JP2010210732A - 液晶表示パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング素子としてのトップゲート式TFTと、前記TFTを遮光するため
の遮光膜とが設けられた液晶表示パネルにおいて、遮光膜の材料としてMoを採用し、遮
光膜の被覆絶縁層にドライエッチング処理を施してMoの表面を露出させる場合にも、オ
ーバーエッチングによる遮光膜の消失を防げるようにした液晶表示パネルを提供すること

【解決手段】本発明の液晶表示パネル1は、遮光膜11がMoからなり、かつ、遮光膜1
1と上層金属配線との電気的接続が、バッファ絶縁膜12とゲート絶縁膜14を貫通する
第1コンタクトホール27を経て遮光膜11と電気的に接続されていると共に層間絶縁膜
16に被覆された第1導電部材25と、層間絶縁膜16を貫通する第2コンタクトホール
28を経て層間絶縁膜16の表面の金属配線と電気的に接続された第2導電部材26と、
を経て行われている。
【選択図】図3

Description

本発明は、スイッチング素子としてトップゲート式の薄膜トランジスター(TFT:Th
in Film Transistor)とこれを迷光等から遮光するための遮光膜とが設けられた液晶表示
パネル及びその製造方法に関する。詳しくは、本発明は、遮光膜の材料としてモリブデン
(Mo)を採用すると共に、遮光膜と上層配線との電気的接続を図るために遮光膜を被覆
する絶縁層にドライエッチング法によってコンタクトホールを設ける際、オーバーエッチ
ングによる遮光膜の消失を抑制するようにした液晶表示パネル及びその製造方法に関する
液晶表示パネルの画素駆動用スイッチング素子としてのTFTは、半導体層としてアモ
ルファスシリコン(以下、「a−Si」という。)を用いたものと、ポリシリコン(以下
、「p−Si」という。)を用いたものとが知られている。また、p−Siを用いたTF
Tには、高温下で製造されるものと、低温下で製造されるものとがある。
低温下で製造されたp−Siを用いたTFT(以下、「LTPS−TFT」という。下
記特許文献1参照。)は、透明ガラス基板上に成膜したアモルファスシリコンをエキシマ
レーザーアニール(ELA)等により多結晶化(p−Si化)して製造されるものである
。このLTPS−TFTは、400℃〜600℃という低温下で製造できるので、ガラス
基板上に液晶を駆動するためのドライバー回路等を同時に作り込めるため、狭額縁化が可
能であり、しかもp−Siがa−Siに比してキャリア移動度が高いという性質を有する
ので、小型化を図りつつ高応答速度、高解像度、高輝度の画質が得られるというメリット
を有する。
大型液晶表示パネルには半導体層の製造容易性等からもっぱらa−Siが採用されるが
、液晶プロジェクタや車載用ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head Up display)等
の小型の液晶表示パネルには、上述のような理由から、LTPS−TFTが多く採用され
ている。
LTPS−TFTは、その構造からトップゲート型とボトムゲート型とに大別されるが
、半導体層への不純物注入によるソース・ドレイン領域の自己整合が容易である等の理由
から、トップゲート型のものが主流となっている。このようなトップゲート型のLTPS
−TFTを液晶表示パネルのスイッチング素子として採用した場合には、バックライト光
や逆入射される太陽光等の迷光により半導体層の光電変換作用が促されて漏れ電流が発生
するため、回路誤動作や表示異常を発生しやすいことが知られている。このため、特に液
晶プロジェクタやHUD等のように強照度のライトバルブ等が用いられる装置に適用され
る場合には、通常、半導体層の下層の透明基板側に、金属薄膜からなる遮光膜が設けられ
る。かかる遮光膜の必要性は、スイッチング素子としてトップゲート型のa−Si−TF
Tを採用した場合も同様である。
ここで従来のLTPS−TFTを用いた液晶表示パネルの例を図7を用いて説明する。
なお、図7Aは第1の従来例のLTPS−TFTを用いた液晶表示パネルのアレイ基板の
1サブ画素分の表示領域と周縁領域の概略断面図であり、図7Bは同じく第2の従来例に
おける概略断面図である。なお、図7A及び図7Bにおいては、同一の構成部分には同一
の参照符号を付与して説明することとする。
従来例の液晶表示パネル100Aないし100Bのアレイ基板は、透明基板101と、
透明基板101の表面において表示領域の全LTPS−TFTの直下に形成された遮光膜
102と、遮光膜102及び透明基板101の露出された表面を被覆するバッファ絶縁膜
103と、このバッファ絶縁膜103の表面に形成されたLTPS−TFTを構成する半
導体層104と、この半導体層104及びバッファ絶縁膜103の表面を被覆するゲート
絶縁膜105と、このゲート絶縁膜105の表面に形成されたLTPS−TFTを構成す
る一対のゲート電極Gと、LTPS−TFTにより駆動される画素電極106と、を有し
ている。
一対のゲート電極G及び露出しているゲート絶縁膜105の表面は層間絶縁膜107で
被覆されており、この層間絶縁膜107及びゲート絶縁膜105には、半導体層104の
ソース領域及びドレイン領域を露出させるコンタクトホール108及び109が形成され
ている。このコンタクトホール108を経て半導体層104のソース領域と接続された導
電部材がソース電極Sを構成し、コンタクトホール109を経て半導体層104のドレイ
ン領域と接続された導電部材がドレイン電極Dを構成している。また、ソース電極Sは信
号線(図示省略)と、ドレイン電極Dは画素電極106とそれぞれ電気的に接続されてい
る。
ソース電極S、ドレイン電極D及び層間絶縁膜107の表面は更にパッシベーション膜
112で被覆され、このパッシベーション膜112は更に例えば感光性樹脂等からなる平
