JP2010232030A - 非水電解質二次電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】LiFePOを正極活物質として用いた非水電解質二次電池であって、高い充放電特性を有する非水電解質二次電池を製造することができる非水電解質二次電池の製造方法を提供する。
【解決手段】LiFePOを正極活物質として含む正極と、負極と、リチウムイオン伝導性を有する非水電解質とを備える非水電解質二次電池の製造方法であって、無機酸の水溶液に、Fe源と、P源と、Li源とを加えた混合液を加圧し、加温することにより前記LiFePOを得ることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池の製造方法に関し、詳細には、LiFePOを正極活物質として含む正極と、負極と、リチウムイオン伝導性を有する非水電解質とを備える非水電解質二次電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池は、繰り返し充放電可能で、エネルギー密度が高く、自己放電性が低いため、携帯情報端末等の電源として広く使用されている。リチウムの酸化還元電位は、−3.03V(vs.NHE)と低く、リチウムは最も卑な金属であるため、リチウムを負極として用いることにより高い起電力を得ることができる。しかしながら、リチウムは水と反応する。このため、リチウム負極は水と接触することにより劣化する。よって、リチウム負極を用いる場合は、通常、非水系の電解液が用いられる。
一方、正極活物質としては、LiCoOが広く用いられている。しかしながら、Coは、埋蔵量が少なく、高価である。このため、LiCoOに代わる正極活物質の研究が盛んに行われている。LiCoOに代わる正極活物質としては、例えば、LiMnやLiNiO等が検討されている。しかしながら、LiMnを正極活物質として用いた場合は、LiCoOを正極活物質として用いた場合ほど大きな容量が得られず、また、LiNiOを正極活物質として用いた場合は、LiCoOを正極活物質として用いた場合よりも放電電圧が低くなるという問題がある。
そこで、近年、ナシコン型酸素酸リチウム化合物やオリビン型酸素酸リチウム化合物が、LiCoOに変わる正極活物質として注目されてきている。なかでも、安全性が高いLiFePO、LiFe(PO等が特に注目されてきている。
LiFePOは、一般的には、下記の特許文献1に記載の固相法や水熱法により合成されている。水熱法では、固相法よりも反応温度を低くできるため、水熱法を用いることによりLiFePOを比較的容易に製造することができる。しかしながら、水熱法によりLiFePOを製造しようとすると、LiFePOと共に、LiPOなどが生成してしまい、純度の高いLiFePOを製造することが困難であるという問題がある。
このような問題に鑑み、例えば下記の特許文献2では、反応系内にクエン酸のような高温で分解する水溶性有機酸を添加しておくことが提案されている。
特開2008−4317号公報 特開2005−276474号公報
しかしながら、本発明者が鋭意研究した結果、反応系内に高温で分解する水溶性有機酸を添加した場合であっても、LiPOなどの生成を十分に抑制することができないため、純度の高いLiFePOを製造することが困難であることが見出された。従って、従来の水熱法により製造したLiFePOを正極活物質として用いて非水電解質二次電池を作製した場合、高い充放電特性が得られないという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、LiFePOを正極活物質として用いた非水電解質二次電池であって、高い充放電特性を有する非水電解質二次電池を製造することができる非水電解質二次電池の製造方法を提供することにある。
本発明に係る非水電解質二次電池の製造方法は、LiFePOを正極活物質として含む正極と、負極と、リチウムイオン伝導性を有する非水電解質とを備える非水電解質二次電池の製造方法に関し、詳細には、上記非水電解質二次電池を、水熱法を利用して製造する方法に関する。本発明に係る非水電解質二次電池の製造方法は、無機酸の水溶液に、Fe源と、P源と、Li源とを加えた混合液を加圧し、加温することによりLiFePOを得ることを特徴とする。
