JP2010234902A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】乗り心地を低下させることなく、操舵角が小さい領域における操縦安定性をさらに向上させる。
【解決手段】空気入りタイヤ1は、内側サイドウォール部21と、外側サイドウォール部22とを有する。内側サイドウォール部21は、車両への装着時に車両内側(in)に位置する。外側サイドウォール部22は、車両への装着時に車両外側(out)に位置する。内側サイドウォール部21には、内側リムガード31が形成される。内側リムガード31は、内側サイドウォール部21から突出して形成される。外側サイドウォール部22には、外側リムガード32が形成される。外側リムガード32は、外側サイドウォール部22から突出して形成される。トレッド幅方向(W方向)に沿った内側リムガード31の断面積S1は、トレッド幅方向(W方向)に沿った外側リムガード32の断面積S2よりも大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、一対のビード部と、ビード部に係止されるカーカスコードを含むカーカス層とを備える空気入りタイヤに関する。
従来、空気入りタイヤの研究・開発では、本来トレードオフの関係にある性能、例えば、操縦安定性と乗り心地との両性能を向上させる様々な方法が模索されてきた。
例えば、タイヤ赤道面を中心として、車両への装着時において外側に位置する(以下、車両装着時外側と省略)トレッドのパターンと、車両への装着時において内側に位置する(以下、車両装着時内側と省略)トレッドのパターンとを異ならせる、いわゆる非対称トレッドパターンを用いる方法が広く知られている(例えば、特許文献1)。
具体的には、車両装着時外側のトレッド剛性を車両装着時内側よりも高くするために、タイヤ周方向に沿って延びるリブを車両装着時外側に形成したトレッドのパターンが用いられる。このような非対称トレッドパターンが形成された空気入りタイヤによれば、操舵時における車両の運動性能に大きく寄与する車両装着時外側のトレッド剛性が高くなるため、操舵開始時の応答性や、コーナリング性能、特に操舵角が大きくなる場合におけるコーナリング性能が向上する。また、車両装着時内側のトレッド剛性は車両装着時外側よりも低いため、乗り心地も向上する。
特開平1−266001号公報(第3図、第5図)
ところで、一般的な道路を走行する乗用自動車などでは、一定の速度以上で大きな操舵角が必要となるようなコーナリングの機会は、極めて限られている。すなわち、このような乗用自動車に装着される空気入りタイヤでは、いわゆる限界領域における操縦安定性の向上は、必ずしも強く求められているものではない。
一方、このような乗用自動車では、車線内の走行をドライバーが容易に維持できることなど、通常の走行において必要となる操縦安定性を向上させることが望ましい。つまり、操舵角が小さい領域(例えば、1度以下程度のスリップアングル)における操縦安定性を向上させることが望ましい。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、乗り心地を低下させることなく、操舵角が小さい領域における操縦安定性をさらに向上させた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、一対のビード部(ビード部14)と、前記ビード部に係止されるカーカスコード(カーカスコード11)を含むカーカス層(カーカス層12)とを備える空気入りタイヤ(空気入りタイヤ1)であって、車両装着時に内側に位置する内側サイドウォール部(内側サイドウォール部21)には、前記内側サイドウォール部から突出し、前記空気入りタイヤが組み付けられるリムホイールを保護する内側リムガード(内側リムガード31)が形成され、車両装着時に外側に位置する外側サイドウォール部(外側サイドウォール部22)には、前記外側サイドウォール部から突出し、前記リムホイールを保護する外側リムガード(外側リムガード32)が形成され、トレッド幅方向(W方向)に沿った前記内側リムガードの断面積(断面積S1)は、前記トレッド幅方向に沿った前記外側リムガードの断面積(断面積S2)よりも大きいことを要旨とする。
