JP2010215612A - 塩の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】得られる塩の収率が高い塩の製造方法を提供する。
【解決手段】式(A)で表される塩と式(B)で表される塩とを、塩化銀の存在下で反応させることを特徴とする式(C)で表される塩の製造方法。(A)Z(B)A+−SR(C)Z+−SR式(A)、式(B)及び式(C)中、Zは、有機カチオンを表し、Xは、Br又はIを表し、Aは、アルカリ金属カチオンを表す。Rは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基あるいは置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよく、前記脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基で置換されていてもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の構造を有する塩の製造方法、中でも半導体の微細加工に用いられる化学増幅型フォトレジスト組成物において好適に用いられる特定の構造を有する塩の製造方法に関する。
化学増幅型フォトレジスト組成物は、通常、樹脂及び酸発生剤を含有し、該酸発生剤としては、スルホニウム塩などの塩が用いられる。
特許文献1には、ハロゲンイオンを有するオニウム誘導体に、スルホン酸エステル誘導体を反応させることによりオニウムスルホン酸誘導体を得る化学増幅型フォトレジスト組成物に含有される塩の製造方法として、トリフェニルスルホニウム・アイオダイドに、ジメチル硫酸を反応させ、得られた反応物にトリフルオロメタンスルホン酸を反応させることによりトリフェニルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネートを得る製造方法が提案されている。
特開2002−167340号公報
従来の製造方法では、得られる塩の収率が十分には満足することができない場合があった。
そこで本発明者らは、上記課題について検討した結果、本発明に至った。
1.式(A)で表される塩と式(B)で表される塩とを、塩化銀の存在下で反応させることを特徴とする式(C)で表される塩の製造方法。
(A)
+−SR (B)
+−SR (C)
[式(A)、式(B)及び式(C)中、Zは、有機カチオンを表し、Xは、Br又はIを表し、Aは、アルカリ金属カチオンを表す。
Rは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基あるいは置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよく、前記脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基で置換されていてもよい。]
2.塩化銀を、式(A)で表される塩1モルに対して、0.7〜1.2モル使用することを特徴とする前1項記載の製造方法。
3.式(C)で表される塩が、式(I)で表される塩である前1項記載の製造方法。
[式(I)、Q及びQは、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
は、単結合又は−[CH−を表し、該−[CH−に含まれるメチレン基は酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよく、該−[CH−に含まれる水素原子は直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。kは、1〜17の整数を表す。
は、置換基を有してもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を表す。
は、有機カチオンを表す。]
4.前記Zが、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい脂環式炭化水素基を有する炭素数4〜36の炭化水素基あるいは置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有するスルホニウムカチオンであることを特徴とする前1〜3項のいずれか記載の製造方法。
5.前記Zが、置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有するスルホニウムカチオンであることを特徴とする前1〜4項のいずれか記載の製造方法。
本発明の製造方法によれば、得られる塩の収率が高い。
本発明の式(C)で表される塩の製造方法は、式(A)で表される塩と式(B)で表される塩とを、塩化銀の存在下で、反応させることを特徴とする。
(A)
+−SR (B)
+−SR (C)
[式(A)、式(B)及び式(C)中、Zは、有機カチオンを表す。
は、Br又はIを表す。
は、アルカリ金属カチオンを表す。
Rは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい脂環式炭化水素基を有する炭素数4〜36の炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい。前記脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基で置換されていてもよい。]
前記反応は、例えば、クロロホルム、アセトニトリル、メタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の溶媒中にて、塩化銀存在下で、0〜150℃程度の温度範囲、好ましくは0〜100℃程度の温度範囲で、より好ましくは10〜40℃の温度範囲で攪拌して反応させて行われる。
式(A)で表される塩の使用量は、式(B)で表される塩1モルに対して、通常、0.5〜2モル程度であり、好ましくは0.7〜1.5モル程度である。
塩化銀の使用量は、式(A)で表される塩1モルに対して、通常、1〜3モル、好ましくは、1.0〜1.2モル程度である。
得られた式(C)で表される塩は、再結晶で取り出してもよいし、水洗して精製してもよい。
前記の塩は、式(II)で表される塩であることが好ましい。
