JP2010227796A - 塗装装置 - Google Patents

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Shuichi Mori
周一 森
Masato Nakamura
真人 中村
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Abstract

【課題】塗料の廃棄量の増大を伴うことなく、ヘッド部への塗料の供給量の変動を抑制することでヘッド部からの塗料の流下量の変動を抑制し、被塗装物への塗料の塗布量の変動を抑制することができる塗装装置を提供する。
【解決手段】塗装装置は、貯留タンク1に貯留されている塗料2をポンプ3の駆動力によってヘッド部4へ供給し、このヘッド部4から流下する塗料2をこのヘッド部4の下方で搬送される被塗装物5に塗布するとともにこの被塗装物5に塗布されなかった塗料2を回収して貯留タンク1へ返送することでフローコートにより被塗装物5を塗装する。この塗装装置は、上記貯留タンク1での塗料2の貯留量の変動に伴ってこの貯留タンク1の上下方向位置を変動させることでこの貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面の上下方向位置を一定の位置に配置する上下位置調整手段6を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明はフローコートによる塗装のための塗装装置に関する。
フローコート(カーテンフローコート)は、塗料2をスリット等から流下させるとともに、この流下する塗料2に被塗装物5をくぐるらせることで被塗装物5を塗装し、余分の塗料2は再び回収して再利用する塗装法である(特許文献1参照)。フローコートは塗装効率が高いとともに塗料2の無駄を省くことができる点で有利な塗装法である。
図4にフローコートによる塗装をおこなう塗装装置の一例を示す。この塗装装置は、貯留タンク1、ヘッド部4、回収手段12(回収容器16及び返送配管17)、ポンプ3及び搬送手段11(ベルトコンベア)を備える。貯留タンク1は塗料2を貯留する。貯留タンク1とヘッド部4とは供給配管10で接続する。ポンプ3が作動すると貯留タンク1に貯留されている塗料2が供給配管10を通ってヘッド部4へ供給される。ヘッド部4の底部にはスリット状のノズル15が形成されており、このノズル15から塗料2がカーテン状に流下する。搬送手段11で搬送される被塗装物5は、前記カーテン状に流下する塗料2をくぐることで、塗装される。またノズル15から流下する塗料2のうち被塗装物5に塗装されなかった塗料2は回収手段12の回収容器16で受け止められ、返送配管17を通って貯留タンク1へ返送される。
このようなフローコートによる塗装のための塗装装置では、塗装に供される塗料2として、通常は岩田粘度カップNK−2による測定値で35〜45sec(20℃)程度の塗料2が用いられている。これよりも低い粘度の塗料2を用いると、ヘッド部4に一時的に溜められている塗料2の貯留量の変動に対するヘッド部4からの塗料2の流下量の変化が大きくなり、被塗装物5に対する塗料2の塗布量を一定に保つことが困難になる。
しかしながら、近年、フローコートによる塗装をおこなう際、より低粘度の塗料2、例えば岩田粘度カップNK−2による測定値で8〜9sec(20℃)程度の塗料2を使用することが要請されている。このような粘度の低い塗料2を用いると、ヘッド部4に一時的に溜められている塗料2の貯留量が変動した場合にヘッド部4からの塗料2の流下量が大きく変化してしまう。このような場合に、ヘッド部4からの塗料2の流下量を一定に保つためには、ヘッド部4における塗料2の貯留量を一定に保つ必要があり、そのためには貯留タンク1からヘッド部4への塗料2の供給量を、ヘッド部4からの塗料2の流下量と同一の一定量に維持する必要がある。
貯留タンク1からヘッド部4への塗料2の供給量を一定に保つためには、ポンプ3の駆動力を一定に保つことが考えられる。しかし、貯留タンク1からの塗料2の供給を続けることで貯留タンク1での塗料2の貯留量が減少すると、ポンプ3の駆動力が一定であっても塗料2の供給量が変動し、それに伴ってヘッド部4からの塗料2の流下量が変動してしまうという問題がある。これは、貯留タンク1での塗料2の貯留量が減少するのに伴って貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面位置が下降してしまうためであると考えられる。この点につき詳述する。
