JP2010217059A - 血液凝固分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】血液凝固分析装置による測定の信頼性を向上する。
【解決手段】所定の試薬を添加した検体からの散乱光量値を所定の時間間隔で取得し、該散乱光量値の経時変化に基づいて凝固終了点を検出する(S33)。この凝固終了点における散乱光量の1/Nに達した時点を凝固点とし、試薬添加から該凝固点までの経過時間を凝固時間として算出する。該凝固点における散乱光量と前記凝固時間の組み合わせから該凝固時間が正常なものか否かを判定し(S37)、正常と判定された場合には測定を終了する(S39)。それ以外の場合には引き続き散乱光量を測定し、以降の各時点を凝固終了点と仮定して前記凝固時間の算出及び判定を逐次行い、凝固時間が正常と判定されるまで(S42でYesとなるまで)測定を継続する。また、散乱光量が急上昇した場合(S41でYes)は再び凝固終了点の探索(S33)を開始する。
【選択図】図2

Description

本発明は、血液の凝固時間を測定するための血液凝固分析装置に関する。
血液凝固分析は、血液検体(血漿)に所定の試薬を添加し、該試薬の添加時点から凝固塊が形成されるまでの時間を測定するものである。従来、こうした血液凝固分析は、検査者の手作業による用手法で行われていたが、近年では、検体への試薬の添加から凝固塊形成の検出、凝固時間の算出までを自動的に行うことのできる血液凝固分析装置が開発され、臨床検査等の分野で広く用いられている。
上記のような血液凝固分析装置では、通常、反応液(所定の試薬を添加した血液検体)に一定光量の光を照射し、該反応液からの散乱光量を継続的に測定することで凝固塊の形成を検出している(例えば、特許文献1を参照)。図4は血液凝固反応における理想的な反応プロファイルを表したものであり、横軸が試薬添加時点からの経過時間、縦軸が反応液からの散乱光量である。同図に示すように、通常の血液凝固反応では、試薬添加からある程度の時間が経過した時点で凝固塊が形成されて散乱光量が急激に上昇し、その後、凝固塊形成が完了することで散乱光量が飽和する。従って、こうした散乱光量の経時変化を解析することで前記凝固塊の形成を検出することが可能であり、これに基づいて凝固時間を算出することができる。
以下、従来の血液凝固分析装置における凝固時間の算出手順について図4を参照しつつ説明する。まず、血液凝固分析装置は、血液検体を収容したセルに光を照射して散乱光量の測定を開始し、次いで、該検体に所定の試薬を添加する。そして、所定の時間間隔で順次取得される散乱光量のデータをリアルタイムで解析し、該散乱光量の経時変化に基づいて凝固終了点aを検出する。ここでは、例えば、前記散乱光量の時間微分又は二階微分を利用して反応プロファイルの変曲点や飽和到達点等を検出し、これを凝固終了点aとする。
次に、上記で検出した凝固終了点aにおける散乱光量が所定の閾値(以下、これを「光量閾値」と呼ぶ)以上であるか否かを判定し、該光量閾値以上であれば散乱光量の測定を終了する。このように、条件を満たす点が見つかった時点で測定を終了することにより、分析時間の短縮を図ることができ、多検体測定におけるスループットを向上させることができる。
続いて、前記凝固終了点aの散乱光量の1/N(Nは予め定められた1より大きい数)に達した時刻を求めてこれを凝固点bとし、試薬の添加から該凝固点bまでの経過時間を求めることで凝固時間を算出する。なお、前記のNは、測定に使用する試薬や装置によって変化する値であり、熟練した検査者による用手法での測定結果との整合を考慮して予め決定される。
一方、凝固終了点aにおける散乱光量が前記の光量閾値未満であった場合には、該凝固終了点aを取り消して測定を継続する。その後、所定の時間が経過するまでに条件を満たす点が発見されなかった場合は、測定不能と判定してその旨をユーザに通知する。
特開平4-318463号公報
しかしながら、図4の反応プロファイルはあくまで理想的なものであり、検査項目の違い(即ち添加する試薬等の違い)によっては、散乱光量が上記のような理想的変化を示さない場合がある。例えば、APTT(Activated Partial Thromboplastin Time:活性化部分トロンボプラスチン時間)項目の測定では、図5の実線で示すように、反応初期において一時的に散乱光量の変化が少なくなる部分(これを「プレピーク」と呼ぶ)が生じることがある。また、ヘパリン投与や因子欠乏などにより凝固時間が長い検体では、本来の凝固反応によるピークが出現する前に散乱光量の微妙な変化が見られる場合がある。
