JP2010225999A - 化合物半導体の製造方法、化合物半導体発光素子の製造方法、化合物半導体製造装置、化合物半導体製造用治具 - Google Patents

化合物半導体の製造方法、化合物半導体発光素子の製造方法、化合物半導体製造装置、化合物半導体製造用治具 Download PDF

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Abstract

【課題】有機金属気相成長法を用いた化合物半導体の製造において、被形成体を保持するのに用いられる治具の耐久性を向上させる。
【解決手段】有機金属気相成長法を用いてIII族窒化物半導体の層を化合物半導体基板の被形成面に形成するMOCVD装置において、化合物半導体基板を保持する基板保持体30を、SiCで形成された本体部31と、Si34で形成され、本体部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部32とで構成し、被形成面が外側を向くように化合物半導体基板を凹部30bに取り付け、基板保持体30をMOCVD装置の反応容器内に回転可能に取り付け、反応容器内にIII族窒化物半導体の原料ガスを供給してIII族窒化物半導体の層を形成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、有機金属気相成長法を用いた化合物半導体の製造方法、化合物半導体発光素子の製造方法、化合物半導体製造装置および化合物半導体製造装置で用いられる化合物半導体製造用治具に関する。
近年、化合物半導体を用いたLED(Light Emitting Diode)、FET(Field Effect Transistor)、HEMT(High Electron Mobility Transistor)等の各種半導体素子が、広く用いられるようになってきている。
このような化合物半導体結晶を成長させる方法の一つとして、有機金属気相成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:以下、MOCVD法と呼ぶ)が知られている。MOCVD法では、例えばIII族有機金属原料ガスおよびV族原料ガスを、高純度水素キャリアガスとの混合ガスとして反応室内に供給し、反応室内で加熱された基板の付近で原料を熱分解し、基板上に化合物半導体結晶をエピタキシャル成長させることで、化合物半導体ウェハを得ている。
公報記載の従来技術として、MOCVD法を用いた化合物半導体製造装置において、原料ガスが供給される反応管の内部に、化合物半導体結晶の成長対象となる複数の基板を、SiCで形成されたホルダにそれぞれ結晶の成長面が上方となるように搭載し、ホルダを回転させることで基板を回転させながら結晶成長を行わせるようにしたものが存在する(特許文献1、2参照)。
特開2004−103708号公報 特開2006−165064号公報
ところで、基板など化合物半導体結晶の形成対象となる被形成体を保持するホルダ等の治具は、化合物半導体結晶を成長させる際に加熱されまた冷却される。また、被形成体を保持する治具は、通常、被形成体上に化合物半導体結晶の形成を行って化合物半導体ウェハを得た後、清掃を経て繰り返し使用される。このように、被形成体を保持する治具には、機械的なストレスが繰り返し加えられることになる。
このため、被形成体を保持する治具に対し、さらなる耐久性の向上が要請されていた。
本発明は、有機金属気相成長法を用いた化合物半導体の製造において、被形成体を保持するのに用いられる治具の耐久性を向上させることを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、有機金属気相成長法を用いて化合物半導体の層を被形成体の被形成面に形成する化合物半導体の製造方法であって、SiCで形成された本体部と、Si34で形成され、本体部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部とを有する保持体に、被形成面が外側を向くように被形成体を取り付け、保持体を反応容器内に回転可能に取り付け、反応容器内に化合物半導体の原料ガスを供給することを特徴としている。
このような製造方法において、保持体に設けられた凹部に被形成体を取り付けるとともに、保持体の凹部とは反対側の面から窒素を供給することで保持体を回転させることを特徴とすることができる。
また、被形成体を700℃以上1200℃以下に加熱することを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明は、有機金属気相成長法を用いて化合物半導体の層を被形成体の被形成面に形成する化合物半導体の製造方法であって、SiCで形成される保持体に、被形成面が外側を向くように被形成体を取り付け、保持体を反応容器内に回転可能に取り付け、保持体に窒素を供給することにより保持体を回転させ、保持体に保持された被形成体を700℃以上1200℃以下に加熱することで保持体の外周面の少なくとも一部を窒化させ、反応容器内に化合物半導体の原料ガスを供給することを特徴としている。
このような製造方法において、化合物半導体はIII族窒化物半導体であることを特徴とすることができる。
さらに、他の観点から捉えると、本発明は、有機金属気相成長法を用いてn型半導体層、発光層およびp型半導体層を順次積層してなる化合物半導体の層を被形成体の被形成面に形成する化合物半導体発光素子の製造方法であって、SiCで形成された本体部と、Si34で形成され、本体部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部とを有する保持体に、被形成面が外側を向くように被形成体を取り付け、保持体を反応容器内に回転可能に取り付け、反応容器内に化合物半導体の原料ガスを供給することを特徴としている。
