、空回り防止用凸部45aと円筒部455との間には隙間45bが空いている。また、空回り防止用凸部45aの底面450からの高さ寸法は、円筒部455の高さ寸法より小である。
本形態では、駆動マグネット42の内側にマグネット装着部44を嵌めて、座部45によって駆動マグネット42の一方の端面421を受けた状態で、駆動マグネット42の外周側円環部421bと円筒部455の端面455aとの間には隙間が空いている。また、座部45の空回り防止用凸部45aの高さ寸法は、駆動マグネット42の空回り防止用凹部42aの深さ寸法より小である。このため、駆動マグネット42の一方の端面421は、座部45の底部450に当接し、ロータ部材40上での駆動マグネット42のモータ軸線L方向の位置が規定される。
ロータ部材40において、円筒状のマグネット装着部44の内側にはスリーブ状のラジアル軸受41が一体成形されている。マグネット装着部44においてラジアル軸受41を保持している部分は肉厚になっている。また、ロータ部材40において、ラジアル軸受41の両端側では、マグネット装着部44の内周面から半径方向内側に環状の突部448、449が形成されており、かかる突部448、449は、ラジアル軸受41の両端面に形成された段部411、412に被さった状態にある。従って、ラジアル軸受41は、ロータ部材40に強固に固定されている。なお、マグネット装着部44の長さ寸法は、ラジアル軸受41の長さ寸法よりも大きいため、マグネット装着部44の他方側端部の内側にはラジアル軸受41が存在していない。
本形態では、マグネット装着部44および駆動マグネット42は、マグネット装着部44の外周面と駆動マグネット42の内周面との間に環状の隙間420が発生するようなクリアランスを有している。かかる隙間420は極めて狭い隙間である。
また、隙間420の内部にはシール部材49が設けられており、かかるシール部材49は、マグネット装着部44の外周面と駆動マグネット42の内周面との間に介在している。シール部材49は、流動性を備えたシリコーン樹脂系などのシール材を隙間420に設けた後、隙間420の内部で固化させたものであり、弾性を備えている。また、シール部材49は、マグネット装着部44の外周面と駆動マグネット42の内周面とを接着する機能も担っている。ここで、シール部材49は、隙間420の略全体にわたって設けられているが、隙間420の内部を完全に充填するものではなく、隙間420には、シール部材49で埋められていない部分がある。
ロータ部材40では、互いに対向する2箇所においてマグネット装着部44の先端部440の内周縁から、マグネット装着部44の内周面に沿って軸線方向に空気抜きの溝44eが延びており、かかる溝44eは、座部45の内径側に形成されているテーパ面465で開口している。
図4に示すように、マグネット装着部44の先端部440は、駆動マグネット42がロータ部材40上に固定される前の状態で、外周側から内周側に向けて下向きに傾斜するテーパ441が環状に形成されている。
これに対して、図3に示すように、駆動マグネット42がロータ部材40上に固定された後の状態で、マグネット装着部44の先端部440には、駆動マグネット42の他方の端面422に被さるように変形して駆動マグネット42をロータ部材40上に固定する係合部445が形成されており、マグネット装着部44の先端部440の内周縁にはテーパ441がわずかに残っている程度である。
マグネット装着部44の先端部440に形成された係合部445は、後述するように、マグネット装着部44の先端部440に対する加熱および加圧を行なった際、駆動マグネット42の他方の端面422に被さるように変形した部分であり、駆動マグネット42を座部45との間で保持する。
本形態では、マグネット装着部44の先端部440を変形させた係合部445によって駆動マグネット42を固定する際、図6を参照して以下に説明する飛散防止部材43を駆動マグネット42の他方の端面422と係合部445との間に介在させる。
(飛散防止部材の構成)
図6に示す飛散防止部材43は、ステレンスなどの金属部品であり、駆動マグネット42の他方の端面422に被さる薄板状の円環部430と、円環部430の外周縁からモータ軸線Lの一方側に向けて直角に折り曲がった薄板状の4枚のマグネット飛散防止用凸部431とを備えている。円環部430の内径寸法はマグネット装着部44(図3および図4参照)の外径寸法よりやや大きく、円環部430の外径寸法は、駆動マグネット42においてマグネット飛散防止用凹部428(図5参照)を通る円の径と略等しい。このため、円環部430は、外周縁が駆動マグネット42においてマグネット飛散防止用凹部428を通る円上に位置するように駆動マグネット42の他方の端面422に重なることになる。すなわち、円環部430は、駆動マグネット42の内周側環状面422cに重なることになる。また、円環部430においてマグネット飛散防止用凸部431の根元部分には、半円形状の切り欠き433が形成されている。