[式(II)中、Q、Q、X、Y及びZは、式(I)におけるものと同じ意味を表す。]
式(II)で表される塩の製造方法としては、例えば、式(IIa)で表される塩と式(IIb)で表される塩とを、例えば、クロロホルム、アセトニトリル、水、メタノール等の不活性溶媒中にて、塩化銀存在下で0℃〜150℃程度の温度範囲、好ましくは0〜100℃程度の温度範囲にて攪拌して反応させて、塩を得る方法などが挙げられる。
[式(IIa)中、Q、Q、X及びYは、式(II)におけるものと同じ意味を表す。
は、アルカリ金属カチオンを表す。
式(IIb)中、Zは、式(II)におけるものと同じ意味を表す。Xは、Br又はIを表す。]
式(IIb)で表される塩の使用量は、通常、式(IIa)で表される塩1モルに対して、0.5〜2モル程度である。
塩化銀の使用量は、通常、式(IIb)で表される塩1モルに対して、1モル程度である。
該塩は再結晶で取り出してもよいし、水洗して精製してもよい。
製造に用いられる式(IIa)で表される塩の製造方法としては、例えば、先ず、式(IIa−1)で表されるアルコールと、式(IIa−2)で表されるカルボン酸とをエステル化反応させて、式(IIa)で表される塩を得る方法などが挙げられる。
[式(IIa−1)中、X及びYは、式(II)におけるものと同じ意味を表す。
式(IIa−2)中、Aは、式(IIa)におけるものと同じ意味を表す。]
別法としては、式(IIa−1)で表されるアルコールと式(IIa−3)で表されるカルボン酸とをエステル化反応した後、AOHで加水分解して式(IIa)で表される塩を得る方法もある。(Aは、アルカリ金属を表す。)
[式(IIa−1)中、X及びYは、式(II)におけるものと同じ意味を表す。]
前記エステル化反応は、通常、ジクロロエタン、トルエン、エチルベンゼン、モノクロロベンゼン、アセトニトリル等の非プロトン性溶媒中にて、20〜200℃程度の温度範囲、好ましくは、50〜150℃程度の温度範囲で攪拌して行えばよい。エステル化反応においては、通常は酸触媒としてp−トルエンスルホン酸などの有機酸及び/又は硫酸等の無機酸を添加する。
また、エステル化反応は、ディーンスターク装置を用いるなどして、脱水しながら実施すると、反応時間が短縮化される傾向があることから好ましい。
エステル化反応における式(IIa−2)で表されるカルボン酸の使用量は、式(IIa−1)で表されるアルコール1モルに対して、0.2〜3モル程度、好ましくは0.5〜2モル程度である。
エステル化反応における酸触媒は、触媒量でも溶媒に相当する量でもよく、通常、0.001〜5モル程度である。
前記の塩は、式(II’)で表される塩であることが好ましい。
[式(II’)中、Q、Q、Y及びZは、式(II)におけるものと同じ意味を表す。
11は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜15のアルキレン基を表す。]
式(II’)で表される塩の製造方法としては、例えば、式(IIa’)で表される塩と式(IIb’)で表される塩とを、例えば、アセトニトリル、水、メタノール、クロロホルム、塩化メチレン等の不活性溶媒中にて、あるいはそれらの混合溶媒中にて、0〜150℃程度の温度範囲、好ましくは0〜100℃程度の温度範囲にて攪拌して反応させて、式(II’)で表される塩を得る方法などが挙げられる。
[式(IIa’)中、Q、Q、X11及びYは、式(II’)におけるものと同じ意味を表す。
は、アルカリ金属カチオンを表す。
式(IIb)中、Zは、式(II’)におけるものと同じ意味を表す。
は、Br又はIを表す。]
式(IIb’)で表される塩の使用量としては、通常、式(IIa’)で表される塩1モルに対して、0.5〜2モル程度である。該塩(II’)は再結晶によって取り出してもよいし、水洗して精製してもよい。
ここで、Q及びQとしては、それぞれ独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基である場合が好ましく、フッ素原子である場合がさらに好ましい。
式(II’)で表される塩の製造に用いられる式(IIa’)で表される塩の製造方法としては、例えば、先ず、式(IIa’−1)で表される塩と式(IIa’−2)で表される化合物とをエステル化反応させて、式(IIa)で表される塩を得る方法などが挙げられる。
[式(IIa’−1)中、A、X11、Q及びQは、式(IIa’)におけるものと同じ意味を表す。
式(IIa’−2)中、Yは、式(IIa)におけるものと同じ意味を表す。]
別法としては、式(IIa’−3)で表されるアルコールと式(IIa’−2)で表されるカルボン酸とをエステル化反応した後、AOHで加水分解して式(IIa’)で表される塩を得る方法もある。(Aは、アルカリ金属を表す。)
[式(IIa’−3)中、X11、Q及びQは、式(IIa’)におけるものと同じ意味を表す。
式(IIa’−2)中、Yは、式(IIa)におけるものと同じ意味を表す。]
ここで、Q及びQとしては、それぞれ独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基である場合が好ましく、フッ素原子である場合がさらに好ましい。
式(IIa’−2)と式(IIa’−1)とのエステル化反応は、通常、ジクロロエタン、トルエン、エチルベンゼン、モノクロロベンゼン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒中にて、20〜200℃程度の温度範囲、好ましくは、50〜150℃程度の温度範囲で攪拌して行えばよい。エステル化反応においては、通常、酸触媒としてp−トルエンスルホン酸などの有機酸及び/又は硫酸等の無機酸を添加する。あるいは脱水剤として、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−アルキル−2−ハロピリジニウム塩、1,1−カルボニルジイミダゾール、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸塩化物、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ジ−2−ピリジル炭酸塩、ジ−2−ピリジルチオノ炭酸塩、6−メチル−2−ニトロ安息香酸無水物/4−(ジメチルアミノ)ピリジン(触媒)等を添加してもよい。
