JP2010210764A - 画像形成装置及びトナー濃度調整プログラム - Google Patents

画像形成装置及びトナー濃度調整プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】暫定的な誤差が安定するまで濃度検出部によるトナー濃度制御をせず、かつ濃度検出部によるトナー濃度制御開始時に、濃度検出部毎の定常誤差に起因するトナー濃度変動を回避する。
【解決手段】不安定時期には、トナーカートリッジ11のトナー濃度が予め分かっているため、第1のトナー濃度調整制御実行部118による画像データ量によるトナー濃度調整が実行されると共に、パッチ濃度の目標値の更新処理が実行され、安定時期に前記更新された目標値を用いて第2のトナー濃度調整制御実行部120による基準画像濃度によるトナー濃度調整処理が実行される。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置及びトナー濃度調整プログラムに関するものである。
従来、電子写真方式を適用した複写機やプリンタ等の画像形成装置において、キャリアとトナーとからなる二成分現像剤が用いられている。この現像部二成分現像剤のトナー濃度(トナー量/(トナー量+キャリア量))を維持する制御(トナー濃度制御)として、(A)画像データに基づくトナー補給制御と、(B)濃度センサによるパッチ濃度検出値に基づくトナー補給制御と、がある。
このとき、上記(B)のトナー濃度制御の際、不安定要素がある。不安定要素には、濃度センサの組み付け状態、濃度センサ精度ばらつき等による定常誤差(直らない誤差)と、出荷直後やカートリッジ交換時の二成分現像剤の成分の混ざり具合のばらつきによる暫定誤差がある。
特許文献1には、現像剤が初期状態の時、センサ制御のためのトナー濃度制御レベルを、通常のトナー濃度制御よりも低い制御レベルに変更する(現像バイアスを300V→380Vに変更する)技術が開示されている。これにより、基準パターン現像時のトナー付着量を増加させ、トナー濃度が高めであると意識的に誤検知させ、結果的にトナー濃度を低くする。同時に感光体帯電電位を制御して画像濃度の低下を防ぐ。
特許文献2には、基準濃度の記憶の際に、感光体上に階調パターン像の反射光量を測定して濃度検出し、濃度階調パターンとした後に、予め定められた濃度階調パターンと比較して、帯電・露光・現像条件を補正する技術が開示されている。
特許文献3には、トナー濃度センサで新品のカラーの現像剤のトナー濃度の平均値を求め、各色毎に現像剤が新品であるか否かを判定し、新品の現像剤であれば測定結果にオフセット量を加えてその現像剤のトナー濃度の目標値を求め、新品でない現像剤であれば新品現像剤の平均値にオフセット量を加えて目標値を求め、各色毎に測定した測定結果を目標値と比較して、トナー濃度が目標値より低い場合はトナー補給を行い、高い場合はトナー補給を停止する技術が開示されている。
特許文献4には、所定の時期に、感光体上に現像条件が異なる2種類の現像像を作成し、当該2種類の現像像の濃度を濃度検出手段によって検出した2種類の検出値の関係に応じて、トナー補給手段によるトナー補給を制御するトナー補給制御手段を備える技術が開示されている。
特開2000−47439号公報 特開平5−035104号公報 特開2001−66845号公報 特開2003−140459号公報
本発明は上記事実を考慮し、暫定的な誤差が安定するまで濃度検出部によるトナー濃度制御をせず、かつ濃度検出部によるトナー濃度制御開始時に、濃度検出部毎の定常誤差に起因するトナー濃度変動を回避することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、像保持体に形成された静電潜像に対して、現像部に貯留されているトナーとキャリアの二成分からなる二成分現像剤を用いて現像することで記録用紙に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段による画像形成量に基づいて、前記現像部へトナーを補給して、前記現像部に貯留されている二成分現像剤のトナー濃度を調整する第1のトナー濃度調整手段と、前記画像形成手段により形成された基準画像の濃度値を濃度検出部で読み取り、当該読み取った濃度値に基づいて、前記現像部へトナーを補給して、前記現像部に貯留されている二成分現像剤のトナー濃度を調整する第2のトナー濃度調整手段と、予め設定した、二成分現像剤の不安定期間では、前記第1のトナー濃度制御手段のみでトナー濃度を調整し、前記不安定期間経過後は、前記第2のトナー濃度制御手段によるトナー濃度調整を開始するトナー濃度調整実行制御手段と、前記不安定期間中、前記濃度検出部による基準画像の濃度検出を行い、この濃度値と、予め設定したトナー濃度に相当する目標濃度との差分に基づいて、前記濃度検出部による基準画像の濃度検出時の目標濃度を補正する目標濃度補正手段と、を有している。
