JP2010217126A - 寸法測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物品を搬送する搬送装置を備えた寸法測定装置であって、前記搬送装置の搬送方向に沿って所定間隔をおいて配置され、該搬送装置で搬送される物品を検出する複数個の物品検出センサと、前記搬送中の物品の所定位置の両側端部を検出する側端部検出センサと、前記側端部検出センサの一定時間間隔で検出した信号について、一つの物品検出センサが物品を検出してから次の物品検出センサが前記物品を検出するまでの信号を前記の物品検出センサ間の距離に応じた位置に記憶し、少なくとも物品の側端部を前記側端部検出センサが検出しなくなるまで記憶するメモリと、前記メモリのデータから物品の外形寸法を算出する寸法算出手段と、を備える。
【選択図】図1
Description
そこで、搬送移動する物品に傾きがあっても、該物品の長さ、幅を正しく測定する装置として、搬送コンベアの搬送方向と平行な物品の長さを測定する光学的な手段による物品長測定機構と、前記コンベアの搬送方向と直交する方向の物品の幅及び位置を測定する光学的な手段による物品幅測定機構と、前記コンベアの搬送方向の物品の所定距離に対する前記物品幅測定機構による物品の複数部の位置により物品の傾斜角を測定する傾斜角測定機構と、前記物品長測定機構による測定長、前記物品幅測定機構による測定幅、前記傾斜角測定機構による傾斜角から物品の長さと幅を演算する演算機構とを備えることにより、搬送移動中の物品の長さと幅を正しく測定する測定装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、単一のコンベアの構成で物品の重さと長さを精度良く計測するためには、搬送する物品相互の間隔を十分に空けて搬送させなくてはならず、その結果、短時間で効率よく計測することができないという問題が生じる。その為、複数の搬送手段を縦一列に並べて使用する方法が用いられる。
前記搬送手段は複数(例えば、2台)のコンベアを物品の搬送方向に一列に並べて構成したもので、その複数のコンベアに跨って前記測定装置が配置された場合において、前記複数のコンベアの搬送速度にムラ(トルクにムラ)や物品の滑り等が生じた場合には、物品の搬送方向に沿った先端と後端を検出するセンサと、物品の幅を検出するセンサとエンコーダとに影響を与える為、搬送される物品の長さと幅を正しく計測することができないという問題を有する。
この搬送する物品の荷重位置により生じる応力によって、物品が搬送途中で遅く搬送されたり或いは搬送途中で速く搬送される現象が発生するため、物品を検出するセンサや、物品の幅を検出するセンサ及びエンコーダの測定値に大きな影響を及ぼし、その為に、物品を検出するセンサ及び物品の幅を検出するセンサは正しい測定値を出力することができず、仮に物品の傾きを補正したとしても、物品の輪郭(四隅とそれを結ぶ四辺)から該物品の真の長さと幅を求めることはできない。
前記物品検出センサは、前記搬送装置で搬送される物品が搬送路上の所定位置を通過したか否かを検出するもので、例えば、光学センサ(透過型、反射型)、音波(周波数)、レーザ等が利用される。そして、この複数個の物品検出センサは、搬送方向に沿って所定間隔(距離)をおいて配置されている。
前記側端部検出センサは、搬送移動する物品の外郭を非接触で検出して信号を出力するセンサであり、垂直方向における物品の高低差或いは物品の外側有り無しを検出するセンサであればどのようなものでも良く、例えば、光学式センサ、音波式センサ、レーザ式センサ等が挙げられる。具体的には、発光部と受光部とが一対となったセンサを、搬送路を挟んで上下に配置し、一定時間間隔で移動する物品を検出するように構成されている。
この側端部検出センサとしては、搬送路を跨ぐ門形フレームの水平辺部に前記センサの一方を長手方向に沿って一定間隔で多数配設し、前記水平辺部と対向する搬送路下方には前記センサの他方部材を対向配設した所謂ゲートセンサが挙げられる。
前記側端部検出センサが測定する物品の両端部の位置データとしては、座標データ(x軸:搬送方向、y軸:搬送方向と直交する方向、或いは搬送方向と平行な線(基準線)から直交する方向における物品の両端部までの距離データの何れでもよい。
上記手段により、搬送される物品のその時々の位置を検出し、物品の両側端部を正しい位置(搬送方向Xの値)に記憶し直し測定するので、傾き姿勢で搬送される物品の真の長さと幅を求めることができる。従って、複数の搬送装置の搬送速度にムラや搬送物品に滑りが生じた場合でも、物品の正しい寸法を測定することができる。
又、この側端部検出センサ(ゲートセンサの門形フレームにおける対向する垂直辺部)には物品の高さを検出する高さ検出センサを取り付けて、同時に物品の高さを検出するようにしてもよい(請求項3)。
この時、両方の搬送計量装置には前記背景技術の項で説明した応力が働いて各搬送計量装置の計量手段は、搬送する物品の荷重位置によって発生する斜め方向の応力が加わった荷重を測定するので正しい測定値を出力することができなくなるが、前記搬送計量装置は計量手段のみを備えた計量装置上に載置されているので、該計量装置の計量手段に前記応力が影響することはなく、前記計量装置の計量値が前記選択手段で選択される。それにより、物品の正しい長さ(縦)、幅(横)に加えて正しい重量値を得ることができる計量コンベアを構成できる。
又、物品毎の正しい計量値と計測値を表示手段に表示すると同時に、上位の管理装置へ送信するので、受信した管理装置は、正しい重量値(計量値)と計測値(長さ、幅、高さ等)に基づいて、例えば、出荷価格、販売価格等を算出することができる。
