JP2010210950A - 印刷版の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精細印刷、高精度印刷に使用可能な版厚が薄く版厚均一性の良好な印刷版を簡便に製造する方法及び装置を提供する。
【解決手段】フォトマスク又はモールドの上面に粘度が0.2Pa・s以上50.0Pa・s以下の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層が積層されてなる2層積層体を形成する積層工程と、該感光性樹脂組成物層の上にシート状支持体を所定速度でラミネートすることによって、フォトマスク又はモールドと感光性樹脂組成物層とシート状支持体とからなる3層積層体を形成するラミネート工程と、該3層積層体を所定速度で加圧する加圧処理工程と、フォトマスク又はモールド側から該3層積層体に紫外線を照射する露光工程と、フォトマスク又はモールドを露光後の感光性樹脂組成物層から剥離する剥離工程とを含む、シート状支持体上に凹凸形状が形成された印刷版の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、高精細印刷が可能な印刷版を製造する方法及び印刷版の製造装置に関するものであり、さらに詳しくは、微細なパターン印刷に要求される、版厚の制御が容易で、版厚の分布均一性が良好な印刷版の製造方法及び製造装置に関するものである。
従来、ディスプレイ分野や配線分野、半導体分野等における微細パターンの形成には、高精細化が比較的容易なフォトリソグラフィー法が用いられてきた。これに対し、近年、高価な設備が不要で複雑な工程が少なく、プロセス廃棄物が少なく、材料の利用効率が高い、低コストで環境に優しい印刷法を用いるプリンタブルエレクトロニクスが注目されている。このようなエレクトロニクス分野での印刷において凸版印刷法を適用する場合、微細なパターンを高精度で印刷するために、印刷版についても様々な課題の解決が必要である。具体的な課題としては、1)微細な凹凸パターンに対応するために、レリーフ深度を浅くしなければならないこと、2)印刷の均一性を向上させるために、印圧のばらつきを抑えなければならず、版の厚み分布均一性を向上させなければならないこと、及び3)版の強度や取り付け精度、線膨張率等の観点から支持体素材の改良が必要であること、等が挙げられる。
レリーフ深度が深すぎると、印刷時に、レリーフ形状の変形やロール状に巻きつけた際の変形が大きくなり、パターンの再現性が悪くなる場合がある。さらに、高精細なパターンにおいては、レリーフ断面のアスペクト比が大きくなることによって版の耐久性が悪くなる。しかし、レリーフ深度が浅すぎると、版へのインキングの制御が困難となる。すなわち、版を強く押しすぎるとレリーフパターン以外にインクが付着し、それが印刷時に転写されてしまう恐れがある。また、印刷時の印圧にばらつきが生じると、印刷の不均一性の問題、例えば、ラインの太りや抜け、膜厚ばらつき等の問題を引き起こす。このため特にレリーフ深度が浅くなるほど、版の厚み分布均一性の向上が強く求められている。このような理由から、レリーフ深度は20μm以上300μm以下の範囲がより好ましく、厚み分布は10%以内に抑えることがより好ましいと考えられているが、そのような印刷版を工業的に製造する方法は知られていない。
また、従来の印刷版のように、PETフィルム等の支持体を使用すると、印刷機の版胴に取り付けた際に印刷版の精度や強度に問題が出ることがあり、このような印刷版は、線膨張率の観点からも高精度な印刷に対応できないと考えられている。しかしながら、支持体として例えば金属シート等を使用しようとしても、曲げ弾性の影響等により上記のような厚みを有する印刷版を製造することは困難であった。
また、通常凸版印刷版の製造に使用される一般的な感光性樹脂組成物としては、モノマー、プレポリマー、及び重合開始剤の混合物である液状又は固体状のものが知られている。エレクトロニクス分野の印刷に適用するために、インクの溶剤に応じた感光性樹脂組成物の耐溶剤性の改良が求められる等、感光性樹脂組成物には種々の性状が要求される。印刷版の製造方法においては、感光性樹脂組成物の粘度が重要な因子であり、粘度は版厚や厚み分布に影響する。
図1は、従来の印刷版の製造方法について説明する模式図であり、図1(A)は側面から見た図であり、図1(B)は前面から見た図である。従来、凸版印刷版の製造方法としては、図1に示す方法が一般的である。該方法においては、下部透明基盤11の上にネガフィルム12及びカバーフィルム13を真空等の手段により密着させて配置し、その上に、ボトムオープンバケット15等により感光性樹脂組成物層14を積層し、次いで、ベースフィルム16をラミネートローラー17にてラミネートにより積層し、必要に応じてマスキングフィルム(図示せず)を重ねる。その後、上部透明基盤18を載せて挟み込み、上部から(すなわち図1(B)中矢印の方向から)露光することによってレリーフ部の基部を形成する。その後、下部透明基盤11側からネガフィルム12を介して露光することによってレリーフ部を形成する。この際、版厚を決めるためには、ネガフィルム12の両端に設置されたスペーサー19の高さによって、ラミネートローラー17及び上部透明基盤18の荷重で厚みを制御する(特許文献1参照)。このような方法は、通常印刷に使用するような版厚(1mm〜10mm)では問題なく使用できるが、20μm〜300μmのような領域での版厚制御については検討されていなかった。また、上記方法では版厚の分布が十数乃至数十μm程度あり、同じ製法で版厚を薄くしようとしても、感光性樹脂組成物の粘度や支持体の材質、版の有効面積等によって制限を受ける。また、版厚を薄くできる条件があったとしたとしても、版厚均一性の観点で問題が発生する。