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記不安定期間は、予め定められた前記画像形成手段により画像形成された記録用紙の枚数、又は、予め定められた前記画像形成手段により画像形成された画素数、の少なくともいずれか一方を基準とする。
請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2記載の発明において、前記目標値濃度補正手段は、前記濃度検出部による基準画像の濃度値と前記目標濃度との差分が予め定められた設定値以下となったとき、あるいは、目標濃度の補正を所定回数繰り返したとき、に目標濃度の補正を停止する。
請求項4に記載の発明は、コンピュータを、前記請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の画像形成装置として機能させるためのトナー濃度調整プログラムである。
請求項1又は請求項4記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、暫定的な誤差が安定するまで濃度検出部によるトナー濃度制御をせず、かつ濃度検出部によるトナー濃度制御開始時に、濃度検出部毎の定常誤差に起因するトナー濃度変動を回避することができる。
請求項2記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、トナー濃度制御手段を切り換えることができる。
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、精度よく目標濃度を定めることができる。
本発明の実施形態に係るプリンタの概略図である。 本実施の形態に係るプリンタにおける制御ユニットのハード構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る印刷制御管理部におけるパッチの濃度検出制御のための機能ブロック図である。 本実施の形態に係る印刷制御管理部におけるトナー濃度検出制御ルーチンを示すフローチャートである。 本実施の形態に係る目標値及び検出値に係るパッチ濃度並びにトナー濃度と、トナー濃度調整制御との関係を示すグラフである。
図1には、画像形成装置としてのプリンタ10が示されている。プリンタ10は、フルカラー画像又は白黒画像を形成するデジタルプリンタである。
プリンタ10内部の上方には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各トナーを収容するトナーカートリッジ11Y、11M、11C、11Kが交換可能に設けられている。なお、以後の説明では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(黒)の各色に対応する部材の符号にY、M、C、Kを付与して区別する。
トナーカートリッジ11Y、11M、11C、11Kには、それぞれトナー供給路13Y、13M、13C、13Kの一端が接続されている。なお、トナー供給路13Y、13M、13C、13Kは、円管部材で構成されており、プリンタ10の側面に沿って下方側へ向けられた配置となっているが、途中経路の図示は省略している。
また、プリンタ10内部の中央には、Y、M、C、Kの現像剤に対応する4つの画像形成ユニット12(12Y、12M、12C、12K)が、図1の正面視にて右斜め下方に向けて互いに一部を重ねた状態で配置されている。
画像形成ユニット12は、感光体28を備えている。感光体28の周囲には、感光体28の表面に接触して感光体28を一様に帯電する帯電装置の一例としての帯電ロールと、前述の露光光Lにより感光体28上に形成された静電潜像を各色の現像剤(トナー)で現像する現像部と、転写後の感光体28の表面に光を照射して除電を行う除電装置の一例としてのイレーズランプと、除電後の感光体28の表面を清掃するクリーニングユニットとが設けられている。
現像剤は、非磁性タイプのトナーと、磁性を有するキャリアとが混合されたものである。ここで、トナー供給路13Y、13M、13C、13Kの他端が、4つの画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kにそれぞれ接続されており、各色のトナーが各画像形成ユニット12に供給されるようになっている。
