JP2004205708A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パッチ検ATR方式によりトナー補給制御を行なう画像形成装置において、長期放置後のトナーの摩擦帯電量の低下に伴い画像濃度又はトナー濃度が変動するのを防止し、良好な画像を長期にわたって形成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】デジタル複写機は、濃度制御装置として、感光体ドラム40上に画像を作像し、その画像濃度を感光体ドラム40及び受光部73bを有するトナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサー73により検知して制御する方式(パッチ検ATR)と、ビデオカウンタ66からの画素ごとのデジタル画像信号の出力レベルから必要トナー量を演算して制御する方式(ビデオカウントATR)の2つを備えている。パッチ検ATRにより補正係数を求めて、ビデオカウントATRによるトナー補給制御で、デジタル複写機の長期放置後は、ATR用パッチを形成し、補正係数を求める際に、通常の補正よりも補正を鈍らせる。
【選択図】 図1
【解決手段】デジタル複写機は、濃度制御装置として、感光体ドラム40上に画像を作像し、その画像濃度を感光体ドラム40及び受光部73bを有するトナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサー73により検知して制御する方式(パッチ検ATR)と、ビデオカウンタ66からの画素ごとのデジタル画像信号の出力レベルから必要トナー量を演算して制御する方式(ビデオカウントATR)の2つを備えている。パッチ検ATRにより補正係数を求めて、ビデオカウントATRによるトナー補給制御で、デジタル複写機の長期放置後は、ATR用パッチを形成し、補正係数を求める際に、通常の補正よりも補正を鈍らせる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式又は静電記録方式の画像形成装置に関し、特に、二成分現像剤のトナー補給量を制御することにより、トナー濃度又は画像濃度を制御する濃度制御装置を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式は複写機やプリンタ等の画像形成装置に用いられる最もよく知られた印刷方式のひとつであり、近年では、よりPOD(Print on Demand)の注目により、高速の印刷能力、イメージ画像印刷等が望まれ、その結果印刷画質も高品質で高度に精細なものが望まれるようになってきた。
【0003】
一般に、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置に具備された現像装置では、磁性トナーを主成分とした一成分現像剤、又は非磁性トナーと磁性キャリアを主成分とした二成分現像剤が用いられている。特に、電子写真方式によりフルカラーやマルチカラー画像を形成するカラー画像形成装置では、画像の色味等の観点から、ほとんどの現像装置が二成分現像剤を使用している。
【0004】
周知のように、この二成分現像剤のトナー濃度(キャリア及びトナーの合計重量に対するトナー重量の割合)は、画像品質を安定化させる上で極めて重要な要素になっている。現像剤のトナーは現像時に消費され、現像剤のトナー濃度が減少する。このため、現像剤濃度制御装置又は画像濃度制御装置を使用して、適時、現像剤の濃度又は画像濃度を検出して、その変化に応じてトナー補給量を制御することによりトナー濃度又は画像濃度を常に一定に制御し画像の品位を保持する必要がある。
【0005】
図4は、従来の画像形成装置の概略構成を示す図である。
【0006】
図4において、まず、原稿21の画像がCCD1により読みとられ、得られたアナログ画像信号が増幅器2で所定のレベルまで増幅され、A/D変換器(アナログ−デジタル変換器)3により、例えば8ビット(0〜255階調)のデジタル画像信号に変換される。次に、このデジタル画像信号はγ変換器(本例では、256バイトのRAMで構成され、ルックアップテーブル方式で濃度変換を行なう変換器)5に供給され、そこでγ補正された後、D/A変換器(デジタル−アナログ変換器)9に入力される。
【0007】
この変換器9により、デジタル画像信号は再びアナログ画像信号に変換されて、コンパレータ11の一方の入力に供給される。コンパレータ11の他方の入力には、三角波発生回路10から発生される所定周期の三角波信号が供給されており、コンパレータ11の一方の入力に供給されたアナログ画像信号は、この三角波信号と比較されてパルス幅変調される。このパルス幅変調された二値化画像信号は、レーザ駆動回路12にそのまま入力され、レーザダイオード13の発光のオン・オフ制御用信号として使用される。レーザダイオード13から放射されたレーザ光は、周知のポリゴンミラー14により主走査方向に走査され、f/θレンズ15、及び反射ミラー16を経て、矢印方向に回転している像担持体としての感光体ドラム40上に照射され、その上に静電潜像が形成される。
【0008】
一方、感光体ドラム40は露光器18で均一に除電を受け、一次帯電器19により均一に例えばマイナスに帯電される。その後、上述したレーザ光の照射を受けて画像信号に応じた静電潜像が形成される。
【0009】
この静電潜像は現像器20によって可視画像(トナー像)に現像される。現像器20の上部には補給用トナー29を収容したトナー補給槽8が取り付けられ、そのトナー補給槽8内の下部には、モータ28によって回転駆動されることによりトナー29を搬送して現像器20内に供給するトナー搬送スクリュー30が設置されている。
【0010】
感光体ドラム40上に形成されたトナー像は、転写材担持無端ベルト17により感光体ドラム40に搬送された転写材P上に転写帯電器22の作用により転写される。転写材担持ベルト17は2個のローラ25a、25b間に張設され、図示矢印方向に駆動することにより、その上に保持された転写材Pを感光体ドラム40に搬送する。感光体ドラム40上に残った転写残りのトナーは、その後、クリーナ24で掻き落とされる。
【0011】
なお、説明を簡単にするために、単一の画像形成ステーション(感光体ドラム40、露光器18、一次帯電器19、現像器20等を含む)のみを図示しているが、カラー画像形成装置の場合には、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの各色に対する画像形成ステーションが、転写材担持ベルト17上にその移動方向に沿って順次配列されることになる。
【0012】
また、図4における現像装置20の一例を図5に示す。
【0013】
本例にて、現像装置20は、二成分現像剤を収容した現像容器2を備え、現像剤担持体としての現像スリーブ10が感光ドラム40と所定の間隙をあけて回転自在に設置されている。現像スリーブ10は非磁性材料の円筒体からなり、この内側には磁界発生ステップのマグネットローラ11が、現像スリーブ10の回転に対して非回転に配置されている。マグネットローラ11は5つの磁極N1,S1,N2,N3,S2を有している。現像スリーブ10上方の現像容器2の部分には磁性部材の規制ブレード30が取付けられ、この規制ブレード30は、マグネットローラ11の鉛直方向最上点に略位置した磁極S2の近傍に向けて、現像スリーブ10と非接触に配置されている。現像容器2内下部には現像剤搬送スクリュー4、6が配置されている。
【0014】
現像容器2内に収容された二成分現像剤は、搬送スクリュー4,6の撹拌、搬送により容器2内を循環されながら、現像スリーブ10に供給される。現像スリーブ10に供給された現像剤は、マグネットローラ11の磁極N3により現像スリーブ10上に汲み上げられ、現像スリーブ10の回転にともない、現像スリーブ10上を磁極S2から磁極N1へと搬送され、現像スリーブ10と感光ドラム40とが対向した現像部に至る。その搬送の途上で現像剤は、規制ブレード30により磁極S2と協同して磁気的に層厚を規制され、現像スリーブ10上に現像剤の薄層が形成される。
【0015】
現像部に位置されたマグネットローラ11の磁極N1は現像主極であり、現像部に搬送された現像剤は、磁極N1によって穂立ちして感光ドラム40の表面に接触し、感光ドラム40の表面に形成された静電潜像を現像する。潜像を現像した現像剤は、現像スリーブ10の回転にともない現像部を通過し、搬送極S1を経て現像容器2内に戻され、磁極N2,N3の反発磁界により現像スリーブ10から除去され、回収される。
【0016】
画像形成装置には、上記の現像でトナー濃度が減少した現像器20内現像剤21にトナーの補給制御を行って、現像剤のトナー濃度又は画像濃度を一定に制御するために、様々な方式の濃度制御装置(ATR)が設置されている。
【0017】
具体的には、感光体ドラム40上に参照用にパッチ画像26を作像し、その画像濃度を感光体ドラム40に対向設置した電位センサ等のセンサ27により検知して制御する方式(パッチ検ATR)、現像器20内に設置したトナー濃度センサ23により現像器20内現像剤21のトナー濃度を反射光量にて検知して制御する方式(現像剤反射ATR)、ビデオカウンタ4からの画素ごとのデジタル画像信号の出力レベルから必要トナー量を演算して制御する方式(ビデオカウンタATR)等がある。
【0018】
いずれも、それぞれの方式により得られた情報に基づいて、CPU6からモータ駆動回路7を介してモータ28の回転を制御することにより、現像器20内現像剤21へのトナーの補給制御を行い、現像剤のトナー濃度又は画像の濃度を一定に保つように構成されている。
【0019】
しかし、上記のパッチ検ATRを使用する場合に、特に現像剤を長期放置した後に以下のような問題が生じる場合がある。一般に、二成分現像剤は、長期放置するとトナーの摩擦帯電量が低下することが知られており、この現象に対しては様々な提案がなされている。しかし、完全に長期放置による帯電量低下を防ぐことは難しく、検討の余地が残されている。
【0020】
