JP6739175B2 - 建物の構造材と面材の接合構造 - Google Patents
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建物の構造材3と、その構造材3の間に配置される面材4とを接合する接合部材5を用いる接合構造であって、
前記面材4と前記接合部材5とがボルト結合されており、
前記構造材3は前記接合部材5を挿通した挿通溝3aが設けられており、
前記接合部材5の前記挿通溝3aに挿通した挿通片5cと前記構造材3とにボルト11の貫通孔5d・3bが設けられており、
前記構造材3と接合部材5とが前記貫通孔5d・3bに通されたボルト11によって結合されており、
前記接合部材5は、前記構造材3に一面側が沿って前記面材4に他面側が沿う筒部材5aと、その筒部材5aに一体化して前記挿通片5cを有する板部材5bとからなることを特徴とする。
また、面材4と接合部材5をボルト結合する構造なので、リフォーム時や災害時には、ボルト結合を解除するだけで面材4と接合部材5を簡単に分解することができる。
また、接合部材5の筒部材5aを、構造材3に一面側を沿わせる一方、面材4に他面側を沿わせて、その筒部材5aに一体化した板部材5bの挿通片5cを構造材3の挿通溝3aに挿通することができる。
また、筒部材5a内には、配線を通す管材8を配管でき、さらに、筒部材5aが管材8の押えを兼ねることもできる。
また、筒部材5aは、面材4に正面から力が加わった際の支持もできる。
建物の構造材3と、その構造材3の間に配置される面材4とを接合する接合部材5を用いる接合構造であって、
前記面材4と前記接合部材5とがボルト結合されており、
前記構造材3は前記接合部材5を挿通した挿通溝3aが設けられており、
前記接合部材5の前記挿通溝3aに挿通した挿通片5cと前記構造材3とにボルト11の貫通孔5d・3bが設けられており、
前記構造材3と接合部材5とが前記貫通孔5d・3bに通されたボルト11によって結合されており、
前記接合部材5は、前記構造材3に一面側が沿って前記面材4に他面側が沿う筒部材5aと、その筒部材5aの前記一面側に一体化した前記挿通片5cと、前記筒部材5aの前記挿通片5c側と対向する対向面側に一体化して前記面材4に重ねられる板部材5gとからなることを特徴とする。
また、面材4と接合部材5をボルト結合する構造なので、リフォーム時や災害時には、ボルト結合を解除するだけで面材4と接合部材5を簡単に分解することができる。
また、接合部材5の筒部材5aの一面を構造材3に沿わせて、その筒部材5aに一体化した挿通片5cを構造材3の挿通溝3aに挿通する一方、筒部材5aの挿通片5cと対向する対向面側に一体化した板部材5gを面材4に重ねて、ボルト結合することができる。
請求項1または2に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記構造材は柱または梁等の軸材2・3で、その軸材2・3には、厚さ方向の略中央部に前記挿通溝2a・3aが形成されて、その挿通溝2a・3aと直交して前記貫通孔2a・3bが形成されていることを特徴とする。
また、軸材2・3の厚さ方向略中央部の挿通溝2a・3aに接合部材5の挿通片5cを挿通する構造により、面材4の厚さを軸材2・3の厚さの略半分にして、面材4の背面側に空間を形成できるとともに、その面材4背面側の空間を利用してスイッチなどの機器14を収容配置することができる。
請求項3に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記軸材3は、前記厚さ方向の略中央部で二分割された一対の分割部材31と、その一対の分割軸材31の間に接合一体化されて前記挿通溝3aの奥方に位置する中間部材32とからなることを特徴とする。
請求項3に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記軸材3は、その厚さ方向の略中央部で二分割された一対の分割部材31と、その一対の分割軸材31の間に接合一体化される中間部材33とからなり、
前記中間部材33に前記挿通溝3aを構成する切欠きが形成されていることを特徴とする。
