JP2010233872A - トリムカバーの端末止着構造 - Google Patents

Abstract

【課題】トリムカバーの端末止着処理を行うに、外観的に体裁の良好なものに端末処理でき、取付け強度を高められ、トリムカバーを安価な部材により取り付ける。
【解決手段】二枚のカバー部材１，２を重ね合わせて形成したトリムカバーを備え、帯状の支持プレート３を長手方向で第１カバー部材１の端末に沿って取り付け、先端側がカバー面内に向く複数の舌状片４ａ，４ｂを基部側で第１カバー部材１と相対する第２カバー部材２の端末に沿って取り付け、支持プレート３の両端寄り，中央部分と間隔を隔てた数個所を車両内装部品Ｓの面上から車両内装部品Ｓのフレームに装着する止め具５で固定し、舌状片４ａ，４ｂを支持プレート３の非止め個所で車両内装部品Ｓの面との隙間に挟み込んでトリムカバーの端末を車内設備の面上に止着固定した。
【選択図】図４

Description

本発明は、トリムカバーの端末をシート本体の表皮面上、その他の車両用内装部品の面上に止着固定するに適用可能なトリムカバーの端末止着構造に関するものである。

例えば、シート本体の表皮面内に、各種用途のトリムカバーを取り付けるには面ファスナーが多用されている。

その面ファスナーによると、雄雌相互の重なりにより、接合個所の厚みが厚くなる。特に、トリムカバーの縁付近であると、面ファスナーの厚みが外部から見える状態となるところから体裁上好ましくない。また、トリムカバーの取付け場所または用途によっては面ファスナーの剥離方向に張力が加わり、トリムカバーが剥がれ出すことも懸念される。

解決しようとする問題点は、トリムカバーの端末止着処理を行うに、外観的に体裁の良好なものに端末処理でき、取付け強度を高められ、トリムカバーを安価な部材により取り付けるという点である。

本発明は、二枚のカバー部材を重ね合わせて形成したトリムカバーを備え、
帯状の支持プレートを長手方向で第１カバー部材の端末に沿って取り付け、先端側がカバー面内に向く複数の舌状片を基部側で第１カバー部材と相対する第２カバー部材の端末に沿って取り付け、
支持プレートの両端寄り，中央部分と間隔を隔てた数個所を車両内装部品の面上から車両内装部品のフレームに装着する止め具で固定し、舌状片を支持プレートの非止め個所で車両内装部品の面との隙間に挟み込んでトリムカバーの端末を車両内装部品の面上に止着固定したこと特徴とする。

本発明に係るトリムカバーの端末止着構造は、支持プレートと舌状片による接合部位の厚みを薄く保て、第１カバー部材の端末を第２カバー部材の巻込みにより隠せるため、外観的に体裁の良好なものに端末処理できる。また、ビス，リベット等の止め具により固定する支持プレートをベースに、舌状片を組み付けることから、トリムカバーの取付け強度を高められる。更に、支持プレート，舌状片、ビス，リベット等の止め具という安価な部材によりトリムカバーを取り付けられるという利点がある。

図１は本発明に係るトリムカバーの端末止着構造を適用する第１カバー部材を示す説明図である。 図２は本発明に係るトリムカバーの端末止着構造を適用する第２カバー部材を示す説明図である。 図３は本発明に係るトリムカバーの端末止着構造を支持プレートの軸止め工程で示す説明図である。 図４は本発明に係るトリムカバーの端末止着構造を舌状片の挟込み工程で示す説明図である。

図示実施の形態は、シートクッションとシートバックの下側部における物品等の落下を防止するトリムカバーをシート本体の表皮面上に取り付けるに適用されている。

そのトリムカバーは、略同じ輪郭形状に裁断された二枚のカバー部材でなり、図１で示すような第１カバー部材１と、図２で示すような第２カバー２を重ね合わせて略前拡がり台形に形成されている。各カバー部材１，２は、ファブリック，合革，本革等の適宜な表皮材により形成できる。

第１カバー部材１には、帯状の支持プレート３，３’が長手方向で第１カバー部材１の上下端辺に沿って取り付けられている（図１参照）。この支持プレート３，３’の板面には、止め具挿入用の通し孔３ａ，３ｂ、３ａ’，３ｂ’が両端寄り，中央部分と間隔を隔てた数個所に設けられている。図示の支持プレート３，３’は第２カバー部材２と相対する側に取り付けられているが、後述するシート本体の表皮面と相対する側に取り付けるようにもできる。

