JP2010209568A - 扉の施解錠装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】扉2に一対の上方錠前ケース3および下方錠前ケースを上下に配置し、上方錠前ケース3のみを施錠操作するとき、待機位置にある係脱制御手段10を介してカバー部材5にスライド可能に設けられた両昇降部材6,7が連動して下降する過程で、係脱制御手段10が両昇降部材6,7を連動可能にする待機位置から下方の昇降部材7が上方の昇降部材6に対してスライドが許容される待避位置へ強制的に変位され、かつ、下方錠前ケースも連動して施錠され、下方錠前ケースを解錠操作するときには、下方昇降部材7が上昇するのを許容する第1施解錠モードと、上方錠前ケース3の施解錠操作から独立して下方錠前ケースを単独で施解錠操作する第2施解錠モードとを行い得るようにした。
【選択図】図1
Description
錠前ケース3,4はカバー部材5に隣接して扉2に取り付けられ、不図示のシリンダ錠やサムターン等を有する。なお、上記カバー部材5は上下の錠前ケース3,4間に亘って連続するように形成したが、上下方両昇降部材6,7を上下にガイドする機能を保持できるのであれば、途中で分断した構成としてもよいのは言うまでもない。また、錠前ケース3,4には、後述する上下方両伝達手段8,9の一要素であるピニオン歯としての上方ロックカム8a,9aが設けられる。ロックカム8a、9aは本第1実施形態では同じ歯数を有するように設定される。
カバー部材5は例えば亜鉛メッキ鋼板で形成された横断面コ字状のチャンネル材で、図2のように、主体部5aと、主体部5aの両側から対向して延びる脚部5bとを有する。主体部5aには、上記の錠前ケース3,4をビス止めするビス孔5cと、上下に指向して穿たれた一対の細長い案内穴5dとが形成される。案内穴5dには後述する伝達手段8,9の一要素である図3に示すラック8b、9bの一部がスライド自在に嵌められる。
上方昇降部材6は、上方スライドプレート6aと、このスライドプレート6aの上方に取り付けられる図3に示す上方ラック8bとで形成される。下方昇降部材7は、下部スライドプレート7aと、下方スライドプレートの下方に取り付けられる、上方スライドプレートと同様の下方ラック9bと、下方スライドプレート7aの上方に取り付けられる後述のカム受け部材15とで形成される。
穿たれ、長脚部8d、9dの端面に上方ロックカム8aに噛合するラック歯Bが刻設される。このように形成されたラックは、主体部8c、9cをスライドプレート6a,7aの主体部(背中)6e,7dに接合させて内包されるように収納し、ビスで締結することでスライドプレートと一体化される。
上方伝達手段8は、ピニオン歯を有する上方ロックカム8aと、ラック歯を有する上方ラック8bとでなり、ラック・アンド・ピニオン機構を構成する。
係脱制御手段10は図1に示すように、ストッパピン11,揺動カム12,および軸14に巻装されたトーションスプリング13で構成される。揺動カム12は図5のように、その両面を上方スライドプレート6aに相対変位可能に抱持される主体部12aと、主体部12aに穿たれた長穴12bと、主体部12aの下方で左右に出っ張る下端部12cと、ストッパピン11に係合可能なフック部12dと、主体部12aの左右両面に設けた半球面状の突部12eとを有する。
錠前ケース3,4が解錠状態にあるときは、施解錠装置1の上方昇降部材6,下方昇降部材7、係脱制御手段10は図1に示す状態にある。この状態から施解錠装置1を施錠操作する場合には、上方の錠前ケース3に不図示のキー操作により上方ロックカム8aを解錠操作して90°右側へ回転させる。これにより、上方伝達手段8により操作力が上方昇降部材6に伝達される。待機位置にある係脱制御手段10の下端部12cが係合部15aに係合し、下方昇降部材7が一体になって下方へストロークし始める。すなわち、下方伝達手段9にも施錠操作力が伝達され、下方錠前ケース4も施錠動作を行う。
図1の解錠状態にある施解錠装置1において、下方錠前ケース4を施錠操作すると、下方伝達手段9を介して操作力が下方昇降部材7に伝達される。その結果、下方昇降部材7は図7(b)に示すように下方へスライドし、下方錠前ケースだけを施錠できる。
2 扉
3 上方錠前ケース
4 下方錠前ケース
5 カバー部材
5d 案内穴
6 上方昇降部材
6a 上方スライドプレート
7 下方昇降部材
7a 下方スライドプレート
8 上方伝達手段
8a 上方ロックカム
8b 上方ラック
9 下方伝達手段
9a 下方ロックカム
9b 下方ラック
10 係脱制御手段
11 ストッパピン
12 揺動カム
12a 長穴
13 トーションスプリング
15 カム受け部材
15a 係合部
16 不正解錠防止手段
18 不正解錠防止カム
18a カムフック
18b カム軸
18c コイルバネ
19 ボス
20 切り欠き
A 長穴
Claims (11)
- 一個の扉に複数の錠前ケースを配置した扉の施解錠装置であって、
一方の前記錠前ケースを施錠操作するときには、他方の前記錠前ケースも連動して施錠され、
