JP2010229291A - 蒸着用フィルムおよびガスバリアフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】
密着性とガスバリア性とをバランスよく兼ね備える蒸着用フィルムを提供すること。
【解決手段】
上記課題は、熱可塑性樹脂からなるフィルムの少なくとも片面にウレタン樹脂からなるアンカーコート層を形成してなる蒸着用フィルムであって、前記ポリウレタン樹脂が、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤との反応により得られる水性ポリウレタン樹脂が水分散されてなるポリウレタンディスパージョンであって、 前記イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーが、密着性を付与するための密着性ウレタンプレポリマーと、ガスバリア性を付与するためのガスバリア性ウレタンプレポリマーとを含むことを特長とする蒸着用フィルムによって達成することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は蒸着用フィルムおよびガスバリアフィルムに関するものである。特に、ウレタン樹脂をアンカーコート層として用いた蒸着用フィルムおよびガスバリアフィルムに関するものである。
従来から、基材フィルムの表面を、アンカーコート剤で処理して、その後、金属および/または金属酸化物などを蒸着させることにより、ガスバリアフィルムを製造することが広く知られている。
例えば、特許文献1では熱可塑性樹脂からなる基材フィルムの少なくとも片面に、ポリウレタン系重合体を主成分とする第一被覆層を設け、更に該第一皮膜層の上に、一種以上の金属または金属酸化物よりなる第二被覆層を形成することにより得られるガスバリアフィルムなどが提案されているが、ガスバリア性が十分ではない。
また特許文献2ではポリエステルフィルムの少なくとも片面にメラミン系又はエポキシ系架橋剤により架橋硬化されているポリウレタン系樹脂層を形成した易接着性透明蒸着用ポリエステルフィルムなどが開示されているが、ガスバリア性が十分ではない。
特開2001−10003号公報 特開平11−300917号公報
本発明の課題は上記した従来技術の問題点を解消することにある。つまり、蒸着用フィルムに用いられるアンカーコート剤は、基材フィルムと蒸着膜との密着性を向上させるものの、近年のハイバリア化の市場の要望に対してはガスバリア性が十分ではない。そのため、密着性とガスバリア性とをバランスよく兼ね備える蒸着用フィルムを提供することにある。
上記課題は、熱可塑性樹脂からなるフィルムの少なくとも片面にウレタン樹脂からなるアンカーコート層を形成してなる蒸着用フィルムであって、前記ポリウレタン樹脂が、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤との反応により得られる水性ポリウレタン樹脂が水分散されてなるポリウレタンディスパージョンであって、 前記イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーが、密着性を付与するための密着性ウレタンプレポリマーと、ガスバリア性を付与するためのガスバリア性ウレタンプレポリマーとを含むことを特長とする蒸着用フィルムによって達成することができる。
さらに好ましい様態としては、
(1)前記水性ポリウレタン樹脂が、前記密着性ウレタンプレポリマーおよび前記ガスバリア性ウレタンプレポリマーの混合物と、鎖伸長剤との反応により得られる密着性−ガスバリア性樹脂を含むこと、
(2)前記水性ポリウレタン樹脂が、前記密着性ウレタンプレポリマーと、前記鎖伸長剤との反応により得られる密着性樹脂、および、前記ガスバリア性ウレタンプレポリマーと、前記鎖伸長剤との反応により得られるガスバリア性樹脂を含むこと、
(3)前記密着性ウレタンプレポリマーが、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分との反応により得られ、前記ポリオール成分が、ポリエステルポリオールを含むこと、
(4)前記ポリオール成分が、ポリヒドロキシアルカン酸を含み、前記ポリエステルポリオールが、分子中に環構造を有すること、
(5)前記ポリエステルポリオールが、多塩基酸と、多価アルコールとの反応により得られ、前記多塩基酸が、テレフタル酸および/またはイソフタル酸および/またはオルソフタル酸を含むこと、
(6)前記ガスバリア性ウレタンプレポリマーが、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分との反応により得られ、前記ポリオール成分が、低分子量ポリオールからなること、
(7)前記ポリイソシアネート成分が、芳香脂肪族ジイソシアネートおよび/または脂環族ジイソシアネートを含み、前記低分子量ポリオールが、炭素数2〜6のアルカンポリオールおよび/または炭素数2〜6のポリオキシアルキレングリコールと、ポリヒドロキシアルカン酸とを含むこと、
(8)前記ポリイソシアネート成分が、キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートを含むこと、
(9)前記熱可塑性樹脂がポリエステルである蒸着用ポリエステルフィルム、
(10)前記アンカーコート層上に金属および/または金属酸化物からなる層が積層されているガスバリアフィルム
である。
本発明の蒸着用フィルムは、蒸着層との密着性に優れているだけではなく、蒸着後のガスバリア性にも優れているため、非常に高いガスバリア性が要求される包装用途あるいは工業材料用途にも好適に使用することが出来る。
剥離強度測定の概略図である。
本発明では、熱可塑性樹脂からなるフィルム(基材フィルム)の少なくとも片面にアンカーコート層を設けて、蒸着用フィルムとする。基材フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂を用いることができる。なかでも、耐熱性の点から、ポリエステル樹脂が好ましい。
ここで、ポリエステル樹脂は、主鎖中の主要な結合をエステル結合とする高分子化合物の総称であって、通常、ジカルボン酸成分とグリコール成分を重縮合反応させることによって得ることができる。
ここで使用されるジカルボン酸成分は、主としてテレフタル酸である。本発明の効果を阻害しない限りにおいて、他のジカルボン酸成分、例えば、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキシンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を併用することができる。
一方、グリコール成分は、主としてエタンジオールである。本発明の効果を阻害しない限りにおいて、他のグリコール成分、例えば、プロパンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS等の芳香族グリコール等を併用することができる。
さらに、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルを共重合してもよい。なお、これらのジカルボン酸成分、グリコール成分は2種類以上を併用してもよく、2種類以上のポリエステルをブレンドして使用しても良い。さらに2層以上に共押出し積層フィルムとして使用しても良い。
ポリエステルの重合触媒としては、例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物およびチタン化合物等が挙げられ、中でもゲルマニウム化合物、アンチモン化合物およびチタン化合物が特に好ましく用いられる。また、ポリエステルを製造する際にリン化合物等の着色防止剤を使用することができる。
高温、減圧下で重縮合反応せしめたポリエステルは、さらに、その融点以下の温度で減圧下または不活性ガス雰囲気下で固相重合反応せしめ、アセトアルデヒドの含有量を減少させたり、所定の固有粘度、カルボキシル末端基量に調製したりすることができる。
また、本発明において、基材フィルムたる熱可塑性樹脂からなるフィルムは、未配向(未延伸)フィルムであっても、配向(延伸)フィルムであってもよいが、機械特性等の観点から二軸配向(二軸延伸)フィルムであることが好ましい。
本発明において、基材フィルムは、取扱い性、およびラミネート、印刷などの加工性の観点からの平均粒子径0.01〜5μmの粒子を含有することが好ましい。粒子は、フィルム添加用の公知の粒子であればよく、たとえば、内部粒子、無機粒子、有機粒子が好ましい。好ましくは0.01〜3重量%、より好ましくは0.03〜3重量%含有される。
無機粒子としては、例えば、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミ、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミ、マイカ、カオリン、クレーなど、有機粒子としては、スチレン、シリコーン、アクリル酸類、メタクリル酸類、ポリエステル類、ジビニル化合物などを構成成分とする粒子を使用することができる。なかでも、湿式および乾式シリカ、アルミナなどの無機粒子およびスチレン、シリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエステル、ジビニルベンゼンなどを構成成分とする粒子を使用することが好ましい。さらに、これらの内部粒子、無機粒子および有機粒子は二種以上を併用してもよい。
