JP5554189B2 - 計量コンベア装置 - Google Patents
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また、計量コンベア装置には、下記特許文献1に記載されているように、複数の計量コンベアを縦列配置した多連秤装置が含まれる。多連秤装置は、移動中の被計量物が一つの計量コンベアに単独で載る状態のとき、その計量コンベアで被計量物の重量を測定し、また、被計量物が複数の計量コンベアに跨る長さを有するとき、複数の計量コンベアの測定値を加算して被計量物の重量を算出する。
そのため、被計量物が計量コンベアに単独で載っている時間が、フィルタ処理に要する時間を超えていない場合は、被計量物の精確な計量ができない。
従来から、被計量物の計量コンベア上での滞留時間を知るため、計量コンベアの搬入口や搬出口に近接スイッチや光電センサなどの物理センサを置いて貨物の通過時間を検知することが行われている。
このトラッキングのため、従来から、貨物に付したコードをコードスキャナで読み取り、コードで特定した貨物と、測定データとを関連付けることが行われている。
貨物の間隔が詰まり、その結果、計量コンベア上に複数の貨物が滞留する状況では、被計量物の単独での滞留時間を、搬入・搬出口の光電センサだけで測定することはできない。
また、多連秤では、貨物の間隔が詰まると、個々の計量コンベアの測定データや、複数の計量コンベアの加算データを、どの貨物に紐付ければよいか、判断が難しくなる。
ステートマシンは、予め決められた複数の状態を、決められた条件に従って、決められた順序で遷移するものであり、ソフトウエアで動作が規定されたマイクロコンピュータや、論理デバイスによって実現される。この装置では、被計量物が計量コンベア上に単独で滞留している状態の時間を精確に求めることができる。
また、この計量コンベア装置では、トラッキング処理を精確に行うことができる。
多連秤を構成する各計量コンベアでの被計量物の単独滞留時間や、複数の計量コンベアの計測値を加算して一つの被計量物の重量を算出する多連計量コンベアでの被計量物の単独滞留時間を精確に求めることができる。
この計量コンベア装置では、トラッキング処理を精確に行うことができる。
貨物ステートマシンが被計量物に対して割り当てたステートマシンは、搬出位置の被計量物検知センサが、その被計量物の搬出を検出した後、エンコーダの検知信号から、計量コンベアの搬送距離が一定距離に達したことを確認した時点で削除される。こうすることで、計測データの算出が被計量物の搬出後に及んでしまった計測データを被計量物に紐付けることができる。
貨物ステートマシンにより複数の被計量物に割り当てられた複数のステートマシンは、先入れ先出しのデータ構造を持ってリンクしており、トラッキング部は、この複数のステートマシンの最初のステートマシンに計量値を与える。最初のステートマシンは、計量値を未だ受け取っていない場合には、その計量値を受け取り、既に計量値を受け取っている場合には、その計量値を次のステートマシンに送る。次のステートマシンも同様に、計量値の受け取り、または、さらに次のステートマシンへの計量値の送付を行う。こうすることで、各被計量物のステートマシンに計量値を紐付けることができる。
また、計量値を被計量物に対して的確に紐付けることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る計量コンベア装置を示している。
この装置は、駆動プーリ21及び従動プーリ22の間に掛け渡された無終端ベルト23と、駆動プーリ21に回転力を与えるモータ24と、重量を検出するロードセル(重量センサ)13と、無終端ベルト23による貨物の搬送経路の前端及び後端に設置された光電センサ(被計量物検知センサ)10、11と、計量コンベアを制御する制御部30とを備えている。
光電センサ10、11は、無終端ベルト23を間に挟んで設置された発光素子と受光素子とから成り、受光素子で受光されている発光素子の光が貨物により遮光されることで、貨物が検知される。
ステートマシン33は、ソフトウエアで動作が規定されたマイクロコンピュータや、論理デバイスによって実現される。
また、この状態が維持された後、貨物Aを検知した光電センサ11から、貨物の検知信号が入力すると(図2(c)の状態)、この検知信号をイベントとして、時間非計時の状態に状態遷移し、タイマ34の時間計時を止め、その間に計測した計測時間を計量判定部32に出力する。
