JP2010228394A - サーマルヘッド温度測定装置、及びそれを備えたサーマルプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】サーマルヘッドの駆動回路の駆動によって基準電位が変動したとしても、常に精度良くサーミスタの両端電圧ひいてはサーマルヘッドに関する温度を測定するサーマルヘッド温度測定装置を提供する。
【解決手段】サーマルヘッド温度測定装置は、温度変化により抵抗値が変化するサーミスタR2及びサーミスタR2に直列接続された固定抵抗R3を含み、サーマルヘッド1の駆動回路3と基準電位Ebを共有するとともに、サーミスタR2及び固定抵抗R3に電源電圧V2を印加してサーミスタR2に分圧を発生させる第1分圧回路5と、サーミスタR2と固定抵抗R3との間の中間電位Ed1を検出する中間電位検出手段7とを有するとともに、基準電位Ebを検出する基準電位検出手段8およびサーミスタR2の両端電圧Vsを特定する両端電圧特定部42を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、サーマルプリンタにおいてサーマルヘッドに関する温度を測定するサーマルヘッド温度測定装置に関する。
サーマルプリンタは、サーマルヘッドの加熱により染料または顔料を紙などの記録媒体に転写させることにより、又は、熱を感知すると色が変化する感熱紙などの記録媒体をサーマルヘッドで加熱することにより、記録媒体に印刷する印刷装置である。
サーマルヘッド周辺の環境温度に応じて変化する放熱効率やサーマルヘッド自体の温度が、サーマルヘッドを適切に加熱するための加熱制御に対して影響を与えることから、特許文献1に例示する従来のサーマルプリンタでは、サーマルヘッドにサーミスタを配置して、サーマルヘッドに関する温度(サーマルヘッドの温度、サーマルヘッド周辺の環境温度)を測定し、測定した温度に応じて加熱制御を行っている。サーマルヘッドを適切に加熱するためには、サーマルヘッドに関する温度を精度良く測定することが要求されている。
特開2007−90543号公報
上記従来のサーマルプリンタにおけるサーマルヘッド温度測定装置は、例えば図4に示すように、温度変化により抵抗値が変化するサーミスタR2及びサーミスタR2に直列接続された固定抵抗R3を含み、サーミスタR2及び固定抵抗R3に対して電源電圧V2を印加してサーミスタR2に分圧を発生させる分圧回路105と、サーマルヘッド101の発熱抵抗体等を駆動する駆動回路103と、サーミスタR2と固定抵抗R3との間の中間電位Ed1を検出する中間電位検出手段107と、制御部104とを有している。サーミスタR2及び駆動回路103はサーマルヘッド101に設けられ、固定抵抗R3、及び制御部104はプリンタ制御基板102に設けられている。中間電位検出手段107は、AD変換器等で中間電位Ed1をデータ処理可能な形で検出する中間電位検出部172と、サーミスタR2と固定抵抗R3との間の部位から中間電位Ed1を中間電位検出部172へ入力する入力ライン171とを有している。
第1分圧回路105のサーミスタR2及び駆動回路103はサーマルヘッド101に設けられているので、共にサーマルヘッド101のグランドGNDに接続されて構成されるのが通例であり、第1分圧回路105及び駆動回路103はグランドGNDの基準電位Ebを共有している。
制御部104は、サーマルヘッド温度測定部143を主体として構成されており、サーマルヘッド温度測定部143は、サーミスタR2がグランドGNDに接続されているため、中間電位検出手段107により検出された中間電位Ed1をそのままサーミスタR2の両端電圧Vsであると取り扱い、このサーミスタR2の両端電圧Vsに基づいてサーマルヘッド101に関する温度を特定するものである。