本発明の第1の特徴によれば、内側リムガードの断面積が外側リムガードの断面積よりも大きい。すなわち、内側リムガードが形成される内側サイドウォール部の剛性が外側リムガードが形成される外側サイドウォール部の剛性よりも高められる。従って、操舵時におけるコーナリングフォースの立ち上がりが速やかになる。これにより、操舵角が小さくても、操縦安定性(応答性)が向上する。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、車両への装着時において、前記カーカスコードが最も車両内側に位置する内側部分(内側部分Cin)と、前記車両への装着時において、前記カーカスコードが最も車両外側に位置する外側部分(外側部分Cout)とを有し、前記ビード部の位置を基準とした前記外側部分の高さである外側高さ(外側高さSWHout)は、前記ビード部の位置を基準とした前記内側部分の高さである内側高さ(内側高さSWHin)よりも高いことを要旨とする。
本発明の第2の特徴によれば、車両装着時において、ビード部の位置を基準とした内側部分の高さは、ビード部の位置を基準とした外側部分の高さよりも低い。そのため、空気入りタイヤのトレッド部から内側サイドウォール部に至る曲線部分の曲率半径が大きくなる。これにより、トレッド部から内側サイドウォール部での曲げ変形に対する剛性が上昇する。従って、操舵時にコーナリングフォースが速やかに立ち上がる。これにより、操舵角が小さい領域における操縦安定性(応答性)が向上する。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記内側リムガードを含む前記内側サイドウォール部の内側ゴム量と、前記外側リムガードを含む前記外側サイドウォール部の外側ゴム量とは、同じであることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記内側サイドウォール部から前記内側リムガードの突端(突端31a)までの距離(距離d1)と、前記外側サイドウォール部から前記外側リムガードの突端(突端32a)までの距離(距離d2)は、略同一であることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記空気入りタイヤのトレッド幅方向に沿った中心を通り、前記車両の車軸に直交するタイヤ赤道面(タイヤ赤道面CL)から前記内側リムガードの突端までの距離(距離d3)と、前記タイヤ赤道面から前記外側リムガードの突端までの距離(距離d4)は、略同一であることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記外側高さは、前記内側高さの110%以上であることを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記タイヤ赤道面から前記外側部分までの外側タイヤ幅(外側タイヤ幅W2)は、前記タイヤ赤道面から前記内側部分までの内側タイヤ幅(内側タイヤ幅W1)よりも広いことを要旨とする。
本発明の第8の特徴は、加硫前の状態において、前記空気入りタイヤの前記内側リムガードを含む前記内側サイドウォール部の内側ゴム量と、前記外側リムガードを含む前記外側サイドウォール部の外側ゴム量とは同じであることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、乗り心地を低下させることなく、操舵角が小さい領域における操縦安定性をさらに向上させた空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの一部を分解して示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向の断面図である。 本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向の断面の外側サイドウォール部の近傍、及び内側サイドウォール部の近傍を示す拡大図である。
本発明に係る空気入りタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)空気入りタイヤの構成、(2)比較評価、(3)作用・効果、及び(4)その他の実施形態について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)空気入りタイヤの構成
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部を分解して示す斜視図である。図2は、空気入りタイヤ1のトレッド幅方向(W方向)の断面図である。図1、図2に示すように、空気入りタイヤ1は、当該空気入りタイヤ1の骨格となるカーカス層12を有している。
カーカス層12は、カーカスコード11を含む。カーカス層12のタイヤ径方向内側には、チューブに相当する気密性の高いゴム層であるインナーライナー13が設けられている。カーカス層12の両端は、一対のビード部14に係止される。
