JP2010229708A - 壁部分の連結ユニット体と梁との結合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】壁を構成する連結ユニット体と木材の梁とを結合し、結合部分の強度及び剛性を確保して耐震性等の優れた多層構造の建築物を構築する。
【解決手段】建築物の壁部分には、縦長の矩形形状の枠体1を複数個配置し、枠体1の隅部を長尺の鋼製アングル材2により連結した連結ユニット体3が、水平方向に延びる木製の梁7を挟んで上下に配置してある。梁7の両側には、板状部分81の上下にフランジ状部分82が形成された、鋼製の接合金具8が固着されており、フランジ状部分82の4隅が、上下の連結ユニット体3の鋼製アングル材2にそれぞれ固着される。板状部分81の高さHは梁7と同一であり、上方の連結ユニット体3の荷重は、実質的に鋼製の接合金具8によって下方の連結ユニット体3に伝達され、木製の梁7には作用しないため、結合部の強度及び剛性は非常に高いものとなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、住宅等の建築物の壁部分を構成する連結ユニット体と梁とを結合する結合構造に関するもので、ことに、整列した複数の枠体等を連結して組み立てられる連結ユニット体を、梁を挟んで上下に重ねる際の結合構造に関するものである。
住宅等の建築物においては、居住性の向上とともに耐震性、耐火性あるいは防犯性等の安全面の向上が求められており、最近では、特に耐震性の強化が法制面からも要求されている。また、建築物の施工の迅速化あるいはコストダウンの要請から、工場等で予め形成された床パネル部材、壁パネル部材など、複数の住宅ユニットを建築施工現場で組み立てて構築するユニット住宅が広く普及している。こうしたユニット住宅においても、耐震性向上の要求がますます強まる傾向にある。
このような状況の下で、本出願人は、耐震強度の非常に大きい連結ユニット体を用いた壁構造、及びこの壁構造を備えたユニット住宅等の構築法を開発した。特開2008−57124号公報に開示されるこの壁構造は、図5(a)に示すとおり、縦長の矩形形状のラーメン構造からなる枠体1を複数個整列させ、長尺の接続部材である、例えば断面L型の鋼製アングル材2を枠体1の4隅に嵌め込むようにして、枠体1を相互に連結し一体化した連結ユニット体3を備えている。枠体1は、図5(b)に示すように、両側の辺及び上下の辺が小径材からなる2個の木材組立体1A、1Bを、隅部にL型をなす薄板鋼材1Cを挟んで、重ね合わせて結合したものである。ただし、枠体1の材料として、補強コンクリート、補強プラスチック等を用いることもできる。
連結ユニット体3は、住宅等の建築物の壁部分に設置されるものであって、建築物の外側にあたる枠体1の外方には、防火、断熱等の機能を有する壁パネル4(2点鎖線)、及び鉄筋のブレース5(1点鎖線)が取り付けられる。こうした連結ユニット体3は、予め工場等で製造され、建築現場において適宜組み合わせて建築物の施工が行われる。
連結ユニット体3は、複数個の枠体1を鋼製アングル材2で連結した箱型構造であって、建築物に作用する各種の外力を分散して受けることができるから、その剛性及び強度が非常に大きい。特に、連結ユニット体3が、壁パネル5の面と垂直な方向に枠体1の上下の辺に相当する寸法を有しているため、この壁構造は、地震による壁面と垂直な方向の振動に対しても、住宅ユニットを強固に保持するに十分な剛性を備えている。そして、枠体1の間の空間は、家具等の収納空間として利用可能であり、奥行きの深い使い勝手の優れた収納空間を形成できる。
ユニット住宅を構築するときは、図6の平面断面図に示すとおり、居住空間Sの対向する両側面に、連結ユニット体3を連続して複数配置し、ユニット住宅の両側に壁を構成する。連結ユニット体3の枠体1間の空間6を収納空間として利用する場合には、空間6には、必要に応じて棚、扉等が設けられる。また、図6の正面断面図に示すとおり、連結ユニット体3を梁7を介して上下に重ねて配置することにより、2階建てのユニット住宅を構築することができる。このときは、1階の連結ユニット体3が2階の床部分となる梁7を支持し、ユニット住宅全体を支える強度部材として機能する。