また、本発明の効果を妨げない範囲において、基材フィルムには、例えば、帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、結晶核剤、耐候剤、紫外線吸収剤、顔料および染料などを含有することが可能である。
本発明の蒸着用フィルムは、上記熱可塑性樹脂からなるフィルムの少なくとも片面にウレタン樹脂を用いてなるアンカーコート層が形成されていることが必要である。そして、該ポリウレタン樹脂は、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤との反応により得られる水性ポリウレタン樹脂が水分散されてなるポリウレタンディスパージョンであることが必要である。
すなわち、本発明の蒸着用フィルムにおいてアンカーコート剤として使用するポリウレタンディスパージョンは、水性ポリウレタン樹脂を、水分散することにより得ることができ、水性ポリウレタン樹脂は、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーと、鎖伸長剤との反応により得ることができる。
本発明において、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーは、密着性ウレタンプレポリマーと、ガスバリア性ウレタンプレポリマーとを含んでいる。ここで、密着性ウレタンプレポリマーは密着性を付与するために用いられ、ガスバリア性ウレタンプレポリマーはガスバリア性を付与するために用いられる。
密着性ウレタンプレポリマーは、本発明の蒸着用フィルムにおいてアンカーコート剤として使用するポリウレタンディスパージョンに、密着性を付与するためのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーであって、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分とを、ポリイソシアネート成分のイソシアネート基が、ポリオール成分の水酸基に対して過剰となる割合で反応させることにより得ることができる。
なお、以下において、密着性ウレタンプレポリマーの合成に用いられるポリイソシアネート成分と、ガスバリア性ウレタンプレポリマーの合成に用いられるポリイソシアネート成分とを区別する場合には、密着性ウレタンプレポリマーの合成に用いられるポリイソシアネート成分を、密着性ポリイソシアネート成分とし、ガスバリア性ウレタンプレポリマーの合成に用いられるポリイソシアネート成分を、ガスバリア性ポリイソシアネート成分(後述)とする。
また、密着性ウレタンプレポリマーの合成に用いられるポリオール成分と、ガスバリア性ウレタンプレポリマーの合成に用いられるポリオール成分とを区別する場合には、密着性ウレタンプレポリマーの合成に用いられるポリオール成分を、密着性ポリオール成分とし、ガスバリア性ウレタンプレポリマーの合成に用いられるポリオール成分を、ガスバリア性ポリオール成分(後述)とする。
密着性ポリイソシアネート成分としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネートもしくはその混合物(MDI)、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物(TDI)、4,4’−トルイジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、m−またはp−フェニレンジイソシアネートもしくはその混合物、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物(XDI)、1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネートもしくはその混合物(TMXDI)、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼンなどの芳香脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートもしくはその混合物(H12MDI)、1,3−または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンもしくはその混合物(水添キシリレンジイソシアネート、H6XDI)、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン(NBDI)、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−、2,3−または1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。
また、密着性ポリイソシアネート成分としては、上記した密着性ポリイソシアネート成分の多量体(例えば、二量体、三量体、五量体、七量体など)や、例えば、上記した密着性ポリイソシアネート成分あるいは多量体と、水との反応により生成するビウレット変性体、モノオールまたは多価アルコール(後述)との反応により生成するアロファネート変性体、炭酸ガスとの反応により生成するオキサジアジントリオン変性体、さらには、低分子量ポリオール(後述)との反応により生成するポリオール変性体などが挙げられる。
これら密着性ポリイソシアネート成分は、単独または2種以上併用することができる。
密着性ポリイソシアネート成分として、好ましくは、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートなどが挙げられ、より好ましくは、XDI、IPDI、H12MDI、H6XDIなどが挙げられる。
密着性ポリオール成分としては、例えば、マクロポリオール、低分子量ポリオールなどが挙げられる。
マクロポリオールは、数平均分子量400〜10000のポリオールであって、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール、アクリルポリオール、エポキシポリオール、天然油ポリオール、シリコーンポリオール、フッ素ポリオール、ポリオレフィンポリオールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールは、公知のエステル化反応、すなわち、多塩基酸と多価アルコールとの縮合反応や、多塩基酸のアルキルエステルと多価アルコールとのエステル交換反応などにより、得ることができる。
多塩基酸またはそのアルキルエステルとしては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸、例えば、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸などの脂環族ジカルボン酸、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸など、またはこれらのジアルキルエステル(例えば、炭素数1−6アルキルエステルなど)もしくはこれらの酸無水物、またはこれらの混合物などが挙げられる。
多塩基酸として、好ましくは、イソフタル酸、テレフタル酸、オルソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸を含み、さらに好ましくは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジカルボン酸との併用が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、アルカン(炭素数7〜22)ジオール、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、キシレングリコール、ビスヒドロキシエチレンテレフタレート、ビスフェノールAまたは水添ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加体、ジエチレングリコール、トリオキシエチレングリコール、テトラオキシエチレングリコール、ペンタオキシエチレングリコール、ヘキサオキシエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリオキシプロピレングリコール、テトラオキシプロピレングリコール、ペンタオキシプロピレングリコール、ヘキサオキシプロピレングリコールなどのジオール、例えば、グリセリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノールおよびその他の脂肪族トリオール(炭素数8〜24)などのトリオール、例えば、テトラメチロールメタン、D−ソルビトール、キシリトール、D−マンニトール、D−マンニットなどの4つ以上のヒドロキシル基を有するポリオール、または、それらの混合物などが挙げられる。
また、多価アルコールとしては、アニオン性基を含有するポリヒドロキシ化合物も挙げられる。アニオン性基としては、例えば、カルボキシル基、スルホニル基、リン酸基、スルホベタインなどのベタイン構造含有基などが挙げられる。好ましくは、カルボキシル基が挙げられる。そのような、アニオン性基としてカルボキシル基を含有するポリヒドロキシ化合物としては、例えば、ジメチロール酢酸、ジメチロール乳酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸などのポリヒドロキシアルカン酸などが挙げられる。