本発明では、LiFePOの合成に水熱法を利用するため、例えば、LiFePOの合成に固相法を利用する場合と比較して、反応温度を低くすることができる。また、固相法では、不活性ガス雰囲気中において焼成及び粉砕を繰り返すという煩雑な工程が必要となるが、水熱法を利用する本発明では、このような煩雑な工程が不要である。従って、本発明に従い、水熱法を利用することにより、LiFePOを容易に合成することができ、よって、非水電解質二次電池を容易に製造することが可能となる。
ところで、従来の水熱法を利用してLiFePOを合成した場合、LiFePOと共にLiPOなどの不純物が生成する。このため、従来の水熱法を利用して合成したLiFePOを正極活物質として用いて非水電解質二次電池を製造した場合、充放電特性を十分に高くすることができない。本発明者は、鋭意研究した結果、このような不純物の生成は、混合液中においてFeが価数変化することに起因していることを見出した。具体的には、Fe(II)がFe(III)に価数変化することにより不純物が生成することを見出した。このため、不純物の生成を抑制するためにはFe(II)がFe(III)に価数変化することを抑制する必要がある。
Fe(II)がFe(III)に価数変化することを抑制する手段としては、例えば、上記の特許文献2に記載されているように、水溶液中にクエン酸などの有機酸を添加しておく手段が考えられる。しかしながら、本発明者の検討の結果、有機酸を水溶液中に添加した場合であっても、Fe(II)からFe(III)への価数変化を十分に抑制することができず、不純物の生成を十分に抑制できないことが分かった。
それに対して、本発明のように、水溶液に無機酸を添加して水溶液を酸性状態としておくことにより、Fe2++2HO→Fe(OH)+2H…(1)の反応を抑え、さらに、不活性雰囲気下で材料を混合しLiFePOを合成することで、4Fe(OH)+O+2HO→2(Fe・3HO) …(2)の反応を防ぐことができると考えられるため、Fe(II)からFe(III)への価数変化を効果的に抑制することができる。よって、不純物の生成を効果的に抑制でき、LiFePOを高い純度で生成させることができる。従って、本発明に従い、無機酸を添加した水溶液中で合成したLiFePOを正極活物質として用いて非水電解質二次電池を製造することにより、高い充放電特性を実現することができる。
使用するFe源は、特に限定されない。Fe源の具体例としては、例えば、Fe、FeO、FeSO・nHO(n=0,1,4,5,7)、FeCl・nHO(n=0,4)、FeC・2HO、(CHCOO)Fe等が挙げられる。
これらの中でも、Fe(金属鉄)及びFeSO・7HOが好ましく、Fe(金属鉄)がより好ましい。Feであれば、純度の高い材料を用意しやすく、FeをFe源として用いた場合、混合液中におけるFeの量が化学量論比からずれにくいため、不純物の発生をより効果的に抑制することができる。従って、より高い充放電特性を実現することが可能となる。
また、使用する無機酸も特に限定されない。例えば、無機酸として、硫酸、塩酸及び硝酸からなる群から選ばれた1種または2種以上の酸を用いることができる。これらの中でも特に硫酸が好ましい。
Fe源にFeを用いた場合、無機酸の水溶液の濃度は、0.01mol/L〜10mol/Lであることが好ましく、0.02mol/L〜7mol/Lであることがより好ましい。無機酸の水溶液の濃度が低すぎると、Feが溶解するのに時間がかかる場合がある。無機酸の水溶液の濃度が高すぎると、Feが不動態となりFeが溶解しにくくなる場合がある。
また、混合液におけるFe源と無機酸とのモル比(Fe源:無機酸)は、1:0.001〜1:2の範囲内にあることが好ましく、1:0.01〜1:1.8の範囲内にあることがより好ましい。また、無機酸が硫酸であり、Fe源がFeである場合は、硫酸とFeとのモル比(Fe:硫酸)は、1:1〜1:2であることが好ましく、1:1〜1:1.8であることがより好ましい。Fe源に対する無機酸の量が少なすぎると反応式(1)の反応が進行しやすくなる場合がある。Fe源に対する無機酸の量が多すぎると合成後に無機酸の塩が多量に残り、水による洗浄に時間がかかる場合がある。