さらにまた、他の観点から捉えると、本発明は、有機金属気相成長法を用いて化合物半導体の層を被形成体の被形成面に形成する化合物半導体製造装置であって、反応容器と、外部から反応容器内に化合物半導体の原料ガスを供給する原料供給口と、反応容器内に配置され、被形成面が外側を向くように被形成体を保持する保持体とを備え、保持体は、SiCで形成される本体部と、Si34で形成され、本体部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部とを有することを特徴としている。
このような化合物半導体製造装置において、保持体は、本体部と被形成体を収容する凹部とを備え、被覆部は、保持体の凹部とは反対側の面に形成されることを特徴とすることができる。
また、保持体を回転可能に支持する支持体をさらに備え、被覆部は、保持体の支持体と対向する側の面に形成されることを特徴とすることができる。
そして、他の観点から捉えると、本発明は、有機金属気相成長法を用いて化合物半導体の層を被形成体の被形成面に形成する化合物半導体製造装置で用いられる化合物半導体製造用治具であって、SiCで形成された本体部と、Si34で形成され、本体部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部と、被形成体が取り付られる凹部とを有することを特徴としている。
このような化合物半導体製造用治具において、被覆部は、本体部の凹部とは反対側の面に形成されることを特徴とすることができる。
本発明によれば、有機金属気相成長法を用いた化合物半導体の製造において、被形成体を保持するのに用いられる治具の耐久性を向上させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される化合物半導体製造装置の一例としてのMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置1の断面構成を示す図である。また、図2は、図1に示すMOCVD装置1のII−II断面図である。
このMOCVD装置1は、化合物半導体の結晶をエピタキシャル成長させるための基板110(後述する図5参照)やさらにその上に予め任意の組成の化合物半導体層を少なくとも1層形成してなる化合物半導体基板(一例として後述する化合物半導体基板40も挙げられ、本明細書ではこれらを被形成体ともいう)を任意に選ぶことができ、例えば化合物半導体基板40を用いる場合には、その結晶成長面が上方を向くように配置し、且つ、エピタキシャル成長を行わせる結晶の原料となる原料ガスを、化合物半導体基板40の上方から供給する所謂縦型の構成を有している。
MOCVD装置1は、内部に反応室が形成される反応容器10と、反応容器10の反応室内に配置される支持体20とを備えている。
これらのうち、反応容器10は、円筒状の形状を有し上方に向かう開口が形成されるとともにその内部に支持体20を収容する収容部11と、円板状の形状を有しこの収容部11の上部に取り付けられる蓋部12とを備える。
ここで、収容部11および蓋部12は、ステンレス等の金属にて構成されている。また、蓋部12は、収容部11に対して開閉自在に取り付けられており、収容部11に対して閉じられた場合には、収容部11とともに反応室を形成する。なお収容部11と蓋部12とが対向する部位には、図示しないOリング等のシール材が取り付けられている。
また、蓋部12の中央部には、外部に設けられたガス供給機構(図示せず)から反応室内部に原料ガスを供給するための貫通孔が形成されている。そして、この貫通孔には供給管13が接続されている。さらに、蓋部12の中央部から偏倚した位置には、外部から反応室内部を観察するための貫通孔も形成されている。
一方、収容部11の底面には、反応室内に供給された原料ガスを反応室の外部に排出するための複数の排気管が貫通形成されている。さらに、収容部11の底面中央部には、後述する軸21を通すための貫通孔も形成されている。
ここで、MOCVD装置1で使用する原料ガスについて説明する。
本実施の形態では、MOCVD装置1を用いて基板110上に予め任意の組成の化合物半導体層を形成した化合物半導体基板40上に、さらにIII族窒化物半導体層を形成する。このため、原料として、III族の元素を含む有機金属と窒素を含むアンモニアNH3とを使用する。ただし、有機金属は主として液体原料であるため、液体状の有機金属に窒素N2および水素H2にてバブリングを行い、得られた窒素N2および水素H2および有機金属を混合させてなる有機金属ガスMOを原料ガスとして供給する。本実施の形態では、供給管13より有機金属ガスMOおよびアンモニアNH3の供給を行う。
なお、有機金属としては、例えばIII族のGaを含むトリメチルガリウム(TMG)またはトリエチルガリウム(TEG)、例えばIII族のAlを含むトリメチルアルミニウム(TMA)またはトリエチルアルミニウム(TEA)、例えばIII族のInを含むトリメチルインジウム(TMI)またはトリエチルインジウム(TEI)が挙げられる。また、n型のドーパントとしては、モノシラン(SiH4)やジシラン(Si26)Si原料、あるいは、ゲルマンガス(GeH4)やテトラメチルゲルマニウム((CH34Ge)やテトラエチルゲルマニウム((C254Ge)をGe原料として用いてもよい。一方、p型のドーパントとしては、例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)またはビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム(EtCp2Mg)をMg原料として用いてもよい。さらに、アンモニアに代えて、ヒドラジン(N24)を用いることもできる。なお、上述した有機金属MO以外にも、他のIII属元素を含有させた構成とすることができ、必要に応じてGe、Si、Mg、Ca、Zn、Be等のドーパントを含有させることができる。さらに、意図的に添加した元素に限らず、成膜条件等に依存して必然的に含まれる不純物、並びに原料、反応管材質に含まれる微量不純物を含む場合もある。