多価アルコールとして、好ましくは、ジオールが挙げられる。
好ましくは、ポリエステルポリオールとして、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸を含む多塩基酸と、ジオールを含む多価アルコールとの反応により得られるポリエステルポリオールなど、分子中に環構造を有するポリエステルポリオールが挙げられる。
また、ポリエーテルポリオールは、例えば、低分子量ポリオール(後述)を開始剤とするアルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、オキセタン化合物などの炭素数2−5のアルキレンオキシド)の開環単独重合または開環共重合により得ることができる。具体的には、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−プロピレン共重合体、ポリオキシテトラメチレングリコール(ポリテトラメチレンエーテルグリコール)などが挙げられる。
また、ポリカーボネートポリオールは、例えば、低分子量ポリオール(後述)を開始剤として、例えば、触媒の存在下または不在下に、ホスゲン、ジアルキルカーボネート、ジアリルカーボネート、アルキレンカーボネートなどを反応させることにより、得ることができる。
また、ポリウレタンポリオールは、上記により得られたポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールおよび/またはポリカーボネートポリオールを、イソシアネート基に対する水酸基の当量比(OH/NCO)が1を超過する割合で、上記したポリイソシアネート成分と反応させることによって、ポリエステルポリウレタンポリオール、ポリエーテルポリウレタンポリオール、ポリカーボネートポリウレタンポリオール、あるいは、ポリエステルポリエーテルポリウレタンポリオールなどとして得ることができる。
アクリルポリオールとしては、例えば、分子内に1つ以上のヒドロキシル基を有する重合性単量体と、これに共重合可能な別の単量体とを共重合させることによって得られる共重合体が挙げられる。ヒドロキシル基を有する重合性単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,2−ジヒドロキシメチルブチル(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシアルキルマレエート、ポリヒドロキシアルキルフマレートなどが挙げられる。また、これらと共重合可能な別の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜12)、マレイン酸、マレイン酸アルキル、フマル酸、フマル酸アルキル、イタコン酸、イタコン酸アルキル、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、3−(2−イソシアネート−2−プロピル)−α−メチルスチレン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。そして、アクリルポリオールは、これら単量体を適当な溶剤および重合開始剤の存在下において共重合させることにより得ることができる。
エポキシポリオールとしては、例えば、低分子量ポリオール(後述)と、例えば、エピクロルヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリンなどの多官能ハロヒドリンとの反応により得られるエポキシポリオールが挙げられる。
天然油ポリオールとしては、例えば、ひまし油、やし油などのヒドロキシル基含有天然油などが挙げられる。
シリコーンポリオールとしては、例えば、上記したアクリルポリオールの共重合において、共重合可能な別の単量体として、ビニル基含有のシリコーン化合物、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが用いられる共重合体、および、末端アルコール変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
フッ素ポリオールとしては、例えば、上記したアクリルポリオールの共重合において、共重合可能な別の単量体として、ビニル基含有のフッ素化合物、例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンなどが用いられる共重合体などが挙げられる。
ポリオレフィンポリオールとしては、例えば、ボリブタジエンポリオール、部分ケン価エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
マクロポリオールの水酸基当量は、例えば、200〜5000であり、好ましくは、250〜4000である。
また、マクロポリオールの数平均分子量は、例えば、400〜10000であり、好ましくは500〜8000である。
なお、マクロポリオールの数平均分子量は、アセチル化法またはフタル化法などの公知の水酸基価測定方法、および、開始剤または原料の官能基数から算出することができる。
低分子量ポリオールは、数平均分子量400未満のポリオールであって、上記した多価アルコールなどが挙げられる。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、アルカン(炭素数7〜22)ジオール、ジエチレングリコール、トリオキシエチレングリコール、テトラオキシエチレングリコール、ペンタオキシエチレングリコール、ヘキサオキシエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリオキシプロピレングリコール、テトラオキシプロピレングリコール、ペンタオキシプロピレングリコール、ヘキサオキシプロピレングリコールなどの低分子量ジオール、例えば、ジメチロールプロピオン酸などのポリヒドロキシアルカン酸などが挙げられる。
これら密着性ポリオール成分は、単独または2種以上併用することができる。
密着性ポリオール成分として、好ましくは、マクロポリオールおよび低分子量ポリオールの併用が挙げられ、より好ましくは、ポリエステルポリオール、低分子量ジオールおよびポリヒドロキシアルカン酸の併用が挙げられる。
そして、密着性ウレタンプレポリマーを得るには、密着性ポリイソシアネート成分と、密着性ポリオール成分とを、バルク重合、溶液重合などの公知の重合方法によって反応させる。
なお、この反応において、密着性ポリオール成分中に、ポリヒドロキシアルカン酸などのアニオン性基を含有するポリヒドロキシ化合物を含有させれば、水性ポリウレタン樹脂をアニオン性内部乳化型水性ポリウレタン樹脂として調製することができる。
アニオン性基を含有するポリヒドロキシ化合物は、例えば、ポリエステルポリオールの多価アルコールとして、または、低分子量ポリオールとして含有させることができる。
そして、密着性ウレタンプレポリマーの合成において、各成分は、密着性ポリイソシアネート成分のイソシアネート基の、密着性ポリオール成分の水酸基に対する当量比(NCO/OH)が、例えば、1.1〜2.5、好ましくは、1.2〜2.3、より好ましくは、1.2〜2.0の割合となるように配合される。当量比がこの範囲にあれば、密着性ウレタンプレポリマーの分散安定性を向上させることができる。
バルク重合では、例えば、窒素雰囲気下において、密着性ポリイソシアネート成分を撹拌しつつ、これに、密着性ポリオール成分を加えて、例えば、50〜130℃、好ましくは、50〜100℃において、例えば、1〜15時間、好ましくは、3〜12時間反応させる。
溶液重合では、例えば、窒素雰囲気下において、有機溶媒に、密着性ポリイソシアネート成分および密着性ポリオール成分を加えて、例えば、50〜130℃、好ましくは、50〜80℃において、例えば、3〜15時間、好ましくは、5〜12時間反応させる。
有機溶媒としては、イソシアネート基に対して不活性で、かつ、親水性に富む溶媒である、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル類、例えば、テトラヒドロフランなどのエーテル類、例えば、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類などが挙げられる。好ましくは、ケトン類、アセトニトリル類が挙げられる。
また、上記した反応においては、必要に応じて、例えば、アミン系、スズ系、鉛系、ビスマス系などの公知のウレタン化触媒を添加してもよく、得られる密着性ウレタンプレポリマーから遊離の(未反応の)密着性ポリイソシアネート成分を、例えば、蒸留や抽出などの公知の除去手段により除去してもよい。
そして、得られる密着性ウレタンプレポリマーにおいて、アニオン性基が含まれている場合には、好ましくは、中和剤を添加して、アニオン性基の塩を形成させる。
中和剤としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N‘−ジメチルエタノールアミンなどのアミン類、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機アルカリ塩、さらには、アンモニアなどが挙げられる。好ましくは、アミン類、アンモニアが挙げられる。
中和剤の添加量は、アニオン性基1当量あたり、例えば、0.4〜1.2当量、好ましくは、0.6〜1.0当量である。
