JP2006052144A - β置換型β−メトキシアクリレートの製造方法 - Google Patents

β置換型β−メトキシアクリレートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 β置換型β−メトキシアクリレートを、短工程で効率よく得ることができる製造方法を提供する。
【解決手段】 アセタール類、モノチオアセタール類、ジチオアセタール類、及びアルデヒド類より選択される化合物と、下記一般式(1)で表されるシリルジエノールエーテル類と、を酸触媒の存在下で反応させる。R、Rは炭素数1から10の炭化水素基であり、直鎖でも分岐を有していてもよい。また、反応を阻害しない不飽和結合を含んでいてもよい。
【化1】
Figure 2006052144

【選択図】 なし

Description

本発明は、農薬や医薬、動物薬として有用である、β置換型のβ−メトキシアクリレートの製造方法に関する。
β−メトキシアクリレート抗生物質(MOAs)は、下記の構造式(a)で表されるStrobilurin Aを起源とする一連の化合物である。MOAsは、細胞内ミトコンドリアの呼吸鎖電子伝達系阻害作用に由来する強力な抗真菌活性、腫瘍細胞増殖阻害活性、抗線虫活性、抗原虫活性等の有用な生物活性を有しているため、まずはこれらを農業用殺菌剤として応用することを目的とした構造活性相関研究が活発に行われてきた。
Figure 2006052144
その結果、下記の構造式(b)、(c)で表されるAzoxystrobin, Kresoxim-methylを始めとする数種の誘導体が既に農業用殺菌剤として上市され、世界的に広く用いられている。しかし、これらの農業用殺菌剤に耐性を示す真菌類が出現し、その使用は大幅に制限されつつあるため、この耐性の問題をクリアしうる第二世代のMOAsの開発が強く望まれている。また、これら第二世代のMOAsには、医薬、動物薬としての新たな用途への展開も期待されている。
Figure 2006052144
このような第二世代のMOAsとなる可能性をもつ化合物として、ファーマコフォー(Pharmacophore)であるβ-メトキシアクリレート部位のβ位から主鎖が伸長した構造をもつ、β置換型MOAsが開示されている(非特許文献1、2参照)。このβ置換型MOAsは、具体的には、例えば、下記の構造式(d)、(e)で表される、Cystothiazole A、Melithiazol Cなどの化合物である。
Figure 2006052144
また、下記の非特許文献3には、下記の一般式(f)で表される、9-Methoxystrobilurin型の主鎖構造をもつβ置換型MOAsが開示されており、この化合物に高い抗真菌活性が認められることが開示されている。ここで、Arはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基、又は、チエニル基等を表す。
Figure 2006052144
これらの化合物の合成法としては、非特許文献3、非特許文献4から7に開示されている下記のような方法が知られている。
Figure 2006052144
更に、下記の特許文献1には、下記の反応式によって、アルデヒドと3−ケト吉草酸エステルを縮合させ、生じた水酸基をアルキル化するとともにβ−メトキシアクリレート部位を構築する製造方法が開示されている。
Figure 2006052144
Ojika M.; Sakagami Y., et al., J. Antibiot. 1998, 51, 275-281. Hofle G., et al., Eur. J. Org. Chem., 1999, 2601-2608. Uchiro H.; Kobayashi S., et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 2002, 12(20), 2821-2824. Williams, D. R., et al., J. Org. Chem., 2001, 66(25), 8463-8469. Ojika M.; Sakagami Y., et al., Tetrahedron, 2004, 60(1), 187-194. Akita H., et al., Tetrahedron Lett., 2002, 43(4), 643-645. Charette A. B., et al., Org. Lett., 2003, 5(22), 4163-4165. 国際公開第01/12582号パンフレット
しかし、上記の非特許文献3から7の製造方法は、いずれも主鎖部位とβ-メトキシアクリレート部位の構築を別個の反応により行っており、製造工程が多段階に及び煩雑となる問題点を有している。また、これらの方法では、β-メトキシアクリレート部位がシス体とトランス体の混合物となるため、より強力な生物活性を有するトランス体の割合が低くなることも解決すべき問題点として残されていた。
また、上記の特許文献1の製造方法においては、アルデヒドと3-ケト吉草酸エステルとの縮合の際に生じた水酸基がエステル部位を分子内攻撃することによるラクトン化が副反応として起こりやすく、目的とするβ置換型β-メトキシアクリレートの収率が低いという問題がある。また、この方法においてもβ-メトキシアクリレート部位がシス体とトランス体の混合物となることが問題点として残されていた。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、β置換型のβ−メトキシアクリレートを、短工程で効率よく得ることができる製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、アセタール類、モノチオアセタール類、ジチオアセタール類、及びアルデヒド類より選択される化合物と、シリルジエノールエーテル類とを出発原料とすることによって、効率よくβ置換型β−メトキシアクリレートを製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の製造方法は、β−メトキシアクリレートのβ位炭素原子から主鎖が伸長してなる、β置換型β−メトキシアクリレートの製造方法であって、アセタール類、モノチオアセタール類、ジチオアセタール類、及びアルデヒド類より選択される化合物と、下記一般式(1)で表されるシリルジエノールエーテル類と、を酸触媒の存在下で反応させてなるβ置換型β−メトキシアクリレートの製造方法である。
