JP2010027604A - リチウム二次電池用正極活物質及びリチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウム二次電池の保存性能(特に、高温保存性能)を優れたものとすることができるポリアニオン型正極活物質及びそれを用いたリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】リチウム二次電池に、一般式LiFe(1−x)CoPO(0<x≦0.05、0≦y≦1.2)で表されるリン酸コバルト鉄リチウムを含み、FePの不純物相が認められない正極活物質を用いることで、Coを含有しないLiFePOを用いた場合と比べて、保存性能(特に、高温保存性能)を向上できる。また、上記の正極活物質を用い、電気自動車等、産業用電池に於いて特に長期寿命、高容量化・高出力化が求められる分野への応用に適しているリチウム二次電池を提供することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、リチウム二次電池用正極活物質、特にポリアニオン系正極活物質と、これを用いたリチウム二次電池に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン等の携帯機器用、電気自動車用などの電源としてエネルギー密度が高く、かつ自己放電が少なくてサイクル性能の良いリチウム二次電池に代表されるリチウム二次電池が注目されている。
現在のリチウム二次電池の主流は、2Ah以下の携帯電話用を中心とした小型民生用である。リチウム二次電池用の正極活物質としては数多くのものが提案されているが、最も一般的に知られているのは、作動電圧が4V付近のリチウムコバルト酸化物(LiCoO)やリチウムニッケル酸化物(LiNiOあるいはスピネル構造を持つリチウムマンガン酸化物(LiMn)等を基本構成とするリチウム含有遷移金属酸化物である。なかでも、リチウムコバルト酸化物は、充放電特性とエネルギー密度に優れることから、電池容量2Ahまでの小容量リチウム二次電池の正極活物質として広く採用されている。
しかしながら、今後の中型・大型、特に大きな需要が見込まれる産業用途への非水電解質電池の展開を考えた場合、安全性が非常に重要視されるため、現在の小型電池向けの仕様では必ずしも充分であるとはいえない。この要因の一つに、正極活物質の熱的不安定性が挙げられ、様々な対策がなされてきたが、未だ十分とはいえない。また、産業用途では小型民生用では使用されないような高温環境において電池が使用されることを想定する必要がある。このような高温環境では、従来のリチウム二次電池はもとより、ニッケル−カドミウム電池や鉛電池も非常に短寿命であり、ユーザーの要求を満足する従来電池は存在しないのが現状である。また、キャパシターは、唯一この温度領域で使用できるものの、エネルギー密度が小さく、この点においてユーザーの要求を満足するものではなく、高温長寿命でエネルギー密度の高い電池が求められている。
最近、熱的安定性が優れるポリアニオン系の活物質が注目を集めている。このポリアニオン系の活物質は酸素が遷移金属以外の元素と共有結合することで固定化されているため、高温においても酸素を放出することが無く、電極活物質として使用することで電池の安全性を飛躍的に高めることができると考えられる。
このようなポリアニオン正極活物質として、オリビン構造を有するリン酸鉄リチウム(LiFePO)の研究が盛んに行われている。LiFePOは理論容量が170mAh/gと大きく、3.4V(vs.Li/Li)の高い電位でリチウムの挿入脱離が行われるため、エネルギー密度はLiCoOに匹敵するぐらいに高く、LiCoOに代わる正極活物質としての期待も大きい。
リン酸鉄リチウムにおいて鉄の一部をコバルトで置換した材料を合成する試みがいくつか報告されている。
特許文献1には、Co置換量としては25%、50%、75%及び100%に相当するLiCo0.25Fe0.75PO、LiCo0.5Fe0.5PO、LiCo0.75Fe0.25PO及びLiCoPOを固相法によって合成し、これを正極活物質として用い、負極に金属リチウムを用いて非水電解質電池を作製し、5.3Vまで充電して放電容量を評価した結果が記載され、「コバルト含有比率が高いもの程、放電電圧が高くなり、その放電電圧平坦部の電圧は4.5Vを越え」(段落0022)たこと、Co量に伴う放電容量については、放電終止電圧に応じて増大または減少したこと(表1)が記載されている。
非特許文献1には、Co置換量としては20%、50%及び80%に相当するLiFe0.8Co0.2PO、LiFe0.5Co0.5PO及びLiFe0.2Co0.8POを固相法によって合成し、これを正極活物質として用いて単極評価セルを作製し、充電電位を5Vとして充放電サイクル試験を行った結果と、LiFePOを正極活物質として用い、充電電位を4Vとして充放電サイクル試験を行った結果が記載され、Co置換量を20%とした場合はLiFePOと比べて初期放電容量がやや増大したものの、充放電サイクルに伴う容量維持率はLiFePOと比べて悪化したこと、Co置換量を50%、80%とした場合は、初期放電容量の点でも充放電サイクルに伴う容量維持率の点でも、LiFePOに比べて極端に悪化したこと(Fig.2)が記載されている。
非特許文献2には、Co置換量としては10%に相当するLiFe0.9Co0.1POを固相法によって合成し、これを正極活物質として用い、負極に金属リチウムを用いて非水電解質電池を作製し、4.5Vまで充電した後の2.0V終止放電容量をLiFePOと比較した結果が記載され、5C放電での高率放電特性については向上したものの、0.2C放電での放電容量は減少した(Fig.3参照)ことが記載されている。
