JP2010229970A - 制御装置 - Google Patents

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隆弘 飯田
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直英 村上
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Kenta Ishihara
健太 石原
Akio Matsunaga
彰生 松永
Hiroshi Enomoto
弘 榎本
Toshiro Itatsu
俊郎 板津
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Abstract

【課題】可変ターボ過給機及び排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置が付帯した内燃機関を制御するにあたり、加速終了時等におけるEGR率若しくはEGR量のアンダーシュートやオーバーシュートの抑制を図り、排気ガスの一時的悪化を回避する。
【解決手段】吸気管内圧力y2の目標値r2が下降する目標値下降期にあっては、燃料噴射量の減少によってシリンダ内圧力が下がり、排気ターボの出力が徐々にではあるが低下する。このような、吸気管内圧力y2が自然に目標値r2に向かって低下する状況の下では、サーボコントローラ51に与える吸気管内圧力の偏差を0に固定することとした。これにより、サーボコントローラ51が過給機の可変ノズルを急激に操作することがなくなり、EGR率y1のアンダーシュートやオーバーシュートが回避される。
【選択図】図4

Description

本発明は、可変ターボ過給機及び排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置が付帯した内燃機関を制御する制御装置に関する。
下記特許文献1に開示されているEGRシステムは、過給機を備えた内燃機関のEGR率(または、EGR量)を制御するものである。過給圧とEGR率との間には相互干渉が存在し、1入力1出力のコントローラで過給圧、EGR率の両方を同時に制御することは難しい。しかも、内燃機関の運転領域によって応答性が異なる上、過給機にはターボラグ(むだ時間)がある。このような事情から、特許文献1に記載のシステムでは、非線形制御対象に対して有効な制御手法であるスライディングモード制御を採用し、相互作用を考慮した他入力多出力のコントローラを設計してEGR制御をしている。
一般に、車両が加速から定常走行へと移行するとき、アクセルの踏み込み量は減少し、それに伴い要求負荷即ち要求燃料噴射量が減少して、吸気管内圧力の目標値が下降する。
排気ターボ過給機のタービン及びコンプレッサには慣性が働くので、エンジン回転数が顕著に低下しない限りはタービンの回転速度も急に下がることはない。それ故、過給機がする仕事の大きさ(過給圧)ひいては吸気管内圧力は比較的なだらかに低下してゆくこととなる。
吸気管内圧力がなかなか落ちないと、コントローラは吸気管内圧力の偏差を速やかに収束させようとして過給機の可変ノズル開度を大きく操作する。その結果、吸気管内圧力とともに協調制御しているEGR率にアンダーシュートやオーバーシュートが発生し、一時的に排気ガスの悪化を招くおそれがあった。
特開2007−032462号公報
上記の問題に着目してなされた本発明は、加速終了時等におけるEGR率のアンダーシュートやオーバーシュートの抑制を図ることを所期の目的とする。
本発明では、可変ターボ過給機及びEGR装置が付帯した内燃機関を制御するものであって、前記過給機の可変ノズル及び前記EGR装置のEGRバルブに与える制御入力を反復的に演算し、吸気管内圧力及びEGR率若しくはEGR量を各々目標値に追従せしめるサーボコントローラと、現在の吸気管内圧力の目標値が過去の目標値よりも低い目標値下降期において、吸気管内圧力とその目標値との偏差として0を前記サーボコントローラに与える補正制御部とを具備することを特徴とする制御装置を構成した。
前記目標値下降期にあっては、燃料噴射量の減少によってシリンダ内圧力が下がり、排気ターボの出力が徐々にではあるが低下してゆく。このような、吸気管内圧力が自然に目標値に向かって低下する状況の下では、敢えて吸気管内圧力の偏差を0に固定し、吸気管内圧力の制御をEGR率の制御に協調させないこととしたのである。
かかる本発明によれば、サーボコントローラが過給機の可変ノズルを急激に操作することがなくなる。従って、EGR率のアンダーシュートやオーバーシュートが回避され、排気ガスの悪化が阻止される。
