JP2010235589A - 4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトン及びその製造方法 - Google Patents

4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトン及びその製造方法 Download PDF

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Hiroshi Maekawa
博史 前川
Ikuzo Nishiguchi
郁三 西口
Taro Ozaki
太郎 尾▲崎▼
Binti Zulkifli Diana
ビンティ ズルキフリー ダイアナ
Taro Murakami
太郎 村上
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Abstract

【課題】簡単な工程により、各種の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンを、低コストで効率良く製造する方法の提供。
【解決手段】有機溶媒中で、フェニル基、または置換フェニル基を有すケトン化合物を、還元剤の存在下、ペルフルオロアルキル基を有すエステル化合物、及びケイ素化合物と反応させてアセタール化合物とし、これを脱シリル化剤で処理して式(4)で表される4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンを製造する。
Figure 2010235589

(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜8のシクロアルキル基を表し、Rfは炭素数1〜4のポリ又はペルフルオロアルキル基を表し;Rは水素原子又は置換基;nは1〜4の整数を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトン、及び4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの新規で効率的な製造方法に関する。
含フッ素有機化合物は医薬品,色素材料,高分子材料などに利用されている。また、近年はポリフルオロアルキル鎖を有する化合物は含フッ素化合物の効率的な分離精製に利用できることが示され、ポリフルオロアルキル鎖を有する化合物が数多く市販されている。
有機合成及び有機ファインケミカルズ合成において、炭素−炭素結合形成反応は極めて重要な反応であるが、トリフルオロアセチル基のようなポリフルオロアシル基を化合物に直接導入することは必ずしも容易ではない。
一般に、カルボニル基のような電子求引性置換基を有するベンゼン誘導体に直接置換基を導入すると、既存の置換基のメタ位に官能基が導入される。そのため、例えばアルキルフェニルケトンのパラ位にアシル基のような新たな官能基を導入するには、カルボニル基を保護したり、構造変換したりする必要がある。
カルボニル基を有するベンゼン環のパラ位に、ポリフルオロアシル基を導入することは極めて困難であり、出発原料として片方の置換基が臭素である二置換ベンゼンのグリニャール反応を用いる方法が知られているが、この方法は臭素以外の置換基がカルボニル基のようにグリニャール試薬と反応するものでは使用することができない。(例えば、特許文献1参照)
特開平7−101921号公報
Organic. Letters, 2001, 3, 3439-3442. Tetrahedron Letters,2002, 43, 635-637
したがって、本発明はこれら従来技術の問題点を解消して、簡単な工程により、各種の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンを、低コストで効率良く製造する方法を提供するとともに、該製造方法を用いて新規な4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンを提供することを目的とする。
本発明者等は、これまでマグネシウム金属を用いた芳香族アルデヒド及びケトンの炭素アシル化反応について、報告してきた(上記非特許文献1,2参照)。本発明者等は、このマグネシウム金属からの電子移動型反応を応用することによって、4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンを低コストで効率良く製造できることを見出し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は次の1.〜8.の構成を採用するものである。
1.有機溶媒中で、次の式(1)
COR (1)
(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜8のシクロアルキル基を表し;Rはフェニル基、置換フェニル基を表す。)
で表されるケトン化合物を、還元剤の存在下に、次の式(2)
RfCOOR (2)
(式中、Rfは炭素数1〜4のポリ又はペルフルオロアルキル基を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
で表されるフッ素含有エステル化合物、及び次の式(3)
SiCl (3)
(式中、R〜Rは、各独立して炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基を表す。)
で表されるケイ素化合物と反応させて得られるアセタール化合物を、脱シリル化剤で処理することを特徴とする、次の式(4)で表される4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法:
Figure 2010235589
(式中、R及びRfは上記と同じものを表し;Rは水素原子又は置換基;nは1〜4の整数を表す。)
2.前記式(2)で表されるフッ素含有エステル化合物として、トリフルオロ酢酸エステルを使用することを特徴とする1.に記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法。
3.前記還元剤が金属マグネシウムであることを特徴とする1.又は2.に記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法。
4.前記式(3)で表されるケイ素化合物がトリメチルシリルクロリドであることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法。
5.前記脱シリル化剤がテトラブチルアンモニウムフルオリドであることを特徴とする1.〜4.のいずれかに記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法。
6.反応を氷冷〜還流条件下で行うことを特徴とする1.〜5.のいずれかに記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法。
7.次の式(4)で表される4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトン:
Figure 2010235589
(式中、Rは炭素数2〜8のアルキル基又は炭素数3〜8のシクロアルキル基を表し;Rfは炭素数1〜4のポリ又はペルフルオロアルキル基を表し;Rは水素原子又は置換基;nは1〜4の整数を表す。)