上記手段によれば、物品の長さを計測する側端部検出センサを2台の搬送計量装置の間に配置したことで、側端部検出センサで物品の長さが測定される以前に、1台目の搬送計量装置の計量手段による計量が終了する為、側端部検出センサの計測結果が1台目の搬送計量装置の機長に対応する長さであれば、該側端部検出センサを通過した時点で前記1台目の搬送計量装置の計量値が該物品の重量値として確定される。よって、計量効率を高めることができる。
上記手段によれば、物品の長さを計測する側端部検出センサを搬送装置と搬送計量装置の間に配置したことで、該側端部検出センサで長さが測定される以前に、搬送装置で物品が搬送されてから搬送計量装置の計量手段、或いは計量装置により計量を行なう為、物品が搬送され搬送装置に突入する時の負荷を減少させることが。そして、物品の側端部検出センサの計測結果が、搬送装置の機長に対応する長さであれば、該側端部検出センサを通過した時点で、計量装置の計量値が該物品の重量値として確定される。また、搬送計量装置の計量手段が故障した場合でも、搬送する全ての物品を計量装置により計量することができるので、機械や作業を止めることなく計量を行なうことができる。
又、請求項2記載の構成により、搬送装置が備えるパルス信号を発生する装置の出力値と、物品の幅を検出する側端部検出センサの検出値に基づき、物品検出センサ間の距離内で搬送された物品の輪郭を搬送軌跡に応じた正しい位置(搬送方向Xの値)に補正して測定するので、搬送する物品の真の長さと幅を求めることができる。従って、複数の搬送装置の搬送速度にムラや搬送物品に滑りが生じた場合でも、物品の正しい寸法を測定することができる。
又、請求項3記載の構成により、物品の長さ(縦)、幅(横)に加えて高さも測定することができる。これにより、例えば、運送料や品物預り料等の料金計算の基になる寸法「縦、横、高さ」を一度に測定することができる。
又、請求項4、5記載の構成により、物品の正しい長さ、幅に加えて正しい重量値を得ることができる。
更に、請求項6記載の構成により、現在、搬送計量している物品の計量値と計測値を目視確認することが容易にできる。それにより、寸法測定装置(計量コンベア)の動作状態を容易に確認することができる。
更に、請求項8記載の構成により、前記請求項4による効果に加えて、計量効率を高めることができる。
また、請求項9記載の構成により、前記請求項5による効果に加えて、機械や作業を止めることなく効率よく計量することができる。
又、前記搬送装置Aを構成するベルトコンベア1とベルトコンベア2に沿って物品を検出する物品検出センサ5a〜5hが所定間隔をおいて配置され、搬送の過程で物品の通過を検出する。
更にベルトコンベア1とベルトコンベア2との間には、搬送される物品Wの搬送方向と直交する方向の最外側両端(幅)、及び搬送される物品の端部(先端及ぶ後端)を非接触で検出し、その検出信号を出力するセンサ6’と、前記信号をサンプリングし、順次のサンプル値に基づいて物品の端部(搬送方向に沿った先端或いは後端)を判定して信号を出力し、この端部判定信号に基づいて前記パルス信号を計数し、且つ前記端部を基準とした移動方向と直交する物品の両端部の位置データを測定する信号処理回路とからなる側端部検出センサ6が配置されている。
前記側端部検出センサ6のセンサ6’は、発光部6aと受光部6bとが一対となったフォトセンサを、搬送路を挟んで上下に配置し、移動する物品を一定時間間隔で検出するように構成されている。この側端部検出センサ6としては、搬送路(搬送装置A)を跨ぐ門形フレーム7の水平辺部7aに前記センサ6’の一方、発光部6aを長手方向に沿って一定間隔で多数配設し、前記水平辺部7aと対向する搬送路下方には前記センサの他方、受光部6bが対向して配設された所謂ゲートセンサに構成されている。
1.物品Wの先端が側端部検出センサ6のセンサ6’で検出されることで、物品計測がス
タートする。
2.パルスエンコーダ3又は4からの出力値を計数する。
このパルスエンコーダによる計数の開始と終了は、前記側端部検出センサ6が、搬送
される物品Wの両側端部を一定時間間隔(例えば、3msec)で検出する度に繰り
返される。
3.側端部検出センサ6で、搬送される物品Wの両側端部を検出する。
前記物品Wの両側端部とは、図8に示す一側面f(基準面)から端部Y1、Y2まで
の距離或いは端部位置Y1、Y2のことである。
前記検出された物品Wの両側端部(Y1、Y2)とその時の搬送距離(物品Wの先端
検出からY1検出に対応する距離X1,物品Wの先端検出からY2検出に対応する距
離X2)をRAMの検出テーブル(図12参照)へ記憶すると同時に、計数したパル
スエンコーダ3、4の計数値も前記検出テーブルに記憶する。
上記2、3を側端部検出センサ6の一定時間間隔(例えば、3msec)の検出タイ
ミング毎に繰り返すことで、図2、表1、図12のようなデータを得る。この時点で
記憶される搬送距離(座標X1、座標X2)は、側端部検出センサ6の一定時間間隔
(例えば、3msec)に応じた距離(X)が記憶される。
前記距離(X)は、側端部検出センサ6が物品Wの先端を検出してからの移動距離で
あり、一定時間間隔(例えば、3msec)で物品Wが進む仮の距離が予めRAM2
5に記憶してある。
側端部検出センサ6を通過した物品Wが、それ以降、物品検出センサ(5a〜5h)
を通過したか否かを判定し、通過したと判定した時に次に進む。
5.図12の検出テーブルに記憶した物品Wの両側端部(座標Y1、座標Y2)を検出し
た時の物品Wの先端検出から搬送方向の移動距離(座標X1、座標X2)を、物品検
出センサ間の移動により正しい位置(距離)に記憶し直す補正を行なう。
以下に記載の通りに補正が行われる。
搬送される物品の輪郭補正処理が開始されるタイミングは、一つの物品検出センサが
物品の先端を検出してから次の物品検出センサが物品の先端を検出した時点で行われ
る。