請求項1又は請求項1を引用する請求項3から5のいずれか一項に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記板部材5bの前記筒部材5aの前記他面に重なる部分に一体化してボルト5eを備えることを特徴とする。
請求項1又は請求項1を引用する請求項3から5のいずれか一項に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記板部材5bの前記筒部材5aの前記他面に重なる部分に一体化して第2の挿通片5iを備え、
前記面材4は建築用パネルであって芯材4aを有し、この芯材4aに前記第2の挿通片5iが挿通した第2の挿通溝4dが設けられており、
前記第2の挿通片5iと前記芯材4aとにボルト結合する第2の貫通孔4eが設けられており、
前記芯材4aと第2の挿通片4dを前記第2の貫通孔4eでボルト結合することを特徴とする。
請求項1から5のいずれか一項に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記筒部材5aの一面の略中央に前記挿通片5cを備えることを特徴とする。
(実施形態1)
図1(a)及び(b)は本発明に係る建物の構造材と面材の接合構造を適用した耐力壁部分を示すもので、1は下梁、2は上梁、3は柱、4は耐力パネル、5は接合部材である。
なお、図1(a)では、説明の便宜上、接合部材5を実線で示している。
ここで、耐力パネル4は芯材4aを含む厚さが、柱3の幅の略半分相当となっている。
なお、耐力パネル4は、矩形枠及びその内方の桟材から構成される芯材4aと、その芯材4aの表面に接合される合板による表面板材とからなり、また、裏面板材を接合したものも用いられる。
また、接合部材5は、柱3の幅の略半分に一面が沿って耐力パネル4の芯材4aに他面側が沿う四角筒による筒部材5aと、その筒部材5aに一体化接合した板部材5bとからなる。その板部材5bは、柱3の挿通溝3aに挿通される挿通片5cを有している。
実施形態において、接合部材5を構成する筒部材5a及び板部材5bの素材は鋼材である。なお、図示しないが、筒部材5aに代えて、平面視コ字状の折曲鉄板を用い、その両端部を、板部材5bに溶接して実施形態と同様な外形形状の接合部材5を作製してもよい。また、一枚の鉄板を折り曲げて端部を溶接することで実施形態と同様な外形形状の接合部材5を作製してもよい。
こうして、左右の柱3に各々沿って上下に間隔を開けて接合部材5を複数個(図1の例では3個ずつ)それぞれ固定する。
こうして、左右の柱3の各々の接合部材5に耐力パネル4を固定する。
さらに、筒部材5aは、耐力パネル4に正面から力が加わった際の支持もできる。
図6は実施形態2として図1(a)の矢印B−B線に沿った断面を示すもので、9は石膏ボードであり、図7はその石膏ボード9側から見た部分正面図である。
こうして、上梁2に沿って左右に間隔を開けて接合部材5を複数個(図1の例では2個)固定する。
この開口部9aは、耐力パネル4の背面側の空間を利用して自由に設けることができ、その開口部9aに各種スイッチやエネルギー関係リモコン、玄関モニタ、給湯器リモコン、地震計、壁付けテレビ等の機器10を取り付けることができる。
なお、開口部9a(機器10)は一つでもよい。
図8は実施形態3として面材の形状変更例を示す壁部分の正面図で、図示のように、左右の柱3の間に、部分的にパネル14が接合部材5をそれぞれ介して取り付けられていて、パネル14の上下に高窓用開口15と地窓用開口16が形成されている。
図示例では、柱3に凹部3cが等間隔に5個設けられていて、そのうち下から2番目と4番目の凹部3cに対応して接合部材5が柱3にボルト結合してされており、この上下2個の接合部材5にパネル14がボルト結合されている。
そして、将来の移動を考慮して柱3に等間隔に5個の凹部3cを加工しておくことで、部分的なパネル14を上方または下方に移動して設置することができる。
なお、パネル14の上端・下端は適宜延長してもよく、これにより高窓用開口15及び地窓用開口16の上下寸法を調整できる。