版厚を均一にする方法としては、シート状支持体のラミネート前に、予め感光性樹脂組成物を均一にコーティングしておく方法も挙げられる。しかしこの場合、ラミネートニップ部での圧が低いと感光性樹脂組成物と支持体との間に気泡が入りこんでしまい、逆に圧が高いと版厚均一性が低下する。また、曲げ弾性が大きいシート状支持体では、曲げ応力がかからないような機構を設置しなければならないし、フォトマスク又はモールドの表面が感光性樹脂組成物を弾いてしまう場合には適用できない。
特開2007−279325号公報
本発明は、上記の課題を解決し、プリンタブルエレクトロニクス用途等の高精細印刷、高精度印刷にも使用可能な版厚の薄い版を製造するための方法を提供すること、さらに、版厚均一性の良好な印刷版を、支持体の材質によらず簡易で工業的に製造する方法を提供することを目的とする。また本発明は上記の製造方法に用いる製造装置を提供することを目的とする。
すなわち本発明は以下の通りである。
(1)フォトマスク又はモールドの上面に粘度が0.2Pa・s以上50.0Pa・s以下の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層が積層されてなる2層積層体を形成する積層工程と、
該感光性樹脂組成物層の上に、シート状支持体を150mm/分以上2000mm/分以下の速度でラミネートローラーで押し付けながらラミネートすることによって、フォトマスク又はモールドと感光性樹脂組成物層とシート状支持体とからなる3層積層体を形成するラミネート工程と、
該3層積層体を、加圧ローラーによって10mm/分以上150mm/分未満の速度で加圧する加圧処理工程と、
フォトマスク又はモールド側から該3層積層体に紫外線を照射する露光工程と、
フォトマスク又はモールドを露光後の感光性樹脂組成物層から剥離する剥離工程と
を含む、シート状支持体上に凹凸形状が形成された印刷版の製造方法。
(2)上記ラミネート工程の後の感光性樹脂組成物層及びシート状支持体の合計厚みd1と、上記加圧処理工程におけるフォトマスク又はモールドの上面から上記加圧ローラーまでの距離d2との関係が、d1>d2を満たす、上記(1)に記載の印刷版の製造方法。
(3)上記加圧処理工程におけるフォトマスク又はモールドの上面から上記加圧ローラーまでの距離d2からシート支持体厚みを減じた値が20μm以上300μm以下である、上記(2)に記載の印刷版の製造方法。
(4)上記シート状支持体の曲げ弾性率が20Kgf/mm2以上20000Kgf/mm2以下である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の印刷版の製造方法。
(5)上記シート状支持体が、厚み0.10mm〜0.30mmのステンレスシートである、上記(4)に記載の印刷版の製造方法。
(6)上記フォトマスク又はモールドとして、透明硬質板上に遮光部が配置されてなるフォトマスク又は透明硬質板上に凹凸部が形成されてなるモールドを用いる、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の印刷版の製造方法。
(7)上記フォトマスク又はモールドが、感光性樹脂組成物層形成側の表面に離型層を有する、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の印刷版の製造方法。
(8)上記紫外線が平行光である、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の印刷版の製造方法。
(9)フォトマスク又はモールドを略水平に固定する固定機構と、
フォトマスク又はモールド上に感光性樹脂組成物を供給して感光性樹脂組成物層を形成する樹脂供給機構と、
シート状支持体の端部を保持する保持機構と、
端部が保持されたシート状支持体をラミネートするための、150mm/分以上2000mm/分以下の速度でのラミネートが少なくとも可能なラミネートローラーと、
ラミネート後のシート状支持体の上面を加圧処理するための、10mm/分以上150mm/分未満の速度での加圧処理が少なくとも可能な加圧ローラーと、
フォトマスク又はモールドの下面から紫外線を照射する照射機構と、
を備える印刷版製造装置。
本発明の印刷版の製造方法及び製造装置によれば、プリンタブルエレクトロニクス用途等の高精細印刷、高精度印刷にも好適に使用可能な、レリーフ深度が浅く版の厚み分布均一性の良い印刷版を簡便に製造できる。また、本発明においては、シート状支持体として使用できる材質の適応範囲が広く、例えば曲げ弾性が大きい金属シート等も使用することができる。
従来の印刷版の製造方法について説明する模式図であり、図1(A)は側面から見た図であり、図1(B)は前面から見た図である。 本発明の印刷版の製造装置の例について説明する模式図である。 ボトムオープンタイプのバケットについて説明する模式図である。 回転式のバケットについて説明する模式図である。
以下に本発明の実施形態について詳細に説明する。
[印刷版の製造方法]
本発明が提供する、シート状支持体上に凹凸形状が形成された印刷版の製造方法は、フォトマスク又はモールドの上面に粘度が0.2Pa・s以上50.0Pa・s以下の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層が積層されてなる2層積層体を形成する積層工程と、該感光性樹脂組成物層の上に、シート状支持体を150mm/分以上2000mm/分以下の速度でラミネートローラーで押し付けながらラミネートすることによって、フォトマスク又はモールドと感光性樹脂組成物層とシート状支持体とからなる3層積層体を形成するラミネート工程と、該3層積層体を、加圧ローラーによって10mm/分以上150mm/分未満の速度で加圧する加圧処理工程と、フォトマスク又はモールド側から該3層積層体に紫外線を照射する露光工程と、フォトマスク又はモールドを露光後の感光性樹脂組成物層から剥離する剥離工程とを含む。本発明においては、フォトマスク又はモールドと感光性樹脂組成物とシート状支持体との3層積層体を形成し、これを加圧処理することによって、感光性樹脂の粘度やシート状支持体の材質によらず、感光性樹脂組成物層の厚みを例えば20μm〜300μmのような薄さで任意に制御することができ、かつ、感光性樹脂組成物層の厚み分布均一性を向上させることが可能となる。