しかしながら、上記のように駆動回路103と第1分圧回路105とが基準電位Ebを共有している構成であると、駆動回路103を駆動させることによりサーマルヘッド101における回路上に生じた共通インピーダンスが第1分圧回路105に対して悪影響を与えることがある。例えば図4に示す例のように、共通インピーダンスR1がサーミスタR2及び駆動回路103とグランドGNDとの間に生じると、基準電位Ebが変動してサーミスタR2の両端電圧Vsが変動し、測定結果であるサーマルヘッドに関する温度が、両端電圧Vsの変動分が含まれた状態で測定されてしまうため、サーマルヘッドに関する温度を精度良く測定することができないという課題がある。
また、サーマルヘッド101の回路上に生じる共通インピーダンスR1は、駆動回路103の駆動状況や回路特性等その他の要因により、発生する箇所やその大きさが不定であり、事前に予測することが困難なものである。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、サーマルヘッドの駆動回路の駆動によって基準電位が変動したとしても、常に精度良くサーミスタの両端電圧ひいてはサーマルヘッドに関する温度を測定するサーマルヘッド温度測定装置、及びそれを備えたサーマルプリンタを提供することを目的とする。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明のサーマルヘッド温度測定装置は、温度変化により抵抗値が変化するサーミスタ及び当該サーミスタに直列接続された固定抵抗を含み、サーマルヘッドの駆動回路と基準電位を共有するとともに、前記サーミスタ及び前記固定抵抗に電源電圧を印加して前記サーミスタに分圧を発生させる第1分圧回路と、前記サーミスタと前記固定抵抗との間の中間電位を検出する中間電位検出手段とを有するとともに、前記基準電位を検出する基準電位検出手段および前記サーミスタの両端電圧を特定する両端電圧特定部をさらに備えてなり、前記両端電圧特定部が、前記中間電位検出手段により検出された中間電位に基づいて前記サーミスタの温度測定に必要な両端電圧を特定するにあたり、前記基準電位検出手段により検出された基準電位に基づいて当該基準電位の変動により生じた前記両端電圧の変動分を除去し、当該両端電圧を特定し得るように構成したことを特徴とする。
このような構成にすると、従来では、中間電位をそのままサーミスタの両端電圧、ひいてはサーマルヘッドに関する温度として取り扱っていたがため、基準電位の変動により中間電位が必ずしもサーミスタの両端電圧を表わしているとは限らないものであったが、これに対して、本発明では両端電圧特定部が、検出した基準電位に基づいて中間電位をそのまま両端電圧とした場合の両端電圧に含まれる、基準電位の変動によるサーミスタの両端電圧の変動分を除去し、サーミスタの両端電圧を特定するため、サーマルヘッドの駆動回路の駆動によって基準電位が変動したとしても、常に精度良くサーミスタの両端電圧ひいてはサーマルヘッドに関する温度を測定することができる。
なお、基準電位の変動により生じたサーミスタの両端電圧の変動分を除去することには、例えば、中間電位を基準電位に基づいて補正し、補正後の中間電位に基づいて両端電圧を特定することや、中間電位に基づき両端電圧を一旦仮特定し、一旦仮特定した両端電圧を基準電位に基づいて補正して正しい両端電圧を特定することが含まれる。
基準電位を簡易な構成で検出するためには、前記基準電位検出手段が、直列接続された複数の固定抵抗を含み、前記基準電位を共有するとともに、当該複数の固定抵抗に対して印加される電源電圧を分圧して基準電位特定用電位を出力する第2分圧回路と、前記第2分圧回路により出力された基準電位特定用電位を検出する基準電位特定用電位検出部と、前記基準電位特定用電位検出部により検出された基準電位特定用電位に基づいて前記基準電位を特定する基準電位特定部とを含んで構成されていることが好ましい。
熱に弱い素子をサーマルヘッドの熱から保護するためには、前記サーマルヘッド外に設けられ当該サーマルヘッドと電気的に接続されたプリンタ制御基板を含み、前記第1分圧回路および前記第2分圧回路に対して電源電圧を印加する電源並びに前記中間電位検出手段および前記基準電位特定用電位検出部が前記プリンタ制御基板に設けられていることが望ましい。