パッチ検ATRを用いた画像形成装置において、デジタル複写機の長期放置後はトナーの摩擦帯電量が低下し、その結果パッチ検時の感光体上のトナー量が増し、画像形成装置はトナー濃度が上昇したと判断し補給量を抑制する方向に補給補正を行なう。しかし、画像形成が進み、トナーとキャリアとの接触回数が増すことでトナーの摩擦帯電量は徐々に上昇し、それに伴って感光体上トナー載り量も低下する。一方、前回のパッチ検ATRによりトナー補給量は抑制方向に補正されているため、トナー濃度は低下し、それにより更にトナーの摩擦帯電量が上昇し、さらなる濃度低下を引き起こしてしまう。特にデジタル複写機の長期放置後のトナー消費量が各色で異なると、濃度低下に加えて顕著な色味変動が発生し、必要な時に必要な量を随時印刷するPOD市場では特に顕著な弊害となる可能性がある。
【0021】
長期放置という観点から、長期放置後はかぶり等画像不良抑制のため非画像部にトナーを現像し、新たにフレッシュトナーを補給するが、トナー消費量が増してしまうものもある(例えば、特許文献1参照。)。
【0022】
従来は、感光体上のトナー付着量測定についての機差を自己補正しているが、長期放置後の現像剤の状態にまで踏み込んでいないものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0023】
デジタル複写機の長期放置後はトナーの摩擦帯電量を回復させために、何らかの工程を踏む(例えば現像器空回転)等の行為が考えられるが、それがために画像形成までの時間が遅れ、ユーザーを待たせる欠点も考えられ、検討の余地が残されている。
【0024】
デジタル複写機の長期放置後はパッチ検ATRの頻度を上げることも考えられるが、パッチ画像形成による消費量の問題、又はパッチ画像を形成するためのプロセスが入るために生産性が低下する等の欠点が考えられ、検討の余地が残されている。
【0025】
デジタル複写機の長期放置後はパッチ検ATRによる補正を行なわず、画像形成による摩擦帯電量回復を待つという考え方もあるが、それによる摩擦帯電量の回復は緩やかであると考えられ、見当の余地が残されている。
【0026】
【特許文献1】
特開平13−343795号公報
【0027】
【特許文献2】
特開平11−202571号公報
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、パッチ検ATR方式によりトナー補給制御を行なう画像形成装置において、デジタル複写機の長期放置後のトナーの摩擦帯電量の低下に伴い画像濃度又はトナー濃度が変動するという問題がある。
【0029】
本発明の目的は、パッチ検ATR方式によりトナー補給制御を行なう画像形成装置において、デジタル複写機の長期放置後のトナーの摩擦帯電量の低下に伴い画像濃度又はトナー濃度が変動するのを防止し、良好な画像を長期にわたって形成することができる画像形成装置を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段と、前記デジタル画像信号の出力レベル又は前記現像手段内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節手段と、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記調節手段による所定の補給量の調節の程度を補正する補正手段とを備える画像形成装置において、前記補正手段は、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る画像形成装置を図面を参照して詳述する。
【0032】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【0033】
以下の説明では、本発明を電子写真方式のデジタル複写機に適用した場合について示すが、本発明が電子写真方式や静電記録方式の他の種々の画像形成装置に等しく適用できる。
【0034】
図1において、複写されるべき原稿31の画像は、レンズ32によってCCD等の撮像素子33に投影される。この撮像素子33は原稿画像を多数の画素に分解し、各画素の濃度に対応した光電変換信号を発生する。撮像素子33から出力されるアナログ画像信号は画像信号処理回路34(潜像形成手段)に送られ、ここで各画素ごとにその画素の濃度に対応した出力レベルを有する画素画像信号に変換され、パルス幅変調回路35に送られる。
【0035】
このパルス幅変調回路35は入力される画素画像信号毎に、そのレベルに対応した幅(時間長)のレーザ駆動パルスを形成して出力する。すなわち、図2(a)に示すように、高濃度の画素画像信号に対してはより幅の広いレーザ駆動パルスWを、低濃度の画素画像信号に対してはより幅の狭いレーザ駆動パルスSを、中濃度の画素画像信号に対しては中間の幅のレーザ駆動パルスIをそれぞれ形成する。
【0036】
パルス幅変調回路35から出力されたレーザ駆動パルスは半導体レーザ36(潜像形成手段)に供給され、半導体レーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させる。従って、半導体レーザ36は高濃度画素に対してはより長い時間駆動され、低濃度画素に対してはより短い時間駆動されることになる。それ故、感光体ドラム40は、次に述べる光学系によって、高濃度画素に対しては主走査方向により長い範囲が露光され、低濃度画素に対しては主走査方向により短い範囲が露光される。つまり、画素の濃度に対応して静電潜像のドットサイズが異なる。従って、当然のことながら、高濃度画素に対するトナー消費量は低濃度画素に対するそれよりも大である。なお、図2(d)に低、中、高濃度画素の静電潜像をそれぞれL,M,Hで示した。
【0037】
半導体レーザ36から照射されたレーザ光36aは、回転多面鏡37によって掃引され、f/θレンズ等のレンズ38及びレーザ光36aを像担持体たる感光体ドラム40(像担持体)方向に指向させる固定ミラー39によって、感光体ドラム40上にスポット結像される。かくして、レーザ光36aは感光体ドラム40をその回転軸とほぼ平行な方向(主走査方向)に走査し、静電潜像を形成することになる。
【0038】
感光体ドラム40はアモルファスシリコン、セレン、OPC等の感光体を表面に有し、矢印方向に回転する電子写真感光体ドラムであり、露光器41で均一に除電を受けた後、一次帯電器42により均一に帯電される。その後、上述した画像情報信号に対応して変調されたレーザ光36aで露光走査され、これによって画像情報に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像はトナーとキャリアが混合された二成分現像剤43を使用する現像器44(現像手段)によって反転現像され、トナー像として可視化される。ここで、反転現像とは、感光体ドラム40の光で露光された領域に、潜像と同極性に帯電したトナーを付着させて、これを可視化する現像方法である。
【0039】
このトナー像は、転写材担持ベルト47により感光体ドラム40に搬送された転写材P上に、転写帯電器49の作用により転写される。転写材担持無端ベルト47は2個のローラ45a,45b間に張架され、図示矢印方向に駆動することにより、その上に保持した転写材Pを感光体ドラム40に搬送する。トナー像が転写された転写材Pは、転写材担持ベルト47から分離されて図示しない定着器に搬送され、永久像に定着される。また、転写後に感光体ドラム40上に残った残留トナーは、その後、クリーナ50によって除去される。
【0040】
尚、説明を簡単にするために単一の画像形成ステーション(感光体ドラム40、露光器41、一次帯電器42、現像器44等を含む)のみを図示したが、本実施の形態の画像形成装置は、例えばシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色に対する画像形成ステーションを具備したカラー画像形成装置であり、この画像形成ステーションが、転写材担持ベルト17上にその移動方向に沿って順次に配列され、各画像形成ステーションの感光体ドラム上に原稿の画像を色分解した各色毎(画像の各色成分毎)の静電潜像が順次に形成され、対応する色のトナーを有する現像剤を用いる現像器で現像され、転写材担持ベルト47によって搬送される転写材P上に順次に重ね合わせて転写されることになる。
【0041】
上記現像器44は、図5に示した現像器と同様に、磁性キャリアと非磁性トナーとを含む二成分現像剤を収容した従来の現像容器を備え、この現像容器内には現像剤担持体である、SUS等の非磁性材料にて作製された現像スリーブが、回転する感光ドラムに対向して設けられている。その他の構成については図5と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0042】
現像器44の上部には、図1に示されるように、補給用トナー63を収容したトナー補給槽60(補給手段)が取り付けられ、このトナー補給槽60内の下部にはトナー搬送スクリュー62が設置されている。ギア列71を介して接続したモータ70でトナー搬送スクリュー62を回転駆動することにより、補給槽60内のトナー63が搬送されて現像器44内に供給される。トナー搬送スクリュー62によるトナーの供給は、CPU67によりモータ駆動回路69を介してモータ70の回転を制御することにより制御される。CPU67に接続されたRAM68には、モータ駆動回路69に供給する制御データ等が記憶されている。
【0043】
さて、静電潜像の現像により現像器44内現像剤43のトナー濃度が低下するので、濃度制御装置によりトナー補給槽60からトナー63を現像器44に補給する補給制御を行って、現像剤43のトナー濃度を一定に制御し、又は画像濃度を一定に制御することが行われる。
【0044】
本実施の形態では、濃度制御装置として、感光体ドラム40上に参照用にパッチ画像を作像し、その画像濃度を感光体ドラム40に対向設置した発光部73a及び受光部73bを有するトナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサー73により検知して制御する方式(パッチ検ATR)(補正手段)と、ビデオカウンタ66からの画素ごとのデジタル画像信号の出力レベルから必要トナー量を演算して制御する方式(ビデオカウントATR)(調節手段)の2つを備えている。