従来の製版装置を用いた一度のラミネート工程では、感光性樹脂組成物層の厚みを20μm〜300μmで任意に制御することは非常に困難であり、十分な厚み分布均一性を有する印刷版を作製することができなかった。一度のラミネート工程で薄い感光性樹脂組成物層を形成しようとすると、感光性樹脂組成物の粘度が高いほど、感光性樹脂組成物の層厚が厚くなり、厚み分布均一性も悪くなる傾向がある。これは、感光性樹脂組成物が粘弾性特性を有することによって、ラミネートニップ部が感光性樹脂組成物層を通過する際にギャップだけで感光性樹脂組成物層の層厚を規制できないためである。ラミネート速度が速い程粘弾性の影響が顕著であるため、層厚のむらが大きくなる。つまり、ラミネート時にニップ前部に溜まる感光性樹脂組成物の量は経時的に変化するため、ラミネート方向での粘弾性の影響が経時的に変わり、感光性樹脂組成物の供給むらが生じる。特に、ラミネート始点側での厚み分布均一性が顕著に悪くなる。このため、均一で薄い感光性樹脂組成物層を形成するためには感光性樹脂組成物の粘度の高さに応じてラミネート速度を遅くする必要がある。
一方、シート状支持体の曲げ弾性が大きい場合、ラミネート速度を遅くするほど、感光性樹脂組成物層の層厚が薄くなる。これは、ラミネート時にはシート状支持体を湾曲させる必要があるが、この際、支持体の曲げ弾性の強さに応じて、感光性樹脂組成物を下に押し込む力が作用するためである。この曲げ弾性の強さは、シート状支持体の曲率によって変わるため、ラミネート始点から終点にかけての曲率の変化が直接厚み分布に影響する。特にラミネート終点付近では曲率の変化が大きくなるため、終点付近で感光性樹脂組成物層が急激に厚くなる現象が発生する。
これらの理由により、従来の方法では、ラミネート時のローラーの高さを制御したとしても、感光性樹脂組成物の粘弾性特性や供給方法、シート状支持体の弾性の強さや取り付け方法によって感光性樹脂組成物層の厚みが変わってしまい、ラミネート速度で該厚みを調整しようとしても困難であり、かつ十分な厚み分布均一性が得られない。
一方本発明では、ラミネートによって積層体を作製する工程と、加圧処理によって厚み分布均一性を向上させる工程との2つの工程を行なうことにより、例えば20μm〜300μmの範囲のような薄い層厚でも感光性樹脂組成物層の層厚を任意に制御でき、良好な厚み分布均一性が得られることを見出した。すなわち、所望される感光性樹脂組成物層の最終厚みよりも厚くなるような条件にて感光性樹脂組成物層をラミネートして3層積層体を形成した後、加圧処理によって感光性樹脂組成物層を所望の厚みに制御し、かつ厚み分布均一性を向上させる。
<積層工程>
積層工程においては、フォトマスク又はモールドの上面に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を積層することによって2層積層体を形成する。感光性樹脂組成物の粘度は、0.2Pa・s以上50.0Pa・s以下であり、好ましくは0.5Pa・s以上30Pa・s以下である。感光性樹脂組成物としては公知のものを使用できる。また、本発明によって得られる印刷版を用いた印刷の際に使用されるインクに応じて改良されたものを使用してもよい。一般的には、例えば、ラジカル重合系、光カチオン重合系、光アニオン重合系、光二量化反応系等の重合性樹脂組成物が適用可能である。以下、汎用的な例であるラジカル重合性樹脂組成物について説明する。
ラジカル重合性樹脂組成物の多くが本発明に適用され得るが、その中で代表的なものとしてプレポリマー、モノマー、開始剤、及び熱重合禁止剤を配合した組成物が使用可能である。この場合、プレポリマーとモノマーとの配合比率やこれらの種類、プレポリマーの分子量等によって、感光性樹脂組成物の粘度が決定される。
プレポリマーは重合性二重結合を分子中に1個以上有し、例えば不飽和ポリエステル、不飽和ポリウレタン、不飽和ポリアミド、不飽和ポリアクリレート樹脂、不飽和メタクリレート樹脂及びこれらの各種変性物等のうち少なくとも1種類を用いたものを挙げることができる。
モノマーは重合性二重結合を有するエチレン性不飽和単量体であり、例えば、スチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルシアヌレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメタクリルアミド、α−アセトアミド、アクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、α−クロロアクリル酸、パラカルボキシスチレン、2,5−ジヒドロキシスチレン、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、及びフォトポリマー懇話会著「フォトポリマーハンドブック」(株)工業調査会刊、1989年6月26日、p.31−36に記載の材料等を用いることができる。
開始剤としては、公知の光重合開始剤又は熱重合開始剤を用いることができる。例えば、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、キサントン、チオキサントン、クロロキサントン、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンジル、2,2−ジメチル−2−ヒドロキシアセトフェノン、(2−アクリロイルオキシエチル)(4−ベンゾイルベンジル)ジメチル臭化アンモニウム、(4−ベンゾイルベンジル)塩化トリメチルアンモニウム、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)−3−,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オン−メソクロライド,1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(Oベンゾイル)オキシム、チオフェノール、2−ベンゾチアゾールチオール、2−ベンゾオキサゾールチオール、2−ベンズイミダゾールチオール、ジフェニルスルフィド、デシルフェニルスルフィド、ジ−n−ブチルジスルフィド、ジベンジルスルフィド、ジベンゾイルジスルフィド、ジアセチルジスルフィド、ジボルニルジスルフィドジメトキシキサントゲンジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムテトラスルフィド、ベンジルジメチルジチオカーバメイトキノキサリン、1,3−ジオキソラン、N−ラウリルピリジニウム等が例示できる。