サーミスタの両端電圧をより的確に精度良く特定するためには、前記サーマルヘッド外に設けられ当該サーマルヘッドと電気的に接続されたプリンタ制御基板を含み、前記第2分圧回路の一部の固定抵抗が前記第1分圧回路のサーミスタとともに前記サーマルヘッド側においてほぼ同一の温度環境に配置され、前記第2分圧回路の残りの固定抵抗が前記第1分圧回路の固定抵抗とともに前記サーマルヘッド側または前記プリンタ制御基板側においてほぼ同一の温度環境に配置されていることが有効である。
なお、ここでいう「ほぼ同一」とは、同一を含み、温度環境に応じて生ずる抵抗値変動の差(変動率の差を含む)がサーミスタの両端電圧の特定結果に実質的に影響を与えない程度に微量である範囲をいう。
本発明は、以上説明した構成であるから、サーマルヘッドの駆動回路の駆動によって基準電位が変動したとしても、常に精度良くサーミスタの両端電圧ひいてはサーマルヘッドに関する温度を測定することができ、これによりサーマルプリンタの性能を有効に向上させることを可能にするサーマルヘッド温度測定装置及び当該サーマルプリンタを提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るサーマルヘッド温度測定装置の概略構成図。 サーミスタの両端電圧とサーミスタの温度との対応関係を示す図。 サーマルヘッド温度測定装置の制御部が実行する測定処理を示すフローチャート。 従来のサーマルヘッド温度測定装置の概略構成図。
以下、本発明の一実施形態に係るサーマルヘッド温度測定装置の構成について図1に示して説明する。
サーマルプリンタにおけるサーマルヘッド温度測定装置は、第1分圧回路5と、中間電位検出手段7と、基準電位検出手段8と、両端電圧特定部42を含んで構成される制御部4とを有している。
第1分圧回路5は、サーマルヘッド1に設けられた温度変化により抵抗値が変化するサーミスタR2と、このサーミスタR2に直列接続されプリンタ制御基板2に設けられた固定抵抗R3とを主体として構成されている。サーミスタR2はサーマルヘッド1のグランドGNDに接続され、サーミスタR2及び固定抵抗R3は、プリンタ制御基板2の駆動用電源である定電圧電源P2により電源電圧V2が印加されている。サーミスタR2と固定抵抗R3とは直列接続されているので、サーミスタR2に分圧が発生している。
また、サーマルヘッド1には、サーマルヘッド1を加熱する図示しない発熱抵抗体を含む駆動回路3が設けられており、駆動回路3は、定電圧電源P2とは異なる電源P1から電圧V1の電力の供給を受けて駆動する。駆動回路3は、サーマルヘッド1のグランドGNDに接続されており、駆動回路3とサーミスタR2とは基準電位Ebを共有している。よって、駆動回路3の駆動によって、例えば、駆動回路3及びサーミスタR2とグランドGNDとの間に共通インピーダンスR1が生じると、共通インピーダンスR1によって基準電位Ebが上昇する等、基準電位Ebが変動することがある。
中間電位検出手段7は、中間電位検出部72と、サーミスタR2と固定抵抗R3との間の部位から中間電位Ed1を中間電位検出部72へ入力する入力ライン71とを有している。中間電位検出部72は、電位検出部6に中間電位Ed1を入力して、中間電位Ed1をデータ処理可能な形で検出するもので、プリンタ制御基板2に設けられている。本実施形態では、電位検出部6にAD変換器を用いている。AD変換器は、入力された電位をデジタル化して出力して、電位を検出する電位検出部であり、チャネルCH1及びCH2などの複数のチャネルを有し、複数の電位を独立にデジタル化するものである。電位検出部のチャネルCH1には、第1分圧回路5におけるサーミスタR2と固定抵抗R3との間の中間電位Ed1が入力され、デジタル値に変換された中間電位Ed1が制御部4に入力されている。
基準電位検出手段8は、基準電位Ebを検出するものであり、第2分圧回路81と、基準電位特定用電位検出部82と、基準電位特定部83とを含んで構成されている。
