JP2010210325A - タイヤ撮影用補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤの撮影作業を効率良く行うことのできるタイヤ撮影用補助装置を提供する。
【解決手段】タイヤ1をタイヤ軸が水平方向に向くように保持するタイヤ支持部10を備え、タイヤ支持部10の各支持ローラ12によってタイヤ1を周方向に回動自在に支持するとともに、タイヤ支持部10の回転台11によってタイヤ1を鉛直軸を中心に回動自在に支持するようにしたので、タイヤ1を撮影する際、タイヤ1をタイヤ支持部10によって支持したままタイヤ1の向きや周方向の位置を変えることができ、タイヤ1の撮影作業を極めて効率良く行うことができる。
【選択図】図12

Description

本発明は、例えば乗用車、トラック、バス等に用いられる空気入りタイヤを写真撮影するために用いられるタイヤ撮影用補助装置に関するものである。
一般に、乗用車等に用いられる空気入りタイヤにおいては、その性能や耐久性等を評価するために、実車に装着して走行試験を行う場合があるが(例えば、特許文献1参照。)、試験中または試験後に試験タイヤの外観を写真撮影し、摩耗状態等の試験結果を写真に記録する必要がある。
特開2008−143207号公報
しかしながら、従来では、試験タイヤを撮影する際、車両から取外したタイヤを背景用の壁面を有する所定の撮影場所に置き、タイヤ軸が水平方向に向くように配置して輪止めにより固定しているが、タイヤの向きや周方向の位置を変えて撮影する場合は、その度にタイヤの輪止めを外し、タイヤを人手によって動かした後、輪止めを戻すといった煩雑な作業を要するため、撮影作業を効率良く行うことができないという問題点があった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、タイヤの撮影作業を効率良く行うことのできるタイヤ撮影用補助装置を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、任意のタイヤをタイヤ軸が水平方向に向くように保持するタイヤ撮影用補助装置に、タイヤを周方向に回動自在に支持するとともに、鉛直軸を中心に回動自在に支持するタイヤ支持部を設けている。
これにより、タイヤ支持部によってタイヤが周方向に回動自在に支持されるとともに、鉛直軸を中心に回動自在に支持されることから、タイヤを撮影する際、タイヤをタイヤ支持部によって支持したままタイヤの向きや周方向の位置を変えることができる。
本発明によれば、タイヤを撮影する際、タイヤをタイヤ支持部によって支持したままタイヤの向きや周方向の位置を変えることができるので、タイヤの撮影作業を極めて効率良く行うことができ、例えばタイヤを実車に装着して行う走行試験において、試験タイヤの外観を写真撮影する場合に極めて有利である。
本発明の第1の実施形態を示すタイヤ撮影用補助装置の正面側斜視図 回転台の平面図 回転台の側面図 車輪を示す要部矢視図 車輪を示す要部側面図 スロープを示す要部側面図 ガイドローラを示す要部側面断面図 物品収納箱の取付部材を示す一部断面側面図 タイヤ撮影用補助装置の要部背面側斜視図 折り畳み椅子を取外した状態を示すタイヤ撮影用補助装置の要部背面側斜視図 使用状態を示すタイヤ撮影用補助装置の正面側斜視図 他の使用状態を示すタイヤ撮影用補助装置の正面側斜視図 撮影用機材を取付けた使用状態を示すタイヤ撮影用補助装置の正面側斜視図 本発明の第2の実施形態を示すタイヤ撮影用補助装置の正面側斜視図 タイヤ支持部の側面図 縦部材の要部側面断面図 タイヤ撮影用補助装置の要部背面側斜視図 使用状態を示すタイヤ撮影用補助装置の要部背面側斜視図 使用状態を示すタイヤ撮影用補助装置の正面側斜視図 他の使用状態を示すタイヤ撮影用補助装置の正面側斜視図 撮影用機材を取付けた使用状態を示すタイヤ撮影用補助装置の正面側斜視図 横部材の変形例を示す要部正面図 ストッパを示す要部側面断面図