非特許文献3には、Co置換量としては2%、4%、8%及び10%に相当するLiFe1−xCoPO(x=0.02,0.04,0.08,0.1)を合成し、これを正極活物質として用い、負極に金属リチウムを用いて非水電解質電池を作製し、充電電圧を5.1Vとして初期放電試験及び充放電サイクル試験を行い、LiFePOを用いて充電電圧を4.25Vとした場合と比較した結果が記載され、Co置換した全ての電池において、放電容量がLiFePOと比べて減少したことがFig.7に記載され、Co置換はリン酸鉄リチウムの電気化学的特性に良い効果を与えなかったとAbstractに記載されている。また、充放電サイクル試験を1Cの放電率(1Itに相当)で行った結果、50%程度の容量しか得られなかったことも記載されている(Fig.8)。
非特許文献3では、上記した各種正極活物質は、LiOH・HOとFeC・2HOを硝酸に溶解し、これに(NH)HPO溶液をクエン酸と共に滴下し、75℃に加熱して得たゲルを110℃で乾燥して前駆体とし、これをAr雰囲気下で750℃10時間に続き850℃2時間の焼成を行うことで合成している。そして、エックス線回折パターンより、Co置換の有無にかかわらず、合成した全ての試料において少量のFeP不純物相の存在が確認されたことが記載されている。この点に関し、非特許文献4では、電子伝導性の向上は少量の異種元素がドープされたことによるものではなく、このような異種元素を混合して合成することによって形成される相分離したFePなどのリン化物相が存在することが、電子伝導度の向上に寄与していることを透過電子顕微鏡(TEM)と電子エネルギー損失分光法(Electron Energy-Loss Spectroscopy,EELS)を組み合わせた測定の結果から明らかにしている。
ところで、LiFePOに対する電気化学的なリチウムの挿入脱離に伴う酸化還元反応は、3.4V(vs.Li/Li)付近の比較的低い電位で進行するのに対し、LiCoPOでは4.8V(vs.Li/Li)付近の比較的高い電位において進行することが知られている。一般に、LiFePOのFeの一部をCoに置換する狙いは、LiCoPOの酸化還元電位が高いことを利用して正極活物質としての高エネルギー密度化を期待するものである。このため、上記に挙げた従来技術文献では、充電によってCoの価数を変化させるために充分な高電位を採用して電池性能を評価している。
しかしながら、現実に産業上利用することを目的としたリチウム二次電池においては、非水電解液の耐酸化電位の問題を絡めて設計しなければならないことから、4.2Vを超える正極電位に至って充電を行うことは、電池性能の点で問題を引き起こすこととなる。
このため、産業上利用することを目的とする本発明の前提条件として、比較的低い電位においてリチウムの挿入脱離反応が進行するというLiFePOが元来備えている特徴を生かし、充電時の正極到達電位が4.2Vを超えない条件下で諸問題の解決にあたらなければならない。ここに、本発明は、正極電位が4.2Vを超えない領域において使用されるリチウム二次電池に関するものといえる。なお、後述する実施例では、充電時の正極到達電位を3.8V又は3.6Vとした。
LiFePOのFeの一部をCoに置換することで放電容量が低下したことが上記した多くの文献において報告されている事実をひとまず置くとしても、LiCoPOの酸化還元電位が4.8V(vs.Li/Li)付近であることを考えると、例えば5Vといった充分に高い電位まで充電を行う条件下においては、LiFePOのFeの一部をCoに置換することでエネルギー密度等が増大するという現象が仮にあったとしても、理解できなくもない。しかしながら、充電時の正極到達電位が4.2Vを超えない条件下においては、Coの価数を変化させることができないから、LiFePOの中にCoを存在させることは、可逆放電容量等の電池性能を低下させることの予測にしか繋がらない。
また、上記したいずれの特許文献、非特許文献にも、LiFePOのFeの一部をCoで置換した正極活物質を用いた電池の高温保存性能がどのようであるかについての記載はない。
さらに、特許文献1には、「負極活物質としては、リチウム以外にリチウム合金やリチウム化合物、その他ナトリウム、カリウム、マグネシウム等従来公知のアルカリ金属、アルカリ土類金属、又はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属イオンを吸蔵、放出可能な物質、例えば前記金属の合金、炭素材料等が使用できる。」(段落0005)と記載され、負極活物質として用いうる材料として炭素材料についても一行記載がある。しかしながら、上記したいずれの特許文献、非特許文献にも、LiFePOのFeの一部をCoで置換した正極活物質を用い、負極に炭素材料を用いた電池の具体的記載は無く、LiFePOのFeの一部をCoで置換した正極活物質を用い、負極に炭素材料を用いた電池の保存後の電池性能(残存容量率および回復容量率)がどのようであるかについての記載も示唆も無い。また、負極にリチウムイオンを吸蔵・放出しうる炭素材料を用いた場合の残存容量率および回復容量率がどのようであるかについては、負極に金属リチウムを用いた電池しか具体的に記載のない上記特許文献、非特許文献からは全く予測できないものである。なぜなら、残存容量率および回復容量率は、負極にカーボンを用いた場合には、正極活物質に存在していたLiの一部が充電によって負極の炭素材料に到達し、その後、放置したのちの放電時に負極の炭素材料から戻ってくることのできるLiの割合を評価したものであるからである。
特許第3523397号公報
N. Penazzi et al. Journal of the European Ceramic Society, 2004,vol.24, page1381. D. Wang et al. ElectrochimicaActa 2005, vol.50, page2955. D. Shanmukaraj et al. Materials Science and Engineering B,2008,vol.149, page93. L.F.Nazar et al, Nature Materials, MARCH 2004, VOL.3, no.3,page.147-152.