8.前記式(4)において、Rfが−CF、Rが水素原子又はメチル基であることを特徴とする7.に記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトン。
本発明によれば、芳香族ケトンを出発原料として、ワンポットでポリフルオロアシル基のアセタールをベンゼン環に導入することができ、さらに得られたアセタールをテトラブチルアンモニウムフルオリドのような脱シリル化剤と反応させることにより、ベンゼン環のパラ位に位置選択的にポリフルオロアシル基を導入した芳香族ジケトンを、簡便かつ効率的に得ることができる。また、この製造方法を用いることによって、新規な4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンを得ることができる。
本発明では、原料として次の式(1)で表されるケトン化合物を使用する。
COR (1)
式(1)において、Rは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜8のシクロアルキル基を表し;Rはフェニル基、置換フェニル基を表す。
好ましいRとしては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、第3級ブチル基、イソブチル基等の低級アルキル基、及びシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。また、Rとしては−C5−n(R)(ここで、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表し、nは0〜4の整数を表す。)で表される置換又は非置換のフェニル基が挙げられる。
好ましいケトン化合物(1)の具体例としては、第3級ブチルフェニルケトン、イソブチロフェノン、シクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。
また、本発明では他の原料として、次の式(2)で表されるフッ素含有エステル化合物を使用する。
RfCOOR (2)
上記式(2)において、Rfは炭素数1〜4のポリフルオロアルキル基又はペルフルオロアルキル基(C2n+1:nは1〜4の整数)を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表す。
好ましいRとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等の低級アルキル基が挙げられる。
好ましいフッ素含有エステル化合物(2)の具体例としては、トリフルオロ酢酸メチル、トリフルオロ酢酸エチル等が挙げられる。
さらに、本発明では他の原料として、次の式(3)で表されるケイ素化合物を使用する。
SiCl (3)
上記式(3)において、R〜Rは同一又は異なるものであり、各独立して炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基を表す。好ましいアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等の低級アルキル基が挙げられるが、特にメチル基が好ましい。
好ましいケイ素化合物(3)の具体例としては、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)、トリエチルシリルクロリド、フェニルジメチルシリルクロリド等が挙げられる。
本発明では、有機溶媒中で、上記の式(1)で表されるケトン化合物を、還元剤の存在下に、上記の式(2)で表される含フッ素エステル化合物及び上記の式(3)で表されるケイ素化合物と反応させる。
この還元反応は、例えば次の反応式にしたがって進行し、ジヒドロベンゼン誘導体とベンゼン誘導体の混合物が得られるが、この混合物を一晩放置することによって全てがベンゼン誘導体に酸化される。この酸化反応は空気中の酸素によって自然に進行するが、積極的に過マンガン酸カリウム、テトラシアノ−1,4−ベンゾキノンのような酸化剤を加えるようにしてもよい。ついで、得られたアセタール化合物を脱シリル化剤で処理することによって、目的とする4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンを製造する。
Figure 2010235589
アセタール化合物を処理する脱シリル化剤としては、テトラアルキルアンモニウムフルオリド、アルカリ金属フルオリド、酸又はアルカリ等を用いることができるが、好ましい脱シリル化剤としては、テトラブチルアンモニウムフルオリド(nBuNF)のようなテトラアルキルアンモニウムフルオリドが挙げられる。
上記の反応において、反応に用いる化合物は全ての成分を予め混合させて反応させることができ、また一部の反応成分を後から滴下又は添加するようにしてもよい。各反応成分の好ましい使用割合は、ケトン化合物(1)1当量に対して、還元剤(Mg)1〜15当量、含フッ素エステル化合物(2)1〜20当量、ケイ素化合物(3)1〜15当量程度である。
還元剤としては、金属、或いはサマリウム、イッテリビウム塩のような還元力のある金属塩を使用することができる。また、還元剤に代えて電極を用いて電気的に還元してもよい。特に好ましい還元剤としては、グリニヤール反応用の削状マグネシウムのような金属マグネシウムが挙げられる。
本発明によれば、式(1)で表される芳香族ケトンを出発原料として、ワンポットでポリフルオロアシル基のアセタールをベンゼン環に導入することができ、さらに得られたアセタールをテトラブチルアンモニウムフルオリドのような脱シリル化剤で処理することにより、ベンゼン環のパラ位に位置選択的にポリフルオロアシル基を導入した芳香族ジケトンを、簡便かつ効率的に得ることができる。
この反応は、通常は有機溶媒中で行われるが、好ましい有機溶媒としては非プロトン性極性溶媒、特にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等が挙げられる。
また、反応温度は氷冷〜還流条件の範囲で、使用する原料等に応じて選択することができる。
次に実施例により本発明をさらに説明するが,以下の実施例は本発明を限定するものではない。
(実施例1)4’−トリフルオロアセチルイソブチロフェノンの合成
Figure 2010235589
100mL4つ口フラスコに、窒素雰囲気下でフラスコ中にDMF10mL、金属マグネシウム0.36g(15mmol)、トリフルオロ酢酸エチル6.14mL(10mmol)、トリメチルクロロシラン2.54mL(20mmol)を加え、室温で45分間撹拌した。その後、滴下ロートを用いてイソブチロフェノン0.75mL(5mmol)のDMF溶液(20mL)を5分かけて滴下し、6時間撹拌した。4つ口フラスコに1M塩酸(50mL)を加えて、30分撹拌した。反応混合液を酢酸エチルで3回抽出し、1M塩酸で3回洗浄し、飽和重曹水、水及び飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、茶色の反応混合物1.8gを得た。この反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、透明な液体0.9gを得た(収率63%)。得られたアセタール(1.6mmol)のTHF溶液(20mL)を4つ口フラスコに加え、−10℃で1Mテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.4eq.mol,THF溶液)を滴下し、30分撹拌した。その後、溶液を100mLの氷水に加え、30mL酢酸エチルで抽出した。水層を酢酸エチルで2回抽出し、飽和食塩水で3回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、茶色の反応混合物0.51gを得た。この反応物を蒸留により精製し、透明な液体を0.26g得た(収率62%)。得られた化合物の物性値を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):0.95(6H,d,J=6.6Hz),3.27(1H,sept,J=6.6Hz),7.79(2H,d,J=8.4Hz),7.88(1H,d,J=8.4Hz).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ(ppm):18.77,36.05,116.42(q,CF=291.0Hz),128.68,130.35(q,CF=1.8Hz),132.60,141.29,180.56(q,CF=36.0Hz),203.47.