このようにして得られる密着性ウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有率は、例えば、0.5〜10重量%、好ましくは、1〜8重量%である。
また、密着性ウレタンプレポリマーの、イソシアネート基の平均官能基数は、例えば、1.1〜3.5、好ましくは、1.5〜2.5であり、数平均分子量は、例えば、700〜15000、好ましくは、1000〜8000である。
ガスバリア性ウレタンプレポリマーは、本発明の蒸着用フィルムにおいてアンカーコート剤として使用するポリウレタンディスパージョンに、ガスバリア性を付与するためのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーであって、ガスバリア性ポリイソシアネート成分と、ガスバリア性ポリオール成分とを、ガスバリア性ポリイソシアネート成分のイソシアネート基が、ガスバリア性ポリオール成分の水酸基に対して過剰となる割合で反応させることにより得ることができる。
ガスバリア性ポリイソシアネート成分としては、上記した密着性ポリイソシアネート成分と同様のポリイソシアネート成分などが挙げられる。例えば、MDI,TDI、TODI、NDIなどの芳香族ポリイソシアネート、例えば、XDI,TMXDIなどの芳香脂肪族ポリイソシアネート、IPDI、H12MDI、H6XDI、NBDIなどの脂環族ポリイソシアネート、例えば、HDIなどの脂肪族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
これらガスバリア性ポリイソシアネート成分は、単独または2種以上併用することができる。
ガスバリア性ポリイソシアネート成分として、好ましくは、芳香脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなどが挙げられ、より好ましくは、XDI、H6XDIなどが挙げられる。
ガスバリア性ポリオール成分としては、上記した密着性ポリオール成分と同様のポリオール成分などが挙げられる。例えば、マクロポリオール、低分子量ポリオールなどが挙げられる。
これらガスバリア性ポリオール成分は、単独または2種以上併用することができる。
ガスバリア性ポリオール成分として、好ましくは、低分子量ポリオールが挙げられ、より好ましくは、炭素数2〜6のアルカンポリオールおよび/または炭素数2〜6のポリオキシアルキレングリコールと、ポリヒドロキシアルカン酸との併用が挙げられる。
具体的には、炭素数2〜6のアルカンポリオールとして、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどが挙げられる。好ましくは、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオールなどが挙げられる。
炭素数2〜6のポリオキシアルキレングリコールとして、例えば、ジエチレングリコール、トリオキシエチレングリコール、テトラオキシエチレングリコール、ペンタオキシエチレングリコール、ヘキサオキシエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリオキシプロピレングリコール、テトラオキシプロピレングリコール、ペンタオキシプロピレングリコール、ヘキサオキシプロピレングリコールなどが挙げられる。好ましくは、ジエチレングリコール、トリオキシエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリオキシプロピレングリコールが挙げられる。
ポリヒドロキシアルカン酸として、例えば、ジメチロール酢酸、ジメチロール乳酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸などが挙げられる。好ましくは、ジメチロールプロピオン酸が挙げられる。
そして、ガスバリア性ポリイソシアネート成分と、ガスバリア性ポリオール成分とを、上記した密着性ウレタンプレポリマーの合成方法と同様の合成方法で反応させることにより、ガスバリア性ウレタンプレポリマーを得る。
なお、この反応において、ガスバリア性ポリオール成分中に、ポリヒドロキシアルカン酸などのアニオン性基を含有するポリヒドロキシ化合物を含有させれば、水性ポリウレタン樹脂をアニオン性内部乳化型水性ポリウレタン樹脂として調製することができる。
アニオン性基を含有するポリヒドロキシ化合物は、例えば、低分子量ポリオールとして含有させることができる。
これによって、上記した密着性ウレタンプレポリマーと同様に、ガスバリア性ウレタンプレポリマーを良好に水分散(後述)させることができる。
このようにして得られるガスバリア性ウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有率は、例えば、2〜20重量%、好ましくは、3〜15重量%である。
また、ガスバリア性ウレタンプレポリマーの、イソシアネート基の平均官能基数は、例えば、1.1〜3.5、好ましくは、1.5〜2.5である。
また、ガスバリア性ウレタンプレポリマーの、数平均分子量は、例えば、400〜5000、好ましくは、500〜3000である。
本発明の蒸着用フィルムにおいてアンカーコート剤として使用するポリウレタンディスパージョンを得るには、次いで、得られた密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーを、水分散させ、鎖伸長剤と反応させる。
この反応では、例えば、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーの混合液と、鎖伸長剤とを反応させる。または、例えば、密着性ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤とを反応させ、別途、ガスバリア性ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤とを反応させ、その後、それらを混合する。
以下において、まず、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーの混合物と、鎖伸長剤とを反応させる方法について説明する。
この方法では、まず、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーを水分散させる。
密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーを、水分散させる方法としては、例えば、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーを撹拌しつつ、これらに対して徐々に水を添加する方法、水を攪拌しつつ、これに対して徐々に密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーを添加する方法、密着性ウレタンプレポリマーを撹拌しつつ、これに対して徐々にガスバリア性ウレタンプレポリマーおよび水を添加する方法、あるいは、ガスバリア性ウレタンプレポリマーを撹拌しつつ、これに対して徐々に密着性ウレタンプレポリマーおよび水を添加する方法などが挙げられる。
これにより、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーを含む水分散液が調製される。なお、攪拌は、好ましくは、ホモディスパーなどを用いて、高剪断が付与されるように混合する。
水の添加量は、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーの総量100重量部に対して、例えば、20〜1000重量部である。
次いで、この方法では、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーを含む水分散液に、鎖伸長剤を配合し、鎖伸長反応させる。
本発明において、鎖伸長剤としては、例えば、低分子量ポリオール、低分子量ポリアミン、アミノアルコール類などが挙げられる。
低分子量ポリオールとしては、例えば、上記した低分子量ポリオールが挙げられる。
低分子量ポリアミンとしては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジアミンなどの芳香族ポリアミン、例えば、1,3−または1,4−キシリレンジアミンもしくはその混合物などの芳香脂肪族ポリアミン、例えば、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、2,5(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,3−もしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンまたはそれらの混合物、1,3−もしくは1,4−シクロヘキサンジアミンまたはそれらの混合物などの脂環族ポリアミン、例えば、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族ポリアミン、例えばヒドラジン(水和物を含む。)、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジドなどのヒドラジンおよびヒドラジン誘導体などが挙げられる。
また、アミノアルコール類としては、例えば、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)エタノールアミンなどが挙げられる。