また、図2(a)の状態の後、貨物Cを検知した光電センサ10から、貨物の検知信号が入力すると(図2(d)の状態)、この検知信号をイベントとして、時間非計時の状態に状態遷移し、タイマ34の時間計時を止め、その間に計測した計測時間を計量判定部32に出力する。
その後、図2(c)または図2(d)の状態になると、時間非計時の状態に状態遷移し、タイマ34の時間計時を止め、その間に計測した計測時間を計量判定部32に出力する。
なお、ここでは、光電センサを用いて貨物を検知しているが、近接スイッチなど、その他の被計量物検知センサを用いても良い。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る多連秤装置を示している。
この装置は、縦列配置された計量コンベア51と計量コンベア52とを有し、計量コンベア51と計量コンベア52との連結位置に光電センサ42が設置され、計量コンベア51の他端に光電センサ41が、また、計量コンベア52の他端に光電センサ43が、それぞれ設置されている。
制御部30の構成は、第1の実施形態と同じであるが、計量部31には、計量コンベア51の重量センサ511の検出信号と、計量コンベア52の重量センサ521の検出信号とが入力し、また、ステートマシン33には、光電センサ41、42、43の検知信号が入力する。
貨物の単独滞留時間を計測する手順は、第1の実施形態と同じである。
ステートマシン33は、計測した各計測時間を計量判定部32に出力する。
計量判定部32は、ステートマシン33から出力された各計測時間に基づいて、計量コンベア51の計量値、計量コンベア52の計量値、及び多連計量コンベアの計量値の精確性を識別する。
このように、この多連秤装置では、ステートマシンを用いて、多連秤を構成する個々の計量コンベア、及び、連続する複数の計量コンベアを組合せた多連計量コンベアにおける貨物の単独滞留時間を精確、且つ、簡便に測定することができ、それを基に、個々の計量コンベア、及び、多連計量コンベアの計量値の精確性を識別することができる。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る多連秤装置を示している。
この装置は、下流側計量コンベア52のプーリの回転数を検出するエンコーダ62を備えており、また、制御部30は、貨物の各々にステートマシンを割り当てる貨物ステートマシン35と、各貨物に割り当てられたステートマシンに計量値を紐付けるトラッキング部36とを備えている。その他の構成は、第2の実施形態と変わりがない。
貨物ステートマシン35は、貨物搬入口の光電センサ41の検知信号をイベントとして、多連秤に搬入された各貨物にステートマシンを割り当てる。そして、その貨物が搬出口の光電センサ43で検出されると、エンコーダ62の検知信号に着目し、エンコーダ62の検知信号から、プーリが所定数回転し、無終端ベルトの搬送距離が所定距離に達したことを検知した時点で、その貨物に割り当てたステートマシンを削除する。
貨物ステートマシン35は、現存する複数のステートマシン71、72、73を先入れ先出しのデータ構造でリンクさせている。
この紐付けは、次のように行われる。
計量判定部32で判定された計量値を、先入れ先出しのデータ構造でリンクしているステートマシンの最初のステートマシンに与える。最初のステートマシンは、同種の計量値を未だ受け取っていない場合、その計測値を受け取る。また、既に同種の計測値を受け取っている場合は、その計測値を次のステートマシンに回す。次のステートマシンも同様に、同種の計測値を未だ受け取っていない場合に受け取り、既に受け取っている場合に次のステートマシンに回す。
最初の計量コンベア51の計量値、計量コンベア52の計量値、及び、多連計量コンベア(51+52)の計量値は、貨物イに対応するステートマシン71が受け取る。二番目の計量コンベア51の計量値、計量コンベア52の計量値、及び、多連計量コンベア(51+52)の計量値は、ステートマシン71が受け取るが、ステートマシン71は既に同じ種類の計量値を受け取っているため、次の貨物ロに対応するステートマシン72に回す。ステートマシン72は、これを自分のものとして受け取る。三番目の計量コンベア51の計量値を受け取った時点では、貨物イに対応するステートマシン71が消滅しているため、受け取り手が貨物ロに対応するステートマシン72となるが、ステートマシン72は、既に同じ種類の計量値を受け取っているため、貨物ハに対応するステートマシン73に回す。ステートマシン73は、これを自分のものとして受け取る。