また少なくとも未加硫ゴム、重合性二重結合を有する単量体、重合開始剤からなる光重合性ゴム組成物、いわゆる感光性エラストマーといわれているもの(例えば特開昭51−106501号公報、特開昭47−37521号公報)や、ジアルキルシリコン系樹脂等の使用も可能である。
熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、モノ第三ブチルハイドロキノン、ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、ピクリン酸、ジ−p−フルオロフェニルアミン、p−メトキシフェノール、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾールなどを挙げることができる。
上記したような本発明に使用できる感光性樹脂組成物の具体例としては、APR(旭化成(株)製)、AFP(旭化成(株)製)、サイレル(デュポン(株)製)、テビスタ(帝人(株)製)等がある。常温で粘度が高いものを加温し、0.2Pa・s以上50.0Pa・s以下の範囲に調整して使用することもできるし、モノマー成分を添加して粘度を調整して使用することもできる。
フォトマスク又はモールドとしては公知のものを適用できる。フォトマスクとしては、例えば透明硬質板上に遮光部が配置されてなるフォトマスクを使用でき、モールドとしては、例えば透明硬質板上に凹凸部が形成されてなるモールドを使用できる。フォトマスクとしては、特にクロムマスクが、高精細なパターンを描画できる点で好ましい。モールドとしては、硬質板上をエッチング等により賦型したものや、レジスト材料等による凸部を形成したものが使用できる。下部からの紫外線照射を行なうため、フォトマスク又はモールドは紫外線を透過する材質である必要がある。また、厚み分布や固定しやすさを考慮すると、透明硬質板が好ましい。透明硬質板としては合成石英やソーダガラス等のガラス板が好ましい。特に、描画精度及び熱膨張性の観点から、合成石英が最適である。
尚、本発明では、必要に応じて、フォトマスク又はモールドが、感光性樹脂組成物層形成側の表面に離型層を有するものであってもよい。すなわち、フォトマスク又はモールドの表面に離型処理を行ない、硬化後の感光性樹脂組成物との剥離を容易にし、パターンの欠損を低減することが可能である。離型処理としては市販のシリコン系、テフロン(登録商標)系に代表される離型剤のコーティングや、シランカップリング剤等による表面処理が挙げられる。またフォトマスクとして離型性を有する各種フィルムを用いることもできる。
<ラミネート工程>
ラミネート工程においては、積層工程で形成した感光性樹脂組成物層の上に、ラミネートローラーで押し付けながらシート状支持体をラミネートすることによって、フォトマスク又はモールドと感光性樹脂組成物層とシート状支持体とからなる3層積層体を形成する。ラミネート速度は150mm/分以上2000mm/分以下とする。このラミネート速度の範囲内で、実施時の速度は感光性樹脂組成物層の所望の厚みと感光性樹脂組成物の粘度との関係から決定される。一般には感光性樹脂組成物の粘度が高い程ラミネート速度を遅く設定する。上記速度範囲は、粘度が0.2Pa・s以上50.0Pa・s以下の感光性樹脂組成物に適応する。さらに、ラミネート速度はシート状支持体の曲げ弾性の強さに応じて調整することが好ましい。すなわち、シート状支持体の曲げ弾性が強い程ラミネート速度を速くして、感光性樹脂組成物層の層厚が所望の最終厚みを超えるような条件に設定することが好ましい。シート状支持体の材質や厚みにもよるが、ラミネート速度は、500mm/分以上1500mm/分以下であることがより好ましい。
ラミネート工程においては、ラミネートローラー下部とフォトマスク又はモールドの上面との間隔(以下ラミネートローラーギャップともいう)も重要である。上述したように、ラミネート速度、感光性樹脂組成物の粘度及びシート状支持体の曲げ弾性の強さによって、ラミネート後の感光性樹脂組成物層厚みが決まるが、ラミネートローラーギャップを狭くしすぎると、感光性樹脂組成物層が所望の厚みよりも薄くなってしまう恐れがある。逆にラミネートローラーギャップを広くしすぎると感光性樹脂組成物層の厚みむらが大きくなる傾向があり、加圧処理工程の負荷が大きくなる恐れがある。このため、ラミネートローラーギャップからシート状支持体厚みを減じた値を30μm以上250μm以下に設定することが好ましい。
シート状支持体は、印刷版の特性に応じて選択でき、金属、プラスティック等多様なものが使用可能である。本発明の製造方法は、シート状支持体の曲げ弾性が比較的大きい場合にも感光性樹脂組成物層の層厚を薄くかつ均一にすることができるという利点を有する。具体的には、シート状支持体の曲げ弾性率(ASTM D790に準ずる)が、20Kgf/mm2以上20000Kgf/mm2であっても適応可能である。シート状支持体の例としては、厚み0.10mm〜0.30mmのステンレスシートなどが挙げられ、このステンレスシートは耐薬品性、引っ張り強度、バネ特性及び低線膨張率等の点で好都合である。
また、硬化した感光性樹脂組成物との接着性を向上させる目的で、シート状支持体表面に例えば公知のハードコート層処理やシランカップリング剤による処理がされていてもよい。
