JP2010211015A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のトナー担持体を設けた高速のハイブリッド現像方式において、ソリッドなどの面積の広いベタ画像のみならず、独立したドットや細線の画像についても十分なトナー濃度が得られ、なおかつ非画像部でもカブリの発生が抑制された高画質の画像が得られる現像装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体とその回転方向上流側で対向する第1のトナー担持体との平均電界強度は、非画像部においてもトナーの往復移動が発生するように所定の基準電界強度より小さく設定し、像担持体とその回転方向下流側で対向する第2のトナー担持体との平均電界強度は、非画像部においてはトナーの往復移動が発生しないように所定の基準電界強度より大きく設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、現像装置及び画像形成装置に関する。特に、表面に担持搬送するトナーで、像担持体上に形成された潜像を現像する複数のトナー担持体と、表面に現像剤を担持搬送し、前記複数のトナー担持体に前記現像剤中のトナーを供給する現像剤担持体とを有する現像装置、及び該現像装置を備えた画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置において、像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像方式として、トナーのみを用いる一成分現像法及びトナーとキャリヤを用いる二成分現像法が知られている。
一成分現像法では一般的にトナーをトナー担持体とトナー担持体に押圧された規制板とによって形成される規制部を通過させることでトナーを帯電し、所望のトナー薄層を得ることができ、装置の簡略化、小型化、低コスト化の面で有利である。
一方で、規制部の強いストレスによりトナーの劣化が促進され易く、トナーの電荷受容性が低下しやすい。さらに、トナーへの電荷付与部材である規制部材やトナー担持体表面がトナーや外添剤により汚染されることでトナーへの電荷付与性も低下する。そのため、トナー帯電量がより低下し、カブリ等の問題を引き起こすなど、現像装置の寿命が短い。
比較すると、二成分現像法ではトナーをキャリヤと混合し、摩擦帯電で帯電するためストレスが小さく、さらに、キャリヤ表面積が大きいため、トナーや外添剤による汚染に対しても相対的に強く、長寿命に有利である。
しかしながら、二成分現像法では像担持体上の静電潜像を現像する際に、現像剤により形成される磁気ブラシによって像担持体表面を摺擦するため、現像された像に磁気ブラシ痕が発生するという課題を有している。さらに、像担持体にキャリヤが付着しやすく、画像欠陥となる課題を有している。
二成分現像剤を用いた二成分現像法の長寿命の特長を有しながら、画像欠陥の問題を解決し、一成分現像法なみの高画質を実現する現像方式として、現像剤担持体上に二成分現像剤を担持し二成分現像剤からトナーのみをトナー担持体に供給して現像に用いる、所謂ハイブリッド現像方式が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この方式では、非接触で潜像を現像するため、トナー像を乱すことなく忠実な現像が可能であり、また現像ニップ部ではキャリヤが存在しないのでキャリヤ付着の可能性も少ない。高速、高画質に優位な方式である。
また、ハイブリッド現像方式において高速現像に対応する方策として、トナー担持体を複数設け、トナーの飛翔に必要な総現像ニップ時間を稼いでトナー濃度を確保する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この方式では、トナーを複数回に渡って飛翔させることが可能となり、感光体を高速回転させても感光体上にトナー像を確実に形成させることができ、高速化に伴うトナー像の濃度低下を抑えることができる。
特開平5−150636号公報 特開2005−37523号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載のようなハイブリッド現像方式においては、以下のような課題があった。
すなわち、高速で現像すると、ソリッドなどの面積の広いベタ画像は十分なトナー濃度が得られるものの、独立したドットや細線の画像はトナー濃度が出にくいという問題がある。これは以下のような理由による。
ハイブリッド現像方式は非磁性の一成分トナーを用いた非接触の現像方式である。一成分の磁性トナーとは異なり、キャリヤと混合して帯電されたトナーを静電的にトナー担持体上に移している。
通常の非磁性一成分トナーを用いた非接触現像方式では、トナーを規制ブレードで擦り、帯電させるため、帯電分布がブロードとなる。しかしながら、ハイブリッド現像方式では、現像剤担持体からトナー担持体へ移してトナー薄層を形成する段階で、低帯電トナーは選別され、現像剤側に取り残され、現像に供されるトナー担持体上のトナー薄層は比較的シャープな帯電分布を有するようになる。
このため、像担持体上の潜像(特に非画像部)に対向したとき、トナー担持体側からトナーが電界によって離脱することが起こりにくくなり、交番電界による非接触現像の特徴であるトナーの往復移動が抑制されてしまう。
すなわち、通常はトナーが飛翔する方向のDC電界にAC電界を重畳した電界を形成することでトナーを往復移動させ、潜像にトナー付着させる。ところが非画像部ではDC電界がトナーの飛翔する方向とはならず、トナーの往復移動以前に、トナーをトナー担持体から離脱させにくい状態となる。
それと同様のことが、独立したドットや細線の画像部分でも起こる。すなわち、極めて細い線やドットに対向したときは、非画像部と対向したときとトナー担持体上での電界強度がほぼ変わらず、例えAC電界が重畳されていてもトナーの往復移動はほとんど見られなくなる。こうしてトナーが像担持体上の潜像側へ移動する機会が奪われてしまう。
トナーの往復移動を促すため、トナーがトナー担持体から離れる方向に電界強度を変化させるよう現像バイアス電圧を調整することも考えられるが、反対に非画像部でもトナー往復移動が促進されることになり、非画像部のカブリが発生してくる。
本発明は、上記の技術的課題を鑑みてなされたものである。本発明の目的は、複数のトナー担持体を設けた高速のハイブリッド現像方式において、ソリッドなどの面積の広いベタ画像のみならず、独立したドットや細線の画像についても十分なトナー濃度が得られ、なおかつ非画像部でもカブリの発生が抑制された高画質の画像が得られる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.表面にトナーを担持搬送し、像担持体上に形成された潜像を前記トナーで現像する第1のトナー担持体及び第2のトナー担持体と、
前記第1のトナー担持体及び第2のトナー担持体と対向して設置され、表面に現像剤を担持搬送し、前記第1のトナー担持体及び第2のトナー担持体に前記現像剤中のトナーを供給する現像剤担持体と、
を有する現像装置であって、
前記像担持体と、該像担持体の回転方向上流側で対向する前記第1のトナー担持体との間に第1の現像バイアス電圧を印加し、第1の交番電界を生じさせる第1の現像バイアス電源と、
前記像担持体と、該像担持体の回転方向下流側で対向する前記第2のトナー担持体との間に第2の現像バイアス電圧を印加し、第2の交番電界を生じさせる第2の現像バイアス電源と、を有し、
前記第1の交番電界の平均電界強度は、前記像担持体の非画像部においてもトナーの往復移動が発生するように所定の基準電界強度より小さく設定され、
前記第2の交番電界の平均電界強度は、前記像担持体の非画像部においてはトナーの往復移動が発生しないように所定の基準電界強度より大きく設定される