図4(a)に示す塗装装置では、供給配管10の始端は貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面からこの塗料2内に挿入され、供給配管10の終端はヘッド部4内の塗料2の液面からこの塗料2内に挿入されている。この状態で供給配管10を通して貯留タンク1からヘッド部4へと塗料2が移動すると、塗料2は貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面位置からヘッド部4内の塗料2の液面位置まで上下方向に移動し、移動前後の塗料2には、前記液面間の高低差に依存した位置エネルギー差が生じる。そのためポンプ3には前記位置エネルギー差に依存する負荷がかかり、貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面位置が下降するとポンプ3にかかる負荷が変動して塗料2の供給量が変動するのである。例えば図4に示すように貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面位置がヘッド部4内の塗料2の液面位置よりも下方であれば、貯留タンク1での塗料2の貯留量が図4(b)に示すように減少して貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面位置が低くなると、塗料2を移動させる際の位置エネルギーの増加量が大きくなり、それに伴ってポンプ3にかかる負荷が大きくなって、塗料2の供給量が低減してしまう。
なお、供給配管10の終端がヘッド部4内の液面位置よりも上方に配置される場合には、移動前後の塗料2には貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面位置と供給配管10の終端位置との高低差に依存した位置エネルギー差が生じ、上記の場合と同様に貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面位置が下降するのに伴って塗料2の供給量が変動してしまう。
このような塗料2の供給量の変動を回避する方法としては、貯留タンク1での塗料2の貯留量が減少するのに伴って貯留タンク1へ塗料2を随時補給することで、貯留タンク1での塗料2の貯留量を一定に保つことが考えられる。しかし、この場合は塗装終了後に貯留タンク1に大量の塗料2が残留してしまい、塗装終了後の塗料2の廃棄量が多くなってしまって、塗料2の無駄を省くというフローコートの利点が失われてしまうという問題がある。
また、図4に示すようにポンプ3の駆動力を制御するインバータ制御機構14を設けたり、供給配管10に調整バルブ13を設けたりした上で、供給配管10に流量計23を設け、前記流量計23による測定結果に基づいてインバータ制御機構14や調整バルブ13を制御し、これにより供給配管10における塗料2の流量(塗料2の供給量)を一定に保つことも考えられる。しかし、たとえ低粘度であってもある程度の粘度を有する塗料2の流量を流量計23で正確に計測することは容易ではない。また、塗料2の流量が変動した後、流量計23による計測結果に基づいてポンプ3の駆動力や調整バルブ13を調整することで塗料2の流量が所定の値に復元するまでの間には大きなタイムラグが生じ、その結果、結局はヘッド部4内の塗料2の貯留量が変動してしまい、ヘッド部4からの塗料2の流下量が変動してしまうという問題もある。
特開2001−276705号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、塗料の廃棄量の増大を伴うことなく、ヘッド部への塗料の供給量の変動を抑制することでヘッド部からの塗料の流下量の変動を抑制し、被塗装物への塗料の塗布量の変動を抑制することができる塗装装置を提供することを目的とする。
本発明に係る塗装装置は、貯留タンク1に貯留されている塗料2をポンプ3の駆動力によってヘッド部4へ供給し、このヘッド部4から流下する塗料2をこのヘッド部4の下方で搬送される被塗装物5に塗布するとともにこの被塗装物5に塗布されなかった塗料2を回収して貯留タンク1へ返送することでフローコートにより被塗装物5を塗装する。
塗装装置は、上記貯留タンク1での塗料2の貯留量の変動に伴ってこの貯留タンク1の上下方向位置を変動させることでこの貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面の上下方向位置を一定の位置に配置する上下位置調整手段6を具備してもよい。