各画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kの上方には、転写部14が設けられている。転写部14は、中間転写ベルト16と、中間転写ベルト16の内側に配置され、各画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kの各トナー像を中間転写ベルト16に多重転写させる4つの一次転写部材としての一次転写ロール18Y、18M、18C、18Kと、中間転写ベルト16上で重ねられたトナー像を、記録用紙Pに転写させる二次転写ロール20とを有している。
中間転写ベルト16は、図示しないモータで駆動される駆動ロール22と、中間転写ベルト16の張力を調整するテンションロール24と、二次転写ロール20と対向配置されたバックアップロール26とで構成されるローラ群に、一定の張力で巻き掛けられており、駆動ロール22により、図1の矢印X方向(反時計回り方向)に周回駆動されるようになっている。
一次転写ロール18Y、18M、18C、18Kは、中間転写ベルト16を挟んでそれぞれの画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kの感光体28(28Y、28M、28C、28K)と対向配置されている。また、一次転写ロール18Y、18M、18C、18Kは、給電ユニット(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性(本実施形態では一例として正極性)の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。なお、二次転写ロール20も、給電ユニットによって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が付与されるようになっている。
また、中間転写ベルト16の駆動ロール22が設けられている位置の外周面には、クリーニング装置30が設けられている。クリーニング装置30は、クリーニングブラシ32及びクリーニングブレード34を備えており、クリーニングブラシ32及びクリーニングブレード34によって、中間転写ベルト16上の残留トナーや紙粉等を除去するようになっている。
プリンタ10の記録用紙Pの搬送経路と反対側の側面近傍には、プリンタ10の各部の駆動制御を行う制御ユニット36が設けられている。また、画像形成ユニット12の下側には、帯電された感光体28の表面に各色に対応した露光光L(LY、LM、LC、LK)を照射して静電潜像を形成する露光ユニット40が設けられている。
露光ユニット40は、4つの画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kに共通の1つのユニットで構成されており、4つの半導体レーザ(図示省略)を各色の色材階調データに応じて変調して、これらの半導体レーザから露光光LY、LM、LC、LKを階調データに応じて出射するように構成されている。なお、露光ユニット40は、各画像形成ユニット12に個別に設けてもよい。
また、露光ユニット40は、矩形のフレーム38で密閉されており、内部には、各露光光Lを主走査方向に走査するためのfθレンズ(図示省略)及びポリゴンミラー42が設けられている。フレーム38の上面には、4本の露光光LY、LM、LC、LKを、各画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kの感光体28に向けて出射するためのガラス窓44Y、44M、44C、44Kが設けられている。
ここで、露光ユニット40の半導体レーザから出射された露光光LY、LM、LC、LKはポリゴンミラー42に照射され、このポリゴンミラー42から反射した光がfθレンズを介して偏向走査される。ポリゴンミラー42で偏向走査された露光光LY、LM、LC、LKは、結像レンズ及び複数枚のミラーからなる光学系(図示省略)を介して、感光体28上の露光ポイントに走査露光される。
一方、露光ユニット40の下側には、記録用紙Pが収納された給紙カセット46が配置されている。また、給紙カセット46の端部から鉛直方向上方には、記録用紙Pを搬送する用紙搬送路50が設けられている。
用紙搬送路50には、記録用紙Pを給紙カセット46から送り出す給紙ロール48と、記録用紙Pを1枚ずつ給紙させる用紙分離搬送用のロール対52と、中間転写ベルト16上の画像の移動タイミングと記録用紙Pの搬送タイミングを合わせる用紙先端位置合わせロール54とが設けられている。ここで、給紙カセット46から給紙ロール48によって順次送出された記録用紙Pは、用紙搬送路50を経由して、間欠的に回転する用紙先端位置合わせロール54によって中間転写ベルト16の二次転写位置まで一旦搬送され、停止される。