酸触媒を用いたエステル化反応は、ディーンスターク装置を用いるなどして、脱水しながら実施すると、反応時間が短縮化される傾向があることから好ましい。
エステル化反応における式(IIa’−1)で表される塩の使用量としては、式(IIa’−2)で表されるカルボン酸1モルに対して、0.5〜3モル程度、好ましくは1〜2モル程度である。エステル化反応における酸触媒は式(IIa’−2)で表されるカルボン酸1モルに対して、触媒量でも溶媒に相当する量でもよく、通常、0.001〜5モル程度である。エステル化反応における脱水剤は式(IIa’−2)で表されるカルボン酸1モルに対して、0.5〜5モル程度、好ましくは1〜3モル程度である。
式(IIa’−2)で表されるカルボン酸と式(IIa’−1)で表される塩とのエステル化反応は、式(IIa’−2)で表されるカルボン酸を対応する酸ハライドに変換して、式(IIa’−1)で表される塩と反応させることにより行うこともでき、その反応により式(II’)で表される化合物を得ることもできる。酸ハライドに変換する試薬としては、塩化チオニル、臭化チオニル、三塩化リン、五塩化リン、三臭化リン等が挙げられる。酸ハライド化反応は、不活性溶媒、例えば、ジクロロエタン、トルエン、エチルベンゼン、モノクロロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒が挙げられる。反応は、20〜200℃程度の温度範囲、好ましくは、50〜150℃程度の温度範囲で、攪拌して行えばよい。触媒として、アミン化合物を添加することも可能である。得られた酸ハライドは、式(IIa’−1)と不活性溶媒(例えば、ジクロロエタン、トルエン、エチルベンゼン、モノクロロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒等が挙げられる。)中で反応させることにより、式(IIa’)で表される塩を得ることができる。反応は、20〜200℃程度の温度範囲、好ましくは、50〜150℃程度の温度範囲で行い、好ましくは脱酸剤を用いる方がよい。
脱酸剤としては、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基あるいは水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。用いる塩基の量は、酸ハライド1モルに対して、溶媒に相当する量でもよく、通常、0.001〜5モル程度で、好ましくは1〜3モル程度である。
式(I)で表される塩のアニオン部としては、例えば、以下の式(IA)〜式(ID)で表されるアニオン等が挙げられる。
[式(IA)〜(ID)中、Q、Q及びYは、式(I)におけるにものと同じ意味を表す。
10は、単結合あるいは直鎖状又は分岐状の炭素数1〜15のアルキレン基を表す。
11及びX12は、互いに独立に、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜15のアルキレン基を表す。]
アルキレン基としては、メチレン、エチレン、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基などが挙げられる。
中でも、X10としては、好ましくは単結合である。
式(IA)中、環Wに含まれる水素原子が炭化水素基のみで置換された(該炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子で置換されていてもよい。)アニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IA)中、環Wに含まれる水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IA)中、環Wに含まれる水素原子が水酸基又は水酸基を含む基で置換されたアニオン(ただし、ラクトン構造を有さない。)の具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IA)中、環Wに含まれるメチレン基が酸素原子で置換されたエーテル構造を有するアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IA)中、環Wに含まれる隣接する2つのメチレン基が酸素原子とカルボニル基とで置換されたラクトン構造を有するアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IA)中、環Wに含まれるメチレン基がカルボニル基で置換されたケトン構造を有するアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IB)中、環Wに含まれる水素原子が置換されていないか又は炭化水素基のみで置換された(環Wに含まれるメチレン基は酸素原子で置換されていてもよい。)アニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IB)中、環Wに含まれる水素原子が水酸基又は水酸基を含む基で置換されたアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IB)中、環Wに含まれる隣接する2つのメチレン基が酸素原子とカルボニル基とで置換されたラクトン構造を有するアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IB)中、環Wに含まれる1つのメチレン基がカルボニル基で置換されたケトン構造を有するアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IB)中、環Wに含まれる水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IC)中、環Wに含まれる水素原子が置換されていないか又は炭化水素基のみで置換された(環Wに含まれるメチレン基は酸素原子で置換されていてもよい。)アニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IC)中、環Wに含まれる水素原子が水酸基又は水酸基を含む基で置換されたアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IC)中、環Wに含まれる1つのメチレン基がカルボニル基で置換されたケトン構造を有するアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(ID)中、環Wに含まれる水素原子が置換されていないか又は炭化水素基のみで置換された(環Wに含まれるメチレン基は酸素原子で置換されていてもよい。)アニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(ID)中、環Wに含まれる水素原子が水酸基又は水酸基を含む基で置換されたアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(ID)中、環Wに含まれる1つのメチレン基がカルボニル基で置換されたケトン構造を有するアニオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
これらのアニオンのうち、好ましくは下記のアニオンが挙げられる。
式(I)におけるZで表される有機カチオンとしては、例えば、式(IXz)、式(IXb)、式(IXc)又は式(IXd)などで表されるカチオン等が挙げられる。
[式(IXa)中、P、P及びPは、互いに独立に、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜30のアルキル基あるいは炭素数3〜30の脂環式炭化水素基を表す。P、P及びPのいずれかがアルキル基である場合、該アルキル基は、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基あるいは炭素数3〜12の脂環式炭化水素基で置換されていてもよく、P、P及びPのいずれかが脂環式炭化水素基である場合には、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基あるいは炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
式(IXb)中、P及びPは、互いに独立に、水素原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基あるいは炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
式(IXc)中、P及びPは、互いに独立に、直鎖状又は分岐状炭素数1〜12のアルキル基あるいは炭素数3〜12のシクロアルキル基を表すか、PとPとが一緒になって、炭素数3〜12の環を形成してもよい。
は、水素原子を表し、Pは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換されていてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表すか、PとPとが一緒になって、炭素数3〜12の環を形成してもよい。
式(IXd)中、P10〜P21は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。Eは、硫黄原子又は酸素原子を表す。
mは、0又は1を表す。]
アルコキシ基としては、メチトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブチトキシ基、tert−ブチトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルキル基が挙げられる。
シクロアルキルとしては、上述した脂環式炭化水素基と同様のものが例示される。
とPとが一緒になって形成する環としては、テトラヒドロチオフェニウム基などが挙げられる。
における芳香族炭化水素基の置換基としては、炭素数1〜12のアルキル基等が挙げられる。
とPとが一緒になって形成する環としては、上述した式(W13)〜式(W15)の基などが挙げられる。
前記の式(IXa)で表されるカチオンの中でも、例えば、式(IXaa)で表されるカチオン等が好ましく挙げられる。
[式(IXaa)中、P〜Pは、互いに独立に、水素原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基あるいは炭素数4〜36の脂環式炭化水素を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、グリシドキシ基あるいは炭素数2〜4のアシル基で置換されていてもよい。]
特に、脂環式炭化水素基としては、アダマンチル骨格、イソボルニル骨格を含むものなどが挙げられ、好ましくは2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキル基及びイソボルニル基などが好ましい。
式(IXaa)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
式(IXaa)で表されるカチオンの中でも、式(IXaaa)で表されるカチオンが、その製造が容易であること等の理由により、好ましく挙げられる。
[式(IXe)中、P22、P23及びP24は、互いに独立に、水素原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基あるいは直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。]
前記式(IXb)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
前記式(IXc)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
前記式(IXd)で表されるカチオンの具体例としては、例えば、下記のもの等が挙げられる。
上記カチオンのうち、アリールスルホニウムカチオンが好ましい。
前記のアニオン及びカチオンは、任意に組合せることができる。
例えば、式(I)で表される塩として、式(Xa)〜式(Xi)で表される塩が挙げられる。これらの塩は、優れた解像性能及びパターン形状を示すレジスト組成物を与える酸を発生するため好ましい。