そして、これらの計量値には、計量判定部32による精確性の判定が付されているため、それを基に精確な計量値を確定することができる。
また、各貨物に割り当てられたステートマシンには、計量値以外にも紐付けることが可能であり、寸法測定機構を備える多連秤装置では、測定された貨物の寸法を紐付けることができる。また、貨物に付したコードを読み取るコードスキャナを配置し、貨物のコードをステートマシンに紐付けることで、貨物とステートマシンとの対応を取ることができる。
また、ここでは、エンコーダ62でプーリの回転数を検出しているが、モータ24の回転数を検出するようにしても良い。
また、ここでは、無終端ベルトを用いて貨物を搬送する計量コンベア装置について説明したが、本発明は、ローラを用いて貨物を搬送する計量コンベア装置にも適用できる。
11 光電センサ
13 重量センサ(ロードセル)
21 駆動プーリ
22 従動プーリ
23 無終端ベルト
24 モータ
30 制御部
31 計量部
32 計量判定部
33 ステートマシン
34 タイマ
35 貨物ステートマシン
36 トラッキング部
41 光電センサ
42 光電センサ
43 光電センサ
51 計量コンベア
52 計量コンベア
62 エンコーダ
71 貨物イに割り当てられたステートマシン
72 貨物ロに割り当てられたステートマシン
73 貨物ハに割り当てられたステートマシン
511 重量センサ
521 重量センサ
Claims (4)
- 被計量物を搬送しながら計量する計量コンベア装置であって、
被計量物が載った状態の搬送コンベアの重量を検出する重量センサと、
前記重量センサの検出信号から被計量物の計量値を算出する計量部と、
前記搬送コンベアの被計量物の搬入位置及び搬出位置に設置された、前記搬入位置及び搬出位置での被計量物の有無を検知する被計量物検知センサと、
前記被計量物検知センサの検知信号をイベントとして、被計量物が単独で搬送されている状態に状態遷移してから次の状態に状態遷移するまでの時間を計時するステートマシンと、
前記ステートマシンが計時に用いるタイマと、
前記搬入位置の前記被計量物検知センサの検知信号をイベントとして、各被計量物に前記ステートマシンを割り当て、被計量物が搬出位置を通過してから計量コンベアの搬送距離が一定距離に達した時点で当該ステートマシンを削除する貨物ステートマシンと、
前記ステートマシンにより計時された前記時間が、前記重量センサの検出信号のフィルタ処理に要する時間を超えているか否かを識別し、超えていれば、前記計量部で算出された計量値が精確であると識別し、超えていなければ、前記計量部で算出された計量値が精確でないと識別する計量判定部と、
前記貨物ステートマシンが割り当てた現存する各被計量物の前記ステートマシンに前記計量判定部の識別結果が付された前記計量値を紐付けるトラッキング部と
を備えることを特徴とする計量コンベア装置。 - 請求項1に記載の計量コンベア装置であって、前記被計量物検知センサが、複数の計量コンベアを縦列配置した多連秤の被計量物の搬入位置及び搬出位置、並びに、前記計量コンベア間の連結位置に設置され、
前記ステートマシンは、個々の計量コンベアの搬送方向前端及び後端に設置された前記被計量物検知センサの検知信号に基づいて、当該計量コンベアで被計量物が単独で搬送されている時間を計時し、連続する複数の計量コンベアの搬送方向前端及び後端に設置された前記被計量物検知センサの検知信号に基づいて、前記複数の計量コンベアを組合わせて成る計量コンベアで被計量物が単独で搬送されている時間を計時することを特徴とする計量コンベア装置。 - 請求項1に記載の計量コンベア装置であって、被計量物搬送用のプーリまたはモータの回転を検出するエンコーダを備え、前記貨物ステートマシンは、搬出位置の前記被計量物検知センサが被計量物の搬出を検出した後の前記エンコーダの検知信号をイベントとして前記ステートマシンを削除することを特徴とする計量コンベア装置。
- 請求項3に記載の計量コンベア装置であって、前記トラッキング部は、前記貨物ステートマシンが先に割り当てた前記ステートマシンに前記計量値を与え、当該ステートマシンが既に同種の計量値を受けているとき、前記貨物ステートマシンがその次に割り当てた前記ステートマシンに当該計量値を与えることにより、前記貨物ステートマシンが割り当てた前記ステートマシンに前記計量値を紐付けることを特徴とする計量コンベア装置。
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