カーカス層12のタイヤ径方向外側には、ベルト層15が配置されている。ベルト層15は、スチールコードをゴム引きした第1ベルト層15Aと第2ベルト層15Bとを有する。第1ベルト層15Aと第2ベルト層15Bとを構成するスチールコードは、タイヤ赤道面CLに対して所定の角度(例えば、±25度)で配置されている。
空気入りタイヤ1は、キャップレイヤー18A,18Bを有する。キャップレイヤー18A,18Bは、ベルト層15のタイヤ径方向外側に位置し、タイヤ赤道面CLと実質的に平行に配列された有機繊維コードをゴム引きしたものである。キャップレイヤー18A,18Bは、ベルト層15の両端部を覆っている。
ベルト層15(第1ベルト層15A及び第2ベルト層15B)のタイヤ径方向外側には、路面に接地するトレッド部16が設けられている。トレッド部16は、トレッドゴム層16Aを有する。
図2は、空気入りタイヤ1のトレッド幅方向(W方向)の断面図である。空気入りタイヤ1は、内側サイド部20Aと、外側サイド部20Bとを有する。内側サイド部20Aは、内側サイドウォール部21を有する。外側サイド部20Bは、外側サイドウォール部22を有する。図2に示すように、空気入りタイヤ1は、車両装着時の取付方向が決められている。すなわち、内側サイドウォール部21は、車両への装着時に車両内側(in)に位置する。外側サイドウォール部22は、車両への装着時に車両外側(out)に位置する。
カーカス層12は、車両への装着時において、カーカスコード11が最も車両内側に位置する内側部分Cinを有する。内側部分Cinは、内側サイドウォール部21の内部に位置する。
カーカス層12は、車両への装着時において、カーカスコード11が最も車両外側に位置する外側部分Coutを有する。外側部分Coutは、外側サイドウォール部22の内部に位置する。
図3は、空気入りタイヤ1のトレッド幅方向(W方向)の断面図において、内側サイドウォール部21の近傍と、外側サイドウォール部22の近傍とを示す拡大図である。
ビード部14の位置を基準とした外側部分Coutの高さである外側高さSWHoutは、ビード部14の位置を基準とした内側部分Cinの高さである内側高さSWHinよりも高い。
すなわち、SWHout>SWHinになっている。好ましくは、外側高さSWHoutは、内側高さSWHinの110%以上、200%以下である。
更に、150%以下であることが好ましい(上限値を記載しておくことが好ましいと考えます)。
内側サイド部20Aは、内側サイドウォール部21と内側リムガード31とを有する。内側サイドウォール部21には、内側リムガード31が形成される。内側リムガード31は、内側サイドウォール部21から突出して形成される。外側サイド部20Bは、外側サイドウォール部22と外側リムガード32とを有する。外側サイドウォール部22には、外側リムガード32が形成される。外側リムガード32は、外側サイドウォール部22から突出して形成される。内側リムガード31及び外側リムガード32は、空気入りタイヤ1が組み付けられるリムホイール(不図示)を保護する。
ここで、トレッド幅方向(W方向)に沿った内側リムガード31の断面積S1は、トレッド幅方向(W方向)に沿った外側リムガード32の断面積S2よりも大きい。
内側サイドウォール部21から内側リムガード31の突端31aまでの距離d1と、外側サイドウォール部22から外側リムガード32の突端32aまでの距離d2は、略同一である。
空気入りタイヤ1のトレッド幅方向(W方向)に沿った中心を通り、車両の車軸に直交するタイヤ赤道面CLから内側リムガード31の突端31aまでの距離d3と、タイヤ赤道面CLから外側リムガード32の突端32aまでの距離d4は、略同一である。
タイヤ赤道面CLから外側部分Coutまでの外側タイヤ幅W2は、タイヤ赤道面CLから内側部分Cinまでの内側タイヤ幅W1よりも広い。
上述したように、空気入りタイヤ1のカーカス層12の内側部分Cinと外側部分Coutの形状は、非対称になっている。具体的には、空気入りタイヤ1のトレッド部16から内側サイドウォール部21に至る曲線部分の曲率半径が、トレッド部16から外側サイドウォール部22に至る曲線部分の曲率半径よりも大きい。
空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道面CLに対し、内側リムガード31を含む内側サイド部20Aの内側ゴム量と、外側リムガード32を含む外側サイド部20Bのの外側ゴム量とは、同量である。すなわち、空気入りタイヤ1は、カーカス層12の内側部分Cinと外側部分Coutの形状が非対称であることによって生じる、内側ゴム量と外側ゴム量との差を、内側リムガード31及び外側リムガード32の容積によって吸収している。