吸気管内圧力の目標値は、予め記憶しているマップを参照して決定することが通例である。このマップは、内燃機関またはそれに付帯する装置の現在状況に関する指標値と、吸気管内圧力の目標値との関係を定めたもので、前記指標値をキーとして前記マップを検索することで前記目標値を知得することができる。指標値とは、例えばエンジン回転数及び燃料噴射量である。エンジン回転数が高いほど、また、燃料噴射量が多いほど、吸気管内圧力の目標値を高くする傾向にある。
本発明によれば、加速終了時等におけるEGR率のアンダーシュートやオーバーシュートを抑制することができる。
本発明の一実施形態におけるEGRシステムのハードウェア資源構成図。 同実施形態の制御装置の構成説明図。 同実施形態の適応スライディングモードコントローラのブロック線図。 同実施形態の制御装置の動作説明図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に示すものは、本発明の適用対象の一であるEGRシステムである。内燃機関2に付帯するこのEGRシステムは、吸排気系3、4における複数の流体圧または流量に関する値を検出するための計測器(または、センサ)11、12と、それらの値に目標値を設定し、各値を目標値に追従させるべく複数の操作部45、42、33を操作する制御装置たるECU(Electronic Control Unit)5とを具備してなる。
内燃機関2は、例えば過給機を備えたディーゼルエンジンである。内燃機関2の吸気系3には、可変ターボのコンプレッサ31を配設するとともに、その下流に吸気冷却用のインタークーラ32、及び吸入空気(新気)量を調節するDスロットルバルブ33を設ける。また、吸入空気量を計測する流量計11、吸気管内圧力を計測する圧力計12をそれぞれ設置する。
内燃機関2の排気系4には、コンプレッサ31を駆動するタービン41を配設し、タービン41の入口には過給機のA/R比を増減させるためのノズルベーン42を設ける。そして、内燃機関2の燃焼室より排出される排気ガスの一部を吸気系3に還流させるEGR通路43を形成する。EGR通路43は、吸気系3におけるスロットルバルブ33よりも下流に接続する。EGR通路43には、排気冷却用のEGRクーラ44と、通過する排気ガス(EGRガス)量を調節する外部EGRバルブ45とを設ける。
本実施形態では、EGR率(または、EGR量)と、吸気管内圧力とについて各々目標値を設定し、双方の制御量を一括に目標値に向かわせるべく複数の操作部、即ちEGRバルブ45、可変ターボのノズル42及びスロットルバルブ33を操作する制御を実施する。
EGRバルブ45、ノズルベーン42、スロットルバルブ33は、ECU5により統御されてその開度をリニアに変化させる。各操作部45、42、33は、駆動信号のデューティ比を増減させることで開度を変える電気式のバルブや、あるいはバキュームコントロールバルブ等と組み合わされ弁体のリフト量を制御して開度を変える機械式のバルブ等を用いてなる。
ECU5は、プロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)またはフラッシュメモリ、A/D変換回路、D/A変換回路等を包有するマイクロコンピュータである。ECU5は、EGR率及び吸気管内圧力を検出するための計測器11、12の他、エンジン回転数、アクセルペダルの踏込量、冷却水温、吸気温、外部の気温等を検出する各種計測器(図示せず)と電気的に接続し、これら計測器から出力される信号を受け取って各値を知得することができる。
因みに、本実施形態では、EGR率を直接計測していない。内燃機関2のシリンダに入る空気量は、可変ターボのノズル開度を基に予測することが可能である。その空気量の予測値をgcylとおき、流量計11で計測される吸入空気量をgaとおくと、推定EGR率eegrについて、eegr=1−ga/gcylなる関係が成立する。ECU5のROMまたはフラッシュメモリには予め、可変ターボのノズル開度とシリンダに入る空気量との関係を定めたマップデータが記憶されている。ECU5は、可変ターボのノズル開度をキーとしてマップを検索し、シリンダに入る空気量の予測値を得、これと吸入空気量とを上記式に代入してEGR率を算出する。
並びに、ECU5は、EGRバルブ45、可変ターボのノズル42、スロットルバルブ33や、燃料噴射を司るインジェクタ及び燃料ポンプ等(図示せず)と電気的に接続しており、これらを駆動するための信号を入力することができる。