図1乃至図13は本発明の第1の実施形態を示すものである。同図に示すタイヤ撮影用補助装置は、タイヤ1をタイヤ軸が水平方向に向くように支持するタイヤ支持部10と、タイヤ支持部10が回動自在に設けられた底面部20と、タイヤ支持部10の背面側に配置される壁面部30と、タイヤ支持部10にタイヤ1を転動させながら乗り降りさせるスロープ40と、任意の物品を収納可能な物品収納部50と、折り畳み椅子を収納可能な椅子収納部60とを備えている。
タイヤ支持部10は、鉛直軸を中心に回動する回転台11にタイヤ1を載置するように構成され、回転台11にはタイヤを周方向に回動自在に支持する回動部材としての一対の支持ローラ12が設けられている。回転台11は円板状に形成され、底面部20に支軸11aを介して回動自在に取付けられている。各支持ローラ12は回転台11の上面に互いに回転軸が平行になるように間隔をおいて横向きに配置され、その回転軸の両端は回転台11に固定された軸受け12aに支持されている。
タイヤ支持部10には、タイヤ1の幅方向両側への移動を規制する一対のガイドローラ13が設けられている。各ガイドローラ13は回転台11の上面に互いに回転軸が平行になるように間隔をおいて縦向きに配置され、その回転軸の下端側は回転台11に設けられた長孔11bに移動自在に挿入されている。ガイドローラ13の回転軸の下端は回転台11の下面側に配置された可動部材13aに支持され、可動部材13aと共に長孔11bに沿って移動可能になっている。この場合、各長孔11bは支持ローラ12の長手方向に延びるように各支持ローラ12の間に設けられ、各ガイドローラ13が長孔11bの長手方向(タイヤ1の幅方向)に移動するようになっている。また、可動部材13aには長孔11bを挿通する固定ネジ13bが螺合しており、固定ネジ13bを回動して可動部材13aと回転台11とを締め付けることにより、ガイドローラ13が回転台11に固定されるようになっている。
また、タイヤ支持部10には、回転台11を所定の回動位置に位置決めする位置決め機構14が設けられている。位置決め機構14は回転台11と底面部20との間に配置された球状の係合部材14aを有し、回転台11の下面に周方向に等間隔(例えば45゜間隔)で設けられた凹部11cに係合部材14aを係合させることにより、回転台11の周方向への移動を規制するようになっている。係合部材14aは底面部20に固定されたホルダ14bに上下方向に移動自在に支持されるとともに、図示しないスプリングによって上方に付勢されている。これにより、回転台11に所定の大きさ以上の回転力を加えると、図3(a) に示すように係合部材14aがスプリングに抗して下方に移動して凹部11cとの係合を解除され、他の凹部11cが係合部材14aの位置に達すると、図3(b) に示すように係合部材14aがスプリングによって上方に移動して凹部11cに係合するようになっている。
底面部20は下面の角部にそれぞれ車輪21を有し、車輪21によって走行可能になっている。底面部20には車輪21の上部を収容する車輪収容部22が設けられ、車輪収容部22は底面部20の位置が低くなるように底面部20の上面よりも上方に突出している。車輪21は車輪支持部材21aに回動自在に支持され、車輪支持部材21aは車輪収容部22内の上面に鉛直軸を中心に回動自在に取付けられている。また、車輪21はロックレバー21bによってロック可能になっており、図4(a) に示すようにロックレバー21bを下降させると車輪21がロックされ、図4(b) に示すようにロックレバー21bを上昇させると車輪21のロックが解除されるようになっている。底面部20の後部には幅方向に延びる把持部23が設けられ、把持部23の両端は底面部20の幅方向両側から上方に延びる一対の支柱23aの上端に固定されている。この場合、支柱23aの上端側は後方に向かって斜め上方に延びるように形成されている。また、底面部20の前端には撮影機材取付用の第1の機材取付部24が設けられ、第1の機材取付部24は機材の端部を挿入可能な筒状部材によって形成されている。