連結ユニット体3を上下に重ねて配置し、多層構造のユニット住宅を構築するときは、連結ユニット体3と水平方向に置かれた梁7とを結合する必要がある。ちなみに、一般的な住宅には木材が多用されており、木製の柱と梁とを結合するには、通常、結合部に「ほぞ」「ほぞ穴」と呼ばれる凹凸部分を加工し、これらを嵌め合わせて結合する。結合部の強度を高めるため、金属製の結合部材あるいは補強部材を用いることもよく知られており、例えば、特開2004−92148号公報には、梁にねじ込んだ金属製のスクリュー部材と、柱に固着した固定金具とをボルトにより締結する結合方法が開示されている。また、実開昭63−89005号公報には、柱の3方の側面を覆うような断面コ字状の基板部と、梁の上下等の面に固定する支持板とが一体となった接続金具を用いて、木製の柱と梁とを接続する結合方法が開示されている。
特開2008−57124号公報 特開2004−92148号公報 実開昭63−89005号公報
上述したように、連結ユニット体を上下に重ねてユニット化された多層構造の建築物、例えばユニット住宅を構築するときは、連結ユニット体の間に梁を配置し、連結ユニット体と梁とを結合する。このとき、連結ユニット体の下部におかれた梁の端部(図6の正面図断面のA部)には、上方の連結ユニット体等の重量により大きな垂直方向の荷重が作用する。ことに、居住性を向上するため居住空間に柱を設置しない場合には、両側の壁を構成する連結ユニット体が基本的に上方の重量を全て支えるので、梁の端部の垂直方向荷重もより一層大きなものとなる。梁が木材のものであると、梁の端部に生じる圧縮応力が過大とならないよう、横幅の大きい木材を使用しなければならない。
また、連結ユニット体と梁との結合部には、垂直方向の荷重のみならず、例えば、地震あるいは強風による横揺れに起因して、多方向の荷重やモーメントが作用する。木材の梁の表面は比較的柔らかいから、これらの荷重等によって連結ユニット体との結合部が損傷を受け易い。強度及び剛性の大きい結合部を構成するには、この面からも寸法の大きな木材の使用が要求されることとなる。
本発明は、壁を構成する連結ユニット体と木材の梁とを用いて、ユニット化された多層構造の建築物を構築するにあたり、連結ユニット体と梁との結合部の強度及び剛性を確保し、耐震性等の優れた建築物を構成することを課題とする。
上記の課題に鑑み、本発明は、梁と同一の高さの金属材からなる接合金具を梁の端部の両側面に固着し、この接合金具を、上下に配置された連結ユニット体の金属材からなる接続部材に結合するものである。すなわち、本発明は、
「建築物の壁部分に上下方向に複数個配置された連結ユニット体と、木材からなる梁とを結合する結合構造であって、
前記連結ユニット体は、垂直方向長さが水平方向長さよりも長い矩形形状の板状体を、間隔を置いて複数個整列させ、前記複数個の板状体の各隅部を金属材からなる長尺の接続部材で連結して形成され、
前記梁は、上下に配置された前記連結ユニット体の間に置かれ、前記長尺の接続部材と直角に水平方向に延びており、さらに、
前記梁の端部の両側面には、矩形形状の板状部分とその上下の片側に直角に延びるフランジ状部分とを備えた、金属材からなる接合金具が固着され、前記接合金具の板状部分は、垂直方向長さが前記梁と同一に設定されており、
前記接合金具の板状部分が前記梁の側面に固着されるとともに、前記上下のフランジ状部分の水平方向の両端部が、上下に配置された前記連結ユニット体の前記長尺の接続部材にそれぞれ固着されている」
ことを特徴とする結合構造となっている。
請求項2に記載のように、前記連結ユニット体の板状体が、両側の辺と上下の辺とを備えた矩形形状の枠体(中央に空間の部分が存在する板状体)であり、かつ、前記長尺の接続部材が、前記枠体の各隅部に嵌め込まれる断面がL字状の鋼材のアングル材であって、L字状の断面の水平に延びる片が、前記接合金具の上下のフランジ状部分に固着されることが好ましい。
請求項3に記載のように、前記接合金具の板状部分に、先端部の尖った突起を形成してこの突起を前記梁に食い込ませることにより、前記接合金具を前記梁の側面に固着することができる。