本発明においては、フォトマスク又はモールドを略水平に固定した状態で感光性樹脂組成物層を積層することが好ましい。フォトマスク又はモールドが略水平でない場合には、ラミネートローラーギャップを一定に保ったとしても、厚みむらが生じ、圧力に追随してフォトマスク又はモールドが撓んでしまうと本発明の効果は良好には得られない。また、感光性樹脂組成物の流動や供給時のむらが発生し、本発明の効果が良好には得られない。なお本明細書における略水平とは、厚みむらの観点から許容される程度に水平であることを意味し、積層工程における設置時のフォトマスク又はモールドの上面端部の高低差が10μm以下であることが好ましい。なお、フォトマスク又はモールド自体が、厚みむらが大きい場合や水平な固定自体が困難な場合には使用に適さない。
<加圧処理工程>
加圧処理工程では、3層積層体を加圧ローラーで加圧することによって、感光性樹脂組成物層を所望の厚みに制御し、かつ厚み分布均一性を向上させる。すなわち、ラミネート工程では、感光性樹脂組成物層が所望の最終厚みより厚くなるような設定で3層積層体が形成されており、厚み分布均一性は悪い。そこで、加圧ローラーを用いた加圧処理により、感光性樹脂組成物層の厚い部分をならすことで層厚均一性が向上する。この加圧処理工程では、ラミネート工程とは異なり感光性樹脂組成物層がシート状支持体の弾性の影響を受けないため、加圧速度(すなわち加圧ローラーの駆動速度)を十分遅くすることにより、ローラーギャップに対応した感光性樹脂組成物層厚みが得られる。
加圧速度は、感光性樹脂組成物の粘度、3層積層体の厚み及び感光性樹脂組成物層の所望厚みに応じて決められるが、加圧速度を必要以上に遅くすると、品質には影響しないものの生産性が低下する。よって、加圧速度は、10mm/分以上150mm/分未満の速度範囲とし、好ましくは20mm/分以上100mm/分以下とする。
加圧処理工程の効果を得るために、ラミネート工程後の3層積層体の厚みを所望の最終厚み(すなわち加圧ローラーギャップ設定)よりも厚くすることが好ましい。すなわち、ラミネート工程後の感光性樹脂組成物層及びシート状支持体の2層の合計厚みd1と、加圧処理工程における該フォトマスク又はモールドの上面から加圧ローラーまでの距離d2との関係が、d1>d2を満たすように制御することが好ましい。このとき、上記距離d2からシート状支持体の厚みを減じた値を20μm以上300μm以下に設定すれば、レリーフ部の厚みを20μm〜300μmで任意に制御することが可能となる。また、より高度な厚み分布均一性が必要な場合等には、必要に応じて加圧処理工程を2回以上繰り返してもよい。
<露光工程>
露光工程では、該フォトマスク又はモールド側から3層積層体を紫外線で露光し、感光性樹脂組成物を硬化させる。紫外線の照度は特に限定されず、感光性樹脂組成物の感光特性や厚みから適宜決定すればよい。一般的には、1mW/cm2以上20mW/cm2以下で行なわれる。特に、フォトマスクを使用し、より高精細なパターン解像性が求められる場合には、平行光の紫外線で露光することが好ましい。また、シート状支持体は、表面にハレーション防止層(紫外線吸収層)が設けられたものであってもよい。
本発明において、積層工程、ラミネート工程、加圧処理工程及び露光工程は、同一の場所で連続して行なってもよいし、各工程に応じて積層体を搬送し、別の場所で行なってもよい。例えば、ラミネート工程及び加圧処理工程は、表面の平滑性や強度等の観点から金属製や石製の定盤上で行なうのがより好ましく、露光工程は、ガラス製等の紫外線透過性の定盤上で行なう必要がある。
<剥離工程>
剥離工程では、フォトマスク又はモールドを露光後の感光性樹脂組成物層から剥離する。フォトマスクを用いる場合、上記剥離後、感光性樹脂組成物層の未硬化部分を現像し除去する工程をさらに行なうことが必要である。またモールドを用いる場合にも上記現像を必要に応じてさらに行なうことができる。現像方法は、感光性樹脂組成物の種類に応じて選択すればよく、特に限定されるものではないが、ディップ現像、シャワー現像、超音波現像等を使用できる。現像液も感光性樹脂組成物の種類に応じて選択すればよく、アルカリ性水溶液の他、各種有機溶媒を使用することができる。現像処理及び/又はリンスを行なった後、乾燥やエアブローを行なってもよい。また、感光性樹脂組成物の架橋反応をより良好に完了させて樹脂硬度を高めるために後露光や加熱処理を行なうことも可能である。この場合必要に応じて酸素遮断下(例えば窒素雰囲気下や水中)で処理を行なうことができる。
以上に述べた本発明の製造方法によって、厚みの薄い印刷版、特に20μm〜300μmのレリーフ深度を有する印刷版を厚み分布均一性良く作製することが可能となる。このような印刷版を用いることにより、例えば従来のフレキソ印刷版よりもより高精細なパターンに対応できるだけでなく、印刷時においても精細性、再現性のよい印刷が可能となる。
[印刷版の製造装置]
本発明は、高精細印刷が可能な印刷版を製造するための印刷版の製造装置をも提供する。該製造装置は上述した本発明の印刷版の製造方法の各工程を好適に実施できる。図2は、本発明の印刷版の製造装置の例について説明する模式図である。印刷版製造装置2は、硬質板201等の上にフォトマスク又はモールド202を略水平に固定する固定機構203、フォトマスク又はモールド202上に感光性樹脂組成物204を供給して感光性樹脂組成物層を形成する樹脂供給機構205,210、シート状支持体206の端部を保持する保持機構207、端部が保持されたシート状支持体206をラミネートするための、150mm/分以上2000mm/分以下の速度でのラミネートが少なくとも可能なラミネートローラー、ラミネート後のシート状支持体の上面を加圧処理するための、10mm/分以上150mm/分未満の速度での加圧処理が少なくとも可能な加圧ローラー、及びフォトマスク又はモールド202の下面から紫外線を照射する照射機構209を備える。なお図2においては上記ラミネートローラーと上記加圧ローラーとを兼ねるローラー208を示している。