二次転写ロール20の上方には、定着装置60が設けられている。定着装置60は、加熱された加熱ロール62と、この加熱ロール62に圧接された加圧ロール64とを備えている。ここで、二次転写ロール20によって各色のトナー像が転写された記録用紙Pは、加熱ロール62と加圧ロール64との圧接部で熱及び圧力により定着され、記録用紙Pの搬送方向下流側に設けられた排出装置の一例としての排紙ロール66によって、プリンタ10の上部に設けられた排出部68に排出されるようになっている。また、トナー像の二次転写工程が終了した中間転写ベルト16の表面は、クリーニング装置30によって残留トナーや紙粉等が除去される。
図2に示される如く、制御ユニット36は、メインコントロール部70を含んでいる。メインコントロール部70は、CPU72、RAM74、ROM76、I/O(入出力部)78、及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス80を有している。
I/O78には、前記プリンタ10における搬送系や、画像形成のための走査露光系、現像系等の各処理系を制御し、管理するための印刷制御管理部88が接続されている。
より詳細には、印刷制御管理部88には、搬送制御部100、走査露光制御部102、現像制御部104、転写制御部106、定着制御部108が接続され、各部の制御を管理している。
印刷制御管理部88は、I/O78ではなく、直接バス80に接続された構成であってもよい。また、ここでは、印刷に関する制御を印刷制御管理部88に集約する構成としたが、当該制御をメインコントロール部70で実行する構成であってもよい。
また、I/O78には、UI(ユーザ・インターフェイス)82が接続されている。UI82は、ユーザーからの入力指示を受け付け、かつユーザーへ画像処理に関する情報を報知する役目を有している。さらに、I/O78には、ハードディスク84が接続されている。また、I/O78は、I/F86を介して通信回線網90に接続されている。
図3は、印刷制御管理部88におけるパッチ110(中間転写ベルト16の素面を含む)の濃度検出制御を、機能的示したブロック図である。なお、このブロック図は、あくまでも機能別に分類したものであり、印刷制御管理部88のハード構成を限定するものではない。
印刷制御管理部88には、画像形成実行制御部114が設けられ、前記搬送制御部100、走査露光制御部102、現像制御部104、転写制御部106、定着制御部108がそれぞれ接続されている。なお、以下では、搬送制御部100、走査露光制御部102、現像制御部104、転写制御部106、定着制御部108を総称して副制御部99という。かかる副制御部99による処理の状況は、ログ情報として逐次画像形成実行制御部114へ出力される。
この画像形成実行制御部114には、トナー濃度制御時にパッチ形成指示信号が入力されるようになっている。画像形成実行制御部114では、パッチ形成指示信号の入力に基づき、前記副制御部99のそれぞれを制御して、後述する適宜時期に、中間転写体16上にパッチ110を形成する。
ここで、画像形成実行制御部114には、期間判定部116が接続されている。画像形成実行制御部114のログ情報に基づき、トナーカートリッジ11が不安定期間か安定期間かを判定する。
プリンタ10の設置後やトナーカートリッジ11の交換後(トナーカートリッジ11の初期状態)には、トナーカートリッジ11の撹拌状態等によりトナー濃度のばらつきが大きい。このため、ある程度(本実施の形態では、印刷枚数(PV)=300)、印刷を実行して現像剤が撹拌されトナー濃度が安定するまでを不安定期間としている。具体的には、期間判定部116は、PVが300未満のときに不安定期間と判定し(PV>300)、一方、PVが300以上のとき安定期間と判定する(PV≦300)。
また、印刷管理制御部88は、印刷した画像データ量(画素数)からトナー濃度を制御する第1のトナー濃度調整制御実行部118と、形成したパッチ110の濃度と目標となるパッチ濃度(目標値)とからトナー濃度を制御する第2のトナー濃度調整制御実行部120と、を有している。そこで、上記不安定期間では、第2のトナー濃度調整制御実行部120によるトナー濃度調整を実行しないようにする。
期間判定部116は、トナー濃度調整手段決定部122と接続されている。期間判定部116は、上記判定した不安定/安定期間を示す識別信号をトナー濃度調整手段決定部122へ出力する。