第2分圧回路81は、直列接続された複数の固定抵抗R4及びR5を有しており、一方の固定抵抗R4がプリンタ制御基板2に設けられ、他方の固定抵抗R5がサーマルヘッド1に設けられている。サーマルヘッド1に設けられた固定抵抗R5は、サーマルヘッド1のグランドGNDに接続され、複数の固定抵抗R4及びR5は、定電圧電源P2により電源電圧V2が印加されている。定電圧電源P2は、プリンタ制御基板2の駆動用の電源であり、第1分圧回路5および基準電位検出手段8の共通の電源として用いている。第2分圧回路81では、固定抵抗R4と固定抵抗R5とは直列接続されているので、固定抵抗R4、R5に分圧が発生しており、固定抵抗R4と固定抵抗R5との間の電位を基準電位特定用電位Ed2として出力している。
基準電位特定用電位検出部82は、第2分圧回路81により出力された基準電位特定用電位Ed2を入力ライン80を介し入力して、基準電位特定用電位Ed2を検出するものである。基準電位特定用電位検出部82は、本実施形態では、上記の電位検出部6、すなわちAD変換器のチャネルCH2に入力され、デジタル値に変換された基準電位特定用電位Ed2が制御部4に入力している。すなわち、中間電位検出手段7及び基準電位特定用電位検出部82は、中間電位Ed1および基準電位特定用電位Ed2を共通の電位検出部6(AD変換器)に入力するように構成され、電位検出部6を共有している。基準電位特定用電位検出部82は熱に弱い素子であるため、上記発熱抵抗体の発熱により非常に高温になるサーマルヘッド1から離間したプリンタ制御基板2に設けている。また、定電圧電源P2も熱に弱い素子であるため、同様にプリンタ制御基板2に設けている。
基準電位特定部83は、基準電位特定用電位検出部82が検出した基準電位特定用電位Ed2に基づいて基準電位Ebを特定するものである。詳細は後述する。
なお、本実施形態では、基準電位検出手段8として、固定抵抗R4及び固定抵抗R5を有する第2分圧回路81を用いているが、入力ライン80を介して基準電位Ebを電位検出部6(AD変換器)のチャネルCH2へ直接入力して基準電位Ebを検出するように構成してもよい。
制御部4は、入力された中間電位Ed1及び基準電位特定用電位Ed2に基づいてサーマルヘッド1に関する温度を特定するものであり、基準電位特定部83と、両端電圧特定部42と、サーマルヘッド温度測定部43とを有している。
基準電位特定部83は、入力した基準電位特定用電位Ed2に基づいて基準電位Ebを特定する。具体的な特定方法は、定電圧電源P2の電源電圧V2、固定抵抗R4及び固定抵抗R5の抵抗値は既知であることから、電源電圧V2から基準電位特定用電位Ed2を減算して固定抵抗R4に掛かる分圧を特定し、オームの法則を用いて、固定抵抗R4の分圧を固定抵抗R4の抵抗値で除算して電流値を特定し、特定した電流値と固定抵抗R5の抵抗値とを乗算して固定抵抗R5に掛かる分圧を特定し、基準電位特定用電位Ed2から固定抵抗R5に掛かる分圧を減算して基準電位Ebを特定している。また、別の特定方法の一例を挙げると、直列接続された各抵抗の両端の電圧は抵抗の大きさに比例するという法則から共通インピーダンスR1を特定して、特定した共通インピーダンスR1を用いて基準電位Ebを特定することも可能である。当然これらの特定方法に限られず、その他の特定方法も可能である。本実施形態では、固定抵抗R4及び固定抵抗R5の抵抗値が同一になるように設定し、基準電位Eb=基準電位特定用電位Ed2−(電源電圧V2−中間電位Ed1)という簡易な式を用いて、基準電位Ebを特定している。
両端電圧特定部42は、入力した中間電位Ed1に基づいてサーミスタR2の両端電圧Vsを特定するにあたり、検出(特定)した基準電位Ebに基づいて基準電位Ebの変動により生じたサーミスタR2の両端電圧Vsの変動分を除去し、サーミスタR2の両端電圧Vsを特定する。本実施形態では、基準電位Ebの変動により生じたサーミスタR2の両端電圧Vsの変動分を除去するために、中間電位Ed1から基準電位Ebを減算して中間電位Ed1を補正し、補正した中間電位(Ed1−Eb)に基づいて両端電圧Vsを特定している。また、別の特定方法の一例を挙げると、中間電位Ed1に基づき両端電圧Vsを一旦仮特定し、一旦仮特定した両端電圧Vsから基準電位Ebを減算して補正し正しい両端電圧Vsを特定することが挙げられる。