また、支持体20は円板状の形状を有しており、一方の面すなわち表面が上方を向き、且つ、他方の面すなわち裏面が下方を向くように、収容部11内に配置されている。そして、支持体20は、カーボン(C)で形成された基材の外側に、炭化珪素(SiC)によるコーティングを施したもので構成されている。ここで、支持体20の表面側には、それぞれ円形状を有する6個の凹部が、円周方向に等間隔に形成されている。一方、支持体20の裏面側には、その中央部から下方に向かう金属製の軸21が取り付けられており、この軸21は、収容部11の底面中央部に設けられた貫通孔を介して反応容器10の外部に突出している。そして、支持体20は、反応容器10の外部から軸21に駆動力を与えることにより、図2に示す矢印A方向に回転するようになっている。
なお、支持体20の内部には、支持体20に設けられた6個の凹部の底面に向けて窒素N2を供給するためのガス供給口(図示せず)が形成されている。
また、支持体20の表面に設けられた6個の凹部には、それぞれ円形状を有する基板保持体30が取り付けられている。これら基板保持体30は、それぞれ、上方を向く面に円形状の凹部が形成されており、各凹部には化合物半導体基板40が取り付けられている。なお、支持体20に設けられた凹部と基板保持体30との間には隙間が形成されており、これら6個の基板保持体30は、支持体20に対して着脱自在となっている。
ここで、被形成体の一例としての化合物半導体基板40は、その結晶成長面すなわち結晶の被形成面が外側に露出するように基板保持体30の凹部に保持されている。なお、化合物半導体基板40は、基板保持体30に対して着脱自在となっている。
そして、各基板保持体30は、それぞれが化合物半導体基板40を保持した状態で、上述した図示しない貫通孔を介して供給される窒素N2の流れにより、図2に示す矢印B方向に回転するようになっている。
また、このMOCVD装置1の支持体20の裏面側と収容部11の底面との間には、支持体20および基板保持体30を介して化合物半導体基板40を加熱する加熱部50が設けられている。この加熱部50は、軸21を貫通させる穴が形成されたリング状の形状を備えており、その内部にはコイルが収容されている。なお、加熱部50は、コイルに電流が供給されることにより、支持体20を構成するカーボンを電磁誘導加熱する。
さらに、このMOCVD装置1の蓋部12の下方且つ支持体20の上方には、反応室内に供給される原料ガスの反応によって生成される生成物が、蓋部12の内壁に付着、堆積するのを防止することによって蓋部12を保護する保護部材60が設けられている。ここで、保護部材60は円形状を有しており、蓋部12と同様、中央部に外部から反応室の内部に原料ガスを供給するための貫通孔が形成されている。また、保護部材60には、蓋部12と同様、外部から反応室内部を観察するための貫通孔も形成されている。
また、このMOCVD装置1の支持体20と保護部材60との間には、反応室内に供給され、結晶のエピタキシャル成長に使用された原料ガス等を、収容部11の底面に設けられた排出管側へと導く排気部材80が取り付けられている。この排気部材80は、リング状の形状を有している。また、排気部材80の内壁は、支持体20に設けられた6つの凹部よりも外側に位置している。そして、排気部材80の内壁には、使用後の原料ガス等を外部に排出するための複数の貫通孔(図示せず)が形成されている。なお、排気部材80は、支持体20の外周部の縁端側との対向部において、支持体20の回転を妨げないように構成されている。また、図2においては、排気部材80の記載を省略している。
そして、このMOCVD装置1の蓋部12に設けられた貫通孔の上部には、監視装置90が取り付けられている。この監視装置90は、蓋部12および保護部材60にそれぞれ設けられた貫通孔を介して、反応室の内部の状態、より具体的には、基板保持体30を介して支持体20に保持された化合物半導体基板40上にエピタキシャル成長する結晶の状態、および、化合物半導体基板40の反りの状態等を監視する。なお、これらの貫通孔を介して監視装置90に原料ガス等が流入するのを防止するため、監視装置90から反応室に向けて、例えば窒素N2等のパージガスが供給されている。
図3は、上述したMOCVD装置1で使用される支持体20の上面図を示している。なお、図3は、支持体20から図1等に示す基板保持体30および化合物半導体基板40を取り外した状態を示している。
支持体20は、円形状を有する支持本体20aと、この支持本体20aの表面側に形成された6個の凹部20bとを有している。また、各凹部20bの底面には、それぞれ、3個のガス供給口20cが形成されている。ここで、各凹部20bは、それぞれ円形状を有しており、その直径は、基板保持体30(図2参照)の直径よりもわずかに大きく設定されている。また、各ガス供給口20cには、支持本体20aの内部に設けられた図示しない貫通孔を介して、図1に示す反応容器10の外部より窒素N2が供給されるようになっている。また、各凹部20bの底面には、それぞれ図示しない螺旋状の溝が形成されている。