坦化膜113で覆われている。画素電極106は、平坦化膜113の表面に形成されると
共に、平坦化膜113及びパッシベーション膜112に形成されたコンタクトホール11
4を経てドレイン電極Dとの電気的接続が図られている。なお、符号115は、ゲート電
極Gと同層に形成された補助容量線115である。
そして、遮光膜102は、周縁領域において、信号線と同層に同時に形成された引き回
し配線116との電気的接続が図られており、これにより遮光膜102への帯電防止が図
られている。かかる電気的接続は、引き回し配線116をバッファ絶縁膜103、ゲート
絶縁膜105及び層間絶縁膜107を貫通するように設けられたコンタクトホール117
を経て遮光膜102と電気的に接続することによって行われている。このコンタクトホー
ル117は、ソース電極S及びドレイン電極Dが形成されるコンタクトホール108及び
109と同一のドライエッチング処理により形成される。なお、ウェットエッチングより
もドライエッチングが採用されるのは、液晶表示パネル100の高精細化が要求されるた
めである。
従来のバッファ絶縁膜103、ゲート絶縁膜105及び層間絶縁膜107を貫通するコ
ンタクトホール117の形成方法には2通りが知られている。第1の従来例のエッチング
方法は、図7Aに示す第1の従来例の液晶表示パネル100Aで採用されているように、
コンタクトホール117を上記コンタクトホール108及び109と同時に1工程で形成
する方法である。
第2の従来例のエッチング方法は、図7Bに示す第2の従来例の液晶表示パネル100
Bで採用されているように、まず、第1工程で層間絶縁膜107及びゲート絶縁膜105
を貫通する第1コンタクトホール117Aを上記コンタクトホール108及び109と同
時に形成し、これに引き続いて、第2工程でバッファ絶縁膜103を貫通する第1コンタ
クトホール117Aよりも小径の第2コンタクトホール117Bを形成するものである。
なお、このような従来の液晶表示パネル100A及び100Bにおいては、バッファ絶
縁膜103の膜厚は約3000〜5000Å、ゲート絶縁膜105の膜厚は約1000〜
1500Åとされ、更に、層間絶縁膜107の膜厚は約6000〜7000Åとされる。
このような第1の絶縁膜103の膜厚は、遮光膜102に帯電された電荷によるTFTの
特性劣化防止や、遮光膜102の形成箇所と非形成箇所とで上層部のELA時における熱
伝導率の差によってp−Siの粒径に差異が生じ、TFTの特性にばらつきが生じるのを
防止するため、比較的厚膜なものとする必要があることから定められている。また、ゲー
ト絶縁膜105及び層間絶縁膜107の膜厚は、アレイ基板に対する負荷の軽減を図りつ
つ、TFTの特性を所望のものにするための設計上の理由により定められている。
これに対し、遮光膜102の膜厚は約1000〜1500Åとされている。このような
遮光膜102の膜厚は、遮光に必要な膜厚を確保する一方、遮光膜102の形成箇所と非
形成箇所との間に段差が形成されることによる絶縁膜等のカバレッジ不良の発生防止や、
ELA時におけるp−Siからなる半導体層104の段切れ防止のために、薄く制限され
ている。
特開2007−156442号公報
上述のような遮光膜の素材としては、従来は一般にクロム(Cr)が採用されてきた。
しかしながら、昨今の環境問題や、Cr専用エッチング設備の管理負担軽減、或いはバッ
ファ絶縁膜のカバレッジ不良発生防止等のために遮光膜の端部をテーパ形状とする必要性
から、代替材料としてMoが注目されている。遮光膜にMoを適用できれば、液晶表示パ
ネルにおける各種配線にはアルミニウム(Al)ないしAl合金の表面をMo層で被覆し
たものが汎用的に使用されていることから、製造面やコスト面でも有利となる。
しかしながら、発明者等の実験によると、遮光膜にMoを採用すると、コンタクトホー
ル形成のためのドライエッチング処理時にオーバーエッチングによる遮光膜消失現象が発
生し、引き回し配線等の上層配線と遮光膜との間に正常な電気的接続が図れない場合があ
ることが見出された。
これは、MoはCrに比べると反応性に富んでいるため、窒化ケイ素膜、酸化ケイ素膜
等からなる絶縁膜に対するドライエッチング法によるコンタクトホール形成時にMoまで
もが比較的容易にエッチングされてしまうことによる。すなわち、各エッチング箇所の膜
厚や表面起伏等にはばらつきがあるため、エッチングによって除去すべき絶縁膜の膜厚総
計が大きくなると、同一の層をエッチングする場合であっても場所によってエッチングが
終了するまでの時間にバラツキが生じる。そのため、最もエッチングが遅い場所に最適化
されている場合、早めにエッチングが終了した場所では、一旦エッチングが終了しても、
最もエッチングが遅い場所のエッチングが終了するまでエッチング雰囲気に露出された状
態となるので、過剰にエッチングされてしまうことになるわけである。
例えば、上記の第1の従来例の液晶表示パネル100Aの場合、エッチングによって除
去すべき絶縁膜の膜厚総計は10000Å以上もある。結果として、全てのコンタクトホ
ールをエッチングによって同時に形成しようとすると、場所によってはオーバーエッチン
グが生じてしまい、下地層となるMoの消失が生じるのである。
本願発明は、上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スイッチ
ング素子としてのトップゲート式TFTと、前記TFTを遮光するための遮光膜とが設け
られた液晶表示パネルにおいて、遮光膜の材料としてMoを採用し、遮光膜の被覆絶縁層
にエッチング処理を施してMoの表面を露出させる場合にも、オーバーエッチングによる
遮光膜の消失を防げるようにした液晶表示パネル及びその製造方法を提供することにある
上記目的を達成するために、本発明の液晶表示パネルは、液晶層を狭持する一対の透明