壁面部30は、底面部20と同等の幅を有する平面状の背面板31と、背面板31の両側に幅方向に移動自在に設けられた一対の可動板32とからなり、背面板31及び各可動板32はタイヤの背景に適した所定の色(例えば水色)に着色されている。各可動板32は背面板31の上端側及び下端側を折り返してなる係合部31aに幅方向に摺動自在に係合しており、各可動板32の幅方向一端には把持部32aが設けられている。また、背面板31の上端には撮影機材取付用の第2の機材取付部33が設けられ、第2の機材取付部33は第1の機材取付部24と同様、機材の端部を挿入可能な筒状部材によって形成されている。
スロープ40は、回転台11に設けられた第1のスロープ部41と、底面部20に設けられた第2及び第3のスロープ部42,43とからなり、各スロープ部41,42,43によって地面から回転台11の一方の支持ローラ12まで連続した坂道を形成するようになっている。第1のスロープ部41は一端が一方の支持ローラ12に近接するように形成され、その他端は回転台11の周縁に沿って円弧状に形成されている。第2のスロープ部42は一端が第1のスロープ部41の他端に沿って円弧状に形成され、その他端は底面部20の幅方向一端からやや外側に突出している。第3のスロープ部43は底面部20の下面に設けられた支持部材43aに底面部20の幅方向に移動自在に支持され、第2のスロープ部42の他端側から外側に向かって出し入れ可能になっている。
物品収納部50は棚や引出しを有する箱状に形成され、例えば撮影に必要な小物類等を収納するようになっている。物品収納部50は、上下方向に延びる取付部材51を介して底面部20の前端側の側部に取付けられている。取付部材51は物品収納部50の側面に固定された筒状部材からなり、その下端側には底面部20に固定された支柱52が挿入されている。取付部材51の側面には内面まで貫通するネジ孔に螺合する固定ネジ53が螺合しており、固定ネジ53を緩めると取付部材51が支柱52に対して回動可能となり、固定ネジ53を締め付けると取付部材51が支柱52に固定されるようになっている。
椅子収納部60は、背面板31の背面に取付けられた上下方向に延びる幅方向一対の幅方向支持部材61と、各幅方向支持部材61の上下方向所定位置に設けられた下方支持部材62と、把持部23の各支柱23aに亘って幅方向に延びる後方支持部材63とからなり、周知の折り畳み椅子2を背面部30の背面上方から各幅方向支持部材61間に挿入することにより、折り畳み椅子2の幅方向両端、下端及び後端がそれぞれ各幅方向支持部材61、下方支持部材62及び後方支持部材63によって支持され、折り畳み椅子2が壁面部30の背面側に収納されるようになっている。
以上のように構成されたタイヤ撮影用補助装置を用いてタイヤ1の写真撮影を行う場合は、物品収納部50を底面部20の上方から外側に回動し、スロープ40の第3のスロープ部43を底面部20の外側に引き出す。また、壁面部30の各可動板32を把持部32aを持って引き出し、壁面部30を幅方向に拡大させる。次に、撮影しようとするタイヤ1を転動させながらスロープ40を介して回転台11上に載置する。その際、タイヤ1のトレッド部が各支持ローラ12によってタイヤ転動方向の前後から支持される。また、タイヤ1の幅寸法に合わせて各ガイドローラ13の幅方向の位置を調整する。
これにより、タイヤ1がタイヤ支持部10によってタイヤ軸が水平方向に向くように保持され、タイヤ支持部10の回転台11を回動することにより、鉛直軸を中心とする向きを変えてタイヤ1を撮影することができる。例えば、サイドウォール部を正面に向けて撮影する場合は、図11に示すように回転台11をタイヤ軸が前後方向に向く位置にして正面から撮影し、トレッド部を正面に向けて撮影する場合は、図12に示すように回転台11をタイヤ軸が左右方向に向く位置にして正面から撮影する。その際、位置決め機構14により、タイヤ1の前面、背面、左側面及び右側面が正面を向く位置でそれぞれ回転台11が位置決めされる。更に、タイヤ1を周方向に回動すると、これに追従して各支持ローラ12が回動することから、タイヤ1を周方向の向きを変えて撮影することができる。また、折り畳み椅子2を椅子収納部60から取出して使用すれば、折り畳み椅子2に腰掛けて撮影することができる。