【0045】
パッチ検ATRでは、得られたパッチ画像(トナー像)に、パッチ検ATRの濃度センサ73のLED等の発光部73aからの光を照射し、その反射光を光電変換素子等の受光部73bで受光し、パッチ画像の実際のパッチ濃度を検知する。この検知したパッチ濃度は、現像器44内における現像剤43の実際の画像濃度に対応する。
【0046】
上記の受光部73bからの実際のパッチ画像濃度を検知した出力信号は、比較器75の一方の入力に供給される。この比較器75の入力には、基準電圧信号源76からパッチ画像の規定濃度(初期濃度)に対応する基準信号が入力されている。比較器75はパッチ画像濃度と初期画像濃度とを比較してその濃度差を求め、濃度差の出力信号をCPU67に供給する。この濃度差の出力信号は、トナー濃度制御手段としてのビデオカウントATRによる現像器44内現像剤43へのトナー補給濃度制御に使用する。
【0047】
本実施の形態では、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの4色分の画像形成ステーションを備えているので、各色の画像形成ステーションにおいて、上記のようにして、各色のパッチ画像の濃度検知及び初期濃度との比較が行なわれ、各色のパッチ画像における実際の濃度と初期濃度との濃度差が求められて、濃度差の出力信号がCPU67に供給される。
【0048】
ビデオカウンタ66では、原稿画像の画素ごとのデジタル画像信号の出力レベルから必要トナー量を積算してビデオカウントATRによる現像剤へのトナー補給制御を行なわせる。その際、CPU67において上記パッチ画像の濃度差の出力信号から、パッチ画像濃度を初期濃度に戻すのに必要なブラック現像剤のトナー過不足量(トナー補給量)を演算し、図3に示すテーブルから得られた補正係数を、ビデオカカウントATRにより求められたトナー補給量に掛け合わせた値を補正されたトナー補給量としトナー補給を行なう。
【0049】
例えば、上記ブラック現像剤のトナー過不足量が、図3に示すように、設定値からのトナー濃度ずれ量として1.00又は−1.00のときには、それぞれ補正係数を1.50又は0.50として、ビデオカカウントATRにより求められたトナー補給量に掛け合わせ、この値を補正されたトナー補給量としトナー補給を行なう。更に、本実施の形態では、デジタル複写機の長期放置後等で摩擦帯電量が低下した状態では上記補正係数を通常より鈍らせる(例えば、設定値からのトナー濃度ずれ量として1.00又は−1.00のときには、それぞれ補正係数を1.25又は0.25とした)ことにより、デジタル複写機の長期放置後は画像形成によるトナー摩擦帯電量上昇に加えてトナー濃度の緩やかな低下による摩擦帯電量上昇も加味され、デジタル複写機の長期放置後も速やかに画像濃度・トナー濃度共に正規の状態に戻すことができる。
【0050】
以上のように、本実施の形態では、パッチ検ATRにより補正係数を求めて、ビデオカウントATRによるトナー補給制御の補正してトナー補給を行なうもので、デジタル複写機の長期放置後は、ATR用パッチを形成し、補正係数を求める際に、通常の補正よりも補正を鈍らせることで、速やかに画像濃度を回復でき、かつトナー濃度も安定させることができ、結果として画像濃度を適正かつ安定に制御した制御した高品質なカラー画像を形成することができる。
【0051】
尚、デジタル複写機の長期放置の判断については、デジタル複写機が停止している時間をバックアップして停止時間に応じて判断をしても良いし、定着器温度がある閾値を下回った場合はデジタル複写機の長期放置と判断しても良い。また、デジタル複写機の長期放置時間の長さに応じて補正の鈍らせ方を可変とすることで、よりよい結果を産むことは言うまでもない。また、補正の鈍らせ方をデジタル複写機の長期放置後に形成される画像の画像比率に呼応して可変としても良い。
【0052】
本実施の形態の第1の変形例に係る画像形成装置は、濃度制御装置として、感光ドラム40上に濃度参照用のパッチ画像を作像し、その画像濃度を感光ドラム40に対向設置した発光部73aと受光部73bを有する画像濃度センサー73により検知して制御する方式(パッチ検ATR)(補正手段)に加えて、現像器44内に設置した現像剤濃度センサー(不図示)により、現像器44内現像剤43のトナー濃度を検知して制御する方式(現像剤ATR)(調節手段)を備えてもよい。現像器44等の詳細な構成は、上記実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0053】
本第1の変形例では、パッチ検ATRによるトナー補給制御の信号を、現像剤反射ATRによるトナー補給制御を補正するために使用する。
【0054】
まず、パッチ検ATRを所定のタイミングで作動して、感光ドラム40上に濃度検知用の参照画像としてパッチ画像を形成する。
【0055】
パッチ画像の形成は、図1に示すように、予め定められた濃度に対応する信号レベルを有するパッチ画像信号を発生する参照画像信号発生回路72を設け、この発生回路72からのパッチ画像信号を前記のパルス幅変調回路35に供給し、上記の予め定められた濃度に対応するパルス幅を有するレーザ駆動パルスを発生させる。このレーザ駆動パルスを半導体レーザ36に供給し、半導体レーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させ、感光ドラム40を走査する。このときはビデオカウンタ66は作動させない。これによって、上記の予め定められた濃度に対応するパッチ静電潜像を感光ドラム40に形成し、このパッチ静電潜像を現像器44により現像する。
【0056】
ついで、このようにして得られたパッチ画像(トナー像)に、パッチ検ATRの濃度センサー73のLED等の発光部73aから光を照射し、その反射光を光電変換素子等の受光部73bで受光し、パッチ画像の実際の濃度を検知する。この検知したパッチ画像濃度は、現像器44内現像剤43の実際の濃度に対応する。
【0057】
上記の受光部73bからのパッチ濃度を検知した出力信号は、比較器75の一方の入力に供給される。この比較器75の他方の入力には、基準電圧信号源76からパッチ画像の規定濃度(初期濃度)に対応する基準信号が入力されている。比較器75はパッチ画像の実際の濃度と初期濃度とを比較してその濃度差を求め、濃度差の出力信号をCPU67へ供給する。この濃度差の出力信号は、現像剤反射ATRによる現像器44内現像剤43へのトナー補給制御に使用する。
【0058】
本第1の変形例では、各画像形成ステーションにおいて、上記のようにして、パッチ画像の濃度検知及び初期濃度との比較が行われ、パッチ画像の実際の濃度と初期濃度との濃度差が求められて、濃度差の出力信号がCPU67に供給される。
【0059】
現像器44内に設置した濃度センサー(不図示)による現像剤反射ATRを用いて、現像剤のトナー濃度をある一定レベルに保つことは可能である。しかし、環境の湿度変化等にともないトナーの摩擦帯電量変化があった場合には、現像剤濃度を一定レベルに保っても、トナー帯電量変化による画像濃度変動には追従できない。
【0060】
そこで、現像剤反射ATRによるトナー補給制御を行わせるに際し、CPU67において、上記のパッチ画像の濃度差の出力信号から、パッチ画像濃度を初期値に戻すのに必要な色現像剤のトナー過不足量(トナー補給量)を算出し、そのトナー補給量をトナー補正量として、それに相当する信号レベルに変換して各現像器44にフィードバックする。そしてトナー補正量の信号を現像剤反射ATRに設定した目標濃度に対するトナー補給量の信号レベルに加減算して補正し、現像剤反射ATR方式によるトナー補給制御を、この補正されたトナー補給量により行わせる。更に、第1の変形例では、デジタル複写機の長期放置後等で摩擦帯電量が低下した状態では上記補正量を通常より鈍らせることにより、デジタル複写機の長期放置後の画像形成によるトナー摩擦帯電量上昇に加えてトナー濃度の緩やかな低下による摩擦帯電量上昇も加味され、デジタル複写機の長期放置後も速やかに画像濃度・トナー濃度共に正規の状態に戻すことができる。
【0061】
以上のような、濃度制御装置として、感光ドラム上に濃度参照用のパッチ画像を作像し、その画像濃度を画像濃度センサーにより検知して制御する方式(パッチ検ATR)と、現像器内に設置した現像剤濃度センサー(不図示)により、現像剤の透磁率変化を利用して現像器内現像剤のトナー濃度を検知して制御する方式(現像剤インダクタンスATR)を備える画像形成装置においても、本発明の作用により画像濃度を適正かつ安定に制御した制御した高品質なカラー画像を形成することができ、本発明の効果が証明された。
【0062】
本実施の形態の第2の変形例に係る画像形成装置は、濃度制御装置として、感光ドラム40上に濃度参照用のパッチ画像を作像し、その画像濃度を感光ドラム40に対向設置した発光部73aと受光部73bを有する画像濃度センサー73により検知して制御する方式(パッチ検ATR)のみを備えている。現像器等の詳細な構成は、本実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0063】
本第2の変形例では、濃度制御装置であるパッチ検ATRによるトナー補給制御の信号を、そのまま補給にフィードバックをかける。
【0064】
パッチ画像の形成は、図1に示すように、予め定められた濃度に対応する信号レベルを有するパッチ画像信号を発生する参照画像信号発生回路72を設け、この発生回路72からのパッチ画像信号を前記のパルス幅変調回路35に供給し、上記の予め定められた濃度に対応するパルス幅を有するレーザ駆動パルスを発生させる。このレーザ駆動パルスを半導体レーザ36に供給し、半導体レーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させ、感光ドラム40を走査する。このときはビデオカウンタ66は作動させない。これによって、上記の予め定められた濃度に対応するパッチ静電潜像を感光ドラム40に形成し、このパッチ静電潜像を現像器44により現像する。