そのため、空気入りタイヤ1は、加硫前の状態(グリーンタイヤの状態)においても、車両内側と車両外側のゴム量を変える必要が無い。グリーンタイヤの内側サイド部20Aの内側ゴム量と外側サイド部20Bの外側ゴム量とは同じである。
(2)比較評価
(2−1)断面形状の異なる空気入りタイヤ1の製造
断面形状の異なる空気入りタイヤ1を製造した。具体的には、ビード部14の位置を基準とした外側部分Coutの高さである外側高さSWHoutと、ビード部14の位置を基準とした内側部分Cinの高さである内側高さSWHinとの関係の異なる空気入りタイヤ1を製造した。
内側リムガード31の断面積S1は、外側リムガード32の断面積S2よりも大きくした。
内側サイドウォール部21から内側リムガード31の突端31aまでの距離d1と、外側サイドウォール部22から外側リムガード32の突端32aまでの距離d2とは、略同一とした。
タイヤ赤道面CLから内側リムガード31の突端31aまでの距離d3と、タイヤ赤道面CLから外側リムガード32の突端32aまでの距離d4とは、空気入りタイヤ毎に異なる値になる。
(2−3)操縦安定性及び乗り心地テスト
実施例1〜3の空気入りタイヤを製造し、試験車輌に装着して実走行試験を行った。操縦安定性・乗り心地は、テストドライバーが長い直線部分を含む周回路、及び緩やかなカーブの多いハンドリング評価路などからなるテストコース内を実車走行し、直進安定性、微少舵角での操縦安定性(ハンドル応答性)、及び乗り心地を10点を満点とする官能評価した。
試験速度は、一般的なドライバーが公道において体験する現実的な速度域(低速〜時速100km程度)とした。
試験に使用したタイヤサイズ、車両は、以下の通りである。
タイヤサイズ:215/45R17
リムサイズ:7J×17
空気圧:240kPa(前後輪同一)
実走行試験の試験車輌:排気量2000cc
使用した空気入りタイヤの諸元と操縦安定性及び乗り心地テストの結果とを表1に示す。
Figure 2010234902
実施例1は、SWHout>SWHinであり、SWHout/SWHin=112%であった。実施例2は、SWHout>SWHinであり、SWHout/SWHin=120%であった。実施例3は、SWHout>SWHinであり、SWHout/SWHin=150%であった。また、比較例1は、SWHout=SWHinであった。比較例2は、SWHout>SWHinであり、SWHout/SWHin=165%であった。
表2に示すように、本発明に係る空気入りタイヤは、比較例の空気入りタイヤと比べ、操縦安定性及び乗り心地が著しく向上することが判った。
(3)作用・効果
空気入りタイヤ1は、車両装着時内側に位置する内側サイドウォール部21には、内側リムガード31が形成されており、外側サイドウォール部22には、外側リムガード32が形成されている。トレッド幅方向(W方向)の方向に沿った内側リムガード31の断面積S1は、W方向に沿った外側リムガード32の断面積S2よりも大きい。
これにより、トレッド部16から内側サイドウォール部21での曲げ変形に対する剛性が上昇する。従って、操舵時にコーナリングフォースが速やかに立ち上がる。これにより、操舵角が小さい領域における操縦安定性(応答性)が向上する。
空気入りタイヤ1を車両へ装着した状態において、カーカスコード11が最も車両内側に位置する内側部分Cinの高さが、カーカスコード11が最も車両外側に位置する外側部分Coutよりも低い。そのため、空気入りタイヤ1のトレッド部16から内側サイドウォール部21に至るカーカス層12の曲線部分の曲率半径が大きくなる。
これにより、トレッド部16から内側サイドウォール部21での曲げ変形に対する剛性を高めることができる。従って、操舵時にコーナリングフォースの立ち上がりを速やかにすることができる。従って、操舵角が小さい領域における操縦安定性(応答性)が向上する。
また、空気入りタイヤ1は、外側部分Coutの高さが内側部分Cinの高さよりも高い。そのため、空気入りタイヤ1のトレッド部16から外側サイドウォール部22に至るカーカス層12の曲線部分の曲率半径が小さくなる。
これにより、トレッド部16から外側サイドウォール部22での曲げ変形に対する剛性が低下する。従って、路面の凹凸に対する衝撃の吸収性が高まる。これにより、乗り心地が向上する。すなわち、空気入りタイヤ1は、乗り心地を低下させることなく、操舵角が小さい領域における操縦安定性をさらに向上させることができる。
