以下、添付図面を参照して、本発明に係る監視カメラ用レンズ装置を実施するための形態について詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される監視用レンズ装置と、その周辺部の構成を示した斜視図である。同図に示す監視用レンズ装置10は、主として監視用のカメラに用いられるものであり、フォーカスレンズやズームレンズを内部に支持する固定筒の外周部にフォーカスリング12、ズームリング14、ロックつまみ16等が設けられている。又、監視用レンズ装置10には、赤外線フィルタを駆動するための駆動装置18が設けられている。
図2は、監視用レンズの構成を詳細に示す断面図であり、光軸と図1に示す一点鎖線I−Iとを含む面に沿った断面を示している。同図に示すように、監視用レンズ装置10は固定筒20を備えており、固定筒20の内部には、レンズ枠22、24が配置されている。また、フォーカスリング12、ズームリング14は、固定筒20の外側に配置されている。
レンズ枠22は、固定筒20内の被写体側(前側)に配置されており、フォーカスレンズ(群)26を保持する枠である。レンズ枠22には、その周面よりも突出する係合ピン28が装着されている。
一方、固定筒20には、光軸方向に直進溝30が形成されており、係合ピン28が直進溝30に係合することによって、レンズ枠22及びフォーカスレンズ26が、直進溝30にガイドされて光軸方向に直進移動するように構成されている。
レンズ枠24は、固定筒20内においてレンズ枠22よりも後側に配置されている。レンズ枠24は、ズームレンズ(群)32を保持する枠であり、その周面よりも突出する係合ピン34が装着されている。一方、固定筒20には、光軸方向に直進溝36が形成されており、係合ピン34が直進溝に係合することによって、レンズ枠24及びズームレンズ32が、直進溝36にガイドされて光軸方向に直進移動するように構成されている。
フォーカスリング12は、レンズ枠22が配置される部位において、固定筒20の外周面に回動可能に配置されている。フォーカスリング12の内周面には、光軸に対して螺旋状にカム溝38が形成されている。レンズ枠22に装着された係合ピン28は、フォーカスリング12のカム溝38に係合する。従って、フォーカスリング12を回動操作すると、フォーカスリング12のカム溝38と固定筒20の直進溝30との交差位置が光軸方向に変位すると共に、その交差位置に従って係合ピン28、レンズ枠22、及び、フォーカスレンズ26が光軸方向に変位する。このように、フォーカスリング12を回動操作することによって、フォーカスレンズ26の設定位置を調整してフォーカス調整(ピント調整)を行うことができる。
ズームリング14は、フォーカスリング12よりも後において、固定筒20の外周面に回動可能に配置されている。また、ズームリング14には、フォーカスリング12側に延長部15が設けられている。延長部15では、フォーカスリング12の外周に覆い被さるようにズームリング14の内径が拡大されている。尚、ズームリング14の延長部15がフォーカスリング12を覆う部位では、ズームリング14の内周面とフォーカスリング12の外周面との間に所定の隙間が設けられている。
ズームリング14の内周面には、光軸に対して螺旋状にカム溝40が形成されている。レンズ枠24に装着された係合ピン34は、ズームリング14のカム溝40に係合する。従って、ズームリング14を回動操作すると、ズームリング14のカム溝40と固定筒20の直進溝36との交差位置が光軸方向に変位すると共に、その交差位置に従って係合ピン34、レンズ枠24、及び、ズームレンズ32が光軸方向に変位する。このように、ズームリング14を回動操作することによって、ズームレンズ32の設定位置を調整して焦点距離の調整(ズーム調整)を行うことができる。
図1に示すように、フォーカスリング12の前側の端部には、外周上の凹凸部42が設けられている。また、ズームリング14の前側の端部には、外周上に複数の爪44が設けられている。従って、フォーカスリング12は、操作者が凹凸部42を保持することによって回動され、ズームリング14は、操作者が爪44を保持することによって回動されるようになっている。