【0065】
ついで、このようにして得られたパッチ画像(トナー像)に、パッチ検ATRの濃度センサー73のLED等の発光部73aから光を照射し、その反射光を光電変換素子等の受光部73bで受光し、パッチ画像の実際の濃度を検知する。この検知したパッチ画像濃度は、現像器44内現像剤43の実際の濃度に対応する。
【0066】
上記の受光部73bからのパッチ濃度を検知した出力信号は、比較器75の一方の入力に供給される。この比較器75の他方の入力には、基準電圧信号源76からパッチ画像の規定濃度(初期濃度)に対応する基準信号が入力されている。比較器75はパッチ画像の実際の濃度と初期濃度とを比較してその濃度差を求め、濃度差の出力信号をCPU67へ供給する。この濃度差の出力信号は、現像器44内現像剤43へのトナー補給制御に使用する。更に本実施の形態では、デジタル複写機の長期放置後等で摩擦帯電量が低下した状態では上記濃度差によるトナー補給制御量を通常より鈍らせることにより、デジタル複写機の長期放置後の画像形成によるトナー摩擦帯電量上昇に加えてトナー濃度の緩やかな低下による摩擦帯電量上昇も加味され、デジタル複写機の長期放置後も速やかに画像濃度・トナー濃度共に正規の状態に戻すことができる。
【0067】
以上のような、濃度制御装置として、感光ドラム上に濃度参照用のパッチ画像を作像し、その画像濃度を画像濃度センサーにより検知して制御する方式(パッチ検ATR)のみを備える画像形成装置においても、本発明の作用により画像濃度を適正かつ安定に制御した制御した高品質なカラー画像を形成することができ、本発明の効果が証明された。
【0068】
本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムをCPU67に供給し、そのCPU67が該供給されたプログラムを読出して実行することによって、達成することができる。
【0069】
この場合、上記プログラムは、該プログラムを記録した記憶媒体から直接供給されるか、又はインターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続される不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることにより供給される。
【0070】
上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OS(Operating Systems)に供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【0071】
また、本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記憶した記憶媒体をコンピュータに供給し、そのコンピュータが記憶媒体に記憶されたプログラムを読出して実行することによっても、達成することができる。
【0072】
この場合、格納媒体から読出されたプログラムコード自体が上述した各実施の形態の機能を実現すると共に、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。
【0073】
プログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、ROM、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク(登録商標)、光磁気ディスク、CD−ROM、MO、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等がある。
【0074】
上述した実施の形態の機能は、コンピュータから読出されたプログラムコードを実行することによるばかりでなく、コンピュータ上で稼動するOS等がプログラムコードの指示に基づいて実際の処理の一部又は全部を行うことによっても実現することができる。
【0075】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0076】
〔実施態様1〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段と、前記デジタル画像信号の出力レベル又は前記現像手段内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節手段と、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記調節手段による所定の補給量の調節の程度を補正する補正手段とを備える画像形成装置において、前記補正手段は、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置。
【0077】
〔実施態様2〕 前記調節手段は、前記デジタル画像信号の出力レベルに基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節することを特徴とする実施態様1記載の画像形成装置。
【0078】
〔実施態様3〕 前記調節手段は、前記現像手段内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節することを特徴とする実施態様1記載の画像形成装置。
【0079】
〔実施態様4〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段と、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節手段とを備える画像形成装置において、
前記調節手段は、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置。
【0080】
〔実施態様5〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像ステップに前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段とを備える画像形成装置の制御方法において、前記デジタル画像信号の出力レベル又は前記現像手段内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節ステップと、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記調節ステップによる所定の補給量の調節の程度を補正する補正ステップとを備え、前記補正ステップは、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【0081】
〔実施態様6〕 前記調節ステップは、前記デジタル画像信号の出力レベルに基づいて前記補給ステップの所定の補給量を調節することを特徴とする実施態様5記載の画像形成装置の制御方法。
【0082】
〔実施態様7〕 前記現像ステップ内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給ステップの所定の補給量を調節することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置の制御方法。
【0083】
〔実施態様8〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段とを備える画像形成装置の制御方法において、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節ステップを備え、前記調節ステップは、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【0084】
〔実施態様9〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段とを備える画像形成装置の制御方法をコンピューターに実行させる画像形成装置の制御プログラムにおいて、前記制御プログラムは、前記デジタル画像信号の出力レベル又は前記現像手段内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節ステップと、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記調節ステップによる所定の補給量の調節の程度を補正する補正ステップとを備え、前記補正ステップは、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置の制御プログラム。
【0085】
〔実施態様10〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段とを備える画像形成装置の制御方法をコンピューターに実行させる画像形成装置の制御プログラムにおいて、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節ステップを備え、前記調節ステップは、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置の制御プログラム。
【0086】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1記載の画像形成装置によれば、画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、調節手段による所定の補給量の調節の程度を小さくするので、デジタル複写機の長期放置後のトナーの摩擦帯電量の低下に伴い画像濃度又はトナー濃度が変動するのを防止し、良好な画像を長期にわたって形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1の画像形成装置における画像情報信号の濃度情報カウント方法を説明するための波形図である。
【図3】図1におけるパッチ検ATRによるトナー濃度ずれ量に対する補正係数を説明するためのグラフである。