図4は、上述したMOCVD装置1で使用される基板保持体30の構成を説明するための図である。ここで、図4(a)は図1および図2に示す基板保持体30を蓋部12側すなわち上方側からみた図であり、図4(b)は図4(a)のIVB−IVB断面を示す図である。なお、図4は、基板保持体30から化合物半導体基板40を取り外した状態を示している。
保持体あるいは化合物半導体製造用治具の一例としての基板保持体30は、円形状の形状を有する基部30aと、この基部30aの表面側中央部に形成された凹部30bとを備えている。ここで、凹部30bは円形状を有しており、その底面は平坦になっている。そして、凹部30bの直径は、化合物半導体基板40(図2参照)の直径よりもわずかに大きく設定されている。
また、基板保持体30は、構成される本体部31と、本体部31の外周面側に形成される被覆部32とを有している。本実施の形態において、本体部31は炭化珪素(SiC)で構成され、被覆部32は窒化珪素(Si34)で構成されている。そして、この例において、被覆部32は、基板保持体30の円周方向外側側面および裏面側に形成されている。なお、被覆部32を、基板保持体30の凹部30bの内側の面および表面側の面にさらに形成するようにしてもかまわない。
図5は、上述したMOCVD装置1を用いて製造される積層半導体ウェハSWの一例の断面図を示している。なお、積層半導体ウェハSWを構成する化合物半導体としては、特に限定されるものではなく、例えば、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体、IV−IV族化合物半導体等が挙げられる。本実施の形態では、III−V族化合物半導体が好ましく、中でも、III族窒化物化合物半導体が好ましい。そして、以下では、III族窒化物化合物半導体を有する積層半導体ウェハSWを例に挙げて説明する。なお、図5に示す積層半導体ウェハSWは、例えば青色光を出力する青色発光チップさらには青色発光チップを用いた発光装置を製造するための出発材料となる。
この積層半導体ウェハSWは、基板110と、基板110上に形成された中間層120と、中間層120の上に順次積層される下地層130とn型半導体層140と発光層150とp型半導体層160とを備えている。
ここで、n型半導体層140は、下地層130側に設けられるn型コンタクト層140aと発光層150側に設けられるn型クラッド層140bとを有する。また、発光層150は、障壁層150aと井戸層150bとが交互に積層され、2つの障壁層150aによって1つの井戸層150bを挟み込んだ構造を有する。さらに、p型半導体層160は、発光層150側に設けられるp型クラッド層160aと最上層に設けられるp型コンタクト層160bとを有する。なお、以下の説明においては、n型半導体層140、発光層150およびp型半導体層160を、まとめて化合物半導体層100と称する。
(基板110)
基板110は、III族窒化物化合物半導体とは異なる材料から構成され、基板110上にIII族窒化物半導体結晶がエピタキシャル成長される。基板110を構成する材料としては、例えば、サファイア、炭化珪素(シリコンカーバイド:SiC)、シリコン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化マンガン亜鉛鉄、酸化マグネシウムアルミニウム、ホウ化ジルコニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、酸化ネオジウムガリウム、酸化ランタンストロンチウムアルミニウムタンタル、酸化ストロンチウムチタン、酸化チタン、ハフニウム、タングステン、モリブデン等が挙げられる。これらの中でも、サファイア、炭化珪素が好ましい。
(中間層120)
上述したように、基板110はIII族窒化物化合物半導体とは異なる材料から構成される。このため、図1に示すMOCVD装置1を用いて化合物半導体層100を成膜する前に、バッファ機能を発揮する中間層120を基板110上に設けておくことが好ましい。特に、中間層120が単結晶構造であることは、バッファ機能の面から好ましい。単結晶構造を有する中間層120を基板110上に成膜した場合、中間層120のバッファ機能が有効に作用し、中間層120上に成膜される下地層130と化合物半導体層100とは、良好な結晶性を持つ結晶膜となる。
中間層120は、Alを含有することが好ましく、III族窒化物であるAlNを含むことが特に好ましい。
(下地層130)
下地層130に用いる材料としては、Gaを含むIII族窒化物(GaN系化合物半導体)が用いられ、特に、AlGaN、又はGaNを好適に用いることができる。下地層130の膜厚は0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは1μm以上である。
(n型半導体層140)
n型半導体層140は、n型コンタクト層140aおよびn型クラッド層140bから構成される。
ここで、n型コンタクト層140aとしては、下地層130と同様にGaN系化合物半導体が用いられる。また、下地層130およびn型コンタクト層140aを構成する窒化ガリウム系化合物半導体は同一組成であることが好ましく、これらの合計の膜厚を0.1μm〜20μm、好ましくは0.5μm〜15μm、さらに好ましくは1μm〜12μmの範囲に設定することが好ましい。
