JP2010216148A - 建具 - Google Patents

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Abstract

【課題】押縁の取り外しを容易にできると共に、押縁コーナー部と枠体コーナー部の見栄えを良くする。
【解決手段】縦枠材30の長手方向端面寄り部分が横枠材10,20の長手方向端面10a,20aに接触するように縦横枠材を連結して枠体1とし、前記縦枠材30の中間係合受片32に縦押縁60の内側係合片62を面材側に向けて回動することで離脱可能に係合して取付け、この縦押縁60の長手方向端面寄り部分の面内方向内側部分を切断して除去し、その残存した部分で前記縦枠材30の長手方向端面寄り部分を覆うと共に、前記切断面に横押縁40,50を接して縦・横押縁60,40,50のコーナー部、枠体1のコーナー部の見栄えを良くし、前記内側係合片62の長手方向端面寄り部分を除去して縦押縁60の面内方向内側部分の長手方向端面寄り部分を面材側に変形し易くし、その部分を強く面材側に押すことで内側係合片62が中間係合受片32から離脱するようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、カーテンウォール、サッシ窓、障子などのように、枠体内に面材を装着した建具に関する。
従来から枠体内に面材を装着した建具が種々提案されている。
例えば、特許文献1に開示したように、左右の縦材と、上下の横材とよりなる枠体に、ガラス等の面材を、押縁の取付けによって装着した嵌殺しサッシ窓が提案されている。
実開平4−14681号公報
前述した従来の押縁は、室内側(面材側)に傾斜させ、室内側の脚の傾斜部を下枠の係止部に当接した後に、室外側の脚を押し下げて下枠の係止部に係合部を係合させて押縁を取付けているので、その押縁を取り外しする際には、押縁を室内側に傾斜させて室外側の脚を持ち上げて係合部を下枠の係合部から離脱することになる。
このように、押縁を取付けた状態から室内側に向けて回動し、その押縁を、室内側に傾斜(つまり、面材に向かう方向に傾斜)した状態で取り外しするので、この下枠に取付けた横の押縁の長手方向の端面が縦枠に取付けた縦の押縁に接していると、その縦の押縁を室内側に向けて回動して室内側に傾斜した状態としようとすると、縦の押縁が横の押縁に干渉し、室内側に向けて回動できないので、横の押縁を取付けた状態で縦の押縁を取り外しできない。
前述のことを解消するために、縦の押縁を短くして横の押縁の長手方向の端面が縦の押縁に接しないようにすると、縦、横の押縁の長手方向の端面が離隔するので、その離隔した端面間をシール材で閉塞することになるから、縦・横押縁のコーナー部の見栄えが悪くなってしまう。
本発明の目的は、押縁を容易に取り外しでき、押縁のコーナー部、枠体のコーナー部の見栄えを良くした建具とすることである。
本発明は、枠体内に押縁を用いて面材を装着した建具であって、前記枠体は、縦枠材と横枠材が、一方の枠材の長手方向端面寄り部分が、他方の枠材の長手方向端面と接触するように連結し、前記押縁は、縦押縁と横押縁のうちの一方の押縁が、面内方向内側部分を面材側に向けて回動することで面内方向中間部が離脱可能となるように、一方の枠材に対して係合して取付けられ、前記一方の押縁は、その長手方向端面寄り部分における面内方向内側部分が除去され、その残存した面内方向外側部分が、前記一方の枠材の長手方向端面寄り部分を覆うようにし、前記他方の枠材に取付けた他方の押縁の長手方向端面寄り部分は、前記一方の押縁における前記残存した面内方向外側部分と、当該一方の押縁における面内方向内側部分の長手方向端面とに接して、前記一方の押縁と他方の押縁が連続するようにし、前記一方の押縁は、その面内方向内側部分の長手方向端面寄り部分が前記一方の枠材と係合しないようにしたことを特徴とする建具である。