Figure 2006052144
(但し、R、Rは炭素数1から10の炭化水素基であり、直鎖でも分岐を有していてもよい。また、反応を阻害しない不飽和結合を含んでいてもよい。)
本発明においては、前記シリルジエノールエーテル類として、下記構造式(1a)で表される化合物を用いることが好ましい。
Figure 2006052144
この場合、下記構造式(2a)で表されるアセタール類と、前記構造式(1a)で表されるシリルジエノールエーテル類とを下記の反応式により反応させることがより好ましい。
Figure 2006052144
但し、Rは、任意の位置に環状構造を含み、一部がヘテロ原子又はハロゲン原子によって置換されていてもよい、炭素数30以下の炭化水素基である。Rは炭素数1から10の炭化水素基であり、直鎖でも分岐を有していてもよく、任意の位置に不飽和結合又は芳香環を有していてもよい。
この場合、前記Rが、下記一般式(3)から(5)のいずれかで表される基であることが更に好ましい。
Figure 2006052144
Figure 2006052144
Figure 2006052144
但し、RからR10は、水素原子、又は、環状構造を有してもよく一部がヘテロ原子又はハロゲン原子によって置換されていてもよい炭素数15以下の炭化水素系基を表す。Xは酸素原子、硫黄原子、及びNHより選択されるいずれかを表し、Yは窒素原子又はCHを表す。
また、本発明の製造方法においては、反応系に過塩素酸リチウムやトリフルオロメタンスルホン酸リチウムなどの超強酸リチウム塩を共存させることが好ましい。
更に、本発明の製造方法においては、前記酸触媒がルイス酸であることが好ましい。
一方、本発明の化合物は、下記の一般式(1)で表される、シリルジエノールエーテル化合物である。
Figure 2006052144
(但し、R、Rは炭素数1から10の炭化水素基であり、直鎖でも分岐を有していてもよい。また、反応を阻害しない不飽和結合を含んでいてもよい。)
この場合、上記のシリルジエノールエーテル化合物は、β−メトキシアクリレートのβ位炭素原子から主鎖が伸長してなる、β置換型β−メトキシアクリレート製造用の原料化合物であることが好ましい。
本発明の製造方法によれば、主鎖部位の導入とβ-メトキシアクリレート部位の構築を1段階の反応によって同時に行うことができる。
さらに、シリルジエノールエーテル分子中のメトキシ基とシリル基の立体反発により、新たに形成されるβ-メトキシアクリレート部位の二重結合の立体化学に関して、極めて高い選択性でトランス体を得ることができる。
上記の2つの利点により、生物活性を有するβ置換型β-メトキシアクリレートの製造工程を簡略化することが可能となり、製造効率を飛躍的に向上させることができる。
また、本発明の製造方法は入手容易なアセタール類、モノチオアセタール類、ジチオアセタール類又はアルデヒド類を直接出発原料として用いることができるため、様々な化学構造を有するβ置換型β-メトキシアクリレートの合成に広く適用できる。
さらに、酸触媒の存在下で反応を行うため、ケトン基やエステル基など従来の塩基性条件下における製造法において不安定な置換基をもつ基質にも適用することができる。
本発明の製造方法によれば、入手容易な出発原料から、β置換型のβ−メトキシアクリレートを、短工程で効率よく得ることができる。また、より生物活性の高いトランス体のβ置換型β−メトキシアクリレートを収率よく得ることができる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。本発明の製造方法における出発原料としては、アセタール類、モノチオアセタール類、ジチオアセタール類、及びアルデヒド類より選択される化合物と、シリルジエノールエーテル類とを用いる。
アセタール類、モノチオアセタール類、ジチオアセタール類、及びアルデヒド類より選択される化合物としては、従来公知の化合物を使用できる。具体的には、アセタール類としては、例えば、下記一般式(2a)の化合物が使用でき、モノチオアセタール類としては、下記一般式(2b)の化合物が使用できる。また、ジチオアセタール類としては、例えば、下記一般式(2c)の化合物が使用でき、アルデヒド類としては、例えば、下記一般式(2d)の化合物が使用できる。
Figure 2006052144
Figure 2006052144
Figure 2006052144
Figure 2006052144
ここで、Rはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基などの炭化水素系基であり、これらの各置換基は、化学的に安定に存在するものであれば、任意の位置が窒素原子、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子やフッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子によって置換されていてもよく、また、任意の位置にベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、チアゾール環などの複素環を含む環状構造を有していてもよい。RおよびRは炭素数1から10の炭化水素基であり、直鎖でも分岐を有していてもよく、化学的に安定に存在するものであれば、任意の位置に不飽和結合や芳香環を有していてもよい。
上記のRとしては、下記一般式(3)から(5)のいずれかが好ましい。
Figure 2006052144
Figure 2006052144
Figure 2006052144
(但し、RからR10は、水素原子、又は、環状構造を有してもよく一部がヘテロ原子又はハロゲン原子によって置換されていてもよい炭素数15以下の炭化水素系基を表す。Xは酸素原子、硫黄原子、及びNHより選択されるいずれかを表し、Yは窒素原子又はCHを表す。)
シリルジエノールエーテル類としては、下記の一般式(1)で表される化合物を使用する。
Figure 2006052144
ここで、R、Rは炭素数1から10の炭化水素基であり、好ましくは炭素数数1から6の炭化水素基である。また、それぞれの炭化水素基は直鎖でも分岐を有していてもよく、反応を阻害しない不飽和結合基を含んでいてもよい。なお、それぞれのRは同一又は異なっていてもよい。