一方、n型クラッド層140bは、AlGaN、GaN、GaInN等によって形成することが可能である。また、これらの構造をヘテロ接合したものや複数回積層した超格子構造を採用してもよい。n型クラッド層140bとしてGaInNを採用した場合には、そのバンドギャップを、発光層150のGaInNのバンドギャップよりも大きくすることが望ましい。n型クラッド層140bの膜厚は、好ましくは5nm〜500nm、より好ましくは5nm〜100nmの範囲である。
(発光層150)
発光層150は、窒化ガリウム系化合物半導体からなる障壁層150aと、インジウムを含有する窒化ガリウム系化合物半導体からなる井戸層150bとが交互に繰り返して積層され、且つ、n型半導体層140側及びp型半導体層160側にそれぞれ障壁層150aが配される順で積層して形成される。本実施の形態において、発光層150は、6層の障壁層150aと5層の井戸層150bとが交互に繰り返して積層され、発光層150の最上層及び最下層に障壁層150aが配され、各障壁層150a間に井戸層150bが配される構成となっている。
障壁層150aとしては、例えば、インジウムを含有した窒化ガリウム系化合物半導体からなる井戸層150bよりもバンドギャップエネルギーが大きいAlcGa1-cN(0≦c≦0.3)等の窒化ガリウム系化合物半導体を好適に用いることができる。
また、井戸層150bには、インジウムを含有する窒化ガリウム系化合物半導体として、例えば、Ga1-sInsN(0<s<0.4)等の窒化ガリウムインジウムを用いることができる。
発光層150全体の膜厚としては、特に限定されないが、量子効果の得られる程度の膜厚、即ち臨界膜厚領域であることが好ましい。例えば、発光層150の膜厚は、1nm〜500nmの範囲であることが好ましく、100nm前後の膜厚であればより好ましい。また、井戸層150bの膜厚としては、特に限定されないが、量子効果の得られる程度の膜厚であることが好ましい。
(p型半導体層160)
p型半導体層160は、p型クラッド層160aおよびp型コンタクト層160bから構成される。p型クラッド層160aとしては、好ましくは、AldGa1-dN(0<d≦0.4)のものが挙げられる。p型クラッド層160aの膜厚は、好ましくは1nm〜400nmであり、より好ましくは5nm〜100nmである。
一方、p型コンタクト層160bとしては、AleGa1-eN(0≦e<0.5)を含んでなる窒化ガリウム系化合物半導体層が挙げられる。p型コンタクト層160bの膜厚は、特に限定されないが、10nm〜500nmが好ましく、より好ましくは50nm〜200nmである。
図6は、上述した積層半導体ウェハSWにさらに加工を施すことによって得られる発光素子チップLCの断面図を示している。
発光素子チップLCにおいては、p型半導体層160のp型コンタクト層160b上に透明正極170が積層され、さらにその上に正極ボンディングパッド180が形成されるとともに、n型半導体層140のn型コンタクト層140aに形成された露出領域140cに負極ボンディングパッド190が積層されている。
(透明正極170)
透明正極170を構成する材料としては、例えば、ITO(In23−SnO2)、AZO(ZnO−Al23)、IZO(In23−ZnO)、GZO(ZnO−Ga23)等の従来公知の材料が挙げられる。また、透明正極170の構造は特に限定されず、従来公知の構造を採用することができる。透明正極170は、p型半導体層160上のほぼ全面を覆うように形成しても良く、格子状や樹形状に形成しても良い。
(正極ボンディングパッド180)
透明正極170上に形成される電極としての正極ボンディングパッド180は、例えば、従来公知のAu、Al、Ti、V、Cr、Mn、Co、Zn、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、Ta、Ni、Cu等の材料から構成される。正極ボンディングパッド180の構造は特に限定されず、従来公知の構造を採用することができる。
正極ボンディングパッド180の厚さは、例えば100nm〜2000nmの範囲内であり、好ましくは300nm〜1000nmの範囲内である。
(負極ボンディングパッド190)
負極ボンディングパッド190は、基板110上に成膜された中間層120および下地層130の上にさらに成膜された化合物半導体層100(n型半導体層140、発光層150およびp型半導体層160)において、n型半導体層140のn型コンタクト層140aに接するように形成される。このため、負極ボンディングパッド190を形成する際は、p型半導体層160、発光層150およびn型半導体層140の一部を除去し、n型コンタクト層140aの露出領域140cを形成し、この上に負極ボンディングパッド190を形成する。
負極ボンディングパッド190の材料としては、正極ボンディングパッド180と同じ組成・構造でもよく、各種組成および構造の負極が周知であり、これら周知の負極を何ら制限無く用いることができ、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。
(化合物半導体基板40の製造方法)
まず、所定の直径と厚さとを有するサファイア製の基板110を、図示しないスパッタリング装置にセットする。そして、スパッタリング装置にて、基板110上に、V族元素を含むガスと金属材料とをプラズマで活性化して反応させることにより、III族窒化物からなる中間層120を形成する。
続いて、中間層120が形成された基板110を、図1に示すMOCVD装置1にセットする。具体的に説明すると、中間層120が外側に向かうように、各基板110を各基板保持体30にセットし、各基板110がセットされた各基板保持体30を、支持体20に設けられた各凹部に、中間層120が上方を向くように配置する。そして、MOCVD装置1を用いて中間層120の上に下地層130の形成を行い、化合物半導体基板40を得る。