ここで、マグネット飛散防止用凸部431は、マグネット装着部44のマグネット飛散防止用凹部428と同様、周方向において等角度間隔な4個所に形成されている。このため、飛散防止部材43を駆動マグネット42の他方の端面422に重ねると、図3(f)に示すように、飛散防止部材43のマグネット飛散防止用凸部431は、駆動マグネット42のマグネット飛散防止用凹部428に嵌る。その結果、飛散防止部材43のマグネット飛散防止用凸部431は、駆動マグネット42のマグネット飛散防止用凹部428の垂直壁428aに重なった状態となる。この状態で、飛散防止部材43のマグネット飛散防止用凸部431は、駆動マグネット42のマグネット飛散防止用凹部428の垂直壁428aとの間にはわずかな隙間が介在する。このため、マグネット飛散防止用凸部431から駆動マグネット42に無用な応力が加わらないようになっている。
また、マグネット飛散防止用凸部431は、マグネット飛散防止用凹部428より周長が短く、マグネット飛散防止用凹部428の内部において、マグネット飛散防止用凸部431の周方向の両端部と、マグネット飛散防止用凹部428の周方向の両端部の内壁との間には隙間が介在する。このため、マグネット飛散防止用凸部431から駆動マグネット42に無用な応力が加わらないようになっている。
(ポンプ装置の製造方法)
図7(a)、(b)を参照して、本形態のポンプ装置100の製造方法のうち、ロータ部材40に駆動マグネット42を保持させる工程を説明しながら、ロータ部材40への駆動マグネット42の固定構造を詳述する。図7(a)、(b)は各々、本発明を適用したポンプ装置100を製造する際、ロータ部材40のマグネット装着部44に駆動マグネット42を挿入する様子を示すマグネット装着工程の説明図、およびロータ部材40に駆動マグネット42を固定する加熱加圧工程の説明図である。
本形態のポンプ装置100を製造するにあたって、ロータ部材40に駆動マグネット42を固定するには、まず、図3および図4を参照して説明したように、熱可塑性樹脂によって、座部45やマグネット装着部44を備えたロータ部材40を形成しておき、図7(a)に示すマグネット装着工程においては、まず、ロータ部材40のマグネット装着部44の周りにシリコーン樹脂などのシール材49a(流動性のシール部材49)を塗布しておく。例えば、図7(a)に示すように、マグネット装着部44の軸線方向の略中央部分の周りにシリコーン樹脂などのシール材49aを塗布しておく。なお、シール材49aの塗布については複数条、軸線方向に長く塗布する方法やシール材49aをドット状に塗布する方法を採用してもよい。
次に、図7(b)に示すように、マグネット装着部44に駆動マグネット42を嵌める。その結果、マグネット装着部44の先端部440は駆動マグネット42の他方の端面422からわずかに突出した状態となる。また、駆動マグネット42の小径部426aは、円筒部455の内側に嵌る。そして、駆動マグネット42を軸線周りに回転させると、座部45に形成されている2つの空回り防止用凸部45aが、駆動マグネット42の一方の端面421に形成された4つの空回り防止用凹部42aのうちのいずれかに嵌り、駆動マグネット42の周方向の位置が規定される。また、マグネット装着部44および駆動マグネット42は、マグネット装着部44の外周面と駆動マグネット42の内周面との間に環状の隙間420が発生するようなクリアランスを有している。このため、マグネット装着部44の外周面と駆動マグネット42の内周面との間には隙間420が形成される。また、マグネット装着部44に駆動マグネット42を嵌めた後、駆動マグネット42を軸線方向および周方向に移動させた際、隙間420においては、広い領域にわたってシール材49aが広がった状態となる。
次に、飛散防止部材43をマグネット装着部44の先端部440において駆動マグネット42の他方の端面422に重なった状態とする。その結果、飛散防止部材43のマグネット飛散防止用凸部431は、駆動マグネット42のマグネット飛散防止用凹部428に嵌る。
次に、加熱加圧工程では、通電により加熱した円環状の熱溶着用ヘッド90をロータ部材40のマグネット装着部44に押し付け、マグネット装着部44の先端部440を加熱、加圧した後、エアノズル(図示せず)から空気を吹き付けて、マグネット装着部44の先端部440を冷却する。その結果、図3に示すように、マグネット装着部44の先端部440は、飛散防止部材43の円環部430に被さるように変形した係合部445が形成され、飛散防止部材43は、マグネット装着部44と駆動マグネット42との間に保持される。ここで、係合部445は、駆動マグネット42の全周において、飛散防止部材43の円環部430の内周縁に沿って被さり、飛散防止部材43の円環部430からわずかに突出している状態にある。