更に、図13に示すように一端にカメラ3を取付けた周知のアームスタンド4の他端を第1の機材取付部24に挿入することにより、アームスタンド4によってカメラ3を底面部20に固定することができる。また、一端に照明灯5を取付けたアームスタンド6の他端を第2の機材取付部33に挿入することにより、アームスタンド6によって照明灯5を背面部30に固定することも可能である。
このように、本実施形態のタイヤ撮影用補助装置によれば、タイヤ1をタイヤ軸が水平方向に向くように保持するタイヤ支持部10を備え、タイヤ支持部10によってタイヤ1を周方向に回動自在に支持するとともに、鉛直軸を中心に回動自在に支持するようにしたので、タイヤ1を撮影する際、タイヤ1をタイヤ支持部10によって支持したままタイヤ1の向きや周方向の位置を変えることができ、タイヤ1の撮影作業を極めて効率良く行うことができる。
この場合、タイヤ支持部10を、回転台11の上面にタイヤ1を載置して鉛直軸を中心に回動させるように構成したので、タイヤ1をホイール1aが付いたままタイヤ支持部10に支持することができ、例えば撮影時にタイヤ1を車両に着脱する場合など、タイヤ1からホイール1aを取外す必要がないという利点がある。また、タイヤ支持部10を、回動自在な一対の支持ローラ12によってタイヤ転動方向の前後からタイヤ1のトレッド部を支持するようにしたので、タイヤ1の転動方向への移動を各支持ローラ12によって規制することができ、タイヤ1を回転台11上に位置させたまま周方向に容易に回動させることができる。
更に、タイヤ1の幅方向両側に位置する回動自在な一対のガイドローラ13によってタイヤ1の幅方向への移動を規制するようにしたので、タイヤ1の幅方向への転倒を防止することができ、タイヤ1を回転台11上に安定して保持することができる。この場合、タイヤ1を回転台11上に乗り降りさせる際にタイヤ1がガイドローラ13に接触しても、ガイドローラ13が回動して接触抵抗を低減させることができるので、タイヤ1を円滑に乗り降りさせることができる。この場合、各ガイドローラ13をタイヤ幅方向に移動自在に設けたので、各ガイドローラ13の間隔をタイヤ1の幅寸法に応じて調整することができ、幅寸法の異なる多種類のタイヤに的確に対応することができる。
また、タイヤ支持部10を鉛直軸を中心とする所定の回動位置に位置決めする位置決め機構14を備えているので、タイヤ1の向きを変える際、タイヤ支持部10を所定の回動位置に容易に位置決めすることができ、タイヤ1の向きを正確に設定することができる。
更に、回転台11にタイヤ1を転動させながら乗り降りさせるスロープ40を備えているので、タイヤ1を持ち上げることなく回転台11に載置することができ、作業時の労力を軽減することができる。この場合、スロープ40の第3のスロープ部43を第2のスロープ部42から底面部20の外側に向かって出し入れ可能に設けたので、未使用時に第3のスロープ部43を底面部20の内側に格納しておけば、装置全体を大型化させることがないという利点がある。
また、移動用の車輪21を備えているので、例えば車両からタイヤ1を取外して撮影する際、装置本体を車両まで移動すればタイヤ1を人手によって運ぶ必要がなく、作業時の労力を軽減することができる。
更に、タイヤ支持部10の背面側に配置される壁面部30を備えているので、壁面部30を背景にしてタイヤ1を撮影することができ、例えば背景となる建物の壁面等を探したり、或いは背景用のパネルやシートを別途用意するなど、背景の準備に手間を要することがなく、撮影作業を迅速に行うことができる。この場合、壁面部30を背面板31に摺動自在に設けた一対の可動板32によって左右方向に拡縮自在に形成したので、撮影時以外に壁面部30を縮小しておけば、装置全体を大型化させることがないという利点がある。
また、任意の撮影用機材を取付可能な第1及び第2の機材取付部24,33を備えているので、例えばカメラ3用のアームスタンド4や照明灯5用のアームスタンド6のような撮影用機材を取付けることができ、本格的な写真撮影を行う場合に極めて有利である。
