JP2010219639A - 情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】装置が起動操作又はリセットにより起動し、STR移行要求によりSTR状態に移行した段階で、装置の状態を表すレジスタ値が期待値であるか否かを確かめる。その結果、期待値でなければ装置を自動的にリセットしてレジスタ値の設定処理を実行し、レジスタ値が期待値になるまで、即ち、装置が正常な状態になるまで上記動作を繰り返す。
【選択図】 図2
Description
この課題に対し、本出願人は先に、各デバイスドライバの初期化時に、低消費電力制御モード毎に各デバイスドライバに設けられたコールバック関数を呼び出すパワーフック関数をパワーフックキューに登録し、低消費電力モードへの移行時及び低消費電力モードからの復帰時に、パワーフックキューに登録されたパワーフック関数を呼び出して、不整合をなくす処理を適宜に行わせることによって、上記課題の解決を図った画像処理装置を提案した(特許文献1参照)。
以下その点について説明する。
即ち、STRの仕組みはプラットフォーム毎に異なり、例えば、「x86」と呼ばれるIntel(登録商標)CPUを採用したプラットフォームでは、STRへの移行、復帰のCPU停止やチップセットなどのレジスタ退避、復帰といった重要な部分をBIOS(Basic Input/Output System)と呼ばれるモジュールが受け持つ。
そのため、このような状態(つまり、正常に起動できない或いは起動してもSTRから正常に復帰できない状態)になると、通常は電源オン/オフをする以外に復旧方法はなく、ユーザに対して、多大な不利益を与えることになる。
請求項2の発明は、請求項1に記載された情報処理装置において、低消費電力状態からの復帰時間に関する値を保持する前記状態保持手段と、前記低消費電力状態からの復帰時間を設定する復帰時間設定手段と、前記復帰時間設定手段の実行時間を選択する復帰時間選択手段と、をさらに備え、前記復帰状態保持手段によって、前記保持された値に応じて前記実行時間を選択することを特徴とする情報処理装置である。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載された情報処理装置において、前記低消費電力状態からの復帰要因の発生を監視する監視手段をさらに備え、前記復帰時間選択手段により設定された時間前に、前記監視手段により復帰要因を検知したとき、前記リセット手段によりリセットすることを特徴とする情報処理装置である。
請求項4の発明は、請求項1に記載された情報処理装置において、前記リセット手段実行前に、前記状態保持手段により前記保持した情報をクリアする手段を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかひとつに記載された情報処理装置において、前記リセット実行手段によるリセット実行前に、前記復帰状態保持手段によりリセット回数を保持する手段と、前記リセット回数が所定回数となったとき、故障している旨を通知する故障情報通知手段をさらに備えたことを特徴とする情報処理装置である。
請求項6の発明は、請求項1に記載された情報処理装置において、前記リセット手段は自装置に設けられた電源制御用のデバイスを制御し、当該自装置の主電源投入時と同じ処理を行うことを特徴とする情報処理装置である。
請求項7の発明は、請求項1又は2に記載された情報処理装置において、前記状態保持手段は、スクラッチパッドであることを特徴とする情報処理装置である。
本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置は、装置の状態の正常・異常を表すレジスタ値が期待値と合っていてもいなくても通常の起動を行い、低消費電力(STR)移行要求が出たときは低消費電力状態に移行し、ここでレジスタ値が期待値であるか否かを確かめ、期待値でなければリセットし、その際、リセット時は起動時と同じ処理を行うようにすることで、BIOSがリセットのタイミングで動作周波数を決め、上記レジスタ値を設定し直すようにする。他方、期待値であればそのまま低消費電力状態を継続するようにすることで、低消費電力状態に移行する際には、必ずレジスタ値が期待値の状態となるようにする。また、この一連の処理を全て自動で行う。
したがって、従来のように、強制的に低消費電力へ移行、復帰を繰り返して、ストラップ情報が正しく読めるまでリトライし続けることにより、起動時或いは低消費電力からの復帰に時間を要するという問題が生じないようにする。
情報処理装置は、大きく分けてコントローラボード101とエンジンボード121からなるが、本発明にとって重要なのはコントローラボード101であり、エンジンボード121はオプションであってここではとくに必須なものではない。