19F−NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):−72.05.
IR(Neat):3023,2977,1726,1689,1214,857,759(cm−1).
(実施例2)4−トリフルオロアセチルフェニル第3級ブチルケトンの合成
Figure 2010235589
上記実施例1において、イソブチロフェノンに代えて第3級ブチルフェニルケトンを使用し、実施例1と同様の処理を行い、4−トリフルオロアセチルフェニル第3級ブチルケトン(全収率58%)を得た。得られた化合物の物性値を以下に示す。
H−NMR(400MHz,TMS,CDCl)δ(ppm):1.29(9H,s),7.69(2H,d,J=8.0Hz),8.06(2H,d,J=8.0Hz).
13C−NMR(100MHz,TMS,CDCl)δ(ppm):27.39,44.42,116.44(q,CF=290.0Hz),127.72,129.84(q,CF=2.0Hz),130.08,145.33,179.91(q,CF=35.0Hz),209.12.
19F−NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):−72.78.
IR(Neat)ν(cm−1):3430,2975,2875,1725,1684,1192,942,854.
(実施例3)シクロヘキシル4−トリフルオロアセチルフェニルケトンの合成
Figure 2010235589
上記実施例1において、イソブチロフェノンに代えてシクロヘキシルフェニルケトンを使用し、実施例1と同様の処理を行い、シクロヘキシル4−トリフルオロアセチルフェニルケトン(全収率62%)を得た。得られた化合物の物性値を以下に示す。
H−NMR(400MHz,TMS,CDCl)δ(ppm):1.18〜1.84(10H,m),3.18(1H,m),7.99(2H,d,J=4.0Hz),8.08(2H,d,J=4.0Hz).
13C−NMR(100MHz,TMS,CDCl)δ(ppm):25.65,25.77,29.10,46.14,116.43(q,CF=290.0Hz),127.53,129.48(q,CF=1.0Hz),132.52,141.34,180.07(q,CF=35.0Hz),202.94.
19F−NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):−72.00.
IR(Neat)ν(cm−1):3427,2935,2857,1725,1686,860,749.
(実施例4)2−エチル−1−(4’−トリフルオロアセチルフェニル)−1−ブタノンの合成
Figure 2010235589
上記実施例1において、イソブチロフェノンに代えて2−エチル−1−フェニル−1−ブタノンを使用し、実施例1と同様の処理を行い、2−エチル−1−(4’−トリフルオロアセチルフェニル)−1−ブタノン(全収率59%)を得た。得られた化合物の物性値を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):0.89(6H,t,J=7.3Hz),1.60(2H,m),1.81(2H,m),3.31(1H,quint,J=6.8Hz)8.08(2H,d,J=8.3Hz),8,17(2H,d,J=8.3Hz).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ(ppm):11.73,24.53,49.82,116.43(q,CF=291.3Hz),128.49,130.40,132.57,142.67,180.07(q,CF=35.6Hz),203.67.
19F−NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):−71.68.
IR(Neat):3430,2968,1726,1686,1208,847,761(cm−1).
(実施例5)2’−メチル−4’−トリフルオロアセチルイソブチロフェノンの合成
Figure 2010235589
上記実施例1において、イソブチロフェノンに代えて2’−メチルイソブチロフェノンを使用し、実施例1と同様の処理を行い、2’−メチル−4’−トリフルオロアセチルイソブチロフェノン(全収率38%)を得た。得られた化合物の物性値を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.19(6H,d,J=6.8Hz),2.46(3H,s),3.27(1H,sept,J=6.8Hz),7.54(1H,d,J=8.8Hz),7.94(2H,m).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ(ppm):17.96,20.20,39.69,116.50(q,CF=291.4Hz),127.08,127.42,130.75,132.69,137.61,145.56,180.09(q,CF=35.6Hz),208.70.
19F−NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):−71.46.
IR(Neat):3427,2973,1722,1699,1214,841,737(cm−1).
(実施例6)4’−トリフルオロアセチルイソバレロフェノンの合成
Figure 2010235589
上記実施例1において、イソブチロフェノンに代えてイソバレロフェノンを使用し、実施例1と同様の処理を行い、4’−トリフルオロアセチルイソバレロフェノン(全収率30%)を得た。得られた化合物の物性値を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.01(6H,d,J=6.8Hz),2.30(1H,m),2.88(2H,d,6.8Hz),8.08(2H,d,J=8.3Hz),8.16(2H,d,J=8.3Hz).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ(ppm):22.62,24.97,47.89,116.41(q,CF=291.4Hz),128.45,130.33,132.66,142.12,180.07(q,CF=36.4Hz),199.26.
19F−NMR(376MHz,CDCl)δ(ppm):−71.69.
IR(Neat):3429,2961,1725,1692,1206,851,763(cm−1).