このような塗装装置では、貯留タンク1での塗料2の貯留量が減少しても、貯留タンク1の位置を上下位置調整手段6で上昇させることで、貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面位置を一定の位置に配置することができる。これにより、ポンプ3にかかる負荷を一定に保って貯留タンク1からヘッド部4への塗料2の供給量を一定に保つことができ、その結果、ヘッド部4からの塗料2の流下量を一定に維持することができる。
上記上下位置調整手段6は、上記貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面の上下方向位置を検知するセンサ7と、上記貯留タンク1の上下方向位置を、前記センサ7で検知される液面の上下方向位置が一定の位置になるように変動させる昇降装置8とを備えることが好ましい。
この場合、センサ7による塗料2の液面位置の検知結果に基づいて昇降装置8を作動させることで、この液面の上下方向位置を正確に調整することができる。
塗装装置は、上記貯留タンク1での塗料2の貯留量の変動に伴ってこの貯留タンク1の容積を変動させることでこの貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面の上下方向位置を一定の位置に配置する容積調整手段9を具備してもよい。
このような塗装装置では、貯留タンク1での塗料2の貯留量が減少しても、貯留タンク1の容積を容積調整手段9で減少させることで、貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面位置を一定の位置に配置することができる。これにより、ポンプ3にかかる負荷を一定に保って貯留タンク1からヘッド部4への塗料2の供給量を一定に保つことができ、その結果、ヘッド部4からの塗料2の流下量を一定に維持することができる。
本発明によれば、塗料の廃棄量の増大を伴うことなく、貯留タンクからヘッド部への塗料の供給量の変動を抑制して、ヘッド部からの塗料の流下量の変動を抑制し、被塗装物への塗料の塗布量を一定に維持することができる。
(a)及び(b)は本発明の第一の実施形態を示す側面視の概略図である。 第一の実施形態におけるヘッド部の他の構成を示す正面視の概略図である。 (a)及び(b)は本発明の第二の実施形態を示す側面視の概略図である。 (a)及び(b)は従来技術の一例を示す側面視の概略図である。
[第一の実施形態]
図1に第一の実施形態を示す。本実施形態に係る塗装装置は、図1(a)に示すように、貯留タンク1、供給配管10、ポンプ3、ヘッド部4、搬送手段11、回収手段12、及び上下位置調整手段6を備える。本実施形態は、特に上下位置調整手段6を備える点が重要である。
貯留タンク1は塗装に供される塗料2を貯留する機能を有する容器である。
供給配管10は貯留タンク1とヘッド部4を接続する配管である。この供給配管10の始端は貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面の上方からこの塗料2内に挿入され、供給配管10の終端はヘッド部4内の塗料2の液面の上方からこの塗料2内に挿入されている。また、この供給配管10には調整バルブ13が設けられている。
ポンプ3は供給配管10内の塗料2に駆動力を与えることでこの供給配管10内の塗料2を貯留タンク1からヘッド部4へ向けて流通させる機能を有する。このポンプ3には塗料2に与える駆動力を調整するためのインバータ制御機構14が設けられている。
ヘッド部4は貯留タンク1から供給された塗料2を一時的に貯留するとともにこの塗料2を下方に向けて流下する機能を有する。このヘッド部4の底部にはノズル15が形成されており、このノズル15から塗料2がカーテン状に流下する。ノズル15は例えばスリット状の開口で構成されてもよく、また一列に並んで形成された複数の開口で構成されていてもよい。
搬送手段11は被塗装物5をヘッド部4の下方で搬送する機能を有する。この搬送手段11はベルトコンベアで構成されている。このベルトコンベアは被塗装物5を、この被塗装物5が上記ヘッド部4からカーテン状に流下する塗料2をくぐるように搬送する。
回収手段12は、ヘッド部4から流下する塗料2のうち被塗装物5に塗布されなかった塗料2を回収して貯留タンク1へ返送する機能を有する。本実施形態では、回収手段12は、回収容器16と返送配管17で構成されている。回収容器16は上方に開放された容器であり、上記搬送手段11による被塗装物5の搬送経路よりも下方において、上記ヘッド部4のノズル15の直下に配置される。返送配管17は回収容器16と貯留タンク1とを接続している。