ことを特徴とする現像装置。
2.前記像担持体と、対向する前記第1のトナー担持体との間の第1の現像距離は、前記像担持体と、対向する前記第2のトナー担持体との間の第2の現像距離より大きい
ことを特徴とする前記1に記載の現像装置。
3.像担持体と、前記像担持体の表面に形成された潜像をトナーで現像する現像装置を備えた画像形成装置であって、
前記現像装置は、前記1または2に記載の現像装置である
ことを特徴とする画像形成装置。
4.前記像担持体の表面に現像されたトナー像を検知するトナー検知手段と、
前記第1のトナー担持体及び前記第2のトナー担持体により第1の画像を現像し、現像されたトナー像の前記トナー検知手段による検知結果に基づき、前記第1の現像バイアス電源の印加する前記第1の現像バイアス電圧及び前記第2の現像バイアス電源の印加する前記第2の現像バイアス電圧を調整する第1の制御と、
前記第1のトナー担持体により第2の画像を現像し、現像されたトナー像の前記トナー検知手段による検知結果に基づき、前記像担持体の表面帯電電位を調整する第2の制御と、を実行する現像バイアス制御手段を有する
ことを特徴とする前記3に記載の画像形成装置。
5.前記第1の画像は、前記像担持体の表面に形成されたソリッド画像の潜像であり、
前記第2の画像は、前記像担持体の表面に形成された細線またはドット画像の潜像である
ことを特徴とする前記4に記載の画像形成装置。
6.前記第1の制御では、前記第1の現像バイアス電圧と前記第2の現像バイアス電圧を、電圧差を一定に維持して調整する
ことを特徴とする前記4または5に記載の画像形成装置。
本発明に係る現像装置及び画像形成装置によれば、像担持体とその回転方向上流側で対向する第1のトナー担持体との平均電界強度は、非画像部においてもトナーの往復移動が発生するように所定の基準電界強度より小さく設定し、像担持体とその回転方向下流側で対向する第2のトナー担持体との平均電界強度は、非画像部においてはトナーの往復移動が発生しないように所定の基準電界強度より大きく設定する。
これにより、第1のトナー担持体により独立したドットや細線の画像が十分に現像され、第2のトナー担持体によりドットや細線の画像を損なうことなくカブリトナーが回収される。
従って複数のトナー担持体を設けた高速のハイブリッド現像方式において、ソリッドなどの面積の広いベタ画像のみならず、独立したドットや細線の画像についても十分なトナー濃度が得られ、なおかつ非画像部でもカブリの発生が抑制された高画質の画像が得られる。
本実施形態に係る画像形成装置の主要部構成例を示す構成図である。 本実施形態に係る現像装置2の詳細な構成例を示す構成図である。 (a)像担持体の表面電位(非画像部V0及び画像部Vi)と、(b)トナー担持体に印加する現像バイアス電圧との関係により、トナー往復移動の発生、そして細線再現性やカブリの発生が定まることを示す図である。 基準DC平均電位差を調べる手順の例を示すフローチャートである。 トナーでの現像結果を検知し、現像バイアス設定に反映する現像バイアス電圧調整方法の処理手順例を示すフローチャートである。
本発明の実施の一形態について図面を用いて説明する。
(画像形成装置の構成と動作)
図1に本発明の一実施形態による画像形成装置の主要部の構成例を示す。図1を用いて本実施形態に係る画像形成装置の概略構成と動作を説明する。
この画像形成装置は、電子写真方式により像担持体(感光体)1に形成されたトナー像を用紙等の転写媒体Pに転写して画像形成を行うプリンターである。
この画像形成装置は画像を担持するための像担持体1を有しており、像担持体1の周囲には、像担持体1を帯電するための帯電手段としての帯電部材3、像担持体1上の静電潜像を現像する現像装置2、像担持体1上のトナー像を転写するための転写ローラ4、及び像担持体1上の残留トナー除去用のクリーニングブレード5が、像担持体1の回転方向Aに沿って順に配置されている。
像担持体1は、帯電部材3で帯電された後に、レーザ発光器などを備えた露光装置6により露光されて、その表面上に静電潜像が形成される。現像装置2は、この静電潜像を現像し、トナー像を形成する。転写ローラ4は、この像担持体1上のトナー像を転写媒体Pに転写した後、図中の矢印C方向に排出する。クリーニングブレード5は、転写後の像担持体1上の残留トナーを、その機械的な力で除去する。
画像形成装置に用いられる像担持体1、帯電部材3、露光装置6、転写ローラ4、クリーニングブレード5等は、周知の電子写真方式の技術を任意に使用してよい。例えば、帯電手段として図中、帯電ローラが示されているが、像担持体1と非接触の帯電装置であってもよい。また例えば、クリーニングブレードはなくてもよい。
本実施形態に係るハイブリッド現像方式の現像装置2の基本部の構成を説明する。
現像装置2は、以下の構成要素を備える。すなわち、キャリヤとトナーを含む現像剤23を収容する現像剤槽17、現像剤槽17から供給された現像剤23を表面に担持して搬送する現像剤担持体13、現像剤担持体13からトナーのみが供給され、像担持体1上に形成された静電潜像を現像する第1のトナー担持体24及び第2のトナー担持体25を備える。なお、現像剤担持体13も複数設けてもよい。
現像装置2の詳細な構成と動作については、後述する。
(現像剤の構成)
本実施形態に係る現像装置において使用する現像剤の構成について説明する。
本実施形態において使用する現像剤23はトナーと該トナーを帯電するためのキャリヤを含んでなるものである。
<トナー>
トナーとしては、特に限定されず、一般に使用されている公知のトナーを使用することができ、バインダー樹脂中に着色剤や、必要に応じて荷電制御剤や離型剤等を含有させ、外添剤を処理させたものを使用できる。トナー粒径としてはこれに限定されるものではないが、3〜15μm程度が好ましい。
このようなトナーを製造するにあたっては、一般に使用されている公知の方法で製造することができる。例えば、粉砕法、乳化重合法、懸濁重合法等を用いて製造することができる。
トナーに使用するバインダー樹脂としては、これに限定されるものではないが、例えば、スチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)やポリエステル樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂単体もしくは複合体により、軟化温度が80〜160℃の範囲のものを、またガラス転移点が50〜75℃の範囲のものを用いることが好ましい。
また、着色剤としては、一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、活性炭、マグネタイト、ベンジンイエロー、パーマネントイエロー、ナフトールイエロー、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、ウルトラマリンブルー、ローズベンガル、レーキーレッド等を用いることができ、一般に上記のバインダー樹脂100質量部に対して2〜20質量部の割合で用いることが好ましい。
また、上記の荷電制御剤としても、公知のものを用いることができ、正帯電性トナー用の荷電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、4級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン樹脂などがある。負帯電性トナー用荷電制御剤としては、Cr、Co、Al、Fe等の金属含有アゾ系染料、サリチル酸金属化合物、アルキルサリチル酸金属化合物、カリックスアレーン化合物などがある。荷電制御剤は一般に上記のバインダー樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部の割合で用いることが好ましい。