尚、上述の構成では、固定筒20に直進溝30、36を設け、フォーカスリング12、ズームリング14に螺旋状のカム溝38、40を設けているが、固定筒20に螺旋状のカム溝を設け、フォーカスリング12又はズームリング14に直線のカム溝を設けても良い。また、固定筒20とフォーカスリング12又はズームリング14の双方に螺旋状のカム溝を設けても良い。
また、本実施の形態の監視用レンズ装置10では、フォーカスリング12がズームリング14よりも被写体側に設けられているが、ズームレンズ32がフォーカスレンズ26よりも被写体側に位置している場合は、ズームリング14がフォーカスリング12よりも被写体側に位置するように構成しても良い。この場合、フォーカスリング12に延長部を設け、延長部がズームリング14を覆うように構成する。
フォーカスリング12及びズームリング14には、所望の調整位置でそれらを固定するためのロック機構が設けられている。ロック機構の構成については後述するが、図1及び図2に示すロックつまみ16を所定に方向(時計回り)に回転操作して略回転不能となるところまでネジを締め込むと、フォーカスリング12及びズームリング14が回動不能となり、フォーカスリング12及びズームリング14がロックされる。一方、この状態からロックつまみ16を反対方向(反時計回り)に回転させてネジを弛めると、フォーカスリング12及びズームリング14が回動可能となり、フォーカスリング12及びズームリング14を所望の位置に回転させてフォーカス調整及びズーム調整を行うことができるようになっている。
図2に示すように、固定筒20の後端部には撮像素子ホルダ54が装着されている。撮像素子ホルダ54には、基板56が装着されている。基板56にはCCD(撮像素子)58が実装されている。CCD58の前側にはシールゴム59が設けられており、シールゴム59の更に前側にはローパスフィルタ(OLPF)60が配置されている。ローパスフィルタ60の前部は、撮像素子ホルダ54の保持部62に当接している。また、ローパスフィルタ60の更に前側には、IRカットフィルタ64が配置されている。IRカットフィルタ64は、赤外線をカットするフィルタと赤外線を透過するフィルタの2つを備えている。IRカットフィルタ64が備える2つのフィルタの切り換えは、駆動装置18の駆動によって行われる。
次に、上記フォーカスリング12及びズームリング14のロック機構について説明する。図1及び図2のようにズームリング14の外周面にロックつまみ16が、そのつまみ部16Aを突出した状態で設けられている。図3は、そのロックつまみ16をズームリング14の内側から見たときの斜視図であり、図4は、ロックつまみ16のみを示した側面図である。
ロックつまみ16は、図2乃至図4に示すように操作者が指で摘んで回動操作するためのつまみ部16Aと、雄ネジ46が形成される軸部16Bとから形成されている。雄ネジ46は、軸部16Bの先端側の周面に形成されている。
一方、フォーカスリング12には、図2及び図3に示すように貫通した孔48が設けられ、その孔の内周部にはロックつまみ16の雄ネジ46と螺合する雌ネジ48Aが形成されている。また、ズームリング14には、ロックつまみ16の軸部16Bを挿通するために、軸部16Bの径よりも幅の広い開孔部50が形成されている。この開孔部50は、図1及び図3に示すようにズームリング14の周方向(回転方向)に長孔形状で形成されている。
ロックつまみ16は、軸部16Bがズームリング14の外側から開孔部50に挿入され、その先端部の雄ネジ46がフォーカスリング12の孔48の雌ネジ48Aに螺合されてフォーカスリング12に取り付けられるようになっている。
ロックつまみ16を所定の方向(時計回り)に回転させてその軸部16Bをフォーカスリング12の孔48に締め込んでいくと、ロックつまみ16の軸部16Bの先端面が固定筒20の外周面に圧接される。これにより、ロックつまみ16が固定筒20に対するフォーカスリング12の回動を規制してフォーカスリング12が回動不能な状態となり、フォーカスリング12の位置が固定される。また、ズームリング14もロックつまみ16に取り付けられた後述のスペーサ52により押圧されて回動不能な状態となり、ズームリング14の位置が固定される。即ち、ロックつまみ16を時計回りに回転させていくと、フォーカスリング12及びズームリング14がロックされるようになっている。