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、リチウム二次電池の保存後の電池性能(特に、高温保存性能)を優れたものとすることのできるポリアニオン型正極活物質及びそれを用いたリチウム二次電池を提供することを目的としている。
本発明の構成及び作用効果は以下の通りである。但し、本明細書中に記載する作用機構には推定が含まれており、その正否は本発明を何ら制限するものではない。
本発明は、一般式LiFe(1−x)CoPO(0<x≦0.05、0≦y≦1.2)で表されるリン酸コバルト鉄リチウムを含み、FePの不純物相が認められないことを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質である。また、この正極活物質は、LiFeCoPO(0≦y≦1.2)よりも高温保存性能に優れたことを特徴とする。前記xは、x<0.02であることが好ましい。
なお、本発明において、正極活物質が「LiFePO(0≦y≦1.2)よりも高温保存性能に優れたこと」とは、後述する実施例の高温保存試験に示されるとおり、特定の正極活物質を用いたリチウム二次電池を45℃の高温で保存した場合、「高温保存前放電容量(mAh)」に対する「高温保存後容量(mAh)」の百分率である「容量維持率」が、LiFePO(0≦y≦1.2)を正極活物質に用いたリチウム二次電池よりも大きくなるような性能を特定の正極活物質が有することを意味する。
したがって、非特許文献3には、LiFe(1−x)CoPOで表されるリン酸コバルト鉄リチウムにおいて、x=0.2及び0.4のものが記載されているが、上記のように、このリン酸コバルト鉄リチウムを正極活物質としたリチウム二次電池は、放電容量がLiFePOを正極活物質としたリチウム二次電池と比べて減少するものであり、高温保存後容量が高くなることは予測し得ないから、本発明においては、この非特許文献3に記載されたx=0.2及び0.4のリン酸コバルト鉄リチウムは除かれる。
また、本発明は、一般式LiFe(1−x)CoPO(0<x≦0.05、0≦y≦1.2)で表されるリン酸コバルト鉄リチウムを含む正極活物質を用いた正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出しうる炭素材料を含む負極と、非水電解質を備えたリチウム二次電池である。前記正極活物質は、FePの不純物相が認められないことを特徴とする。このリチウム二次電池は、LiFeCoPO(0≦y≦1.2)を含む正極活物質を用いたリチウム二次電池よりも高温保存性能に優れたことを特徴とする。前記正極活物質のxは、x<0.02であることが好ましい。
本発明に係る正極活物質は、一般式LiFe(1−x)CoPO(0<x≦0.05、0≦y≦1.2)で表わすことができるが、上記一般式におけるFe又はLiの一部が、Mn,Ni等の、Fe、Co以外の遷移金属元素やAl等、Li、Fe、Co以外の金属元素で置換されているものを排除するものではない。また、ポリアニオン部分(PO)は一部(SiO)が固溶していてもよく、そのようなものも本願発明の権利範囲に含まれる。
本発明に係る正極活物質の作製方法は、限定されるものではないが、基本的に、活物質を構成する金属元素(Li,Fe,Co)を含む原料及びリン酸源となる原料を目的とする活物質の組成通りに含有する原料を調整し、これを焼成することによって得ることができる。このとき、実際に得られる化合物の組成は、原料の仕込み組成比から計算される組成に比べて若干変動することがある。本発明は、その技術思想又は主要な特徴から逸脱することなく実施することができるものであって、作製の結果得られたものの組成が上記組成式と厳密に一致しないことのみをもって本発明の範囲に属さないものと解釈してはならないことはいうまでもない。特にリチウム源については焼成中に一部が揮発しやすいことが知られている。このため、焼成前の原料としてリチウム源をFeに対して等モルよりも多めに仕込んでおくことが通常行われる。
一般式LiFe(1−x)CoPO(0<x≦0.05、0≦y≦1.2)で表されるリン酸コバルト鉄リチウムが本発明の効果を奏するためには、CoがLiFePO構造中に固溶していることが必要であり、単にLiFePOとLiCoPOを混合した場合には、本発明の効果は奏されないものと考えられる。単なる混合物であれば、エックス線回折図において各格子定数に対応するピーク位置がそれぞれ異なるため、1本のピークが2本又は3本に枝分かれすることとなるが、固溶体であれば、原理的に1本のピークが枝分かれすることがない。
また、後述する実施例では、y=1のLiFe(1−x)CoPOの正極活物質を提案しているが、上記したように活物質の合成過程で特にLi組成については変動し易いことに加え、電池内において該正極物質は充電によって放出されLiが0にまで至り得るものであり、放電によってLiが吸蔵され1.2にまで至り得るものであるから、0≦y≦1.2とする。
本発明によれば、リチウム二次電池の保存後の電池性能(残存容量率、回復容量率)、特に高温保存性能を優れたものとすることのできるポリアニオン型正極活物質及びそれを用いたリチウム二次電池を提供することができる。
実施例及び比較例に係るリチウム二次電池用正極活物質のエックス線回折図である。 実施例電池及び比較例電池の残存放電容量を比較した図である。 実施例電池及び比較例電池の回復放電容量を比較した図である。
本発明に係るポリアニオン型正極活物質の合成方法については、特に限定されるものではない。具体的には、固相法、液相法、ゾル−ゲル法、水熱法等が挙げられる。ここで、ポリアニオン型正極活物質は、最終的に焼成によって得ることができる。そして、高温保存性能の優れたリチウム二次電池用正極活物質とするためには、焼成後の合成物は、FePの不純物相が認められないものとすることが好ましい。正極活物質がFeP相を含んでいると、FePが電解液中に溶出し、特に負極側に影響を与え、高温保存性能を低下させることを本発明者らは確認している。本願明細書においては、得られた活物質材料についてCuKα線を用いた粉末エックス線回折測定を行った場合に、最大ピークをフルスケールとしたエックス線回折図において、2θ=41°付近にFePに由来するピークが目視上認識される程度に明確に観察されないことをもって「FePの不純物相が認められない」というものとする。
焼成後の合成物がFePの不純物相が認められないものとするための製造条件は限定されるものではないが、ひとつには、焼成前の各原料が均一に混合されていることが極めて重要である。また、焼成雰囲気は、還元雰囲気としないことが重要である。例えば、水素を5%含む窒素雰囲気で焼成を行うと、FeP相の生成が認められやすいため、好ましくない。また、焼成温度は高すぎないことが好ましく、例えば720℃以下が好ましい。
電子伝導性を補う目的で正極活物質の粒子表面にカーボンを機械的に或いは有機物の熱分解等により付着及び被覆させることが好ましい。