基板を有し、前記の一対の透明基板の一方側の表面に予め定めた所定パターンに形成され
た金属薄膜よりなる遮光膜と、前記遮光膜の表面及び露出している前記一対の基板の表面
に形成された第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜の表面の前記遮光膜に対応する位置に形成さ
れた半導体層と、前記半導体層の表面及び露出している前記第1絶縁層の表面を被覆する
第2絶縁膜と、前記第2絶縁膜の前記半導体層に対応する位置に形成されたゲート電極と
、前記ゲート電極の表面及び露出している前記第2絶縁膜の表面を被覆する第3絶縁膜と
、前記第3絶縁膜の表面に形成された金属配線及び前記第3絶縁膜に形成されたコンタク
トホールを経て前記半導体層と電気的に接続されたドレイン電極及びソース電極と、前記
金属配線、ドレイン電極、ソース電極及び露出している前記第3絶縁膜の表面を形成する
第4絶縁膜と、前記第4絶縁膜より上層に形成され、前記ドレイン電極と電気的に接続さ
れた画素電極とを備え、少なくとも前記第1、第2及び第3絶縁膜に形成されたコンタク
トホールを経て、前記遮光膜と前記金属配線とが電気的に接続された液晶表示パネルであ
って、前記遮光膜がMoからなり、前記遮光膜と前記金属配線との間の電気的接続が、前
記第1及び第2絶縁膜に形成された第1コンタクトホールを経て前記遮光膜と電気的に接
続されていると共に前記第3絶縁膜によって被覆された第1導電部材と、前記第3絶縁膜
に形成された第2コンタクトホールを経て前記第1導電部材と電気的に接続された第2導
電部材とによって行われている、ことを特徴とする。
本発明の液晶表示パネルにおいては、遮光膜と金属配線との間の電気的接続を、第1及
び第2絶縁膜に形成された第1コンタクトホールを経て前記遮光膜と電気的に接続されて
いると共に第3絶縁膜によって被覆された第1導電部材と、前記第3絶縁膜に形成された
第2コンタクトホールを経て前記第1導電部材と電気的に接続された第2導電部材とを経
て行うようにしている。そのため、遮光膜は2つの導電部材により引き回し配線等の上層
配線との電気的接続を図ることができる。
そして、第1コンタクトホールは、従来例のように第1〜第3絶縁膜を一気に貫通する
ものではないので、複数箇所のコンタクトホール形成に必要な時間のばらつきを抑えるこ
とができるため、Moからなる遮光膜の消失を最小限に抑えることができる。その結果、
本発明の液晶表示パネルによれば、遮光膜にMoを使用しても、遮光膜と金属配線との間
の良好な電気的接続を図ることができ、遮光膜の帯電による種々の不具合を良好に防ぐこ
とができるようになる。
加えて、遮光膜としてMoを適用したので、Crに対する環境問題への対策ともなり、
Cr除去設備等にかかる費用を削減することができるという付随的効果も得られる。更に
は、MoはCrに比して反応性が高いため、パターニング時に遮光膜の端部に形成される
テーパ角を大きくすることができるので、この遮光膜を被覆する第1絶縁膜のカバレッジ
不良の発生を抑制することができるようになる。
本発明の液晶表示パネルにおいては、前記第1導電部材は前記ゲート電極と同じ材料か
らなり、前記第2導電部材は前記金属配線、ドレイン電極及びソース電極と同じ材料から
なることが好ましい。
このような態様の液晶表示パネルにおいては、第1導電部材は、ゲート電極と同じ材料
からなるため、第1コンタクトホールの形成後に、第2絶縁膜表面に形成されるゲート電
極と同一工程で同時に形成することができる。そして、第2コンタクトホールは半導体層
のソース領域を露出させるためのコンタクトホールと同時に形成することができる。なお
ソース領域を露出させるためのコンタクトホールは第2及び第3絶縁膜を貫通するもので
あるのに対し、第2コンタクトホールは第3絶縁膜のみを貫通するものであるが、第2コ
ンタクトホールは第1導電部材がストッパー層となるため、同時形成が可能となる。また
、この第2コンタクトホールを経て信号線及びソース電極を同時形成して半導体層のソー
ス領域と信号線とを電気的に接続すると同時に、第1導電部材と上層の金属配線とを第2
導電部材によって電気的に接続することができる。したがって、このような態様の液晶表
示パネルによれば、従来の液晶表示用パネルの製造工程に、第1コンタクトホール形成工
程という1工程を追加するだけで上記効果を奏することができるようになる。
また、本発明の液晶表示パネルにおいては、前記ゲート電極、ドレイン電極、ソース電
極、金属配線、第1導電部材及び第2導電部材は、少なくともMoが用いられていること
が好ましい。
このような態様の液晶表示パネルによれば、特に遮光膜の形成のための材料としてのM
oを新たに用意しなくても済むので、製造コストを抑えることができる。また、遮光膜や
ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極及び金属配線をMo薄膜でパターニング形成する
場合には、同様の製造設備を兼用することも可能となる。
本発明の液晶表示パネルにおいては、前記半導体層はLTPSからなることが好ましい
本発明は、トップゲート型のa−Si或いはLTPS−TFTのいずれを採用した液晶
表示パネルにも適用することができる。しかしながら、半導体層としてLTPSを使用し
たLTPS−TFTを用いると、液晶表示パネルを低温下で作製することができるため、
透明基板上に液晶を駆動するためのドライバー回路等を同時に作り込むことができ、狭額
縁化が可能となる。また、LTPS−TFTの半導体層におけるキャリア移動度はa−S
iに比べて極めて高いため、TFTを小型化することができ、a−Siを用いたものより
開口率が向上する。したがって、このような態様の液晶表示パネルによれば、液晶プロジ
ェクタやHUD等に最適な小型で高精細度の液晶表示パネルを得ることができるようにな