これら鎖伸長剤は、単独または2種以上併用することができる。
鎖伸長剤として、好ましくは、低分子量ポリアミン、ヒドラジン、アミノアルコール類が挙げられる。
そして、鎖伸長反応は、例えば、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーの水分散液に対して、鎖伸長剤を配合する。
鎖伸長剤の配合割合は、例えば、鎖伸長剤の活性水素基(水酸基およびアミノ基)に対する、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーのイソシアネート基の当量比(NCO/活性水素基)が、約1となる割合、好ましくは、0.8〜1.2となる割合である。
鎖伸長反応は、具体的には、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーを含む水分散液を攪拌しつつ、これに対して鎖伸長剤を滴下する。攪拌は、好ましくは、ホモディスパーなどを用いて、高剪断が付与されるように混合する。滴下される鎖伸長剤は、予め水で希釈して鎖伸長剤水溶液として調製しておくこともできる。
また、この鎖伸長反応は、常圧下、また必要により窒素雰囲気下において、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーと、鎖伸長剤とを、例えば、5〜30℃、好ましくは、5〜25℃で、例えば、10分〜5時間、好ましくは、30分〜3時間反応させる。
このように反応条件を設定することにより、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーのイソシアネート基と、水との反応を抑制することができる。
また、鎖伸長剤の滴下終了後には、さらに撹拌しつつ、例えば、常温にて反応を完結させる。
上記の反応により、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤とが反応した水性ポリウレタン樹脂(以下、密着性−ガスバリア性樹脂とする。)を得ることができる。そして、密着性−ガスバリア性樹脂を含む水分散液として、本発明の蒸着用フィルムにおいてアンカーコート剤として使用するポリウレタンディスパージョンを得ることができる。
次に、密着性ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤とを反応させ、別途、ガスバリア性ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤とを反応させ、その後、それらを混合する方法について説明する。
この方法では、まず、密着性ウレタンプレポリマーを含む水分散液を調製する。
密着性ウレタンプレポリマーを含む水分散液の調製は、例えば、上記した密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーを含む水分散液の調製方法と同様の調製方法を採用する。
次いで、この方法では、得られる密着性ウレタンプレポリマーを含む水分散液に、鎖伸長剤を配合し、上記した鎖伸長反応と同様の方法により、鎖伸長反応させる。
上記の反応により、密着性ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤とが反応した水性ポリウレタン樹脂(以下、密着性樹脂とする。)を得ることができる。
また、この方法では、別途、ガスバリア性ウレタンプレポリマーを含む水分散液を調製する。
ガスバリア性ウレタンプレポリマーを含む水分散液の調製は、例えば、上記した密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーを含む水分散液の調製方法と同様の調製方法を採用する。
次いで、この方法では、得られるガスバリア性ウレタンプレポリマーを含む水分散液に、鎖伸長剤を配合し、上記した鎖伸長反応と同様の方法により、鎖伸長反応させる。
上記の反応により、ガスバリア性ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤とが反応した水性ポリウレタン樹脂(以下、ガスバリア性樹脂とする。)を得ることができる。
その後、この方法では、得られた密着性樹脂を含む水分散液と、ガスバリア性樹脂を含む水分散液とを、混合撹拌する。これにより、密着性樹脂およびガスバリア性樹脂を含む水分散液として、本発明の蒸着用フィルムにおいてアンカーコート剤として使用するポリウレタンディスパージョンが得られる。
このようにして得られるポリウレタンディスパージョンは、固形分が、例えば、5〜60重量%、好ましくは、10〜50重量%であり、その平均粒子径が、たとえば、10〜500nm、好ましくは、20〜300nmである。また、樹脂酸価が、例えば、5〜50mgKOH/g、好ましくは、10〜40mgKOH/gであり、ウレタン・ウレア基濃度が、例えば、15〜50重量%、好ましくは、20〜45重量%である。
なお、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーの合成において、有機溶媒が使用されている場合には、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーの合成反応の終了後、または、鎖伸長反応の終了後に、有機溶媒を、例えば、減圧下において、適宜の温度で加熱することにより留去する。
また、本発明の蒸着用フィルムにおいてアンカーコート剤として使用するポリウレタンディスパージョンは、上記した2つの鎖伸長反応を適宜併用して、密着性−ガスバリア性樹脂、密着性樹脂およびガスバリア性樹脂を含む水分散液として、調製することもできる。
また、本発明の蒸着用フィルムにおいてアンカーコート剤として使用するポリウレタンディスパージョンには、本発明の効果を阻害しない範囲において、例えば、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、防カビ剤、防錆剤、艶消し剤、難燃剤、揺変剤、粘着付与剤、増粘剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、反応遅延剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、染料、無機顔料、有機顔料、体質顔料、硬化剤、タック防止剤、無機粒子、モンモリロナイト、合成マイカなどの水膨潤性無機層状化合物、有機粒子などの添加剤を、適宜配合することができる。各種の添加剤の配合割合は、その目的および用途により適宜選択される。
なお、上記の説明のように、密着性ウレタンプレポリマーおよび/またはガスバリア性ウレタンプレポリマーの原料成分として、アニオン性基を含有するポリヒドロキシ化合物を含有させておけば、水性ポリウレタン樹脂を、アニオン性内部乳化型水性ポリウレタン樹脂として得ることができるが、例えば、原料成分として、ポリオキシエチレングリコールなどのノニオン性基を含有するポリヒドロキシ化合物を含有させて、水性ポリウレタン樹脂を、ノニオン性内部乳化型水性ポリウレタン樹脂として得ることもできる。
さらに、本発明の蒸着用フィルムにおいてアンカーコート剤として使用するポリウレタンディスパージョンでは、原料成分として、アニオン性基を含有するポリヒドロキシ化合物やノニオン性基を含有するポリヒドロキシ化合物のいずれも含有させずに、密着性ウレタンプレポリマーおよびガスバリア性ウレタンプレポリマーの水分散時に、界面活性剤を配合して強制乳化させることにより、水性ポリウレタン樹脂を、外部乳化型水性ポリウレタン樹脂として、水分散させることもできる。
そして、このようにして得られる本発明の蒸着用フィルムにおいてアンカーコート剤として使用するポリウレタンディスパージョンは、密着性(特に、耐水密着性)とガスバリア性とを兼ね備えており、各種産業分野において、接着剤、プライマー、アンカーコート剤などの接着材料として用いることができる。とりわけ、密着性とガスバリア性とが要求される分野、例えば、ガスバリア性積層フィルムに用いることができる。好ましくは、ポリエステルフィルムと無機蒸着膜とが積層されるガスバリア性積層フィルムにおいて、ポリエステルフィルムと無機蒸着膜とを貼着するためのアンカーコート剤として用いることができる。
ガスバリア性積層フィルムは、例えば、基材フィルム、基材フィルムの表面に形成されるアンカーコート層、および、アンカーコート層の表面に形成される無機蒸着膜を備えている。
アンカーコート層を基材フィルムに積層する方法としては、ホットメルトコート法、インラインコート法、オフラインコート法などが挙げられる。インラインコート法、オフラインコート法を用いる場合は、アンカーコート層を構成する樹脂や化合物を、水や有機溶媒などに溶解および/または分散せしめた塗液を作成し、該塗液を基材フィルムに塗布することが好ましい。