本発明において、ポリアニオン型正極活物質は、二次粒子の平均粒子サイズ100μm以下の粉体としてリチウム二次電池用正極に用いることが好ましい。特に、粒径が小さい方が好ましく、二次粒子の平均粒子径は0.5〜20μmがより好ましく、前記二次粒子を構成する一次粒子の粒径は1〜500nmであることが好ましい。また、粉体粒子の比表面積は正極の高率放電特性を向上させるために大きい方が良く、1〜100m/gが好ましい。より好ましくは5〜100m/gである。粉体を所定の形状で得るため、粉砕機や分級機を用いることができる。例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェトミル、旋回気流型ジェットミルや篩等を用いることができる。粉砕時には水、あるいはアルコール、ヘキサン等の有機溶剤を共存させた湿式粉砕を用いてもよい。分級方法としては、特に限定はなく、必要に応じて篩や風力分級機などを乾式あるいは湿式にて用いることができる。
導電剤、結着剤については周知のものを周知の処方で用いることができる。
本発明の正極活物質を含有する正極中に含まれる水分量は少ない方が好ましく、具体的には500ppm未満であることが好ましい。
また、電極合材層の厚みは電池のエネルギー密度との兼ね合いから本発明を適用する電極合材層の厚みは20〜500μmが好ましい。
本発明電池の負極は、何ら限定されるものではなく、リチウム金属、リチウム合金(リチウム―アルミニウム、リチウム―鉛、リチウム―錫、リチウム―アルミニウム―錫、リチウム―ガリウム、およびウッド合金等のリチウム金属含有合金)の他、リチウムを吸蔵・放出可能な合金、炭素材料(例えばグラファイト、ハードカーボン、低温焼成炭素、非晶質カーボン等)、金属酸化物、リチウム金属酸化物(LiTi12等)、ポリリン酸化合物等が挙げられる。これらの中でもグラファイトは、金属リチウムに極めて近い作動電位を有し、高い作動電圧での充放電を実現できるため負極材料として好ましい。例えば、人造黒鉛、天然黒鉛が好ましい。特に,負極活物質粒子表面を不定形炭素等で修飾してあるグラファイトは、充電中のガス発生が少ないことから望ましい。
一般的に、非水電解質電池の形態としては、正極、負極、電解質塩が非水溶媒に含有された非水電解質から構成され、一般的には、正極と負極との間に、セパレータとこれらを包装する外装体が設けられる。
非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の環状炭酸エステル類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネ−ト等の鎖状カーボネート類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状エステル類;テトラヒドロフランまたはその誘導体;1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム等のエ−テル類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジオキソランまたはその誘導体;エチレンスルフィド、スルホラン、スルトンまたはその誘導体等の単独またはそれら2種以上の混合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
電解質塩としては、例えば、LiBF、LiPF等のイオン性化合物が挙げられ、これらのイオン性化合物を単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能である。非水電解質における電解質塩の濃度としては、高い電池特性を有する非水電解質電池を確実に得るために、0.5mol/l〜5mol/lが好ましく、さらに好ましくは、1mol/l〜2.5mol/lである。
本願明細書は、リチウム二次電池のなかでも特に非水電解質電池を取り上げて詳細に説明をするが、本発明に係る正極活物質は、水溶液系のリチウム二次電池の正極に用いても、本発明の効果は有効に発揮される。
以下に、実施例を例示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
(実施例1)
(LiFe0.995Co0.005POの合成)
蓚酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト(Co(CHCOO)・4HO)とリン酸二水素アンモニウム(NHPO)と炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.995:0.005:1:0.51になるように秤取った。そこにエタノ−ルを加えてペースト状とし、ボ−ルミル(FRITSCH社製プラネタリーミル、ボール径1cm)を用いて2時間湿式混合を行った。
前記混合物をアルミナ製の匣鉢(外形寸法90×90×50mm)に入れ、雰囲気置換式焼成炉(デンケン社製卓上真空ガス置換炉KDF−75)を用いて、窒素ガスの流通下(流速1.0l/min)で焼成を行った。焼成温度は700℃とし、焼成時間(前記焼成温度を維持する時間)は2時間とした。なお、昇温速度は5℃/分、降温は自然放冷とした。得られた生成物は、ICP発光分光分析により、LiFe0.995Co0.005POの組成を確認した。このようにして、リチウム二次電池用正極活物質を作製した。
(実施例2)
(LiFe0.99Co0.01POの合成)
上記正極活物質の作製にあたり、蓚酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト(Co(CHCOO)・4HO)とリン酸二水素アンモニウム(NHPO)と炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.99:0.01:1:0.51になるように秤取ったことを除いては実施例1と同様にしてリチウム二次電池用正極活物質を作製した。なお、ICP発光分光分析により、LiFe0.99Co0.01POの組成を確認した。
(実施例3)
(LiFe0.985Co0.015POの合成)
上記正極活物質の作製にあたり、蓚酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト(Co(CHCOO)・4HO)とリン酸二水素アンモニウム(NHPO)と炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.985:0.015:1:0.51になるように秤取ったことを除いては実施例1と同様にしてリチウム二次電池用正極活物質を作製した。なお、ICP発光分光分析により、LiFe0.985Co0.015POの組成を確認した。
(実施例4)
(LiFe0.981Co0.019POの作製)
上記正極活物質の作製にあたり、蓚酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト(Co(CHCOO)・4HO)とリン酸二水素アンモニウム(NHPO)と炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.981:0.019:1:0.51になるように秤取ったことを除いては実施例1と同様にしてリチウム二次電池用正極活物質を作製した。なお、ICP発光分光分析により、LiFe0.981Co0.019POの組成を確認した。