る。
更に、上記目的を達成するため、本発明の液晶表示パネルの製造方法は、以下の工程(
1)〜(9)を経て製造されることを特徴とする。
(1)液晶層を狭持する一対の透明基板のうちの一方の透明基板の表面に、予め定めた所
定パターンに形成されたMoからなる遮光膜と、この遮光膜及び露出している前記透明基
板の表面を被覆する第1絶縁膜と、この第1絶縁膜の表面に形成されたTFT用の半導体
層と、この半導体層及び露出している前記第1絶縁膜の表面を被覆する第2絶縁膜とを有
する基板を用意する工程、
(2)前記工程で得られた基板の前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜に第1コンタクトホー
ルをドライエッチング法により形成して前記遮光膜の表面を露出させる工程、
(3)前記第2絶縁膜の表面に、前記第1コンタクトホールを経て前記遮光膜と電気的に
接続された第1導電性部材を形成すると共に、前記半導体層に対応する位置にゲート電極
を形成する工程、
(4)前記ゲート電極、前記第1導電性部材及び露出している前記第1コンタクトホール
の表面を第3絶縁膜で被覆する工程、
(5)前記第3絶縁膜に、前記第1導電部材の表面を露出させる第2コンタクトホールと
、前記半導体層に対応する位置にソース領域及びドレイン領域をそれぞれ露出させるコン
タクトホールを、同時にドライエッチング法により形成する工程、
(6)前記第3絶縁膜の表面に、前記第2コンタクトホールを経て前記第1導電性部材と
電気的に接続された第2導電部材と、前記ソース領域及びドレイン領域とそれぞれ電気的
に接続されたソース電極及びドレイン電極と、各種配線とを同時に形成する工程、
(7)前記第2導電性部材、ソース電極、ドレイン電極、各種配線の表面及び露出してい
る第3絶縁膜の表面を被覆する第4絶縁膜を形成する工程、
(8)前記ドレイン電極に対応する位置の前記第4絶縁膜にコンタクトホール形成する工
程、
(9)少なくとも前記第4絶縁膜の上層に、前記第4絶縁膜に形成されたコンタクトホー
ルを経て、前記ドレイン電極と電気的に接続された画素電極を形成する工程。
本発明の液晶表示パネルの製造方法によれば、前記効果を奏することができる液晶表示
パネルを製造することができるようになる。
本実施形態にかかる液晶表示パネルの概略構成をカラーフィルター基板を省略して示す平面図である。 図1のII−II線の概略断面図である。 なお、図3は周縁領域と隣接する1サブ画素分の要部断面図である。 図3に示したアレイ基板の製造工程を順を追って示した断面図である。 図4に引き続くアレイ基板の製造工程を順を追って示した断面図である。 図5に引き続くアレイ基板の製造工程を順を追って示した断面図である。 図7Aは第1の従来例のLTPS−TFTを用いた液晶表示パネルのアレイ基板の1サブ画素分の表示領域と周縁領域の概略断面図であり、図7Bは同じく第2の従来例における概略断面図である。
以下、実施形態及び図面を参照して本発明の実施形態を、デュアルゲート型のLTPS
−TFTを用いた縦電界方式の液晶表示パネルの場合を例にとり説明するが、以下に示す
実施形態は本発明をここに記載したものに限定することを意図するものではない。本発明
は、特許請求の範囲に示した技術的思想を逸脱することがない限り、シングルゲート型の
ポリシリコンTFTを用いた液晶表示パネルや、更には横電界方式の液晶表示パネルにも
適用し得るものである。なお、この明細書における説明のために用いられた各図面におい
ては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮
尺を異ならせて表示しており、必ずしも実際の寸法に比例して表示されているものではな
い。
この実施形態の液晶表示パネル1は、デュアルトップゲート型のLTPS−TFTを用
いたTNモードの透過型液晶表示パネルであり、その要部構成を図1及び図2を用いて説
明する。
液晶表示パネル1は、図1及び図2に示すように、アレイ基板AR及びカラーフィルタ
ー基板CFで液晶層LCを狭持している。アレイ基板ARは、図1に示すように、第1透
明基板2の表面に、画素電極やTFT等が形成された表示領域3と、表示領域3の周囲に
引き回し配線が形成された周縁領域4と、図1において第1透明基板2の表面の上・左・
右端部にそれぞれ周辺回路が形成された回路形成領域5と、第1透明基板2の下端部に形
成された外部回路実装用端子領域6とを有している。
表示領域3には、マトリクス状に配置されて表示領域3を各サブ画素に区画する複数本
の走査線及び信号線と、走査線と信号線の交差部近傍に配置されたスイッチング素子とし
てのデュアルトップゲート型のLTPS−TFTと、このTFTと電気的に接続された画
素電極と、TFTの下層に形成された遮光膜等とが積層配置されている。これら積層構造
物については後述するが、図2ではこれらを模式的に第1構造物7として示してある。
また、周縁領域4には走査線や信号線を回路形成領域5に形成されるゲートドライバー
回路等に接続するための引き回し配線が形成されており、この周縁領域4において、引き
回し配線と周縁領域4の下方にまで延在されている遮光膜との電気的接続が図られている
一方、カラーフィルター基板CFは、図2に示すように、ガラス等の透明材料からなる
第2透明基板8の上にカラーフィルター層とブラックマトリクス等の遮光部材を有してい
る。カラーフィルター層には各サブ画素に対応した着色層が設けられており、アレイ基板
ARの画素電極と対向するように配置されている。遮光部材は少なくともアレイ基板AR
のTFT、走査線及び信号線に対応する位置に配置されている。第2透明基板8には更に
ITO(Indium Thin Oxide)ないしIZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電性材料か