また、オフラインコート法などにより基材フィルムに塗液を塗布してアンカーコート層を設けてもよいが、基材フィルムとしてポリエステルフィルムを用いる場合は、配向結晶化が完了する前のポリエステルフィルムの少なくとも片面にアンカーコート層を形成する塗液を塗布し、熱処理して、ポリエステルフィルムの配向結晶化を完了させると共にアンカーコート層を形成せしめるインラインコーティング法が、アンカーコート層を均一に形成できる点で好ましい。インラインコーティング法は公知の方法に従って行うことができるが、工程中のゴミなどの付着によるインキや蒸着膜のピンホールを防止する点、あるいは均一に薄くアンカーコート層を形成させる点において、結晶配向が完了する前のポリエステルフィルム上にアンカーコート層を形成する塗液を塗布し、乾燥、延伸、熱処理を施しポリエステルフィルムの配向結晶を完了させる方法、すなわち二軸配向ポリエステルフィルムの製造工程中でアンカーコート層を形成させるインラインコーティング法がより好ましい。インラインコーティング法によってアンカーコート層を形成させる場合には装置の防爆性、環境汚染などの点で有利な水溶性及び/又は水分散性の樹脂や化合物を用いるのが好ましい。これにより、塗剤の溶媒として水を用いることができ、好ましい。
また、塗液には、水溶性有機化合物、界面活性剤などを添加してもよく、従来公知の方法によって製造されたものであれば任意に使用することができる。インラインコーティング法によってアンカーコート層を形成した場合には金属およびまたは金属酸化からなる層との接着性、塗膜の光沢、印刷インキとの接着性とも優れている。
本発明の蒸着用フィルムは、その少なくとも片面にアンカーコート層が形成されるが、アンカーコート層が形成される面のフィルムの表面自由エネルギーは45〜60mN/mであることが好ましい。また、アンカーコート層を設けない面についても、包装材料として他の素材との貼り合せや接着剤などのコーティング、印刷や金属化合物などの蒸着をフィルム表面に容易に施す観点から、その面のフィルムの表面自由エネルギーは45〜60mN/mであることが好ましい。
表面自由エネルギーをかかる好ましい範囲とする方法としては、フィルム表面に空気中、窒素ガス雰囲気中などでコロナ放電などによる表面処理を行う方法や火炎による表面処理を施す方法などを挙げることができる。
アンカーコート層の厚みは特に限定しないが、通常は0.001μm以上1μm以下、好ましくは0. 005μm以上0.3μm以下、更に好ましくは0.01μm以上0.1μm以下、特に好ましくは0.02μm以上0.07μm以下であるのが望ましい。アンカーコート層が厚すぎると200℃程度の熱を受けた際に蒸着膜が白化して光沢が低下する場合があり、薄すぎると金属およびまたは金属酸化からなる層とアンカーコート層との接着性が劣る場合がある。また、フィルムを再チップ化して用いる回収性の点からも上記厚み範囲が好ましい。
また、アンカーコート層には本発明の効果を阻害しない範囲内で各種の添加剤、例えば無機、有機の粒子、滑剤、帯電防止剤、耐候剤、耐熱剤、染料、顔料などが添加されてもよい。
また、本発明の蒸着用フィルムはアンカーコート層の上に金属および/または金属酸化物からなる層を積層し、ガスバリアフィルムとして使用することも好ましい使用態様の一つである。金属または金属酸化物としては、周期表2族であるマグネシウム、カルシウム、バリウム、4族であるチタン、ジルコニウム、13族であるアルミニウム、インジウム、14族のケイ素、ゲルマニウム、スズおよびこれらの酸化物を挙げることができる。これらの中でも、特にアルミニウム、ケイ素およびその酸化物が好ましい。また、これらの金属およびその酸化物は複数を組み合わせて金属および/または金属酸化物からなる層を形成しても良い。
かかる金属および/または金属酸化物からなる層の積層方法としては、真空蒸着法、EB蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、ラミネート法、プラズマ気相成長法(CVD)等で形成することができる。ただし、生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法による真空蒸着装置の加熱手段としては、電子線加熱方式、抵抗加熱方式および誘導加熱方式が好ましい。また、金属および/または金属酸化物からなる層の厚みとしては、用いられる金属および/または金属酸化物の種類や構成により適宜選択されるが、一般的には2〜300nmの範囲であることが好ましく、より好ましくは3〜100nmの範囲であり、さらに好ましくは5〜50nmの範囲である。層厚が300nmを超えると、蒸着薄膜のフレキシビリティ(柔軟)性が低下し、製膜後(後加工工程等において)の折り曲げ、引っ張りなどの外力で、薄膜に亀裂やピンホール等を生じる恐れがあり、ガスバリア性が著しく損なわれることがある。また、透明性が低下したり着色したりするだけでなく、生産性を著しく低下させることがある。一方、2nm未満の層厚では、透明性は良いが均一な膜が得られにくく、層厚が十分でないことがあり、ガスバリア性の機能を十分に発現することができないことがある。
以下に、基材フィルムにポリエステルフィルムを用いた本発明の蒸着用フィルムの製造方法を具体的に説明するが、本発明は以下の製造方法に限られるものではない。
まず、ポリエステルフィルムで使用するポリエチレンテレフタレートを用いてなるポリエステル樹脂は、市販されているポリエチレンテレフタレート樹脂をそのまま用いることができるが、以下のように重縮合反応を経て製造し、使用してもよい。
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール70重量部の混合物に0.09重量部の酢酸マグネシウムと0.03重量部の三酸化アンチモンとを添加して、徐々に加熱し、最終的に220℃でメタノールを留出させながらエステル交換反応を行い、ポリエチレンテレフタレートの前駆体を合成する。ついで、該前駆体に0.02重量部のリン酸85%水溶液を添加し、重縮合反応釜に移行する。重縮合反応釜で加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して1hPaの減圧下、290℃で重縮合反応を行い、所望の分子量であるポリエチレンテレフタレート樹脂を得ることができる。なお、粒子を添加する場合には、エチレングリコールに粒子を分散させたスラリーを所定の粒子濃度となるように重縮合反応釜に添加して、重縮合反応を行うことが好ましい。
次に本発明に係るポリエステルフィルムの製造方法について説明するが、かかる例に限定されるものではない。乾燥したポリエステル樹脂チップを押出機に供給し、該ポリエステル樹脂の融点以上の温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリエステル樹脂をスリット状の吐出口を有するTダイから溶融シートとして押し出し、冷却ロールに密着固化してキャストフィルム(未配向フィルム(未延伸フィルム))を得る。溶融シートと冷却ロールの密着性を向上させるには、通常、静電印加密着法および/または液面塗布密着法を採用することが好ましい。該キャストフィルムは更に二軸に延伸される。
まず、好ましくは、ポリエステル樹脂のガラス転移温度以上、例えば40〜130℃に加熱したロール群でMD方向(フィルム長手方向)に2.3〜7倍延伸し、一軸配向フィルム(一軸延伸フィルム)を得る。
次いで、アンカーコート層を形成する塗液を該一軸配向フィルムの少なくとも片面に塗布する。
次いでTD方向(フィルム幅方向)に好ましくは45〜130℃で3〜7倍に延伸する。なお、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を用いることができるが、その場合も最終的な延伸倍率が上記範囲に入ることが好ましい。また、前記キャストフィルムを、面積倍率が6〜30倍になるように同時二軸延伸することも可能である。ここで、面積倍率とはMD延伸倍率にTD延伸倍率を乗じたものを意味する。この場合、アンカーコート層を形成する塗液の塗布は同時二軸延伸前に行なう(すなわち、キャストフィルムに塗布する)ことが好ましい。
これにより本発明の蒸着用ポリエステルフィルムが得られる。また、かくして得られたフィルムを引き続きインラインおよび/またはオフラインで熱処理しても良い。さらに、必要に応じ熱処理を行う前または後に再度MDおよび/またはTD方向に延伸してもよい。熱処理温度は150〜250℃、好ましくは200〜240℃であり、熱処理時間は通常1秒〜5分である。この熱処理条件で熱収縮特性を調整することができる。また、熱処理後のフィルムの冷却速度も熱収縮特性に影響する。例えば、熱処理後、フィルムを急冷あるいは徐冷、あるいは中間冷却ゾーンを設けることで加熱収縮応力を調整することができる。また、特に特定の熱収縮特性を付与するために、熱処理時あるいはその後の徐冷ゾーンにおいてMD方向および/またはTD方向に弛緩してもよい。
そして、かかる蒸着用フィルムのアンカーコート層上に酸化アルミニウムなどを蒸着することにより、本発明のガスバリアフィルムを得ることができる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。なお、特性は以下の方法により測定、評価した。
(1)酸素透過率
ガスバリアフィルムの酸素透過率を温度23℃、湿度0%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の酸素透過率測定装置(機種名、“オキシトラン”(登録商標)(“OXTRAN ”2/20))を使用して、JIS K7126(2000年版)に記載のB法(等圧法)に基づいて測定した。また、測定は2回行い、2つの測定値の平均値を各実施例と比較例における酸素透過率の値とした。各実施例・比較例について、2枚の試験片で行った結果を酸素透過率の値とした。
(2)水蒸気透過率
