JP2010235937A - イエロー顔料分散物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録用カートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインクジェット記録物 - Google Patents
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Abstract
Description
また、顔料を使用するにあたっては、他にも、所望の透明性を発現させるために必要な粒子径及び粒子形を有すること、使用される環境条件下における堅牢性、例えば耐光性、耐熱性、オゾンなどの酸化性ガスに対する耐性、その他有機溶剤や亜硫酸ガスなどへの耐薬品堅牢性が良好であること、使用される媒体中において微小粒子まで分散し、かつ、その分散状態が安定であること、等の性質も必要となる。特に、良好な色相を有し、光、湿熱及び環境中の活性ガス、中でも着色力が高く、光に対して堅牢な顔料が強く望まれている。
また、本発明は、色相、着色力、光堅牢性及びオゾンガス堅牢性に優れたインクジェット記録物を提供することを目的とする。
〔1〕
下式(1)で表されるアゾ顔料又は互変異性体を少なくとも1種と、
C.I.ピグメントイエロー1,2,3,12,13,14,16,17,73,74,75,83,93,95,97,98,109,110,114,120,128,138,139,150,151,154,155,180,185,213からなる群より選択される少なくとも1種とを含む着色剤を含有することを特徴とするイエロー顔料分散物。
上記アゾ顔料又は互変異性体が、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)が7.2°及び25.9°に特徴的なX線回折ピークを有する〔1〕に記載のイエロー顔料分散物。
前記アゾ顔料又は互変異性体が、前記イエロー顔料分散物中の全顔料固形分に対して10質量%以上含まれる〔1〕又は〔2〕に記載のイエロー顔料分散物。
更に分散剤を、該着色剤に対して10〜140質量%で含む〔1〕〜〔3〕のいずれか1つに記載のイエロー顔料分散物。
更に高沸点有機溶媒を、イエロー顔料分散物の全量に対して0.1〜30質量%で含む、〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載のイエロー顔料分散物。
更に浸透促進剤を、イエロー顔料分散物の全量に対して1〜20質量%で含む、〔1〕〜〔5〕のいずれか1つに記載のイエロー顔料分散物。
〔1〕〜〔6〕のいずれか1つに記載のイエロー顔料分散物を含むインクジェット記録用インク。
〔7〕に記載のインクジェット記録用インクを含むインクジェット記録用カートリッジ。
〔7〕に記載のインクジェット記録用インクを用いて画像を形成するインクジェット記録方法。
〔7〕に記載のインクジェット記録用インクを用いて画像を形成するインクジェット記録装置。
〔7〕に記載のインクジェット記録用インクを用いて画像が形成されてなるインクジェット記録物。
また、本発明のインクジェット記録物によれば、着色力、光堅牢性及びオゾンガス堅牢性に優れたインクジェット記録物とすることができる。
本発明のイエロー顔料分散物は、光堅牢性に優れた着色物として、例えば、インクジェットなどの印刷用のインク、電子写真用のカラートナー、LCD、PDPなどのディスプレーやCCDなどの撮像素子で用いられるカラーフィルター、塗料、着色プラスチック等に使用することができる。
本発明のイエロー顔料分散物は、下式(1)で表されるアゾ顔料又は互変異性体(以下、単に式(1)で表されるアゾ顔料と称する場合がある)を少なくとも1種と、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,12,13,14,16,17,73,74,75,83,93,95,97,98,109,110,114,120,128,138,139,150,151,154,155,180,185,213からなる群より選択される少なくとも1種(以下、単に「A群のイエロー顔料」、「イエロー顔料(A)」と称する場合がある)とを含有する。
本発明のイエロー顔料分散物に含有される式(1)で表されるアゾ顔料以外の成分としては、式(1)で表されるアゾ顔料の互変異性体、結晶多形、塩、水和物等を挙げることができる。
本発明のX線回折測定は、日本工業規格JISK0131(X線回析分析通則)に準じて、粉末X線回折測定装置RINT2500(株式会社リガク製)にて行うことができる。
上式(2)で表されるヘテロ環アミン(ジアゾ成分)のジアゾニウム塩への調製及びジアゾニウム塩と上式(3)で表される化合物(カップリング成分)とのカップリング反応は、慣用法によって実施できる。
カップリング反応する工程は、酸性反応媒質中〜塩基性反応媒質中で実施することができるが、本発明のアゾ顔料は酸性〜中性反応媒質中で実施することが好ましく、特に酸性反応媒質中で実施することがジアゾニウム塩の分解を抑制し効率良くアゾ顔料に誘導することができる。
本発明は上記製造方法で製造されたアゾ顔料組成物にも関する。
本発明の製造方法においては、後処理を行う工程を含むことが好ましい。この後処理工程の方法としては、例えば、ソルベントソルトミリング、ソルトミリング、ドライミリング、ソルベントミリング、アシッドペースティング等の磨砕処理、溶媒加熱処理などによる顔料粒子制御工程、樹脂、界面活性剤及び分散剤等による表面処理工程が挙げられる。
このA群のイエロー顔料は、色相と画像堅牢性及び顔料分散性の観点から、C.I.ピグメントイエロー74,110,120,128,138,139,150,155,185,213からなる群より選択される少なくとも1種であるのが好ましく、C.I.ピグメントイエロー74,128,155,138,139,185,213からなる群より選択される少なくとも1種であるのがより好ましく、その中でも特にC.I.ピグメントイエロー74,128,155,185,213からなる群より選択される少なくとも1種であるのが最も好ましい。
また、イエロー顔料分散物中、分散剤を前記着色剤に対して10〜140質量%で含むことが好ましく、20〜80質量%で含むことがより好ましく、30〜55質量%で含むことが、分散物の経時安定性、インクジェット用インクの吐出性、印画濃度、印画物の色再現性等の点から特に好ましい。
高沸点有機溶媒は沸点が150℃以上の有機溶媒であり、170℃以上であるのが好ましい。例えば、特開2001−262018号、同2001−240763号、同2001−335734号、同2002−80772号の各公報に記載の高沸点有機溶媒を挙げることができる。中でも好ましくはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、1,2−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンであり、より好ましくはプロピレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、2−ピロリドンである。