ECU5で実行するべきプログラムはROMまたはフラッシュメモリに予め記憶されており、その実行の際にRAMへ読み込まれ、プロセッサによって解読される。ECU5は、プログラムに従い内燃機関2を制御する。例えば、エンジン回転数、アクセルペダルの踏込量、冷却水温等の諸条件に基づき要求される燃料噴射量(いわば、エンジン負荷)を決定し、その要求噴射量に対応する駆動信号をインジェクタ等に入力して燃料噴射を制御する。その上で、ECU5は、プログラムに従い、図2ないし図4に示すサーボコントローラ51及び補正制御部52としての機能を発揮する。
サーボコントローラ51は、スライディングモードコントローラであって、EGR率及び吸気管内圧力のスライディングモード制御を担う。フィードバック制御時、ECU5は、各種計測器(図示せず)が出力する信号を受け取ってエンジン回転数、アクセル踏込量、冷却水温、吸気温、外部の気温及び気圧等を知得し、要求噴射量を決定する。続いて、少なくともエンジン回転数及び要求噴射量に基づき、目標EGR率及び目標吸気管内圧力を設定する。ECU5のROMまたはフラッシュメモリには予め、エンジン回転数及び要求噴射量に応じて設定するべき各目標値を示すマップデータが記憶されている。特に、吸気管内圧力については、エンジン回転数が高いほど、また、燃料噴射量が多いほど、その目標値が高くなる傾向にある。ECU5は、エンジン回転数及び要求噴射量をキーとしてマップを検索し、EGR率及び吸気管内圧力の目標値を得る。さらに、マップを参照して得た目標値を基本値とし、これを冷却水温、吸気温、外部の気温や気圧等に応じて補正して最終的な目標値とする。
そして、ECU5は、計測器11、12が出力する信号を受け取ってEGR率及び吸気管内圧力の現在値を知得し、各制御量の現在値と目標値との偏差からEGRバルブ45の開度、可変ターボのノズル42の開度及びスロットルバルブ33の開度を演算して、各々の操作量に対応する駆動信号をそれら操作部45、42、33に入力、開度を操作する。
EGR率の適応スライディングモード制御に関して補記する。状態方程式及び出力方程式は、下式(数1)の通りである。
Figure 2010229970
本実施形態では、状態量ベクトルXを出力ベクトルYから直接知得できる構造とする、換言すれば計測器11、12を介して検出可能な値を直接の制御対象とすることにより、状態推定オブザーバを排して推定誤差に伴う制御性能の低下を予防している。出力行列Cは既知、本実施形態では単位行列とする。
プラントのモデル化、即ち状態方程式(数1)における係数行列A及び入力行列Bの同定にあたっては、各操作部45、42、33に様々な周波数からなるM系列信号を入力して開度を操作し、EGR率及び吸気管内圧力の値を観測して、その入出力データから行列A、Bを同定する。各操作部45、42、33に入力するM系列信号は、互いに無相関なものとする。これにより、各値の相互干渉を考慮したモデルを作成することができる。
図3に、本実施形態の適応スライディングモード制御系のブロック線図を示す。スライディングモードコントローラ51の設計手順には、切換超平面の設計と、状態量を切換超平面に拘束するための非線形切換入力の設計とが含まれる。1形のサーボ系を構成するべく、当初の状態量ベクトルXに、目標値ベクトルRと出力ベクトルYとの偏差の積分値ベクトルZを付加した新たな状態量ベクトルXeを定義すると、下式(数2)に示す拡大系の状態方程式を得る。
Figure 2010229970
安定余裕を考慮し、切換超平面の設計にはシステムの零点を用いた設計手法を用いる。即ち、上式(数2)の拡大系がスライディングモードを生じているときの等価制御系が安定となるように超平面を設計する。切換関数σを式(数3)で定義すると、状態が超平面に拘束されている場合にσ=0かつ式(数4)が成立する。
Figure 2010229970
Figure 2010229970
故に、スライディングモードが生じているときの線形入力(等価制御入力)は、下式(数5)となる。
Figure 2010229970
上式(数5)の線形入力を拡大系の状態方程式(数2)に代入すると、下式(数6)の等価制御系となる。
Figure 2010229970
この等価制御系が安定になるように超平面を設計することと、目標値Rを無視した系に対して設計することとは等価であるので、下式(数7)が成立する。
Figure 2010229970
上式(数7)の系に対して安定度εを考慮し、最適制御理論を用いてフィードバックゲインを求め、それを超平面とすると、下式(数8)となる。
Figure 2010229970
行列Psは、リカッチ方程式(数9)の正定解である。