また、上記の離型剤としても、一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、カルナバワックス、サゾールワックス等を単独あるいは2種類以上組み合わせて使用することができ、一般に上記のバインダー樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部の割合で用いることが好ましい。
また、上記の外添剤としても、一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機微粒子や、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂微粒子を使用することができ、特にシランカップリング剤やチタンカップリング剤やシリコーンオイル等で疎水化したものを用いるのが好ましい。そして、このような流動化剤を上記のトナー100質量部に対して0.1〜5質量部の割合で添加させて用いるようにする。外添剤の個数平均一次粒径は10〜100nmであることが好ましい。
さらに上記外添剤として、トナーと逆極性の荷電性を有する逆極性粒子を使用してもよい。好適に使用される逆極性粒子はトナーの帯電極性によって適宜選択される。例えば、トナーがキャリヤによって負に帯電されるとき、逆極性粒子は現像剤中で正に帯電されている正帯電粒子である。トナーがキャリヤによって正に帯電されるとき、逆極性粒子は現像剤中で負に帯電されている負帯電粒子である。
逆極性粒子を二成分現像剤に含有させ、かつ耐久に伴い現像剤中に逆極性粒子を蓄積させることにより、トナーや後処理剤のスペント等によりキャリヤの荷電性が低下しても、逆極性粒子もトナーを正規極性に荷電し得るため、キャリヤの荷電性を有効に補うことができ、結果としてはキャリヤの劣化を抑制できる。
トナーとして負帯電性トナーを用いる場合、逆極性粒子としては、正帯電性を有する微粒子が用いられ、例えば、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、アルミナ等の無機微粒子やアクリル樹脂、ベンゾグァナミン樹脂、ナイロン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂で構成された微粒子を使用することができる。また樹脂中に正帯電性を付与する正荷電制御剤を含有させたり、含窒素モノマーの共重合体を構成させたりするようにしてもよい。
上記の正荷電制御剤としては、例えば、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩等を使用することができ、また上記の含窒素モノマーとしては、アクリル酸2−ジメチルアミノエチル、アクリル酸2−ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸2−ジエチルアミノエチル、ビニルピリジン、N−ビニルカルバゾール、ビニルイミダゾール等を使用することができる。
一方、正帯電性トナーを用いる場合、逆極性粒子としては、負帯電性を有する微粒子が用いられ、例えば、シリカ、酸化チタン等の無機微粒子に加え、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂で構成された微粒子を使用することができる。また樹脂中に負帯電性を付与する負荷電制御剤を含有させたり、含フッ素アクリル系モノマーや含フッ素メタクリル系モノマーの共重合体を構成させたりするようにしてもよい。上記の負荷電制御剤としては、例えば、サリチル酸系、ナフトール系のクロム錯体、アルミニウム錯体、鉄錯体、亜鉛錯体等を使用することができる。
また、逆極性粒子の帯電性及び疎水性を制御するために、無機微粒子の表面をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイル等で表面処理するようにしてもよく、特に、無機微粒子に正帯電性を付与する場合には、アミノ基含有カップリング剤で表面処理することが好ましく、また負帯電性を付与する場合には、フッ素基含有カップリング剤で表面処理することが好ましい。
逆極性粒子の個数平均粒径は、100〜1000nmであることが好ましい。トナー100質量部に対して0.1〜10質量部の割合で添加させて用いるようにする。
<キャリヤ>
キャリヤとしては、特に限定されず、一般に使用されている公知のキャリヤを使用することができ、バインダー型キャリヤやコート型キャリヤなどが使用できる。キャリヤ粒径としてはこれに限定されるものではないが、15〜100μmが好ましい。
バインダー型キャリヤは、磁性体微粒子をバインダー樹脂中に分散させたものであり、キャリヤ表面に正または負帯電性の帯電性微粒子を固着させたり、表面コーティング層を設けたりすることもできる。バインダー型キャリヤの極性等の帯電特性は、バインダー樹脂の材質、帯電性微粒子、表面コーティング層の種類によって制御することができる。
バインダー型キャリヤに用いられるバインダー樹脂としては、ポリスチレン系樹脂に代表されるビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂等の硬化性樹脂が例示される。
バインダー型キャリヤの磁性体微粒子としては、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、鉄以外の金属(Mn、Ni、Mg、Cu等)を一種または二種以上含有するスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化層を有する鉄や合金の粒子を用いることができる。その形状は粒状、球状、針状の何れであってもよい。特に高磁化を要する場合には、鉄系の強磁性微粒子を用いることが好ましい。また、化学的な安定性を考慮すると、マグネタイト、ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライトの強磁性微粒子を用いることが好ましい。強磁性微粒子の種類及び含有量を適宜選択することにより、所望の磁化を有する磁性樹脂キャリヤを得ることができる。磁性体微粒子は磁性樹脂キャリヤ中に50〜90質量%の量で添加することが適当である。
バインダー型キャリヤの表面コート材としては、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂等が用いられ、これらの樹脂を表面にコートし硬化させてコート層を形成することにより、帯電付与能力を向上させることができる。
バインダー型キャリヤの表面への帯電性微粒子あるいは導電性微粒子の固着は、例えば、磁性樹脂キャリヤと微粒子とを均一混合し、磁性樹脂キャリヤの表面にこれら微粒子を付着させた後、機械的・熱的な衝撃力を与え、微粒子を磁性樹脂キャリヤ中に打ち込むようにして固定することにより行われる。この場合、微粒子は、磁性樹脂キャリヤ中に完全に埋設されるのではなく、その一部を磁性樹脂キャリヤ表面から突き出すようにして固定される。
帯電性微粒子としては、有機、無機の絶縁性材料が用いられる。具体的には、有機系としては、ポリスチレン、スチレン系共重合物、アクリル樹脂、各種アクリル共重合物、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂及びこれらの架橋物などの有機絶縁性微粒子を用いることができ、帯電レベル及び極性については、素材、重合触媒、表面処理等により、希望するレベルの帯電及び極性を得ることができる。また、無機系としては、シリカ、二酸化チタン等の負帯電性の無機微粒子や、チタン酸ストロンチウム、アルミナ等の正帯電性の無機微粒子などが用いられる。