また、請求項4に記載のように、前記連結ユニット体と結合される前記梁は、前記連結ユニット体の板状体の配置された位置にそれぞれ置かれていることが好ましい。
本発明は、連結ユニット体と木製の梁との結合構造に関するものであり、連結ユニット体は、垂直方向が長い矩形形状の板状体を金属材からなる長尺の接続部材で連結した構造を備えている。そして、本発明では、連結ユニット体に挟まれる木製の梁の端部の両側面に、金属材からなる接合金具を固着する。接合金具は、板状部分とその上下の片側に水平に延びるフランジ状部分とが形成された断面コ字状の金具であって、その板状部分を梁の側面に固定するとともに、接合金具の4隅の上下フランジ状部分を、上下に配置された連結ユニット体の金属材からなる長尺の接続部材にそれぞれ固着する。
このように、本発明の結合構造では、上下に配置された連結ユニット体の金属材からなる長尺の接続部材が、梁の両側面に固着された金属材からなる接合金具を介して結合される。ここで、接合金具の板状部分は、梁と同一の垂直方向長さ(高さ)に設定されているため、上方の連結ユニット体からの垂直方向荷重は、実質的には金属材の接合金具によって下方の連結ユニット体に伝達される。木材の梁には垂直方向荷重に基づく圧縮応力が殆ど発生せず、横幅の大きい木材を梁に使用する必要は解消される。金属材の接合金具は、連結ユニット体と同様に、工場等において寸法精度よく予め梁の両側面に固着しておくことができる。
また、本発明では、結合のための凹凸部等を木材の梁に加工する必要はなく、金属材からなる接合金具の4隅を、やはり金属材の長尺の接続部材に例えばボルトで締結して、連結ユニット体と梁とを結合する。金属材は、例えば鋼材のように、木材に比べ強度及び剛性が格段に大きな材料であるので、金属材同士を固着したときは、結合部分の強度等が非常に大きい。そして、本発明では、接合金具の上下左右の離れた4個所が4本の接続部材にそれぞれ固着されるので、連結ユニット体と梁との結合部に作用する多方向の荷重あるいはモーメント荷重に対抗して、強固な結合を維持することが可能である。
請求項2の発明は、連結ユニット体の板状体が、両側の辺と上下の辺とを備えた矩形形状の枠体であり、かつ、長尺の接続部材として、複数個の枠体の各隅部に嵌め込まれる断面がL字状の鋼材のアングル材を用いた連結ユニット体に本発明を適用したものである。板状体を枠体とすると、小径材の木材により強度の高い板状体を構成でき、中央の空間部を配管スペースに利用できるなど、特許文献1に記載されたような効果がある。また、接続部材が断面L字状のアングル材であり、L字状の断面の水平に延びる片と、接合金具の上下のフランジ状部分とを固着することで、結合作業を簡易化することができる。
請求項3の発明は、接合金具の板状部分に、先端部の尖った突起を形成してこの突起を木製の梁に食い込ませることにより、接合金具を前記梁の側面に固着するものである。本発明では、連結ユニット体の垂直方向の荷重が木製の梁に作用しないから、接合金具と梁とを強固に固定する必要はない。請求項3の発明の固着方法でも強度は十分であり、この方法によると固着作業が簡易なものとなる。
請求項4の発明のように、連結ユニット体と結合される梁を、枠体の配置された位置にそれぞれ置いた場合には、枠体と梁とが上下に直線状に整列するため、梁の両側に固着された接合金具には連結ユニット体の垂直荷重のみが作用する。したがって、連結ユニット体の荷重を効率的に支持することが可能である。
本発明の結合構造が適用される架構体を示す斜視図である。 本発明の結合構造の正面図である。 図2のA−A断面矢視図である。 本発明の接合金具を示す斜視図である。 本発明の結合構造における連結ユニット体を示す斜視図等である。 図5の連結ユニット体を用いた住宅ユニットを示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の結合構造について説明する。図1は、本発明が適用される、建築物の壁部分に配置された連結ユニット体及び木材からなる梁を組み合わせた架構体と、この架構体を多層に重ねた建築物の骨組みとを示す斜視図である。図2は、本発明の連結ユニット体と梁との結合構造を示す正面図、図3は、図2のA−A断面矢視図、図4は、本発明の接合金具を示す斜視図となっている。これらの図面において、図5、図6の部材等に対応するものについては同一の符号を付している。