更に、任意の物品を収納可能な物品収納部50を備えているので、例えば撮影に必要な小物類を物品収納部50に収納しておくことにより、これら小物類を持ち運ぶ必要がないという利点がある。この場合、撮影時以外には取付部材51によって物品収納部50を底面部20の上方に移動しておけば、装置全体を大型化させることがないという利点がある。更に、撮影時には物品収納部50を底面部20の外側に移動させることにより、タイヤ支持部10の回動の妨げになることがなく、物品収納部50の写り込みを防止することもできる。
また、折り畳み椅子2を収納可能な椅子収納部60を備えているので、必要に応じて折り畳み椅子2を椅子収納部60から取出して使用することができ、例えば折り畳み椅子2に腰掛けて撮影することにより、撮影作業の労力を軽減することができるとともに、カメラの手振れ防止にも効果的である。
尚、前記実施形態では、壁面部30を平面状に形成したものを示したが、凹面状に湾曲させるようにしたり、タイヤ支持部10の背面側のみならず、側方まで位置するように形成してもよい。また、壁面部30を左右方向に拡縮自在に形成しているが、上下方向に拡縮するようにしてもよい。
更に、前記実施形態では、位置決め機構14の係合部材14aを回転台11の凹部11cに係合させることにより回転台11を位置決めするようにしたが、例えば回転台11の周方向所定位置と底面部20側にそれぞれ目印を設け、目印を合わせることにより位置決めするようにしてもよい。
図14乃至図22は本発明の第2の実施形態を示すものであり、前記実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。
本実施形態のタイヤ撮影用補助装置は、タイヤ1をタイヤ軸が水平方向に向くように支持するタイヤ支持部70を備え、他の構成は前記実施形態と同様である。
タイヤ支持部70は、上下方向に延びる縦部材71から水平方向に延びる左右一対の横部材72にホイールなしのタイヤ1を吊り下げるように構成され、縦部材71は底面部20に固定された支柱73によって上下方向に移動自在に支持されている。縦部材71は円筒状の部材からなり、その下端側には支柱73が挿入されている。縦部材71の側面の上下方向複数箇所には位置決め用の孔71aが周方向二箇所ずつ設けられ、縦部材71の任意の高さ位置の孔71aに縦部材71を貫通するように固定ピン73aを差し込むことにより、図16(a) に示すように支柱73の上端が固定ピン73aに当接し、縦部材71が支柱73によって任意の高さ位置に回動自在に支持されるようになっている。また、図16(b) に示すように固定ピン73aを孔71aから引き抜けば、縦部材71を上下方向の他の位置に移動することができる。各横部材72は縦部材71の上端から互いに反対方向に延びる円筒状の部材からなり、各横部材72にはタイヤ1を周方向に回動自在に支持する回動部材としての支持ローラ74がそれぞれ設けられている。支持ローラ74は一端にフランジ74aを有する円筒状の部材からなり、その他端側には横部材72が挿入され、横部材72に対して回動自在に設けられている。
また、本実施形態では、物品収納部50が第1の取付部材54及び第2の取付部材55を介して底面部20の後端側の側部に取付けられている。第1の取付部材54は物品収納部50の側面に固定された円筒状の部材からなり、その下端側には第2の取付部材55の上端に固定されたL字状の第1の支柱56の上端側が挿入されている。第2の取付部材55は上下方向に延びる円筒状の部材からなり、その下端側には底面部20に固定された第2の支柱57の上端側が挿入されている。第1の取付部材54の側面には、第1の実施形態と同様の第1の固定ネジ58が取付けられており、第1の固定ネジ58を緩めると第1の取付部材54が第1の支柱56に対して回動し、第1の固定ネジ58を締め付けると第1の取付部材54が第1の支柱56に固定されるようになっている。また、第2の取付部材55の側面にも同様の第2の固定ネジ59が取付けられており、第2の固定ネジ59を緩めると第2の取付部材55が第2の支柱57に対して回動し、第2の固定ネジ59を締め付けると第2の取付部材55が第2の支柱57に固定されるようになっている。