本発明のイエロー顔料分散物は、浸透促進剤を、イエロー顔料分散物の全量に対して0.1〜20質量%で含むことが好ましい。より好ましくは1〜15質量%で含み、更に好ましくは3〜10質量%で含む。 本発明のイエロー顔料分散物は、浸透促進剤を、イエロー顔料分散物の全量に対して1〜20質量%で含むことが好ましい。より好ましくは1〜15質量%で含み、更に好ましくは3〜10質量%で含む。
本発明のインクジェット記録用インク(以下、「インク」という場合がある)は、上記で説明したイエロー顔料分散物を用いる。好ましくは、水溶性溶媒、水等を混合して調製される。ただし、特に問題がない場合は、前記本発明の顔料分散物をそのまま用いてもよい。
インクジェット記録方法は、インクジェット記録用インクを用い、記録信号に応じてインクジェット記録装置の記録ヘッドから記録媒体表面にインクを吐出して、記録媒体表面に画像を形成する方法である。
ここで、インクジェット記録装置は、インクジェット記録用インクを用い、インク(必要により処理液)を記録媒体表面に吐出する記録ヘッドを備え、記録媒体表面に前記インクを記録ヘッドから吐出することにより、画像を形成する装置である。なお、インクジェット記録装置は、記録ヘッドに、インクを供給することができ、かつ、インクジェット記録装置本体に対して脱着可能なインクジェット記録用インクカートリッジ(以下、「インクカートリッジ」と称す場合がある)を備えていてもよい。この場合、このインクジェット記録用インクカートリッジには、インクが収納される。
また、インクジェット記録用インクカートリッジは、記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置に対して脱着可能であり、インクジェット記録装置に装着した状態で、記録ヘッドにインクを供給できる構成を有するものであれば、従来公知のインクカートリッジが利用できる。
X線巻球 : Cu
管電圧 : 55KV
管電流 : 280mA
スキャン方法 : 2θ/θスキャン
スキャン速度 : 6deg./min.
サンプリング間隔 :0.100deg.
スタート角度(2θ) : 5deg.
ストップ角度(2θ) : 55deg.
ダイバージェンススリット : 2deg.
スキャッタリングスリット : 2deg.
レジーピングスリット : 0.6mm
縦型ゴニオメータ使用
シアノ酢酸メチル29.7g(0.3モル)にオルトギ酸トリメチル42.4g(0.4モル)、無水酢酸20.4g(0.2モル)、p−トルエンスルホン酸0.5gを加えて110℃(外温)に加熱し、反応系から生じる低沸点成分を留去しながら20時間攪拌した。この反応液を減圧濃縮した後、シリカゲルカラム精製を行い前記中間体(a)を14.1g(黄色粉末、収率30%)で得た。得られた中間体(a)のNMR測定結果は以下の通りである。1H−NMR(300MHz、CDCl3)7.96(s,1H), 4.15(s,3H), 3.81(s,3H)
メチルヒドラジン7.4mL(141ミリモル)にイソプロパノール150mLを加えて15℃(内温)に冷却し、この混合液に中間体(a)7.0g(49.6ミリモル)を徐々に添加した後、50℃に加熱して1時間40分攪拌した。この反応液を減圧濃縮した後、シリカゲルカラム精製を行い前記中間体(b)を10.5g(白色粉末、収率50%)で得た。得られた中間体(b)のNMR測定結果は以下の通りである。1H−NMR(300MHz、CDCl3)7.60(s,1H), 4.95(brs,2H), 3.80(s,3H), 3.60(s,3H)
メタノール1.1Lに水136mLを加えて、炭酸水素ナトリウム182g(2.17モル)を添加し、室温にて攪拌した。同温度にて塩化シアヌル200g(1.08モル)を分割添加した。添加終了後、内温を30℃まで昇温した。同温度にて30分間攪拌した後、水500mLを加え、析出した固体を濾別し、水500mL、メタノール300mLでかけ洗い後、乾燥を行い、前記中間体(c)を168g(白色粉末、収率86.2%)で得た。得られた中間体(c)のNMR測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)4.14(s,3H)
ヒドラジン1水和物363mL(7.46モル)に水673mLを加えて10℃(内温)に冷却し、この混合液に中間体(c)168g(934ミリモル)を徐々に添加(内温20℃以下)した後、氷浴をはずし、室温まで昇温し、同温度にて30分攪拌した。反応液から析出した結晶をろ取、水700mL、アセトニトリル1Lでかけ洗い後、乾燥を行い前記中間体(d)の粗精製物(白色粉末)を得た。
中間体(d)の粗精製物に、エチレングリコール480mLを加えて室温で攪拌した。この懸濁液にピバロイルアセトニトリル257g(2.06モル)を加え、内温が50℃になるまで加熱した。同温度にて12M塩酸水をpH3になるように滴下した後、内温が80℃になるまで加熱して3時間攪拌した。反応終了後、氷冷し内温が8℃になるまで冷却し、析出した結晶をろ取、水でかけ洗い後、シリカゲルカラム精製を行い、前記中間体(e)を105g(白色粉末、2工程収率29.2%)で得た。得られた中間体(e)のNMR測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(300MHz、d−DMSO)7.00(s,4H), 5.35(s,2H), 4.05(s,3H), 1.22(s,18H)
酢酸125mLと硫酸24mLの混合液を氷冷し、内温を3℃まで冷却した。同温度にてニトロシル硫酸26.4gを添加し、続いて、同温度にて中間体(b)11.6gを分割添加して溶解させた。同温度にて1時間攪拌した後、同温度にて尿素1.2gを分割添加し、同温度にて15分間攪拌し、ジアゾニウム塩溶液を得た。別に、中間体(e)11.6gをメタノール405mLに室温にて完溶させ、氷冷して内温を−3℃に冷却した。同温にて、上述のジアゾニウム塩溶液を内温が3℃以下になるように分割添加し、添加終了後、2時間攪拌した。氷浴をはずし、室温にて10分間攪拌した後、析出した結晶を濾別し、メタノール150mLでかけ洗いし、更に水100mLでかけ洗いした。得られた結晶を乾燥せずに水750mLに懸濁させ、8規定の水酸化カリウム水溶液を添加して、pHを5.7にした。室温にて20分間攪拌した後、得られた結晶を濾別し、水で十分にかけ洗いしたのち、メタノール80mLでかけ洗いした。得られた結晶を室温にて、12時間乾燥させた。
得られたアゾ顔料(1)を透過型顕微鏡(日本電子(株)製:JEM−1010電子顕微鏡)で目視にて観察したところ、1次粒子の長軸方向の長さは、約150nmであった。
アゾ顔料(1)のX線回折の測定を上記の条件により行ったところ、ブラッグ角(2θ±0.2°)が7.2°及び25.9°に特徴的なX線回折ピークを示した。
CuKα特性X線回折図を図1に示す。
下記モノマー組成の成分を全量が100質量部になるように混合し、更に重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1質量部添加し、窒素ガス置換を十分に行い、合成混合液を得た。
メチルメタクリレート 35 質量部
メタクリル酸 10 質量部
2−メルカプトエタノール 0.1質量部