図1に示すように、本発明の適用される建築物は、連結ユニット体3及び梁7を有する架構体を多層に重ね、これを骨組みとして住宅とするものである。連結ユニット体3は、図5の連結ユニット体と同一の構成を備えており、縦長の矩形形状のラーメン構造からなる枠体1を複数個整列させ、長尺の接続部材である断面L型の鋼製アングル材2を、枠体1の4隅に嵌め込んで相互に連結し一体化したものである。枠体1は、図5(b)に示すものと同様に、両側の辺及び上下の辺が木材からなるフレーム体を、薄板鋼材の補強金具を挟んで重ね合わせ、ボルト1D(図2及び図3参照)で結合して製作される。この実施例では、板状体として木材の枠体を用いているが、例えば、中央に空間部のない補強コンクリート製の板を使用してもよく、また、長尺の接続部材として鋼製アングル材の代わりに中空の矩形断面を有する鋼材を使用してもよい。
連結ユニット体3は、建築物の壁部分を構成するよう両側に2個配置され、その間に、水平方向に延びる木材からなる梁7が置かれる。梁7は、縦長の矩形断面を有しており、連結ユニット体3の枠体1の上部にそれぞれ置かれている。この実施例では、梁7が全ての枠体1の上部に置かれているが、上方から働く荷重の大きくない部分であれば、例えば一つおきに設置することもできる。連結ユニット体3と梁7とからなる架構体は、建築物の大きさに応じて、縦方向あるいは横方向に複数個結合して使用される。
連結ユニット体3と梁7との結合部分、特に、架構体を多層に重ねた位置(図1のA部分)の結合部分には、図2乃至図4に示す本発明の結合構造が用いられる。
この結合構造では、図4(a)の斜視図に示すように、まず、梁7の端部の両側面に接合金具8を固着する。接合金具8は、矩形形状の板状部分81とその上下の片側に直角に延びるフランジ状部分82とを備えた、断面コ字状の鋼材の金具であり、矩形形状の板状部分81が木ねじ9(図2、図3も参照)により梁7の側面に固着される。板状部分81の垂直方向長さ(高さ)Hは、梁7の高さ寸法と同一に設定されており、また、水平方向の長さLは、枠体1の水平方向長さと略等しい(図2参照)。これにより、木材からなる梁7の両側の端部は、鋼材の接合金具8の板状部分81によって、枠体1の水平方向長さだけ覆われることとなる。接合金具8は、予め工場において梁7に取り付けられる。
図2及び図3に示すとおり、接合金具8の上下のフランジ状部分82は、その水平方向の両端部において、上方及び下方に配置された連結ユニット体3の鋼製アングル材2に、それぞれボルト10で締結される。つまり、接合金具8のフランジ状部分82は、上下の鋼製アングル材2の水平に延びる片21と重なる4個所の位置で、4本の鋼製アングル材2にボルト10により固着される。木材の梁7は、直接連結ユニット体3に結合されるわけではなく、鋼材の接合金具8と鋼製アングル材2とで形成される空間に、いわば嵌め込まれる形で結合されている。
ちなみに、木材の梁7は、上方の居住空間の床部分を支持するものであり、居住空間利用の自由度を向上するよう柱を省略する場合には、上方の居住空間等の荷重は、全て下方の連結ユニット体3が支持することになる。この荷重は、連結ユニット体3の枠体1を介して下方に伝達されるが、本発明の結合構造では、枠体1と直線状の位置に置かれた梁7には(図3参照)、その両側に接合金具8が固着してある。接合金具8の板状部分81は、梁7と同一の垂直方向長さに設定されているため、上方の連結ユニット体3からの垂直方向荷重は、実質的には接合金具8によって下方の連結ユニット体3に伝達される。木材の梁7には垂直方向荷重に基づく圧縮応力が殆ど発生しないから、横幅の大きい木材を梁に使用する必要はなく、居住空間の荷重による曲げモーメントを効率的に支持するよう、横幅が小さく縦長の木材を使用することができる。
なお、接合金具8における板状部分81の垂直方向長さは、梁7と厳密に同一である必要はなく、ここに述べた作用効果が得られるのであれば、多少の相違が許容されるのは当然である。