本発明においては、前記一方の押縁は、面内方向に向かう本体と、この本体の面内方向中間部に設けた中間係合片と、前記本体における中間係合片よりも面内方向外側寄りに設けた支持部を有し、前記中間係合片が、一方の枠材の内側係合受片に係合し、前記支持部が一方の枠材の支持受部に接することで、前記一方の押縁が一方の枠材に係合して取付けられ、前記中間係合片と前記内側係合受片の少なくとも一方における長手方向端面寄り部分を除去して、前記一方の押縁の面内方向内側部分の長手方向端面寄り部分が前記一方の枠材と係合しないようにすることができる。
このようにすれば、一方の押縁の中間係合片と一方の枠材の内側係合受片が係合し、支持部が支持受部に接しているので、一方の押縁を一方の枠材にしっかりと取付けできる。
しかも、中間係合片と内側係合受片のいずれか一方の長手方向端面寄り部分を除去すれば良く、その作業が容易である。
本発明においては、前記内側係合受片は、面内方向内側に突出し、かつ見込み方向面材側に向かう係合受突部を有し、前記中間係合片は、面内方向外側に向かうほぼ鉤形状で、一方の押縁の面内方向内側部分を面材側に傾斜した状態で、面内方向に移動することで前記内側係合受片に係合及び離脱可能で、かつ係合した状態で係合受突部を回動中心として室内外側に回動可能とすることができる。
このようにすれば、一方の押縁の面内方向内側部分を面材側に傾斜した状態で面内方向に移動することで、中間係合片が内側係合受片に係合したり、離脱することができるから、その一方の押縁を一方の枠材に簡単に取付け、取り外しできる。
本発明においては、前記一方の押縁の本体の面内方向の外側部が、前記一方の枠材に係合するようにできる。
このようにすれば、一方の押縁が一方の枠材に面内方向に離隔した2ヶ所で連結されるので、一方の押縁をしっかりと安定した状態で一方の枠材に取付けできる。
本発明においては、前記一方の押縁の支持部よりも面内方向外側に外側係合片を設け、前記一方の枠材に、前記外側係合片に係合及び離脱する外側係合受片を設け、前記外側係合片は、前記一方の押縁の面内方向内側部分を面材側に向けて回動することで離脱可能となるように、前記外側係合受片に係合することができる。
このようにすれば、一方の押縁を、支持部を境とした面内方向の内側と外側の2ヶ所で一方の枠材に連結できるので、一方の押縁を一方の枠材にしっかりと安定して取付けできる。
本発明によれば、一方の押縁の面内方向内側部分における長手方向端面寄り部分を、強い力で面材側に押すことで、一方の押縁において面内方向内側部分が除去されて残存した面内方向外側部分が面材側に向けて回動するように湾曲変形し易い。したがって、この残存した面内方向外側部分の回動軌跡上に他方の押縁が存在しても、残存した面内方向外側部分が他方の押縁を乗り越え易い為、他方の押縁を取付けた状態で一方の押縁を取り外しできる。
しかも、一方の押縁と他方の押縁が連続するので、縦・横押縁のコーナー部の見栄えが良い。
本発明の実施の形態を示す建具の概略内観図である。 図1の詳細縦断面図である。 図1の詳細横断面図である。 縦押縁取付部分の拡大横断面図である。 縦押縁の取付け、取り外し説明図である。 横枠材と縦枠材の連結部を示す正面図である。 縦押縁、横押縁の取付け状態の正面図である。 図7のA−A断面図である。 図7のB−B断面図である。 下の横押縁と縦押縁の取付部のコーナー部を示す斜視図である。
図1に示すように、サッシ枠1に障子2を縦すべり出し自在に取付けて縦すべり出し窓としてある。
前記障子2は、枠体3内に面材4を押縁5を用いて装着してある。この障子2が本発明の建具である。
前記サッシ枠1は、上枠1aと下枠1bと左右の縦枠1cを有している。
前記枠体3は、図2、図3に示すように、横の枠材、例えば上の横枠材10、下の横枠材20と縦の枠材、例えば左右の縦枠材30を有している。