一方、ロックつまみ16を上記とは反対方向(反時計回り)に回転させてその軸部16Bの先端面を固定筒20の外周面から離間させると、フォーカスリング12及びズームリング14のロックが解除され、フォーカスリング12及びズームリング14が回動可能な状態となる。これにより、フォーカスリング12やズームリング14を回動操作してフォーカス調整やズーム調整を行うことができるようになっている。
尚、ロックつまみ16の軸部16Bの長さ等の設計寸法により、フォーカスリング12とズームリング14のうち両方を完全にロックした状態とロックを解除した状態以外に、いずれか一方のみを完全にロックし他方をある程度以上の操作力で回動させることができる状態も作ることができる。
続いて、ロックつまみ16に取り付けられるスペーサ52について詳説する。図2乃至図4に示すようにスペーサ52は例えばプラスチック(可塑性物質)により成形され、ロックつまみ16の軸部16Bに嵌め込まれて軸部16Bのつまみ部16A側の基端部に配置されている。図5(A)、(B)、(C)、(D)は、各々、ロックつまみ16の先端側を視点とする場合のスペーサ52の正面図、側面図、上面図、背面図である。
これらの図に示すようにスペーサ52は、ロックつまみ16の軸部16Bを挿通する孔100が中心部に形成されると共に、その孔100を中心とする円筒状の基部102と、基部102から隆起した凸部104とから形成されている。
孔100は、ロックつまみ16の軸部16Bよりもわずかに大きな径で形成されており、スペーサ52の孔100にロックつまみ16の軸部16Bを容易に挿通してスペーサ52を軸部16Bに取り付けることができるようになっている。
一方、ロックつまみ16の軸部16Bには図4に示すように環状の凸部112が形成されており、スペーサ52の孔100にロックつまみ16の軸部16Bを挿入し、スペーサ52の背面がつまみ部16Aに当接する位置付近まで移動させると、ロックつまみ16の軸部16Bの凸部112がスペーサ52の孔100の開口部前面側周辺に接触する。これにより、軸部16Bに対してスペーサ52がその位置で保持されやすくなっている。
また、同図(C)、(D)に示すように孔100には、爪110、110が対向した位置に形成されており、スペーサ52の孔100の爪110、110が図4に示した軸部16Bの凸部112に引っ掛かり、スペーサ52が軸部16Bから容易には抜け落ちないようになっている。
尚、このようにしてロックつまみ16に取り付けられたスペーサ52は、ロックつまみ16のつまみ部16Aや軸部16Bに対して回動可能な状態となっている。
基部102は、図5(B)のように背面側の面102Bが平面で形成される一方、正面側の面102Aは、ズームリング14の外周面の周方向の曲率と同じ曲率の曲面(円筒面)で形成される。即ち、図3のようにスペーサ52の凸部104がズームリング14の開孔部50に所定の向き(後述)で嵌入されて基部102の正面側の面102Aがズームリング14の外周面に当接する位置まで進入した際に、基部102の正面側の面102Aの一部のみがズームリング14の外周面に当接することがないように、ズームリング14の外周面の周方向の曲率と同じ曲率の曲面で形成されている。これにより、基部102の正面側の面102A全体がズームリング14の外周面に当接されるようになっている。
凸部104は、図5(A)に示すように基部102よりも小さい外径の円筒の左右両側を平面状に軸方向に切り欠いた外形を有し、それらの両側の側面104A、104Aの間隔がズームリング14の開孔部50の幅と略同じ寸法(わずかに小さい程度)となるように形成されている。これにより、図3に示すように、凸部104の両側の側面104A、104Aが開孔部50の幅方向を向いた状態のみで、開孔部50に嵌入されるようになっている。
また、図5(A)において凸部104の上記左右の側面104A、104Aと正面の面104Cとが交差する稜線と、上下の側面104B、104Bと正面の面104Cとが交差する稜線とは、同図(B)、(C)のように角R加工が施されており、凸部104がズームリング14の開孔部50に進入しやすいようになっている。即ち、正面の面104Cと、これと交差する側面104A、104A、104B、104Bとの稜線には角R加工が施されている。