[式(Xa)〜(Xi)中、P25、P26及びP27は、互いに独立に、水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を表す。
28及びP29は、互いに独立に、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を表すか、あるいはP28とP29とが一緒になってSを含んで炭素数2〜6の環を形成してもよい。
30は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数4〜36の脂環式炭化水素基あるいは置換されていてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表すか、あるいはP30とP31とが一緒になって炭素数3〜12の環を形成してもよい。
ここで、該環に含まれるメチレン基は、任意に、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基で置換されていてもよい。
及びQは、上記と同義である。
13は、単結合またはメチレン基を表す。]
28とP29とが一緒になって形成する環としては、テトラヒドロチオフェニウム基などが挙げられる。
30とP31とが一緒になって形成する環としては、上述した式(W13)〜式(W15)の基などが挙げられる。
上記の組合せのうち、以下の塩が好ましい。
中でも、カチオンとして式(IXe)で表されるカチオンにおいて、P22、P23及びP24がいずれも水素原子であるトリフェニルスルホニウムカチオンと、式(IB)で表されるアニオンの具体的例示に挙げられたものとを組合せた塩が好ましい。
式(I)で表される塩は、単独で又は2種以上を組合せて用いてもよい。
本発明の製造方法により得られる塩は、酸発生剤の有効成分として用いることができる。該酸発生剤は、化学増幅型フォトレジスト組成物(以下、「レジスト組成物」という場合がある)の成分として用いることができる。レジスト組成物は、酸発生剤のほかに、樹脂、クエンチャー、溶媒等を含有することが好ましい。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
実施例及び参考例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり質量基準
である。
化合物又は塩の構造はNMR(日本電子製GX−270型又はEX−270型)、質量分析(
LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型又はL
C/MSD TOF型)で確認した。
純度は、NMR及びLCで確認した。
収率は、以下の計算式で求めた。
収率=100×[反応により生成した生成物の量(モル)]/[出発物質の量(モル)]
式(A1−a)で表される化合物100部(0.521mol)及びイオン交換水250部の混合物を氷浴し、これに30%水酸化ナトリウム水溶液230部を滴下した。得られた混合物を100℃で2時間還流し、冷却した後、これを濃塩酸88部で中和した。得られた溶液を濃縮することにより式(A1−b)で表される塩149部(無機塩含有、純度69.2%)(0.521mol)を得た。
式(A1−b)で表される塩4.5部(純度69.2%)(0.0157mol)、式(A1−c)で表される化合物2.6部(0.0156mol)及びエチルベンゼン100部を仕込み、これに濃硫酸0.8部を加え、24時間加熱還流した。得られた混合物を23℃まで冷却した後、濾過して残渣を回収し、該残渣をtert−ブチルメチルエーテルで洗浄して、式(A1)で表される塩5.7部(純度49.1%:H−NMRによる純度分析)(0.00808mol)を得た。
実施例1
[式(C1)で表される塩の合成例]
式(B1)で表される塩2.77部(0.00710mol)及びクロロホルム13.83部を仕込んだ溶液に、塩化銀1.02部(0.00712mol)を添加し、これを23℃で12時間攪拌した。該クロロホルム溶液に、式(A1)で表される塩5.00部(純度49.1%)(0.00709mol)及びイオン交換水10.00部を仕込み、更に、クロロホルム27.67部を加え、23℃で12時間撹拌した後、濾過して濾液を回収した。
得られた濾液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水10.38部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。クロロホルム層を濃縮し、淡黄色オイル5.62部を得た。得られた淡黄色オイルに酢酸エチル22.48部を添加し攪拌することにより結晶が析出し、濾過することにより白色固体として式(C1)で表される塩3.61部(純度100%、収率87%)(0.00615mol)を得た。塩化銀の使用量は、式(A1)で表される塩1モルに対して、1.0モルであった。
収率=100×0.00615/0.00710=86.7
参考例1
[式(C1)で表される塩の合成例]
式(A1)で表される塩5.4部(純度35.6%)(0.00555mol)、アセトニトリル16部及びイオン交換水16部の混合溶媒を調製した。これに、式(B2)で表される塩1.7部(0.00569mol)、アセトニトリル5部及びイオン交換水5部の溶液を添加した。得られた混合物を23℃で15時間撹拌後、濃縮し、クロロホルム142部を加えた後、分液操作により、有機層を回収した。回収された有機層をイオン交換水で洗浄し、得られた有機層を濃縮した。得られた濃縮液をtert−ブチルメチルエーテル24部でリパルプして、白色固体として式(C1)で表される塩1.7部(純度100%、収率52%)(0.00290mol)を得た。
収率=100×0.00290/0.00555=52.3
参考例2
[式(C1)で表される塩の合成例]
式(B1)で表される塩2.77部(0.00710mol)及びクロロホルム13.83部の溶液に、式(A1)で表される塩5.00部(純度49.1%)(0.00709mol)及びイオン交換水10.00部の溶液を滴下し、23℃で12時間攪拌したが、目的物である式(C1)で表される塩は得られなかった。