このようなプレピークや微妙な光量変化に基づいて凝固時間が判定されるのを防止するためには、前記の光量閾値を高く設定することが考えられる。例えば、図5の実線のような反応プロファイルを示す検体の場合、光量閾値を500に設定すれば、プレピークを無視して後に現れる本来のピークを凝固時間の算出に用いることができる。
しかし、光量閾値を高く設定した場合、低フィブリノーゲン検体(Fib100mg/dl以下)のように散乱光量の変化量が少ない検体では、本来のピークに基づいて前記凝固終了点が決定された場合でも、該凝固終了点aの散乱光量が前記光量閾値を満たさずに凝固時間を算出できなくなる場合がある。例えば、図5の一点鎖線のような反応プロファイルを示す検体の場合、光量閾値が250であれば、凝固終了点の散乱光量が該閾値を超えるので凝固時間を測定できるが、光量閾値が500に設定された場合には測定不能となる。このような場合には、検体量を増やして再検査したり、用手法による測定を行ったりする必要があった。
そこで、上述のような凝固時間の算出機能に加えて、算出された凝固時間が正常な凝固反応に基づくものであるか否かを判定するノイズ判定機能を備えた装置も開発されている。例えば、APTT項目では、前記凝固点における散乱光量と凝固時間との間に図6に示すような分散関係があり、正常な凝固反応では図中のノイズ判定ラインより下の領域のデータは発生しないことが実測により判明している。そこで、上記のような血液凝固分析の結果が図6のノイズ判定ラインよりも下であった場合には、ノイズのおそれがあると判定し、測定結果を記載した測定レポートを出力する際に該ノイズ判定の結果を付記してユーザに注意を促していた。このようにすることで、光量閾値を低く設定した場合であっても、プレピーク等による誤った凝固時間が検査結果として採用されるのを防止することができる。
しかしながら、上記従来のノイズ判定機能を備えた血液凝固分析装置では、光量閾値を満たす凝固終了点が検出された時点で散乱光量の測定を終了し、その後に、上記のようなノイズ判定を行うため、プレピーク等に基づいて誤った凝固終了点を決定してしまった場合、後に現れるはずの正常なピークは観測されないままとなっていた。そのため、ユーザが前記のような測定レポートを参照して凝固時間の判定結果の信頼性が低いと判断した場合には、条件を変更して測定をやり直す必要があり煩雑であった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プレピークの生じる検体や低フィブリノーゲン検体であっても一度の測定で適切に凝固時間を算出することのできる血液凝固分析装置を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明に係る血液凝固分析装置は、
a)血液検体に光を照射して該血液検体からの散乱光量を測定する測定手段と、
b)前記測定手段で測定される散乱光量値を所定の時間間隔で取得し、前記血液検体に所定の試薬が添加された後の散乱光量値の経時変化に基づいて凝固終了点を検出する凝固終了点検出手段と、
c)前記凝固終了点における散乱光量の1/N(Nは1以上の所定の値)の散乱光量に達した時点を凝固点とし、前記試薬の添加時点から該凝固点までの経過時間を凝固時間として算出する凝固時間算出手段と、
d)前記凝固時間が正常なものか否かを判定する判定手段と、
e)前記判定手段により前記凝固時間が正常なものと判定された場合には前記測定手段による測定を終了させ、それ以外の場合には前記測定手段による測定を継続させると共に、該継続測定開始以降の各時点を凝固終了点と仮定して前記凝固時間算出手段による凝固時間の算出及び前記判定手段による判定を逐次実行させ、該判定手段により凝固時間が正常なものであると判定されれば前記測定手段による測定を終了させる制御手段と、
を有することを特徴としている。
また、上記本発明に係る血液凝固分析装置は、前記制御手段が、前記継続測定の実行中に散乱光量の立ち上がりが確認された場合に前記凝固終了点検出手段による凝固終了点の検出を再開させ、これにより前記立ち上がりの開始以降において凝固終了点が検出されれば、前記凝固時間算出手段による凝固時間の算出、及び前記判定手段による判定を実行させるものとすることが望ましい。
なお、前記判定手段は、例えば、前記凝固点における散乱光量と前記凝固時間との組合せから該凝固時間が正常なものか否かを判定するものとすることができる。
上記のような構成によれば、プレピーク等の本来の凝固反応に由来しない光量変化に基づいて凝固終了点の決定及び凝固時間の算出がなされた場合には、前記判定手段によって該凝固時間が正常なものでないと判定されて、正常な凝固時間が求められるまで散乱光量の測定が継続される。そのため、上記のようなプレピーク等を生じる検体であっても後の正常なピークに基づいて凝固時間を算出することができ、信頼性の高い血液凝固分析を行うことが可能となる。