例えば、図1に示す物品Wが矢印方向に搬送され、側端部検出センサ6で物品Wの先
端を検出してから、同図面の物品検出センサ(5c)が物品の先端を検出した時点で
最初の補正処理が行われ、次に行われる補正のタイミングは、物品検出センサ(5b
)が物品の先端を検出したタイミングで行われる。以降、前記各物品検出センサで物
品Wの先端が検出される毎に順次補正処理を行なう。
物品Wの長さがベルトコンベア1とベルトコンベア2に跨る長さである場合、ベルト
コンベア2(図1の搬送方向右側)の機長内に配置した物品検出センサ5c,5b,
5aがOFF(物品の先端検出)する毎に補正処理を行ない、物品検出センサ5aが
常にOFF(物品検出)の状態で、且つ、ベルトコンベア1(図1の搬送方向左側)
の機長内に配置した物品検出センサ5d〜5hの何れかのセンサがOFF(物品検出
)になっている場合は、ベルトコンベア1の機長内に配置した物品検出センサ5d〜
5hがON(物品の後端検出)する毎に補正処理を行なう。又、物品Wの後端部を側
端部検出センサ6が検出した場合には、その後端部が検出された時点で該物品Wの最
後の補正処理を行なう。
図12に示す検出テーブルに記憶した物品Wの両側端部(座標Y1、座標Y2)を正
しい搬送方向Xの値(座標X1、座標X2)に演算し検出テーブルへ記憶し直す方法
は、前記搬送中の物品Wの先端が検出された一つの物品検出センサから次の物品検出
センサが物品Wの先端を検出した間で、一定時間間隔(例えば、3msec)毎にメ
モリに記憶されたパルスエンコーダ3又は4から出力されたパルスを計数した計数値
をメモリより読み出し、前記物品検出センサ間の距離に応じて前記センサ間内で計数
した全計数値に対する夫々の計数値の比率に応じた搬送方向Xの値を算出し、図12
の検出テーブルの座標X1、座標X2に記憶し直す。
尚、図12に示す検出テーブルは、3msec毎の検出データをそのまま記載すると
紙面に収まらない関係上、説明のために30msec毎に集約した。
表1は、図12の検出テーブルで示した30msec毎に集約したデータを補正処理
の説明を行うため、図12の検出テーブルの行番号1から行番号2の間を表1の行番
号2−0から行番号2−9で示すように、物品検出センサ間で3msec毎に検出し
た集約前の検出データ値を示したものである(表1で四角に囲まれた箇所である)。
図2は表1又は図12の検出テーブルに記憶した搬送された物品Wの検出データを目
視してイメージできるように示した図で、(X1,Y1)は物品の一方端部の軌跡(
外郭)を表し、(X2,Y2)は物品の他方端部の軌跡(外郭)を表している。
図12の検出テーブルの行番号1から行番号2の間を詳細に示した表1を用い、物品
検出センサ間の移動で記憶された物品Wの両側端部(Y1、Y2)と対応するエンコ
ーダ計数値を使い補正の説明を行なう。
表1の行番号1は、側端部検出センサ6が物品Wの先端部を検出した検出データが記
憶され、行番号2−9は、物品検出センサ(5c)が物品Wの先端を検出した時の検
出データを記憶したセンサ間の最後のデータである。
表1の行番号1から行番号2−9までの検出データを、センサ間の距離をエンコーダ
計数値の合計値に対する各行のエンコーダ計数値の比率で、メモリ内に記憶された検
出テーブルの搬送方向Xの値(座標X1、座標X2)を記憶し直す。
例えば、メモリに記憶された表1に記載した行番号1から行番号2−9間が側端部検
出センサから物品検出センサまでの区間となる。その間の距離は1であり、行番号2
−0のX1、X2は前記区間距離である1の中で、エンコーダ計数値(23/222
)の比率に応じた搬送方向Xの値として、検出テーブルの行番号2−0のX1=1.
1、は、X1=1.104に、X2=1.1は、X2=1.104に記憶し直す。
次に行番号2−1は、エンコーダ計数値(23/222)の比率に応じた搬送方向
Xの値として、検出テーブルの行番号2−1のX1=1.2、は、X1=1.207
に、X2=1.2は、X2=1.207に記憶し直す。
次に行番号2−2は、エンコーダ計数値(22/222)の比率に応じた搬送方向
Xの値は、検出テーブルの行番号2−2のX1=1.3、は、X1=1.306に、
X2=1.3は、X2=1.306に記憶し直す。以下、検出テーブルの行番号2−
9まで上記と同様の方法で順次補正が行われ、次の補正は行番号2−9を起点として
次の物品検出センサが物品Wの先端を検出した時に前記同様の補正処理を行い、物品
Wの後端を側端部検出センサ6が検出するまで補正が行われる。
搬送される物品Wの物品検出センサ間の距離に応じて、エンコーダ計数値の合計値
に対する各行のエンコーダ計数値の比率で、搬送方向Xの値(座標X1、座標X2)
を記憶し直すので、物品検出センサ間の距離内で搬送された物品の輪郭を搬送軌跡に
応じた正しい搬送方向の値を補正することができる。
なお、前記に示した補正方法の他に、例えば、メモリに記憶された表1に記載した行
番号1から行番号2−9の区間を、各行の計数値を順次加算した値をそのセンサ間の
全計数値の比率を用いて、センサ区間の距離に応じた搬送方向Xの値を算出してもよ
い。どちらの方法を用いたとしても同じ補正結果が得られる。
又、パルスエンコーダの計数値は、搬送する物品Wを検出した物品検出センサと対応
する搬送装置(ベルトコンベア)と同期してパルス信号を出力するエンコーダ計数値
を使い搬送方向Xの値を算出するので、パルスエンコーダ3又は4の計数値いずれか
に切り替え計数値を使用する必要がある。その切り替える条件としては、側端部検出
センサ6で検出した物品Wの先端部から後端部までの全長を約半分にした時の長さが
、側端部検出センサ6を挟んで配置された何れのベルトコンベアに在るかでパルスエ
ンコーダ3、4のどちらの計数値を選択採用するかを判定する。尚、何れのパルスエ