上下位置調整手段6は、前記貯留タンク1での塗料2の貯留量の変動に伴ってこの貯留タンク1の上下方向位置(ヘッド部4の位置を基準とした上下方向位置。以下同じ。)を変動させることで、この貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面の上下方向位置を一定の位置に配置する機能を有する。本実施形態では、上下位置調整手段6は、貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面の上下方向位置を検知するセンサ7と、貯留タンク1の上下方向位置を、前記センサ7で検知される液面の上下方向位置が一定の位置になるように変動させる昇降装置8とで構成されている。前記センサ7としては、例えば適宜の液面センサ7やレベルセンサ7を用いることができる。また昇降装置8の具体的な構造は特に制限されないが、例えば昇降装置8として、貯留タンク1を上面で支持する支持台18と、この支持台18を油圧制御等によって昇降する昇降機構19とを備えるリフターを用いることができる。
本実施形態に係る塗装装置を使用した被塗装物5の塗装工程について説明する。
まず、貯留タンク1に塗料2が貯留され、ポンプ3が作動される。これにより、貯留タンク1に貯留されている塗料2が供給配管10を通じてヘッド部4へ供給されて一時的に貯留された後、ヘッド部4のノズル15から下方へ向けてカーテン状に流下される。この流下した塗料2は全て回収容器16で受け止められ、返送配管17を通じて貯留タンク1へ返送される。
このように塗料2が循環する状態で、インバータ制御によりポンプ3から供給配管10内の塗料2へ与えられる駆動力が調整されたり、調整バルブ13が調整されたりすることで、ヘッド部4からの塗料2の流下量が所望の一定量で安定するように調整される。このとき、供給配管10では一定流量の塗料2が継続的に流通するようになる。
この状態では塗料2は塗装によって消費されることがなく、このため、貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面の上下方向位置は一定の位置に維持される。この液面の位置が、上下位置調整手段6により貯留タンク1の上下方向位置を変動させる場合の基準位置となる。
次に、図1(a)に示すように搬送手段11で被塗装物5を搬送する。被塗装物5は特に限定されないが、その一例として、外装用建材等として使用される窯業系基板が挙げられる。搬送手段11によって搬送される被塗装物5は、ヘッド部4の下方において、このヘッド部4から流下する塗料2をくぐるように移動する。これにより、被塗装物5の上面に塗料2が塗布される。このとき、搬送手段11が複数の被塗装物5を順次搬送することで、複数の被塗装物5が順次塗装される。
このように被塗装物5が塗装されると、塗料2が塗装によって消費され、回収手段12によって貯留タンク1へ返送される塗料2の量が減少することによって、図1(b)に示されるように貯留タンク1での塗料2の貯留量が減少し、塗料2の上下方向位置が下降する。すると、上下位置調整手段6のセンサ7は、液面の上下方向位置が上記基準位置よりも下降したことを検知し、昇降装置8が作動する。昇降装置8は貯留タンク1を、その内部の塗料2の液面の上下方向位置が上記基準位置に達するまで上昇させる。このとき、例えば予め塗料2の液面の上下方向位置の、基準位置に対する許容範囲を設定しておいて、塗料2の液面の上下方向位置が前記許容範囲を逸脱したことをセンサ7が検知した場合に昇降装置8が作動するようにしてもよく、またセンサ7が一定時間毎に塗料2の液面位置を検知し、この検知時の塗料2の液面の上下方向位置が上記基準位置を逸脱している場合に昇降装置8を作動するようにしてもよい。
このようにして上下位置調整手段6が動作するため、貯留タンク1での塗料2の貯留量が減少しても、この塗料2の液面の上下方向位置は上記基準位置に維持される。このため、塗料2が貯留タンク1からヘッド部4へ移動する際の移動前後の位置エネルギー差が一定に保たれ、ポンプ3にかかる負荷も一定に保たれる。従って、供給配管10における塗料2の流通量が一定に維持され、それにより貯留タンク1からヘッド部4への塗料2の供給量が一定に維持され、その結果、ヘッド部4からの塗料2の流下量が一定に維持される。