以上のように構成されたタイヤ撮影用補助装置を用いてタイヤ1の写真撮影を行う場合は、図18に示すように物品収納部50を底面部20の上方から外側に回動し、ホイールなしのタイヤ1の内側にタイヤ支持部70の横部材72を挿通し、横部材72にタイヤ1を吊り下げる。その際、例えば二つのタイヤ1を各横部材72にそれぞれ一つずつ吊り下げる。これにより、各タイヤ1がタイヤ支持部70によってタイヤ軸が水平方向に向くように保持され、タイヤ支持部70を回動することにより、鉛直軸を中心とする向きを変えて各タイヤ1を撮影することができる。例えば、サイドウォール部を正面に向けて撮影する場合は、図19に示すように回転台11をタイヤ軸が前後方向に向く位置にして正面から撮影し、トレッド部を正面に向けて撮影する場合は、図20に示すように回転台11をタイヤ軸が左右方向に向く位置にして正面から撮影する。また、タイヤ1を周方向に回動すると、これに追従して支持ローラ74が回動することから、タイヤ1を周方向の向きを変えて撮影することができる。更に、第1の実施形態と同様、図21に示すように一端にカメラ3を取付けた周知のアームスタンド4の他端を第1の機材取付部24に挿入することにより、アームスタンド4によってカメラ3を底面部20に固定することができる。また、一端に照明灯5を取付けたアームスタンド6の他端を第2の機材取付部33に挿入することにより、アームスタンド6によって照明灯5を背面部30に固定することも可能である。
このように、本実施形態のタイヤ撮影用補助装置によれば、タイヤ1をタイヤ軸が水平方向に向くように保持するタイヤ支持部70を備え、タイヤ支持部70によってタイヤ1を周方向に回動自在に支持するとともに、鉛直軸を中心に回動自在に支持するようにしたので、タイヤ1を撮影する際、タイヤ1をタイヤ支持部70によって支持したままタイヤ1の向きや周方向の位置を変えることができ、タイヤ1の撮影作業を極めて効率良く行うことができる。
この場合、上下方向に延びる縦部材71から水平方向に延びる左右一対の横部材72にタイヤ1を吊り下げるように構成したので、例えば二つのタイヤ1を各横部材72にそれぞれ一つずつ吊り下げることにより、複数のタイヤ1を同時に保持することができ、複数のタイヤ1を撮影する場合の作業性の向上を図ることができる。この場合、各横部材72に回動自在に設けた支持ローラ74にタイヤ1を吊り下げるようにしたので、タイヤ1を吊り下げたまま容易に周方向に回動させることができるとともに、支持ローラ74の一端に設けたフランジ74aによってタイヤ1の脱落を防止することができる。
また、縦部材71を上下方向に移動自在に設けたので、タイヤ1の径方向のサイズに応じて縦部材71の高さ位置を調整することにより、撮影位置を適正な高さ位置にすることができる。
更に、図22の変形例に示すように、横部材72を長手方向に伸縮自在に形成するようにしてもよい。即ち、横部材72は、縦部材71に固定された内側部材72aと、支持ローラ74を支持する円筒状の外側部材72bとからなり、外側部材72bは内側部材72aに軸方向に摺動自在に係合している。これにより、横部材72に吊り下げるタイヤ1の幅寸法や本数に応じて横部材72の長さを調整することが可能となる。
尚、前記第2の実施形態では、タイヤ支持部70の鉛直軸を中心とする回動位置の位置決め手段を設けていないが、例えば縦部材71の支柱73と底面部20に第1の実施形態と同様の位置決め機構または目印を設けることにより、タイヤ支持部70の回動位置を位置決めするようにしてもよい。
また、前記第1の実施形態では、車輪21をロックレバー21bによってロックするようにしたものを示したが、図23に示すように底面部20を地面に固定するストッパ機構80を設けるようにしてもよい。このストッパ機構80は、取付部材81を介して底面部20に固定されたシリンダ82と、シリンダ82に上下方向に摺動自在に設けられた接地部材83と、接地部材83を昇降させる足踏みレバー84と備え、足踏みレバー84の一端は取付部材81に回動自在に連結されている。また、接地部材83は足踏みレバー84に設けられた長孔84aにピン83aを介して移動自在に係合している。即ち、図23(a) に示すように足踏みレバー84が上方位置にあるときは、接地部材83が地面から上方に離れており、足踏みレバー84を踏んで下方へ回動すると、図23(b) に示すように接地部材83が足踏みレバー84によって下降して地面に圧接し、底面部20が地面に固定されるようになっている。尚、足踏みレバー84を下方へ回動すると、図示しないロック機構により足踏みレバー84がロックされ、ロック機構のロックを解除すると、足踏みレバー84が上方へ回動するようになっている。