ンコーダの計数値を選択採用するかの判定は、上記した長さによる判定に限らず、搬
送装置に掛かる荷重の変動、或いは物品Wが物品検出センサを遮っている数により、
パルスエンコーダ3又は4の計数値を選択採用するか判定してもよい。
6.物品Wの後端が側端部検出センサ6で検出されて一つの物品計測のエンドとなる。
図12の検出テーブルは、図1に示す寸法測定装置で物品Wをベルトコンベア1からベルトコンベア2に向けて搬送し、ベルトコンベア1とベルトコンベア2の間に配置した側端部検出センサ6が一定時間間隔(例えば、3msec)で物品Wを検出した時の両側端部及び該物品の端部(先端及び後端)の検出データと、その時のパルスエンコーダ3又はパルスエンコーダ4の計数値(パルスカウント値)と、物品検出センサの位置とをRAMに記憶する。この記憶された図12の検出テーブル(30msec毎に集約)を目視可能にしたイメージ図が図2であり、(X1,Y1)は物品の一方端部の軌跡(外郭)を表し(X2,Y2)は物品の他方端部の軌跡(外郭)を表している。
しかし、ベルトコンベア1とベルトコンベア2の速度に速度差(例えば、ベルトコンベア1の速度はベルトコンベア2の速度より遅い)がある場合、図4に示すイメージ図のようにプロットされる点は直線上に並ばず、凸凹に並ぶ、或いは、例えばベルトコンベア1の速度がベルトコンベア2の速度より速い場合には、移動距離X方向における物品の幅Yの点が少ない現象(側端部検出センサ6を速く物品が通過する)が発生することになる。即ち、ただ単に、時系列に記憶した検出データをそのまま使ったのでは、外的負荷或いは応力等による影響がそのまま反映されてしまう為、正しい物品の輪郭を導き出すことはできない。その為に、物品Wを検出した物品検出センサ間の距離のエンコーダ計数値の比率でもってX1及びX2についてそれぞれ搬送方向Xの値を算出し、該算出された搬送方向Xの値を検出テーブルに記憶し直すことにより、図3に示すイメージ図のように正しい物品の輪郭に近づけて座標をプロット(補正)することができる。尚、前記図3及び図4のX軸は移動距離であり、Y軸は側端部検出センサ6で検した物品Wの両側端部の座標を表している(30msecに集約したプロット図)。
表1は図12の検出テーブルで示した30msec毎に集約したデータを補正処理の説明を行うため、図12の検出テーブルの行番号1から行番号2の間を表1の行番号2−0から行番号2−9に示し、物品検出センサ間で3msec毎に検出した集約前の検出データ値を示す。(表1で四角に囲まれた箇所である)
図12の検出テーブルの行番号1から行番号2の間を詳細に示した表1を用い、物品検出センサ間で記憶された物品Wの両側端部(Y1,Y2)と対応するエンコーダ計数値を使い補正の説明を行う。
表1の行番号1は、側端部検出センサ6が物品Wの先端部を検出した検出データが記憶され、行番号2−9は、物品検出センサ(5c)が物品Wの先端を検出した時の検出データを記憶したセンサ間の最後のデータである。
表1の行番号1から行番号2−9までの検出データを、センサ間の距離に応じてエンコーダ計数値の合計値に対する各行のエンコーダ計数値の比率で、メモリ内に記憶された検出テーブルの搬送方向Xの値(座標X1、座標X2)を記憶し直す。
例えば、メモリに記憶された表1に記載した行番号1から行番号2−9までの検出データが側端部検出センサから物品検出センサまでの区間距離となる。その間の距離は1であり、行番号2−0のX1、X2は、前記区間距離である1の中で、エンコーダ計数値(23/222)の比率に応じた搬送方向Xの値として、検出テーブルの行番号2−0の座標X1=1.1は座標X1=1.104に、座標X2=1.1は座標X2=1.104に記憶し直す。
次に行番号2−1は、エンコーダ計数値(23/222)の比率に応じた搬送方向Xの値として、検出テーブルの行番号2−1の座標X1=1.2は座標X1=1.207に、座標X2=1.2は座標X2=1.207に記憶し直す。
次に行番号2−2は、エンコーダ計数値(22/222)の比率に応じた搬送方向Xの値は、検出テーブルの行番号2−2の座標X1=1.3は座標X1=1.306に、座標X2=1.3は座標X2=1.306に記憶し直す。以下、検出テーブルの行番号2−9まで上記と同様の方法で順次補正を行い、次の補正は行番号2−9を起点として次の物品検出センサが物品Wの先端を検出した時に前記同様の補正処理を行い、物品Wの後端を側端部検出センサ6が検出するまで補正が行われる。
搬送される物品Wの物品検出センサ間の距離に応じて、エンコーダ計数値の合計値に対する各行のエンコーダ計数値の比率で、搬送方向Xの値(座標X1、座標X2)を記憶し直すので、物品検出センサ間の距離内で搬送された物品の輪郭を搬送軌跡に応じた正しい搬送方向の値を補正することができる。
最終的に、図12の検出テーブルに記憶された検出データに基づき、最小二乗法によりX1,Y1或いはX2,Y2の座標を通る物品Wの四辺となる直線を引き、各直線が交わる交点(四点)が物品Wの四隅となり、物品Wの輪郭が分かる。
この方法により、例えば、直角要素をもたないゴルフバッグ等であったとしても、実物により近づけた寸法を導き出すことができる。この結果により、運送業者或いは空港等の荷物預り所で預る物品の料金を算出する時の三辺(縦、横、高さ)を簡単に算出することができる。
図示の実施例は、前記寸法測定装置を計量コンベアと組み合わせた装置で、前記寸法測定装置を構成する搬送装置Aが、物品を搬送する搬送手段10aのみを備えた搬送装置10と、物品を搬送する搬送手段11aと前記搬送手段11aで物品Wを搬送しながら重量を計量する計量手段11bを備えた搬送計量装置11を、計量手段12bのみを備えた計量装置12上に、物品の搬送方向が一直線となり連続して搬送し得るように直列且つ隣接して積載されて構成されている。