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を2.25質量部、C.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)を0.25質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物1(体積平均粒子径;Mv≒73nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を2.0質量部、C.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)を0.5質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物2(体積平均粒子径;Mv≒78nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を1.5質量部、C.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)を1.0質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物3(体積平均粒子径;Mv≒82nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を1.25質量部、C.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)を1.25質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物4(体積平均粒子径;Mv≒83nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を2.25質量部、C.I.ピグメント・イエロー155(クラリアント社製INKJET YELLOW 4G VP2532)を0.25質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、2時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物5(体積平均粒子径;Mv≒75nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を2.0質量部、C.I.ピグメント・イエロー155(クラリアント社製INKJET YELLOW 4G VP2532)を0.5質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、2時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物6(体積平均粒子径;Mv≒80nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を1.5質量部、C.I.ピグメント・イエロー155(クラリアント社製INKJET YELLOW 4G VP2532)を1.0質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、2時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物7(体積平均粒子径;Mv≒84nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を1.25質量部、C.I.ピグメント・イエロー155(クラリアント社製INKJET YELLOW 4G VP2532)を1.25質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、2時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物8(体積平均粒子径;Mv≒83nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を2.25質量部、C.I.ピグメント・イエロー110(チバスペシャリティ社製IRGAZIN YELLOW 2RLT)を0.25質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物9(体積平均粒子径;Mv≒81nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を2.25質量部、C.I.ピグメント・イエロー128(チバスペシャリティ社製CROMOPHTAL YELLOW 8GN)を0.25質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物10(体積平均粒子径;Mv≒84nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を2.25質量部、C.I.ピグメント・イエロー138(BASF社製PALIOTOL L YELLOW 0960 HD)を0.25質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物11(体積平均粒子径;Mv≒81nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を2.25質量部、C.I.ピグメント・イエロー139(BASF社製PALIOTOL D YELLOW 1891)を0.25質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物12(体積平均粒子径;Mv≒83nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を2.25質量部、C.I.ピグメント・イエロー150(チバスペシャリティ社製CROMOPHTAL YELLOW LA2)を0.25質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物13(体積平均粒子径;Mv≒70nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を2.25質量部、C.I.ピグメント・イエロー185(BASF社製PALIOTOL YELLOW D1155)を0.25質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物14(体積平均粒子径;Mv≒76nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
合成例1で合成したアゾ顔料(1)を2.25質量部、C.I.ピグメント・イエロー213(クラリアント社製Hostaperm Yellow H5G)を0.25質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った。分散終了後、ジルコニアビーズを分離し、黄色の顔料分散物15(体積平均粒子径;Mv≒70nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)を得た。
実施例1で用いたアゾ顔料(1)の2.25質量部及びC.I.ピグメント・イエロー74の0.25質量部の計2.5質量部を、C.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)の2.5質量部に置き換えた以外は実施例1と同様にして分散時間を顔料分散物の体積平均粒子径(Mv)が100nm以下(体積平均粒子径;Mv≒68nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)になるまで実施して、黄色の比較顔料分散物1を得た。