使用するP源は、特に限定されない。P源の具体例としては、例えば、HPO、HPO、HPO、(NHHPO、NHPO、LiPO等が挙げられる。
また、Li源も特に限定されず、Li源の具体例としては、LiOH・nHO(n=0,1)、LiCl・nHO(n=0,1)、CHCOOLi・nHO(n=0,1)、LiNO、(COO)Li、LiPO等が挙げられる。
本発明における混合液の調製を行う雰囲気は、特に限定されず、例えば大気中で混合液の調製を行ってもよいが、混合液の調製は、例えば、Ar雰囲気やN雰囲気などの不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。不活性ガス雰囲気中において混合液の調製を行うことにより、混合液中のFe(II)が酸化されてFe(III)となることをより効果的に抑制することができる。
また、特に不活性ガス雰囲気中において混合液の調製を行う場合は、無機酸の水溶液の調製には、脱気された水を用いることが好ましい。これによれば、混合液中のFe(II)が酸化されてFe(III)となることをさらに効果的に抑制することができる。
LiFePOの合成時における混合液の温度及び圧力は、Fe源、P源及びLi源の種類や濃度などに応じて適宜設定することができる。LiFePOの合成時における混合液の温度は、例えば、110℃〜370℃であることが好ましく、140℃〜270℃であることがより好ましい。LiFePOの合成時における最高温度保持時間は、0.1〜20時間であることが好ましく、0.2〜10時間であることがより好ましい。
LiFePOの合成時における混合液の圧力は、0.1MPa〜20MPaであることが好ましく、0.2MPa〜8MPaであることがより好ましい。また、合成を開始する前に、合成に使用するオートクレーブ内を予め0.1〜1MPa程度に加圧しておくことが好ましい。
本発明において、正極は、LiFePOを正極活物質として含むものである限りにおいて特に限定されない。正極は、一般的には、金属箔などにより構成されている適宜の集電体層と、集電体層の上に形成されており、正極活物質としてのLiFePOと共に、適宜のバインダーや導電剤などを含む合剤層とを備えている。
また、本発明において、負極は特に限定されない。負極は、一般的には、金属箔などにより構成されている適宜の集電体層と、集電体層の上に形成されており、適宜の負極活物質と、適宜のバインダーや導電剤などを含む合剤層とを備えている。
また、本発明において、非水電解質は、リチウムイオン伝導性を有するものである限りにおいて特に限定されない。非水電解質の具体例としては、例えば、LiPF、LiAsF、LiBF、LiCFSO、LiN(C2l+1SO)(C2m+1SO)(l,mは、それぞれ1以上の整数)、LiC(C2p+1SO)(C2q+1SO)(C2r+1SO)(p、q、rは、それぞれ1以上の整数)、ジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム等が挙げられる。これらの非水電解質は一種類で使用してもよく、二種類以上組み合わせて使用してもよい。
上記非水電解質は、通常、0.1〜1.5M/L、好ましくは0.5〜1.5M/Lの濃度で非水溶媒に溶解されて使用される。
非水溶媒の具体例としては、環状炭酸エステル、水素基の一部がフッ素化されている環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、水素基の一部がフッ素化されている鎖状炭酸エステル、エステル類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、ニトリル類、アミド類等が挙げられる。環状炭酸エステルの具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどが挙げられる。水素基の一部がフッ素化されている環状炭酸エステルの具体例としては、トリフルオロプロピレンカーボネートやフルオロエチルカーボネートなどが挙げられる。鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネートなどが挙げられる。