らなる対向電極(共通電極)がアレイ基板ARの表示領域3と対面するように配置されて
いる。これらカラーフィルター層等の具体的な構成は省略するが、図2ではこれらを模式
的に第2構造物9として示してある。
そして、アレイ基板ARとカラーフィルター基板CFとを、例えばエポキシ樹脂等の熱
硬化性樹脂や光硬化性樹脂等からなるシール材10で貼り合わせ、液晶注入口(図示省略
)から両基板間に液晶を注入することで液晶表示パネル1が構成されている。
ここで、アレイ基板ARの要部構成を図3を用いて説明する。なお、図3は周縁領域と
隣接する1サブ画素分の要部断面図である。アレイ基板ARの表示領域3においては、全
てのLTPS−TFTの直下を遮光するように、透明基板2の表面にパターニング形成さ
れたMoからなる遮光膜11が形成されており、この遮光膜11の表面及び露出している
透明基板2の表面はバッファ絶縁膜(本発明の第1絶縁膜に相当)12によって被覆され
ている。また、バッファ絶縁膜12の表面にはサブ画素毎に例えばNch−TFTを構成
するLTPSからなる半導体層13が形成されており、半導体層13及び露出しているバ
ッファ絶縁膜12の表面はゲート絶縁膜(本発明の第2絶縁膜に相当)14で被覆されて
いる。
そして、ゲート絶縁膜14の表面には、デュアルゲート型のLTPS−TFTの一対の
ゲート電極Gが形成されており、この一対のゲート電極Gとゲート絶縁膜14の露出して
いる表面は層間絶縁膜(本発明の第3絶縁膜に相当)16で被覆されている。この層間絶
縁膜16には、半導体層13のN領域からなるソース領域を露出させるコンタクトホー
ル17が設けられており、このコンタクトホール17を経て形成されたソース導電部材が
ソース電極S(19)を構成し、信号線(図示省略)と電気的に接続されている。このソ
ース電極S(19)は、この例では層間絶縁膜16の表面に形成される信号線と同じく、
MoとAlとを含む材料からなり、信号線と同一工程で同時に一体形成される。詳細には
、例えば、Mo/Al/Moの3層構造からなる金属材料層の一部がコンタクトホール1
7内まで延在されてソース領域と電気的に接続されることによりソース電極S(19)と
信号線とが形成されるものである。なお、コンタクトホール17を始め、本実施形態で設
けられている種々のコンタクトホールはいずれもドライエッチング法により形成されてい
る。
また、層間絶縁膜16には、半導体層のN領域からなるドレイン領域を露出させるコ
ンタクトホール18が設けられている。このコンタクトホール18を経て層間絶縁膜16
の表面に形成されたMo/Al/Moの3層構造からなる金属材料層がドレイン電極D(
20)を構成し、このドレイン電極D(20)は画素電極15と電気的に接続されている
。このドレイン電極D(20)も信号線等と同一工程で同時に形成される。
ソース電極S(19)、ドレイン電極D(20)及び露出している層間絶縁膜16の表
面は更にパッシベーション膜(本発明の第4絶縁膜に相当)21で被覆され、このパッシ
ベーション膜21は更に例えば感光性樹脂等でなる平坦化膜22で覆われている。画素電
極15は、平坦化膜22の表面に形成されると共に、その一部が平坦化膜22及びパッシ
ベーション膜21に形成されたコンタクトホール23を経てドレイン電極D(20)と電
気的に接続されている。
なお、符号24は、ゲート電極Gと同層に形成された補助容量線を示している。この補
助容量線24は、ゲート絶縁膜14の表面に形成されたゲート電極G、走査線(図示省略
)と同じく、例えばMo/Al/Moの3層構造の金属材料層からなるものであり、ゲー
ト電極G等と同一工程で同時に形成される。
一方、アレイ基板ARの周縁領域4においては、遮光膜11が信号線と同一層に同一工
程で同時形成された引き回し配線(図示省略)との間で電気的接続が図られており、これ
により、遮光膜11への帯電防止がなされている。この電気的接続は、第1導電部材25
及び第2導電部材26によって行われている。
第1コンタクトホール27は、バッファ絶縁膜12及びゲート絶縁膜14を貫通してお
り、周縁領域4まで延在された遮光膜11の端部表面を露出させている。第1導電部材2
5は、ゲート絶縁膜14の表面に形成され、第1コンタクトホール27を経て遮光膜11
との間で電気的接続がなされている。この第1導電部材25は、例えばMo/Al/Mo
の3層構造の金属材料層からなり、走査線、ゲート電極G及び補助容量線24と同一工程
により同時に形成されるが、それら金属部材とは電気的に接続されていないいわゆる「孤
立パターン」となっている。
一方、第2コンタクトホール28は、ソース電極S(19)及びドレイン電極D(20
)が形成されるコンタクトホール17及び18と同時にドライエッチングにより形成され
たものであり、層間絶縁膜16を貫通して第1導電部材25の端部表面を露出させるため
のものである。第2導電部材26は、層間絶縁膜16の表面に信号線及び引き回し配線と
同時に形成され、第2コンタクトホール28を経て第2導電部材26との間で電気的導通
がなされている。
次に、アレイ基板ARの回路形成領域5においては、ゲートドライバー回路等の周辺回
路が形成されている。この実施形態における液晶表示パネル1では、図3では右寄り中央
に示される回路形成領域5Aにおいて、表示領域3のTFTと同じく、漏れ電流防止のた
めのLDD(Lightly Doped Drain)構造が採用されたNch−TFTが形成されており
、同図右端に示される回路形成領域5BではLDD構造を有しないPch−TFTが形成
されている。これらは、LTPS−TFTとして同時に形成されるものであり、詳細な構
造は以下に製造方法と共に説明する。
次に、本実施形態にかかる液晶表示パネル1の製造方法について、図4〜図6を参照し
ながら説明する。