前記横枠材10,20と縦枠材30は縦通しで連結してある。
つまり、横枠材10,20の長手方向端部を縦枠材30の面内方向の内側部に突き当てて連結してある。前記面内方向とは室内外側方向と直角な方向で、内側部とは枠体3の内周面を形成する部分である。
例えば、図3に示すように、下の横枠材20の長手方向端面20aが縦枠材30の面内方向内側面30aに突き当てて連結してある。
前述のように、横枠材10,20と縦枠材30を縦通しで連結することで、縦枠材30の上部は上の横枠材10の上部まで連続し、下部は下の横枠材20の下部まで連続する。
前記押縁5は、図2、図3に示すように、横の押縁、例えば、上の横枠材10に取付けた上の横押縁40と、下の横枠材20に取付けた下の横押縁50と、縦の押縁、例えば左右の縦枠材30に取付けた左右の縦押縁60を有している。
前記上の横枠材10と上の横押縁40、下の横枠材20と下の横押縁50、縦枠材30と縦押縁60で、面材装着用凹部6をそれぞれ形成している。
この各面材装着用凹部6に面材4の上縁部、下縁部、縦縁部がそれぞれ挿入し、室内側シール材7と室外側シール材8でシールしてある。
この実施の形態では、上下の横枠材10,20、縦枠材30にアタッチメント11,21,31をそれぞれ取付け、このアタッチメント11,21,31と面材4との間を室内側シール材7でシールしてある。この室内側シール材7は湿式シール材であるが、乾式シール材でも良い。
前記上の横押縁40、下の横押縁50は図2に示すように、上下方向に向かう縦向部41,51と室内外側方向(見込み方向)に向かう横向部42,52で鉤形状で、その各横向部42,52に設けた係合片43,53が、上下の横枠材10,20に設けた係合受片12,22に係合し、上下の横押縁40,50は上下の横枠材10,20の室外側部に、室外側に向かう力が作用しても外れないように係合して取付けてある。つまり、上下の横押縁40,50は同一断面形状である。
前記縦押縁60は、図3に示すように、全体を面材側に向けて回動した場合は勿論、面内方向内側部分を面材側に向けて回動することで面内方向中間部が離脱可能となるように縦枠材30に対して係合して取付けてある。尚、ここで面材側に向けて回動するとは、見込み方向において面材側に向けて回動することである。
例えば、前記縦押縁60は面内方向に向かう本体61を備え、その本体61の面内方向中間部に中間係合片62を設け、縦枠材30に内側係合受片32を設け、その中間係合片62を内側係合受片32に、本体61の全体を面材側に向けて回動した場合は勿論、本体61の面内方向内側部を面材側に向けて回動することで離脱可能に係合している。
この本体61の面材側面61aにおける面内方向の内側部と面材4との間が室外側シール材8でシールしてある。この室外側シール材8は湿式シール材であるが、乾式シール材でも良い。
この実施の形態の縦押縁60は、本体61の面内方向外側部が縦枠材30に、その本体61の全体が面材側に向けて回動した場合は勿論、本体61の面内方向内側部が面材側に向けて回動すると離脱可能に係合している。
これにより、縦押縁60は面内方向中間部と面内方向外側部が縦枠材30に連結されているので、縦押縁60をしっかりと安定して縦枠材30に取付けできる。
この実施の形態の左右の縦押縁60は、図3に示すように、面内方向に向かう本体61と、この本体61の面内方向中間部に設けた中間係合片62と、前記本体61における中間係合片62よりも面内方向外側寄りに設けた支持部63と、前記本体61における面内方向外側部に設けた外側係合片64を有している。つまり、左右の縦押縁60は同一断面形状である。
前記縦枠材30は、内側係合片32、支持受部33、外側係合受片34を有している。