また、空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道面CLから外側部分Coutまでの外側タイヤ幅W2は、タイヤ赤道面CLから内側部分Cinまでの内側タイヤ幅W1よりも広い。
空気入りタイヤ1の加硫工程で用いられる金型には、内側リムガード31、外側リムガード32を形成するための凹部が形成される。加硫工程では、これらの凹部に生ゴムが引き込まれて、内側リムガード31及び外側リムガード32が形成される。
このとき、カーカス層12は、生ゴムの流れに追随し、凹部に引き込まれる。すなわち、カーカス層12は、内側リムガード31側及び外側リムガード32側に引き寄せられる。この結果、空気入りタイヤ1のトレッド部16から内側サイドウォール部21に至る曲線部分の曲率半径と、トレッド部16から外側サイドウォール部22に至る曲線部分の曲率半径とをそれぞれ変化させることができる。
金型においては、内側リムガード31を形成するための凹部の容積が、外側リムガード32を形成するための凹部の容積よりも大きい。そのため、加硫工程では、内側リムガード31用凹部の方にゴムが流入し易い。従って、内側サイドウォール部21におけるカーカス層12の曲率半径を、外側サイドウォール部22におけるカーカス層12の曲率半径よりも小さくすることができる。
また、内側リムガード31を形成するための凹部の容積が、外側リムガード32を形成するための凹部の容積よりも大きい。そのため、内側サイドウォール部21に形成された内側リムガード31に流入するゴムの量が、外側サイドウォール部22に形成された外側リムガード32に流入するゴムの量よりも多い。従って、空気入りタイヤ1の車両内側と車両外側とでカーカス層12の形状が異なることによって不均一になるゴム量の差を吸収することができる。
空気入りタイヤ1では、内側サイドウォール部21から内側リムガード31の突端31aまでの距離d1と、外側サイドウォール部22から外側リムガード32の突端32aまでの距離d2は、略同一である。また、空気入りタイヤ1のタイヤ赤道面CLから内側リムガード31の突端31aまでの距離d3と、タイヤ赤道面CLから外側リムガード32の突端32aまでの距離d4は、略同一である。
このように、空気入りタイヤ1は、トレッド幅方向(W方向)の断面において、タイヤ赤道面CLに対して、車両内側と車両外側とでカーカス層12が非対称に形成されていても、空気入りタイヤ1の外観形状を略対称とすることができる。
従って、外観のデザインを大きく変更することがなく、操縦安定性及び乗り心地を向上させることができる。更に、ユーザに、空気入りタイヤ1が非対称であることによる違和感を与えることがない。
(4)その他の実施形態
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
空気入りタイヤ1では、ビード部14の位置を基準としたカーカス層12の外側部分Coutの高さである外側高さSWHoutは、ビード部14の位置を基準としたカーカス層12の内側部分Cinの高さである内側高さSWHinよりも高ければよい。
すなわち、実質的にタイヤの剛性に関与しているのは、カーカス層12の形状であるため、SWHout>SWHinを満たしていればよく、内側サイドウォール部21と外側サイドウォール部22とが外観上同一形状であってもよい。外側部分Coutと内側部分Cinに相当する位置の高さは同一であってもよい。
空気入りタイヤ1の内側サイドウォール部21に形成される内側リムガード31及び外側サイドウォール部22に形成される外側リムガード32の形状及び断面積は、図示した形状に限定されない。リムガードとしての機能と、加硫工程において、空気入りタイヤ1の内側サイド部20Aの内側ゴム量と外側サイド部20Bの外側ゴム量とを均一にする機能とを損なわない形状であれば、いかなる形状であってもよい。
空気入りタイヤ1において、内側リムガード31及び外側リムガード32は、必ずしも形成されなくても良い。また、形成後に切除されてもよい。
空気入りタイヤ1のタイヤ赤道面CLから外側部分Coutまでの外側タイヤ幅W2は、タイヤ赤道面CLから内側部分Cinまでの内側タイヤ幅W1よりも必ずしも広くなくてよい。
また、空気入りタイヤ1では、内側サイドウォール部21から内側リムガード31の突端31aまでの距離d1と、外側サイドウォール部22から外側リムガード32の突端32aまでの距離d2は、略同一であるとした。また、空気入りタイヤ1のタイヤ赤道面CLから内側リムガード31の突端31aまでの距離d3と、タイヤ赤道面CLから外側リムガード32の突端32aまでの距離d4は、略同一であるした。