実施例5で用いたアゾ顔料(1)の2.25質量部及びC.I.ピグメント・イエロー155の0.25質量部の計2.5質量部を、C.I.ピグメント・イエロー155(クラリアント社製INKJET YELLOW 4G VP2532)の2.5質量部に置き換えた以外は実施例5と同様にして分散時間を顔料分散物の体積平均粒子径(Mv)が100nm以下(体積平均粒子径;Mv≒38nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)になるまで実施して、黄色の比較顔料分散物2を得た。
実施例9で用いたアゾ顔料(1)の2.25質量部及びC.I.ピグメント・イエロー110の0.25質量部の計2.5質量部を、C.I.ピグメント・イエロー110(チバスペシャリティ社製IRGAZIN YELLOW 2RLT)の2.5質量部に置き換えた以外は実施例9と同様にして分散時間を顔料分散物の体積平均粒子径(Mv)が100nm以下(体積平均粒子径;Mv≒55nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)になるまで実施して、黄色の比較顔料分散物3を得た。
実施例10で用いたアゾ顔料(1)の2.25質量部及びC.I.ピグメント・イエロー128の0.25質量部の計2.5質量部を、C.I.ピグメント・イエロー128(チバスペシャリティ社製CROMOPHTAL YELLOW 8GN)の2.5質量部に置き換えた以外は実施例10と同様にして分散時間を顔料分散物の体積平均粒子径(Mv)が100nm以下(体積平均粒子径;50Mv≒nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)になるまで実施して、黄色の比較顔料分散物4を得た。
実施例11で用いたアゾ顔料(1)の2.25質量部及びC.I.ピグメント・イエロー138の0.25質量部の計2.5質量部を、C.I.ピグメント・イエロー138(BASF社製PALIOTOL L YELLOW 0960 HD)の2.5質量部に置き換えた以外は実施例11と同様にして分散時間を顔料分散物の体積平均粒子径(Mv)が100nm以下(体積平均粒子径;Mv≒78nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)になるまで実施して、黄色の比較顔料分散物5を得た。
実施例12で用いたアゾ顔料(1)の2.25質量部及びC.I.ピグメント・イエロー139の0.25質量部の計2.5質量部を、C.I.ピグメント・イエロー139(BASF社製PALIOTOL D YELLOW 1891)の2.5質量部に置き換えた以外は実施例12と同様にして分散時間を顔料分散物の体積平均粒子径(Mv)が100nm以下(体積平均粒子径;Mv≒51nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)になるまで実施して、黄色の比較顔料分散物6を得た。
実施例13で用いたアゾ顔料(1)の2.25質量部及びC.I.ピグメント・イエロー150の0.25質量部の計2.5質量部を、C.I.ピグメント・イエロー150(チバスペシャリティ社製CROMOPHTAL YELLOW LA2)の2.5質量部に置き換えた以外は実施例13と同様にして分散時間を顔料分散物の体積平均粒子径(Mv)が100nm以下(体積平均粒子径;Mv67≒nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)になるまで実施して、黄色の比較顔料分散物7を得た。
実施例14で用いたアゾ顔料(1)の2.25質量部及びC.I.ピグメント・イエロー185の0.25質量部の計2.5質量部を、C.I.ピグメント・イエロー185(BASF社製PALIOTOL YELLOW D1155)の2.5質量部に置き換えた以外は実施例14と同様にして分散時間を顔料分散物の体積平均粒子径(Mv)が100nm以下(体積平均粒子径;Mv70≒nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)になるまで実施して、黄色の比較顔料分散物8を得た。
実施例15で用いたアゾ顔料(1)の2.25質量部及びC.I.ピグメント・イエロー213の0.25質量部の計2.5質量部を、C.I.ピグメント・イエロー213(クラリアント社製Hostaperm Yellow H5G)の2.5質量部に置き換えた以外は実施例15と同様にして分散時間を顔料分散物の体積平均粒子径(Mv)が100nm以下(体積平均粒子径;Mv≒44nm:日機装(株)製Nanotrac150(UPA−EX150)を用いて測定)になるまで実施して、黄色の比較顔料分散物9を得た。
実施例1で用いたアゾ顔料(1)の2.25質量部及びC.I.ピグメント・イエロー74の0.25質量部の計2.5質量部を下記式で表される化合物(DYE−A)の2.5質量部に置き換えた以外は実施例1と同様にして行ったところ、溶解してしまい、分散できなかった。
顔料2.5質量部、オレイン酸ナトリウム0.5質量部、グリセリン5質量部、水42質量部を混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ100質量部とともに遊星型ボールミルを用いて毎分300回転、3時間分散を行った地点での分散物の粒子径測定の結果、100nm以上の粗大粒子が確認されるものを×、分散できなかったものを××、ほとんど確認されないものを○として、本発明の顔料分散物1〜15、比較顔料分散物1〜10を評価した。結果を表−1に示す。
上記実施例1〜15、及び比較例1〜9で得られた顔料分散物を室温にて4週間静置した。その結果、沈殿物が目視で確認されるものを×、沈殿物が確認されなかったものを○とした。結果を表−1に示す。
上記実施例1〜15、及び比較例1〜9で得られた顔料分散物をNo.3のバーコーターを用いてエプソン社製フォトマット紙に塗布した。得られた塗布物の画像濃度を反射濃度計(X−Rite社製X−Rite938)を用いて測定し、「着色力(OD:Optical Density)」を以下の基準で評価した。ODが1.4以上の場合を◎、1.2以上で1.4未満の場合を○、1.2未満の場合を×とした。結果を表−1に示す。
色相については、上記で得られた塗布物の色度を目視にて緑味が少なく鮮やかさが大きいものを◎(良好)、どちらか一方が当てはまらないものを○、及びどちらも当てはまらないものを×(不良)として評価を行った。結果を表−1に示す。
色相評価に用いた画像濃度1.0の塗布物を作成し、フェードメーターを用いてキセノン光(99000lux;TACフィルター存在下)を14日間照射し、キセノン照射前後の画像濃度を反射濃度計を用いて測定し、色素残存率[(照射後濃度/照射前濃度)×100%]が90%以上の場合を◎、80%以上90%未満の場合を○、60%以上80%未満の場合を△、60%未満の場合を×として、顔料分散物1〜15、及び比較顔料分散物1〜9を評価した。結果を表−1に示す。