式(A2−a)で表される化合物100部(0.521mol)及びイオン交換水250部の混合物を氷浴し、これに30%水酸化ナトリウム水溶液230部を滴下した。得られた混合物を100℃で2時間加熱攪拌し、冷却した後、これを濃塩酸88部で中和した。得られた溶液を濃縮して、式(A2−b)で表される塩149部(無機塩含有、純度69.2%)(0.521mol)を得た。
式(A2−b)で表される塩99部(純度69.2%)(0.346mol)及びメタノール600部を仕込み、これに硫酸18.8部を加えた後、24時間加熱還流した。その後、得られた反応物を濃縮してメタノールを留去した後、n−ヘプタン477部添加し、撹拌後、濾過した。得られた残渣にアセトニトリル434部を添加撹拌した後、濾過し、さらに残渣にアセトニトリル197部を添加撹拌した後、濾過した。濾液を合わせて濃縮することにより、式(A2)で表される塩73.1部(0.345mol)を得た。
実施例2
[式(C2)で表される塩の合成例]
式(B1)で表される塩2.77部(0.00710mol)及びクロロホルム13.83部の溶液に、塩化銀1.02部(0.00712mol)を添加し、23℃で12時間攪拌した。得られたクロロホルム溶液に、式(A2)で表される塩2.18部(純度69.2%)(0.00710mol)とイオン交換水6.40部との水溶液を滴下し、更に、クロロホルム13.85部を加え、23℃で12時間撹拌後、濾過して、濾液を回収した。回収された濾液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液し、更に、イオン交換水7.21部を添加し、クロロホルム層を水洗した。この水洗操作を5回繰り返した。得られたクロロホルム層を濃縮し、淡黄色オイル3.22部を得た。得られた淡黄色オイルに酢酸エチル9.66部を添加し攪拌すると、結晶が析出し、濾過して白色固体として式(C2)で表される塩2.85部(純度100%、収率89%)(0.00630mol)を得た。塩化銀の使用量は、式(A2)で表される塩1モルに対して、1.0モルであった。
収率=100×0.00630/0.00710=88.7
比較例1
[式(C2)で表される塩の合成例]
実施例2において、塩化銀1.02部(0.00712mol)に代えて、ジエチル硫酸[(CSO]1.08部(0.00712mol)を用いる以外は実施例2と同様にして、反応を行い、白色固体として式(C2)で表される塩0.92部(純度96%、収率29%)(0.00203mol)を得た。
収率=100×0.00203/0.00710=28.6
実施例3
[式(C3)で表される塩の合成例]
式(B3)で表される塩9.74部(0.0194mol)及びクロロホルム48.69部の溶液に、塩化銀2.78部(0.0194mol)を添加し、23℃で12時間攪拌した。得られたクロロホルム溶液に、式(A2)で表される塩5.94部(純度69.2%)(0.0194mol)とイオン交換水11.88部との水溶液を滴下し、23℃で12時間撹拌後、濾過して、濾液を回収した。回収された濾液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液し、更に、イオン交換水12.17部を添加し、クロロホルム層を水洗した。この水洗操作を5回繰り返した。得られたクロロホルム層を濃縮し、淡黄色オイル16.75部を得た。得られた淡黄色オイルにメチル−t−ブチルエーテル45.85部、酢酸エチル30.56部を添加し攪拌後、2層に分離していたので、下層を取り出し濃縮することにより淡黄色オイルとして式(C3)で表される塩8.48部(純度100%、収率77%)(0.0150mol)を得た。塩化銀の使用量は、式(A2)で表される塩1モルに対して、1.0モルであった。
収率=100×0.0150/0.0194=77.3
比較例2
[式(C3)で表される塩の合成例]
実施例3において、塩化銀2.78部(0.0194mol)に代えて、ジエチル硫酸[(CSO]2.99部(0.0194mol)を用いる以外は実施例3と同様にして、反応を行い、淡黄色オイルとして式(C3)で表される塩4.15部(純度61%、収率23%)(0.00448mol)を得た。
収率=100×0.00448/0.0194=23.1
実施例4
[式(C4)で表される塩の合成例]
式(B4)で表される塩8.66部(0.0155mol)及びクロロホルム43.30部の溶液に、塩化銀2.22部(0.0155mol)を添加し、23℃で12時間攪拌した。得られたクロロホルム溶液に、式(A2)で表される塩4.75部(純度69.2%)(0.0155mol)とイオン交換水9.50部との水溶液を滴下し、23℃で12時間撹拌後、濾過して、濾液を回収した。回収された濾液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液し、更に、イオン交換水12.99部を添加し、クロロホルム層を水洗した。この水洗操作を5回繰り返した。得られたクロロホルム層を濃縮し、淡黄色オイル12.25部を得た。得られた淡黄色オイルにメチル−tert−ブチルエーテル61.25部を添加すると、結晶が析出し、濾過して白色固体として式(C4)で表される塩7.25部(純度100%、収率75%)(0.0117mol)を得た。塩化銀の使用量は、式(A2)で表される塩1モルに対して、1.0モルであった。
収率=100×0.00117/0.0155=75.4
比較例3
[式(C4)で表される塩の合成例]
実施例4において、塩化銀2.22部(0.0155mol)に代えて、ジエチル硫酸[(CSO]2.47部(0.0155mol)を用いる以外は実施例4と同様にして、反応を行い、白色固体として式(C4)で表される塩2.12部(純度100%、収率22%)(0.00341mol)を得た。
収率=100×0.00341/0.0155=22
実施例5
[式(C5)で表される塩の合成例]