本発明では、LiFePOの合成に無機酸を添加した水溶液を用いるため、Fe(II)がFe(III)に価数変化することに起因する不純物の生成を効果的に抑制することができ、純度の高いLiFePOを得ることができる。従って、高い充放電特性を得ることができる。
本発明電池A1〜A3及び比較電池B1〜B3の充放電カーブを表すグラフである。
以下、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
(実施例1)
(純水(10g)+硫酸(19.7mmol)+鉄粉(17.9mmol))と、リン酸(17.9mmol)と、純水(20g)と、水酸化リチウム1水和物(55.8mmol)とを大気中で混合し、混合液を作製した。その混合液を0.2Lのオートクレーブに入れ、180℃のAr雰囲気中で3時間混合した。その後、混合液を吸引ろ過することで、水溶液を除去し、残った固体を純水で洗浄した。さらに、得られた固体を加熱乾燥し、実施例1のLiFePOを得た。
得られたLiFePO65重量部と、導電剤であるアセチレンブラック(電気化学工業製 電化ブラック)30重量部とを混合し、その後、結着剤のポリアクリロニトリル(PAN)5重量部を加え、さらにN−メチルピロリドン(NMP)を適量加えて混合し、スラリーを作製した。このスラリーを、ドクターブレード法を用いて、集電体としてのアルミニウム箔上に塗布し、ホットプレートを用いて80℃で乾燥させた。これを2cm×5cmのサイズに切り取り、圧延ローラーを用いて圧延し、Al集電タブを取り付けた後、110℃で2時間真空乾燥させ、正極とした。正極合剤層の電極充填密度は約1.6〜1.8g/cmであった。
作用極に上記の正極を使用し、対極となる負極にリチウム金属を用い、正極と負極の間にセパレータを配置し、巻きセルを作製した。この巻きセル及び参照極(リチウム金属)電解液(1MLiPF、EC/DEC=3/7)をアルミラミネートシートで包み、アルミラミネートセル(本発明電池A1)を作製した。
(実施例2)
(あらかじめ脱気された純水(13g)+硫酸(3.6mmol)+硫酸鉄(II)7水和物(17.9mmol))と、リン酸(17.9mmol)と、(水酸化リチウム1水和物(60.9mmol)+あらかじめ脱気された純水(27g))とをAr雰囲気で混合し、混合液を作製した。この混合液を0.2Lのオートクレーブに入れ、180℃のAr雰囲気中で3時間混合した。その後、混合液を吸引ろ過することで、水溶液を除去し、残った固体を純水で洗浄した。さらに、得られた固体を加熱乾燥し、実施例2のLiFePOを得た。
得られたLiFePOを用いて、上記実施例1と同様にしてアルミラミネートセル(本発明電池A2)を作製した。
(実施例3)
(あらかじめ脱気された純水(13g)+硫酸(21.5mmol)+鉄粉(17.9mmol))と、リン酸(17.9mmol)と、(水酸化リチウム1水和物(60.9mmol)+あらかじめ脱気された純水(27g))とをAr雰囲気で混合し、混合液を作製した。その混合液を0.2Lのオートクレーブに入れ、180℃のAr雰囲気中で3時間混合した。その後、混合液を吸引ろ過することで、水溶液を除去し、残った固体を純水で洗浄した。さらに、得られた固体を加熱乾燥し、実施例3のLiFePOを得た。
得られたLiFePOを用いて、上記実施例1と同様にしてアルミラミネートセル(本発明電池A3)を作製した。
(比較例1)
(純水(32g)+硫酸鉄(II)7水和物(58.5mmol))と、リン酸(58.5mmol)と、(水酸化リチウム1水和物(181.4mmol)+純水(47g))とを大気中で混合し、混合液を作製した。その混合液を0.2Lのオートクレーブに入れ、180℃のAr雰囲気中で5時間混合した。その後、混合液を吸引ろ過することで、水溶液を除去し、残った固体を純水で洗浄した。さらに、得られた固体を加熱乾燥し、比較例1のLiFePOを得た。
得られたLiFePOを用いて、上記実施例1と同様にしてアルミラミネートセル(比較電池B1)を作製した。
(比較例2)