一方、コート型キャリヤは磁性体からなるキャリヤコア粒子に樹脂コートがなされてなるキャリヤであり、コート型キャリヤにおいてもバインダー型キャリヤ同様、キャリヤ表面に正または負帯電性の帯電性微粒子を固着させることができる。コート型キャリヤの極性等の帯電特性は、表面コーティング層の種類や帯電性微粒子により制御することができ、バインダー型キャリヤと同様の材料を用いることができる。特にコート樹脂はバインダー型キャリヤのバインダー樹脂と同様の樹脂が使用可能である。
トナーとキャリヤの混合比は所望のトナー帯電量が得られるよう調整されれば良く、トナー混合比はトナーとキャリヤとの合計量に対して3〜50質量%、好ましくは6〜30質量%が適している。
(現像装置2の構成と動作)
図2は、図1における現像装置2を拡大した構成図である。図2を参照して本実施形態に係る現像装置2の詳細な構成例と動作例を説明する。
<装置構成>
現像装置2において使用する現像剤23は、既述したようにトナーとキャリヤからなり、現像剤槽17に収容される。
現像剤槽17は、ケーシング20により形成されており、通常は内部に混合撹拌部材18、19を収納している。混合撹拌部材18、19は、現像剤23を混合・撹拌し、現像剤担持体13へ現像剤23を供給する。ケーシング20の混合撹拌部材19に対向する位置には、好ましくは、トナー濃度検出用のATDC(Automatic Toner Density Control)センサ21が配設されている。
現像装置2は通常、像担持体1へと消費される分のトナーを現像剤槽17内に補給するための補給部15を有している。補給部15において、補給トナーを収納した図示しないホッパから送られた補給トナー22が現像剤槽17内へ補給される。ATDCセンサ21の出力に基づいて補給動作が制御されるようにすればよい。
現像装置2はまた、現像剤担持体13上の現像剤量を規制するための現像剤薄層化用の規制部材16を有している。
現像剤担持体13は通常、固定配置された磁石ローラ26と、これを内包する回転自在なスリーブローラ27とから構成され、画像形成時にはトナー担持体へとトナーを供給するためのトナー供給バイアスが印加される。
2つのトナー担持体24及び25は、それぞれ現像剤担持体13及び像担持体1の両方に対向するように配され、像担持体1上の静電潜像を現像するための現像バイアス電圧が印加されている。
トナー担持体24及び25は上記電圧を印加可能な限りいかなる材料からなっていてもよい。例えば、アルマイト等の表面処理を施したアルミローラが挙げられる。その他アルミ等の導電性基体上に、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂コートやシリコーンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム、天然ゴム、イソプレンゴム等のゴムコーティングを施したものを用いてもよい。コーティング材料としては、これに限定されるものではない。
さらに上記コーティングのバルクもしくは表面に導電剤が添加されていてもよい。導電剤としては、電子導電剤もしくはイオン導電剤が挙げられる。電子導電剤として、ケッチンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラックや、金属粉、金属酸化物の微粒子等が挙げられるが、これに制約されない。イオン導電剤として、4級アンモニウム塩等のカチオン性化合物や、両性化合物、その他イオン性高分子材料が挙げられるが、これにこだわらない。さらに、アルミ等の金属材料からなる導電性ローラであっても構わない。
<装置の動作>
同じく図2を参照して現像装置2の動作例について詳しく説明する。
現像剤槽17内の現像剤23は、混合撹拌部材18、19の回転により混合撹拌され、摩擦帯電すると同時に現像剤槽17内で循環搬送され、現像剤担持体13表面のスリーブローラ27へと供給される。
この現像剤23は、現像剤担持体13内部の磁石ローラ26の磁力によってスリーブローラ27の表面側に保持され、スリーブローラ27とともに回転移動して、現像剤担持体13に対向して設けられた規制部材16で通過量を規制される。
その後、現像剤23は第1のトナー担持体24と対向する第1のトナー供給領域8へと搬送される。
第1のトナー担持体24と現像剤担持体13との対向部の、トナー担持体回転方向下流側である第1のトナー供給領域8では、第1のトナー担持体24に印加された現像バイアス電圧と現像剤担持体13に印加されたトナー供給バイアス電圧の電位差に基づき形成された電界がトナーに与える力により、現像剤23中のトナーが第1のトナー担持体24側へ供給される。
通常、第1のトナー担持体24には、第1の現像バイアス電源31により直流電圧に交流電圧を重畳した第1のバイアス電圧が加えられる。また、現像剤担持体13には直流電圧のみ、もしくは直流電圧に交流電圧を重畳したバイアス電圧が加えられ、第1のトナー供給領域8には直流電界に交番電界が重畳された電界が形成される。
また第1のトナー担持体24と現像剤担持体13の対向部の、トナー担持体回転方向上流側である第1のトナー回収領域9では、現像剤担持体13上の現像剤23による第1のトナー担持体24上の現像残トナーへの回収作用により、現像残トナーが回収される。
第1のトナー供給領域8及び第1のトナー回収領域9を通過した残りの現像剤23は、現像剤担持体13のスリーブローラ27とともに回転移動して第2のトナー担持体25と対向する第2のトナー供給領域11へと搬送される。
第2のトナー担持体25と現像剤担持体13との対向部の、トナー担持体回転方向下流側である第2のトナー供給領域11では、ここでも第1のトナー供給領域8と同様に、第2のトナー担持体25に印加された現像バイアス電圧と現像剤担持体13に印加されたトナー供給バイアス電圧の電位差に基づき形成された電界がトナーに与える力により、現像剤23中のトナーが第2のトナー担持体25側へ供給される。
ここでも第1の供給領域8と同様に、通常、第2のトナー担持体25には、第2の現像バイアス電源32により直流電圧に交流電圧を重畳した第2のバイアス電圧が加えられる。また、現像剤担持体13には直流電圧のみ、もしくは直流電圧に交流電圧を重畳したバイアス電圧が加えられ、第2のトナー供給領域11には直流電界に交番電界が重畳された電界が形成される。
また第2のトナー担持体25と現像剤担持体13の対向部の、トナー担持体回転方向上流側である第2のトナー回収領域12では、第1のトナー回収領域9と同様に、現像剤担持体13上の現像剤による第2のトナー担持体25上の現像残トナーへの回収作用により、現像残トナーが回収される。
図2では現像剤担持体13と第1のトナー担持体24及び第2のトナー担持体25の回転方向を、すべて同方向に回転するように設定しているが、両方とも現像剤担持体13と逆回転に設定することもできる。あるいは片方だけ逆方向に設定することもできる。
図2のように同方向に回転させた場合は、現像剤担持体13とトナー担持体24及び25の対向部では互いにカウンター方向に回転する。
第1のトナー供給領域8で第1のトナー担持体24上に現像剤担持体13から供給されたトナー層は、第1のトナー担持体24の回転に伴って第1の現像領域7へと搬送され、第1のトナー担持体24に印加された第1の現像バイアス電圧と像担持体1上の潜像電位とによって形成される電界により第1段目の現像に使われる。
第1の現像領域7では、第1のトナー担持体24と像担持体1の間に設けられた現像間隔中を電界によってトナーが移動することで現像が行われる。
第1の現像バイアス電圧としては公知の種々のバイアス電圧が適用可能であるが、通常は直流(DC)電圧に交流(AC)電圧を重畳したバイアス電圧が加えられる。その後、第1の現像領域7でトナーを消費した現像残のトナー層は、第1のトナー担持体24の回転に伴って第1のトナー回収領域9へと搬送される。