【図4】従来の画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図5】図4における現像装置40の一例の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
40 感光体ドラム
44 現像装置
43 二成分現像剤
60 トナー補給槽
62 トナー補給スクリュー
66 ビデオカウンタ
67 CPU
68 RAM
70 モータ
73 トナー濃度センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式又は静電記録方式の画像形成装置に関し、特に、二成分現像剤のトナー補給量を制御することにより、トナー濃度又は画像濃度を制御する濃度制御装置を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式は複写機やプリンタ等の画像形成装置に用いられる最もよく知られた印刷方式のひとつであり、近年では、よりPOD(Print on Demand)の注目により、高速の印刷能力、イメージ画像印刷等が望まれ、その結果印刷画質も高品質で高度に精細なものが望まれるようになってきた。
【0003】
一般に、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置に具備された現像装置では、磁性トナーを主成分とした一成分現像剤、又は非磁性トナーと磁性キャリアを主成分とした二成分現像剤が用いられている。特に、電子写真方式によりフルカラーやマルチカラー画像を形成するカラー画像形成装置では、画像の色味等の観点から、ほとんどの現像装置が二成分現像剤を使用している。
【0004】
周知のように、この二成分現像剤のトナー濃度(キャリア及びトナーの合計重量に対するトナー重量の割合)は、画像品質を安定化させる上で極めて重要な要素になっている。現像剤のトナーは現像時に消費され、現像剤のトナー濃度が減少する。このため、現像剤濃度制御装置又は画像濃度制御装置を使用して、適時、現像剤の濃度又は画像濃度を検出して、その変化に応じてトナー補給量を制御することによりトナー濃度又は画像濃度を常に一定に制御し画像の品位を保持する必要がある。
【0005】
図4は、従来の画像形成装置の概略構成を示す図である。
【0006】
図4において、まず、原稿21の画像がCCD1により読みとられ、得られたアナログ画像信号が増幅器2で所定のレベルまで増幅され、A/D変換器(アナログ−デジタル変換器)3により、例えば8ビット(0〜255階調)のデジタル画像信号に変換される。次に、このデジタル画像信号はγ変換器(本例では、256バイトのRAMで構成され、ルックアップテーブル方式で濃度変換を行なう変換器)5に供給され、そこでγ補正された後、D/A変換器(デジタル−アナログ変換器)9に入力される。
【0007】
この変換器9により、デジタル画像信号は再びアナログ画像信号に変換されて、コンパレータ11の一方の入力に供給される。コンパレータ11の他方の入力には、三角波発生回路10から発生される所定周期の三角波信号が供給されており、コンパレータ11の一方の入力に供給されたアナログ画像信号は、この三角波信号と比較されてパルス幅変調される。このパルス幅変調された二値化画像信号は、レーザ駆動回路12にそのまま入力され、レーザダイオード13の発光のオン・オフ制御用信号として使用される。レーザダイオード13から放射されたレーザ光は、周知のポリゴンミラー14により主走査方向に走査され、f/θレンズ15、及び反射ミラー16を経て、矢印方向に回転している像担持体としての感光体ドラム40上に照射され、その上に静電潜像が形成される。
【0008】
一方、感光体ドラム40は露光器18で均一に除電を受け、一次帯電器19により均一に例えばマイナスに帯電される。その後、上述したレーザ光の照射を受けて画像信号に応じた静電潜像が形成される。
【0009】
この静電潜像は現像器20によって可視画像(トナー像)に現像される。現像器20の上部には補給用トナー29を収容したトナー補給槽8が取り付けられ、そのトナー補給槽8内の下部には、モータ28によって回転駆動されることによりトナー29を搬送して現像器20内に供給するトナー搬送スクリュー30が設置されている。
【0010】
感光体ドラム40上に形成されたトナー像は、転写材担持無端ベルト17により感光体ドラム40に搬送された転写材P上に転写帯電器22の作用により転写される。転写材担持ベルト17は2個のローラ25a、25b間に張設され、図示矢印方向に駆動することにより、その上に保持された転写材Pを感光体ドラム40に搬送する。感光体ドラム40上に残った転写残りのトナーは、その後、クリーナ24で掻き落とされる。
【0011】
なお、説明を簡単にするために、単一の画像形成ステーション(感光体ドラム40、露光器18、一次帯電器19、現像器20等を含む)のみを図示しているが、カラー画像形成装置の場合には、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの各色に対する画像形成ステーションが、転写材担持ベルト17上にその移動方向に沿って順次配列されることになる。
【0012】
また、図4における現像装置20の一例を図5に示す。
【0013】
本例にて、現像装置20は、二成分現像剤を収容した現像容器2を備え、現像剤担持体としての現像スリーブ10が感光ドラム40と所定の間隙をあけて回転自在に設置されている。現像スリーブ10は非磁性材料の円筒体からなり、この内側には磁界発生ステップのマグネットローラ11が、現像スリーブ10の回転に対して非回転に配置されている。マグネットローラ11は5つの磁極N1,S1,N2,N3,S2を有している。現像スリーブ10上方の現像容器2の部分には磁性部材の規制ブレード30が取付けられ、この規制ブレード30は、マグネットローラ11の鉛直方向最上点に略位置した磁極S2の近傍に向けて、現像スリーブ10と非接触に配置されている。現像容器2内下部には現像剤搬送スクリュー4、6が配置されている。
【0014】
現像容器2内に収容された二成分現像剤は、搬送スクリュー4,6の撹拌、搬送により容器2内を循環されながら、現像スリーブ10に供給される。現像スリーブ10に供給された現像剤は、マグネットローラ11の磁極N3により現像スリーブ10上に汲み上げられ、現像スリーブ10の回転にともない、現像スリーブ10上を磁極S2から磁極N1へと搬送され、現像スリーブ10と感光ドラム40とが対向した現像部に至る。その搬送の途上で現像剤は、規制ブレード30により磁極S2と協同して磁気的に層厚を規制され、現像スリーブ10上に現像剤の薄層が形成される。
【0015】
現像部に位置されたマグネットローラ11の磁極N1は現像主極であり、現像部に搬送された現像剤は、磁極N1によって穂立ちして感光ドラム40の表面に接触し、感光ドラム40の表面に形成された静電潜像を現像する。潜像を現像した現像剤は、現像スリーブ10の回転にともない現像部を通過し、搬送極S1を経て現像容器2内に戻され、磁極N2,N3の反発磁界により現像スリーブ10から除去され、回収される。
【0016】
画像形成装置には、上記の現像でトナー濃度が減少した現像器20内現像剤21にトナーの補給制御を行って、現像剤のトナー濃度又は画像濃度を一定に制御するために、様々な方式の濃度制御装置(ATR)が設置されている。
【0017】
具体的には、感光体ドラム40上に参照用にパッチ画像26を作像し、その画像濃度を感光体ドラム40に対向設置した電位センサ等のセンサ27により検知して制御する方式(パッチ検ATR)、現像器20内に設置したトナー濃度センサ23により現像器20内現像剤21のトナー濃度を反射光量にて検知して制御する方式(現像剤反射ATR)、ビデオカウンタ4からの画素ごとのデジタル画像信号の出力レベルから必要トナー量を演算して制御する方式(ビデオカウンタATR)等がある。
【0018】
いずれも、それぞれの方式により得られた情報に基づいて、CPU6からモータ駆動回路7を介してモータ28の回転を制御することにより、現像器20内現像剤21へのトナーの補給制御を行い、現像剤のトナー濃度又は画像の濃度を一定に保つように構成されている。
【0019】
しかし、上記のパッチ検ATRを使用する場合に、特に現像剤を長期放置した後に以下のような問題が生じる場合がある。一般に、二成分現像剤は、長期放置するとトナーの摩擦帯電量が低下することが知られており、この現象に対しては様々な提案がなされている。しかし、完全に長期放置による帯電量低下を防ぐことは難しく、検討の余地が残されている。
【0020】
パッチ検ATRを用いた画像形成装置において、デジタル複写機の長期放置後はトナーの摩擦帯電量が低下し、その結果パッチ検時の感光体上のトナー量が増し、画像形成装置はトナー濃度が上昇したと判断し補給量を抑制する方向に補給補正を行なう。しかし、画像形成が進み、トナーとキャリアとの接触回数が増すことでトナーの摩擦帯電量は徐々に上昇し、それに伴って感光体上トナー載り量も低下する。一方、前回のパッチ検ATRによりトナー補給量は抑制方向に補正されているため、トナー濃度は低下し、それにより更にトナーの摩擦帯電量が上昇し、さらなる濃度低下を引き起こしてしまう。特にデジタル複写機の長期放置後のトナー消費量が各色で異なると、濃度低下に加えて顕著な色味変動が発生し、必要な時に必要な量を随時印刷するPOD市場では特に顕著な弊害となる可能性がある。
【0021】
長期放置という観点から、長期放置後はかぶり等画像不良抑制のため非画像部にトナーを現像し、新たにフレッシュトナーを補給するが、トナー消費量が増してしまうものもある(例えば、特許文献1参照。)。
【0022】
従来は、感光体上のトナー付着量測定についての機差を自己補正しているが、長期放置後の現像剤の状態にまで踏み込んでいないものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0023】
デジタル複写機の長期放置後はトナーの摩擦帯電量を回復させために、何らかの工程を踏む(例えば現像器空回転)等の行為が考えられるが、それがために画像形成までの時間が遅れ、ユーザーを待たせる欠点も考えられ、検討の余地が残されている。
【0024】