そして、前記搬送装置10の終端と搬送計量装置11の始端との間に、搬送される物品Wの両側端部及び該物品Wの端部(先端及び後端)を検出する側端部検出センサ(ゲートセンサ)13が、又、前記搬送装置10と搬送計量装置11には夫々のコンベアの搬送に同期してパルス信号を発生するパルスエンコーダ14、15が、更に前記搬送装置10と搬送計量装置11の側部には該搬送装置10から搬送計量装置11へと搬送される物品Wの移動を検出する物品検出センサ(フォトセンサ)16a〜16hが搬送方向に沿い所定間隔を置いて配置されている。
又、前記搬送計量装置11の計量手段11bは搬送手段11aのフレームの四隅下部に配置され、該計量手段11bは計量装置12の支持フレーム12a上に載置される。
これにより、搬送装置10から搬送計量装置11に乗り移る物品Wの高さ(搬送面から鉛直方向に延びる物品の高さ)を計測し得るようになっている。
図9は上記した寸法測定装置の制御関係のブロック図で、搬送装置10、搬送計量装置11、計量装置12の動作制御とコントロールを行なうCPU23と、制御を行なうプログラムを記憶するROM24と、搬送計量装置11、計量装置12の計量手段11b、12bからの計量値を記憶したり、側端部検出センサ13の検出センサ20、21からの出力値及び計測値、更に重量算出のワークエリア等を記憶するRAM25と、物品Wの計測値及び重量、搬送手段10a,11aで搬送される物品Wに関する情報等を表示する表示部26と、計量手段11b,12bのメンテナンスや予め設定する情報の入力時に操作する入力操作部27と、エラー及び緊急の時に注意を喚起させる為の音声出力部(報知手段)28と、上位装置(管理装置)とのデータ通信を行なう通信部29と、接続機器とのI/Oインターフェース30と、物品を搬送する搬送装置10の搬送部(搬送手段10a)31と、発光部と受光部とが一対をなし搬送移動する物品を検出する物品検出センサ(フォトセンサ)16a〜16h)32と、物品Wの幅と高さを検出する長さ検出部(側端部検出センサ13)33と、物品Wを搬送する搬送計量装置11の搬送部(搬送手段11a)34と、搬送計量装置11上に載置された物品Wの重量を計量する計量部[1](計量手段11b)35と、計量装置10上又は搬送装置10と搬送計量装置11とに跨って載置される物品Wの重量を計量する計量部[2](計量手段12b)36等で構成されている。前記計量部35、36はA/D変換器を含む。尚、前記報知手段は、音声出力部の他に、赤色回転灯などを装備してもよい。その場合、回転灯などは前記長さ検出手段(側端部検出センサ13)を装備するフレーム19に取り付けるようにしてもよい。
S101…プログラムを終了するか否かの判定をする。表示部に表示されている「終了」
或いは入力操作部に設けられた「終了」ボタンが押されたか否かの判定。押さ
れた場合(YES)はエンドへ、それ以外(NO)はS102へ進む。
前記「終了」が押されたか否かの判定に限らず、電源OFF「終了」としても
よい。
S102…作業開始か否かの判定をする。具体的には表示部に表示されている「開始」、
或いは入力操作部に設けられた「開始」ボタンが押されたか否かの判定。押さ
れた場合(YES)はS103へ進み、それ以外(NO)はS101へ戻る。
前記「開始」が押されたか否かの判定に限らず、電源ON「開始」としてもよ
い。
S103…搬送装置10の搬送手段10aと搬送計量装置11の搬送手段11aを始動さ
せる。
S104…現在、エラー状態にあるか否かを判定する。具体的には、搬送計量装置11、
計量装置12の各計量手段が計量不能の状態、搬送装置10、搬送計量装置1
1の各搬送手段に異常があり物品を搬送できない状態、物品検出センサ16a
〜16h、側端部検出センサ(ゲートセンサ)13に異常がある場合等、検出
されたエラーがあるか否かの判定。異常がある場合(YES)は、その異常内容
を表示部へ表示しS105へ進み、異常がない場合(NO)はS106へ進む。
ンが押されたか否かの判定をする。「解除」が押された場合はS103へ戻る
。
物理的な原因によるエラーの場合、作業者によって対策(処置)されていない
場合には、「解除」ボタンを押せないようにしてもよい。
S106…側端部検出センサ(ゲートセンサ)13により物品Wの先端部が検出されたか
否かを判定する。先端を検出した場合(YES)はS107へ進み、先端を検出
していない場合(NO)はS104へ戻る。
S107…パルスエンコーダ14、15からのパルス出力を計数する。
S108…側端部検出センサ(ゲートセンサ)13にて搬送される物品Wの両側端部の座
標を検出すると同時に、該物品Wの高さを光センサで検出し、RAM25の検
出テーブル(図12参照)へ記憶する(図12に前記高さ検出データは不図示
)。
また、パルスエンコーダ14,15の計数値をRAM25の検出テーブルへ記
憶する。
前記検出する時間の間隔(例えば、3msec)は、搬送手段(ベルトコンベ
ア)の搬送スピードに応じて変化するようになっている。搬送手段の搬送スピ
ードは、メンテナンスモードで設定され、RAM25の条件設定エリアに記憶
される。
び計量装置12の計量手段12b(計量部[2]36)が計測し、その計測値
をRAM25の重量記憶エリアへ記憶する。具体的には、前記検出テーブルの
行番号毎に計量部1と計量部2それぞれの重量記憶エリアを設けて、このエリ
アに記憶する。
S110…搬送手段10a,11aで移送(搬送)される物品Wのイン(IN)とアウト
(OUT)を検出する物品検出センサ16a〜16hにより、物品Wがどの位
置まで搬送されてきたかを判定する。具体的には、搬送装置10、搬送計量装
置11に沿って配置した物品検出センサ16a〜16h(フォトセンサ)で物
品Wの通過を検出する。通過の検出とは、物品Wの先端或いは後端を前記物品