また同様に、第2のトナー供給領域11で第2のトナー担持体25上に現像剤担持体13から供給されたトナー層は、第2のトナー担持体25の回転に伴って第2の現像領域10へと搬送され、第2のトナー担持体25に印加された第2の現像バイアス電圧と像担持体1上の潜像電位とによって形成される電界により第2段目の現像に使われる。
第2の現像領域10でも、第1の現像領域7と同様に、第2のトナー担持体25と像担持体1の間に設けられた現像間隔中を電界によってトナーが移動することで現像が行われる。
第2の現像バイアス電圧としては公知の種々のバイアス電圧が適用可能であるが、通常は直流(以降DCと称する)電圧に交流(以降ACと称する)電圧を重畳したバイアス電圧が加えられる。その後、第2の現像領域10でトナーを消費した現像残のトナー層は、第2のトナー担持体25の回転に伴って第2のトナー回収領域12へと搬送される。
第2のトナー回収領域12を通過した現像剤23は、スリーブ27の回転とともに現像剤槽17に向けて搬送され、現像剤回収領域の位置に対応して磁石ローラ26に設けられた反発磁界によって、現像剤担持体13上から剥離され、現像剤槽17内へと回収される。
補給部15に設けられた図示しない補給制御部が、ATDCセンサ21の出力値から、現像剤23中のトナー濃度が画像濃度確保のための最低トナー濃度以下になったことを検出すると、図示しないトナー補給手段によってホッパ内に貯蔵された補給トナー22がトナー補給部15を介して現像剤槽17内へ供給される。
<現像バイアス設定>
上記の現像装置2の動作説明において述べたように、第1のトナー担持体24及び第2のトナー担持体25に現像バイアス電圧を印加し、像担持体1との現像ギャップ(現像領域)に生ずる電界により、第1のトナー担持体24及び第2のトナー担持体25に保持するトナーで像担持体1上の潜像を現像する。
以下に、現像バイアス電圧の印加制御について、より詳細に述べる。
第1のトナー担持体24は、像担持体1と、像担持体1の回転方向上流側で対向し、第1の現像バイアス電源31によりDC電圧(Vdc1)にAC電圧(ピーク間電圧Vpp1)を重畳した第1の現像バイアス電圧(平均電圧Vave1)が印加される。
それにより、像担持体1(画像部電位Vi及び非画像部電位V0)との間で第1の交番電界を発生させ、その交番電界により第1のトナー担持体24の担持するトナーを像担持体1との間で往復運動させ、潜像を現像する(第1段目の現像)。
また第2のトナー担持体25は、像担持体1と、像担持体1の回転方向下流側で対向し、第2の現像バイアス電源32によりDC電圧(Vdc2)にAC電圧(ピーク間電圧Vpp2)を重畳した第2の現像バイアス電圧(平均電圧Vave2)が印加される。
それにより、像担持体1(画像部電位Vi及び非画像部電位V0)との間で第2の交番電界を発生させ、その交番電界により第2のトナー担持体25の担持するトナーを像担持体1との間で往復運動させ、潜像を現像する(第2段目の現像)。
本実施形態では、上述した第1段目の現像と第2段目の現像とで、現像バイアス電圧を変更している。
すなわち、第1段目の現像では、第1の交番電界により、第1のトナー担持体24と像担持体1(非画像部電位V0)との間でもトナーの往復移動が起こるように、現像領域での平均電界強度が、所定の基準電界強度より小さくなるような第1の現像バイアス電圧を設定している。
具体的には、平均電位差(|V0−Vave1|)<基準DC平均電位差、となる設定である。基準DC平均電位差は、現像領域で像担持体1(非画像部電位V0)との間に上記所定の基準電界強度と等しい平均電界強度を発生する電圧である。
一方、第2段目の現像では、第2の交番電界により、第2のトナー担持体25と像担持体1(非画像部電位V0)との間ではトナーの往復移動が起こらないように、現像領域での平均電界強度が、所定の基準電界強度より大きくなるような第2の現像バイアス電圧を設定している。
具体的には、平均電位差(|V0−Vave2|)>基準DC平均電位差、となる設定である。基準DC平均電位差は、現像領域で像担持体1(非画像部電位V0)との間に上記所定の基準電界強度に等しい平均電界強度を発生する電圧である。
これらの現像バイアス制御の意図は、第1段目の現像では、非画像部でもトナーの往復移動を起こさせ、例えトナー付着(カブリ)が生じても、細線やドットなどの孤立した潜像部が現像されるようにし、第2段目の現像では、非画像部ではトナーの往復移動を起こさせず、むしろ非画像部の付着トナーを回収し、潜像部だけに現像トナーが残るようにするものである。
詳細は、以下に説明する。
(細線再現の問題:ハイブリッド現像の挙動)
既に述べたように、ハイブリッド現像方式では、ソリッドなど広い面積の画像では濃度不足になるようなことはないが、10〜50μmの孤立細線やドットの濃度が出にくいという特有の課題があった。原因としては以下のように考えられる。
ハイブリッド現像方式では、現像剤担持体によって2成分現像剤を搬送して、トナー担持体との対向部でトナー担持体にトナーを供給し、同時にトナー担持体上のトナーを回収することで、トナー薄層を作る構成である。
それ故、低帯電で且つ粒径の大きなトナーは回収されやすく、トナー担持体上に留まることはない。この結果、トナー薄層上には電界で離脱しにくいトナーが蓄積されていく。
従ってトナーが離脱する方向の電界が小さくなる非画像部と対向したときには、さらに離脱しにくく、交番電界でトナーが離脱する方向の電界がかかっても、トナーの往復運動が発生しないことが起こる。
また、潜像が極めて細い線やドットであった場合も、上記の非画像部が対向したときとほぼ同等の電界が形成されるため、トナーの往復運動は起こらず、細線やドットの再現性が悪くなる。
通常の非接触1成分現像の場合は、トナーを規制ブレードで擦って帯電させる方式であるため、上記のようなトナー層状態にはならず、例え非画像部に対向したとしてもトナー往復が起こりやすく、上記のような課題は発生しない。
また、2成分現像方式の場合も、キャリヤがトナーを潜像近辺まで運んでいるため、上記のような現象は起こらない。このように、孤立した極めて細い線やドットが再現されないのはハイブリッド現像方式特有の課題である。
(電界強度とトナー往復移動)
このように、極めて細い線やドットの画像に対しては、非画像部と同様の電界しか発生せず、従って非画像部でトナーの往復移動が生じないような平均電界強度であれば、細線やドットの画像部に対してもトナーの往復移動は生じず、再現性は悪くなる。
先に述べた、トナー担持体に印加する現像バイアス電圧の制御によって、像担持体表面電位との関係でトナー往復移動の発生の有無に影響を与えることができ、しいては細線再現性やカブリの発生を制御できることを、図3を参照して次に説明する。
図3には、(a)像担持体の表面電位(非画像部V0及び画像部Vi)と、(b)トナー担持体に印加する現像バイアス電圧とを示し、あわせてその関係により、トナー往復移動の発生、そして細線再現性やカブリの発生が定まることを示す。
図3(a)は像担持体の表面電位を表している。負帯電トナーを用いる場合を想定している。交流の現像バイアス電圧は、DC平均電圧Vaveが非画像部V0及び画像部Viの間に位置するように印加され、トナー担持体(DC平均電圧)上のトナーは、平均的に画像部Vi側へ移動する方向の電界を受ける。非画像部V0側へはトナーの移動には逆の平均電界がかかる。但し、交流の電界であるので、電圧の関係によっては、平均的には逆電界であっても、トナーの往復移動が発生し、結果的に非画像部V0側へもトナーの移動が発生する、すなわちカブリとなることもある。
図3(b)はトナー担持体に印加する現像バイアス電圧を示している。直流電圧Vdcにピーク間電圧Vppの交流電圧を重畳した交流のバイアス電圧である。デューティは任意であるが、交流の電圧を平均した直流の平均電圧をVaveとする。