前記縦押縁60の中間係合片62が前記内側係合受片32に前述のように係合し、支持部63が支持受部33に接することで、縦押縁60は縦枠材30に、室外側に向かう力が作用しても外れないように係合して取付けてあると共に、縦押縁60は中間係合片62と内側係合受片32の係合部分を回動中心として室内外側方向に回動可能である。
しかも、縦押縁60の外側係合片64が外側係合受片34に係合し、縦押縁60は縦枠材30に室内外側方向に動くことなく、しっかりと安定した状態で取付けてある。
そして、縦押縁60は、取付けた状態から前述の係合部分を回動中心として本体61の面内方向内側部が面材側に向けて回動し、その縦押縁60(本体61)の全体の場合は勿論、縦押縁60の面内方向内側部分を面材側に傾斜した状態とすることで取り外しできる。
また、縦押縁60は、前述の室内側に傾斜した状態として中間係合片62を内側係合受片32に係合し、その係合部分を支点として本体61の面内方向内側部を室外側に向けて回動することで縦押縁60を縦枠材30に取付けできる。
前述の室内側に傾斜した状態とは、縦押縁60の本体61における面内方向内側部(面材4を支持する部分)が、図3に示す縦押縁60の取付け状態(前述の本体61が面材4と平行な状態)よりも面材4に接近した室内外側方向に斜めとなった状態である。
また、面材側に向けて回動とは、前述の本体61の面内方向内側部が面材4に接近する方向に回動することである。
また、室外側に向けて回動とは、前述の本体61の面内方向内側部が面材4と離れる方向に回動することである。
前記縦押縁60の取付け、取り外しを詳細に説明する。
前記縦枠材30の内側係合受片32は、図4に示すように縦枠材30の室外側部30bの面内方向内側面30aよりも面内方向内側に突出し、かつ見込み方向面材側に向かう係合受突部32aを有している。
前記外側係合受片34は、縦枠材30の室外側部30bの面内方向外側面30cよりも面内方向外側に突出している。
前記支持受部33は、縦枠材30の室外側端面30dである。
前記縦押縁60の中間係合片62は、図4に示すように本体61の面材側面61bと連続した見込み方向面材側に向かう基片62aと、この基片62aの見込み方向面材側端と連続し、面内方向外側に向かう外向片62bで面内方向外側に向かうほぼ鉤形状で、その外向片62bが内側係合受片32の係合受突部32aと係合する。この外向片62bが係合受突部32aを回動中心として室内外側方向に回動可能である。
前記支持部63は、本体61の面材側面61aよりも見込み方向面材側に突出した突条である。
前記外側係合片64は、本体61の面内方向外側端と連続し、見込み方向面材側に向けて突出し、この外側係合片64が外側係合受片34に係合する。
前記縦押縁60を縦枠材30に取付けるには、図5に実線で示すように縦押縁60(本体61)を見込み方向面材側に傾斜した状態とし、中間係合片62の外向片62bを内側係合受片32の係合受突部32aよりも見込み方向面材側に位置すると共に、支持部63を支持受部33よりも見込み方向室外側に位置するようにする。
つまり、中間係合片62が内側係合受片32に係合するようにする。
このとき、縦押縁60(本体61)が面材4と干渉しない。
前述の状態で縦押縁60を矢印a方向に平行移動して図5に1点鎖線で示すように中間係合片62を内側係合受片32に係合する。
この後に、縦押縁60を、前述の中間係合片62と内側係合受片32の係合部分、つまり内側係合受片32の係合受突部32aを回動中心として矢印bで示すように見込み方向室外側(面材4と離間する方向)に向けて回動し、外側係合片64を外側係合受片34に係合すると共に、支持部63を支持受部33に押しつけて図5に2点鎖線で示すように取付け状態とする。
前述の矢印a方向の移動と矢印b方向の回動は同時に連続的に行うことが可能である。
前記縦押縁60を取り外しするには、図5に2点鎖線で示す縦押縁60を矢印cで示すように前述の係合部分を回動中心として本体61の面内方向内側部を面材側に向けて回動し、縦押縁60を1点鎖線で示すように面材側に傾斜した状態とする。