(積層半導体ウェハSWの製造方法)
図7は、化合物半導体基板40を出発材料とする積層半導体ウェハSWの製造方法を説明するためのフローチャートである。
まず、化合物半導体基板40を、図1に示すMOCVD装置1にセットする(ステップ201)。具体的に説明すると、下地層130が外側に向かうように、各基板110を各基板保持体30の凹部30bにセットし、各基板110がセットされた各基板保持体30を、支持体20に設けられた各凹部20bに、中間層120が上方を向くように配置する。そして、MOCVD装置1を用いて下地層130の上にn型コンタクト層140aを形成し(ステップ202)、n型コンタクト層140aの上にn型クラッド層140bを形成し(ステップ203)、n型クラッド層140bの上に発光層150すなわち障壁層150aと井戸層150bとを交互に形成し(ステップ204)、発光層150の上にp型クラッド層160aを形成し(ステップ205)、p型クラッド層160aの上にp型コンタクト層160bを形成し(ステップ206)、積層半導体ウェハSWを得る。
なお、n型半導体層140(n型コンタクト層140a、n型クラッド層140b)、発光層150(障壁層150a、井戸層150b)およびp型半導体層160(p型クラッド層160a、p型コンタクト層160b)の形成は、連続して行われる。すなわち、化合物半導体層100の製膜過程において反応容器10内に供給する有機金属ガスMOの組成を順次変更していくことで、途中で反応容器10の蓋部12を開けることなく、組成が異なる複数の膜を連続的に形成して積層することができる。
また、化合物半導体基板40の構成はこれに限られない。例えば、下地層130の上にn型コンタクト層140aを構成し、基板110、中間層120、下地層130、そしてn型コンタクト層140aを備えたものを化合物半導体基板40とすることもできる。この場合には、積層半導体ウェハSWの製造において、ステップ202を省略するようにすればよい。
(発光素子チップLCの製造方法)
図7に示すプロセスによって得られた積層半導体ウェハSWのp型半導体層160上に透明正極170を積層し、その上に正極ボンディングパッド180を形成する。また、エッチング等を用いてn型コンタクト層140aに露出領域140cを形成し、この露出領域140cに負極ボンディングパッド190を設ける。
その後、基板110の中間層120の形成面とは反対の面を、所定の厚さになるまで研削及び研磨する。
そして、基板110の厚さが調整されたウェハを、例えば350μm角の正方形に切断することにより、発光素子チップLCを得る。
では、上述した積層半導体ウェハSWの製造方法におけるMOCVD装置1の動作について説明する。
(MOCVD装置1の動作)
まず初めに、6枚の基板保持体30の凹部30bに、それぞれ1枚ずつ化合物半導体基板40をセットする。このとき、化合物半導体基板40の基板110側を凹部30bの底面と対向させることで、下地層130を外部に露出させるようにする。続いて、反応容器10の蓋部12を開け、それぞれに化合物半導体基板40がセットされた6枚の基板保持体30を、MOCVD装置1の支持体20に設けられた6個の凹部20bにセットする。このとき、基板保持体30の裏面側を凹部20bの底面と対向させることで、化合物半導体基板40の下地層130が上方を向くようにする。その後、保護部材60が取り付けられた蓋部12を閉じて収容部11と蓋部12とを密着させる。
続いて、MOCVD装置1では、ガス供給口20cを介して支持体20の各凹部20bの底部に向けて窒素N2の供給を開始させ、また、軸21の回転を開始させる。これに伴い、支持体20は矢印A方向に回転し、支持体20に取り付けられた6個の基板保持体30は矢印B方向に回転する(図2参照)。その結果、各基板保持体30に取り付けられた化合物半導体基板40は、矢印B方向に自転しながら矢印A方向に公転することになる。
また、MOCVD装置1では、加熱部50のコイルに対する給電が開始され、加熱部50に流れる電流により、支持体20が電磁誘導加熱される。また、支持体20が電磁誘導加熱されることにより、支持体20に保持される6個の基板保持体30および各基板保持体30に保持される化合物半導体基板40が所定の温度に加熱される。さらに、監視装置90から反応室に向けてパージガスの供給が開始される。なお、上述したステップ202〜ステップ206において、化合物半導体基板40は、700℃〜1200℃の範囲に加熱される。また、化合物半導体基板40の温度は、各ステップにおいてそれぞれの結晶成長に適した値に調整される。
そして、MOCVD装置1は、図示しないガス供給機構により、反応室に対し、供給管13からn型コンタクト層140a用の有機金属ガスMOおよびアンモニアNH3を供給する。これに伴い、反応室内では、加熱される化合物半導体基板40の近傍において有機金属とアンモニアNH3とが反応し、その結果、n型コンタクト層140a用のIII族窒化物化合物が生成される。そして、生成されたn型コンタクト層140a用のIII族窒化物化合物の多くは、供給管13の下方に位置する支持体20側に落下し、基板保持体30を介して支持体20に保持される化合物半導体基板40に付着する。このとき、化合物半導体基板40は所定の温度に加熱されているため、n型コンタクト層140a用のIII族窒化物化合物の結晶は、化合物半導体基板40の下地層130上に、エピタキシャルに成長する。
なお、反応室に原料ガスが供給されるのに伴い、既に反応室内に存在するガスの一部は、排気部材80に設けられた貫通孔を介して反応室の外部に排出され、さらに反応容器10の収容部11の底面に設けられた貫通孔を介して、反応容器10の外部に排出される。