尚、上記稜線に角R加工を施す場合に限らず稜線を平面で切り欠いた面取り加工を施してもよい。また、本明細書において、凸部104における正面の面104Cと、これと交差する側面104A、104A、104B、104Bとの稜線を角R加工又は面取り加工を施すとの意味は、そのような加工を施した場合と同様の形状にすることを示すもので、スペーサ52を成形した後、角R加工又は面取り加工を施す場合に限らず、このような加工を施したときの形状となるようにスペーサ52を成形する場合も含み、スペーサ52を加工、成形する方法は特定の方法に限定されない。
また、上記スペーサ52の凸部104の形状は、ズームリング14の開孔部50に対して特定の一方向を向いているときのみ、開孔部50に嵌入可能となるものであるが、これに限らず、例えば、凸部104を正面側から見たときに正方形となるように成形し、直交する2方向で凸部104が開孔部50に嵌入可能となるようにしてもよい。
以上のごとく構成されたロックつまみ16のスペーサ52の作用について説明すると、まず、フォーカスリング12及びズームリング14のロックが解除され、スペーサ52の凸部104がズームリング14の開孔部50から抜けている状態であるとする。このとき、ロックつまみ16を時計回りに回すと、スペーサ52もロックつまみ16の軸部16Bと共に回転する。そして、軸部16Bがフォーカスリング12の孔48に締め込まれていくと、スペーサ52がズームリング14と開孔部50に徐々に接近して行き、スペーサ52の凸部104の正面104Cがズームリング14に接触すると、開孔部50に進入可能な向き(図3参照)となったところで、軸部16Bの回転に逆らって回転が停止する。更にロックつまみ16を回転させていくと、スペーサ52の凸部104は、そのままの姿勢(向き)を維持して開孔部50の中に進入していく。そして、スペーサ52の基部102における正面側の面102Aがズームリング14の外周面に当接し、ロックつまみ16の時計回りの回転が略不能となると、フォーカスリング12及びズームリング14がロックされた状態となる。
これによれば、フォーカスリング12及びズームリング14の位置調整(フォーカス調整及び焦点距離調整)が終了し、ロックつまみ16を回転操作してロックする際に、その回転操作の力がフォーカスリング12やズームリング14の回転力として伝達しないという効果がある。即ち、ズームリング14の外周面にロックつまみ16と共に回転する任意の部材の一部のみが接触した状態であると、ズームリング14を一方向に回転させる力として伝達され、調整位置からずれる可能性がある。
一方、上記のように開孔部50の内部にスペーサ52の凸部104を嵌入させることによってロックつまみ16の回転操作の力は、ロックつまみ16を軸としてズームリング14を回転させる力として伝達される。一方、ズームリング14は、そのような回転は規制されており回転することはない。従って、ロックつまみ16の回転操作によってズームリング14の調整位置がずれるという不具合が防止され、本実施の形態の監視用レンズ装置10を採用した監視用カメラを所定の場所に設置してフォーカス調整や焦点距離調整を行う場合の作業効率の向上、作業時間の短縮、及び、労力の低減が図られ、監視用カメラで撮影された映像の画質も向上する。
図6は、上記実施の形態の監視用レンズ装置10を備えた小型の監視カメラ70を示す模式図である。図6に示す監視カメラ70は、ドーム状の外観を有しており、基台72、透明のケース部材74、およびケース部材74の内部に設けられ、監視用レンズ装置10を覆うカバー部材76を備えている。カバー部材76には、監視用レンズ装置10の先端部に対応した開口78が設けられている。詳細は省略するが、監視用レンズ装置10は基台72に対して角度を可変することができ、また、基台72に対して回転することができる。