ガスバリアフィルムの水蒸気透過率を温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の水蒸気透過率測定装置(機種名、“パ−マトラン”(登録商標)W3/31)を使用してJIS K7129(2000年版)に記載のB法(赤外センサー法)に基づいて測定した。また、測定は2回行い、2つの測定値の平均値を各実施例と比較例における水蒸気透過率の値とした。各実施例・比較例について、2枚の試験片で行った結果を水蒸気透過率の値とした。
(3)フィルム厚み
300×200mmの大きさにカットした長方形状の蒸着用フィルム10枚の質量を測定し、フィルムの比重を1.4×10−3(g/mm3)として以下の式により、質量平均厚みとしてフィルム厚みを求めた。
T=W/(1.4×10−3×300×200×10)
ただし、T:フィルム厚み(mm)、W:フィルム10枚の質量(g)。
(4)密着力
蒸着用フィルムのアンカーコート層側に連続式真空蒸着機により酸化アルミニウムを蒸着層厚さ15nmとなるように蒸着し、ガスバリアフィルムを得た。該ガスバリアフィルムの蒸着層側にポリウレタン系接着剤(東洋モートン(株)製AD503/CAT−10=20重量部/1重量部、溶媒:酢酸エチル20重量部)を用いて未延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)(東レ合成フィルム(株)製T3501、50μm)を貼り合わせ、40℃で48時間放置後長さ150mm×幅15mmの短冊状に切断して、ガスバリアフィルムとCPPが90°に折り曲げられた状態になるようにCPPとガスバリアフィルムを把持し、dry90゜剥離試験をインストロンタイプの引張試験機(株式会社オリエンテック製 テンシロン UCT−100)を用いて、25℃で50%RHの雰囲気下において剥離速度300mm/分で、図1の矢印の方向に引っ張り、剥離強度の測定を行った。測定長50mmから100mmの間での強度の平均値を密着力とした。
(5)耐水密着力
蒸着用フィルムのアンカーコート層側に連続式真空蒸着機により酸化アルミニウムを蒸着層厚さ15nmとなるように蒸着し、ガスバリアフィルムを得た。該ガスバリアフィルムの蒸着層側にポリウレタン系接着剤(東洋モートン(株)製AD503/CAT−10=20重量部/1重量部、溶媒:酢酸エチル20重量部)を用いて未延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)(東レ合成フィルム(株)製T3501、50μm)を貼り合わせ、40℃で48時間放置後長さ150mm×幅15mmの短冊状に切断して、ガスバリアフィルムとCPPが90°に折り曲げられた状態になるようにCPPとガスバリアフィルムを把持し、剥離口を水滴で濡らし、wet90゜剥離試験をインストロンタイプの引張試験機(株式会社オリエンテック製 テンシロン UCT−100)を用いて、25℃で50%RHの雰囲気下において剥離速度300mm/分で、図1の矢印の方向に引っ張り、剥離強度の測定を行った。測定長50mmから100mmの間での強度の平均値を耐水密着力とした。
[アンカーコート剤の製造]
(1)密着性ウレタンプレポリマーの合成
(合成例1)
撹拌機、温度計、還流管、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、エステルA190.7重量部、ジエチレングリコール3.4重量部、ジメチロールプロピオン酸21.3重量部、メチルエチルケトン175.0重量部を仕込み、混合した。
次いで、4つ口フラスコに、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート93.4重量部、スタノクト0.04重量部を添加し、75℃において6時間反応させ、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(NCO基含有率1.77重量%)を得た。
その後、得られたウレタンプレポリマーの反応液を30℃に冷却し、トリエチルアミン16.1重量部を添加して中和し、密着性ウレタンプレポリマーを得た。
(合成例2〜5)
表1に示す配合処方にて反応させた以外は、合成例1と同様の方法により、合成例2〜5の密着性ウレタンプレポリマーを調製した。但し、合成例2ついては、反応温度75℃、合成例3ついては、反応温度70℃、合成例4ついては、反応温度70℃、合成例5ついては、反応温度70℃でそれぞれ反応させた。
合成例1〜5の配合処方を表1に示す。
(2)ガスバリア性ウレタンプレポリマーの調製
(合成例6)
撹拌機、温度計、還流管、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、エチレングリコール46.7重量部、ジメチロールプロピオン酸20.7重量部、メチルエチルケトン175.0重量部を仕込み、混合した。
次いで、4つ口フラスコに、1,3−キシリレンジイソシアネート159.6重量部、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン82.3重量部を添加し、70℃において6時間反応させ、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(NCO基含有率6.3重量%)を得た。
その後、得られたウレタンプレポリマーの反応液を30℃に冷却し、トリエチルアミン15.6重量部を添加して中和し、ガスバリア性ウレタンプレポリマーを得た。
(合成例7)
表1に示す配合処方にて反応させた以外は、合成例6と同様の方法により、合成例7のガスバリア性ウレタンプレポリマーを調製した。但し、反応温度を65℃とした。
合成例6および7の配合処方を表1に合わせて示す。
Figure 2010229291
なお、表1中の略号および製品名を下記に示す。
H12MDI:4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
H6XDI:1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(水添キシリレンジイソシアネート)
IPDI:3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)
XDI:1,3−キシリレンジイソシアネート
エステルA:ポリエステルポリオール((テレフタル酸/イソフタル酸/アジピン酸=1/1/1(モル比))/(エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=1/1(モル比))、数平均分子量:3000)
エステルB:ポリエステルポリオール((イソフタル酸/セバシン酸=1/1(モル比))/(エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=1/3(モル比))、数平均分子量2500)
エステルC:ポリエステルポリオール(アジピン酸/(ネオペンチルグリコール/1,6−ヘキサンジオール=2/1(モル比))、数平均分子量2000)
PTG2000:ポリテトラメチレンエーテルグリコール(数平均分子量:2000)
PC2000:ポリカーボネートグリコール(数平均分子量:2000)
EG:エチレングリコール
DEG:ジエチレングリコール
NPG:ネオペンチルグリコール
DMPA:ジメチロールプロピオン酸
TEA:トリエチルアミン
MET:メチルエチルケトン
スタノクト:オクチル酸第1スズ
また、表1中、NCO基含有率は、JISK1556(2006)に準拠して測定した。
(3)ポリウレタンディスパージョンの調製
(調製例1)(ガスバリア性樹脂の水分散液)
イオン交換水700重量部に、合成例6により得られたガスバリア性ウレタンプレポリマー415.6重量部を配合し、ホモディスパー(プライミクス社製)にて5分間撹拌し、水分散させた。
次いで、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン29.9重量部を添加して鎖伸長反応を行い、その後、メチルエチルケトンを留去し、ガスバリア性樹脂の水分散液(pH8.2、固形分30重量%、平均粒子径65nm、ウレタン・ウレア基濃度40.8重量%、樹脂酸価24.0mgKOH/g)として、ポリウレタンディスパージョンを調製した。
(調製例2)(密着性樹脂の水分散液)
イオン交換水700重量部に、合成例1により得られた密着性ウレタンプレポリマー447.7重量部を配合し、ホモディスパーにて5分間撹拌し、水分散させた。
次いで、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン9.0重量部を添加して鎖伸長反応を行い、その後、メチルエチルケトンを留去し、密着性樹脂の水分散液(pH7.8、固形分30重量%、平均粒子径30nm、ウレタン・ウレア基濃度12.3重量%、樹脂酸価26.6mgKOH/g)として、ポリウレタンディスパージョンを調製した。
なお、調製例2により得られたポリウレタンディスパージョンの固形分は、ポリエステル成分を、56.9重量%含有していた。
(調製例3)(密着性−ガスバリア性樹脂の水分散液)
イオン交換水700重量部に、合成例1により得られた密着性ウレタンプレポリマー149.2重量部、および、合成例6により得られたガスバリア性ウレタンプレポリマー277.0重量部を配合し、ホモディスパーにて5分間撹拌し、水分散させた。