しかし、空気入りタイヤ1は、少なくとも、SWHout>SWHinの関係が満たされていればよく、外観の形状は、自由に設計することができる。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1...空気入りタイヤ、11…カーカスコード、12…カーカス層、13…インナーライナー、14…ビード部、15…ベルト層、15A…第1ベルト層、15B…第2ベルト層、16…トレッド部、16A…トレッドゴム層、CL…タイヤ赤道線、18A,18B…キャップレイヤー、20A…内側サイド部、20B…外側サイド部、21…内側サイドウォール部、22…外側サイドウォール部、Cin…内側部分、Cout…外側部分、SWHout…外側高さ、SWHin…内側高さ、31…内側リムガード、31a…突端、32…外側リムガード、32a…突端、S1…内側リムガードの断面積、S2…外側リムガードの断面積、d1…内側サイドウォール部から内側リムガードの突端までの距離、d2…外側サイドウォール部から外側リムガードの突端までの距離、d3…タイヤ赤道面CLから内側リムガードの突端までの距離、d4…タイヤ赤道面CLから外側リムガードの突端までの距離、W1…内側タイヤ幅、W2…外側タイヤ幅

Claims (8)

  1. 一対のビード部と、
    前記ビード部に係止されるカーカスコードを含むカーカス層と
    を備える空気入りタイヤであって、
    車両装着時に内側に位置する内側サイドウォール部には、前記内側サイドウォール部から突出し、前記空気入りタイヤが組み付けられるリムホイールを保護する内側リムガードが形成され、
    車両装着時に外側に位置する外側サイドウォール部には、前記外側サイドウォール部から突出し、前記リムホイールを保護する外側リムガードが形成され、
    トレッド幅方向に沿った前記内側リムガードの断面積は、前記トレッド幅方向に沿った前記外側リムガードの断面積よりも大きい空気入りタイヤ。
  2. 車両への装着時において、前記カーカスコードが最も車両内側に位置する内側部分と、
    前記車両への装着時において、前記カーカスコードが最も車両外側に位置する外側部分と
    を有し、
    前記ビード部の位置を基準とした前記外側部分の高さである外側高さは、前記ビード部の位置を基準とした前記内側部分の高さである内側高さよりも高い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記内側リムガードを含む前記内側サイドウォール部の内側ゴム量と、前記外側リムガードを含む前記外側サイドウォール部の外側ゴム量とは、同じである請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記内側サイドウォール部から前記内側リムガードの突端までの距離と、前記外側サイドウォール部から前記外側リムガードの突端までの距離は、略同一である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記空気入りタイヤのトレッド幅方向に沿った中心を通り、前記車両の車軸に直交するタイヤ赤道面から前記内側リムガードの突端までの距離と、前記タイヤ赤道面から前記外側リムガードの突端までの距離は、略同一である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記外側高さは、前記内側高さの110%以上である請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記タイヤ赤道面から前記外側部分までの外側タイヤ幅は、前記タイヤ赤道面から前記内側部分までの内側タイヤ幅よりも広い請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  8. 加硫前の状態において、前記空気入りタイヤの前記内側リムガードを含む前記内側サイドウォール部の内側ゴム量と、前記外側リムガードを含む前記外側サイドウォール部の外側ゴム量とは、同じである請求項3に記載の空気入りタイヤ。
JP2009083500A 2009-03-30 2009-03-30 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP5385662B2 (ja)

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