以上で述べたサーミスタの両端電圧Vsを特定する数式は以下に示すとおりである。
Eb=Ed2−((V2−Ed2)×R5/R4)
Vs=Ed1−Eb
ところで、固定抵抗(R3、R4、R5)は、サーミスタR2に比べて温度環境の変化による抵抗値変動が微量なものであるが、例えば第1分圧回路5の固定抵抗R3と第2分圧回路81の固定抵抗R4とを異なる温度環境に配置すると、両者で生じる抵抗値変動に差が生じる。すると、上記のようにサーミスタR2の両端電圧Vsは、固定抵抗R4、R5の抵抗値が既知であることを利用して特定するため、第1分圧回路と第2分圧回路とで生ずる抵抗値変動同士に差が生ずると、その抵抗値変動同士の差が両端電圧Vsに誤差として含まれてしまう。
そこで、本実施形態では、固定抵抗R5及びサーミスタR2を、温度環境により受ける抵抗値の変動量が等しくなるようにほぼ同一の温度環境に配置している。具体的には、第2分圧回路81の固定抵抗R5を第1分圧回路5のサーミスタR2の近傍に設けている。また同様に、第2分圧回路81の固定抵抗R4及び第1分圧回路5の固定抵抗R3も、温度環境により受ける抵抗値の変動量(あるいは変動率)の差が無視できるようにほぼ同一の温度環境に配置している。具体的には、第2分圧回路81の固定抵抗R4を第1分圧回路5の固定抵抗R3の近傍に設けている。このようにすると、第2分圧回路の各固定抵抗(R4、R5)と対応する第1分圧回路5の素子(サーミスタR2、固定抵抗R3)との温度環境の違いによって両分圧回路の間に抵抗値変動の差が生じることを回避し、サーミスタR2の両端電圧Vsをより的確に精度良く特定することが可能となる。
なお、ここでいう「ほぼ同一」とは、同一を含み、温度環境に応じて生ずる抵抗値変動の差(変動率の差を含む)がサーミスタの両端電圧の特定結果に実質的に影響を与えない程度に微量である範囲をいう。
サーマルヘッド温度測定部43は、両端電圧特定部42により正確に特定されたサーミスタR2の両端電圧Vs(Ed1−Eb)に基づいて、サーミスタR2の温度を特定(測定)する。サーミスタR2の両端電圧VsとサーミスタR2の温度との対応関係は、図2に示すように、サーミスタR2の両端電圧VsがZ1(単位:V)であるときは、サーミスタR2の温度がD1(単位:℃)であるというように一意的に対応する曲線で表される。サーマルヘッド温度測定部43は、図2に示す対応関係を示すデータを予め記憶しており、この対応関係を示すデータからサーミスタの両端電圧Z1に合致するデータを検索して、検索合致したデータが表すサーミスタR2の温度D1を特定するものである。
次に、サーマルヘッド温度測定装置の動作について図3を用いて説明する。プリンタ制御基板2において、制御部4に対してサーマルヘッド1に関する温度の測定要求があると、制御部4は図3に示す測定処理を実行する。
測定処理ルーチンが実行されると、電位検出部6(AD変換器)がチャネルCH1から中間電位Ed1を入力してデジタル化し、中間電位Ed1を検出する(S1)。次に、電位検出部6(AD変換器)がチャネルCH2から基準電位特定用電位Ed2を入力してデジタル化し、基準電位特定用電位Ed2を検出する(S2)。
次に、基準電位特定用電位Ed2に基づいて基準電位Ebを特定する(S3)。このS3の処理により基準電位特定部83を実現している。具体的には、本実施形態では固定抵抗R4及び固定抵抗R5の抵抗値を同一に設定しているので、固定抵抗R4に掛かる分圧と固定抵抗R5に掛かる分圧が等しく、基準電位Ebは基準電位特定用電位Ed2から固定抵抗R4に掛かる分圧を減算したものとなるので、基準電位Eb=基準電位特定用電位Ed2−(電源電圧V2−基準電位特定用電位Ed2)という演算を行って特定している。