なお、本実施形態のように供給配管10の終端がヘッド部4内の塗料2内で開口する場合には、塗料2が貯留タンク1からヘッド部4へ移動する際の移動前後の位置エネルギー差は貯留タンク1内に貯留されている塗料2の液面とヘッド部4内の塗料2の液面との間の高低差に依存するが、供給配管10の終端がヘッド部4内の塗料2の液面の上方で開口する場合には、塗料2が貯留タンク1からヘッド部4へ移動する際の移動前後の位置エネルギー差は貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面と供給配管10の終端の開口位置との間の高低差に依存するようになる。しかし、前者の場合はヘッド部4への塗料2の供給量が一定に維持されればヘッド部4内の塗料2の液面位置も一定に維持され、後者の場合は供給配管10の終端の開口位置は固定されるため、供給配管10の終端の開口がいかなる位置にあっても、上下位置調整手段6はヘッド部4の位置を基準として貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面位置を調整すればよい。但し、供給配管10の終端がヘッド部4内の塗料2の液面の上方で開口する場合には、供給配管10の終端から塗料2が落下する際にヘッド部4内の塗料2中に気泡が混入することで、ヘッド部4からの塗料2の流下が部分的に途切れてしまうおそれがあるため、塗装不良を防止する観点からは供給配管10の終端は本実施形態のようにヘッド部4内の塗料2内で開口することが好ましい。なお、本実施形態においては、供給配管10の終端がヘッド部4の上方からヘッド部4内に挿入されているケースを示したが、ヘッド部4と供給配管10との接続の仕方はこれに限定されることはない。図2はヘッド部4の他の形態の例を示す。尚、図1は側面視での塗装装置の形態を示すのに対し、図2は正面視でのヘッド部4の構成を示す。この図2に示されるように、供給配管10の終端はヘッド部4の側方からヘッド部4内に挿入されていてもよい。また、図2においては、ヘッド部4にエア抜きバルブ24を備えるエア抜き用配管25が、供給配管10の終端の開口よりも上方位置に接続されている。この場合、塗装前準備として、まずエア抜きバルブ24が開放された状態で、塗装時の供給量より多量の塗料2が、貯留タンク1から供給配管10を通じてヘッド部4内に供給され、次にヘッド部4内に所定量の塗料2が貯留された時点でエア抜きバルブ24が閉じられると共にヘッド部4への塗料2の供給量が塗装時の供給量に戻される。その後、ヘッド部4からの塗料の流下量が安定したら、被塗装物5への塗装がおこなわれる。これらは、下記第二の実施形態の場合も同様である。
上記のように本実施形態では貯留タンク1での塗料2の貯留量が減少しても貯留タンク1からヘッド部4への塗料2の供給量の変動が抑制される。このため、たとえ低粘度(例えば岩田粘度カップNK−2による測定値で8〜9sec(20℃)程度の粘度)の塗料2が使用される場合であっても、ヘッド部4からの塗料2の流下量の変動が充分に抑制されて、被塗装物5への塗料2の塗布量が一定に維持される。しかも、塗装時に貯留タンク1へ塗料2が補給されることなくても、貯留タンク1からヘッド部4への塗料2の供給量の変動が抑制されるため、塗装終了後の貯留タンク1における塗料2の残留量が低減し、このため塗装終了後に残留する塗料2を廃棄する際の廃棄量が低減して塗料2の無駄が削減される。
[第二の実施形態]
図3に第二の実施形態を示す。本実施形態に係る塗装装置は、貯留タンク1、供給配管10、ポンプ3、ヘッド部4、搬送手段11、回収手段12、及び容積調整手段9を備える。本実施形態は、特に容積調整手段9を備える点が重要である。
本実施形態における貯留タンク1、供給配管10、ポンプ3、ヘッド部4、搬送手段11及び回収手段12の構成は、第一の実施形態の場合と同一である。
容積調整手段9は、貯留タンク1での塗料2の貯留量の変動に伴ってこの貯留タンク1の容積を変動させることでこの貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面の上下方向位置を一定の位置に配置する機能を有する。本実施形態では、容積調整手段9は、貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面の上下方向位置を検知するセンサ7と、貯留タンク1の容積を、前記センサ7で検知される液面の上下方向位置が一定の位置になるように変動させる容積変動部20とで構成されている。前記センサ7としては、第一の実施形態の場合と同様に、例えば適宜の液面センサ7やレベルセンサ7を用いることができる。また容積変動部20の具体的な構造は特に制限されないが、本実施形態では貯留タンク1に貯留されている塗料2内にその液面側から挿入される挿入体21と、センサ7による塗料2の液面位置の検知結果に基づいて挿入体21を上下方向に駆動するシリンダ22とで、容積変動部20が構成されている。
本実施形態に係る塗装装置を使用した被塗装物5の塗装工程について説明する。