(実施例5)
(LiFe0.98Co0.02POの作製)
上記正極活物質の作製にあたり、蓚酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト(Co(CHCOO)・4HO)とリン酸二水素アンモニウム(NHPO)と炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.98:0.02:1:0.51になるように秤取ったことを除いては実施例1と同様にしてリチウム二次電池用正極活物質を作製した。なお、ICP発光分光分析により、LiFe0.98Co0.02POの組成を確認した。
(実施例6)
(LiFe0.97Co0.03POの作製)
上記正極活物質の作製にあたり、蓚酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト(Co(CHCOO)・4HO)とリン酸二水素アンモニウム(NHPO)と炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.97:0.03:1:0.51になるように秤取ったことを除いては実施例1と同様にしてリチウム二次電池用正極活物質を作製した。なお、ICP発光分光分析により、LiFe0.97Co0.03POの組成を確認した。
(実施例7)
(LiFe0.95Co0.05POの作製)
上記正極活物質の作製にあたり、蓚酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト(Co(CHCOO)・4HO)とリン酸二水素アンモニウム(NHPO)と炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.95:0.05:1:0.51になるように秤取ったことを除いては実施例1と同様にしてリチウム二次電池用正極活物質を作製した。なお、ICP発光分光分析により、LiFe0.95Co0.05POの組成を確認した。
(比較例1)
(LiFePOの作製)
上記正極活物質の作製にあたり、蓚酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、とリン酸二水素アンモニウム(NHPO)と炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が1:1:0.51になるように秤取ったことを除いては実施例1と同様にしてLiFePOを得た。
(比較例2)
(LiFe0.90Co0.10POの作製)
上記正極活物質の作製にあたり、蓚酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト(Co(CHCOO)・4HO)とリン酸二水素アンモニウム(NHPO)と炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.90:0.10:1:0.51になるように秤取ったことを除いては実施例1と同様にしてリチウム二次電池用正極活物質を作製した。なお、ICP発光分光分析により、LiFe0.90Co0.10POの組成を確認した。
全ての実施例、比較例において作製したリチウム二次電池用正極活物質は、CuKα線を使用した粉末エックス線回折測定(XRD)を行ったところ、単一相の形成が確認され、FeP不純物相に対応するピークが41°付近に認められなかったことから、非特許文献3に記載されているようなFeP不純物相の存在は確認されなかった。いくつかの実施例、比較例についてエックス線回折図を図1に示す。また、BET比表面積はいずれも約1m/gであった。
実施例1〜7、比較例1、2の正極活物質を用い、下記の手順にてリチウム二次電池を組み立てた。
まず、正極活物質について、電池性能に影響を与える可能性のある要因をできるだけ排除し、リン酸コバルト鉄リチウム化合物自体の特性変化を正確に捉えるため、正極活物質粒子へのカーボンコートを故意に行わずに電池性能評価を行った。
(正極の作製)
前記正極活物質、導電剤であるアセチレンブラック及び結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVdF)を80:8:12の重量比で含有し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶媒とする正極ペーストを調整した。該正極ペーストをアルミ端子を取り付けたアルミニウムメッシュ集電体上の両面に塗布し、80℃でNMPを除去した後、塗布部分同士が二重に重なり塗布部分の投影面積が半分となるように折り曲げ、折り曲げた後の全体の厚みが400μmになるようにプレス加工を行い、正極とした。正極は150℃で5時間以上の真空乾燥を行い、極板中の水分を除去して使用した。
(負極の作製)
SUS316端子を取り付けたSUS316メッシュ集電体の両面に厚さ300μmのリチウム金属箔を貼り付けてプレス加工したものを負極とした。
(参照極の作製)
SUS316集電棒に厚さ300μmのリチウム金属箔を貼り付けたものを参照極とした。
(電解液の調製)
エチレンカーボネート、ジエチルカーボネートを体積比3:7の割合で混合した混合溶媒に、含フッ素系電解質塩であるLiPFを1.2mol/lの濃度で溶解させ、非水電解質を作製した。該非水電解質中の水分量は50ppm未満とした。
(電池の組み立て)
露点−40℃以下のArボックス中においてガラス製の非水電解質電池を組み立てた。予め容器の蓋部分に導線部を固定した金メッキクリップに正極と負極と参照極とを各1枚ずつ挟んだ後、正・負極が対向するように固定した。参照極は負極から見て正極の裏側となる位置に固定した。次に、一定量の電解液を入れたポリプロピレン製カップをガラス容器内に設置し、そこに正極、負極及び参照極が浸かるように蓋をすることで電池を組み立てた。
(高温保存試験)
まず、上記リチウム二次電池に対して温度25℃において、2サイクルの充放電を行う充放電工程に供した。充電条件は、電流0.1ItmA(約10時間率)、電圧3.8V、15時間の定電流定電圧充電とし、放電条件は、電流0.1ItmA(約10時間率)、終止電圧2.0Vの定電流放電とした。このとき、2サイクル目に得られた放電容量を「高温保存前放電容量(mAh)」として記録した。
次に、温度25℃において、上記充放電工程と同一の条件で1サイクルの充電を行った後、露点−40℃以下のArボックス中で正極のみを取り出し、アルミラミネートの袋にこの正極と電解液1mlを入れて封をし、45℃の恒温槽に20日間保存した。
恒温槽から取り出し、露点−40℃以下のArボックス中で空冷により温度25℃にした後、袋を開封し、高温保存による自己放電の程度を評価するため、再び上記の手順にてリチウム二次電池を組み立て、温度25℃において、残存している放電容量を確認した。放電条件は、電流0.1ItmA(約10時間率)、終止電圧2.0Vの定電流放電とした。この放電容量を「高温保存後容量(mAh)」として記録し、前記「高温保存前放電容量(mAh)」に対する百分率を「容量維持率(%)」(高温保存性能)とした。この結果を表1に示す。
Figure 2010027604