次に、S1の処理で検出した中間電位Ed1と、S3の処理で特定した基準電位Ebとに基づいて、サーミスタR2の両端電圧Vsを特定する(S4)。このS4の処理により両端電圧特定部42を実現している。具体的には、サーミスタR2の両端電圧Vs=中間電位Ed1−基準電位Ebという演算を行って特定している。
次に、S4の処理で特定したサーミスタR2の両端電圧Vsに基づいて、図2に示すサーミスタR2の両端電圧VsとサーミスタR2の温度との対応関係を表すデータを用いて、サーミスタR2の温度ひいてはサーマルヘッド1に関する温度を特定する(S5)。このS5の処理によりサーマルヘッド温度測定部43を実現している。
以上のように、本実施形態に係るサーマルヘッド温度測定装置は、温度変化により抵抗値が変化するサーミスタR2及びサーミスタR2に直列接続された固定抵抗R3を含み、サーマルヘッド1の駆動回路3と基準電位Ebを共有するとともに、サーミスタR2及び固定抵抗R3に電源電圧V2を印加してサーミスタR2に分圧を発生させる第1分圧回路5と、サーミスタR2と固定抵抗R3との間の中間電位Ed1を検出する中間電位検出手段7とを有するとともに、基準電位Ebを検出する基準電位検出手段8および前記サーミスタの両端電圧Vsを特定する両端電圧特定部をさらに備えてなり、前記両端電圧特定部が、中間電位検出手段7により検出された中間電位Ed1に基づいてサーミスタR2の温度測定に必要な両端電圧Vsを特定するにあたり、基準電位検出手段8により検出された基準電位Ebに基づいて基準電位Ebの変動により生じた両端電圧Vsの変動分を除去し、両端電圧Vsを特定し得るように構成したことを特徴とする。
このような構成にすると、従来では、中間電位Ed1をそのままサーミスタの両端電圧Vs、ひいてはサーマルヘッドに関する温度として取り扱っていたがため、基準電位Ebの変動により中間電位Ed1が必ずしもサーミスタの両端電圧Vsを表わしているとは限らないものであったが、これに対して、本実施形態では両端電圧特定部が、検出した基準電位Ebに基づいて中間電位Ed1をそのまま両端電圧Vsとした場合の両端電圧Vsに含まれる、基準電位Ebの変動によるサーミスタR2の両端電圧Vsの変動分を除去し、サーミスタR2の両端電圧Vsを特定するため、サーマルヘッド1の駆動回路3の駆動によって基準電位Ebが変動したとしても、常に精度良くサーミスタR2の両端電圧Vsひいてはサーマルヘッド1に関する温度を測定することができる。
特に、基準電位検出手段8が、直列接続された複数の固定抵抗(R4、R5)を含み、基準電位Ebを共有するとともに、複数の固定抵抗(R4、R5)に対して印加される電源電圧V2を分圧して基準電位特定用電位Ed2を出力する第2分圧回路81と、第2分圧回路81により出力された基準電位特定用電位Ed2を検出する基準電位特定用電位検出部82と、基準電位特定用電位検出部82により検出された基準電位特定用電位Ed2に基づいて基準電位Ebを特定する基準電位特定部83とを含んで構成されているので、基準電位Ebを簡易な構成で検出することが可能となる点で有効である。
さらに、サーマルヘッド1外に設けられサーマルヘッド1と電気的に接続されたプリンタ制御基板2を含み、第1分圧回路5および第2分圧回路81に対して電源電圧V2を印加する電源(定電圧電源P2)並びに中間電位検出手段7および基準電位特定用電位検出部82がプリンタ制御基板2に設けられているので、電源(定電圧電源P2)、中間電位検出手段7および基準電位特定用電位検出部82といった熱に弱い素子をサーマルヘッドの熱から保護することができる。
さらに、サーマルヘッド1外に設けられサーマルヘッド1と電気的に接続されたプリンタ制御基板2を含み、第2分圧回路81の一部の固定抵抗R5が第1分圧回路5のサーミスタR2とともにサーマルヘッド1側においてほぼ同一の温度環境に配置され、第2分圧回路81の残りの固定抵抗R4が第1分圧回路5の固定抵抗R3とともにサーマルヘッド1側またはプリンタ制御基板2側においてほぼ同一の温度環境に配置されているので、第2分圧回路の各固定抵抗(R4、R5)と対応する第1分圧回路5の素子(サーミスタR2、固定抵抗R3)との温度環境の違いによって両分圧回路の間に抵抗値変動の差が生じることを回避し、サーミスタR2の両端電圧Vsをより的確に精度良く特定することができる。