まず、第一の実施形態の場合と同様にして塗料2を循環させると共にヘッド部4から塗料2を所望の一定の流下量で継続的に流下させる。このときの、貯留タンク1に貯留されている塗料2の液面の上下方向位置を、容積調整手段9により貯留タンク1の容積を変動させる場合の基準位置とする。
次に、第一の実施形態の場合と同様に、図3(a)に示すように搬送手段11により被塗装物5を搬送することで、この被塗装物5を塗装する。このため、図3(b)に示すように回収手段12によって貯留タンク1へ返送される塗料2の量が減少することにより、貯留タンク1での塗料2の貯留量が減少し、塗料2の上下方向位置が下降する。すると、容積調整手段9のセンサ7が、液面の上下方向位置が上記基準位置よりも下降したことを検知して、容積変動部20が作動する。容積変動部20は、挿入体21を、塗料2の液面の上下方向位置が上記基準位置に達するまで下降させる。このとき、例えば予め塗料2の液面の上下方向位置の、基準位置に対する許容範囲を設定しておいて、塗料2の液面の上下方向位置が前記許容範囲を逸脱したことをセンサ7が検知した場合に容積変動部20が作動するようにしてもよく、またセンサ7が一定時間毎に塗料2の液面位置を検知し、この検知時の塗料2の液面の上下方向位置が上記基準位置を逸脱している場合に容積変動部20を作動させてもよい。
このようにして容積調整手段9が動作するため、貯留タンク1での塗料2の貯留量が減少しても、この塗料2の液面の上下方向位置は上記基準位置に維持される。このため、塗料2が貯留タンク1からヘッド部4へ移動する際の移動前後の位置エネルギー差が一定に保たれ、ポンプ3にかかる負荷も一定に保たれる。従って、供給配管10における塗料2の流通量が一定に維持され、それにより貯留タンク1からヘッド部4への塗料2の供給量が一定に維持され、その結果、ヘッド部4からの塗料2の流下量が一定に維持される。
上記のように本実施形態でも、第一の実施形態の場合と同様に、貯留タンク1での塗料2の貯留量が減少しても貯留タンク1からヘッド部4への塗料2の供給量の変動が抑制される。このため、たとえ低粘度(例えば岩田粘度カップNK−2による測定値で8〜9sec(20℃)程度の粘度)の塗料2が使用される場合であっても、ヘッド部4からの塗料2の流下量の変動が充分に抑制されて、被塗装物5への塗料2の塗布量が一定に維持される。しかも、塗装時に貯留タンク1へ塗料2が補給されなくても、貯留タンク1からヘッド部4への塗料2の供給量の変動が抑制されるため、塗装終了後の貯留タンク1における塗料2の残留量が低減し、このため塗装終了後に残留する塗料2を廃棄する際の廃棄量が低減して塗料2の無駄が削減される。
1 貯留タンク
2 塗料
3 ポンプ
4 ヘッド部
5 被塗装物
6 上下位置調整手段
7 センサ
8 昇降装置
9 容積調整手段

Claims (3)

  1. 貯留タンクに貯留されている塗料をポンプの駆動力によってヘッド部へ供給し、このヘッド部から流下する塗料を、このヘッド部の下方で搬送される被塗装物に塗布するとともに、この被塗装物に塗布されなかった塗料を回収して貯留タンクへ返送することで、フローコートにより被塗装物を塗装する塗装装置であって、
    前記貯留タンクでの塗料の貯留量の変動に伴ってこの貯留タンクの上下方向位置を変動させることでこの貯留タンクに貯留されている塗料の液面の上下方向位置を一定の位置に配置する上下位置調整手段を具備することを特徴とする塗装装置。
  2. 上記上下位置調整手段が、上記貯留タンクに貯留されている塗料の液面の上下方向位置を検知するセンサと、上記貯留タンクの上下方向位置を、前記センサで検知される液面の上下方向位置が一定の位置になるように変動させる昇降装置とを備えることを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
  3. 貯留タンクに貯留されている塗料をポンプの駆動力によってヘッド部へ供給し、このヘッド部から流下する塗料を、このヘッド部の下方で搬送される被塗装物に塗布するとともに、この被塗装物に塗布されなかった塗料を回収して貯留タンクへ返送することで、フローコートにより被塗装物を塗装する塗装装置であって、
    前記貯留タンクでの塗料の貯留量の変動に伴ってこの貯留タンクの容積を変動させることでこの貯留タンクに貯留されている塗料の液面の上下方向位置を一定の位置に配置する容積調整手段を備えることを特徴とする塗装装置。
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Citations (10)

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