Figure 2010229970
リカッチ方程式(数9)におけるQsは制御目的の重み行列で、非負定な対称行列である。q1、q2は偏差の積分Zに対する重みであり、制御系の周波数応答の速さの違いにより決定する。q3、q4は出力Yに対する重みであり、ゲインの大きさの違いにより決定する。また、リカッチ方程式(数9)におけるRsは制御入力の重み行列で、正定対称行列である。εは安定余裕係数で、ε≧0となるように指定する。
なお、上記式(数8)、(数9)に替えて、以下に示す離散系の超平面構築式(数10)及び代数リカッチ方程式(数11)を用いてもよい。
Figure 2010229970
Figure 2010229970
超平面に拘束するための入力の設計には、最終スライディングモード法を用いる。ここでは、制御入力Uを、線形入力Ueqと新たな入力即ち非線形入力(非線形制御入力)Unlとの和として、下式(数12)で表す。
Figure 2010229970
切換関数σを安定させたいので、σについてのリアプノフ関数を下式(数13)のように選び、これを微分すると式(数14)となる。
Figure 2010229970
Figure 2010229970
式(数12)を式(数14)に代入すると、下式(数15)となる。
Figure 2010229970
非線形入力Unlを下式(数16)とすると、リアプノフ関数の微分は式(数17)となる。
Figure 2010229970
Figure 2010229970
従って、切換ゲインkを正とすれば、リアプノフ関数の微分値を負とすることができ、スライディングモードが保証される。このときの制御入力Uは、下式(数18)である。
Figure 2010229970
ηはチャタリング低減のために導入した平滑化係数であって、η>0である。
スライディングモード制御では、状態量を超平面に拘束するために非線形ゲインを大きくする必要がある。だが、非線形ゲインを大きくすると、制御入力にチャタリングが発生する。そこで、モデルの不確かさを、構造が既知でパラメータが未知な確定部分と、構造が未知だがその上界値が既知な不確定部分とに分ける。状態方程式(数1)に不確かさ(f+Δf)を加え、下式(数19)で表す。
Figure 2010229970
不確かさの確定部分fは、未知パラメータθを同定することで補償される。さすれば、切換ゲインは不確かさの不確定部分Δfのみにかかることとなり、切換ゲインが不確実成分全体(f+Δf)にかかる場合と比べて制御入力のチャタリングを大幅に低減できる。
制御入力Uは、式(数18)に適応項Uadを追加した下式(数20)となる。
Figure 2010229970
制御入力(数20)におけるΓ1は、適応ゲイン行列である。関数hは、一般には状態量x及び/または未知パラメータθの関数とするが、本実施形態ではhをx及びθに無関係な単純式、定数とすることにより、xを速やかに収束させ、θの適応速度を高めるようにしている。特に、h=1とした場合、推定パラメータを下式(数21)に則って同定することができる。
Figure 2010229970
本実施形態では、EGR率y1及び吸気管内圧力y2を制御出力変数とし、EGRバルブ45の開度u1、可変ターボのノズル42の開度u2及びスロットルバルブ33の開度u3を制御入力変数とした3入力2出力のフィードバック制御を行う。状態変数の個数(システムの次数)は、当初の系(数1)では出力変数の個数と同じく2、拡大系(数2)では4となる。制御出力及び状態量をこのように特定することで、排気ガスに直接触れる箇所に流量計等の計測器を設置する必要がなくなる。
尤も、本実施形態のような3入力2出力のシステムでは、det(SBe)=0が成立し、行列(SBe)は正則とはならない。そこで、逆行列(SBe-1を、一般化逆行列として算定する。一般化逆行列には、例えばムーア・ペンローズ型の逆行列(SBe)†を用いる。
しかして、補正制御部52は、現在の吸気管内圧力の目標値が過去の目標値よりも低い目標値下降期において、吸気管内圧力とその目標値との偏差として0をスライディングモードコントローラ51に与える。
より具体的には、制御入力Uの演算機会(演算処理ループのカウンタ)をn、吸気管内圧力の現時点での目標値をr2(n)、過去の時点での目標値をr2(n−1)とおいたとき、r2(n)−r2(n−1)<0が成立する場合に、目標値下降期にあると判断する。