上記の一般式(1)の化合物のうち、なかでも下記の構造式(1a)の化合物がより好ましい。ここで、Buはtert-ブチル基を、Meはメチル基を表す。
Figure 2006052144
この化合物は、例えば、下式の反応式のように3-メトキシ-E-2-ペンテン酸メチルにリチウムジイソプロピルアミドを作用させて生じるエノラートイオンに、tert-ブチルジメチルクロロシランを反応させることにより、容易に得ることができる。
Figure 2006052144
次に、上記の出発原料であるアセタール類、モノチオアセタール類、ジチオアセタール類、及びアルデヒド類より選択される化合物と、シリルジエノールエーテル類とを、酸触媒の存在下で反応させる。本発明においては、酸触媒の存在下で反応を行うことにより、塩基性条件下の反応では用いることのできないアセタール類を出発原料として使用できる。ここで用いる酸触媒としては、三フッ化ホウ素エーテル錯体、塩化アルミニウム(III)、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナートのようなルイス酸、もしくはトリフルオロメタンスルホン酸、過塩素酸のようなプロトン酸が挙げられる。なかでも三フッ化ホウ素エーテル錯体のようなルイス酸が望ましい。
以下には、アセタール類として、上記の一般式(2a)の化合物を、シリルジエノールエーテル類として上記の構造式(1a)の化合物を用いた場合の反応例を示す。
Figure 2006052144
上記の反応式によって得られるβ置換型β−メトキシアクリレートとしては、以下の化合物(6)や(7)が例示できる。
Figure 2006052144
Figure 2006052144
以下には、モノチオアセタール類として、上記一般式(2b)の化合物を、シリルジエノールエーテル類として上記の構造式(1a)の化合物を用いた場合の反応例を示す。
Figure 2006052144
以下には、ジチオアセタール類として、上記一般式(2c)の化合物を、シリルジエノールエーテル類として上記の構造式(1a)の化合物を用いた場合の反応例を示す。
Figure 2006052144
以下には、アルデヒド類として、上記一般式(2d)の化合物を、シリルジエノールエーテル類として上記の構造式(1a)の化合物を用いた場合の反応例を示す。
Figure 2006052144
本発明の方法に用いる反応溶媒としては、石油エーテル、ペンタン、シクロヘキサン、トルエンなどの炭化水素溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル溶媒等を用いることができるが、反応温度および反応収率の点からトルエン、トルエン−ペンタンの混合溶媒もしくはジクロロメタンが好ましく、トルエン−ペンタンの混合溶媒が最も好ましい。また、本発明の方法は、−100℃から反応溶媒の沸点までの温度範囲で行うことができるが、反応収率の点から、−78℃から0℃の温度範囲で行うことが好ましい。
本発明の方法において、反応系に過塩素酸リチウムやトリフルオロメタンスルホン酸リチウムなどの超強酸リチウム塩を酸触媒と共存させることにより、目的とするβ置換型β-メトキシアクリレートの収率を向上させることができる。この際に添加する超強酸リチウム塩の量は、出発原料に対して10モル%から1000モル%の範囲であることが望ましく、反応収率および経済性の観点から100モル%から500モル%の範囲であることがより好ましい。
本発明の方法において得られるβ置換型β-メトキシアクリレートは、NMRスペクトル、IRスペクトルおよび高分解能質量スペクトル(HRMS)の測定によって同定することができる。この際、β-メトキシアクリレート部位の立体化学については、生成物のNMRスペクトルにおいて、β-メトキシアクリレート部位のオレフィンプロトンとメトキシ基のメチルプロトンとの間に核オーバーハウザー効果(NOE)が観測されることにより、トランス体と決定することができる。
上記の本発明の方法によって得られたβ置換型β-メトキシアクリレートは、β-メトキシアクリレート部位の立体化学に関して、シス体:トランス体=1:30〜50程度の高い選択性でトランス体を得ることができる。一般にこのトランス体はシス体よりも生物活性が高いので、本発明の方法によれば、従来より活性の高いβ置換型β-メトキシアクリレートを得ることができる。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明する。
実施例1(シリルジエノールエーテル(1a)の合成)
Figure 2006052144
アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアミン(5.5mL, 42.1mmol)のTHF溶液(117mL)を0℃に冷却し、ブチルリチウムのヘキサン溶液(24.7mL, 38.6mmol)を滴下した。反応混合物を30分間攪拌した後、さらに-78℃に冷却し、3-メトキシ-E-2-ペンテン酸メチル(5052.7mL, 35.0mmol)のTHF溶液(10mL)を5分以上かけて滴下した。さらに30分攪拌した後、これにtert-ブチルジメチルクロロシラン(7923.9mL, 52.6mmol)をTHF-ヘキサメチルリン酸トリアミド混合溶媒(v/v=4/5, 22.5mL)に溶解させた溶液を加えて10分攪拌した後、室温まで昇温した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をペンタン(100mL)で希釈し、セライトを用いてろ過した。このろ液を3%飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)で手早く洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、さらに減圧蒸留することにより、シリルジエノールエーテル(1a)を収率70%で得た。
なお、化合物は、以下のNMR、IR、HRMSの結果によって同定した。
H-NMR (δ, 400MHz, CDCl3): 0.18 (s, 6H), 0.94 (s, 9H), 1.64 (dd, 3H, J=0.86, 6.83Hz), 3.51 (s, 3H), 5.56 (s, 3H), 3.96 (s,1H), 4.87 (q,1H, J=6.83Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3): -4.20, 10.31, 18.06, 25.64, 54.85, 57.14, 73.79, 104.68, 150.89, 158.35