トナー濃度調整手段決定部122は、上記識別信号によって、第1のトナー濃度調整制御実行部118又は第2のトナー濃度調整制御実行部120に、トナー濃度調整を実行させるかを決定する。また、トナー濃度調整手段決定部122は、第1のトナー濃度調整制御実行部118及び第2のトナー濃度調整制御実行部120と接続されている。
すなわち、上記識別信号が不安定期間を示すとき、第1のトナー濃度調整制御実行部118へ起動指示を示す信号を出力する。一方、上記識別信号が安定期間を示すとき、第1のトナー濃度調整制御実行部118及び第2のトナー濃度調整制御実行部120へ起動指示を示す信号を出力する。
第1のトナー濃度調整制御実行部118は、トナーカートリッジ11が初期状態のとき、予めトナーカートリッジ11内のトナー濃度が分かっているため、画像データ量から消費したトナー量を算出し、算出したトナー量に基づいて現像剤を補給することで、トナー濃度制御を実行する。
一方、副制御部99の現像制御部114には濃度センサ112が接続されている。第2のトナー濃度調整制御実行部120は、濃度センサ112により読取ったパッチ110の濃度と目標となるパッチ濃度(目標値)とに基づいて現像剤を補給することで、トナー濃度制御を実行する。
ところで、本実施の形態では、安定時期にのみ第2のトナー濃度調整制御実行部120におけるトナー濃度制御を行い、トナーカートリッジ11が初期状態のときのトナー濃度のばらつきによる暫定誤差の影響を受けないようにしている。しかしながら、当該第2のトナー濃度制御の場合、濃度センサ112の組み付け状態、濃度センサ112の精度のばらつき等による濃度センサ112毎の定常誤差を解消する必要がある。
ここで、トナー濃度調整手段決定部122は、目標値更新部124と接続されている。トナー濃度調整手段決定部122は、第1のトナー濃度調整制御実行部118への起動指示と同時に、目標値更新部124へ目標値調整指示を出力する。
このとき、第1のトナー濃度調整制御実行部118は、同期制御部126と接続されている。第1のトナー濃度調整制御実行部118は、トナー濃度調整手段決定部122からの起動指示に基づき、トナー濃度調整実行時期情報を同期制御部126へ出力する。
目標値更新部124と同期制御部126とは接続されており、ここで同期をとって以降の処理を実行する。
同期制御部126は、濃度センサ検出値読出部128と接続されている。同期制御部126は、第1のトナー濃度調整制御実行部118からの前記情報に基づき、濃度センサ112の検出値の読出指示を出力する。
濃度センサ検出値読出部128は、画像形成実行制御部114と接続されている。濃度センサ検出値読出部128は、上記読出指示に基づき、画像形成実行制御部114を介して濃度センサ112の検出値(パッチ濃度)を取得する。また、濃度センサ検出値読出部128は、差分Δ演算部130と接続されている。濃度センサ検出値読出部128は、前記検出値を差分Δ演算部130へ出力する。
一方、目標値更新部124は、差分Δ演算部130と接続されている。目標値更新部124は、現在の目標値、すなわち旧目標値を差分Δ演算部130へ出力する。
ここで、差分Δ演算部130には、目標値更新部124からの旧目標値と、濃度センサ検出値読出部128からの検出値と、が入力されている。差分Δ演算部130は、当該旧目標値と検出値との差分Δを演算する。より具体的には、差分Δは、旧目標値と検出値との差に係数Kを掛けたものとなる(Δ=(旧目標値−検出値)×K)。
差分Δ演算部130は、新目標値演算部132と接続されている。差分Δ演算部130は、前記算出したΔ値を新目標値演算部132へ出力する。
新目標値演算部132は、当該Δ値に基づき、新目標値を演算する。新目標値は、前記旧目標値に前記Δ値を足すことで算出される。
新目標値演算部132は、前記目標値更新部124と接続されている。新目標値演算部132は、前記算出した新目標値を目標値更新部124へ出力する。目標値更新部124は、当該新目標値を新たな目標値として更新する。
なお、第1のトナー濃度調整制御実行部118によりトナー濃度制御が実行される毎に、パッチ濃度の当該目標値の更新処理は継続される。
一方、第2のトナー濃度調整制御実行部120は、目標値更新部124と接続されている。第2のトナー濃度調整制御実行部120は、前記トナー濃度調整手段決定部122からの起動指示に基づき、目標値更新部124から現在の新目標値を読み出す。これにより、第2のトナー濃度調整制御実行部120は、当該新目標値と濃度センサ112の検出値とに基づいて、トナー濃度制御を実行する。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