本実施形態の監視用レンズ装置10によれば、ズームリング14に延長部15が設けられ、ズームリング14の前側部分がフォーカスリング12を覆うように延長されているため、フォーカスリング12の操作部(凹凸部42)とズームリング14の操作部(爪44)を近接して配置することが可能となる。そして、フォーカスリング12の操作部とズームリング14の操作部をともに監視用レンズ装置10の前側の端部近傍に配置することができ、フォーカスリング12、ズームリング14の双方を監視用レンズ装置10の前側の端部近傍で操作することができる。これにより、フォーカスリング12、ズームリング14を操作する際に、指先を監視用レンズ装置10の後側まで挿入する必要がなくなる。従って、図6のように監視用レンズ装置10が小型の監視カメラ70に搭載された場合に、カバー部材76の開口78が非常に小さい場合であっても、フォーカスリング12、ズームリング14を容易に操作することが可能となる。
また、フォーカスリング12、ズームリング14を固定するロックつまみ16を1つに集約し、監視用レンズ装置10の前側に配置したため、ロックつまみ16の操作も簡便かつ容易に行うことができ、位置ずれが生じにくいスペーサ52を使用したため、フォーカスリング12及びズームリング14を調整した位置に容易かつ適切に固定することができる。
以上、上記実施の形態の形態では、ロック機構のロックつまみ16に図2乃至図5に示したようなスペーサ52を取り付けてロックつまみ16によるフォーカスリング12及びズームリング14のロック時に調整位置がずれないようにしたが、スペーサ52は、ズームリング14の外周面とロックつまみ16のつまみ部16Aとの間のロックつまみ16の軸部16Bに取り付けられ、ロックつまみ16を回転させて軸部16Bをフォーカスリング12の孔48に締め込む際に、つまみ部16Aからズームリング14の外周面への押圧力を伝達し、回転力を伝達不能にするものであればよい。例えば、上記スペーサ52の代わりに図7に示すような構成としてもよい。
図7の構成によれば、ズームリング14の開孔部50の長孔方向に沿って開孔部50の両側に溝120、120が形成される。その溝120、120には、本体部130Aと脚部130B、130Bとから形成されたコの字状の押圧部材130の脚部130B、130Bの各々の先端部が嵌入される。尚、押圧部材130は、例えばプラスチックで一体成形されるものであってもよいし、板金のように金属によって一体成形されるものであってもよい。また、一体成形でなくてもよい。
そして、押圧部材130の本体部130Aの中央にも受けられた孔130Cに、図4と同様に構成されたロックつまみ16(つまみ部16A及び軸部16B)の軸部16Bが挿通される共に、その軸部16Bが図2及び図3と同様にズームリング14の開孔部50に挿通されてフォーカスリング12の孔48の雌ネジ48Aに螺合される。押圧部材130の脚部130B、130Bが溝120、120に嵌入された状態で、ロックつまみ16が締め込まれていくと、ロックつまみ16のつまみ部16Aが押圧部材130の本体部130Aをズームリング12の外周面に向けて押圧して、ズームフォーカスリング12及びズームリング14がロックされる。
これによれば、ロックつまみ16の回転力がフォーカスリング12及びズームリング14の回転力として伝達せず、ロックを解除した状態で調整したフォーカスリング12及びズームリング14の調整位置にずれを生じさせることがなく、フォーカスリング12及びズームリング14をロックすることができる。
以上、上記実施の形態では、本発明を監視用レンズ装置に適用した場合について説明したが、本発明は監視用に限らず操作リングをロックするロック機構を有するレンズ装置に適用できる。
また、上記実施の形態のように2つの操作リングが重なり合っているものに限らず、上記ズームリング14と同様の開孔部50を有する操作リングが鏡筒の所定の外周部に他の操作リングと重なり合うことなく設けられている場合に、その操作リングを開孔部50を挿通して鏡筒に設けられたネジ孔にロックつまみの軸部のネジを螺合させてロックつまみで操作リングをロックする場合のロック機構にも適用できる。本発明の対象となる操作リングの種類もフォーカスレンズやズームレンズ以外の移動可能なレンズを移動させる操作リングであってもよいし、アイリス(絞り)を開閉動作させる操作リングであってもよい。