まず、透明基板2の表面全面に、Mo又はMoW等のMo合金からなる膜厚約500Å
〜2000Åの薄膜11aをスパッタリングにより成膜する(図4A)。次いで、遮光膜
が、表示領域3の全LTPS−TFTの直下にそれぞれ配置され、かつ一端が周縁領域4
にまで延在されるように、遮光膜11をドライエッチングによりパターニング形成する(
図4B)。このドライエッチングとしては、好ましくは、フッ化水素(SF)及び酸素
(O)をエッチングガスとした反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etchi
ng)が用いられる。この際、Moは、上層から異方性エッチングされるため、遮光膜11
の端部のテーパ角を制御することができ、次の工程で形成される遮光膜11を被覆するバ
ッファ絶縁膜12のカバレッジ不良の発生を防止することができる。
次いで、この遮光膜11及び透明基板2の露出された表面を、プラズマ化学気相成長(
CVD:Chemical Vapor Deposition)法によって、酸化ケイ素からなる膜厚約3000
〜5000Åのバッファ絶縁膜12で被覆する(図4C)。なお、バッファ絶縁膜12は
窒化ケイ素単体或いは酸化ケイ素と窒化ケイ素からなる積層膜としてもよいが、ここでは
酸化ケイ素単体とした例を示した。
次いで、上記工程で得られた基板の表面全体に、p−Siの出発材料となるa−Si層
をプラズマCVD法により成膜し、エキシマレーザーアニール(ELA)により多結晶化
してp−Siからなる半導体薄膜13aを形成する(図4D)。その後、この半導体薄膜
13aをフォトリソグラフィ法によりパターニングして、表示領域3の半導体層13と、
回路形成領域5Aの半導体層29と、回路形成領域5Bの半導体層30とを形成する(図
4E)。
次に、LTPS−TFTの閾値を所望の値に制御するためにNch−TFTが形成され
る表示領域3の半導体薄膜13並びに回路形成領域5Bの半導体薄膜29にボロン(B)
のドーピングを行う。なお、以下の例では、Nch−TFTのみ閾値制御を行うためのド
ーピング例を示すが、Pch−TFTのみ或いはNch−TFT及びPch−TFTの双
方に対してチャネル閾値制御をすることも同様に可能である。
半導体薄膜13、29へのBのドーピング工程では、まず、Pch−TFTを形成する
回路形成領域5Bに形成された半導体薄膜30を予めフォトレジスト31で被覆する(図
4F)。次いで、イオンドーピング装置を用いて、基板表面に低加速・低ドーズ量でBの
イオンドーピングを行う。また、フォトレジスト31はイオンドーピング後に剥離除去さ
れる。なお、Bのドーズ量は、所望の制御閾値に応じて適宜調整される。
次に、Nch−TFTのN領域となる部分以外をフォトレジスト(表示領域3のフォ
トレジスト32a、32b、回路形成領域5Aのフォトレジスト33、回路形成領域5B
のフォトレジスト31)で被覆して、イオンドーピング装置を用いて基板表面に低加速・
高ドーズ量でリン(P)をイオンドーピングする。これにより、表示領域3の半導体層1
3、回路形成領域5Aの半導体層29にN領域からなるソース領域及びドレイン領域が
形成される(図4G)。また、フォトレジスト31、32a、32b及び33はイオンド
ーピング後に剥離除去される。
次に、基板全面を被覆するように酸化ケイ素からなる膜厚約1000〜1500Åのゲ
ート絶縁膜14をプラズマCVD法により形成する(図5A)。その後、ドライエッチン
グによりバッファ絶縁膜12及びゲート絶縁膜14を貫通する第1コンタクトホール27
を周縁領域4に形成する(図5B)。このドライエッチング法としては、例えば、SF
/CHF(又はCHF系の高次ガスであるCHF等)又はSF/C+H
を用いたRIE、ICP(Inductive Coupled Plasma)−RIE等が用いられる。これに
より、異方性エッチングが行われるため、第1コンタクトホール27の側壁のテーパ角を
60度以上とすることが可能となり、この第1コンタクトホール27部分に形成する第1
導電部材25のカバレッジ不良を低減することができるようになる。なお、第1コンタク
トホール27の形成には、緩衝フッ化水素酸(BHF)を用いたウェットエッチングで行
うことも可能である。
次に、上記工程により得られた基板全面に、Mo、MoWからなる単層、又はMo/A
l/Moからなる積層構造の金属薄膜をスパッタリングにより成膜し、フォトリソグラフ
ィ法によって、表示領域3にはゲート電極G、補助容量線24及び走査線(図示省略)を
、周縁領域4には孤立パターンの第1導電部材25を、回路形成領域5A及び5BにはT
FTを構成するゲート電極Gをそれぞれパターニングする(図5C)。
次に、Nch−TFTが形成される表示領域3及び回路形成領域5AのそれぞれのTF
T形成領域をフォトレジスト34、35でそれぞれ被覆し、基板表面に高加速・高ドーズ
量でBをイオンドーピングする。これにより、Pch−TFTが形成される回路形成領域
5Bの半導体層30には、ゲート電極Gがマスクとなって、後にソース電極又はドレイン
電極と接続されるソース領域及びドレイン領域となるP領域が形成される(図5D)。
また、フォトレジスト34、35はイオンドーピング後に剥離除去される。
次に、基板表面にPを高加速・低ドーズ量でイオンドーピングする。これにより、Nc
h−TFTが形成される表示領域3及び回路形成領域5Aのそれぞれの半導体層13、2
9には、ゲート電極Gがマスクとなって、セルフアラインメントによりLDD領域が形成
される(図5E)。この際、回路形成領域5Bの半導体層30に対してもPがイオンドー
ピングされることとなるが、半導体層30のP領域においては、先の図5Dに示した工
程においてBが高加速・高ドーズ量でイオンドーピングされているためにBの占める割合
が極めて高くなっているため、Pがイオンドーピングされても維持されている。