また、本発明では、鋼材の接合金具8の4隅を、やはり鋼材である鋼製アングル材2にボルト10で締結して、連結ユニット体3と梁7とを結合する。鋼材は、木材に比べ強度及び剛性が大きな材料であるので結合部分の強度等が非常に大きい。そして、図2に示すように、接合金具8の上下左右の離れた4個所において固着されるため、地震などにより、連結ユニット体3に多方向の荷重あるいはモーメント荷重(例えば図面の矢印Mのモーメント荷重)が作用しても、これに対抗して強固な結合を維持することが可能である。したがって、壁部分に重ねて配置した連結ユニット体3を、梁7を挟んで本発明の結合構造で結合した多層建築物は、建築物の外殻部分が強度及び剛性の高い構造となり、耐震性に格段に優れたものとなる。
ここで、図4(b)に示す接合金具の変形例について説明する。
変形例の接合金具8の板状部分81には、木製の梁に当接する面に先端部の尖った突起83が、板状部分81を切り起こす等の方法で形成されている。接合金具8を梁に強く圧着すると、突起83が木製の梁に食い込んで、接合金具8を梁の側面に固着することができる。上述したように、木材の梁は、直接連結ユニット体に結合されてはいないので、このような簡易な接合金具との連結であっても、強度上の問題を生じることはない。また、変形例の接合金具8では、板状部分81の中央に貫通穴84が設けてあり、垂直荷重の伝達に余り寄与しない部分の材料を削いで軽量化を図っている。こうした貫通穴84を、図2に示す接合金具に設けることができるのは当然である。
以上詳述したように、本発明は、壁を構成する連結ユニット体と木材の梁とを用いて多層構造の建築物を構築するにあたり、梁と同一の高さの金属材からなる接合金具を梁の端部の両側面に固着し、この接合金具を、上下に配置された連結ユニット体の金属材からなる接続部材に結合するものである。上記の実施例では、ユニット化された多層構造の建築物を住宅とする場合について説明したが、本発明の適用される建築物は、住宅に限るものでないことは言うまでもない。また、上記の実施例では、接合金具等の金属材として鋼材を用いているが、強度等の大きい他の金属材を使用するなど、上記実施例に対し種々の変形が可能であるのは明らかである。
1 枠体(板状体)
2 接続部材
3 連結ユニット体
4 壁パネル
7 梁
8 接合金具
81 板状部分
82 フランジ状部分

Claims (4)

  1. 建築物の壁部分に上下方向に複数個配置された連結ユニット体と、木材からなる梁とを結合する結合構造であって、
    前記連結ユニット体は、垂直方向長さが水平方向長さよりも長い矩形形状の板状体を、間隔を置いて複数個整列させ、前記複数個の板状体の各隅部を金属材からなる長尺の接続部材で連結して形成され、
    前記梁は、上下に配置された前記連結ユニット体の間に置かれ、前記長尺の接続部材と直角に水平方向に延びており、さらに、
    前記梁の端部の両側面には、矩形形状の板状部分とその上下の片側に直角に延びるフランジ状部分とを備えた、金属材からなる接合金具が固着され、前記接合金具の板状部分は、垂直方向長さが前記梁と同一に設定されており、
    前記接合金具の板状部分が前記梁の側面に固着されるとともに、前記上下のフランジ状部分の水平方向の両端部が、上下に配置された前記連結ユニット体の前記長尺の接続部材にそれぞれ固着されていることを特徴とする結合構造。
  2. 前記連結ユニット体の板状体が、両側の辺と上下の辺とを備えた矩形形状の枠体であり、かつ、前記長尺の接続部材が、前記枠体の各隅部に嵌め込まれる断面がL字状の鋼材のアングル材であって、L字状の断面の水平に延びる片が、前記接合金具の上下のフランジ状部分に固着される請求項1に記載の結合構造。
  3. 前記接合金具の板状部分には、先端部の尖った突起が形成されており、前記突起を前記梁に食い込ませて前記接合金具が前記梁の側面に固着される請求項1又は請求項2に記載の結合構造。
  4. 前記連結ユニット体と結合される前記梁が、前記連結ユニット体の板状体の配置された位置にそれぞれ置かれている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の結合構造。
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