本発明の一実施例に係る血液凝固分析装置の概略構成を示すブロック図。 同実施例の血液凝固分析装置における凝固時間の算出手順を説明するフローチャート。 同実施例の血液凝固分析装置における凝固時間の算出方法を説明するための図。 血液凝固分析における理想的な反応プロファイルを示す図。 血液凝固分析における反応プロファイルの他の例を示す図。 算出された凝固時間が正常なものであるか否かの判定方法を説明する図。
以下、本発明の一実例に係る血液凝固分析装置について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施例の血液凝固分析装置の概略構成を示すブロック図である。
測定部10は、散乱光測定用のセル(キュベット)11を保持するためのセル保持部12と、セル保持部12に収容されたセル11に光を照射するための光源13、及び光源13からの光照射によって前記セル内部から生じる散乱光を検出するための光検出器14を備えている。セル保持部12には図示しない加温手段が設けられ、セル11内の液体を一定温度に維持できるようになっている。
セル移送機構15は、未使用のセルが複数個格納されたセル供給部(図示略)から空のセル11を取り出してセル保持部12にセットすると共に、使用済みのセル11をセル保持部12から取り出して所定の廃棄容器(図示略)に廃棄するものであり、セル11を把持して移動させるためのマニピュレータ等を備えている。
検体分注機構16は、所定量の血液検体(血漿又はその希釈物)をセル保持部12に収容されたセル11に注入するものであり、例えば、血液検体を収容した検体容器を複数個収容可能なサンプルトレイと、検体を吸引及び吐出するピペットと、該ピペットをサンプルトレイとセル保持部の間で移動させるための駆動機構を備えたものなどとすることができる。
試薬分注機構17は、セル保持部12に保持されたセル11に所定の試薬(凝固試薬)を注入するためのものであり、例えば、前記試薬が収容された試薬容器と、試薬を吸引及び吐出するピペットと、該ピペットを試薬容器とセル保持部の間で移動させるための駆動機構を備えたものなどとすることができる。更に、試薬分注機構17は、セル保持部12内のセル11に試薬を添加した際に、その旨を知らせる添加通知信号を後述の制御部19に送出する機能を有している。
データ処理部18は、測定部10の光検出器14から順次出力される検出信号を所定の時間間隔(例えば0.1秒間隔)でサンプリングしてデジタルデータ(光量データ)に変換し、該光量データを所定のアルゴリズムに従ってリアルタイムで解析することで凝固時間を算出する。上記各部の動作は制御部19によって統括的に制御されており、該制御部19にはキーボードや各種操作ボタン等を備えた操作部20を介してユーザの指示が入力される。また、データ処理部18による分析結果は、制御部19に接続されたモニタ21に表示されたりあるいはプリンタ(図示略)で印字出力されたりする。なお、前記データ処理部18及び制御部19は、例えば、所定のプログラムを搭載したマイクロコンピュータ等によって構成することができ、該プログラムに従って、前記測定部10、セル移送機構15、検体分注機構16、及び試薬分注機構17の動作が制御されると共に、データ処理部18における各種の演算が実行される。
以下、本実施例の血液凝固分析装置を用いた凝固時間の測定手順について図2のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、ここでは、図3の実線又は一点鎖線で示すような反応プロファイルを生じる検体の測定を例に挙げて説明を行う。
測定の開始に際しては、まずセル移送機構15によって空のセル11がセル保持部12にセットされ、更に、検体分注機構16によって該セル11に所定量の検体が注入される。次いで、測定部10によって該セル内の検体からの散乱光量の測定が開始され(ステップS31)、光検出器14からの検出信号がデータ処理部18へと出力される。該検出信号はデータ処理部18にてデジタルデータ(光量データ)に変換される。