式(B5)で表される塩6.92部(0.0155mol)及びクロロホルム34.60部の溶液に、塩化銀2.22部(0.0155mol)を添加し、23℃で12時間攪拌した。得られたクロロホルム溶液に、式(A2)で表される塩4.75部(純度69.2%)(0.0155mol)とイオン交換水9.50部との水溶液を滴下し、23℃で12時間撹拌後、濾過して、濾液を回収した。回収された濾液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液し、更に、イオン交換水10.38部を添加し、クロロホルム層を水洗した。この水洗操作を5回繰り返した。得られたクロロホルム層を濃縮し、淡黄色オイル10.15部を得た。得られた淡黄色オイルにメチル−tert−ブチルエーテル50.75部を添加し攪拌後、2層に分離していたので、下層を取り出し濃縮することにより淡黄色オイルとして式(C5)で表される塩7.35部(純度100%、収率94%)(0.0145mol)を得た。塩化銀の使用量は、式(A2)で表される塩1モルに対して、1.0モルであった。
収率=100×0.0145/0.0155=93.5
比較例4
[式(C5)で表される塩の合成例]
実施例5において、塩化銀2.22部(0.0155mol)に代えて、ジエチル硫酸[(CSO]2.47部(0.0155mol)を用いる以外は実施例5と同様にして、反応を行い、淡黄色オイルとして式(C5)で表される塩2.29部(純度100%、収率29%)(0.00450mol)を得た。
収率=100×0.00450/0.0155=29.0
実施例6
[式(C1)で表される塩の合成例]
実施例1において、塩化銀の使用量を1.02部(0.00712mol)に代えて2.04部(0.0142mol)とする以外は実施例1と同様にして、反応を行い、白色固体として式(C1)で表される塩3.66部(純度100%、収率88%)(0.00624mol)を得た。塩化銀の使用量は、式(A1)で表される塩1モルに対して、2.0モルであった。
収率=100×0.00624/0.0710=87.9
実施例7
[式(C1)で表される塩の合成例]
実施例1において、塩化銀の使用量を1.02部(0.00712mol)に代えて3.06部(0.0214mol)とする以外は実施例1と同様にして、反応を行い、白色固体として式(C1)で表される塩3.58部(純度100%、収率86%)(0.00610mol)を得た。塩化銀の使用量は、式(A1)で表される塩1モルに対して、3.0モルであった。
収率=100×0.00610/0.0710=85.9
実施例8
[式(C1)で表される塩の合成例]
実施例1において、塩化銀の使用量を1.02部(0.00712mol)に代えて1.12部(0.00781mol)とする以外は実施例1と同様にして、反応を行い、白色固体として式(C1)で表される塩3.61部(純度100%、収率87%)(0.00615mol)を得た。塩化銀の使用量は、式(A1)で表される塩1モルに対して、1.1モルであった。
収率=100×0.00615/0.0710=86.6
実施例9
[式(C1)で表される塩の合成例]
実施例1において、塩化銀の使用量を1.02部(0.00712mol)に代えて1.22部(0.00851mol)とする以外は実施例1と同様にして、反応を行い、白色固体として式(C1)で表される塩3.63部(純度100%、収率87%)(0.00619mol)を得た。塩化銀の使用量は、式(A1)で表される塩1モルに対して、1.2モルであった。
収率=100×0.00619/0.0710=87.2
[式(A3)で表される塩の合成]
リチウムアルミニウムハイドライド10.4部(0.275mol)、無水テトラヒドロフラン120部を仕込み23℃で30分間攪拌した。式(A3−a)で表される塩62.2部(0.275mol)を無水THF900部に溶かした溶液を氷冷下で滴下し、23℃で5時間攪拌した。反応マスに酢酸エチル50.0部、6N塩酸50.00部を添加、攪拌後、分液を行った。有機層を濃縮後、カラム(メルク シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:クロロホルム/メタノール=5/1)分取することにより、式(A3−b)で表される塩84.7g(純度60%)(0.275mol)を得た。
式(A3−c)で表される化合物4.5部(0.0232mol)及び無水THF90部を添加し室温で30分間攪拌し溶解した。この溶液にカルボニルジイミダゾール3.77部(0.0233mol)、無水THF45部の混合溶液を室温で滴下し、23℃で4時間攪拌した。得られた反応溶液を、式(A3−b)で表される塩7.87部(純度60%)(0.0256mol)及び無水THF50部の混合中に、54℃〜60℃で30分間で滴下した。反応溶液を65℃で18時間加熱し、冷却後、ろ過した。得られたろ液を濃縮し、濃縮物をカラム(メルク シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:クロロホルム/メタノール=5/1)分取することにより、式(A3)で表される塩4.97部(0.0138mol)を得た。
実施例10
[式(C6)で表される塩の合成例]
式(B1)で表される塩2.77部(0.00710mol)及びクロロホルム15部を仕込んだ溶液に、塩化銀1.02部(0.00712mol)を添加し、これを23℃で12時間攪拌した。該クロロホルム溶液に、式(A3)で表される塩2.56部(0.00710mol)及びイオン交換水10.00部を仕込み、更に、クロロホルム30部を加え、23℃で12時間撹拌した後、濾過して濾液を回収した。得られた濾液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水10部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。その後、硫酸マグネシウム1部を添加、23℃で30分間攪拌後、ろ過し、ろ液を濃縮して、式(C6)で表される塩3.92部(純度100%、収率92%)(0.00653mol)を得た。
収率=100×0.00653/0.0710=92.0
参考例
[式(C6)で表される塩の合成例]
式(A3)で表される塩1.0部(0.00277mol)、クロロホルム20部を仕込み、23℃で30分間攪拌後、更に式(B2)で表される塩(13.1%水溶液)6.3部(0.00277mol)を23℃で加えた。