この状態で、1点鎖線で示す縦押縁60を矢印d方向に平行に移動して実線で示すように中間係合片62を内側係合受片32から離脱して取り外しする。
前述の矢印c方向の回動と矢印d方向の移動は同時に連続的に行うことができる。
次に、横の枠材と縦の枠材の連結について説明する。
前述したように上の横枠材10、下の横枠材20の長手方向端面10a,20aは、図6に示すように縦枠材30の面内方向内側面30aに当接し、縦枠材30の長手方向端面寄り部分、例えば上端面寄り部分30eは上の横枠材10の上面10bまで連続して上の横枠材10の長手方向端面10aと接触している。
縦枠材30の長手方向端面寄り部分、例えば下端面寄り部分30fは下の横枠材20の下面20bまで連続して下の横枠材20の長手方向端面20aと接触している。
そして、上の横押縁40、下の横押縁50は、図6に2点鎖線で示すように、その長手方向端面40a,50aが上下の横枠材10,20の長手方向端面10a,20aと面一に取付けてある。
なお、縦枠材30の中間係合受片32は、その長手方向端面寄り部分、例えば上下端面寄り部分が切欠きされて上下の横枠材10,20が中間係合受片32と干渉せずに縦枠材30の面内方向内側面30aに当接できるようにしてある。
このようであるから、縦枠材30における上下の横枠材10,20の長手方向端面10a,20aと接触した前述の上端面寄り部分30e、下端面寄り部分30f(図6に斜線で示す部分)が上下の横押縁40,50で覆われないで露出したままだと、枠体1のコーナー部の見栄えが悪い。
そこで、本発明においては、図6に1点鎖線で示すように、縦押縁60で前述した縦枠材30の上端面寄り部分30e、下端面寄り部分30fを覆うようにして枠体1のコーナー部の見栄えを良くしている。
具体的には、図6、図7に示すように、縦押縁60の本体61の長手方向端面寄り部分60a,60b、例えば上下端面寄り部分における面内方向内側部分、例えば支持部63よりも面内方向内側部分を除去、例えば切断して鉤形状に除去する。
そして、縦押縁60の残存した面内方向外側部分60cで前述した縦枠材30の長手方向端面寄り部分、例えば上端面寄り部分30e、下端面寄り部分30fを覆うと共に、前記上下の横押縁40,50の長手方向端面寄り部分40b,50bは、前記縦押縁60における前記残存した面内方向外側部分60cと、その縦押縁60における面内方向内側部分の長手方向端面とに接して、縦押縁60と上下の横押縁10,20が連続するようにして縦横押縁のコーナー部の見栄えを良くしている。
例えば、本体61の上端寄り部分の面内方向内側部分を、上縦向切断面60dと上横向切断面60eで鉤形状に切断し、その各切断面を上の横押縁40の長手方向端面40a、下面40cに接して縦押縁60と上の横押縁40を連続する。つまり、上横向切断面60eが前述の面内方向内側部分の長手方向端面である。
前記本体61の下端寄り部分の面内方向内側部分を、下縦向切断面60fと下横向切断面60gで鉤形状に切断し、その各切断面を下の横押縁50の長手方向端面50a、上面50cに接して縦押縁60と下の横押縁50を連続する。つまり、下横向切断面60gが前述の面内方向内側部分の長手方向端面である。
このようにすることで、図7に示すように、上下の横押縁40,50と縦押縁60が連続すると共に、縦枠材30の上端面寄り部分30e、下端面寄り部分30fを縦押縁60で覆っているので、枠体1のコーナー部、押縁のコーナー部の見栄えが良い。
しかし、図7と図8に示すように、縦押縁60の上縦向切断面60d、下縦向切断面60fが上下の横押縁40,50の長手方向端面40a,50aに当接しているので、図7に示す状態で縦押縁60の全体を面材側に向けて回動して面材側に傾斜した状態としようとしたときは勿論、縦押縁60の面内方向内側部分を面材側に向けて回動したときに、前述した上下縦向切断面60d、60fが上下の横押縁40,50の長手方向端面40a,50aのために面材側に向けて動けないので、縦押縁60を面材側に向けて回動できない。