その後、試薬分注機構17によって前記セル11に所定量の試薬が添加され(ステップS32)、それと同時に添加通知信号が試薬分注機構17から制御部19に出力される。この添加通知信号を受けた制御部19は、データ処理部18に光量データに基づく凝固終了点の探索を開始させる(ステップS33)。このとき、データ処理部18は、試薬添加後に散乱光量が上昇してから一定値となるまでの間の所定の段階、例えば反応プロファイルの変曲点や飽和到達点等を凝固終了点として検出する。こうした凝固終了点の検出方法としては、従来既知の方法を用いることができ、例えば、散乱光量を時間で微分又は二階微分した値を利用して凝固終了点を検出することができる。例えばこのとき、図3の例では、実線及び一点鎖線に対応する検体で共に、68秒の時点が凝固終了点a1として検出される。
なお、予め定められた最大測定時間(例えば試薬添加から200秒)が経過するまでに凝固終了点が検出されなかった場合(即ち、ステップS33でNo且つステップS34でYes)には、測定不能と判定されて光量測定が終了され(ステップS35、S39)、その旨がモニタ21に表示される(ステップS40)。
以上により凝固終了点が検出された場合(ステップS33でYes)、続いて、該凝固終了点における散乱光量が予め定められた所定の光量閾値以上であるか否かが判定される(ステップS36)。ここで、該散乱光量が光量閾値未満であった場合(ステップS36でNo)には、ステップS33に戻って凝固終了点の探索を再開し、前記光量閾値を満たす点が見つかるまでステップS33、S34、及びS36を繰り返し実行する。
一方、凝固終了点の散乱光量が前記光量閾値以上であった場合(ステップS36でYes)には、該凝固終了点における散乱光量の1/N(Nは1より大きい所定の値)の光量に到達する時刻を求めてこれを凝固点とする。図3の例では、前記光量閾値は250に設定されており、実線及び一点鎖線に相当する検体の凝固終了点a1(68秒)における散乱光量は共に該光量閾値を超えているため、該散乱光量の1/Nの光量に到達する時刻(30秒)が前記凝固点b1となる。
次に、試薬添加時点から前記凝固点までの経過時間を凝固時間とし、この凝固時間と前記凝固点における散乱光量との組み合わせが正常な凝固反応で出現し得る組み合わせであるか否かを判定する(ステップS37)。上述したように、正常な凝固反応における凝固時間及び凝固点の散乱光量は図6の○印のような分布を示すことが実測により明らかとなっている。そこで、同図のようにノイズ判定ラインを定め、上記で求められた凝固点の散乱光量と前記凝固時間をプロットした結果が、ノイズ判定ラインの右上の領域(正常域)に位置していれば、前記凝固時間は正常なものと判定することができる。
以上で凝固時間が正常なものと判定された場合(ステップS37でYes)には、該凝固時間を最終的な測定結果として確定し(ステップS38)、測定部10による散乱光量の測定を終了して(ステップS39)モニタ21に測定結果を表示する(ステップS40)。
一方、前記凝固時間が正常なものでないと判定された場合(ステップS37でNo)には、その凝固時間を取り消して、引き続き散乱光量の測定を継続する。図3の例では凝固時間は30秒であり、凝固点b1における散乱光量と該凝固時間を図6のグラフにプロットすると異常域となるため、この凝固時間は正常なものではないと判定され、散乱光量の測定が継続される。
以上のようにして散乱光量の測定が継続された場合には、それ以降の各時点を前記凝固終了点と仮定して上記と同様に凝固時間の算出及び判定を行い、凝固時間が正常なものであると判定されるまで光量測定を継続する。即ち、継続測定の開始後にデータ処理部18が光量データを取得すると、その散乱光量の1/Nの光量に達した時刻を求めてこれを仮の凝固点とし、試薬添加から前記仮の凝固点に達するまでの経過時間を仮の凝固時間として算出する。次いで、図6のノイズ判定ラインを利用して前記仮の凝固点における散乱光量と仮の凝固時間の組み合わせが正常なものであるか否かを判定する。このような仮の凝固時間の算出及び判定をデータ処理部18が新たな光量データを取得する度に(又は、所定の時間間隔で)繰り返し実行し、該仮の凝固時間が正常なものであると判定された時点(ステップS42でYes)で、その時の仮の凝固時間をその検体の凝固時間として確定し(ステップS43)、光量測定を終了する(ステップS46)。例えば、図3の一点鎖線の検体の場合、160秒まで測定を継続した時点で、該時点を仮の凝固終了点a2として求められた仮の凝固点b2の散乱光量と仮の凝固時間との組み合わせが図6のノイズ判定ラインを超えるため、この時の凝固時間(62秒)がこの検体の凝固時間として確定される。