また、本発明は、例えばIntel(登録商標)アーキテクチャのCPUとBIOSを搭載したシステムであることが前提である。以下、この前提のもとで本願発明の実施形態の説明を行う。
ASIC2 109は、RTC113により前記低消費電力状態からの復帰時間を設定する復帰時間設定手段として、また、設定された前記復帰時間を解除する復帰時間解除手段として機能し、また、BIOSにより、自装置内部のメモリの動作周波数を設定するメモリ周波数設定手段としても機能する。
ASIC4 112の中には、低消費電力中のネットワークやUSBなどによる復帰要因を監視するCPU112aがあり、このCPU112aからハードウエアのリセットを行うことができる。つまり、ASIC4のCPU112aは、自装置全体をリセットして電源投入時と同様の初期化を行うリセット手段として機能し、かつ、ASIC4 112のCPU112aは、前記低消費電力状態(STR)からの復帰要因の発生を監視する復帰要因監視手段として機能する。
また、ASIC4 112は内部にCPUと共に、スクラッチパッド112bを有し、そのスクラッチパッド112bは、前記状態確認手段の結果を保持する状態保持手段である。
ASIC4 112のCPU112aは、前記状態保持手段(スクラッチパッド112b)に保持された結果から、前記リセット手段を実行するか否かを判断するリセット実行判断手段として機能する。
リセット実行判断手段であるASIC4のCPU112aによって、電源投入、又は(前回の)リセット実行による情報処理装置の起動処理が開始される(S101)。
ここで、状態確認手段(ASIC1 103)は、自装置内部のハードウェアの状態が正しいか否かレジスタ104の値で確認する(S102)。ここでは、レジスタはIntelアーキテクチャによるASIC1 103にあるCLKCFGレジスタであって、そのbit0,1,2が全て0(期待値)であることが期待されている。
このとき、レジスタ値が期待値(適正値)でない場合(つまり、bit0,1,2が全て0でない場合)は(S102、No)、レジスタ値をASIC4 112内部にある上記スクラッチパッド(レジスタ)へ保存してから(S103)、他方、レジスタ(CLKCFGレジスタ)の値が所定の期待値である場合はそのまま(S102、Yes)、次の通常の起動処理に移る(S104)。
低消費電力モードに移行すると、ここで、ASIC4 112は、スクラッチパッド112bに保存されているレジスタ値が所定の期待値か否かを確認する(S107)。
スクラッチパッド112bに保存されているレジスタ値が所定の期待値でない場合は(S107、No)、ASIC4 112よってリセット処理を実行し(S108)、ステップS102、つまりこの処理のスタートに戻る。
所定の期待値であった場合には(S107、Yes)、低消費電力状態をそのまま継続する(S109)。
なお、リセット処理では、ASIC4 112のデバイス制御手段112cにより情報処理装置に設けられた電源制御用のデバイス(例えば電源用IC等)を制御し、電源投入時と同様のつまり電源投入時に行われる所定のリセットを全て行う。
ところで、上記実施形態において、低消費電力移行後直ぐにリセットしてしまうと、ユーザから見ると低消費電力への移行に失敗したように見える。通常MFPは、電源を切る場合は、一旦低消費電力状態を含めた省電力状態へ移行し、その後に電源を切らないと、HDDなどに不良セクタが発生することがある。
そのため、ユーザが電源を切りたい場合は、リセットから再度低消費電力状態までの移行時間分ユーザを待たせることになる。また、低消費電力状態に移行したはずなのに、電源起動時と同じ動作になってしまい、ユーザに混乱を招くことになる。
また、前記状態保持手段(スクラッチパッド112b)に前記保持された値に応じて前記実行時間を選択するようにしている。
リセット実行判断手段であるASIC2 109によって、電源投入、又はリセット実行後から起動処理が開始される(S201)。
次に、自装置内部のハードウェアの状態が正しいか否かを確認する状態確認手段(ASIC1 103)によって、レジスタ104の値を確認する(S202)。
このとき、レジスタ104の値が所定の期待値でない場合は(S202、No)、その結果及びリセットが実行された時刻をスクラッチパッド(レジスタ)112bへ保存してから(S203)、また、所定の期待値であった場合はそのまま(S202、Yes)通常の起動処理を行う(S204)。
次に、低消費電力移行要求があるか否かを確認する(S205)。
低消費電力移行要求があった場合(S205、Yes)は、低消費電力状態へ移行する(S206)。
続いて、スクラッチパッド112bに保存されているレジスタ値が所定の期待値か否かを、ASIC4 112が確認する(S207)。