次に、上記工程で得られた基板全面を被覆する窒化ケイ素からなる膜厚約6000〜7
000Åの層間絶縁膜16をプラズマCVD法により形成し、更に熱処理を加えることに
よって半導体層13、29、30にイオンドーピングされた不純物であるB及びPを電気
的に活性化させる(図5F)。
次に、層間絶縁膜16に種々のコンタクトホールをドライエッチングにより形成する(
図6A)。コンタクトホールには、表示領域3のTFTのソース領域、ドレイン領域をそ
れぞれ露出させるコンタクトホール17、18と、周縁領域4の第1導電部材25の端部
表面を露出させる第2コンタクトホール28と、回路形成領域5A、5Bのそれぞれの半
導体層29、30のソース領域、ドレイン領域を露出させるコンタクトホール36a、3
6b、37a及び38bが含まれる。なお、これらのコンタクトホールはゲート絶縁膜1
4及び層間絶縁膜16を同時に貫通するものであり、周縁領域4の第2コンタクトホール
28は層間絶縁膜16のみを貫通するものであるが、第2コンタクトホール28の形成時
には金属薄膜である第1導電部材25がエッチングストッパーとなるため、これらの同時
形成が可能となる。この際、層間絶縁膜16の膜厚は6000〜7000Å程度であって
かなり厚いが、層間絶縁膜16の膜厚にばらつきがあっても、第1導電部材25の膜厚を
厚くすることができるため、第1導電部材25がドライエッチングにより消失する心配は
ない。
また、ここでのドライエッチングとしては、図5Aで示した第1コンタクトホール27
の形成と同じく例えば、SF/CHF(又はCHF系の高次ガスであるCHF
)又はSF/C+Hを用いたRIE、ICP−RIE等が用いられる。これに
より、これらのコンタクトホールの側壁のテーパ角も60度以上に維持することが可能と
なる。
次に、Mo/Al/Moからなる3層構造の金属膜を基板表面にスパッタリングにより
形成し、これをフォトリソグラフィ法によりパターニング形成する(図6B)。これによ
り、信号線や引き回し配線と同時に、表示領域3においてはコンタクトホール17を経て
信号線と電気的に接続されたソース電極S(19)及びコンタクトホール18を経てドレ
イン領域と電気的に接続されたドレイン電極D(20)が形成され、周縁領域4において
は第2コンタクトホール28を経て第1導電部材25及び引き回し配線と電気的に接続さ
れた第2導電部材26が形成される。そのため、遮光膜11と引き回し配線とが電気的に
接続されているので、遮光膜11への帯電が抑制されるようになる。併せて、回路形成領
域5A、5Bにおいては、各コンタクトホール36a、36b、37a及び37bを経て
それぞれソース領域及びドレイン領域と電気的に接続されるTFTのソース電極S、ドレ
イン電極Dが形成される(図6B)。
次に、上述の層間絶縁膜16の表面に形成された信号線等や第2導電部材26等の導電
部材と共に層間絶縁膜16の全面を被覆する窒化ケイ素からなるパッシベーション膜21
をプラズマCVD法により形成し、更に、表示領域3のドレイン電極D(20)の表面を
露出させるコンタクトホール23aを、RIE、ICP等のドライエッチングにより形成
する(図6C)。次いで、このコンタクトホール23aを被覆しないようにコンタクトホ
ール23bが設けられた平坦化膜22が形成される(図6D)。これにより、画素電極接
続用のコンタクトホール23が形成される。なお、平坦化膜22のコンタクトホール23
bはアクリル樹脂やシロキサン等の感光性樹脂を露光することにより形成される。
更に、表示領域3において、ITOないしIZO等の透明導電性材料からなる画素電極
15を平坦化膜22の表面にスパッタリングにより形成する。これにより、画素電極15
はコンタクトホール23を経て表示領域3のドレイン電極D(20)と電気的に接続され
、本発明に係る液晶表示パネルのアレイ基板ARが完成する。
上記実施形態の液晶表示パネル1が、図7A及び図7Bに示した従来の液晶表示パネル
100Aないし100Bよりも優れた点は以下のとおりである。すなわち、本実施形態の
液晶表示パネル1においても、従来の液晶表示パネル100Aないし100Bにおいても
、遮光膜11ないし102と引き回し配線との間には、バッファ絶縁膜12ないし103
、ゲート絶縁膜14ないし105及び層間絶縁膜16ないし107が介在されており、そ
の膜厚総計は10000Å超となっている。図7A及び図7Bに示した従来の液晶表示パ
ネル100Aないし100Bにおいては、遮光膜102の真上には10000Å超の深さ
のコンタクトホール117が形成されている。しかしながら、本実施形態の液晶表示パネ
ル1においては、遮光膜11の真上に設けられるコンタクトホール27は、膜厚3000
〜5000Åのバッファ絶縁膜12と膜厚約1000〜1500Åのゲート絶縁膜14の
合計4500〜6500Åの膜を貫通していればよいものである。
したがって、本実施形態の液晶表示パネル1においては、遮光膜11としてCrよりも
反応性に富むMoを用いて形成しても、コンタクトホールのドライエッチング法による形
成の際に、下地層となる遮光膜11が従来のもののように容易に消滅するといった事態を
抑制することができる。これにより、昨今のCr環境問題や、Cr専用エッチング設備の
管理負担軽減、或いは遮光膜の端部がテーパ形状となることによるバッファ絶縁膜のカバ
レッジ不良発生防止等が可能となり、高詳細かつ遮光膜への帯電が良好に抑制された液晶
表示パネルを実現することが可能となる。そのため、本発明の液晶表示パネルは、トップ
ゲート型のTFTが用いられた液晶プロジェクタや車載用HUD等の小型の、高精細化さ
れた表示装置として最適なものとなる。
1…液晶表示パネル 2…第1透明基板 3…表示領域 4…周縁領域 5…回路形成
領域 6…外部回路実装用端子領域 7…第1構造物 8…第2透明基板 9…第2構造