検出センサ16a〜16h(フォトセンサ)が順次検出することである。
側端部検出センサ(ゲートセンサ)13を挟んで下流側に配置した物品検出セ
ンサ16a〜16cがON(否検出)の時(NO)は物品Wが搬送されてきてい
ないと判断しS112へ進み、物品検出センサ16cがOFF(検出)の時(
YES)は物品Wが搬送されてきたと判断しS111へ進む。2個以上の物品検
出センサを使い、一定間隔でON/OFFを各センサで検出し、物品Wの通過
を検出する。
S111…前記物品検出センサ16a〜16hのON/OFFの何れかのタイミングが、
一つの物品検出センサが物品Wを検出してから次の物品検出センサが物品Wを
検出したタイミングで、RAM25の検出テーブル(図12参照)に記憶され
た物品Wの両側端部とパルスエンコーダ14又はパルスエンコーダ15の計数
値により、物品検出センサ間の距離に、該センサ間の通過時にカウントされた
エンコーダ計数値の合計値に対する各エンコーダの計数値の比率で物品Wの搬
送方向Xの値(座標X1、座標X2)が補正演算され、RAM25の検出テー
ブル(図12参照)に記憶され直す。
尚、物品Wの長さが搬送計量装置11と搬送装置10に跨る長さである場合、
搬送計量装置11(図5の搬送方向右側)の機長内に配置した物品検出センサ
16c,16b,16aがOFF(先端検出)する毎に補正処理を行ない、物
品検出センサ16aが常にOFF(検出)の状態で、且つ、搬送装置10(図
5の搬送方向左側)の機長内に配置した物品検出センサ16d〜16hの何れ
かのセンサがOFF(検出)になっている場合は、搬送装置10の機長内に配
置した物品検出センサ16d〜16hがON(後端検出)する毎に補正処理を
行なう。
又、パルスエンコーダ14または15の計数値の切り替えは、物品Wが物品検
出センサを遮っている数によりどのエンコーダの計数値を選択採用するかを判
定する。また、搬送装置に掛かる荷重の変動でパルスエンコーダ14、15の
どちらの計数値を選択採用するか判定してもよいし、側端部検出センサ13で
検出した物品Wの先端部から後端部までの全長の約半分の長さが、側端部検出
センサ13を挟んで配置された何れのベルトコンベアにあるかでパルスエンコ
ーダ14、15のどちらの計数値を選択採用するか判定してもよい。
かを判定する。後端部を検出した場合(YES)は、後端部を検出した区間の物
品検出センサ間の距離にセンサ間のエンコーダ計数値の合計値に対する各エン
コーダの計数値の比率で物品Wの輪郭座標の補正演算を行いS113へ進み、
後端部を検出していない場合(NO)はS107へ戻る。
S113…搬送された物品Wの計量値は、側端部検出センサ(ゲートセンサ)13により
物品Wの先端部から後端部までを検出した期間中のパルスエンコーダ14,1
5のカウント値に基づいて算出された搬送時の物品Wの長さに基づいて、計量
手段11b、12bからの計測値を記憶したRAM25の重量記憶エリアの中
から選択し決定する。
その選択決定は、例えば、算出された物品Wの長さが440mm以下の場合は
S114へ進み、物品Wの長さが441mm以上1050mm以下の場合或い
は1051mm以上の場合はS115へ進む。尚、計測及び計量時に異常が生
じた場合や算出された物品Wの重量が異常を示す値であった場合には、異常が
発生している旨とその原因とをRAM25のワークエリアへ記憶しS117へ
進む。前記計量値として計量手段(秤)11b又は12b何れの計量値を選択
するかは、予めRAM25に記憶した秤選択情報に基づいて決定する。
S114…小さい物品(長さの短い物品)が搬送されたので、RAM25の重量記憶エリ
アの中から計量手段11b(計量部[1]35)の計測値を選択し、その計測
値に基づいて重量を算出しS116へ進む。
連続して搬送される複数物品毎の重量確定は、前記長さを検出するセンサでの
通過時間(ONからOFFまでの時間)と搬送スピードと前記RAM25に連
続して記憶された計量手段11bの計測値により、物品単位の周期変動毎に切
り出すことができるので、切り出された計測値毎に夫々の物品の重量を周知慣
用技術である移動平均等で算出して搬送される物品の重量を順次確定させる。
ら計量手段12b(計量部[2]36)の計測値を選択し、その計測値に基づ
いて重量を算出しS116へ進む。
連続して搬送される複数物品毎の重量確定は、前記長さを検出するセンサでの
通過時間(ONからOFFまでの時間)と搬送スピードと前記RAM25に連
続して記憶された計量手段12bの計測値により、物品単位の周期変動毎に切
り出すことができるので、切り出された計測値毎に夫々の物品の重量を周知慣
用技術である移動平均等で算出して搬送される物品の重量を順次確定させる。
S116…計測時、搬送時、算出或いは演算処理中、及び各種センサの異常があったか否
か等がRAM25のワークエリアに記憶されているので、この情報に基づいて
判定を行なう。異常ありと判定した場合(YES)はS117へ進み、異常無と
判定した場合(NO)はS119へ進む。
S117…異常(エラー)の内容を表示部26へ表示する。
S118…搬送手段10a,11aを停止させ、S104へ戻る。
S119…補正演算されRAM25の検出テーブル(図12参照)に記憶された物品Wの
検出データを基に、(X1,Y1)或いは(X2,Y2)を通る直線を最小二
乗法により物品Wの四辺となる直線を引き、各直線が交わる交点(四点)が物
品Wの四隅となる。そして、この四辺形の傾きを少しずつ変えながらその都度
、4点のX方向、Y方向のそれぞれの長さの積を求めて、この積の値が最小に
なる傾きでのX方向とY方向の長さにより物品の長さ寸法(長さ、幅)を算出
する。
この時、高さ寸法もこの演算処理の中で算出される。そして、この値を基に、