(あらかじめ脱気された純水(13g)+硫酸鉄(II)7水和物(17.9mmol))と、リン酸(17.9mmol)と、(水酸化リチウム1水和物(53.7mmol)+あらかじめ脱気された純水(27g))とをAr雰囲気で混合し、混合液を作製した。その混合液を0.2Lのオートクレーブに入れ、180℃のAr雰囲気中で3時間混合した。その後、混合液を吸引ろ過することで、水溶液を除去し、残った固体を純水で洗浄した。さらに、得られた固体を加熱乾燥し、比較例2のLiFePOを得た。
得られたLiFePOを用いて、上記実施例1と同様にしてアルミラミネートセル(比較電池B2)を作製した。
(比較例3)
(純水(47g)+アスコルビン酸(2.1mmol)+硫酸鉄(II)7水和物(87.8mmol))と、リン酸(87.8mmol)と、(水酸化リチウム1水和物(272.0mmol)+純水(70g))とをAr雰囲気で混合し、混合液を作製した。その混合液を0.2Lのオートクレーブに入れ、180℃のAr雰囲気中で5時間混合した。その後、混合液を吸引ろ過することで、水溶液を除去し、残った固体を純水で洗浄した。さらに、得られた固体を加熱乾燥し、比較例3のLiFePOを得た。
得られたLiFePOを用いて、上記実施例1と同様にしてアルミラミネートセル(比較電池B3)を作製した。
(充放電試験)
充電:4.2Vカット、1/10It、室温、放電:2Vカット、1/10It、室温の条件で充放電試験を行った。結果を下記の表1及び図1に示す。
Figure 2010232030
上記表1及び図1に示すように、無機酸である硫酸を添加した水溶液を用いた本発明電池A1〜A3では、無機酸を水溶液に添加していない比較電池B1〜B3と比較して、高い充放電特性、高い放電容量が得られることが分かる。また、この結果から、無機酸を添加した水溶液を用いることによりLiFePOを高純度に合成できることが推察される。
また、硫酸を添加した水溶液を用いた本発明電池A2では、放電容量が148mAh/gであったのに対して、有機酸であるアスコルビン酸を添加した水溶液を用いた比較電池B3では、放電容量は、酸を添加しない水溶液を用いた比較電池B1と同等の119mAh/gであった。この結果から、有機酸を添加した水溶液を用いた場合には、充放電特性を向上する効果が得られず、無機酸を水溶液に添加することによって初めて充放電特性を向上できることが分かる。
また、Fe源として硫酸鉄(II)7水和物を用いた本発明電池A2の放電容量が148mAh/gであったのに対して、Fe源として鉄(Fe)を用いた本発明電池A3の放電容量が154mAh/gであったことから、Fe源としてFeを用いることにより、より高い充放電特性を実現できることが分かる。
さらに、脱気していない水を用い、水溶液調製工程における雰囲気を大気とした本発明電池A1の放電容量が146mAh/gであったのに対して、脱気した水を用い、水溶液調製工程における雰囲気をArとした本発明電池A3の放電容量が154mAh/gであったことから、脱気した水を用い、水溶液調製工程における雰囲気を不活性ガス雰囲気とすることにより、より高い充放電特性を実現できることが分かる。

Claims (4)

  1. LiFePOを正極活物質として含む正極と、負極と、リチウムイオン伝導性を有する非水電解質とを備える非水電解質二次電池の製造方法であって、
    無機酸の水溶液に、Fe源と、P源と、Li源とを加えた混合液を加圧し、加温することにより前記LiFePOを得ることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
  2. 前記Fe源としてFeを用いることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
  3. 前記無機酸は、硫酸、塩酸及び硝酸からなる群から選ばれた1種または2種以上の酸であり、前記混合液において、前記Fe源と前記無機酸とのモル比(Fe源:無機酸)は、1:0.001〜1:2の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
  4. 前記無機酸の水溶液の調製に、脱気された水を用い、前記混合液の調製を不活性ガス雰囲気中で行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
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