このために、横押縁40,50を取付けた状態で縦押縁60を取り外しできない。
そこで本発明は、図7、図9、図10に示すように、縦押縁60の中間係合片62の長手方向端面寄り部分を更に除去し、縦押縁60(本体61)の面内方向内側部分における長手方向端面寄り部分が縦枠材30の内側係合受片32と係合しないようにする。
そして、縦押縁60の本体61における中間係合片62を除去した面内方向内側部分の長手方向端面寄り部分、つまり図7において中間係合片62の上端面62cと上横向切断面60eとの間の部分、ならびに、下端面62dと下横向切断面60gとの間の部分において、中間係合片62と縦枠材30の面内方向内側面30aとの干渉が生じない。
従って、縦押縁60の面内方向内側部分を面材側に向けて回動する際、縦押縁60における中間係合片62を除去した面内方向内側部分と隣接する面内方向外側部分は、中間係合片62が除去されていない面内方向内側部分と隣接する面内方向外側部分に比べて変形し易く、また、縦押縁60における面内方向内側部分が除去された面内方向外側部分60cは、この中間係合片62が除去された面内方向内側部分と隣接する面内方向外側部分に比べて更に変形し易い。
よって、縦押縁60の面内方向内側部分を面材側に向けて回動する際、縦押縁60の面内方向外側部分60cが縦枠材30と干渉しても、この面内方向外側部分60cが変形して縦枠材30を乗り越えることができる。
具体的には、縦押縁60の面内方向内側部分を面材側に向けて回動する際、縦押縁60の面内方向外側部分60cにおける上下縦向切断面60d、60fが、上下の横押縁40,50の長手方向端面40a,50aと干渉しても、この長手方向端面40a,50aを上下縦向切断面60d、60fが乗り越えるように縦押縁60の面内方向外側部分60cが変形することができる。
前記縦押縁60を取外しする場合には、縦押縁60の本体61における前述した面内方向内側部分、好ましくは中間係合片62を除去した長手方向端面寄りを強い力で面材側に向けて押して面材側に向けて回動することで、中間係合片62が内側係合受片32から離脱するとともに縦押縁60の面内方向外側部分60cにおける上下縦向切断面60d、60fが、上下の横押縁40,50の長手方向端面40a,50aを乗り越えるように縦押縁60の面内方向外側部分60cが変形することで、縦押縁60を取り外しできる。
前述の動作のときに、外側係合片64が縦枠材30の外側係合受片34から離脱する。
このようであるから、上下の横押縁40,50を取付けた状態で縦押縁60を取り外しできる。
また、1度取り外した縦押縁60は、前述したように再び取付けすることができる。
前述の実施の形態では中間係合片62の上下端部分を除去したが、中間係合片62ではなく内側係合受片32の下端面寄り部分および上端面寄り部分を除去しても良い。
この場合には、内側係合受片32の下端面寄り部分、上端面寄り部分を横押縁40,50に合わせて除去する際に、上下一方を横押縁40,50に合わせた寸法よりも長く除去すれば良く、その作業が容易である。
また、中間係合片62と内側係合受片32の両方を除去するようにしても良い。
要するに、本発明は、押縁の面内方向中間部の長手方向端面寄り部分が枠材と係合しないようにすれば良い。
このようにすることで、前記押縁の面内方向内側部における長手方向端面寄り部分が面材側に回動するように、押縁において面内方向内側部分が除去されて残存した面内方向外側部分が変位し易くなる。
前述の実施の形態では、上下の横押縁40,50を上下の横枠材10,20に係合して取付けしたが、縦押縁60と同様にして取付けても良い。