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…………サーマルヘッド
2…………プリンタ制御基板
3…………サーマルヘッド1の駆動回路
4…………制御部
42………両端電圧特定部
43………サーマルヘッド温度測定部
5…………第1分圧回路
6…………電位検出部
7…………中間電位検出手段
71………リード
72………中間電位検出部(電位検出部6)
8…………基準電位検出手段
80………入力ライン
81………第2分圧回路
82………基準電位特定用電位検出部(電位検出部6)
83………基準電位特定部
R2………サーミスタ
R3、R4、R5…固定抵抗
GND……サーマルヘッドのグランド
P1………電源(サーマルヘッド1内)
P2………定電圧電源(プリンタ制御基板2内)
V1………電源P1の電源電圧
V2………定電圧電源P2の電源電圧
Vs………サーミスタR2の両端電圧
Ed1……中間電位
Ed2……基準電位特定用電位
Eb………基準電位

Claims (5)

  1. 温度変化により抵抗値が変化するサーミスタ及び当該サーミスタに直列接続された固定抵抗を含み、サーマルヘッドの駆動回路と基準電位を共有するとともに、前記サーミスタ及び前記固定抵抗に電源電圧を印加して前記サーミスタに分圧を発生させる第1分圧回路と、
    前記サーミスタと前記固定抵抗との間の中間電位を検出する中間電位検出手段とを有するとともに、
    前記基準電位を検出する基準電位検出手段および前記サーミスタの両端電圧を特定する両端電圧特定部をさらに備えてなり、
    前記両端電圧特定部が、前記中間電位検出手段により検出された中間電位に基づいて前記サーミスタの温度測定に必要な両端電圧を特定するにあたり、前記基準電位検出手段により検出された基準電位に基づいて当該基準電位の変動により生じた前記両端電圧の変動分を除去し、当該両端電圧を特定し得るように構成したことを特徴とするサーマルヘッド温度測定装置。
  2. 前記基準電位検出手段が、
    直列接続された複数の固定抵抗を含み、前記基準電位を共有するとともに、当該複数の固定抵抗に対して印加される電源電圧を分圧して基準電位特定用電位を出力する第2分圧回路と、
    前記第2分圧回路により出力された基準電位特定用電位を検出する基準電位特定用電位検出部と、
    前記基準電位特定用電位検出部により検出された基準電位特定用電位に基づいて前記基準電位を特定する基準電位特定部とを含んで構成されている請求項1に記載のサーマルヘッド温度測定装置。
  3. 前記サーマルヘッド外に設けられ当該サーマルヘッドと電気的に接続されたプリンタ制御基板を含み、
    前記第1分圧回路および前記第2分圧回路に対して電源電圧を印加する電源並びに前記中間電位検出手段および前記基準電位特定用電位検出部が前記プリンタ制御基板に設けられている請求項2に記載のサーマルヘッド温度測定装置。
  4. 前記サーマルヘッド外に設けられ当該サーマルヘッドと電気的に接続されたプリンタ制御基板を含み、
    前記第2分圧回路の一部の固定抵抗が前記第1分圧回路のサーミスタとともに前記サーマルヘッド側においてほぼ同一の温度環境に配置され、
    前記第2分圧回路の残りの固定抵抗が前記第1分圧回路の固定抵抗とともに前記サーマルヘッド側または前記プリンタ制御基板側においてほぼ同一の温度環境に配置されている請求項2又は3に記載のサーマルヘッド温度測定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のサーマルヘッド温度測定装置を備えたサーマルプリンタ。
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