次いで、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン22.9重量部を添加して鎖伸長反応を行い、その後、メチルエチルケトンを留去し、密着性−ガスバリア性樹脂の水分散液(pH7.8、固形分30重量%、平均粒子径80nm、ウレタン・ウレア基濃度31.3重量%、樹脂酸価24.9mgKOH/g)として、ポリウレタンディスパージョンを調製した。
なお、調製例3により得られたポリウレタンディスパージョンの固形分は、ポリエステル成分を、19.0重量%含有していた。
(調製例4〜7)(密着性−ガスバリア性樹脂の水分散液)
表2に示す配合処方にて反応させた以外は、調製例3と同様の方法により、調製例4〜7のポリウレタンディスパージョンを調製した。
調製例1〜7の配合処方を表2に示す。
Figure 2010229291
[ポリエステルの製造]
基材フィルムを構成する熱可塑性樹脂たるポリエステル樹脂は以下のように準備した。
(1)ポリエステル樹脂
テレフタル酸ジメチル100重量部、およびエチレングリコール61重量部の混合物に、0.04重量部の酢酸マグネシウム、0.02重量部の三酸化アンチモンを添加して、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながらエステル交換反応を行う。ついで、該エステル交換反応生成物に、0.020重量部のリン酸85%水溶液を添加した後、重縮合反応釜に移行する。さらに、加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して1hPaの減圧下、290℃で常法により重縮合反応を行い、ジエチレングリコール量1.2重量%、固有粘度0.65であり、なおかつ酸成分の95モル%以上がテレフタル酸からなり、グリコール成分の95モル%以上がエチレングリコールからなるポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、「PET」ということもある)を作製した。
(2)粒子マスター
上記(1)のポリエステルを製造する際、エステル交換反応後に平均粒子径2.4μmの凝集シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを添加してから重縮合反応を行い、粒子濃度2質量%の粒子マスターを得た。
次に本発明を実施例に基づいて説明するが必ずしもこれに限定されるものではない。
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレート樹脂と粒子マスターを質量比98:2で混合して使用した。
ポリエチレンテレフタレート樹脂と粒子マスターの混合物を真空乾燥した後、押出機に供給して、280℃で溶融押出し、8μmカットのステンレス繊維焼結フィルター(FSS)で濾過した後、T字型口金からシート状に押出し、これを表面温度25℃の冷却ドラムに静電密着法で冷却固化せしめた。このようにして得られた未延伸(未配向)PETフィルムを、105℃に2秒間加熱した後、MD方向に115℃にて4.1倍に延伸して1軸配向フィルムとした。この1軸配向フィルムの片面にアンカーコート層を形成するために、空気中でコロナ放電処理を施した。次いで表2に記載の調製例1および調製例2のポリウレタンディスパージョンを、調製例2のポリウレタンディスパージョンの固形分に対する、調製例1のポリウレタンディスパージョンの固形分の重量比が3となるように配合し、次いで、水性ポリウレタン樹脂の固形分が5重量%となるようにイオン交換水に配合し、アンカーコート剤を調製した。調整した塗液をロッドコーターにて放電処理面側に塗布した。塗布厚みはポリエステルフィルムの配向結晶完了後、つまり熱処理後において0.05μmとなるようにした。
この1軸配向フィルムを105℃で2秒間予熱し、次いで115℃に加熱しつつTD方向に3.1倍に延伸した。このフィルムを233℃の熱風中に導き入れ、2秒間MD方向、TD方向に弛緩させずに熱処理した後、170℃で幅方向にTD延伸後のフィルム幅に対して2.4%の弛緩処理を施し冷却した。最終的に室温まで冷却した後、20W・min/m 2の処理強度でアンカーコート層とは反対表面にコロナ放電処理を行い、これを巻取り機に導いて巻き上げてミルロールとした。このようにして最終的に塗膜層厚み0.05μmのアンカーコート層を設けた厚み12μmの蒸着用フィルムを得た。
次に、このポリエステルフィルムのアンカーコート層側に連続式真空蒸着機により酸化アルミニウムを蒸着層厚さ15nmに蒸着してガスバリアフィルムPES1を得た。特性を表3に示す。
(実施例2〜6、比較例1〜2)
表3に示す配合処方でアンカーコート剤を調製した以外は、実施例1と同様の条件とし、蒸着用フィルムおよびガスバリアフィルムPES2〜8を得た。特性を表3に示す。
また、実施例1〜6および比較例1〜2のアンカーコート剤の配合処方を表3に示す。
Figure 2010229291
表3より、実施例の各ガスバリアフィルムはガスバリア性および耐水密着力に優れていた。一方で比較例の各ガスバリアフィルムはガスバリア性には優れているが耐水密着力に劣っていたり、耐水密着力には優れているがガスバリア性が劣っているなど包装材料としては不十分な特性であった。
本発明の蒸着用フィルムは、蒸着層との密着性に優れているだけではなく、蒸着後のガスバリア性にも優れているため、非常に高いガスバリア性が要求される包装用途あるいは工業材料用途にも好適に使用することが出来る。
1:CPPフィルム
2:ポリウレタン系接着剤
3:ガスバリアフィルム

Claims (11)

  1. 熱可塑性樹脂からなるフィルムの少なくとも片面にウレタン樹脂を用いてなるアンカーコート層を形成してなる蒸着用フィルムであって、前記ポリウレタン樹脂が、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤との反応により得られる水性ポリウレタン樹脂が水分散されてなるポリウレタンディスパージョンであって、前記イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーが、密着性ウレタンプレポリマーと、ガスバリア性ウレタンプレポリマーとを含むことを特徴とする蒸着用フィルム。
  2. 前記水性ポリウレタン樹脂が、前記密着性ウレタンプレポリマーおよび前記ガスバリア性ウレタンプレポリマーの混合物と、鎖伸長剤との反応により得られる密着性−ガスバリア性樹脂を含むことを特徴とする、請求項1に記載の蒸着用フィルム。
  3. 前記水性ポリウレタン樹脂が、前記密着性ウレタンプレポリマーと、前記鎖伸長剤との反応により得られる密着性樹脂、および、前記ガスバリア性ウレタンプレポリマーと、前記鎖伸長剤との反応により得られるガスバリア性樹脂を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の蒸着用フィルム。
  4. 前記密着性ウレタンプレポリマーが、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分との反応により得られ、前記ポリオール成分が、ポリエステルポリオールを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の蒸着用フィルム。
  5. 前記ポリオール成分が、ポリヒドロキシアルカン酸を含み、前記ポリエステルポリオールが、分子中に環構造を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の蒸着用フィルム。
  6. 前記ポリエステルポリオールが、多塩基酸と、多価アルコールとの反応により得られ、前記多塩基酸が、テレフタル酸および/またはイソフタル酸および/またはオルソフタル酸を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の蒸着用フィルム。
  7. 前記ガスバリア性ウレタンプレポリマーが、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分との反応により得られ、前記ポリオール成分が、低分子量ポリオールからなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の蒸着用フィルム。
  8. 前記ポリイソシアネート成分が、芳香脂肪族ジイソシアネートおよび/または脂環族ジイソシアネートを含み、前記低分子量ポリオールが、炭素数2〜6のアルカンポリオールおよび/または炭素数2〜6のポリオキシアルキレングリコールと、ポリヒドロキシアルカン酸とを含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の蒸着用フィルム。
  9. 前記ポリイソシアネート成分が、キシリレンジイソシアネートおよび/または水添キシリレンジイソシアネートを含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の蒸着用フィルム。
  10. 前記熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の蒸着用フィルム。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の蒸着用ポリエステルフィルムのアンカーコート層上に金属および/または金属酸化物からなる層を積層したことを特徴とするガスバリアフィルム。
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