また、上下の横枠材10,20と左右の縦枠材30を横通しとして連結しても良い。
つまり、縦・横一方の枠材の長手方向端面寄り部分が、縦・横他方の枠材の長手方向端面と接触するように縦・横の枠材を連結すれば良い。
この場合には、横押縁40,50と縦押縁60を反対の形状とし、縦押縁60を取付けた状態で横押縁40,50を、その面内方向内側部における長手方向端面寄り部分を面材側に向けて湾曲変形できるようにする。
本発明は前述した障子に限ることはなく、建物の躯体に取付けられて面材を固定する開口枠にも適用でき、また、カーテンウォール、サッシ窓などにも適用できることは勿論である。
3…枠体、4…面材、5…押縁、10…上の横枠材、10a…長手方向端面、20…下の横枠材、20a…長手方向端面、30…縦枠材、30a…面内方向内側面、30c…面内方向外側面、32…内側係合受片、32a…室内側突部、33…支持受部、34…外側係合受片、40…上の横押縁、40a…長手方向端面、50…下の横押縁、50a…長手方向端面、60…縦押縁、61…本体、62…中間係合片、63…支持部、64…外側係合片。

Claims (5)

  1. 枠体内に押縁を用いて面材を装着した建具であって、
    前記枠体は、縦枠材と横枠材が、一方の枠材の長手方向端面寄り部分が、他方の枠材の長手方向端面と接触するように連結し、
    前記押縁は、縦押縁と横押縁のうちの一方の押縁が、面内方向内側部分を面材側に向けて回動することで面内方向中間部が離脱可能となるように、一方の枠材に対して係合して取付けられ、
    前記一方の押縁は、その長手方向端面寄り部分における面内方向内側部分が除去され、その残存した面内方向外側部分が、前記一方の枠材の長手方向端面寄り部分を覆うようにし、
    前記他方の枠材に取付けた他方の押縁の長手方向端面寄り部分は、前記一方の押縁における前記残存した面内方向外側部分と、当該一方の押縁における面内方向内側部分の長手方向端面とに接して、前記一方の押縁と他方の押縁が連続するようにし、
    前記一方の押縁は、その面内方向内側部分の長手方向端面寄り部分が前記一方の枠材と係合しないようにしたことを特徴とする建具。
  2. 前記一方の押縁は、面内方向に向かう本体と、この本体の面内方向中間部に設けた中間係合片と、前記本体における中間係合片よりも面内方向外側寄りに設けた支持部を有し、
    前記中間係合片が、一方の枠材の内側係合受片に係合し、前記支持部が一方の枠材の支持受部に接することで、前記一方の押縁が一方の枠材に係合して取付けられ、
    前記中間係合片と前記内側係合受片の少なくとも一方における長手方向端面寄り部分を除去して、前記一方の押縁の面内方向内側部分の長手方向端面寄り部分が前記一方の枠材と係合しないようにした請求項1記載の建具。
  3. 前記内側係合受片は、面内方向内側に突出し、かつ見込み方向面材側に向かう係合受突部を有し、
    前記中間係合片は、面内方向外側に向かうほぼ鉤形状で、一方の押縁の面内方向内側部分を面材側に傾斜した状態で、面内方向に移動することで前記内側係合受片に係合及び離脱可能で、かつ係合した状態で係合受突部を回動中心として室内外側に回動可能とした請求項2記載の建具。
  4. 前記一方の押縁の本体の面内方向外側部が、前記一方の枠材に係合する請求項1〜3いずれか1項に記載の建具。
  5. 前記一方の押縁の支持部よりも面内方向外側に外側係合片を設け、
    前記一方の枠材に、前記外側係合片に係合及び離脱する外側係合受片を設け、
    前記外側係合片は、前記一方の押縁の面内方向内側部分を面材側に向けて回動することで離脱可能となるように、前記外側係合受片に係合している請求項4記載の建具。
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