色相評価に用いた画像濃度1.0の塗布物を作成し、オゾン濃度5.0ppm25℃湿度50%条件下を28日間曝露し、オゾンガス曝露前後の画像濃度を反射濃度計を用いて測定し、色素残存率[(照射後濃度/照射前濃度)×100%]が90%以上の場合を◎、80%以上90%未満の場合を○、70%以上80%未満の場合を△、70%未満の場合を×として、顔料分散物1〜15、及び比較顔料分散物1〜9を評価した。結果を表−1に示す。
なお、例えば表中の「(1)/PY−74=9/1」は、アゾ顔料(1)とC.I.ピグメントイエロー74を9:1の質量比で用いたことを表す。
実施例1で得られた黄色の顔料分散物1を固形分で5質量%、グリセリン10質量%、2−ピロリドン5質量%、1,2―ヘキサンジオール2質量%、トリエチレングリコールモノブチルエーテル2質量%、プロピレングリコール0.5質量%、サーフィノール465(エアープロダクツ社製のノニオン系界面活性剤)1質量%、イオン交換水74.5質量%になる様に各成分を加えて、得られた混合液を1.2μmのフィルター(アセチルセルロース膜、外径:25mm、富士フイルム(株)製)を取り付けた容量20mlのシリンジで濾過し、粗大粒子を除去することにより黄色顔料インク液1を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例2で得られた顔料分散物2を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液2を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例3で得られた顔料分散物3を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液3を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例4で得られた顔料分散物4を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液4を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例5で得られた顔料分散物5を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液5を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例6で得られた顔料分散物6を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液6を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例7で得られた顔料分散物7を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液7を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例8で得られた顔料分散物8を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液8を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例9で得られた顔料分散物9を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液9を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例10で得られた顔料分散物10を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液10を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例11で得られた顔料分散物11を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液11を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例12で得られた顔料分散物12を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液12を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例13で得られた顔料分散物13を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液13を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例14で得られた顔料分散物14を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液14を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、実施例15で得られた顔料分散物15を用いた以外は、実施例16と同様にして黄色顔料インク液15を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、比較例1で得られた比較顔料分散物1を用いた以外は、実施例16と同様にして比較黄色顔料インク液1を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、比較例2で得られた比較顔料分散物2を用いた以外は、実施例16と同様にして比較黄色顔料インク液2を得た。
黄色の顔料分散物1に代えて、比較例4で得られた比較顔料分散物4を用いた以外は、実施例16と同様にして比較黄色顔料インク液3を得た。
上記実施例16〜30及び比較例11〜13のイエロー顔料インク液をセイコーエプソン(株)社製インクジェットプリンターPX−V630のイエローインク液のカートリッジに充填し、受像紙はセイコーエプソン(株)社製写真用紙クリスピア<高光沢>、カラー設定:色補正なし、印刷品質:フォトで、イエローのOD値が0.7〜1.8になるように階段状に濃度が変化したイエローの単色画像パターンを印画させ記録物を得た。該記録物の、色相、印画特性、画像堅牢性(耐光性・耐オゾンガス性)並びに画像品質の評価を行った。
インクジェットプリンターで、階段状に濃度が変化したイエローの単色画像パターンを印画させた実施例31の各記録物の反射濃度を分光光度計GRETAG SPM−50(GRETAG社製)を用いて測定した。
測定条件は、光源D50、光源フィルターなしで、白色標準は絶対白とし、視野角は2°とし、CIEで規定したL*値、a*値、b*値を得た。以下の判定基準に基づき評価した。
評価◎:a*=0の場合に、b*≧95かつb*=95のときa*≦−5、
−5≦a*≦0の場合に、b*≦30かつ60≦b*≦95のときa*≦−10
評価○:評価◎の条件で、どれか一方が当てはまらないもの
評価×:評価◎の条件で、どれにも当てはまらないもの
上記イエロー顔料インク液をセイコーエプソン(株)社製インクジェットプリンターPX−V630のイエローインク液のカートリッジに装填し、受像シートはセイコーエプソン(株)社製写真用紙クリスピア<高光沢>にカラー設定:色補正なし、印刷品質:フォトで、イエローのベタ印画パターンを作成し単色濃度で2.0≦ODmaxのものを◎、1.8≦ODmax<2.0のものを○、1.5≦ODmax<1.8のものを×として評価した。