表1からわかるように、LiFe(1−x)CoPOにおいて、xの値を0<x≦0.05とすることで、比較例1のLiFePOに比べて高温保存性能の優れたポリアニオン型正極活物質を提供できるという、従来技術からは到底予測をすることのできない顕著な効果が奏されることがわかった。表1より、xの値は、なかでも0.03以下が好ましいことがわかる。とりわけ、x=0.02未満とすることで高温保存性能の点で顕著に向上していることがわかる。従って、0.019以下がさらに好ましく、0.015以下が最も好ましいことがわかる。また、xの値は、なかでも0.005以上が最も好ましいことがわかる。
上記した実施例1〜7、比較例1、2では、正極活物質粒子へのカーボンコートを行わずに電池に適用したが、産業上の利用を目的としてリチウム二次電池を製造するにあたっては、活物質粒子へのカーボンコートを行うことが好ましい。本発明者らは、正極活物質粒子にカーボンコートを行って電池に適用した場合についても同様の試験を行ったので、以下に示す。
(実施例8)
実施例2で得られた正極活物質(LiFe0.99Co0.01PO)とポリビニルアルコール(重合度約1500)とを質量比が1:1になるように秤量した後、ボールミルで乾式混合し、この混合物をアルミナ製の匣鉢に入れ、雰囲気置換式焼成炉にて窒素流通下(1.0リットル/分)で700℃、1時間焼成することでカーボンコートを行った。
(実施例9)
実施例4で得られた正極活物質(LiFe0.981Co0.019PO)について、実施例8と同様にしてカーボンコートを行った。
(実施例10)
実施例7で得られた正極活物質(LiFe0.95Co0.05PO)について、実施例8と同様にしてカーボンコートを行った。
(比較例3)
比較例1で得られた正極活物質(LiFePO)について、実施例8と同様にしてカーボンコートを行った。
(比較例4)
比較例2で得られた正極活物質(LiFe0.90Co0.10PO)について、実施例8と同様にしてカーボンコートを行った。
なお、カーボンコート後の正極活物質のBET比表面積はいずれも約6m/gであった。
実施例8〜10、比較例3、4の正極活物質を用い、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を組み立て、上記と同様の手順に従って、「容量維持率(%)」(高温保存性能)を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2010027604
表2からわかるように、LiFe(1−x)CoPOにおいて、xの値を0<x≦0.05とすることで、比較例1のLiFePOに比べて高温保存性能の優れたポリアニオン型正極活物質を提供できるという本発明の効果は、正極活物質にカーボンコートを行った場合でも同様に確認された。
以下の実施例および比較例においては、本発明の正極物質を含む正極と、炭素材料(人造黒鉛)を含む負極とを組み合わせた電池について、本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例11)
(LiFe0.995Co0.005PO/Cの製作)
まず、シュウ酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト四水和物(Co(CHCOO)・4HO)と、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)と、炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.995:0.005:1.00:0.51になるように計り取ったのちに、これらを窒素雰囲気下において溶媒にアルコールを用いて、ボールミルで2時間、粉砕・混合をおこないLiFe0.995Co0.005PO前駆体を得た。つぎに、そのLiFe0.995Co0.005PO前駆体を乾燥させたのちに、ロータリーキルンに投入し、気化させたメタノールと窒素との混合ガスを、メタノールの熱分解により生成するカーボン量がLiFe0.995Co0.005POの2質量%になるように供給しながら、700℃、6時間の条件で焼成して、本発明に係るCoを0.5%置換したリン酸コバルト鉄リチウムA(LiFe0.995Co0.005PO/C)を製作した。なお、そのキルンの回転速度は1r.p.m.とした。また、気化させたメタノールと窒素との混合ガスは、45℃に保持したメタノール溶液を密閉容器に封入し、キャリアガスとして窒素を用いてバブリングさせることによって製作した。
なお、得られたリン酸コバルト鉄リチウムA(LiFe0.995Co0.005PO/C)中のカーボン量は、元素分析を用いてしらべた。また、ICP発光分光分析により、LiFe0.995Co0.005POの組成を確認した。
(正極板の製作)
上記の方法により製作したリン酸コバルト鉄リチウムA(LiFe0.995Co0.005PO/C)と導電剤であるアセチレンブラックと結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを質量比87:5:8の割合になるように、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いて、充分混練して、正極ペーストを製作した。この正極ペーストを厚さ20μmのアルミニウム箔集電体上の両面に塗布し、乾燥した後に、プレス加工をおこなったものを正極板とした。
(負極板の製作)
負極材料である人造黒鉛(平均粒径6μm、X線回折分析による面間隔(d002)0.337nm、c軸方向の結晶の大きさ(Lc)55nm)と結着剤であるPVdFとを質量比94:6の割合になるように、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いて、充分混練して、負極ペーストを製作した。この負極ペーストを厚さ10μmの銅箔集電体上の両面に塗布し、乾燥した後に、プレス加工を行ったものを負極板とした。負極板には負極端子を抵抗溶接により溶接した。
正極および負極を、厚さ25μm、透気度90秒/100ccの連通多孔体であるセパレータを両極間に配するように巻回したのちに、これを高さ48mm、幅30mm、厚さ5.2mmの容器中に挿入した。さらに、この容器内部に非水系液体電解質(電解液)を注入し、最後に注液口を封止することによって,本発明によるリチウム二次電池Aを組み立てた。なお、前記電解液には、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)の体積比1:1:1の混合溶媒に1mol/lのLiPFを溶解したものを用いた。また、設計容量は、500mAhとした。
(実施例12)
(LiFe0.99Co0.01PO/Cの製作)