このDC平均電圧Vaveと非画像部電位V0との関係によって定まる現像領域での平均電界によって、非画像部に対する(ということは細線やドットの画像部に対する)トナーの往復移動の発生を左右できることを見出した結果、本実施形態のように現像バイアス電圧の制御を行っているものである。
すなわち、図3(a)に戻ると、非画像部V0及び画像部Viの間に基準DC平均電位差を示すラインがあり、これがトナー往復移動発生のしきい値となる。このラインは非画像部電位V0からの電位差が基準DC平均電位差となる電位を示す。
トナー担持体に印加する現像バイアス電圧のDC平均電圧Vaveがこのライン(非画像部電位V0+基準DC平均電位差)に位置する場合、非画像部に対する現像領域において生ずる平均電界強度は、所定の基準電界強度に等しくなる。所定の基準電界強度は、非画像部V0に対するトナー往復移動発生のしきい値である。すなわち、基準DC平均電位差に対応する平均電界強度であり、両者は同じことを意味する。
トナー担持体に印加する現像バイアス電圧のDC平均電圧Vaveがこの基準DC平均電位差を示すラインを下回る(図3(a)に示す領域A)ように、すなわちDC平均電圧Vaveと非画像部電位V0の差の絶対値が基準DC平均電位差より小さくなるように現像バイアス電圧を設定すると、トナーの往復移動が発生し、細線の再現性は良好となるが、一方でカブリが発生する。
言い換えれば、非画像部においてもトナーの往復移動が発生するように、非画像部の現像領域での平均電界強度が、所定の基準電界強度より小さくなるような現像バイアス電圧を設定するということであり、本実施形態では、既に述べたように第1のトナー担持体による第1段目の現像において、第1の現像バイアス電圧による第1の交番電界が、上記条件を満たすように設定している。
これにより第1段目の現像において、細線再現性を向上させるような現像を実現している。但し、画像部の現像性は保持されるものの、非画像部においてもカブリトナーが付着し、カブリが発生する可能性がある。
一方、トナー担持体に印加する現像バイアス電圧のDC平均電圧Vaveが上記基準DC平均電位差を示すラインを上回る(図3(a)に示す領域B)ように、すなわちDC平均電圧Vaveと非画像部電位V0の差の絶対値が基準DC平均電位差より大きくなるように現像バイアス電圧を設定すると、トナーの往復移動が発生せず、細線の再現性は悪くなるが、一方でカブリの発生は抑制される。
言い換えれば、非画像部においてはトナーの往復移動が発生しないように、非画像部の現像領域での平均電界強度が、所定の基準電界強度より大きくなるような現像バイアス電圧を設定するということであり、本実施形態では、既に述べたように第2のトナー担持体による第2段目の現像において、第2の現像バイアス電圧による第2の交番電界が、上記条件を満たすように設定している。
これにより第2段目の現像において、画像部の現像性を保ちながら、第1段目の現像による細線の再現を乱すことなく、一方では第1段目の現像で生じた非画像部のカブリトナーを回収してカブリを抑制する効果を有する。
すなわち上記により、第1のトナー担持体により独立したドットや細線の画像が十分に現像され、第2のトナー担持体によりドットや細線の画像を損なうことなくカブリトナーが回収される。
なお上記説明中で、DC平均電圧Vaveと非画像部電位V0の差の絶対値、をとったのは、正帯電のトナーを用いる場合を考慮してのものである。本実施形態についての説明は、すべて負帯電トナーを想定したものであるが、正帯電のトナーの場合についても極性が逆になることを考慮すれば、同様のことがいえる。
<基準電界強度あるいは基準DC平均電位差について>
上に述べたような現像バイアス設定を行うために、所定の基準電界強度あるいは基準DC平均電位差を調べる手順の例について、図4を用いて説明する。図4は基準DC平均電位差を調べる手順の例を示すフローチャートである。
手順の考え方は、現像バイアス設定を少しずつ変えて現像していき、トナー往復移動が起こったかどうかを目視にて観察し、起こらない状態から起こった状態に変化した時点の現像バイアス電圧から上記基準DC平均電位差を求める。
まずステップS11で、トナー層の量と帯電量が安定する状態まで白ベタを印刷する。この動作により、低帯電で大径のトナーはトナー担持体から回収され、トナー層には帯電量の比較的高い、小径のトナーが増加する。
次にステップS12で、トナー担持体の回転を停止状態にする。
ステップS13で、像担持体に非画像部電位V0相当のDC電圧を印加する。
ステップS14では、現像バイアス電圧の初期値を設定する。現像バイアス電圧はDC成分にAC成分を重畳したものであり、初期値としては、DC成分の電圧を像担持体の非画像部電位から遠い(画像部電位に近い)電圧に設定しておく。これは、トナー往復移動が起こらない設定から始めるためであり、DC成分の電圧を像担持体の非画像部電位に近づけていき、トナー往復移動が起こり始める現像バイアス設定を見つけるためである。
ステップS15で、トナーが現像Nipを通過する時間だけ、初期設定した現像バイアス電圧をトナー担持体に印加する。
ステップS16で、トナー担持体の現像Nip部を観察する。トナー往復移動が起こっていた場合、トナー層のトナーは現像Nip部から周辺に飛散し、トナー薄層が無くなってしまうため、トナー往復移動が起こったことが確認できる。
ステップS17でトナー層の有無を判定する。トナー層が依然として残っていれば(ステップS17:No)、トナー往復移動が起こっていないとしてステップS18を実行する。トナー層が無くなっていれば(ステップS17:Yes)、トナー往復移動が起こったとしてステップS19を実行する。
ステップS18では、トナー往復移動が起こっていないので、現像バイアス電圧のDC成分をわずかに像担持体の非画像部電位V0に近づけるよう設定変更して、ステップS15に戻り、トナー往復移動が起こるまで、ステップS15からの上記処理手順を繰り返す。
トナー往復移動が起こってステップS19へ進むと、ステップS19では、その時点の現像バイアス電圧の設定に基づいて、基準DC平均電位差を求める。すなわち、像担持体の非画像部電位V0とトナー担持体のDC平均電圧Vaveの間の電位差(絶対値)を求めればよい。
これで、基準DC平均電位差を求める処理の手順は終了する。
以上の手順で求めた基準DC平均電位差を基準として、像担持体の非画像部電位とトナー担持体のDC平均電圧との電位差(絶対値)が、同基準値よりも小さくなる様に第1のトナー担持体の第1の現像バイアス電圧あるいは像担持体の非画像部の電位を決めればよい。
トナーが往復移動し始める像担持体の非画像部電位V0とトナー担持体のDC平均電圧Vaveの電位差(絶対値)は、他の様々な設定条件や環境、現像剤種によっても変わるが、概ね0〜150Vであり、通常の1成分現像方式に較べるとかなり小さく、第1段目の第1のトナー担持体のみで現像すると背景部(非画像部)にカブリが発生する可能性が高い。
従って第2段目の第2のトナー担持体は、先に決めたトナーが往復移動し始める基準DC平均電位差よりも大きく設定する方がよい。このようにすることで、第1のトナー担持体で現像した細線を乱すことなく、カブリのない画像を得ることができる。
(バイアス設定の調整制御方法)
上記のようにして、第1のトナー担持体24及び第2のトナー担持体25、それぞれの第1の現像バイアス電圧及び第2の現像バイアス電圧を、予め定めた所定の基準電界強度もしくは基準DC平均電位差に基づいて設定してもよいが、他の様々な設定条件や環境、現像剤等の変動によって基準自体が変化する可能性を考慮して、基準電界強度もしくは基準DC平均電位差自体を確認しながら現像バイアス設定を制御するような構成にすることが望ましい。
そのような構成の例を図2には示してある。