所定の期待値でない場合(S207、No)は、スクラッチパッド112bに保持されている時刻即ち予めセットされた時刻でASIC4 112(CPU112a)によってリセット処理を実行し(S208)、ステップS202へ戻る。所定の期待値であった場合(S207、Yes)には、低消費電力状態を継続する(S209)。
そのため、第2の実施形態によれば、低消費電力移行後直ぐにリセットしてしまい低消費電力への移行に失敗したように見えるようなことがなく、また、通常のMFPで電源を切る場合にも、低消費電力状態が短すぎてHDDなどに不良セクタが発生するなどのことがない。
上記第2の実施形態では、復帰要因監視手段として機能するASIC4 112のCPU112aが、スクラッチパッド112bに保持されているリセット時刻前に復帰要因を検知した場合、そのまま低消費電力から復帰しようとしても低消費電力から復帰することができない。そのためユーザの利便性が損なわれる。
そこで、第3の実施形態は、レジスタの状態が不正でかつリセット時刻前でも、復帰要因を検出した場合はリセットできるようにしている。
具体的には、上記第1又は第2の実施形態において、復帰要因監視手段として機能するASIC4のCPU112aにより、前記低消費電力状態からの復帰要因の発生を監視し、前記復帰時間選択手段により設定された時間前に、復帰要因を検知した場合には、前記リセット手段として機能するASIC4 112のCPU112aによりリセットを行う。
例えば図2に示すフローにおいて、レジスタ104(CLKCFGレジスタ)の値が期待値ではない、つまり不正なレジスタ値であるときは、その値がレジスタ(スクラッチパッド)112b)に保持されるので、リブート(リセット)した後もレジスタ112bの値が残ったままだと、ASIC4(CPU112a)はその値を確認して常にリブートし続けることになる。
そこで、第4の実施形態は、リセット実行前に、前記状態保持手段であるスクラッチパッド112bが保持した情報(不正なレジスタ値)をクリアできるようにしたものである。
具体的には、第1の実施形態に、前記リセット実行前に、前記状態保持手段により前記保持した情報をクリアする手段を付加したものである。
なお、リセット時にはリセット手段は自装置に設けられた電源制御用のデバイスを制御し、当該自装置の主電源投入時と全く同じ処理を行い、その際スクラッチパッド112bのレジスタ値は正常値にリセットされる。
リセット実行判断手段であるASIC2 109によって、電源投入又はリセット実行後から起動処理が開始される(S301)。
次に、自装置内部のハードウェアの状態が正しいか否かを確認する状態確認手段(ASIC1 103)によって、レジスタ値を確認する(S302)。
このとき、レジスタ値が所定の期待値でない場合は(S302、No)、その結果及び上記リセットが実行された時刻をスクラッチパッド112bへ保存してから(S303)、また、所定の期待値であった場合はそのまま(S302、Yes)、通常の起動処理を行う(S304)。次に、低消費電力移行要求を待ち(S305)、低消費電力移行要求があったとき(S305、Yes)、低消費電力状態移行手段であるASIC1のCPU102により低消費電力状態へ移行する(S306)。
その後、低消費電力復帰要求があるか否かを確認し(S307)、低消費電力復帰要求がある場合はそのまま(S307、Yes)、他方、低消費電力復帰要求がない場合は(S307、No)、予めスクラッチパッド112bに設定した所定時刻になるまで待ち(S308)、所定時刻になったときに(S308、Yes)、それぞれASIC4 112がスクラッチパッド112bに保存されているレジスタ値が所定の期待値か否かを確認する(S309)。
所定の期待値であった場合には(S309、Yes)、低消費電力移行復帰手段であるASIC1のCPU102により低消費電力状態から復帰して(S312)、通常動作へ移行する(S313)。
以上の第3の実施形態によれば、復帰要因検知時に、リセットすることができるので、ユーザの利便性が損なわれない。また、第4の実施形態によればリセットに先立ってレジスタの情報がクリアされるので、リブートし続けるようなことはなく、リセット時にはレジスタの情報が自動的に正常値にリセットされるので、その段階でレジスタ値が正常(期待値)になっていれば(S302、Yes)、通常動作へ移行することができる。
何回リブートしても正しい値が読めない場合は、ハードウエア不良が考えられるので、何らかの対応を行う必要がある。
そこで、この実施形態では、第1〜第4のいずれかの実施形態において、前記リセット実行手段(ASIC4)によるリセット実行前に、複数状態保持手段であるスクラッチパッド112bによりリセット回数を保持し、前記リセット回数が所定回数(n)となったとき、故障している旨を通知する故障情報通知手段を備えたものである。
この処理フローのステップS409までは図4におけるステップS309までの処理と、また、ステップS415とS416は、同ステップS312、S313と同じである。