デジタル複写機の長期放置後はパッチ検ATRの頻度を上げることも考えられるが、パッチ画像形成による消費量の問題、又はパッチ画像を形成するためのプロセスが入るために生産性が低下する等の欠点が考えられ、検討の余地が残されている。
【0025】
デジタル複写機の長期放置後はパッチ検ATRによる補正を行なわず、画像形成による摩擦帯電量回復を待つという考え方もあるが、それによる摩擦帯電量の回復は緩やかであると考えられ、見当の余地が残されている。
【0026】
【特許文献1】
特開平13−343795号公報
【0027】
【特許文献2】
特開平11−202571号公報
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、パッチ検ATR方式によりトナー補給制御を行なう画像形成装置において、デジタル複写機の長期放置後のトナーの摩擦帯電量の低下に伴い画像濃度又はトナー濃度が変動するという問題がある。
【0029】
本発明の目的は、パッチ検ATR方式によりトナー補給制御を行なう画像形成装置において、デジタル複写機の長期放置後のトナーの摩擦帯電量の低下に伴い画像濃度又はトナー濃度が変動するのを防止し、良好な画像を長期にわたって形成することができる画像形成装置を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段と、前記デジタル画像信号の出力レベル又は前記現像手段内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節手段と、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記調節手段による所定の補給量の調節の程度を補正する補正手段とを備える画像形成装置において、前記補正手段は、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る画像形成装置を図面を参照して詳述する。
【0032】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【0033】
以下の説明では、本発明を電子写真方式のデジタル複写機に適用した場合について示すが、本発明が電子写真方式や静電記録方式の他の種々の画像形成装置に等しく適用できる。
【0034】
図1において、複写されるべき原稿31の画像は、レンズ32によってCCD等の撮像素子33に投影される。この撮像素子33は原稿画像を多数の画素に分解し、各画素の濃度に対応した光電変換信号を発生する。撮像素子33から出力されるアナログ画像信号は画像信号処理回路34(潜像形成手段)に送られ、ここで各画素ごとにその画素の濃度に対応した出力レベルを有する画素画像信号に変換され、パルス幅変調回路35に送られる。
【0035】
このパルス幅変調回路35は入力される画素画像信号毎に、そのレベルに対応した幅(時間長)のレーザ駆動パルスを形成して出力する。すなわち、図2(a)に示すように、高濃度の画素画像信号に対してはより幅の広いレーザ駆動パルスWを、低濃度の画素画像信号に対してはより幅の狭いレーザ駆動パルスSを、中濃度の画素画像信号に対しては中間の幅のレーザ駆動パルスIをそれぞれ形成する。
【0036】
パルス幅変調回路35から出力されたレーザ駆動パルスは半導体レーザ36(潜像形成手段)に供給され、半導体レーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させる。従って、半導体レーザ36は高濃度画素に対してはより長い時間駆動され、低濃度画素に対してはより短い時間駆動されることになる。それ故、感光体ドラム40は、次に述べる光学系によって、高濃度画素に対しては主走査方向により長い範囲が露光され、低濃度画素に対しては主走査方向により短い範囲が露光される。つまり、画素の濃度に対応して静電潜像のドットサイズが異なる。従って、当然のことながら、高濃度画素に対するトナー消費量は低濃度画素に対するそれよりも大である。なお、図2(d)に低、中、高濃度画素の静電潜像をそれぞれL,M,Hで示した。
【0037】
半導体レーザ36から照射されたレーザ光36aは、回転多面鏡37によって掃引され、f/θレンズ等のレンズ38及びレーザ光36aを像担持体たる感光体ドラム40(像担持体)方向に指向させる固定ミラー39によって、感光体ドラム40上にスポット結像される。かくして、レーザ光36aは感光体ドラム40をその回転軸とほぼ平行な方向(主走査方向)に走査し、静電潜像を形成することになる。
【0038】
感光体ドラム40はアモルファスシリコン、セレン、OPC等の感光体を表面に有し、矢印方向に回転する電子写真感光体ドラムであり、露光器41で均一に除電を受けた後、一次帯電器42により均一に帯電される。その後、上述した画像情報信号に対応して変調されたレーザ光36aで露光走査され、これによって画像情報に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像はトナーとキャリアが混合された二成分現像剤43を使用する現像器44(現像手段)によって反転現像され、トナー像として可視化される。ここで、反転現像とは、感光体ドラム40の光で露光された領域に、潜像と同極性に帯電したトナーを付着させて、これを可視化する現像方法である。
【0039】
このトナー像は、転写材担持ベルト47により感光体ドラム40に搬送された転写材P上に、転写帯電器49の作用により転写される。転写材担持無端ベルト47は2個のローラ45a,45b間に張架され、図示矢印方向に駆動することにより、その上に保持した転写材Pを感光体ドラム40に搬送する。トナー像が転写された転写材Pは、転写材担持ベルト47から分離されて図示しない定着器に搬送され、永久像に定着される。また、転写後に感光体ドラム40上に残った残留トナーは、その後、クリーナ50によって除去される。
【0040】
尚、説明を簡単にするために単一の画像形成ステーション(感光体ドラム40、露光器41、一次帯電器42、現像器44等を含む)のみを図示したが、本実施の形態の画像形成装置は、例えばシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色に対する画像形成ステーションを具備したカラー画像形成装置であり、この画像形成ステーションが、転写材担持ベルト17上にその移動方向に沿って順次に配列され、各画像形成ステーションの感光体ドラム上に原稿の画像を色分解した各色毎(画像の各色成分毎)の静電潜像が順次に形成され、対応する色のトナーを有する現像剤を用いる現像器で現像され、転写材担持ベルト47によって搬送される転写材P上に順次に重ね合わせて転写されることになる。
【0041】
上記現像器44は、図5に示した現像器と同様に、磁性キャリアと非磁性トナーとを含む二成分現像剤を収容した従来の現像容器を備え、この現像容器内には現像剤担持体である、SUS等の非磁性材料にて作製された現像スリーブが、回転する感光ドラムに対向して設けられている。その他の構成については図5と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0042】
現像器44の上部には、図1に示されるように、補給用トナー63を収容したトナー補給槽60(補給手段)が取り付けられ、このトナー補給槽60内の下部にはトナー搬送スクリュー62が設置されている。ギア列71を介して接続したモータ70でトナー搬送スクリュー62を回転駆動することにより、補給槽60内のトナー63が搬送されて現像器44内に供給される。トナー搬送スクリュー62によるトナーの供給は、CPU67によりモータ駆動回路69を介してモータ70の回転を制御することにより制御される。CPU67に接続されたRAM68には、モータ駆動回路69に供給する制御データ等が記憶されている。
【0043】
さて、静電潜像の現像により現像器44内現像剤43のトナー濃度が低下するので、濃度制御装置によりトナー補給槽60からトナー63を現像器44に補給する補給制御を行って、現像剤43のトナー濃度を一定に制御し、又は画像濃度を一定に制御することが行われる。
【0044】
本実施の形態では、濃度制御装置として、感光体ドラム40上に参照用にパッチ画像を作像し、その画像濃度を感光体ドラム40に対向設置した発光部73a及び受光部73bを有するトナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサー73により検知して制御する方式(パッチ検ATR)(補正手段)と、ビデオカウンタ66からの画素ごとのデジタル画像信号の出力レベルから必要トナー量を演算して制御する方式(ビデオカウントATR)(調節手段)の2つを備えている。
【0045】
パッチ検ATRでは、得られたパッチ画像(トナー像)に、パッチ検ATRの濃度センサ73のLED等の発光部73aからの光を照射し、その反射光を光電変換素子等の受光部73bで受光し、パッチ画像の実際のパッチ濃度を検知する。この検知したパッチ濃度は、現像器44内における現像剤43の実際の画像濃度に対応する。
【0046】
上記の受光部73bからの実際のパッチ画像濃度を検知した出力信号は、比較器75の一方の入力に供給される。この比較器75の入力には、基準電圧信号源76からパッチ画像の規定濃度(初期濃度)に対応する基準信号が入力されている。比較器75はパッチ画像濃度と初期画像濃度とを比較してその濃度差を求め、濃度差の出力信号をCPU67に供給する。この濃度差の出力信号は、トナー濃度制御手段としてのビデオカウントATRによる現像器44内現像剤43へのトナー補給濃度制御に使用する。
【0047】
本実施の形態では、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの4色分の画像形成ステーションを備えているので、各色の画像形成ステーションにおいて、上記のようにして、各色のパッチ画像の濃度検知及び初期濃度との比較が行なわれ、各色のパッチ画像における実際の濃度と初期濃度との濃度差が求められて、濃度差の出力信号がCPU67に供給される。
【0048】