(1)フォトマスク又はモールドを略水平に固定するための固定機構
固定機構としては、水平な硬質板を定盤として、減圧溝等を設けて吸引固定する機構や、端部四隅を押さえつけるような機構等が挙げられる。図2においては、フォトマスク又はモールドの端部を硬質板により前後から押さえる様式を例示している。
(2)フォトマスク又はモールド上に感光性樹脂組成物を供給して感光性樹脂組成物層を形成する樹脂供給機構
樹脂供給機構は、フォトマスク又はモールド上に感光性樹脂組成物を供給することによって感光性樹脂組成物層を形成できるものであればよい。図3は、ボトムオープンタイプのバケットについて説明する模式図であり、図4は、回転式のバケットについて説明する模式図である。感光性樹脂組成物を供給と同時に層状に塗布できる機能を有する機構として、図3のようなボトムオープンタイプのバケットや、図4のような回転式のバケット等が挙げられる。図3に示すボトムオープンタイプでは、ボトムオープンバケット31をフォトマスク又はモールドと略並行に移動させながら、ボトムオープンバケット31の下部をボトムオープンバケット32として示すように開放することによって、感光性樹脂組成物33をフォトマスク又はモールド34の上に供給及び層状に塗布できる。また図4に示す回転式では、回転式バケット41をフォトマスク又はモールドと略並行に移動させながら、回転式バケット41を回転式バケット42として示すように回転させることによって、感光性樹脂組成物43をフォトマスク又はモールド44の上に供給及び層状に塗布できる。バケット自体の駆動速度、及びバケットとフォトマスク又はモールド表面との間隔等を制御することにより、塗布膜厚を任意に制御することが可能である。また、図2に示すように、樹脂供給機構205として供給バケットを用い、樹脂供給機構210として駆動式のドクターブレード等による塗布機構を別途用いてもよい。勿論、カーテンコーターやスプレーコーター、バーコーター、グラビアコーター等の公知の塗布機構を設置することも可能である。
(3)シート状支持体の端部を保持するための保持機構
保持機構は、ラミネート工程や加圧処理工程において、シート状支持体が滑り等によりずれてしまうことを防止するための機構である。保持機構としては、シート状支持体の端部を挟み込むクリップ状物や、シート状支持体に穴空け加工を施し、ピンで固定する機構や、マグネットによる保持機構等が挙げられる。また、保持する高さを所望の感光性樹脂組成物層の厚みに応じて調整できる機構がより好ましい。
(4)端部が保持されたシート状支持体をラミネートするためのラミネートローラー及びラミネート後のシート状支持体の上面を加圧処理するための加圧ローラー
ラミネートローラーは、該ローラーが回転及び移動することによって感光性樹脂組成物層の上にシート状支持体をラミネートできるものであればよく、特に150mm/分以上2000mm/分以下の速度でシート状支持体をラミネートできるものである。ラミネートローラーは、典型的には前述の保持機構207から遠ざかる方向に移動することによってシート状支持体を感光性樹脂組成物層上にラミネートする。
加圧ローラーは、該ローラーが回転及び移動することによってシート状支持体の上面を加圧処理できるものであればよく、特に10mm/分以上150mm/分未満の速度で加圧処理可能なものである。加圧ローラーは上記ラミネートローラーを兼ねてもよく、この場合同一駆動系とすることができる。加圧ローラーがラミネートローラーを兼ねる場合には、ラミネート時と加圧処理時とで駆動速度、ローラーギャップ等の設定を変更できる機構が必要である。具体的には、速度範囲を150mm/分以上2000mm/分以下の第一の駆動速度(ラミネート時)と10mm/分以上150mm/分未満の第二の駆動速度(加圧処理時)に対応できるようにする。また、ラミネート時と加圧処理時とにおけるローラーギャップに対応できる昇降範囲を設定可能な機構が必要である。
ラミネートローラー及び加圧ローラー又はこれらを兼ねるローラーは、ラミネート又は加圧処理の方向(ローラー進行方向)に対する移動速度を制御できる機構であればよい。また、速度を可変式にし、駆動過程で速度を変えることも可能である。ローラーの回転方式としては、速度を同期させて駆動させてもよいし、駆動させずにシート状支持体との摩擦によって回転させてもよい。また種々の条件を変動させた製造条件に対応可能なものにするために、ローラーギャップの制御が可能な機構が好ましい。そのようなローラーを昇降可能にする機構は特に限定されないが、マイクロメーターにて制御できるものがより好ましい。ローラーはギャップ制御のため硬質素材のものが好ましく、偏厚むらの少ないものであることが望ましい。
(5)フォトマスク又はモールドの下面から紫外線を照射するための照射機構
照射機構としては、公知の紫外線露光装置を利用でき、感光性樹脂組成物の種類や、フォトマスク又はモールドのパターン形状に応じて、ランプの種類や平行光の制御等を用いることが可能である。
印刷版製造装置はより簡略な構成をとることも可能である。例えば、ローラーの駆動系が上記(2)の樹脂供給機構を兼ねることが可能である。この場合、ラミネート工程におけるローラー駆動時に、感光性樹脂組成物を層状に供給することが可能となる。具体的には、前述したバケットタイプ等の供給機構をローラーと同一の駆動系に組み込み、ローラーの前にバケットを配置することにより、感光性樹脂組成物を層状に供給することと、ラミネートを同じ速度で連続的に行なう構成とすることができる。また、前述のようにローラーがラミネートローラーと加圧ローラーとを兼ねてもよく、この場合両ローラーは同一駆動系とすることができる。なおこの場合、ラミネート工程終了後に、ローラーをシート状支持体に触れないように始動位置に戻すことが可能な機構を更に有することが好ましい。さらに、(2)の樹脂供給機構、ラミネートローラー及び加圧ローラーを同じ駆動系で駆動させることも可能である。