IR (neat): 2931, 2858, 1656, 1442, 1366, 1301, 1254, 1232, 1200, 1172, 1082, 980, 943, 841, 786
HRMS(EI): Calcd for C13H26O3Si: 258.1651, Found: 258.1646
b.p. 77℃/30Pa
実施例2((2E, 6E)-3,5-ジメトキシ-4-メチル-7-フェニル-2.6-ヘプタジエン酸メチルの合成)
Figure 2006052144
アルゴン雰囲気下、シンナムアルデヒドジメチルアセタール(61.6mg, 0.35mmol)およびシリルジエノールエーテル(1a)(134.0mg, 0.52mmol)をトルエン-ペンタン混合溶媒(v/v=4/1, 3.4mL)に溶解させ、-78℃に冷却した。この溶液に三フッ化ホウ素エーテル錯体(0.066mL, 0.52mmol)を1分以上かけて滴下した。反応混合物を-78℃で1.5時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止し、酢酸エチル(40mL)で抽出した。有機層を水(40mL)および飽和食塩水(40mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=15/1)により精製することにより、表題化合物(88.2mg, 0.30mmol)を得た(ジアステレオマー比:syn/anti = 68/32)。収率88%。
なお、化合物は、以下のNMR、IR、HRMSの結果によって同定した。
<syn体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3) : 7.20-7.37 (m, 5H), 6.47 (d, 1H, J=15.96), 6.06 (dd, 1H, J=8.25, 15.96Hz), 4.94 (s,1H), 4.20 (dq, 1H, J=6.79, 8.25Hz), 3.74 (dd, 1H, J=8.25, 8.25Hz), 3.66 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 3.31 (s,3H), 1.21 (d, 3H, J=6.79Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3) : 176.47, 167.68, 136.75, 132.62, 128.82, 128.46, 127.50, 126.47, 91.16, 84.78, 56.58, 55.37, 50.73, 39.67, 14.35
HRMS (EI): Calcd for C17H22O4: 290.1528, Found: 290.1533
<anti体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3): 7.23-7.42(m, 5H), 6.56(d, 1H, J=15.96Hz), 6.05(dd, 1H, J=8.62, 15.96Hz), 5.07(s, 1H), 4.21(dq, 1H, J=6.97, 9.17Hz), 3.82(dd, 1H, J=8.62, 9.17Hz), 3.68(s, 3H), 3.66(s, 3H), 3.26(s, 3H), 1.04(d, 3H, J=6.97Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3) : 177.37, 167.93, 136.55, 133.96, 128.58, 128.48, 127.74, 126.54, 91.03, 84.13, 56.48, 55.53, 50.77, 39.30, 14.64
HRMS (EI): Calcd for C17H22O4: 290.1528, Found: 290.1521
実施例3((E)-3,5-ジメトキシ-4-メチル-7-フェニル-2-ヘプテン酸メチルの合成)
Figure 2006052144
過塩素酸リチウム(177.0mg, 1.66 mmol)を減圧下、100℃で1時間乾燥した。これにアルゴン雰囲気下、3-フェニルプロパナールジメチルアセタール(59.7mg, 0.33mmol)およびシリルジエノールエーテル(1a)(128.4mg, 0.50mmol)をトルエン-ペンタン混合溶媒(v/v=4/1, 3.3mL)に溶解させた溶液を加え、-78℃に冷却した。この溶液に三フッ化ホウ素エーテル錯体(0.063mL, 0.50mmol)を1分以上かけて滴下した。反応混合物を-78℃で1時間攪拌した後、さらに-45℃まで昇温し1.5時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止し、酢酸エチル(40mL)で抽出した。有機層を水(40mL)および飽和食塩水(40mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=15/1)により精製することにより表題化合物(76.2mg, 0.26mmol)を得た(ジアステレオマー比:syn/anti = 53/47)。収率79%。
なお、化合物は、以下のNMR、IR、HRMSの結果によって同定した。
<syn体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3): 1.15 (d, 3H, J=7.77Hz), 1.64-1.83 (m, 2H), 2.55-2.63 (m, 1H), 2.73-2.80 (m, 1H), 3.39 (s, 3H), 3.59 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 4.18 (dq, 1H, J=7.07, 7.77Hz), 5.00 (s,1H), 7.21 (m, 5H)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3): 177.39, 167.69, 142.64, 128.39, 128.24, 125.58, 90.91, 82.42, 57.25, 55.39, 50.81, 38.02, 33.53, 31.46, 14.43