ウェザーメーター(アトラス社製)を使用し、画像にキセノン光(9.9万ルックス)を14日照射した。照射開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X−Rite310TR)を使用して実施例31の各記録物に記録されている単色(イエロー)のOD値を測定した。なお、前記反射濃度は、0.7、1.0及び1.8の3点で測定した。
得られた結果から次式:ROD(%)=(D/D0)×100を用いて、光学濃度残存率(ROD)を求めた。(式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。)
更に、上記試験の結果に基づき、下記の判定基準を用いて、記録物に記録された画像の耐光性を評価した。
評価◎:試験開始から14日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価○:試験開始から14日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価△:試験開始から14日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価×:試験開始から14日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
本試験においては、光に長時間曝露してもRODの低下が少ない記録物が優れる。
得られた結果を「光堅牢性」として表2−1に示した。
オゾンガス濃度が5ppm(25℃;50%RH)に設定された条件下で記録物を28日間、オゾンガスに曝露した。オゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。曝露開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X−Rite310TR)を使用してセイコーエプソン(株)社製写真用紙クリスピア<高光沢>に記録されている単色(イエロー)のOD値を測定した。なお、前記反射濃度は、0.7、1.0及び1.8の3点で測定した。
得られた結果から次式:ROD(%)=(D/D0)×100を用いて、光学濃度残存率(ROD)を求めた。(式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。)
更に、上記試験の結果に基づき、下記の判定基準を用いて、記録物に記録された画像の耐オゾン性を評価した。
評価◎:試験開始から28日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価○:試験開始から28日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価△:試験開始から28日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価×:試験開始から28日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
本試験においては、オゾンに長時間曝露してもRODの低下が少ない記録物が優れる。
得られた結果を「オゾンガス堅牢性」として表2−1に示した。
上記実施例16〜30及び比較例11〜13のイエロー顔料インク液をセイコーエプソン(株)社製インクジェットプリンターPX−V630のイエローインク液のカートリッジに充填し、受像紙はゼロックス(株)社製普通紙(4024)にカラー設定:色補正なし、印刷品質:フォトで、イエローのOD値が0.3〜1.0になるように階段状に濃度が変化したイエローの単色画像パターンを印画させ記録物を得た。該記録物の画像堅牢性(耐光性・耐オゾンガス性)の評価を行った。
ウェザーメーター(アトラス社製)を使用し、画像にキセノン光(9.9万ルックス)を7日照射した。照射開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X−Rite310TR)を使用して実施例32の各記録物に記録されている単色(イエロー)のOD値を測定した。なお、前記反射濃度は、0.5、0.8及び1.0の3点で測定した。
得られた結果から次式:ROD(%)=(D/D0)×100を用いて、光学濃度残存率(ROD)を求めた。(式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。)
更に、上記試験の結果に基づき、下記の判定基準を用いて、記録物に記録された画像の光堅牢性を評価した。
評価◎:試験開始から7日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価○:試験開始から7日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価△:試験開始から7日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価×:試験開始から7日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
本試験においては、光に長時間曝露してもRODの低下が少ない記録物が優れる。
得られた結果を「光堅牢性」として表2−2に示した。
オゾンガス濃度が5ppm(25℃;50%RH)に設定された条件下で記録物を14日間、オゾンガスに曝露した。オゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。曝露開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X−Rite310TR)を使用してゼロックス(株)社製普通紙<4024>に記録されている単色(イエロー)のOD値を測定した。なお、前記反射濃度は、0.5、0.8及び1.0の3点で測定した。
得られた結果から次式:ROD(%)=(D/D0)×100を用いて、光学濃度残存率(ROD)を求めた。(式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。)
更に、上記試験の結果に基づき、下記の判定基準を用いて、記録物に記録された画像のオゾンガス堅牢性を評価した。
評価◎:試験開始から14日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価○:試験開始から14日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価△:試験開始から14日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価×:試験開始から14日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
本試験においては、オゾンに長時間曝露してもRODの低下が少ない記録物が優れる。
得られた結果を「オゾンガス堅牢性」として表2−2に示した。
(顔料含有高分子ビニルポリマー粒子の水分散物の調製)