1…タイヤ、2…折り畳み椅子、10…タイヤ支持部、11…回転台、12…支持ローラ、13…ガイドローラ、14…位置決め機構、21…車輪、24…第1の機材取付部、30…壁面部、33…第2の機材取付部、40…スロープ、50…物品収納部、60…椅子収納部、70…タイヤ支持部、71…縦部材、72…横部材、74……支持ローラ。

Claims (15)

  1. 任意のタイヤをタイヤ軸が水平方向に向くように保持するタイヤ撮影用補助装置であって、
    タイヤを周方向に回動自在に支持するとともに、鉛直軸を中心に回動自在に支持するタイヤ支持部を備えた
    ことを特徴とするタイヤ撮影用補助装置。
  2. 前記タイヤ支持部を、鉛直軸を中心に回動する回転台にタイヤを載置するように構成し、回転台にはタイヤを周方向に回動自在に支持する回動部材を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載のタイヤ撮影用補助装置。
  3. 前記回転台に載置されるタイヤの幅方向両側に配置され、タイヤの幅方向への移動を規制するガイド部材を備えた
    ことを特徴とする請求項2記載のタイヤ撮影用補助装置。
  4. 前記ガイド部材をタイヤ幅方向に移動自在に設けた
    ことを特徴とする請求項3記載のタイヤ撮影用補助装置。
  5. 前記回転台にタイヤを転動させながら乗り降りさせるスロープを備えた
    ことを特徴とする請求項2、3または4記載のタイヤ撮影用補助装置。
  6. 前記タイヤ支持部を、上下方向に延びる縦部材から水平方向に延びる複数の横部材にタイヤを吊り下げるように構成し、各横部材にはタイヤを周方向に回動自在に支持する回動部材を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載のタイヤ撮影用補助装置。
  7. 前記縦部材を上下方向に移動自在に設けた
    ことを特徴とする請求項6記載のタイヤ撮影用補助装置。
  8. 前記横部材を長手方向に伸縮可能に形成した
    ことを特徴とする請求項6または7記載のタイヤ撮影用補助装置。
  9. 前記タイヤ支持部を鉛直軸を中心とする所定の回動位置に位置決めする位置決め手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のタイヤ撮影用補助装置。
  10. 移動用の車輪を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載のタイヤ撮影用補助装置。
  11. 前記タイヤ支持部の少なくとも背面側に配置される壁面部を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のタイヤ撮影用補助装置。
  12. 前記壁面部を左右方向及び上下方向の少なくとも一方に拡縮可能に形成した
    ことを特徴とする請求項11記載のタイヤ撮影用補助装置。
  13. 任意の撮影用機材を取付可能な機材取付部を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載のタイヤ撮影用補助装置。
  14. 任意の物品を収納可能な物品収納部を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載のタイヤ撮影用補助装置。
  15. 折り畳み椅子を収納可能な椅子収納部を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載のタイヤ撮影用補助装置。
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