このようにして、駆動マグネット42は、係合部445と座部45との間で固定され、この状態では、駆動マグネット42がマグネット装着部44から抜けることがない。また、係合部445は、駆動マグネット42の他方の端面422の全周にわたって被さり、かつ、係合部445の端面は、周方向の全体にわたって平滑面になっている。このため、ロータ部材40上に駆動マグネット42を十分な強度をもって固定することができるとともに、見栄えよく駆動マグネット42をロータ部材40上に固定できる。
しかる後には、シール材49aを固化させ、シール部材49とする。本形態では、シール材49aとして常温硬化性のシリコーン樹脂を用いたので、ロータ部材40をそのまま室温で放置すれば、シール部材49が形成される。かかるシール部材49は、マグネット装着部44の外周面と駆動マグネット42の内周面との間の隙間420において、マグネット装着部44の外周面と駆動マグネット42の内周面との間に介在することになる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のポンプ装置100およびその製造方法では、駆動マグネット42の内周面とマグネット装着部44の外周面との間に隙間420を積極的に設けてあるため、駆動マグネット42にマグネット装着部44を嵌める際、駆動マグネット42に大きな応力が加わらない。従って、駆動マグネット42の割れを防止することができる。
また、駆動マグネット42の内周面とマグネット装着部44の外周面との間に隙間420を積極的に設けてあるため、駆動マグネット42とマグネット装着部44とに熱膨張係数の差があっても、駆動マグネット42には、温度変化に起因するマグネット装着部44からの応力が直接作用することがない。例えば、駆動マグネット42の熱膨張係数がマグネット装着部44の熱膨張係数より小さい場合に、温度上昇が発生すると、駆動マグネット42よりもマグネット装着部44が大きく膨張するが、かかる場合でも、マグネット装着部44から駆動マグネット42に応力が加わらない。このため、駆動マグネット42の割れを防止することができる。また、駆動マグネット42の内周面とマグネット装着部44の外周面との間に隙間420があっても、かかる隙間420内において駆動マグネット42の内周面とマグネット装着部44の外周面との間にはシール部材49が介在している。このため、ロータ4が回転した際、ロータ部材40上で駆動マグネット42が振動するという問題が発生しない。
また、シール部材49はシリコーン樹脂系のシール材を固化させたものであり、弾性を備えている。このため、温度上昇が発生して駆動マグネット42よりもマグネット装着部44が大きく膨張した場合でも、シール部材49が押し潰されるので、駆動マグネット42に大きな応力が加わらない。しかも、シール部材49は、接着性を備えているため、駆動マグネット42はシール部材によってマグネット装着部44に接着された状態にある。従って、シール部材49は、万が一、駆動マグネット42が割れても、駆動マグネット42が飛散するのを抑制するのに寄与する。
また、駆動マグネット42の一方の端面421と座部45との間には、駆動マグネット42の空回り防止用凹部42aと座部45の空回り防止用凸部45aとによって、ロータ部材40に対する駆動マグネット42の空回りを防止する空回り防止機構が構成されている。このため、簡素な構成で駆動マグネット42の空回りを防止することができる。
また、本形態では、駆動マグネット42の他方の端面422において内周縁より半径方向外側にマグネット飛散防止用凹部428が形成され、かかるマグネット飛散防止用凹部428には、ロータ部材40に保持された飛散防止部材43のマグネット飛散防止用凸部431が嵌っている。このため、急激な温度変化などによって駆動マグネット42に応力が加わって駆動マグネット42が万が一、割れた場合でも、駆動マグネット42は、ロータ部材40に保持され、飛散しない。このため、駆動マグネット42が割れた以降でも、モータ装置は動作することができる。
また、マグネット飛散防止用凹部428およびマグネット飛散防止用凸部431は、周方向の複数個所に形成されているため、駆動マグネット42がいずれの角度方向で割れても、駆動マグネット42が飛散しない。また、駆動マグネット42において、駆動マグネット42を金型成形する際のゲートが位置する個所(図5(a)に痕429が残った個所)によって周方向で挟まれた4個所の全てにマグネット飛散防止用凹部428が形成されている。駆動マグネット42を金型成形した際、ゲートで挟まれた位置にウエルドラインが発生し、駆動マグネット42は、ウエルドラインに沿って割れることが多いが、ゲートが位置する個所によって周方向で挟まれた4個所全てにマグネット飛散防止用凹部428を設けておけば、駆動マグネット42がウエルドラインに沿って割れた場合でも、駆動マグネット42は、マグネット飛散防止用凸部431によってロータ部材40に保持され、飛散しない。