n型コンタクト層140aの形成が完了すると、MOCVD装置1は、図示しないガス供給機構により、反応室に対し、供給管13からn型コンタクト層140a用の有機金属ガスMOに代えてn型クラッド層140b用の有機金属ガスMOを供給する。このとき、MOCVD装置1は、アンモニアNH3の供給を引き続き行う。これに伴い、反応室内では、加熱される化合物半導体基板40の近傍において有機金属ガスMOとアンモニアNH3とが反応し、その結果、n型クラッド層140b用のIII族窒化物化合物が生成される。そして、生成されたn型クラッド層140b用のIII族窒化物化合物の多くは、供給管13の下方に位置する支持体20側に落下し、基板保持体30を介して支持体20に保持される化合物半導体基板40に付着する。このとき、化合物半導体基板40は所定の温度に加熱されているため、n型クラッド層140b用のIII族窒化物化合物の結晶は、化合物半導体基板40のn型コンタクト層140a上に、エピタキシャルに成長する。
以後、反応室に供給する有機金属ガスMOを順次変更することにより、化合物半導体基板40上に形成されたn型クラッド層140bには、複数の障壁層150aおよび複数の井戸層150bを有する発光層150、そして、p型クラッド層160aおよびp型コンタクト層160bを有するp型半導体層160が順次形成される。このような手順を経て、積層半導体ウェハSWを得ることができる。
なお、上述した化合物半導体基板40の製造プロセスでは、MOCVD装置1を用いて予め基板110/中間層120上に下地層130の形成を行っているが、これについても、上述したものと同様の手順を用いて下地層130を形成することができる。
さて、このような製膜プロセスが終了とすると、支持体20から基板保持体30が取り出され、さらに基板保持体30から積層半導体ウェハSWが取り外される。そして、積層半導体ウェハSWは、上述したプロセスを経て、図6に示す発光素子チップLCに加工される。
一方、基板保持体30は、上述した製膜プロセスによって付着した反応生成物等を除去した後、積層半導体ウェハSWの製造に再度使用される。このため、基板保持体30には、ブラスト処理などによる表面清掃が行われる。
本実施の形態では、本体部31をSiCで形成し、その表面にSi34からなる被覆部32を形成した基板保持体30を用いている。ここで、表1は、SiCおよびSi34の機械特性(曲げ強度および硬度)の比較結果を示している。ここで、曲げ強度は、JISR1601に規定される3点曲げ強度試験を行った結果であり、硬度はJISR1610に規定されるビッカース硬度試験の結果である。
Figure 2010225999
表1から明らかなように、Si34はSiCに比べて曲げ強度および硬度の値が大きいこと、換言すれば、Si34はSiCよりも優れた機械的特性を有していることが理解される。したがって、SiCで構成された本体部31の外側にSi34からなる被覆部32を形成した基板保持体30は、カーボンの外周面にSiCからなる被覆部を形成した基板保持体、あるいは、すべてがSiCで構成された基板保持体よりも、耐久性が向上し、さらにはその寿命も延びることが理解される。その結果、基板保持体30を繰り返し使用することのできる回数すなわち寿命が長くなり、積層半導体ウェハSWの製造におけるコストの低下に寄与することになる。
なお、本実施の形態では、予めSiCからなる本体部31にSi34からなる被覆部32を形成した基板保持体30を用いていたが、これに限られない。
図8は、本実施の形態で用いた基板保持体30を製膜プロセスの実行中に製造する例を説明するための図である。
ここでは、まず、図8(a)に示すように、本体部31すなわちSiCにて構成された基板保持体30を準備し、化合物半導体基板40を積載した状態で支持体20の凹部20bにセットする。そして、上述したMOCVD装置1の動作において説明したように、ガス供給口20cを介して窒素N2を供給することで、基板保持体30および化合物半導体基板40を矢印B方向に自転させ、且つ、軸21(図1参照)によって支持体20を回転させることで、基板保持体30および化合物半導体基板40を矢印A方向(図1参照)に回転させる。なお、このとき、基板保持体30は、窒素N2の気流によって支持体20の凹部20bに浮き上がる。さらに、加熱部50(図1参照)により、支持体20を介して基板保持30および化合物半導体基板40を700℃〜1200℃の範囲に加熱する。そして、原料ガスの供給を行って、化合物半導体基板40上に化合物半導体層100の製膜を行う。
この間、基板保持体30の背面および外側側面には、ガス供給口20cから窒素N2が供給され続ける。また、基板保持体30は、加熱部50によって少なくとも700℃〜1200℃以上に加熱される。すると、基板保持体30の背面および外側側面では、供給される窒素N2と熱とにより、SiCを構成するカーボン(C)が基板保持体30から抜け、代わりに窒素N2が基板保持体30に表面側から進入する。その結果、基板保持体30の背面および外側側面には、Si34からなる被覆部32が形成される。
したがって、特に外部で処理を行わなくても、SiC製の基板保持体30を図1に示すMOCVD装置1に取り付け、窒素の供給および所定温度への加熱を行うことで、図4に示す構造を有する基板保持体30が得られることになる。