Claims (8)

  1. 有機溶媒中で、次の式(1)
    COR (1)
    (式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜8のシクロアルキル基を表し;Rはフェニル基、置換フェニル基を表す。)
    で表されるケトン化合物を、還元剤の存在下に、次の式(2)
    RfCOOR (2)
    (式中、Rfは炭素数1〜4のポリ又はペルフルオロアルキル基を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
    で表されるフッ素含有エステル化合物、及び次の式(3)
    SiCl (3)
    (式中、R〜Rは、各独立して炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基を表す。)
    で表されるケイ素化合物と反応させて得られるアセタール化合物を、脱シリル化剤で処理することを特徴とする、次の式(4)で表される4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法:
    Figure 2010235589
    (式中、R及びRfは上記と同じものを表し;Rは水素原子又は置換基;nは1〜4の整数を表す。)
  2. 前記式(2)で表されるフッ素含有エステル化合物として、トリフルオロ酢酸エステルを使用することを特徴とする請求項1に記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法。
  3. 前記還元剤が金属マグネシウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法。
  4. 前記式(3)で表されるケイ素化合物がトリメチルシリルクロリドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法。
  5. 前記脱シリル化剤がテトラブチルアンモニウムフルオリドであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法。
  6. 反応を氷冷〜還流条件下で行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトンの製造方法。
  7. 次の式(4)で表される4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトン:
    Figure 2010235589
    (式中、Rは炭素数2〜8のアルキル基又は炭素数3〜8のシクロアルキル基を表し;Rfは炭素数1〜4のポリ又はペルフルオロアルキル基を表し;Rは水素原子又は置換基;nは1〜4の整数を表す。)
  8. 前記式(4)において、Rfが−CF、Rが水素原子又はメチル基であることを特徴とする請求項7に記載の4−ポリフルオロアシルフェニルアルキルケトン。

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