また、マグネット飛散防止用凹部428は、駆動マグネット42の他方の端面422に形成されているが、マグネット飛散防止用凸部431は、マグネット装着部44の先端部440に保持されたリング状の飛散防止部材43に形成されている。このため、座部45とは反対側であっても、駆動マグネット42を保持でき、駆動マグネット42の飛散を防止することができる。すなわち、座部45の側では、駆動マグネット42の一方の端部426に小径部426aを設け、かかる小径部426aを座部25の円筒部455で囲むことによって駆動マグネット42をロータ部材40に支持している。このため、座部45の側では、座部45自身によって駆動マグネット42の飛散を防止することができるが、マグネット装着部44の先端部440では、駆動マグネット42を通す必要があるため、座部45の側のような構成を採用できない。しかるに本形態では、マグネット装着部44の先端部440にリング状の飛散防止部材43を保持させ、かかる飛散防止部材43にマグネット飛散防止用凹部428に嵌るマグネット飛散防止用凸部431を設けてあるので、座部45とは反対側であっても、駆動マグネット42を保持でき、駆動マグネット42の飛散を防止することができる。
しかも、飛散防止部材43は平板状であり、飛散防止部材43は、駆動マグネット42の他方の端面422とマグネット装着部44の先端部が駆動マグネット42の他方の端面422に被さるように変形した部分(係合部445)との間に保持されている。このため、部材を大型化するなどの設計変更を行なわなくても、座部45とは反対側で駆動マグネット42の飛散を防止することができる。
また、座部45の側では、円筒部455の外径寸法が、駆動マグネット42の大径部426bの外径寸法と等しいため、ロータ4が大径化することを確実に防止することができる。
また、駆動マグネット42の他方の端面422において、飛散防止部材43が重なる内周側環状面422cは、外周側環状面422dより低くなっているため、飛散防止部材43を駆動マグネット42の他方の端面422に重ねても無用な段差が発生しない。
また、本形態では、駆動マグネット42をロータ部材40のマグネット装着部44に挿入した後、駆動マグネット42の他方の端面422から突出したマグネット装着部44の先端部440に加熱および加圧を行なって、マグネット装着部44の先端部440を飛散防止部材43に被さるように変形させて駆動マグネット42をロータ部材40上に固定する係合部445を形成する。このため、ロータ部材40上に駆動マグネット42を確実に固定することができる。また、本形態によれば、超音波溶着と違って、マグネット装着部44の先端部440を加熱および加圧するため、変形した部分が平滑で見栄えがよいとともに、表面状態にかかわらず、仕上がり状態が安定している。また、本形態によれば、超音波溶着と違って、駆動マグネット42に超音波振動が加わることがないので、駆動マグネット42として焼結マグネットを用いた場合でも、超音波振動で駆動マグネット42が損傷することがない。さらに、本形態によれば、超音波溶着と違って、マグネット装着部44の先端部440のみが軟化、溶融するような場合でも、マグネット装着部44の先端部440と飛散防止部材43とを強固に接合できるので、駆動マグネット42をロータ部材40上に固定するのに適している。
特に本形態では、マグネット装着部44の先端部440に駆動マグネット42の他方の端面422に被さる係合部445を形成したため、駆動マグネット42の軸線方向の移動を確実に阻止することができる。また、座部45の空回り防止用凸部45aが駆動マグネット42の一方の端面421に形成された空回り防止用凹部42aに嵌るので、駆動マグネット42が軸線周りに回転することを確実に阻止することができる。それ故、マグネット装着部44と駆動マグネット42とを接着剤で固定しなくてもよいので、熱水や飲料の送液など、接着剤の使用が制限されるような用途にも十分に対応することができる。
また、マグネット装着部44の先端部440には、外周側から内周側に向けて下向きに傾斜するテーパ441が形成されているため、加熱加圧工程を行なった際、マグネット装着部44の先端部440がマグネット装着部44の内側に張り出すように変形することがないという利点がある。
[その他の実施の形態]
上記実施の形態では、係合部445が飛散防止部材43に対して全周で被さっていたが、周方向において一部を除いた略全周、あるいは周方向の一部のみに被さっている構成を採用してもよい。
上記実施の形態において、座部45の側では、座部45自身に設けた円筒部455によって駆動マグネット42の小径部426aを囲んで駆動マグネット42の飛散を防止したが、座部45の側でも、駆動マグネット42の端面において内周縁より半径方向外側にマグネット飛散防止用凹部428を設け、かかるマグネット飛散防止用凹部428に嵌るマグネット飛散防止用凸部を座部45に形成してもよい。