図9は変形例1として接合部材5の形状変更例を示すもので、図示のように、板部材5bを略2倍の幅広に形成するとともに、その幅広に対応して柱3に幅広の挿通溝3aを形成して、その挿通溝3aに挿通する幅広の挿通片5cに一対の通しボルト11を通している。
そして、その一対の通しボルト11の端部を、柱3に形成した一対の凹部3cにそれぞれ突出させている。
図10は変形例2としてボルト結合部の変更例を示すもので、図示のように、接合部材5には、前述した実施形態のボルト5eを設けずに、筒部材5aの板部材5bが重なる内面の中央にナット5fを一体化接合して備える。さらに、ナット5fの孔に対応して筒部材5a及び板部材5bに貫通孔を形成しておく。
図11は変形例3として接合部材5の形状変更例を示すもので、図示のように、接合部材5は、筒部材5aを柱3の全幅に対応する略2倍の幅広に形成して、その筒部材5aの一面側の略中央に設けた挿通片5cと対向する対向面側の略中央に一体化して板部材5gを設けている。
この板部材5gの中央部にナット5hを一体化接合して備える。さらに、ナット5hの孔に対応して板部材5gに貫通孔を形成しておく。
図12は変形例4として接合部材5の形状変更例及びボルト結合部の変更例を示すもので、図示のように、接合部材5には、前述した実施形態のボルト5eを設けずに、板部材5bの筒部材5aに重なる部分の中央に、他の挿通片5cと板面が直交する第2の挿通片5iを一体化接合して備える。この第2の挿通片5iの中央に図示しない第2の貫通孔を形成する。
また、面材4の両側部に沿った芯材4aに、第2の挿通片5iが挿通される第2の挿通溝4dを形成する。さらに、芯材4aには、第2の挿通溝4dと直交する第2の貫通孔4eを形成するとともに、その第2の貫通孔4eの外端にナット18を埋設しておく。
図13は変形例5として接合部材5の形状変更例及びボルト結合部の変更例を示すもので、図示のように、耐力パネル4の芯材4aを含む厚さを柱3の幅の略1/3にして、筒部材5aの外面の中央に挿通片5cを備えて、筒部材5aの挿通片5cと直交する内面の中央にナット5fを一体化接合して備える。さらに、ナット5fの孔に対応して筒部材5aに貫通孔を形成しておく。
図14は変形例6として柱3の構造変更例を示すもので、図15はその柱3の部分斜視図である。
図示のように、柱3として、厚さ方向の略中央部で二分割された一対の分割部材31と、その一対の分割軸材31の間に接合一体化されて、一様な挿通溝3aの奥方に位置する薄板状の中間部材32とからなる構成とする。
図16は変形例7として柱3の構造変更例を示すもので、図示のように、柱3として、その厚さ方向の略中央部で二分割された一対の分割部材31と、その一対の分割軸材31の間に接合一体化される薄板状の中間部材33とからなり、その薄板状の中間部材33に複数の挿通溝3aを構成する切欠きを形成されている構成とする。
以上の実施形態においては、構造材を軸材(柱及び梁)としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、構造材は天井面や床面に設けられるものであってもよい。
また、実施形態では、面材として芯材を有する耐力パネルとしたが、単なるパネルによる面材でもよく、または、積層材でもよく、あるいは、配筋したコンクリートパネルでもよい。
さらに、接合部材の形状等も任意であり、例えば筒部材は、四角筒に限らず、構造材と面材に二面が重なる三角筒でもよく、また、接合部材は鋼材の他、アルミ、樹脂など構造上必要な素材が選択される。
その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1a 挿通溝
1b 貫通孔
1c 凹部
2 上梁(構造材、軸材)
2a 挿通溝
2b 貫通孔
2c 凹部
3 柱(構造材、軸材)
3a 挿通溝
3b 貫通孔
3c 凹部
4 耐力パネル(面材)
4a 芯材
4b 貫通孔
4c 凹部
4d 第2の挿通溝
4e 第2の挿通孔
5 接合部材
5a 筒部材
5b 板部材
5c 挿通片
5d 貫通孔
5e ボルト
5f ナット
5g 板部材
5h ナット
5i 第2の挿通片
6 接合金具