まず、シュウ酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト四水和物(Co(CHCOO)・4HO)と、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)と、炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.99:0.01:1.00:0.51になるように計り取ったのちに、これらを窒素雰囲気下において溶媒にアルコールを用いて、ボールミルで2時間、粉砕・混合をおこないLiFe0.99Co0.01PO前駆体を得た。つぎに、そのLiFe0.99Co0.01PO前駆体を乾燥させたのちに、ロータリーキルンに投入し、気化させたメタノールと窒素との混合ガスを、メタノールの熱分解により生成するカーボン量がLiFe0.99Co0.01POの2質量%になるように供給しながら、700℃、6時間の条件で焼成して、本発明に係るCoを1%置換したリン酸コバルト鉄リチウムB(LiFe0.99Co0.01PO/C)を製作した。なお、そのキルンの回転速度は1r.p.m.とした。また、気化させたメタノールと窒素との混合ガスは、45℃に保持したメタノール溶液を密閉容器に封入し、キャリアガスとして窒素を用いてバブリングさせることによって製作した。
なお、得られたリン酸コバルト鉄リチウムB(LiFe0.99Co0.01PO/C)中のカーボン量は、元素分析を用いてしらべた。また、ICP発光分光分析により、LiFe0.99Co0.01POの組成を確認した。
リン酸コバルト鉄リチウムBを用いることを除いては、実施例11と同様の方法によって、本発明によるリチウム二次電池Bを組み立てた。
(実施例13)
(LiFe0.981Co0.019PO/Cの製作)
まず、シュウ酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト四水和物(Co(CHCOO)・4HO)と、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)と、炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.981:0.019:1.00:0.51になるように計り取ったのちに、これらを窒素雰囲気下において溶媒にアルコールを用いて、ボールミルで2時間、粉砕・混合をおこないLiFe0.981Co0.019PO前駆体を得た。つぎに、そのLiFe0.981Co0.019PO前駆体を乾燥させたのちに、ロータリーキルンに投入し、気化させたメタノールと窒素との混合ガスを、メタノールの熱分解により生成するカーボン量がLiFe0.981Co0.019POの2質量%になるように供給しながら、700℃、6時間の条件で焼成して、本発明に係るCoを1.9%置換したリン酸コバルト鉄リチウムC(LiFe0.981Co0.019PO/C)を製作した。なお、そのキルンの回転速度は1r.p.m.とした。また、気化させたメタノールと窒素との混合ガスは、45℃に保持したメタノール溶液を密閉容器に封入し、キャリアガスとして窒素を用いてバブリングさせることによって製作した。
なお、得られたリン酸コバルト鉄リチウムC(LiFe0.981Co0.019PO/C)中のカーボン量は、元素分析を用いてしらべた。また、ICP発光分光分析により、LiFe0.981Co0.019POの組成を確認した。
リン酸コバルト鉄リチウムCを用いることを除いては、実施例11と同様の方法によって、本発明によるリチウム二次電池Cを組み立てた。
(実施例14)
(LiFe0.98Co0.02PO/Cの製作)
まず、シュウ酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト四水和物(Co(CHCOO)・4HO)と、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)と、炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.98:0.02:1.00:0.51になるように計り取ったのちに、これらを窒素雰囲気下において溶媒にアルコールを用いて、ボールミルで2時間、粉砕・混合をおこないLiFe0.98Co0.02PO前駆体を得た。つぎに、そのLiFe0.98Co0.02PO前駆体を乾燥させたのちに、ロータリーキルンに投入し、気化させたメタノールと窒素との混合ガスを、メタノールの熱分解により生成するカーボン量がLiFe0.98Co0.02POの2質量%になるように供給しながら、700℃、6時間の条件で焼成して、本発明によるCoを2%置換したリン酸コバルト鉄リチウムD(LiFe0.98Co0.02PO/C)を製作した。なお、そのキルンの回転速度は1r.p.m.とした。また、気化させたメタノールと窒素との混合ガスは、45℃に保持したメタノール溶液を密閉容器に封入し、キャリアガスとして窒素を用いてバブリングさせることによって製作した。
なお、得られたリン酸コバルト鉄リチウムD(LiFe0.98Co0.02PO/C)中のカーボン量は、元素分析を用いてしらべた。また、ICP発光分光分析により、LiFe0.98Co0.02POの組成を確認した。
リン酸コバルト鉄リチウムDを用いることを除いては、実施例11と同様の方法によって、本発明によるリチウム二次電池Dを組み立てた。
(実施例15)
(LiFe0.95Co0.05PO/Cの製作)
まず、シュウ酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、酢酸コバルト四水和物(Co(CHCOO)・4HO)と、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)と、炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が0.95:0.05:1.00:0.51になるように計り取ったのちに、これらを窒素雰囲気下において溶媒にアルコールを用いて、ボールミルで2時間、粉砕・混合をおこないLiFe0.95Co0.05PO前駆体を得た。つぎに、そのLiFe0.95Co0.05PO前駆体を乾燥させたのちに、ロータリーキルンに投入し、気化させたメタノールと窒素との混合ガスを、メタノールの熱分解により生成するカーボン量がLiFe0.95Co0.05POの2質量%になるように供給しながら、700℃、6時間の条件で焼成して、本発明によるCoを5%置換したリン酸コバルト鉄リチウムE(LiFe0.95Co0.05PO/C)を製作した。なお、そのキルンの回転速度は1r.p.m.とした。また、気化させたメタノールと窒素との混合ガスは、45℃に保持したメタノール溶液を密閉容器に封入し、キャリアガスとして窒素を用いてバブリングさせることによって製作した。
なお、得られたリン酸コバルト鉄リチウムE(LiFe0.95Co0.05PO/C)中のカーボン量は、元素分析を用いてしらべた。また、ICP発光分光分析により、LiFe0.95Co0.05POの組成を確認した。
リン酸コバルト鉄リチウムEを用いることを除いては、実施例11と同様の方法によって、本発明によるリチウム二次電池Eを組み立てた。
(比較例5)
(LiFePO/Cの製作)