12時間室温で攪拌した後、分液を行った。有機層にイオン交換水10部を添加、分液水洗を行った。この操作を5回行った。その後、硫酸マグネシウム1部を添加、23℃で30分間攪拌後、ろ過し、ろ液を濃縮して、式(C6)で表される塩1.36部(純度100%、収率82%)(0.00226mol)を得た。
収率=100×0.00226/0.0277=81.5
合成例1
〔樹脂(1)の合成〕
モノマーA、モノマーB、モノマーDをモル比50:25:25の比率で仕込み、全モノマーの合計質量に対して1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との比率で添加し、77℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行って精製し、重量平均分子量が約8000である共重合体(1)を収率60%で得た。
参考例1
以下の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
<酸発生剤>
式(C1)で表される塩
式(C6)で表される塩
<樹脂>
樹脂(1)
<クエンチャー>
Q1:2,6−ジイソプロピルアニリン
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
2−ヘプタノン 20.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
シリコンウェハーに、有機反射防止膜用組成物(ARC−29;日産化学(株)製)を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ780Åの有機反射防止膜を形成させた。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥後の膜厚が0.15μmとなるようにスピンコートした。レジスト組成物塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、95℃で60秒間プリベーク(以下、PBと略す。)した。こうしてレジスト膜を形成したそれぞれのシリコンウェハーに、ArFエキシマステッパー(FPA5000−AS3;(株)キャノン製、NA=0.75、2/3Annular)を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
露光後は、ホットプレート上にて95℃で60秒間ポストエキスポジャーベーク(以下、PEBと略す。)を行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
有機反射防止膜基板上のもので現像後のダークフィールドパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、その結果を表2に示した。なお、ここでいうダークフィールドパターンとは、外側にクロム層(遮光層)をベースとしてライン状にガラス面(透光部)が形成されたレチクルを介した露光及び現像によって得られ、したがって露光現像後は、ラインアンドスペースパターンの周囲のレジスト層が残されるパターンである。
実効感度:100nmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量で示した。
本発明の製造方法により得られた塩は、化学増幅型フォトレジスト組成物に用いられる
酸発生剤として有用であることが確認された。
本発明の製造方法によれば、得られる塩の収率が高い。

Claims (5)

  1. 式(A)で表される塩と式(B)で表される塩とを、塩化銀の存在下で反応させることを特徴とする式(C)で表される塩の製造方法。
    (A)
    +−SR (B)
    +−SR (C)
    [式(A)、式(B)及び式(C)中、Zは、有機カチオンを表し、Xは、Br又はIを表し、Aは、アルカリ金属カチオンを表す。
    Rは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基あるいは置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよく、前記脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基で置換されていてもよい。]
  2. 塩化銀を、式(A)で表される塩1モルに対して、1.0〜3.0モル使用することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 式(C)で表される塩が、式(I)で表される塩である請求項1記載の製造方法。
    [式(I)、Q及びQは、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    は、単結合又は−[CH−を表し、該−[CH−に含まれるメチレン基は酸素原子及び/又はカルボニル基で置換されていてもよく、該−[CH−に含まれる水素原子は直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。kは、1〜17の整数を表す。
    は、置換基を有してもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を表す。
    は、有機カチオンを表す。]
  4. 前記Zが、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい脂環式炭化水素基を有する炭素数4〜36の炭化水素基あるいは置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有するスルホニウムカチオンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の製造方法。
  5. 前記Zが、置換基を有してもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有するスルホニウムカチオンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の製造方法。
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