HRMS (EI): Calcd for C17H24O4: 292.1675, Found: 292.1688
<anti体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 400MHz,CDCl3) : 7.15-7.29 (m, 5H), 5.01 (s, 1H), 4.29 (dq, 1H, J=6.84, 7.08), 3.67 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.39 (s, 3H), 3.37-3.42 (m, 1H), 2.79-2.86 (m, 1H), 2.56-2.65 (m, 1H), 1.74-1.80 (m, 2H), 1.04 (d, 1H, J=6.84)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3) : 177.47, 167.78, 142.64, 128.39, 128.27, 125.61, 90.66, 81.85, 57.12, 55.38, 50.77, 37.19, 32.57, 31.60, 12.44
HRMS (EI): Calcd for C17H24O4: 292.1675, Found: 292.1682
比較例1(実施例3において超強酸リチウム塩を共存させない場合)
アルゴン雰囲気下、3-フェニルプロパナールジメチルアセタール(44.7mg, 0.25mmol)およびシリルジエノールエーテル(1a)(96.1mg, 0.37mmol)をトルエン-ペンタン(4/1,v/v)混合溶媒(2.5mL)に溶解させ、-78℃に冷却した。この溶液に三フッ化ホウ素エーテル錯体(0.047mL, 0.37mmol)を1分以上かけて滴下した。反応混合物を-78℃で1時間攪拌した後、さらに-45℃まで昇温し1.5時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止し、酢酸エチル(40mL)で抽出した。有機層を水(40mL)および飽和食塩水(40mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=15/1)により精製することにより比較例1の化合物(31.4mg, 0.11mmol)を得た(ジアステレオマー比:syn/anti=57/43)。収率43%。
実施例4((E)-3,5-メトキシ-4-メチル-5-フェニル-2-ペンテン酸メチルの合成)
Figure 2006052144
実施例2と同様の方法により、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(54.2mg, 0.36mmol)およびシリルジエノールエーテル(1a)(138.1mg, 0.53mmol)に三フッ化ホウ素エーテル錯体(0.068mL, 0.53mmol)を-78℃の温度条件下で作用させることにより、表題化合物(69.9mg, 0.26mmol)を得た(ジアステレオマー比:syn/anti=58/42)。収率74%。
なお、化合物は、以下のNMR、IR、HRMSの結果によって同定した。
<syn体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3): 7.27 (m, 5H), 4.70 (s, 1H), 4.31 (dq, 1H, J=6.79, 8.44Hz), 4.19 (d, 1H, J=8.44Hz), 3.60 (s, 3H), 3.47 (s,3H), 3.18 (s,3H), 1.24 (d, 3H, J=6.79Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3): 176.51, 167.35, 140.39, 127.78, 127.43, 127.30, 90.75, 86.15, 56.96, 55.19, 50.65, 41.43, 14.36
HRMS (EI): Calcd for C15H20O4: 264.1362, Found: 264.1355
<anti体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3,): 7.31 (m,5H), 5.10 (s, 1H), 4.37 (dq, 1H, J=6.97, 9.90Hz), 4.19 (d, 1H, J=9.90Hz), 3.69 (s, 3H), 3.69 (s,3H), 3.10 (s, 3H), 0.81 (d, 3H, J=6.97Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3): 177.70, 167.96, 140.27, 128.19, 127.94, 127.83, 90.98, 85.42, 56.68, 55.52, 50.73, 40.95, 15.04
HRMS (EI): Calcd for C15H20O4: 264.1362, Found: 264.1358
実施例5((E)-3,5-メトキシ-4-メチル-5-(4-メトキシフェニル)-2-ペンテン酸メチルの合成)
Figure 2006052144
実施例2と同様の方法により、4-メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール(54.2mg, 0.30mmol)およびシリルジエノールエーテル(1a)(115.3mg, 0.45mmol)に三フッ化ホウ素エーテル錯体(0.057mL, 0.45mmol)を-78℃の温度条件下で作用させることにより、表題化合物(85.4mg, 0.29mmol)を得た(ジアステレオマー比:syn/anti=53/47)。収率98%。
なお、化合物は、以下のNMR、IR、HRMSの結果によって同定した。
<syn体>
Figure 2006052144