(画像形成手順)
画像データは、さらにイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の色材階調データに変換され、露光ユニット40に順次出力される。露光ユニット40では、各色の色材階調データに応じて各露光光Lを出射して、各感光体28に走査露光を行い、潜像(静電潜像)が形成される。
感光体28上に形成された静電潜像は、現像部によって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像として顕在化される(現像)。そして、各画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kの感光体28上に順次形成された各色のトナー像は、4つの一次転写ロール18Y、18M、18C、18Kによって中間転写ベルト16上に順次多重転写される。
中間転写ベルト16上に多重転写された各色のトナー像は、二次転写ロール20によって、搬送されてきた記録用紙P上に二次転写される。そして、記録用紙P上の各色のトナー像が定着装置60で定着され、定着後の記録用紙Pは、排出トレイ68に排出される。
トナー像の転写工程が終了した後の感光体28の表面は、クリーニングユニット76によって残留トナーや紙粉等が除去される。また、中間転写ベルト16上の残留トナーや紙粉等が、クリーニング装置30で除去される。
図4は、本実施の形態に係る印刷制御管理部88におけるトナー濃度検出制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ150では、トナー濃度調整時期か否かを判定する。例えば、所定の用紙サイズで所定のPV(例えば、A4サイズで100枚)の印刷が完了した時、プリンタ10の電源投入時等がある。肯定判定となるまで待ってステップ152へ移行する。
ステップ152では、トナーカートリッジ11が不安定時期か安定時期かを判定する。不安定時期(本実施の形態では、PV>300)であれば、ステップ154へ移行する。一方、安定時期(本実施の形態では、PV≦300)であれば、ステップ156へ移行する。
ステップ154では、第1のトナー濃度調整制御実行部118によるトナー濃度制御(画像データ量によるトナー濃度調整)が選択される。
次のステップ158では、印刷制御管理部88から基準画像(パッチ110)形成指示がなされる。これにより、副制御部99では、各部を制御して予め定められたパッチ110を形成する。
ステップ160では、累積画像データ量が読み出される。例えば、前回のトナー補給後(又はトナーカートリッジ11の交換後)からの累積画像データ量(例えば、全画素数やトナー消費量)を読み出す。
ステップ162では、前記ステップ160における累積画像データ量からトナー補給量を演算する。次のステップ164で、当該トナー補給量を補給するように指示をする。具体的には、消費されたトナー量分をトナーカートリッジ11から補給するようにすればよい。なお、上記ステップ160〜ステップ164に係る処理が、第1のトナー濃度調整制御実行部118による第1のトナー濃度調整処理となる。
ステップ166では、第2のトナー濃度調整制御におけるパッチ濃度の目標値(旧目標値)を読み出す。次のステップ168で、を、濃度センサ112の検出値(前記ステップ158において形成されたパッチ110の濃度)を読み出す。
ステップ170では、前記ステップ166で読み出した旧目標値と前記ステップ168で読み出した検出値との差分Δを演算する。次のステップ172において、新目標値を演算する(新目標値=(Δ×K)+旧目標値)。
例えば、図5において、旧目標値が「160」で、濃度センサ112の検出値が「100」であるとき、Δは「60」となる。このとき、係数Kが「−0.4」とすると、60×(−0.4)+160により、新目標値は「136」となる。
次のステップ174で目標値を更新し、前記ステップ150へ戻る。
一方、前記ステップ152で安定時期とされ、ステップ156へ移行すると、第1のトナー濃度調整制御処理、すなわち、前記ステップ160、ステップ162、ステップ164における累積画像データ量に基づくトナー補給がなされる。
次のステップ175では、第2のトナー濃度調整制御実行部120によるトナー濃度制御(パッチ濃度によるトナー濃度調整)が選択される。このとき、トナー濃度調整の基準となるパッチ濃度の目標値を読み出す。これにより、目標値は、前記ステップ174で更新された新目標値に固定されることとなる。