ビデオカウンタ66では、原稿画像の画素ごとのデジタル画像信号の出力レベルから必要トナー量を積算してビデオカウントATRによる現像剤へのトナー補給制御を行なわせる。その際、CPU67において上記パッチ画像の濃度差の出力信号から、パッチ画像濃度を初期濃度に戻すのに必要なブラック現像剤のトナー過不足量(トナー補給量)を演算し、図3に示すテーブルから得られた補正係数を、ビデオカカウントATRにより求められたトナー補給量に掛け合わせた値を補正されたトナー補給量としトナー補給を行なう。
【0049】
例えば、上記ブラック現像剤のトナー過不足量が、図3に示すように、設定値からのトナー濃度ずれ量として1.00又は−1.00のときには、それぞれ補正係数を1.50又は0.50として、ビデオカカウントATRにより求められたトナー補給量に掛け合わせ、この値を補正されたトナー補給量としトナー補給を行なう。更に、本実施の形態では、デジタル複写機の長期放置後等で摩擦帯電量が低下した状態では上記補正係数を通常より鈍らせる(例えば、設定値からのトナー濃度ずれ量として1.00又は−1.00のときには、それぞれ補正係数を1.25又は0.25とした)ことにより、デジタル複写機の長期放置後は画像形成によるトナー摩擦帯電量上昇に加えてトナー濃度の緩やかな低下による摩擦帯電量上昇も加味され、デジタル複写機の長期放置後も速やかに画像濃度・トナー濃度共に正規の状態に戻すことができる。
【0050】
以上のように、本実施の形態では、パッチ検ATRにより補正係数を求めて、ビデオカウントATRによるトナー補給制御の補正してトナー補給を行なうもので、デジタル複写機の長期放置後は、ATR用パッチを形成し、補正係数を求める際に、通常の補正よりも補正を鈍らせることで、速やかに画像濃度を回復でき、かつトナー濃度も安定させることができ、結果として画像濃度を適正かつ安定に制御した制御した高品質なカラー画像を形成することができる。
【0051】
尚、デジタル複写機の長期放置の判断については、デジタル複写機が停止している時間をバックアップして停止時間に応じて判断をしても良いし、定着器温度がある閾値を下回った場合はデジタル複写機の長期放置と判断しても良い。また、デジタル複写機の長期放置時間の長さに応じて補正の鈍らせ方を可変とすることで、よりよい結果を産むことは言うまでもない。また、補正の鈍らせ方をデジタル複写機の長期放置後に形成される画像の画像比率に呼応して可変としても良い。
【0052】
本実施の形態の第1の変形例に係る画像形成装置は、濃度制御装置として、感光ドラム40上に濃度参照用のパッチ画像を作像し、その画像濃度を感光ドラム40に対向設置した発光部73aと受光部73bを有する画像濃度センサー73により検知して制御する方式(パッチ検ATR)(補正手段)に加えて、現像器44内に設置した現像剤濃度センサー(不図示)により、現像器44内現像剤43のトナー濃度を検知して制御する方式(現像剤ATR)(調節手段)を備えてもよい。現像器44等の詳細な構成は、上記実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0053】
本第1の変形例では、パッチ検ATRによるトナー補給制御の信号を、現像剤反射ATRによるトナー補給制御を補正するために使用する。
【0054】
まず、パッチ検ATRを所定のタイミングで作動して、感光ドラム40上に濃度検知用の参照画像としてパッチ画像を形成する。
【0055】
パッチ画像の形成は、図1に示すように、予め定められた濃度に対応する信号レベルを有するパッチ画像信号を発生する参照画像信号発生回路72を設け、この発生回路72からのパッチ画像信号を前記のパルス幅変調回路35に供給し、上記の予め定められた濃度に対応するパルス幅を有するレーザ駆動パルスを発生させる。このレーザ駆動パルスを半導体レーザ36に供給し、半導体レーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させ、感光ドラム40を走査する。このときはビデオカウンタ66は作動させない。これによって、上記の予め定められた濃度に対応するパッチ静電潜像を感光ドラム40に形成し、このパッチ静電潜像を現像器44により現像する。
【0056】
ついで、このようにして得られたパッチ画像(トナー像)に、パッチ検ATRの濃度センサー73のLED等の発光部73aから光を照射し、その反射光を光電変換素子等の受光部73bで受光し、パッチ画像の実際の濃度を検知する。この検知したパッチ画像濃度は、現像器44内現像剤43の実際の濃度に対応する。
【0057】
上記の受光部73bからのパッチ濃度を検知した出力信号は、比較器75の一方の入力に供給される。この比較器75の他方の入力には、基準電圧信号源76からパッチ画像の規定濃度(初期濃度)に対応する基準信号が入力されている。比較器75はパッチ画像の実際の濃度と初期濃度とを比較してその濃度差を求め、濃度差の出力信号をCPU67へ供給する。この濃度差の出力信号は、現像剤反射ATRによる現像器44内現像剤43へのトナー補給制御に使用する。
【0058】
本第1の変形例では、各画像形成ステーションにおいて、上記のようにして、パッチ画像の濃度検知及び初期濃度との比較が行われ、パッチ画像の実際の濃度と初期濃度との濃度差が求められて、濃度差の出力信号がCPU67に供給される。
【0059】
現像器44内に設置した濃度センサー(不図示)による現像剤反射ATRを用いて、現像剤のトナー濃度をある一定レベルに保つことは可能である。しかし、環境の湿度変化等にともないトナーの摩擦帯電量変化があった場合には、現像剤濃度を一定レベルに保っても、トナー帯電量変化による画像濃度変動には追従できない。
【0060】
そこで、現像剤反射ATRによるトナー補給制御を行わせるに際し、CPU67において、上記のパッチ画像の濃度差の出力信号から、パッチ画像濃度を初期値に戻すのに必要な色現像剤のトナー過不足量(トナー補給量)を算出し、そのトナー補給量をトナー補正量として、それに相当する信号レベルに変換して各現像器44にフィードバックする。そしてトナー補正量の信号を現像剤反射ATRに設定した目標濃度に対するトナー補給量の信号レベルに加減算して補正し、現像剤反射ATR方式によるトナー補給制御を、この補正されたトナー補給量により行わせる。更に、第1の変形例では、デジタル複写機の長期放置後等で摩擦帯電量が低下した状態では上記補正量を通常より鈍らせることにより、デジタル複写機の長期放置後の画像形成によるトナー摩擦帯電量上昇に加えてトナー濃度の緩やかな低下による摩擦帯電量上昇も加味され、デジタル複写機の長期放置後も速やかに画像濃度・トナー濃度共に正規の状態に戻すことができる。
【0061】
以上のような、濃度制御装置として、感光ドラム上に濃度参照用のパッチ画像を作像し、その画像濃度を画像濃度センサーにより検知して制御する方式(パッチ検ATR)と、現像器内に設置した現像剤濃度センサー(不図示)により、現像剤の透磁率変化を利用して現像器内現像剤のトナー濃度を検知して制御する方式(現像剤インダクタンスATR)を備える画像形成装置においても、本発明の作用により画像濃度を適正かつ安定に制御した制御した高品質なカラー画像を形成することができ、本発明の効果が証明された。
【0062】
本実施の形態の第2の変形例に係る画像形成装置は、濃度制御装置として、感光ドラム40上に濃度参照用のパッチ画像を作像し、その画像濃度を感光ドラム40に対向設置した発光部73aと受光部73bを有する画像濃度センサー73により検知して制御する方式(パッチ検ATR)のみを備えている。現像器等の詳細な構成は、本実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0063】
本第2の変形例では、濃度制御装置であるパッチ検ATRによるトナー補給制御の信号を、そのまま補給にフィードバックをかける。
【0064】
パッチ画像の形成は、図1に示すように、予め定められた濃度に対応する信号レベルを有するパッチ画像信号を発生する参照画像信号発生回路72を設け、この発生回路72からのパッチ画像信号を前記のパルス幅変調回路35に供給し、上記の予め定められた濃度に対応するパルス幅を有するレーザ駆動パルスを発生させる。このレーザ駆動パルスを半導体レーザ36に供給し、半導体レーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させ、感光ドラム40を走査する。このときはビデオカウンタ66は作動させない。これによって、上記の予め定められた濃度に対応するパッチ静電潜像を感光ドラム40に形成し、このパッチ静電潜像を現像器44により現像する。
【0065】
ついで、このようにして得られたパッチ画像(トナー像)に、パッチ検ATRの濃度センサー73のLED等の発光部73aから光を照射し、その反射光を光電変換素子等の受光部73bで受光し、パッチ画像の実際の濃度を検知する。この検知したパッチ画像濃度は、現像器44内現像剤43の実際の濃度に対応する。
【0066】
上記の受光部73bからのパッチ濃度を検知した出力信号は、比較器75の一方の入力に供給される。この比較器75の他方の入力には、基準電圧信号源76からパッチ画像の規定濃度(初期濃度)に対応する基準信号が入力されている。比較器75はパッチ画像の実際の濃度と初期濃度とを比較してその濃度差を求め、濃度差の出力信号をCPU67へ供給する。この濃度差の出力信号は、現像器44内現像剤43へのトナー補給制御に使用する。更に本実施の形態では、デジタル複写機の長期放置後等で摩擦帯電量が低下した状態では上記濃度差によるトナー補給制御量を通常より鈍らせることにより、デジタル複写機の長期放置後の画像形成によるトナー摩擦帯電量上昇に加えてトナー濃度の緩やかな低下による摩擦帯電量上昇も加味され、デジタル複写機の長期放置後も速やかに画像濃度・トナー濃度共に正規の状態に戻すことができる。
【0067】
以上のような、濃度制御装置として、感光ドラム上に濃度参照用のパッチ画像を作像し、その画像濃度を画像濃度センサーにより検知して制御する方式(パッチ検ATR)のみを備える画像形成装置においても、本発明の作用により画像濃度を適正かつ安定に制御した制御した高品質なカラー画像を形成することができ、本発明の効果が証明された。