本実施の形態が適用されるMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置の断面構成を示す概略図の一例である。 図1に示すMOCVD装置のII−II断面図である。 支持体の上面図である。 (a)は基板保持体の上面図であり、(b)は(a)のIVB−IVB断面図である。 MOCVD装置を用いて製造される積層半導体ウェハの断面図の一例である。 積層半導体ウェハにさらに加工を施すことによって得られる発光素子チップの断面図の一例である。 化合物半導体基板を出発材料とする積層半導体ウェハの製造方法を説明するためのフローチャートである。 (a)、(b)はSiC製の基板保持体にSi34の被覆部を形成する過程を説明するための図である。
1…MOCVD装置、10…反応容器、11…収容部、12…蓋部、20…支持体、20a…支持本体、20b…凹部、20c…ガス供給口、30…基板保持体、30a…基部、30b…凹部、31…本体部、32…被覆部、40…化合物半導体基板、50…加熱部、60…保護部材、100…化合物半導体層、110…基板、120…中間層、130…下地層、140…n型半導体層、140a…n型コンタクト層、140b…n型クラッド層、150…発光層、150a…障壁層、150b…井戸層、160…p型半導体層、160a…p型クラッド層、160b…p型コンタクト層、170…透明正極、180…正極ボンディングパッド、190…負極ボンディングパッド、SW…積層半導体ウェハ、LC…発光素子チップ

Claims (11)

  1. 有機金属気相成長法を用いて化合物半導体の層を被形成体の被形成面に形成する化合物半導体の製造方法であって、
    SiCで形成された本体部と、Si34で形成され、前記本体部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部とを有する保持体に、前記被形成面が外側を向くように前記被形成体を取り付け、
    前記保持体を反応容器内に回転可能に取り付け、
    前記反応容器内に前記化合物半導体の原料ガスを供給すること
    を特徴とする化合物半導体の製造方法。
  2. 前記保持体に設けられた凹部に前記被形成体を取り付けるとともに、
    前記保持体の前記凹部とは反対側の面から窒素を供給することで当該保持体を回転させること
    を特徴とする請求項1記載の化合物半導体の製造方法。
  3. 前記被形成体を700℃以上1200℃以下に加熱することを特徴とする請求項1または2記載の化合物半導体の製造方法。
  4. 有機金属気相成長法を用いて化合物半導体の層を被形成体の被形成面に形成する化合物半導体の製造方法であって、
    SiCで形成される保持体に、前記被形成面が外側を向くように前記被形成体を取り付け、
    前記保持体を反応容器内に回転可能に取り付け、
    前記保持体に窒素を供給することにより当該保持体を回転させ、
    前記保持体に保持された前記被形成体を700℃以上1200℃以下に加熱することで前記保持体の外周面の少なくとも一部を窒化させ、
    前記反応容器内に前記化合物半導体の原料ガスを供給すること
    を特徴とする化合物半導体の製造方法。
  5. 前記化合物半導体はIII族窒化物半導体であることを特徴とする請求項4記載の化合物半導体の製造方法。
  6. 有機金属気相成長法を用いてn型半導体層、発光層およびp型半導体層を順次積層してなる化合物半導体の層を被形成体の被形成面に形成する化合物半導体発光素子の製造方法であって、
    SiCで形成された本体部と、Si34で形成され、前記本体部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部とを有する保持体に、前記被形成面が外側を向くように前記被形成体を取り付け、
    前記保持体を反応容器内に回転可能に取り付け、
    前記反応容器内に前記化合物半導体の原料ガスを供給すること
    を特徴とする化合物半導体発光素子の製造方法。
  7. 有機金属気相成長法を用いて化合物半導体の層を被形成体の被形成面に形成する化合物半導体製造装置であって、
    反応容器と、
    外部から前記反応容器内に前記化合物半導体の原料ガスを供給する原料供給口と、
    前記反応容器内に配置され、前記被形成面が外側を向くように前記被形成体を保持する保持体と
    を備え、
    前記保持体は、
    SiCで形成される本体部と、
    Si34で形成され、前記本体部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部と
    を有することを特徴とする化合物半導体製造装置。
  8. 前記保持体は、前記本体部と前記被形成体を収容する凹部とを備え、
    前記被覆部は、前記保持体の前記凹部とは反対側の面に形成されることを特徴とする請求項7記載の化合物半導体製造装置。
  9. 前記保持体を回転可能に支持する支持体をさらに備え、
    前記被覆部は、前記保持体の前記支持体と対向する側の面に形成されることを特徴とする請求項7記載の化合物半導体製造装置。
  10. 有機金属気相成長法を用いて化合物半導体の層を被形成体の被形成面に形成する化合物半導体製造装置で用いられる化合物半導体製造用治具であって、
    SiCで形成された本体部と、
    Si34で形成され、前記本体部の外周面の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆部と、
    前記被形成体が取り付られる凹部と
    を有することを特徴とする化合物半導体製造用治具。
  11. 前記被覆部は、前記本体部の前記凹部とは反対側の面に形成されることを特徴とする請求項10記載の化合物半導体製造用治具。
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