合成例2で得られた、固形分が50%の高分子ビニルポリマー溶液(1)10質量部に5mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した。なお、高分子ビニルポリマーのメタクリル酸あるいはアクリル酸を完全中和するアルカリ量を添加した。合成例1で合成したアゾ顔料(1)9.5質量部とC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部を加え、ロールミルで4時間混練した。混練物をイオン交換水100質量部に分散した。得られた分散物から減圧下、55℃で有機溶媒を完全に除去し、更に水を除去することにより濃縮し、固形分濃度が15質量%の顔料含有ビニルポリマー粒子の水分散物を得た。
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた2リットル三口フラスコに、メチルエチルケトン350.0gを仕込んで、75℃まで昇温した。反応容器内温度を75℃に保ちながら、フェノキシエチルアクリレート162.0g、メチルメタクリレート180.0g、アクリル酸18.0g、メチルエチルケトン70g、及び重合開始剤「V−601」(和光純薬(株)製)1.44gからなる混合溶液を、2時間で滴下が完了するように等速で滴下した。滴下完了後、「V−601」0.72g、メチルエチルケトン36.0gからなる溶液を加え、75℃で2時間攪拌後、更に「V−601」0.72g、イソプロパノール36.0gからなる溶液を加え、75℃で2時間攪拌した後、85℃に昇温して、更に2時間攪拌を続けた。得られた共重合体の質量平均分子量(Mw)は64000(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算で算出、使用カラムはTSKgel SuperHZM−H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ200(東ソー社製))、酸価は38.9(mgKOH/g)であった。 次に、室温の上記混合溶液668.3gを秤量し、イソプロパノール388.3g、1mol/LNaOH水溶液145.7mlを加え、その後反応容器内温度を80℃に昇温した。
次に蒸留水720.1gを20ml/minの速度で滴下し、水分散化せしめた。その後、大気圧下にて反応容器内温度80℃で2時間、85℃で2時間、90℃で2時間保った後、反応容器内を減圧にし、イソプロパノール、メチルエチルケトン、蒸留水を合計で913.7g留去し、固形分濃度28.0%の自己分散性ポリマー微粒子(B−01)の水分散物(エマルジョン)を得た。
グリセリン 5質量部
ジエチレングリコール 5質量部
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5質量部
ポリオキシプロピレングリセリルエーテル 10質量部
ジプロピレングリコール 5質量部
トリエタノールアミン 1質量部
オルフィンE1010(日信化学工業(株)製) 1質量部
自己分散性ポリマー微粒子(B−01)の水分散物 15質量部
イオン交換水 28質量部
上記を混合しイエロー顔料インク組成物21を得た。
東亜DKK(株)製pHメータ−WM−50EGにて、インク組成物のpHを測定したところ、pHは8.5であった。
[実施例42]
実施例41で用いたアゾ顔料(1)9.5質量部とC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えて、アゾ顔料(1)9質量部とC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)1質量部を用いた以外は実施例41と同様にしてイエロー顔料インク組成物22を得た。
実施例41で用いたC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えて、C.I.ピグメント・イエロー155(クラリアント社製INKJET YELLOW 4G VP2532)質量0.5部を用いた以外は実施例41と同様にしてイエロー顔料インク組成物23を得た。
実施例41で用いたC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えて、C.I.ピグメント・イエロー110(チバスペシャリティ社製IRGAZIN YELLOW 2RLT)0.5質量部を用いた以外は実施例41と同様にしてイエロー顔料インク組成物24を得た。
実施例41で用いたC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えて、C.I.ピグメント・イエロー128(チバスペシャリティ社製CROMOPHTAL YELLOW 8GN)0.5質量部を用いた以外は実施例41と同様にしてイエロー顔料インク組成物25を得た。
実施例41で用いたC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えて、C.I.ピグメント・イエロー138(BASF社製PALIOTOL L YELLOW 0960 HD)0.5質量部を用いた以外は実施例41と同様にしてイエロー顔料インク組成物26を得た。
実施例41で用いたC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えて、C.I.ピグメント・イエロー139(BASF社製PALIOTOL D YELLOW 1891)0.5質量部を用いた以外は実施例41と同様にしてイエロー顔料インク組成物27を得た。
実施例41で用いたC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えて、C.I.ピグメント・イエロー150(チバスペシャリティ社製CROMOPHTAL YELLOW LA2)0.5質量部を用いた以外は実施例41と同様にしてイエロー顔料インク組成物28を得た。
実施例41で用いたC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えて、C.I.ピグメント・イエロー185(BASF社製PALIOTOL YELLOW D1155)0.5質量部を用いた以外は実施例41と同様にしてイエロー顔料インク組成物29を得た。
実施例41で用いたC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えて、C.I.ピグメント・イエロー213(クラリアント社製Hostaperm Yellow H5G)1質量部を用いた以外は実施例41と同様にしてイエロー顔料インク組成物30を得た。
実施例41で用いたアゾ顔料(1)9.5質量部とC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えてC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)10質量部を用いた以外は実施例41と同様にして比較イエローインク組成物21を得た。
実施例41で用いたアゾ顔料(1)9.5質量部とC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えてC.I.ピグメント・イエロー155(クラリアント社製INKJET YELLOW 4G VP2532)10質量部を用いた以外は実施例41と同様にして比較イエローインク組成物22を得た。