【0068】
本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムをCPU67に供給し、そのCPU67が該供給されたプログラムを読出して実行することによって、達成することができる。
【0069】
この場合、上記プログラムは、該プログラムを記録した記憶媒体から直接供給されるか、又はインターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続される不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることにより供給される。
【0070】
上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OS(Operating Systems)に供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【0071】
また、本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記憶した記憶媒体をコンピュータに供給し、そのコンピュータが記憶媒体に記憶されたプログラムを読出して実行することによっても、達成することができる。
【0072】
この場合、格納媒体から読出されたプログラムコード自体が上述した各実施の形態の機能を実現すると共に、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。
【0073】
プログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、ROM、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク(登録商標)、光磁気ディスク、CD−ROM、MO、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等がある。
【0074】
上述した実施の形態の機能は、コンピュータから読出されたプログラムコードを実行することによるばかりでなく、コンピュータ上で稼動するOS等がプログラムコードの指示に基づいて実際の処理の一部又は全部を行うことによっても実現することができる。
【0075】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0076】
〔実施態様1〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段と、前記デジタル画像信号の出力レベル又は前記現像手段内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節手段と、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記調節手段による所定の補給量の調節の程度を補正する補正手段とを備える画像形成装置において、前記補正手段は、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置。
【0077】
〔実施態様2〕 前記調節手段は、前記デジタル画像信号の出力レベルに基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節することを特徴とする実施態様1記載の画像形成装置。
【0078】
〔実施態様3〕 前記調節手段は、前記現像手段内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節することを特徴とする実施態様1記載の画像形成装置。
【0079】
〔実施態様4〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段と、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節手段とを備える画像形成装置において、
前記調節手段は、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置。
【0080】
〔実施態様5〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像ステップに前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段とを備える画像形成装置の制御方法において、前記デジタル画像信号の出力レベル又は前記現像手段内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節ステップと、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記調節ステップによる所定の補給量の調節の程度を補正する補正ステップとを備え、前記補正ステップは、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【0081】
〔実施態様6〕 前記調節ステップは、前記デジタル画像信号の出力レベルに基づいて前記補給ステップの所定の補給量を調節することを特徴とする実施態様5記載の画像形成装置の制御方法。
【0082】
〔実施態様7〕 前記現像ステップ内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給ステップの所定の補給量を調節することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置の制御方法。
【0083】
〔実施態様8〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段とを備える画像形成装置の制御方法において、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節ステップを備え、前記調節ステップは、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【0084】
〔実施態様9〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段とを備える画像形成装置の制御方法をコンピューターに実行させる画像形成装置の制御プログラムにおいて、前記制御プログラムは、前記デジタル画像信号の出力レベル又は前記現像手段内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節ステップと、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記調節ステップによる所定の補給量の調節の程度を補正する補正ステップとを備え、前記補正ステップは、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置の制御プログラム。
【0085】
〔実施態様10〕 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段とを備える画像形成装置の制御方法をコンピューターに実行させる画像形成装置の制御プログラムにおいて、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節ステップを備え、前記調節ステップは、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置の制御プログラム。
【0086】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1記載の画像形成装置によれば、画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、調節手段による所定の補給量の調節の程度を小さくするので、デジタル複写機の長期放置後のトナーの摩擦帯電量の低下に伴い画像濃度又はトナー濃度が変動するのを防止し、良好な画像を長期にわたって形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1の画像形成装置における画像情報信号の濃度情報カウント方法を説明するための波形図である。
【図3】図1におけるパッチ検ATRによるトナー濃度ずれ量に対する補正係数を説明するためのグラフである。
【図4】従来の画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図5】図4における現像装置40の一例の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
40 感光体ドラム
44 現像装置
43 二成分現像剤
60 トナー補給槽
62 トナー補給スクリュー
66 ビデオカウンタ
67 CPU
68 RAM
70 モータ
73 トナー濃度センサ
Claims (1)
- 原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルに基づいて像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、二成分現像剤を感光体に供給する現像手段と、前記現像手段に前記二成分現像剤を所定の補給量で補給する補給手段と、前記デジタル画像信号の出力レベル又は前記現像手段内の二成分現像剤の濃度に基づいて前記補給手段の所定の補給量を調節する調節手段と、前記像担持体のパッチ画像の画像濃度に基づいて前記調節手段による所定の補給量の調節の程度を補正する補正手段とを備える画像形成装置において、
前記補正手段は、当該画像形成装置が長時間放置後に再起動したときは、前記所定の補給量の調節の程度を小さくすることを特徴とする画像形成装置。
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-
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