以下に本発明を実施例により詳細に説明する。なお、本発明は実施例により制限されるものではない。
<印刷版の製造例1>
・フォトマスク
ライン(線幅100μm)/スペース(間隔200μm)形状の光透過部を有するネガパターンを描画したクロムマスクを用意した。クロムマスクは5mm厚の合成石英板製(8インチ×8インチ)で、パターンエリアは中央7インチ×7インチである。このクロムマスクの表面に離型層を形成した。形成方法としては、離型剤として旭硝子社製サイトップ(CTX−809AP2)の4wt%希釈液をスピンコーターにより、乾燥後厚みが0.5μmになるように塗布し、110℃で10分乾燥させた。
・シート状支持体
厚み0.15mmのステンレスシート(SUS304)で200mm×380mmの大きさのものを使用した。ステンレスシートの表面には、シランカップリング剤による接着処理を行なった。シランカップリング剤は信越化学工業社製KBM503を使用した。
・積層工程、ラミネート工程及び加圧処理工程
使用した装置は、K303マルチコーター(RK Print Coat Instruments社製)を改造したものであり、前述の図2に示すような構成を有する。改造としては、モーターを交換して、ローラーの駆動速度を2mm/分〜2000mm/分で制御可能にした。仕様は、グラビアヘッドを設置し、ゴムローラーをフレキソヘッドのステンレスローラーに交換し、ドクターブレードを45°の角度に調節して使用した。ラミネーター装置の金属盤上に、上記したクロムマスクを載せ、前後にクロムマスクと同じ厚みのガラス板を配置し、粘着テープにより固定した。次にステンレスシートをガラス板上(ラミネート始点側)に粘着テープにより固定し、ローラーの下を通して図2のように設置した。ドクターブレードはクロムマスクの表面から150μmのギャップに調節した。ブレードのラミネート方向側に、真空脱泡処理をした旭化成ケミカルズ社製ネガ型液状感光性樹脂APR−G31(25℃の粘度2370mPa・s)を20g垂らし、表1に記載のローラーギャップ設定(表1中には、ローラーギャップからシート状支持体の厚みを減じた値(μm)を記載)及び駆動速度(ラミネート速度)によって、フォトマスク、感光性樹脂組成物層及びシート状支持体からなる3層積層体を形成するラミネート工程を行なった。次いで、ブレードを取り外し、ローラーを始点側に戻した後、表1に記載のローラーギャップ設定及び速度によって加圧処理工程を行なった。
次いで、クロムマスクの下側からオーク社製平行光露光装置を用いて積層体への露光処理を行なった。露光は、g線、h線、i線の混合光により4mW/cm2(350nm)で500mj/cm2行なった。尚、全ての工程は、25℃にて行なった。
次いで、クロムマスクとステンレスシートを剥離し、0.5wt%炭酸ナトリウム水溶液で感光性樹脂組成物層のシャワー現像、水洗を行なった。乾燥後、窒素雰囲気下で後露光2000mj/cm2を行ない印刷版を得た。
・厚み評価
得られた印刷版について、顕微鏡(オリンパス社製STM−UM)にて焦点深度測定を行ない、樹脂レリーフ厚み(ラインの高さ)を測定し、25箇所の平均値及び最大値と最小値との差(高低差)を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2010210950
結果の説明
実施例1〜3では、加圧処理工程でのローラーギャップにて樹脂レリーフ厚みが制御されていることが確認できる。また、厚み分布均一性も、高低差が平均厚みの10%以内であり、良好であった。比較例1では、加圧処理工程でのローラーの駆動速度が速いために、十分な加圧処理の効果が得られず、実施例2に比較して樹脂レリーフ厚が厚くなっており、高低差が大きいものとなった。比較例2では、加圧処理工程がないために、厚み分布が非常に悪いことが確認された。なお、この比較例2の厚みの結果は、実施例2におけるラミネート工程後の積層体の状態であり、実施例2においてd1(ラミネート後の感光性樹脂組成物層とシート状支持体との2層分の合計厚み)と、d2(フォトマスクの上面から加圧ローラーまでの距離)との関係が、d1>d2であることが確認される。比較例3では、駆動速度が遅いことにより、ステンレスシートの曲率変化に応じて、ラミネート始点側では膜厚が小さく、ラミネート終盤で膜厚が急に大きくなる現象がみられ、結果としては厚み分布の悪いものとなった。比較例4では、駆動速度がさらに遅いことにより、厚みが非常に薄くなってしまった。比較例2〜4の結果から、ラミネート工程の駆動速度のみで厚みを制御するのは困難であり、また、厚み分布を10%以内に抑えるのは非常に困難であることが分かる。
<印刷版の製造例2>
・モールド
厚さ2.0mmのソーダライムガラス板(8インチ×8インチ)を用意し、表面をUV洗浄装置にて処理した後、窒素雰囲気下でHMDS(1,1,1,3,3,3−Hexamethyldisilazane)の気流処理を20分間行なった。ポジ型感光性樹脂溶液(東京応化工業社製PMER P−LA300PM)をスピンコーターにより乾燥後厚みが10μmになるように上記の表面処理後のガラス板上に塗布した。風乾後、110℃、7分の加熱処理を行なった。
製線幅20μm/ピッチ50μmの格子形状の光透過部を有するネガパターンを描画したフィルムマスク(エマルジョンマスク)を用意した。マスクのサイズは8インチ×8インチで、パターンエリアは中央7インチ×7インチである。このフィルムマスクのマスク面とポジ型感光性樹脂層とを密着させて、オーク社製平行光露光装置を用いてマスク側から露光した。露光は、g線、h線、i線の混合光で、350nmで250mJ/cm2となるようにした。その後、ディップ現像(現像液P−7G:東京応化工業社製)を行ない、風乾後、さらに110℃、5分の加熱処理を行なった。さらに表面に離型層を形成した。形成方法としては、離型剤として旭硝子社製サイトップ(CTX−809AP2)の4wt%希釈液をスピンコーターにより乾燥後厚みが0.5μmになるように塗布し、110℃で10分乾燥させた。以上の方法で格子形状の凹部を有するモールドを得た。