第２カバー部材２には、先端側がカバー面内に向く複数の舌状片４ａ，４ｂ、４ａ’，４ｂ’が基部側４ｃ，４ｃ‘で表面カバー１と相対する裏面カバー１の上下端辺に沿って取り付けられている（図２参照）。舌状片４ａ，４ｂ、４ａ’，４ｂ’は、各々を狭幅帯状の基部側４ｃ，４ｃ‘で連続させて一体もの４，４’に形成されている

支持プレート３，３’、舌状片４ａ，４ｂ、４ａ’，４ｂ’はポリプロピレン等の樹脂製薄板状プレートにより形成し、長手方向を各カバー部材１，２の上下端辺に沿って縫着することにより取り付けられている。また、ステンレス等の金属製薄板状プレートにより形成し、長手方向を各カバー部材１，２の上下端辺に沿って接着するように適宜の板状部材を取り付けるようにできる。

支持プレート３，３’、舌状片４ａ，４ｂ、４ａ’，４ｂ’を取り付けた上下端辺の他、各カバー部材１，２の前端辺，後端辺を二枚重ねに縫着することから、トリムカバーとしては略前拡がり台形の筒状に形成されている。

上述したトリムカバーの端末止着（以下、「上端辺」のみ図示）にあたり、まず、図３で示すように両端寄り，中央部分と間隔を隔てた数個所の通し孔３ａ，３ｂよりビス，リベット等の止め具５（１本のみ図示）をシート本体Ｓの表皮面からシートフレーム（図示せず）に装着する。これにより、第１カバー部材１の端末を支持プレート３で押えて支持プレート３をシート本体の表皮面上にあてがい固定する。

次に、舌状片４ａ，４ｂを支持プレート３の止めされていない間隔内に相当する個所でシート本体の表皮面との隙間に挟み込む。これと共に、第１カバー部材１の端末並びに支持プレート３の上端辺を第２カバー部材２の端末近くカバー面で巻き込むことから、トリムカバーの端末をシート本体Ｓの表皮面上に止着固定する。

これにより、上述した支持プレート３を第２カバー部材２と相対する側に取り付け場合、舌状片４ａ，４ｂを第１カバー部材１のカバー面とシート本体Ｓの表皮面とで挟込み保持できる。また、支持プレート３をシート本体Ｓの表皮面と相対する側に取り付ける場合でも、舌状片４ａ，４ｂを支持プレート３の板面とシート本体の表皮面とで挟込み保持するようにできる。

このように構成するトリムカバーの端末止着構造では、支持プレート３，３’と舌状片４ａ，４ｂ、４ａ’，４ｂ’による接合部位の厚みを薄く保て、第１カバー部材１の端末を第２カバー部材２の巻込みにより隠せるため、外観的に体裁の良好なものに端末処理できる。また、ビス，リベット等の止め具５により固定する支持プレート３，３’をベースに、舌状片４ａ，４ｂ、４ａ’，４ｂ’を組み付けることから、トリムカバーの取付け強度を高められる。更に、支持プレート３，３’、舌状片４ａ，４ｂ、４ａ’，４ｂ’、ビス，リベット等の止め具５という安価な部材によりトリムカバーを取り付けられる。

上述した実施の形態は物品等落下防止用トリムカバーとして説明したが、支持プレート３，３’の長さ、舌状片４ａ，４ｂ、４ａ’，４ｂ’の個数、支持プレート３の止め個所の数を適宜変更することから、様々な用途のトリムカバーを取り付けるに適用できる。例えば、カード類を差し込むポケットをシート本体の側部に設ける場合、ドアトリム等の車両内装部品の面上に設ける場合にも適用することができる。

１ 第１カバー部材
２ 第２カバー部材
３ 支持プレート
３ａ，３ｂ 通し孔
４ａ，４ｂ 舌状片
５ 止め具

Claims (1)

1. 二枚のカバー部材を重ね合わせて形成したトリムカバーを備え、
   帯状の支持プレートを長手方向で第１カバー部材の端末に沿って取り付け、先端側がカバー面内に向く複数の舌状片を基部側で第１カバー部材と相対する第２カバー部材の端末に沿って取り付け、
   支持プレートの両端寄り，中央部分と間隔を隔てた数個所を車両内装部品の面上から車両内装部品のフレームに装着する止め具で固定し、舌状片を支持プレートの非止め個所で車両内装部品の面との隙間に挟み込んでトリムカバーの端末を車両内装部品の面上に止着固定したこと特徴とするトリムカバーの端末止着構造。

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