7 接合金具
8 管材
9 石膏ボード
9a 開口部
10 機器
11 通しボルト
12 ナット
13 ナット
14 パネル(面材)
15 高窓用開口
16 地窓用開口
17 ボルト
18 ナット
19 ボルト
31 分割部材
32 中間部材
33 中間部材
Claims (8)
- 建物の構造材と、その構造材の間に配置される面材とを接合する接合部材を用いる接合構造であって、
前記面材と前記接合部材とがボルト結合されており、
前記構造材は前記接合部材を挿通した挿通溝が設けられており、
前記接合部材の前記挿通溝に挿通した挿通片と前記構造材とにボルトの貫通孔が設けられており、
前記構造材と接合部材とが前記貫通孔に通されたボルトによって結合されており、
前記接合部材は、前記構造材に一面側が沿って前記面材に他面側が沿う筒部材と、その筒部材に一体化して前記挿通片を有する板部材とからなることを特徴とする建物の構造材と面材の接合構造。 - 建物の構造材と、その構造材の間に配置される面材とを接合する接合部材を用いる接合構造であって、
前記面材と前記接合部材とがボルト結合されており、
前記構造材は前記接合部材を挿通した挿通溝が設けられており、
前記接合部材の前記挿通溝に挿通した挿通片と前記構造材とにボルトの貫通孔が設けられており、
前記構造材と接合部材とが前記貫通孔に通されたボルトによって結合されており、
前記接合部材は、前記構造材に一面側が沿って前記面材に他面側が沿う筒部材と、その筒部材の前記一面側に一体化した前記挿通片と、前記筒部材の前記挿通片側と対向する対向面側に一体化して前記面材に重ねられる板部材とからなることを特徴とする建物の構造材と面材の接合構造。 - 請求項1または2に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記構造材は柱または梁等の軸材で、その軸材には、厚さ方向の略中央部に前記挿通溝が形成されて、その挿通溝と直交して前記貫通孔が形成されていることを特徴とする建物の構造材と面材の接合構造。 - 請求項3に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記軸材は、前記厚さ方向の略中央部で二分割された一対の分割部材と、その一対の分割軸材の間に接合一体化されて前記挿通溝の奥方に位置する中間部材とからなることを特徴とする建物の構造材と面材の接合構造。 - 請求項3に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記軸材は、その厚さ方向の略中央部で二分割された一対の分割部材と、その一対の分割軸材の間に接合一体化される中間部材とからなり、
前記中間部材に前記挿通溝を構成する切欠きが形成されていることを特徴とする建物の構造材と面材の接合構造。 - 請求項1又は請求項1を引用する請求項3から5のいずれか一項に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記板部材の前記筒部材の前記他面に重なる部分に一体化してボルトを備えることを特徴とする建物の構造材と面材の接合構造。 - 請求項1又は請求項1を引用する請求項3から5のいずれか一項に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記板部材の前記筒部材の前記他面に重なる部分に一体化して第2の挿通片を備え、
前記面材は建築用パネルであって芯材を有し、この芯材に前記第2の挿通片が挿通した第2の挿通溝が設けられており、
前記第2の挿通片と前記芯材とにボルト結合する第2の貫通孔が設けられており、
前記芯材と第2の挿通片を前記第2の貫通孔でボルト結合することを特徴とする建物の構造材と面材の接合構造。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の建物の構造材と面材の接合構造において、
前記筒部材の一面の略中央に前記挿通片を備えることを特徴とする建物の構造材と面材の接合構造。
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