上記形態では、モータ装置としてポンプ装置100を例示したが、アクチュエータの駆動源として用いられるモータ装置に本発明を適用してもよい。
上記形態では、ロータ部材40全体が熱可塑性樹脂により構成することによってマグネット装着部に熱可塑性を付与したが、ロータ部材のマグネット装着部以外の部分が熱可塑性樹脂以外の材料で構成されている場合に本発明を適用してもよい。
1 モータ
3 ステータ
4 ロータ
6 ポンプ室
30 ステータコア
33 駆動コイル
35 固定軸
40 ロータ部材
41 ラジアル軸受
42 駆動マグネット
43 飛散防止部材
44 マグネット装着部
45 座部
100 ポンプ装置(モータ装置)
421 駆動マグネットの一方の端面
422 駆動マグネットの他方の端面
440 マグネット装着部の先端部

Claims (9)

  1. 駆動コイルが巻回されたステータコアを備えたステータと、
    前記ステータコアに対向配置された筒状の駆動マグネット、および該駆動マグネットを保持するロータ部材を備えたロータと、
    を有するモータ装置において、
    前記ロータ部材は、前記駆動マグネットの一方の端面を受ける座部と、該座部から起立して前記駆動マグネットの内側に嵌る筒状のマグネット装着部と、を備え、
    前記駆動マグネットの前記一方の端面および他方の端面のうちの少なくとも一方の端面には、内周縁より半径方向外側にマグネット飛散防止用凹部が形成され、
    当該マグネット飛散防止用凹部には、前記ロータ部材に保持されたマグネット飛散防止用凸部が嵌っていることを特徴とするモータ装置。
  2. 前記マグネット飛散防止用凹部および前記マグネット飛散防止用凸部は、周方向の複数個所に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ装置。
  3. 前記駆動マグネットにおいて、当該駆動マグネットを金型成形する際のゲートが位置する個所によって周方向で挟まれた個所に前記マグネット飛散防止用凹部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のモータ装置。
  4. 前記マグネット飛散防止用凹部は、前記駆動マグネットの前記他方の端面に形成され、
    前記マグネット飛散防止用凸部は、前記マグネット装着部の先端部に保持されたリング状の飛散防止部材に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のモータ装置。
  5. 前記飛散防止部材は平板状であり、
    前記飛散防止部材は、前記駆動マグネットの前記他方の端面と前記マグネット装着部の先端部が前記駆動マグネットの前記他方の端面に被さるように変形した部分との間に保持されていることを特徴とする請求項4に記載のモータ装置。
  6. 前記駆動マグネットの前記座部側の端部は、半径方向内側の小径部と半径方向外側の大径部を備えた段付き形状を備え、
    前記座部には、前記小径部の周りを囲む円筒部が形成され、
    前記円筒部の外径寸法は、前記大径部の外径寸法と等しいことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一個に記載のモータ装置。
  7. 前記ロータ部材には、前記座部に対して前記マグネット装着部が起立する側とは反対側にインペラが形成され、
    前記ロータは、前記ステータに対して隔壁を介して区画形成されたポンプ室に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のモータ装置。
  8. 前記インペラは、前記ポンプ室に対して液体の吸入および吐出を行なうことを特徴とする請求項7に記載のモータ装置。
  9. 駆動コイルが巻回されたステータコアを備えたステータと、
    前記ステータコアに対向配置された筒状の駆動マグネット、および該駆動マグネットが保持されたロータ部材を備えたロータと、
    を有するモータ装置の製造方法において、
    前記ロータ部材に前記駆動マグネットを保持させるにあたって、前記ロータ部材に対して、前記駆動マグネットの一方の端面を受ける座部と、該座部から起立する筒状のマグネット装着部と、を形成しておくとともに、前記駆動マグネットの前記一方の端面および他方の端面のうちの少なくとも一方の端面にはマグネット飛散防止用凹部を形成しておき、
    前記駆動マグネットを前記マグネット装着部に挿着した際、前記マグネット飛散防止用凹部に前記ロータ部材に保持されたマグネット飛散防止用凸部が前記マグネット飛散防止用凹部に嵌った状態とすることを特徴とするモータ装置の製造方法。
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