まず、シュウ酸鉄二水和物(FeC・2HO)と、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)と、炭酸リチウム(LiCO)とをモル比が1.00:1.00:0.51になるように計り取ったのちに、これらを窒素雰囲気下において溶媒にアルコールを用いて、ボールミルで2時間、粉砕・混合をおこないLiFePO前駆体を得た。つぎに、そのLiFePO前駆体を乾燥させたのちに、ロータリーキルンに投入し、気化させたメタノールと窒素との混合ガスを、メタノールの熱分解により生成するカーボン量がLiFePOの2質量%になるように供給しながら、700℃、6時間の条件で焼成して、Coを置換していないリン酸鉄リチウムF(LiFePO/C)を製作した。なお、そのキルンの回転速度は1r.p.m.とした。また、気化させたメタノールと窒素との混合ガスは、45℃に保持したメタノール溶液を密閉容器に封入し、キャリアガスとして窒素を用いてバブリングさせることによって製作した。
なお、得られたリン酸鉄リチウムF(LiFePO/C)中のカーボン量は、元素分析を用いてしらべた。また、ICP発光分光分析により、LiFePOの組成を確認した。
リン酸鉄リチウムFを用いることを除いては、実施例11と同様の方法によって、リチウム二次電池Fを組み立てた。
(高温保存試験)
組み立てたリチウム二次電池A〜Fに対して、初期充放電を25℃で行った。初期充電は、1It(約1時間率、500mA)定電流で3.6Vまで、さらに3.6Vの定電圧で、合計3時間の定電流定電圧充電とした。続く初期放電は、1It(約1時間率、500mA)定電流で2.0Vまでの定電流放電とし、このときの放電電気量を「初期放電容量(mAh)」として記録した。つづいて、1It(約1時間率、500mA)定電流で3.6Vまで、さらに3.6Vの定電圧で、合計3時間の定電流定電圧充電を25℃で行ったのちに、その電池を60℃で10日間保存した。その後、1It(約1時間率、500mA)定電流で2.0Vまでの定電流放電を25℃でおこない、このときの放電電気量を「残存放電容量(mAh)」として記録した。続いて、1サイクルの充放電を25℃で行った。その充電は、1It(約1時間率、500mA)定電流で3.6Vまで、さらに3.6Vの定電圧で、合計3時間の定電流定電圧充電とした。続く放電は、1It(約1時間率、500mA)定電流で2.0Vまでの定電流放電とし、このときの放電電気量を「回復放電容量(mAh)」として記録した。また、前記「初期放電容量(mAh)」に対する前記「残存放電容量(mAh)」の百分率を「残存容量率(%)」として算出した。結果を表3及び図2に示す。さらに、前記「初期放電容量(mAh)」に対する前記「回復放電容量(mAh)」の百分率を「回復容量率(%)」として算出した。結果を表4及び図3に示す。
Figure 2010027604
Figure 2010027604
表3から、本発明によるリチウム二次電池A〜Eの残存容量率は、リチウム二次電池Fと比較して高いことがわかる。また、x<0.02の電池BおよびCの残存容量率は、x≧0.02の電池DおよびEと比較して高いことがわかる。
表4から、本発明によるリチウム二次電池A〜Eの回復容量率は、リチウム二次電池Fと比較して高いことがわかる。また、x<0.02の電池BおよびCの回復容量率は、x≧0.02の電池DおよびEと比較して高いことがわかる。
以上の結果から、LiFe(1−x)CoPOのxの値として、0<x≦0.05を選択することで、負極にリチウムイオンを吸蔵・放出しうる炭素材料を用いた電池の保存後の電池性能、即ち、残存容量率または回復容量率を高くできる。また、xの値は、0.01付近が好ましいことがわかる。
前記したように、いずれの公知文献にも、LiFePOのFeの一部をCoで置換した正極活物質を用い、負極に炭素材料を用いた電池の具体的記載は無いが、仮に、LiFePOのFeの一部をCoで特定量置換した正極活物質を用い、負極に炭素材料を用いた電池の保存性能が知られていたとしても、図2や図3に示すように、Co置換量を示すxの値が0を超え0.05以下の範囲で、残存容量率あるいは回復容量率の点で突出した傾向を示すこと、なかでもxの値が0.02未満において特に突出した傾向を示すことを見いだした本発明は容易に導けるものではない。
本発明電池の容量バランスは、負極制限の設計としており、充放電サイクル試験や保存試験を経由しても負極制限の容量バランスである点は変わることがないので、実施例において測定された「残存容量率」および「回復容量率」は、保存試験時における負極側のLi保持能力を評価したものである。このことから、正極活物質中のCo含有量の差が、負極側のLi保持能力に影響を与えたことが明らかである。このような作用効果が奏されることについては、本発明者も全く予測できなかった事項であり、その作用機構については、現時点では明らかではない。本発明者らのひとつの仮説によれば、LiFePOを正極に用いた場合には正極側からFeが溶出して負極に何らかの悪影響を与えており、LiFePOのFeの一部をCoに置換したものを正極に用いた場合には、Coが溶出して負極に到達することで、Feによる負極への上記悪影響が緩和される結果、カーボン負極の被膜の形成が最適化され、Li保持能力が向上したものと推定される。
本発明によれば、熱的に安定なポリアニオン系正極活物質を用い、保存後の電池性能(特に、高温保存性能)の優れたリチウム二次電池を提供することができるので、今後の展開が期待される電気自動車等、産業用電池に於いて特に長期寿命、高容量化・高出力化が求められる分野への応用に適しており、産業上の利用可能性は極めて大である。

Claims (7)

  1. 一般式LiFe(1−x)CoPO(0<x≦0.05、0≦y≦1.2)で表されるリン酸コバルト鉄リチウムを含み、FePの不純物相が認められないことを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質。
  2. 一般式LiFe(1−x)CoPO(0<x≦0.05、0≦y≦1.2)で表されるリン酸コバルト鉄リチウムを含み、LiFePO(0≦y≦1.2)よりも高温保存性能に優れたことを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質。
  3. 前記xが、x<0.02であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
  4. 一般式LiFe(1−x)CoPO(0<x≦0.05、0≦y≦1.2)で表されるリン酸コバルト鉄リチウムを含む正極活物質を用いた正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出しうる炭素材料を含む負極と、非水電解質を備えたリチウム二次電池。
  5. 前記正極活物質は、FePの不純物相が認められないことを特徴とする請求項4に記載のリチウム二次電池。
  6. LiFePO(0≦y≦1.2)を含む正極活物質を用いたリチウム二次電池よりも高温保存性能に優れたことを特徴とする請求項4又は5に記載のリチウム二次電池。
  7. 前記正極活物質のxが、x<0.02であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
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