例えば運送業者或いは空港等の荷物預り所であれば、前記物品の寸法(長さ、
幅、高さ)と重量に基いて料金を算出す
る。
、重量、料金等を表示する。(表示される情報は、物品Wの搬送順とそれに対
応する寸法、重量、料金等を項目名と、それに対応する値を示す二次元の表で
随時表示を行なう。)
前記計量データの表示は、現在搬送されている物品が計量され変動していく値
が随時表示され、重量が算出され確定されると確定された重量が固定表示され
る。
S121…前記実績をRAM25の実績記憶エリアに記憶すると共に、上位管理装置へ送
信する。常に上位管理装置に随時送信する場合にはRAM25の実績記憶エリ
アに記憶しなくてもよい。
S122…作業が完了したか否か、或いは中断するかの判定を行なう。作業完了及び中断
の場合(YES)はS101へ戻り、完了していない場合(NO)はS104へ戻
る。
即ち、前記実施例1の計測動作を示す図10のフローチャートとの関係で説明すると、S113の秤選択で、物品Wの長さ[小]、[中]、[大]に応じて計量手段11b、計量手段10b、計量手段12bが夫々選択される。即ち、S113から分岐する秤は3個になり、夫々の計量手段の計量値に基づいて重量が算出される。
(1)実施の形態では、計量手段(計量部)として起歪体にひずみゲージを貼り付けたロードセルを用いているが、サーボシステムとしてまとまった電磁力平衡式、金属音叉振動式、弦振動式、静電容量式、圧電式、磁歪式、ジャイロ式、或いは油圧式の荷重計を用いて構成してもよい。
(2)実施の形態では、物品の長さを計測する側端部検出センサとして光センサを用いて該光センサによる検知時間(ONからOFFまでの時間)と搬送手段の搬送速度より物品の長さを算出する方式を示したが、これに限定されず、搬送路に沿って複数個の光センサを配置し計測する方式等、何れでもよい。
(3)実施の形態では、計量装置上に積載する直列配置の搬送計量装置は2台であるが、積層載置する搬送計量装置の台数は2台に限らず、3台以上でもよい。
(4)秤選択情報のようなテーブルはRAM(記憶手段)に記憶することに限らず、このデータをプログラム内に持ってもよい。
(5)実施の形態では、側端部検出センサ(ゲートセンサ)による物品の両側端部の位置データの検出は、座標(X1,Y1)と(X2,Y2)として出力する方式に限らず、例えば搬送方向と平行な基準線(X軸)から直角に交差する搬送路の幅方向(Y軸)における物品の両側端部までの距離で出力する方法でもよい。
(6)実施の形態では、搬送装置の搬送に同期したパルス信号を発生させる装置を用い、そのパルス信号を計数し、該計数された値を用いて外形の補正を行っているがこれに限らず、側端部検出センサが一定時間間隔で検出した信号(位置データ)とその検出数とに基づいて、物品検出センサ間の距離に前記検出数の比率位置に前記検出した物品Wの両側端部をメモリに記憶するようにしても良い。
これにより、エンコーダ等の装置が無くても物品の外形を補正し物品の正しい寸法を求めることができるとともに、部品点数を減らすことができるので経済的である。
(7)実施の形態では、一つの物品検出センサが物品Wの先端或いは後端を検出してから次の物品検出センサが物品Wの先端或いは後端を検出する毎に物品検出センサ間の距離に応じて側端部検出センサが検出した物品の両側端部の位置データを計数値の比率に応じた搬送方向Xの値を算出し直しメモリへ記憶するように補正を行っているがこれに限らず、複数の搬送される物品W毎の先端から後端までを検出した両端部の位置データとエンコーダ計数値と物品検出センサの位置とを順次連続させてメモリへ記憶し、前記記憶した物品Wの両端部の位置データとエンコーダ計数値と物品検出センサの位置とに基づいて、ゲートセンサが物品Wの後端を検出した際に搬送された物品W全体の外形補正を行っても良い。これにより、順次搬送される大小様々な複数の物品Wの外形とその寸法を絶え間なく正しく求めることができる。
(8)実施の形態では、側端部検出センサ6の検出とパルスエンコーダから出力されるパルスの計数とを一緒に検出テーブルへ記憶しているがこれに限らず、側端部検出センサ6が検出する物品Wの両側端部の位置データの検出と、パルスエンコーダから出力されるパルスカウント(計数)とを分け並列で実行し、それぞれの値をRAM25に検出テーブルとエンコーダ計数テーブル(不図示)とに分けてメモリへ記憶させてもよい。
具体的には、エンコーダ計数値の計数の仕方を側端部検出センサ6の検出とは別に、搬送される物品Wの先端を基準として各々の物品検出センサ間でパルスエンコーダ3及び4から出力されたパルス信号を計数し、物品検出センサ位置と共に記憶する先端基準と、前記パルス信号の計数値を物品Wの後端を基準として行う後端基準との2通りを同時に並列で実行し、先端基準及び後端基準それぞれの計数値をRAM25のエンコーダ計数テーブルへ記憶させるものである。
先端基準とは、物品Wを側端部検出センサ6(ゲートセンサ)が一定時間間隔で検出するタイミングで、物品Wの先端が各物品検出センサ間を通過する毎に通過した物品検出センサ位置と各物品検出センサ間のエンコーダ計数値をRAM25のエンコーダ計数テーブルの先端基準エリアへ記憶し、側端部検出センサ6(ゲートセンサ)が物品Wの先端を検出した時点で基点(基点フラグ)を先端基準エリアへ記憶し、側端部検出センサ6(ゲートセンサ)が後端を検出した時点で終点(終点フラグ)を先端基準エリアへ記憶する。
後端基準とは、物品Wを側端部検出センサ6(ゲートセンサ)が一定時間間隔で検出するタイミングで、物品Wの後端が各物品検出センサ間を通過する毎に通過した物品検出センサ位置と各物品検出センサ間のエンコーダ計数値をRAM25のエンコーダ計数テーブルの後端基準エリアへ記憶し、側端部検出センサ6(ゲートセンサ)が物品Wの先端を検出した時点で基点(基点フラグ)を後端基準エリアへ記憶し、側端部検出センサ6(ゲートセンサ)が後端を検出した時点で終点(終点フラグ)を後端基準エリアへ記憶する。