図2において、31は第1のトナー担持体24に第1の現像バイアス電圧を印加するための第1の現像バイアス電源である。また32は第2のトナー担持体25に第2の現像バイアス電圧を印加するための第2の現像バイアス電源である。
33は像担持体1に帯電電位(非画像部電位V0)を与えるための像担持体用電源である。通常は帯電部材3などを介して像担持体1に帯電電位を与える。図4に示した基準DC平均電位差の設定手順などでは、潜像形成の必要がないため、直接バイアス電圧として、非画像部電位V0を与えてもよい。
34は、反射型の光学検知センサであり、トナー検知手段として機能する。すなわち、ソリッドパターン画像あるいは孤立細線(またはドット)画像がトナーにより現像され、再現しているかどうかを検知し、評価するために用いる。その結果により、制御装置40が現像バイアス電圧等の調整を行う。
光学検知センサ34は1つしか図示していないが、ソリッドパターン画像用と孤立細線画像用と、それぞれ別個に設置することが望ましい。
40は、現像バイアス制御手段として機能する制御装置である。制御装置40は画像形成動作を制御する。さらに、以下に述べる孤立細線再現とカブリとを良好な状態に保つために、第1のトナー担持体24及び第2のトナー担持体25に印加する第1の現像バイアス電圧及び第2の現像バイアス電圧を設定し、また適切なタイミングで調整する動作の制御を行う。調整の動作手順については、この後述べる。
<調整制御の処理手順>
図5には、トナーによる現像結果を検知して、現像バイアス設定に反映する現像バイアス電圧調整方法の処理手順例をフローチャートで示している。図5、及び図2を適宜参照して、現像されたトナー像を検知して、現像バイアス設定に反映する現像バイアス電圧調整方法の処理手順例を説明する。
以下に調整制御のフローを示す。これらの制御は制御装置40により行われる。
まずステップS21では、第1のトナー担持体24及び第2のトナー担持体25、それぞれに印加する第1の現像バイアス電圧及び第2の現像バイアス電圧を初期設定しておく。
現像バイアス電圧は何れもDC電圧+AC電圧であり、それぞれのDC電圧の差が所定の電圧差となるように設定する。但し、第1の現像バイアスのDC電圧Vdc1は第2の現像バイアスのDC電圧Vdc2より、像担持体の非画像部電位V0に近いものとする。この電圧差は以後のDC電圧調整時にも固定する。
次のステップS22では、像担持体1上にソリッドパターン潜像を作成する。次いでステップS23で、第1のトナー担持体24及び第2のトナー担持体25を用いて現像を行う。
ステップS24では、顕像化した像の濃度を反射型の光学検知センサ34で測定して、ソリッド画像に必要とされる所定の濃度になっているかどうかを調べる。
ステップS25では、測定した濃度が所定の濃度を確保しているかどうかを判定する。所定の濃度を確保している場合(ステップS25:YES)は、ステップS31へ進む。所定の濃度になっていない場合(ステップS25:NO)は、ステップS26を実行する。
ステップS26では、第1の現像バイアス電圧及び第2の現像バイアス電圧を調整する。但し、調整するのは、それぞれのDC電圧の成分だけであり、このときそれぞれのDC電圧の差は所定の電圧差を維持したままで調整を行う。
その後ステップS22へ戻り、ステップS25で所定の濃度が確保されるまで、上記の処理手順を繰り返す。
ソリッドパターンの濃度が確保されると、次にステップS31以降で細線再現のための設定制御が行われる。
まずステップS31では、像担持体1上に、その進行方向に垂直な孤立細線の潜像(幅約40μm)を作成する。
次にステップS32では、これを第1のトナー担持体24で現像を行う。第1のトナー担持体24のみで現像を行うために、第2のトナー担持体25への第2の現像バイアス電圧は、第2の現像バイアス電源32による供給を停止した。
ステップS33では、顕像化した細線画像の再現性の程度を反射型の光学検知センサ34で検知させ、評価する。
ステップS34では、細線再現の検知結果を元に細線を再現しているかどうかを判定する。細線を再現している場合(ステップS34:YES)は、設定調整は終了である。細線を再現していない場合(ステップS34:NO)は、ステップS35を実行する。
ステップS35では、像担持体1の非画像部電位V0、すなわち帯電電位の絶対値を下げる方向に調整する。その後ステップS31へ戻り、ステップS34で細線の再現性が確保されるまで、上記の処理手順を繰り返す。
ステップS34で細線の再現性が確保された段階で、本設定調整は終了する。
このような調整制御を適切なタイミングで実施することにより、常に適切な現像バイアス設定が保持され、カブリもなく、細線の再現性もよい高画質の画像が得られる。
図1に示すような、本発明に係る複数のトナー担持体を有するハイブリッド現像装置を使用して細線の再現とカブリについて評価した。また比較のために、従来の現像バイアス設定でも評価を行った。
(現像装置の設定)
システム速度は750mm/secとし、第1及び第2のトナー担持体の周速は、共に937.5mm/secとした。第1及び第2のトナー担持体の回転方向は、像担持体と対向させた表面部分が同方向に移動するように設定した。
第1及び第2のトナー担持体上のトナー搬送量は、それぞれに印加するDCバイアス電圧によって変化するが、現像剤担持体に印加するDC電圧を調整し、第1及び第2のトナー担持体が、像担持体に供給できるトナー量が6g/cmとなるように設定した。
(基準DC平均電位差の設定)
図4を参照して既に述べた方法によって、トナー担持体が像担持体に対向する現像領域で、トナーが往復移動を開始するDC平均電圧を求めた。像担持体の非画像部電位V0は450Vとして、トナー担持体に印加するACバイアス電圧は、1500VppでDutyは45%とし、重畳するDCバイアス電圧を変化させトナーの飛翔を確認した。
表1に、現像バイアス電圧のDC平均電圧Vaveに対するトナー飛翔の有無、すなわちトナーの往復移動が起こっている(○)か、いない(×)かの評価結果を示す。
Figure 2010211015
なお、表中のVaveは現像バイアス電圧(AC+DC)の平均値を示している。飛翔した場合に○、飛翔の痕跡が無い場合は×とした。飛翔を開始、すなわちトナーが往復移動を開始するトナー担持体のDC平均電圧Vaveは325Vであった。このとき、トナー担持体と像担持体の非画像部(電位V0=450V)間のDC電位差(平均値)、すなわち基準DC平均電位差(|V0−Vave|)は125Vである。
(実施例1〜5)
表2に、実施例1から5、及び比較例1から3について、各設定条件と評価結果とを示す。
Figure 2010211015
実施例1、2、3の第1のトナー担持体と像担持体の間のDC平均電位差(電位差の平均値:|V0−Vave|)は、それぞれ125V(基準DC平均電位差)よりも小さい側に設定しており、また第2のトナー担持体と像担持体の間のDC平均電位差は、それぞれ125Vよりも大きい側に設定している。
比較例1は、第1のトナー担持体、第2のトナー担持体ともに、像担持体との間のDC平均電位差は、それぞれ125Vよりも大きい側に設定している。
比較例2は、第1のトナー担持体、第2のトナー担持体ともに、像担持体との間のDC平均電位差は、それぞれ125Vよりも小さい側に設定している。
比較例3は、第1のトナー担持体と像担持体との間のDC平均電位差は、125Vよりも大きい側に設定しており、第2のトナー担持体と像担持体との間のDC平均電位差は、125Vよりも小さい側に設定している。
(評価方法)
細線の評価については、進行方向に垂直な線幅40μmのラインをマイクロデンシトメータで透過濃度を測定した。透過濃度0.5以下を×(再現していない)とした。
カブリの評価は、顕微鏡を使い視野内(0.864mm×0.682mm)のトナー数をカウントした。20個以上を×(カブリ発生)とした。