・シート状支持体
厚み0.10mmのステンレスシート(SUS304)であって200mm×380mmの大きさのものを使用した。ステンレスシートの表面には、シランカップリング剤による接着処理を行なった。シランカップリング剤としては信越化学工業社製KBM503を使用した。
・ラミネート工程及び加圧処理工程
実施例1〜3と同様の装置及び仕様でラミネート工程と加圧処理工程とを行なった。手順はクロムマスクの代わりにモールドを使用した以外は実施例1〜3と同様である。ローラーギャップ及び駆動速度は表2に記載の設定とした。
モールドの下側からオーク社製平行光露光装置を用いて積層体への露光処理を行なった。露光は、g線、h線、i線の混合光により4mW/cm2(350nm)で2000mj/cm2行なった。尚、ガラス板(8インチ×8インチ)以外の部分はアルミホイルで遮光して露光した。次いで、モールドとステンレスシートを剥離し印刷版を得た。
・厚み評価
得られた印刷版について、厚み測定機(Mitutoyo社製デジマチックインジケータ)により樹脂レリーフ厚み(版の厚みからステンレスシートの厚みを差し引いた値)を測定し、25箇所の平均値及び最大値と最小値との差(高低差)を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2010210950
結果の説明
得られた実施例4の印刷版では、樹脂レリーフ厚み71μmで、高低差も10%以内と良好な厚み分布であった。印刷版の表面には、モールドの凹部に対応する格子形状の凹凸が確認された。光干渉を用いた顕微鏡(Vert Scan2.0/株式会社菱化システム)にて評価したところ、格子状凸部の高さは10.2μm、線幅は19.1μmであった。
本発明は、例えばディスプレイ、配線パターン、半導体パターン等の高精細印刷が要求される分野に用いる印刷版の製造に好適に適用される。
11 下部透明基盤
12 ネガフィルム
13 カバーフィルム
14 感光性樹脂組成物層
15,31,32 ボトムオープンバケット
16 ベースフィルム
17 ラミネートローラー
18 上部透明基盤
19 スペーサー
2 印刷版製造装置
201 硬質板
202,34,44 フォトマスク又はモールド
203 固定機構
204,33,43 感光性樹脂組成物
205,210 樹脂供給機構
206 シート状支持体
207 保持機構
208 ローラー
209 照射機構
41,42 回転式バケット

Claims (9)

  1. フォトマスク又はモールドの上面に粘度が0.2Pa・s以上50.0Pa・s以下の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層が積層されてなる2層積層体を形成する積層工程と、
    該感光性樹脂組成物層の上に、シート状支持体を150mm/分以上2000mm/分以下の速度でラミネートローラーで押し付けながらラミネートすることによって、フォトマスク又はモールドと感光性樹脂組成物層とシート状支持体とからなる3層積層体を形成するラミネート工程と、
    該3層積層体を、加圧ローラーによって10mm/分以上150mm/分未満の速度で加圧する加圧処理工程と、
    フォトマスク又はモールド側から該3層積層体に紫外線を照射する露光工程と、
    フォトマスク又はモールドを露光後の感光性樹脂組成物層から剥離する剥離工程と
    を含む、シート状支持体上に凹凸形状が形成された印刷版の製造方法。
  2. 前記ラミネート工程の後の感光性樹脂組成物層及びシート状支持体の合計厚みd1と、前記加圧処理工程におけるフォトマスク又はモールドの上面から前記加圧ローラーまでの距離d2との関係が、d1>d2を満たす、請求項1に記載の印刷版の製造方法。
  3. 前記加圧処理工程におけるフォトマスク又はモールドの上面から前記加圧ローラーまでの距離d2からシート支持体厚みを減じた値が20μm以上300μm以下である、請求項2に記載の印刷版の製造方法。
  4. 前記シート状支持体の曲げ弾性率が20Kgf/mm2以上20000Kgf/mm2以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷版の製造方法。
  5. 前記シート状支持体が、厚み0.10mm〜0.30mmのステンレスシートである、請求項4に記載の印刷版の製造方法。
  6. 前記フォトマスク又はモールドとして、透明硬質板上に遮光部が配置されてなるフォトマスク又は透明硬質板上に凹凸部が形成されてなるモールドを用いる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷版の製造方法。
  7. 前記フォトマスク又はモールドが、感光性樹脂組成物層形成側の表面に離型層を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の印刷版の製造方法。
  8. 前記紫外線が平行光である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の印刷版の製造方法。
  9. フォトマスク又はモールドを略水平に固定する固定機構と、
    フォトマスク又はモールド上に感光性樹脂組成物を供給して感光性樹脂組成物層を形成する樹脂供給機構と、
    シート状支持体の端部を保持する保持機構と、
    端部が保持されたシート状支持体をラミネートするための、150mm/分以上2000mm/分以下の速度でのラミネートが少なくとも可能なラミネートローラーと、
    ラミネート後のシート状支持体の上面を加圧処理するための、10mm/分以上150mm/分未満の速度での加圧処理が少なくとも可能な加圧ローラーと、
    フォトマスク又はモールドの下面から紫外線を照射する照射機構と、
    を備える印刷版製造装置。
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