即ち、リセット実行判断手段であるASIC2 109によって、電源投入又はリセット実行後から起動処理が開始される(S401)。
次に、自装置内部のハードウェアの状態が正しいか否かを確認する状態確認手段によって、レジスタ値を確認する(S402)。このとき、レジスタ値が所定の期待値でない場合は(S402、No)、その結果及び上記リセットが実行された時刻をレジスタ(スクラッチパッド)112bへ保存し(S403)。その後、通常の起動処理を行う(S404)。また、期待値であった場合はそのまま(S402、Yes)、通常の起動処理を行う(S404)。
続いて、低消費電力復帰要求があったか否かを確認する(S407)。何らかの復帰要因による復帰要求がない場合は(S407、No)、所定時刻になったか否かを確認する(S408)。所定時刻になっていない場合は(S408、No)、そのまま低消費電力復帰要求を待つ。
低消費電力復帰要求があった場合(S407、Yes)、又は所定時刻になった場合は(S408、Yes)、ASIC4 112がスクラッチパッド112bに保存されているレジスタ値が所定の期待値か否かを確認する(S409)。所定の期待値であった場合には(S409、Yes)、低消費電力状態から復帰して(S415)、通常動作へ移行する(S416)。
所定回数がオーバーしていない場合には(S410、No)、ASIC4 112がリセット回数をスクラッチパッド112bに保存し(S411)、スクラッチパッド112bへ保存しているレジスタ値をクリアし(S412)、リセット処理を実行し(S413)、ステップS402へ戻る。
なお、故障情報通知手段は、メッセージ等の可視又は可聴表示装置等任意の装置を用いることができる。
第5の実施形態によれば、機器が致命的な場合(ハード不良、故障)になって、立ち上がれない場合には速やかにユーザに通知することができる。
スクラッチパッドは、図示のように32bitの16個のレジスタ(スクラッチパッド)DATA00〜15からなり、例えばレジスタ1をリセット回数の保存用に使うなど、任意の使用方法を選択することができる。
Claims (7)
- 低消費電力状態への移行及び前記低消費電力状態からの復帰を実行する低消費電力移行復帰手段と、自装置内部のハードウェアの状態が適正か否か確認する状態確認手段と、前記状態確認手段の結果を保持する状態保持手段と、自装置全体のリセットを実行するリセット手段と、前記状態保持手段に保持された結果に基づき、前記リセット手段を実行するか否かを判断するリセット実行判断手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
- 請求項1に記載された情報処理装置において、
低消費電力状態からの復帰時間に関する値を保持する前記状態保持手段と、前記低消費電力状態からの復帰時間を設定する復帰時間設定手段と、前記復帰時間設定手段の実行時間を選択する復帰時間選択手段と、をさらに備え、前記復帰状態保持手段によって、前記保持された値に応じて前記実行時間を選択することを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1又は2に記載された情報処理装置において、
前記低消費電力状態からの復帰要因の発生を監視する監視手段をさらに備え、前記復帰時間選択手段により設定された時間前に、前記監視手段により復帰要因を検知したとき、前記リセット手段によりリセットすることを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1に記載された情報処理装置において、
前記リセット手段実行前に、前記状態保持手段により前記保持した情報をクリアする手段を備えたことを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1乃至4のいずれかひとつに記載された情報処理装置において、
前記リセット実行手段によるリセット実行前に、前記復帰状態保持手段によりリセット回数を保持する手段と、前記リセット回数が所定回数となったとき、故障している旨を通知する故障情報通知手段をさらに備えたことを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1に記載された情報処理装置において、
前記リセット手段は自装置に設けられた電源制御用のデバイスを制御し、当該自装置の主電源投入時と同じ処理を行うことを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1又は2に記載された情報処理装置において、
前記状態保持手段は、スクラッチパッドであることを特徴とする情報処理装置。
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