通常、目標値下降期は、車両の加速が終了して定常走行に移行する際に発生する。このような時期には、アクセル踏み込み量が減少し、要求燃料噴射量が減少することから目標吸気管内圧力r2は速やかに下降する。一方、燃料噴射量の減少によってシリンダ内圧力が下がるので、排気ターボの過給圧も自然に低下してゆくこととなるが、惰性で回転するタービン41及びコンプレッサ31の回転速度は急には衰えず、過給圧ひいては吸気管内圧力y2の低下は比較的なだらかである。故に、吸気管内圧力の偏差が一時的に増大する。
補正制御部52は、目標値下降期にある間、図4に示しているように、吸気管内圧力の目標値として、計測器12を介して検出した吸気管内圧力の実測値y2をコントローラ51に与える。つまり、本来の目標値r2を制御に使用しない。これにより、コントローラ51において、吸気管内圧力の偏差が0と見なされる。
翻って、r2(n)−r2(n−1)≧0が成立し、目標値下降期にない場合には、エンジン回転数及び燃料噴射量等に基づいて定まる目標吸気管内圧力r2をコントローラ51に与える。
他方、EGR率については、上述した目標値下降期にあるか否かにかかわらず、エンジン回転数及び燃料噴射量等に基づいて定まる目標EGR率r1をコントローラ51に与え、制御出力y1を目標値r1に追従させる制御を継続する。
本実施形態によれば、可変ターボ過給機及びEGR装置が付帯した内燃機関2を制御するものであって、前記過給機の可変ノズル42及び前記EGR装置のEGRバルブ45に与える制御入力Uを反復的に演算し、吸気管内圧力y2及びEGR率y1を各々目標値r2、r1に追従せしめるサーボコントローラ51と、現在の吸気管内圧力の目標値r2(n)が過去の目標値r2(n−1)よりも低い目標値下降期において、吸気管内圧力とその目標値との偏差として0を前記サーボコントローラ51に与える補正制御部52とを具備する制御装置を構成したため、吸気管内圧力の偏差の一時的増大に起因してサーボコントローラ51が過給機の可変ノズル42を急激に操作することがなくなり、EGR率のアンダーシュートやオーバーシュートが回避されて排気ガスの悪化が阻止される。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、目標吸気管内圧力を、エンジン回転数及び燃料噴射量を指標値とした二次元マップを参照して決定していたが、これ以外の指標値、例えばアクセル踏み込み量等を指標値として目標吸気管内圧力を決定するようにしても構わない。
EGR制御における制御入力変数は、EGRバルブ開度、可変ノズルターボ開度及びスロットルバルブ開度には限定されない。制御出力変数も、EGR率(または、EGR量)及び吸気管内圧力には限定されない。新たな入力変数、出力変数を付加して、4入力3出力の3次システムを構築するようなことも可能である。例えば、吸気系に過給機(のコンプレッサ)をバイパスする通路が存在している場合、その通路上に設けられたバルブをも操作することがある。このとき、当該バイパス通路内の圧力または流量等を制御出力変数に含め、当該バイパス通路上のバルブの開度を制御入力変数に含めることができる。
サーボコントローラが実現する多入力フィードバック制御の手法はスライディングモード制御には限定されず、スライディングモード制御以外の手法、例えば最適制御、H∞制御、バックステッピング制御等を採用しても構わない。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、例えば、過給機を備えた内燃機関に付帯するEGR装置のEGR率を制御するための制御コントローラとして利用することができる。
5…ECU(制御装置)
51…適応スライディングモードコントローラ(サーボコントローラ)
52…補正制御部

Claims (2)

  1. 可変ターボ過給機及び排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置が付帯した内燃機関を制御するものであって、
    前記過給機の可変ノズル及び前記EGR装置のEGRバルブに与える制御入力を反復的に演算し、吸気管内圧力及びEGR率若しくはEGR量を各々目標値に追従せしめるサーボコントローラと、
    現在の吸気管内圧力の目標値が過去の目標値よりも低い目標値下降期において、吸気管内圧力とその目標値との偏差として0を前記サーボコントローラに与える補正制御部と
    を具備することを特徴とする制御装置。
  2. 内燃機関またはそれに付帯する装置の現在状況に関する指標値と、吸気管内圧力の目標値との関係を定めたマップを予め記憶しており、
    前記指標値をキーとして前記マップを検索することで前記目標値を知得する請求項1記載の制御装置。
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