物 10…シール材 11…遮光膜 12…バッファ絶縁膜(第1絶縁膜) 13、29
、30…半導体層 14…ゲート絶縁膜(第2絶縁膜) 15…画素電極 16…層間絶
縁膜(第3絶縁膜) 17、18、23、36、37…コンタクトホール 19…ソース
電極S 20…ドレイン電極D 21…パッシベーション膜(第4絶縁膜) 22…平坦
化膜 24…補助容量線 25…第1導電部材 26…第2導電部材 27…第1コンタ
クトホール 28…第2コンタクトホール

Claims (5)

  1. 液晶層を狭持する一対の透明基板を有し、
    前記の一対の透明基板の一方側の表面に予め定めた所定パターンに形成された金属薄膜
    よりなる遮光膜と、
    前記遮光膜の表面及び露出している前記一対の基板の表面に形成された第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜の表面の前記遮光膜に対応する位置に形成された半導体層と、
    前記半導体層の表面及び露出している前記第1絶縁層の表面を被覆する第2絶縁膜と、
    前記第2絶縁膜の前記半導体層に対応する位置に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極の表面及び露出している前記第2絶縁膜の表面を被覆する第3絶縁膜と

    前記第3絶縁膜の表面に形成された金属配線及び前記第3絶縁膜に形成されたコンタク
    トホールを経て前記半導体層と電気的に接続されたドレイン電極及びソース電極と、
    前記金属配線、ドレイン電極、ソース電極及び露出している前記第3絶縁膜の表面を形
    成する第4絶縁膜と、
    前記第4絶縁膜より上層に形成され、前記ドレイン電極と電気的に接続された画素電極
    とを備え、
    少なくとも前記第1、第2及び第3絶縁膜に形成されたコンタクトホールを経て、前記
    遮光膜と前記金属配線とが電気的に接続された液晶表示パネルであって、
    前記遮光膜がモリブデンからなり、かつ
    前記遮光膜と前記金属配線との間の電気的接続が、前記第1及び第2絶縁膜に形成され
    た第1コンタクトホールを経て前記遮光膜と電気的に接続されていると共に前記第3絶縁
    膜によって被覆された第1導電部材と、前記第3絶縁膜に形成された第2コンタクトホー
    ルを経て前記第1導電部材と電気的に接続された第2導電部材とによって行われている、
    ことを特徴とする液晶表示パネル。
  2. 前記第1導電部材は前記ゲート電極と同じ材料からなり、
    前記第2導電部材は前記金属配線、ドレイン電極及びソース電極と同じ材料からなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。
  3. 前記ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極、金属配線、第1導電部材及び第2導電部
    材は、少なくともモリブデンが用いられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    液晶表示パネル。
  4. 前記半導体層は低温ポリシリコンからなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記
    載の液晶表示パネル。
  5. 以下の(1)〜(9)の工程を経て製造されることを特徴とする液晶表示パネルの製造
    方法。
    (1)液晶層を狭持する一対の透明基板のうちの一方の透明基板の表面に、予め定めた
    所定パターンに形成されたモリブデンからなる遮光膜と、この遮光膜及び露出している前
    記透明基板の表面を被覆する第1絶縁膜と、この第1絶縁膜の表面に形成されたTFT用
    の半導体層と、この半導体層及び露出している前記第1絶縁膜の表面を被覆する第2絶縁
    膜とを有する基板を用意する工程、
    (2)前記工程で得られた基板の前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜に第1コンタクトホ
    ールをドライエッチング法により形成して前記遮光膜の表面を露出させる工程、
    (3)前記第2絶縁膜の表面に、前記第1コンタクトホールを経て前記遮光膜と電気的
    に接続された第1導電性部材を形成すると共に、前記半導体層に対応する位置にゲート電
    極を形成する工程、
    (4)前記ゲート電極、前記第1導電性部材及び露出している前記第1コンタクトホー
    ルの表面を第3絶縁膜で被覆する工程、
    (5)前記第3絶縁膜に、前記第1導電部材の表面を露出させる第2コンタクトホール
    と、前記半導体層に対応する位置にソース領域及びドレイン領域をそれぞれ露出させるコ
    ンタクトホールを、同時にドライエッチング法により形成する工程、
    (6)前記第3絶縁膜の表面に、前記第2コンタクトホールを経て前記第1導電性部材
    と電気的に接続された第2導電部材と、前記ソース領域及びドレイン領域とそれぞれ電気
    的に接続されたソース電極及びドレイン電極と、各種配線とを同時に形成する工程、
    (7)前記第2導電性部材、ソース電極、ドレイン電極、各種配線の表面及び露出して
    いる第3絶縁膜の表面を被覆する第4絶縁膜を形成する工程、
    (8)前記ドレイン電極に対応する位置の前記第4絶縁膜にコンタクトホール形成する
    工程、
    (9)少なくとも前記第4絶縁膜の上層に、前記第4絶縁膜に形成されたコンタクトホ
    ールを経て、前記ドレイン電極と電気的に接続された画素電極を形成する工程。
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