実施例41で用いたアゾ顔料(1)9.5質量部とC.I.ピグメント・イエロー74(チバスペシャリティ社製Iralite YELLOW GO)0.5質量部に替えてC.I.ピグメント・イエロー128(チバスペシャリティ社製CROMOPHTAL YELLOW 8GN)10質量部を用いた以外は実施例41と同様にして比較イエローインク組成物23を得た。
上記実施例41〜50及び比較例21,22,23のイエロー顔料インク液をセイコーエプソン(株)社製インクジェットプリンターPX−V630のイエローインク液のカートリッジに装填し、受像シートはセイコーエプソン(株)社製写真用紙クリスピア<高光沢>にカラー設定:色補正なし、印刷品質:フォトでイエローのOD値が0.7〜1.8になるように階段状に濃度が変化したイエローの単色画像パターンを印画させて、それぞれ、記録物を得た。該記録物の色相、印画特性並びに画像堅牢性の評価を行った。
階段状に濃度が変化したイエローの単色画像パターンを印画させて得られた実施例51の各記録物の反射濃度を分光光度計GRETAG SPM−50(GRETAG社製)を用いて測定した。
測定条件は、光源D50、光源フィルターなしで、白色標準は絶対白とし、視野角は2°とし、CIEで規定したL*値、a*値、b*値を得た。以下の判定基準に基づき評価し、結果を表3に示した。
評価◎:a*=0のとき、b*≧95 かつ b*=95のとき a*≦−5
−5≦a*≦0の場合に、b*≦30 かつ 60≦b*≦95のとき、a*≦−10
評価○:評価◎の条件で、どれか一方が当てはまらないもの
評価△:評価◎の条件で、どれにも当てはまらないもの
上記実施例41〜50及び比較例21,22,23のイエロー顔料インク液をセイコーエプソン(株)社製インクジェットプリンターPX−V630のイエローインク液のカートリッジに装填し、受像シートはセイコーエプソン(株)社製写真用紙クリスピア<高光沢>にカラー設定:色補正なし、印刷品質:フォトで、イエローのベタ印画パターンを作成し単色濃度で2.0≦ODmaxのものを◎、1.8≦ODmax<2.0のものを○、1.5≦ODmax<1.8のものを△、ODmax<1.5のものを×と評価した。得られた結果を、表3に「着色力」として示した。
ウェザーメーター(アトラス社製)を使用し、実施例51の各記録物の画像にキセノン光(10万ルックス)を42日照射した。照射開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X−Rite310TR)を使用して各記録物に記録されている色(イエロー)のOD値を測定した。なお、前記反射濃度は、0.7、1.0及び1.8の3点で測定した。
得られた結果から次式:ROD(%)=(D/D0)×100を用いて、光学濃度残存率(ROD)を求めた。(式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。)
更に、上記試験の結果に基づき、下記の判定基準を用いて、記録物に記録された色(イエロー)の光堅牢性を以下の判定基準に基づき評価した。
[判定基準]
評価◎:試験開始から42日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価○:試験開始から42日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価△:試験開始から42日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価×:試験開始から42日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
本試験においては、光に長時間曝露してもRODの低下が少ない記録物が優れる。得られた結果を「光堅牢性」として表3に示した。
オゾンガス濃度が5ppm(25℃;50%RH)に設定された条件下で実施例51の各記録物を28日間、オゾンガスに曝露した。オゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。曝露開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X−Rite310TR)を使用して各印刷物に記録されている色(イエロー)のOD値を測定した。なお、前記反射濃度は、0.7、1.0及び1.8の3点で測定した。
得られた結果から次式:ROD(%)=(D/D0)×100を用いて光学濃度残存率(ROD)を求めた。(式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。)
[判定基準]
評価◎:試験開始から28日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価○:試験開始から28日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価△:試験開始から28日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価×:試験開始から28日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
したがって、本発明のイエロー顔料分散物は、例えば、インクジェットなどの印刷用のインク、電子写真用のカラートナー、LCD、PDPなどのディスプレーやCCDなどの撮像素子で用いられるカラーフィルター、塗料、着色プラスチック等に好適に使用することができる。
Claims (11)
- 前記アゾ顔料または互変異性体が、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)が7.2°及び25.9°に特徴的なX線回折ピークを有する請求項1に記載のイエロー顔料分散物。
- 前記アゾ顔料または互変異性体を、前記イエロー顔料分散物中の全顔料固形分に対して10質量%以上含む請求項1または2に記載のイエロー顔料分散物。
- さらに分散剤を、前記着色剤に対して10〜140質量%で含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のイエロー顔料分散物。
- さらに高沸点有機溶媒を、イエロー顔料分散物の全量に対して0.1〜30質量%で含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のイエロー顔料分散物。
- さらに浸透促進剤を、イエロー顔料分散物の全量に対して1〜20質量%で含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のイエロー顔料分散物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のイエロー顔料分散物を含むインクジェット記録用インク。
- 請求項7に記載のインクジェット記録用インクを含むインクジェット記録用カートリッジ。
- 請求項7に記載のインクジェット記録用インクを用いて画像を形成するインクジェット記録方法。
- 請求項7に記載のインクジェット記録用インクを用いて画像を形成するインクジェット記録装置。
- 請求項7に記載のインクジェット記録用インクを用いて画像が形成されてなるインクジェット記録物。
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