H- NMR (δ, 300MHz,CDCl3): 7.19 (d, 2H, J=8.62Hz), 6.81 (d, 2H, J=8.62Hz), 4.70 (s, 1H), 4.30 (dq, 1H, J=6.79, 8.62Hz), 4.13 (d, 1H, J=8.62Hz), 3.78 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.46 (s, 3H), 3.15 (s, 3H), 1.25 (d, 3H, J=6.79Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3): 176.66, 167.38, 158.88, 132.50, 128.48, 113.15, 90.73, 85.65, 56.68, 55.18, 55.09, 50.64, 41.37, 14.66
IR(neat): 2937.06, 2837.74, 1712.48, 1626.66, 1511.92, 1456.96, 1439.60, 1383.68, 1249.00, 1245.79, 1193.72, 1173.47, 1146.47, 1095.37, 1038.48, 967.13, 921.81, 831.17, 742.46, 618.07, 570.83, 551.54
HRMS (EI): Calcd for C16H22O5: 294.1467, Found: 294.1477
<anti体>
Figure 2006052144
H- NMR (δ, 300MHz, CDCl3): 7.27 (d,2H, J=8.62Hz), 6.88 (d, 2H, J=8.62Hz), 5.09 (s, 1H), 4.35 (dq, 1H, J=6.97, 9.90Hz), 4.14 (d, 1H, J=9.90Hz), 3.81 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 3.68 (s,3H), 3.08 (s,3H), 0.80 (d,3H, J=6.97Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3): 177.89, 167.99, 159.24, 132.29, 129.05, 113.56, 90.89, 84.90, 56.46, 55.51, 55.18, 50.71, 40.98, 15.12
HRMS (EI): Calcd for C16H22O5: 294.1467, Found: 294.1471
実施例6((E)-3,5-メトキシ-4-メチル-5-(3-フェノキシフェニル)-2-ペンテン酸メチルの合成)
Figure 2006052144
実施例2と同様の方法により、3-フェノキシベンズアルデヒドジメチルアセタール(52.8mg, 0.22mmol)およびシリルジエノールエーテル(1a)(83.8, 0.32mmol)に三フッ化ホウ素エーテル錯体(0.041mL, 0.32mmol)を-78℃の温度条件下で作用させることにより、表題化合物(54.1mg, 0.15mmol)を得た(ジアステレオマー比:syn/anti=54/46)。収率70%。
なお、化合物は、以下のNMR、IR、HRMSの結果によって同定した。
<syn体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3): 7.32-6.91 (m, 9H), 5.08 (s, 1H), 4.33 (dq, 1H, J=6.97, 9.72Hz), 4.18 (d, 1H, J=9.90Hz), 3.67 (s, 3H), 3.67 (s,3H), 3.13 (s, 3H), 0.84 (d, 1H, J=6.97Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3): 177.33, 167.87, 157.31, 156.95, 142.57, 129.69, 129.58, 123.06, 122.67, 118.75, 118.62, 118.25, 91.08, 85.09, 56.82, 55.54, 50.74, 40.92, 14.98
HRMS (EI): Calcd for C21H24O5: 356.1624, Found: 356.1631
<anti体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz,CDCl3) : 7.32-6.91 (m, 9H), 5.08 (s, 1H), 4.33 (dq, 1H, J=6.97, 9.72), 4.18 (d, 1H, J=9.90), 3.67 (s, 3H), 3.67 (s,3H), 3.13 (s, 3H), 0.84 (d, 1H, J=6.97)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3) : 177.33, 167.87, 157.31, 156.95, 142.57, 129.69, 129.58, 123.06, 122.67, 118.75, 118.62, 118.25, 91.08, 85.09, 56.82, 55.54, 50.74, 40.92, 14.98
HRMS (EI): Calcd for C21H24O5: 356.1624, Found: 356.1635
実施例6((E)-3,5-メトキシ-4-メチル-5-シクロヘキシル-2-ペンテン酸メチルの合成)
Figure 2006052144
実施例3と同様の方法により、過塩素酸リチウム(175.5mg, 1.65 mmol)の存在下、シクロヘキサンカルボアルデヒドジメチルアセタール(52.4mg, 0.33mmol)およびシリルジエノールエーテル(1a)(128.4mg, 0.50mmol)に三フッ化ホウ素エーテル錯体(0.063mL, 0.50mmol)を-78℃の温度条件下で作用させることにより、表題化合物(68.0mg, 0.25mmol)を得た(ジアステレオマー比:syn/anti=58/42)。収率76%。
なお、化合物は、以下のNMR、IR、HRMSの結果によって同定した。
<syn体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3): 4.92 (s, 1H), 4.04 (dq, 1H, J=6.79, 9.97Hz), 3.63 (s, 3H), 3.59 (s, 3H), 3.34 (s, 3H), 3.03 (dd, 1H, J=4.22, 6.79Hz), 1.83-1.02 (m, 11H), 1.07 (d, 3H, J=6.79Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3): 178.54, 167.48, 89.88, 88.46, 61.29, 55.43, 50.68, 41.58, 37.08, 30.20, 27.42, 26.56, 26.43, 26.32, 13.29