RAM25のエンコーダ計数テーブルに記憶された先端基準と後端基準のそれぞれのメモリ領域よりエンコーダ計数値と、側端部検出センサ6(ゲートセンサ)が検出した物品Wの両側端部の位置データを記憶した検出テーブルとを読み出し、物品Wの先端を検出した基点(基点フラグ)位置にそれぞれの値(検出データ)をRAM25のメモリ領域内のワークエリアに並べ、先に先端基準のエンコーダ計数値を用い、物品Wの先端が物品検出センサ5aに有り、且つ物品Wの後端がコンベア1側にある場合には、物品Wの後端部を挟む物品検出センサ間の後端基準のエンコーダ計数値を用いるように切り替える、この切り替えを行うことにより各センサ間のエンコーダ計数値に基づいて、各センサ間の距離に応じて物品Wの両側端部を適切なエンコーダ計数値の比率に応じて物品Wの搬送方向Xの値を算出し直し記憶させることができる。尚、先端基準と後端基準の計数値でパルスエンコーダ3或いは4の何れを使うかは、側端部検出センサ6(ゲートセンサ)が検出した物品Wの先端と後端の半分が何れの基準側に有るかにより選択するものとする。
この方法を用いることにより、複数の搬送装置の搬送速度にムラや搬送物品に滑りが生じた場合であっても、物品の輪郭をより正しい位置(搬送方向Xの値)に記憶し直すことができ、物品Wの寸法(長さ、幅)を更に精度良く求めることができるという効果を奏する。
(9)計量部1の設置位置はコンベア2に代えてコンベア1側であってもよい。
(10)パルスエンコーダはコンベア1、2のベルトの速度を直接計測することに限らず、コンベア1、2の駆動モータに連結したものでもよい。
1…ベルトコンベア 2…ベルトコンベア
3,4…パルスエンコーダ 5a〜5h…物品検出センサ
6…側端部検出センサ 10…搬送装置
10a…搬送手段 11…搬送計量装置
11a…搬送手段 11b…計量手段
12…計量装置 12b…計量手段
13…側端部検出センサ 14…パルスエンコーダ(搬送装置10)
15…パルスエンコーダ(搬送計量装置11)
26…表示部 28…音声出力部(報知手段)
Claims (9)
- 物品を搬送する搬送装置を備えた寸法測定装置であって、
前記搬送装置の搬送方向に沿って所定間隔をおいて配置され、該搬送装置で搬送される物品を検出する複数個の物品検出センサと、
前記搬送中の物品の所定位置の両側端部を検出する側端部検出センサと、
前記側端部検出センサの一定時間間隔で検出した信号について、一つの物品検出センサが物品を検出してから次の物品検出センサが前記物品を検出するまでの信号を前記の物品検出センサ間の距離に応じた位置に記憶し、少なくとも前記物品の側端部を前記側端部検出センサが検出しなくなるまで記憶するメモリと、
前記メモリのデータから該物品の外形寸法を算出する寸法算出手段と、
を備えたことを特徴とする寸法測定装置。 - 前記搬送装置は、
搬送に同期したパルス信号を発生する装置を更に備え、
前記側端部検出センサが物品を検出している間前記パルス信号を計数し、前記物品検出センサが物品を検出する毎に、前記物品検出センサ間の距離に基づいて、前記パルス信号の計数値に応じた位置に前記物品の検出した両側端部のデータを前記メモリに記憶することを特徴とする請求項1記載の寸法測定装置。 - 前記側端部検出センサは、前記搬送装置で搬送される物品の高さを検出する高さ検出センサを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の寸法測定装置。
- 前記搬送装置は、
物品を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で物品を搬送しながら重量を計量する計量手段を備えた1つ以上の搬送計量装置を、計量手段のみを備えた計量装置上に、物品の搬送方向が一直線となり連続して搬送し得るように直列且つ隣接して配置し、
前記側端部検出センサで計測された物品の計測値に応じて、前記1つ以上の搬送計量装置、計量装置から出力された計量値を選択する選択手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の寸法測定装置。 - 前記搬送装置は、
物品を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で物品を搬送しながら重量を計量する計量手段を備えた搬送計量装置と、計量手段を備えず搬送手段のみを備えた搬送装置を、計量手段のみを備えた計量装置上に、物品の搬送方向が一直線となり連続して搬送し得るように直列且つ隣接して配置し、
前記側端部検出センサで計測された物品の計測値に応じて、前記搬送計量装置、計量装置から出力された計量値を選択する選択手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の寸法測定装置。 - 前記選択手段で選択された計量値と、前記側端部検出センサで計測された計測値を表示する表示手段を備えていることを特徴とする請求項4又は5記載の寸法測定装置。
- 前記表示手段に表示した表示内容を、上位の管理装置へ送信する通信手段を備えていることを特徴とする請求項6記載の寸法測定装置。
- 前記搬送装置を構成する搬送計量装置が2台で、その2台の搬送計量装置の間に前記側端部検出センサが配置されていることを特徴とする請求項4記載の寸法測定装置。
- 前記搬送装置を構成する搬送計量装置が1台、搬送装置が1台で、その搬送計量装置と搬送装置の間に前記側端部検出センサが配置されていることを特徴とする請求項5記載の寸法測定装置。
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