次のステップ176では、印刷制御管理部88から基準画像(パッチ110)形成指示がなされる。これにより、副制御部99では、各部を制御してパッチ110を形成する。次のステップ178で、濃度センサ112の検出値を読み出す。
ステップ180では、前記ステップ156で読み出した目標値と前記ステップ178の検出値とから、トナー補給量を演算する。次のステップ182で、当該トナー補給量を補給するように指示し、前記ステップ150へ戻る。
これにより、図5に示される如く、不安定時期には、トナーカートリッジ11のトナー濃度が予め分かっているため、第1のトナー濃度調整制御実行部118による画像データ量によるトナー濃度調整が実行されると共に、パッチ濃度の目標値の更新処理が実行され、安定時期に前記更新された目標値を用いて第2のトナー濃度調整制御実行部120による基準画像濃度によるトナー濃度調整処理が実行される。
なお、本実施の形態では、安定時期/不安定時期の判定としてPV=300をしきい値としたが、これに限られず、画像データ量(ピクセルカウント値)を基準としてもよい。また、パッチ濃度の目標値の更新を繰り返し、濃度センサ112の検出値との差分が所定値以下になったときや、所定回数目標値の更新を繰り返したときに、目標値の更新を停止するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、各トナーカートリッジ11の判断を設けていないが、これに限られず、トナーカートリッジ11毎に安定時期/不安定時期を判断し、1つでも不安定時期と判定されれば全カートリッジ11について第1のトナー濃度調整制御を実行するようにしてもよく、またトナーカートリッジ11毎にトナー濃度調整制御を異ならせるようにしてもよい。
さらに、本実施の形態における係数Kの値は限定されるものではなく、毎回変更してもよい。例えば、両者の変化率に応じて決めるようにしてもよい。
10 プリンタ
11 トナーカートリッジ
12 画像形成ユニット(画像形成手段、現像部)
28 感光体(像保持体)
88 印刷制御管理部(第1のトナー濃度調整制御実行部、第2のトナー濃度調整制御実行部、目標濃度補正手段)
110 パッチ(基準画像)
112 濃度センサ(濃度検出部)
118 第1のトナー濃度調整制御実行部(第1のトナー濃度調整制御実行部)
120 第2のトナー濃度調整制御実行部(第2のトナー濃度調整制御実行部)

Claims (4)

  1. 像保持体に形成された静電潜像に対して、現像部に貯留されているトナーとキャリアの二成分からなる二成分現像剤を用いて現像することで記録用紙に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段による画像形成量に基づいて、前記現像部へトナーを補給して、前記現像部に貯留されている二成分現像剤のトナー濃度を調整する第1のトナー濃度調整手段と、
    前記画像形成手段により形成された基準画像の濃度値を濃度検出部で読み取り、当該読み取った濃度値に基づいて、前記現像部へトナーを補給して、前記現像部に貯留されている二成分現像剤のトナー濃度を調整する第2のトナー濃度調整手段と、
    予め設定した、二成分現像剤の不安定期間では、前記第1のトナー濃度制御手段のみでトナー濃度を調整し、前記不安定期間経過後は、前記第2のトナー濃度制御手段によるトナー濃度調整を開始するトナー濃度調整実行制御手段と、
    前記不安定期間中、前記濃度検出部による基準画像の濃度検出を行い、この濃度値と、予め設定したトナー濃度に相当する目標濃度との差分に基づいて、前記濃度検出部による基準画像の濃度検出時の目標濃度を補正する目標濃度補正手段と、
    を有する画像形成装置。
  2. 前記不安定期間は、予め定められた前記画像形成手段により画像形成された記録用紙の枚数、又は、予め定められた前記画像形成手段により画像形成された画素数、の少なくともいずれか一方を基準とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記目標値濃度補正手段は、前記濃度検出部による基準画像の濃度値と前記目標濃度との差分が予め定められた設定値以下となったとき、あるいは、目標濃度の補正を所定回数繰り返したとき、に目標濃度の補正を停止する請求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
  4. コンピュータを、請求項1〜請求項3の何れか1項記載の画像形成装置として機能させるためのトナー濃度調整プログラム。
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