またリークについての評価も実施した。リークについては画像形成状態から発生したかどうかを評価した。Vppを設定の1割増しで発生した場合は△、設定値で発生は×とした。
(評価結果)
実施例1を比較例1と較べると、第1の現像バイアス電圧を非画像部でトナー往復移動させる(飛翔させる)設定にすることで細線が再現していることがわかる。
また実施例2と比較例2を較べると、第1の現像バイアス電圧はいずれもDC平均電位差が125Vより小さくなるよう設定しているため、細線再現は良好であるが、比較例2では第1の現像バイアス電圧もDC平均電位差が125Vより小さくなるよう設定したことでカブリが発生している。
比較例3では、第1の現像バイアス電圧はDC平均電位差が125Vより大きくなるよう設定し、第2の現像バイアス電圧はDC平均電位差が125Vより小さくなるよう設定した結果、第2のトナー担持体では細線と対向した時にトナーの往復移動が発生していると見られ、細線再現は良好であるが、カブリが発生している。
このことから、実施例1から3は、第1のトナー担持体では非画像部でトナー往復移動させ、第2のトナー担持体ではトナー往復移動させないことで、孤立細線の再現がよく、且つカブリも良好であるといえる。
実施例2、3と実施例4、5を較べると、第1のトナー担持体にてトナーを非画像部でトナー往復移動させる設定は、リークに対してやや弱くなるが、現像ギャップDsを広げることで解消されることがわかる。第1のトナー担持体でトナー往復移動させる設定にした場合は、第1のトナー担持体での第1の現像距離Ds1は第2のトナー担持体での第2の現像距離Ds2より大きく設定した方がリークに対して有利である。
(現像バイアス電圧の調整制御)
図5を参照して既に述べた方法によって、適切なタイミングで第1及び第2のトナー担持体にそれぞれ印加する第1及び第2の現像バイアス電圧の調整制御を実施した。
現像装置の設定としては、システム速度は750mm/secとし、第1及び第2のトナー担持体の周速は共に937.5mm/secとした。第1及び第2のトナー担持体の回転方向は、像担持体と対向させた表面部分が同方向に移動するように設定した。
また、トナー担持体の現像バイアス設定については、第1のトナー担持体ではVpp:2000V、Duty:45%、第1のトナー担持体ではVpp:1500V、Duty:45%とした。また第1のトナー担持体と第2のトナー担持体のDCバイアス電圧の電位差は100Vに固定した。(但し|Vdc1|>|Vdc2|)
第1のトナー担持体と像担持体との現像距離は0.2mm、第2のトナー担持体と像担持体との現像距離は0.15mmに設定した。
上記の設定で図5に示した現像バイアス電圧の調整制御を実施した。実施後、調整され、設定された各トナー担持体への現像バイアス電圧及び像担持体の非画像部電位において、細線再現性を確認したところ良好な結果を得た。またカブリの発生もなく高画質な画像が形成された。
上述したように、本実施形態に係る現像装置及び画像形成装置によれば、像担持体とその回転方向上流側で対向する第1のトナー担持体との平均電界強度は、非画像部においてもトナーの往復移動が発生するように所定の基準電界強度より小さく設定し、像担持体とその回転方向下流側で対向する第2のトナー担持体との平均電界強度は、非画像部においてはトナーの往復移動が発生しないように所定の基準電界強度より大きく設定する。
これにより、第1のトナー担持体により独立したドットや細線の画像が十分に現像され、第2のトナー担持体によりドットや細線の画像を損なうことなくカブリトナーが回収される。
従って複数のトナー担持体を設けた高速のハイブリッド現像方式において、ソリッドなどの面積の広いベタ画像のみならず、独立したドットや細線の画像についても十分なトナー濃度が得られ、なおかつ非画像部でもカブリの発生が抑制された高画質の画像が得られる。
なお、上述の実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 像担持体
2 現像装置
3 帯電部材
4 転写ローラ
5 クリーニングブレード
6 露光装置
13 現像剤担持体
16 規制部材
17 現像剤槽
18、19 攪拌部材
20 ケーシング
23 現像剤
24 第1のトナー担持体
25 第2のトナー担持体
31 第1の現像バイアス電源
32 第2の現像バイアス電源
33 像担持体用電源
34 光学検知センサ
40 制御装置

Claims (6)

  1. 表面にトナーを担持搬送し、像担持体上に形成された潜像を前記トナーで現像する第1のトナー担持体及び第2のトナー担持体と、
    前記第1のトナー担持体及び第2のトナー担持体と対向して設置され、表面に現像剤を担持搬送し、前記第1のトナー担持体及び第2のトナー担持体に前記現像剤中のトナーを供給する現像剤担持体と、
    を有する現像装置であって、
    前記像担持体と、該像担持体の回転方向上流側で対向する前記第1のトナー担持体との間に第1の現像バイアス電圧を印加し、第1の交番電界を生じさせる第1の現像バイアス電源と、
    前記像担持体と、該像担持体の回転方向下流側で対向する前記第2のトナー担持体との間に第2の現像バイアス電圧を印加し、第2の交番電界を生じさせる第2の現像バイアス電源と、を有し、
    前記第1の交番電界の平均電界強度は、前記像担持体の非画像部においてもトナーの往復移動が発生するように所定の基準電界強度より小さく設定され、
    前記第2の交番電界の平均電界強度は、前記像担持体の非画像部においてはトナーの往復移動が発生しないように所定の基準電界強度より大きく設定される
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 前記像担持体と、対向する前記第1のトナー担持体との間の第1の現像距離は、前記像担持体と、対向する前記第2のトナー担持体との間の第2の現像距離より大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 像担持体と、前記像担持体の表面に形成された潜像をトナーで現像する現像装置を備えた画像形成装置であって、
    前記現像装置は、請求項1または2に記載の現像装置である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記像担持体の表面に現像されたトナー像を検知するトナー検知手段と、
    前記第1のトナー担持体及び前記第2のトナー担持体により第1の画像を現像し、現像されたトナー像の前記トナー検知手段による検知結果に基づき、前記第1の現像バイアス電源の印加する前記第1の現像バイアス電圧及び前記第2の現像バイアス電源の印加する前記第2の現像バイアス電圧を調整する第1の制御と、
    前記第1のトナー担持体により第2の画像を現像し、現像されたトナー像の前記トナー検知手段による検知結果に基づき、前記像担持体の表面帯電電位を調整する第2の制御と、を実行する現像バイアス制御手段を有する
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1の画像は、前記像担持体の表面に形成されたソリッド画像の潜像であり、
    前記第2の画像は、前記像担持体の表面に形成された細線またはドット画像の潜像である
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1の制御では、前記第1の現像バイアス電圧と前記第2の現像バイアス電圧を、電圧差を一定に維持して調整する
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
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