HRMS (EI): Calcd for C15H26O4: 270.1831, Found: 270.1866
<anti体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3): 5.03 (s, 1H), 4.28 (dq, 1H, J=7.08, 9.76Hz), 3.66 (s,3H), 3.65 (s, 3H), 3.29 (s,3H), 3.12 (dd, 1H, J=2.44, 9.76Hz), 1.23-1.77 (m,11H), 1.01 (d, 3H, J=7.08Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3): 178.46, 167.91, 90.85, 87.43, 60.95, 55.02, 50.76, 40.30, 36.44, 31.18, 26.92, 26.61, 26.50, 25.42, 15.29
HRMS (EI): Calcd for C15H26O4: 270.1831, Found: 270.1858
実施例7((2E, 6E)-7-(2-イソプロピル[2,4]-ビチアゾイル-4-イル)-3,5-ジメトキシ-4-メチル-2,6-ヘプタジエン酸メチル((±)-Cystothiazole A)の合成)
Figure 2006052144
実施例2と同様の方法により、(E)-3-(2-イソプロピル[2,4]-ビチアゾイル-4-イル)-2-プロペナールジメチルアセタール(67.0mg, 0.22mmol)およびシリルジエノールエーテル(1a)(83.7mg, 0.32mmol)に三フッ化ホウ素エーテル錯体(0.041mL, 0.32mmol)を-78℃の温度条件下で作用させることにより、表題化合物(84.3mg, 0.20mmol)を得た(ジアステレオマー比:syn/anti=69/31)。収率92%。
なお、化合物は、以下のNMR、IR、HRMSの結果によって同定した。
<syn体>((±)-Cystothiazole A)
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3): 7.84 (s, 1H), 7.09 (s, 1H), 6.58 (d, 1H, J=15.77Hz), 6.41 (dd, 1H, J=7.70, 15.77Hz), 4.97 (s, 1H), 4.18 (dq, 1H, J=6.97, 7.89H z), 3.81 (dd, 1H, J=7.70, 7.70Hz), 3.67 (s, 3H), 3.60 (s, 3H), 3.37 (m, 1H, J=6.97Hz), 3.33 (s, 3H), 1,44 (d, 6H, J=6.97Hz), 1.22 (d, 3H, J=6.79Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3): 178.60, 176.70, 167.71, 162.54, 154.36, 148.64, 131.53, 125.55, 114.99, 114.81, 91.04, 84.35, 56.96, 55.50, 50.78, 39.77, 33.30, 23.12, 14.17
HRMS (EI): Calcd for C20H26N2O4S2: 422.1334, Found: 422.1341
<anti体>((±)-4-epi-Cystothiazole A)
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3): 7.87 (s, 1H), 7.12 (s,1H), 6.63 (d, 1H, J=15.77Hz), 6.45 (dd, 1H, J=8.25, 15.77Hz), 5.08 (s, 1H), 4.22 (dq, 1H, J=6.97, 9.35Hz), 3.85 (dd, 1H, J=8.62, 8.80Hz), 3.68 (s, 6H), 3.38 (m, 1H, J=6.79Hz), 3.28 (s, 3H), 1.45 (d, 6H, J=6.79Hz), 1.06 (d, 3H, J=6.97Hz)
13C-NMR (δ, 75MHz, CDCl3): 178.64, 177.33, 167.88, 162.70, 154.13, 148.64, 131.42, 126.76, 115.38, 114.92, 91.04, 83.73, 56.67, 55.51, 50.75, 39.36, 33.32, 23.13, 14.77
HRMS (EI): Calcd for C20H26N2O4S2: 422.1334, Found: 422.1349
実施例8((2E, 6E)-5-ヒドロキシ-3-メトキシ-4-メチル-7-フェニル-2.6-ヘプタジエン酸メチルおよびそのシリル体の合成)
Figure 2006052144
アルゴン雰囲気下、シンナムアルデヒド(46.3mg, 0.35mmol)およびシリルジエノールエーテル(1a)(134.0mg, 0.52mmol)をジクロロメタンに溶解させ、-78℃に冷却した。この溶液に三フッ化ホウ素エーテル錯体(0.066mL, 0.52mmol)を1分以上かけて滴下した。反応混合物を-78℃で1.5時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止し、酢酸エチル(40mL)で抽出した。有機層を水(40mL)および飽和食塩水(40mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=15/1)により精製することにより、表題化合物(40.6mg, 0.15mmol, ジアステレオマー比:syn/anti=64/36)を収率42%で得るとともに、表題化合物のシリル体(65.6mg, 0.17mmol, ジアステレオマー比:syn/anti=52/48)を収率48%で得た。