また、上記のような継続測定の実行中において、凝固時間が正常なものであると判定される前に(即ちステップS42がYesとなる前に)、図3の実線で示すような散乱光量の立ち上がり(急上昇)が確認された場合(ステップS41でYes)には、データ処理部18はステップS33に戻り、該急上昇開始時点(例えば、散乱光量の変化率が所定の値を超えた時点)以降の光量データに基づいて再び凝固終了点の探索を開始し、上記と同様にして凝固終了点の検出及び判定(ステップS36)や凝固時間の算出及び判定(ステップS37)等を実行する。このとき、図3の実線で示す検体では、ステップS33において152秒の時点が凝固終了点a3として検出され、ステップS36において該凝固終了点a3の散乱光量が光量閾値以上と判定される。更に、該凝固終了点a3における散乱光量の1/Nの光量に達する時刻を凝固点b3として凝固時間(128秒)が求められ、ステップS37において該凝固時間が正常なものであると判定される。なお、本例では、凝固終了点a3の散乱光量の1/Nを、測定開始時の散乱光量を0としたベースラインから求めたが、再上昇開始点の散乱光量を0として算出してもよい。そして、該凝固時間が最終的な測定結果として確定されて(ステップS38)光量測定が終了し(ステップS39)、測定結果がモニタ21に表示される(ステップS40)。
なお、所定の時間が経過するまで継続測定を行った時点で、ステップS41及びステップS42がいずれもNoであった場合(即ち、ステップS44でYes)には、該検体は測定不能であると判定して光量測定を終了し(ステップS45、S46)その旨をモニタ21に表示する(ステップS47)。なお、前記「所定の時間」とは、試薬添加時点からの時間であってもよく、継続測定開始時点からの時間であってもよい。
このように、本実施例に係る血液凝固分析装置によれば、上述のような凝固終了点の散乱光量の閾値(光量閾値)を低く設定した場合であっても、プレピーク等の本来の凝固反応によらない光量変化に基づいて凝固時間が決定されるのを防止することができ、且つ正常な凝固時間が求められるまで測定が継続されるため、APTT項目やLA(Lupus Anticoagulant)項目のようなプレピークを生じやすい測定項目や、低フィブリノーゲン検体等の多様な検体についても煩雑な再測定を行うことなく信頼性の高い測定結果を得ることが可能となる。
なお、上記実施例では、ステップS37及びステップS42において、凝固点における散乱光量と凝固時間との組合せから該凝固時間が正常なものか否かを判定するものとしたが、これに代わり、例えば、試薬添加時点から凝固点までの散乱光量の積分値が所定の閾値以上であるか否か、又は前記の積分値と凝固時点との組合せが正常な凝固反応で出現し得る組み合わせであるか否かに基づいて該凝固時間が正常なものかどうかを判定するものとしてもよい。
10…測定部
11…セル
12…セル保持部
13…光源
14…光検出器
15…セル移送機構
16…検体分注機構
17…試薬分注機構
18…データ処理部
19…制御部
20…操作部
21…モニタ

Claims (3)

  1. a)血液検体に光を照射して該血液検体からの散乱光量を測定する測定手段と、
    b)前記測定手段で測定される散乱光量値を所定の時間間隔で取得し、前記血液検体に所定の試薬が添加された後の散乱光量値の経時変化に基づいて凝固終了点を検出する凝固終了点検出手段と、
    c)前記凝固終了点における散乱光量の1/N(Nは1以上の所定の値)の散乱光量に達した時点を凝固点とし、前記試薬の添加時点から該凝固点までの経過時間を凝固時間として算出する凝固時間算出手段と、
    d)前記凝固時間が正常なものか否かを判定する判定手段と、
    e)前記判定手段により前記凝固時間が正常なものと判定された場合には前記測定手段による測定を終了させ、それ以外の場合には前記測定手段による測定を継続させると共に、該継続測定開始以降の各時点を凝固終了点と仮定して前記凝固時間算出手段による凝固時間の算出及び前記判定手段による判定を逐次実行させ、該判定手段により凝固時間が正常なものであると判定されれば前記測定手段による測定を終了させる制御手段と、
    を有することを特徴とする血液凝固分析装置。
  2. 前記制御手段が、前記継続測定の実行中に散乱光量の立ち上がりが確認された場合に前記凝固終了点検出手段による凝固終了点の検出を再開させ、これにより前記立ち上がりの開始以降において凝固終了点が検出されれば、前記凝固時間算出手段による凝固時間の算出、及び前記判定手段による判定を実行させることを特徴とする請求項1に記載の血液凝固分析装置。
  3. 前記判定手段が、前記凝固点における散乱光量と前記凝固時間の組合せから該凝固時間が正常なものか否かを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の血液凝固分析装置。
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