なお、化合物は、以下のNMR、IR、HRMSの結果によって同定した。
<syn体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3,): 1.16 (d, 1H, J=6.97Hz), 3.00 (s, 1H), 3.64 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 4.15 (dq, 1H, J=5.50, 6.97Hz), 4.44 (dd, 1H, J=5.50, 6.50Hz), 5.09 (s,1H), 6.18 (dd,1H, J=6.50, 15.96Hz), 6.59 (d, 1H, J=15.96Hz), 7.29 (m, 5H)
HRMS (EI): Calcd for C16H20O4: 276.1362, Found: 276.1347
<anti体>
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3,): 1.10 (d, 3H, J=6.97Hz), 3.69 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 4.02 (dq, 1H, J=6.97, 7.15Hz), 4.23 (dd,1H, J=6.97, 7.15Hz), 5.15 (s, 1H), 6.23 (dd, 1H, J=6.97, 15.77Hz), 6.62 (d, 1H, J=15.77Hz), 7.30(m, 5H)
HRMS (EI): Calcd for C16H20O4: 276.1362, Found: 276.1356
<シリル体>(syn体とanti体は非分離)
Figure 2006052144
H-NMR (δ, 300MHz, CDCl3,): 7.22-7.42 (m, 5H (syn), 5H (anti)), 6.50 (d, J=15.9Hz, 1H (syn)), 6.44 (d, J=15.9Hz, 1H (anti)), 6.19 (dd, J=7.19, 15.9Hz, 1H (syn)), 6.16 (dd, J=7.93, 15.9Hz, 1H (anti)), 5.07 (s, 1H (syn)), 4.96 (s, 1H (anti)), 4.30-4.38 (m, 1H (syn), 1H (anti)), 4.18 (dq, J=6.83, 8.29Hz, 1H (syn)), 4.11 (dq, J=7.07, 7.08Hz, 1H (anti)), 3.71 (s, 3H (syn)), 3.68 (s, 3H (syn)), 3.66 (s, 3H (anti)), 3.61 (s, 3H (anti)), 1.19 (d, J=6.83Hz, 3H (syn)), 1.03 (d, J=7.07Hz, 3H), 0.93 (s, 9H (syn)), 0.86 (s, 9H (anti)), 0.07 (s, 6H (anti)), 0.03 (s, 6H (syn))
HRMS (EI): Calcd for C22H34O4Si: 390.5885, Found: 390.5897
本発明の製造方法は、例えば、抗真菌活性を有する農薬や、腫瘍細胞増殖阻害活性を有する医薬品として好適に用いられる。

Claims (8)

  1. β−メトキシアクリレートのβ位炭素原子から主鎖が伸長してなる、β置換型β−メトキシアクリレートの製造方法であって、
    アセタール類、モノチオアセタール類、ジチオアセタール類、及びアルデヒド類より選択される化合物と、下記一般式(1)で表されるシリルジエノールエーテル類と、を酸触媒の存在下で反応させてなるβ置換型β−メトキシアクリレートの製造方法。
    Figure 2006052144
    (但し、R、Rは炭素数1から10の炭化水素基であり、直鎖でも分岐を有していてもよい。また、反応を阻害しない不飽和結合を含んでいてもよい。)
  2. 前記シリルジエノールエーテル類が、下記構造式(1a)で表される請求項1記載のβ置換型β−メトキシアクリレートの製造方法。
    Figure 2006052144
  3. 下記一般式(2a)で表されるアセタール類と、前記構造式(1a)で表されるシリルジエノールエーテル類と、を下記の反応式により反応させてなる請求項1又は2記載のβ置換型β−メトキシアクリレートの製造方法。
    Figure 2006052144
    (但し、Rは、任意の位置に環状構造を含み、一部がヘテロ原子又はハロゲン原子によって置換されていてもよい、炭素数30以下の炭化水素基である。Rは炭素数1から10の炭化水素基であり、直鎖でも分岐を有していてもよく、任意の位置に不飽和結合又は芳香環を有していてもよい。)
  4. 前記Rが、下記一般式(3)から(5)のいずれかで表される請求項3記載のβ置換型β−メトキシアクリレートの製造方法。
    Figure 2006052144
    Figure 2006052144
    Figure 2006052144
    (但し、RからR10は、水素原子、又は、環状構造を有してもよく一部がヘテロ原子又はハロゲン原子によって置換されていてもよい炭素数15以下の炭化水素系基を表す。Xは酸素原子、硫黄原子、及びNHより選択されるいずれかを表し、Yは窒素原子又はCHを表す。)
  5. 反応系に超強酸リチウム塩を共存させる、請求項1から4いずれか記載のβ置換型β−メトキシアクリレートの製造方法。
  6. 前記酸触媒がルイス酸である、請求項1から5いずれか記載のβ置換型β−メトキシアクリレートの製造方法。
  7. 下記の一般式(1)で表される、シリルジエノールエーテル化合物。
    Figure 2006052144
    (但し、R、Rは炭素数1から10の炭化水素基であり、直鎖でも分岐を有していてもよい。また、反応を阻害しない不飽和結合を含んでいてもよい。)
  8. β−メトキシアクリレートのβ位炭素原子から主鎖が伸長してなる、β置換型β−メトキシアクリレート製造用の原料化合物である、請求項7記載のシリルジエノールエーテル化合物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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