前記他方の錠前ケースは、前記一方の錠前ケースの施解錠操作から独立して単独で施解錠操作可能であることを特徴とする、
扉の施解錠装置。 - 一対の錠前ケースと、
前記両錠前ケースに配置されたカバー部材と、
前記カバー部材にスライド可能に設けられた一対の昇降部材と、
前記各錠前ケースと前記各昇降部材との間に設けられ施解錠の操作力を伝達する一対の伝達手段と、
前記両昇降部材の間に介装され、前記両昇降部材を連動可能にする待機位置と、一方の前記昇降部材が他方の前記昇降部材に対してスライドが許容される待避位置とに変位可能な係脱制御手段と、を備え、
一方の前記錠前ケースのみを施錠操作するときには、前記待機位置にある前記係脱制御手段を介して前記両昇降部材が連動して下降する過程で、前記係脱制御手段が待機位置から待避位置へ強制的に変位され、かつ、他方の前記錠前ケースも施錠され、
前記他方の錠前ケースを解錠操作するときには、前記他方の昇降部材が上昇するのを許容する第1施解錠モードと、前記一方の錠前ケースの施解錠操作から独立して前記他方の錠前ケースを単独で施解錠操作できる第2施解錠モードとを有することを特徴とする、
扉の施解錠装置。 - 一個の扉に複数の錠前ケースを上下に配置した扉の施解錠装置において、
前記上方錠前ケースと下方錠前ケースとに設けたチャンネル形状のカバー部材と、
前記カバー部材に案内されて上下にスライドする上方昇降部材と、
前記カバー部材に案内されて該上方昇降部材の下方で上下にスライドする下方昇降部材と、
前記上方錠前ケースと前記上方昇降部材との間に設けた上方伝達手段と、
前記下方錠前ケースと前記下方昇降部材との間に設けた下方伝達手段と、
前記上方昇降部材と前記下方昇降部材との間に設けられ、前記上方昇降部材の下方昇降部材に対する係合を可能とする待機位置と、前記該待機位置から強制的に解脱せしめられる待避位置とに亘って変位する係脱制御手段と、を備え、
前記上方昇降部材の解錠状態時には、前記係脱制御手段は前記待機位置に存し、前記上方昇降部材が施錠操作されるとき、前記下方昇降部材は前記係脱制御手段を介して上方昇降部材と連動して下方へスライドする途中に、前記係脱制御手段が前記下方昇降部材から強制的に前記待避位置へ変位されることにより、前記上方昇降部材の下方昇降部材に対する係合から解脱した状態を保持したまま施錠状態が保持され、かつ、この施錠状態から下方昇降部材のみが解錠操作できる第1施解錠モードと、前記上方錠前ケースの施解錠操作から独立して前記下方錠前ケースを単独で施解錠操作できる第2施解錠モードと、を有することを特徴とする、
扉の施解錠装置。 - 前記両伝達手段は、前記両錠前ケースに格納されたピニオン歯としてのロックカムと、該ロックカムに噛合され前記昇降部材に設けたラック歯を有するラックとでラック・アンド・ピニオンを形成し、かつ、前記ラックを、前記カバー部材に穿った上下に指向する案内穴に設けたことを特徴とする、
請求項2または3に記載の扉の施解錠装置。 - 前記カバー部材は、主体部と、該主体部の両側から対向して延びる脚部とを有する横断面コ字形状に形成され、その開口を前記扉の内面にあてがって取り付けるときに形成される閉空間に、前記各昇降部材および各係脱制御手段をカバーして収納されることを特徴とする、
請求項4に記載の扉の施解錠装置。 - 前記各昇降部材に上下に指向する長穴を穿ち、前記カバー部材の両脚部に案内ピンを横架し、さらに、該案内ピンを前記長穴に貫通したことを特徴とする、
請求項4または5に記載の扉の施解錠装置。 - 前記係脱制御手段は、前記上方昇降部材に揺動自在に支承した揺動カムと、前記揺動カムを常時前記待機位置へ付勢するバネ部材と、前記カバーに設けられ前記揺動カムと係合可能なストッパピンとを有し、前記上方昇降部材が降下するとき、前記揺動カムが前記ストッパピンに係合することにより降下が拘束され、かつ、この拘束状態において、前記揺動カムが前記バネ部材のバネ力に抗して、前記待機位置から前記待避位置へ強制的に揺動されることを特徴とする、
請求項4〜6のいずれかに記載の扉の施解錠装置。 - 前記下方昇降部材上方に、前記揺動カムに衝合する係合部、および、前記上方昇降部材と前記揺動カムとの干渉を回避して下方昇降部材の上昇を許容せしめる回避溝を有するカム受け部材が設けられることを特徴とする、
請求項7に記載の扉の施解錠装置。 - 前記上方ロックカムの歯数を、前記下方ロックカムの歯数よりも少なく設定したことを特徴とする、
請求項4〜8のいずれかに記載の扉の施解錠装置。 - 前記昇降部材と前記ラックとの間に、前記錠前ケースとの係脱を行わせる不正解錠防止手段を設け、
通常の施解錠時には前記不正解錠防止手段は前記錠前ケースに係合しないが、不正な解錠操作により前記昇降部材が強制的にスライドされたとき、前記不正解錠防止手段が前記錠前ケースに係合することにより、前記昇降部材のスライドを阻止することを特徴とする、
請求項4記載の扉の施解錠装置。 - 前記不正解錠防止手段は、前記昇降部材に軸支される不正解錠防止カムと、前記不正解錠防止カムを軸支するカム軸と、前記カム軸に巻装され前記不正解錠防止カムを常時前記ラックに設けたボスに係合付勢するコイルバネと、前記ラックに設けられ前記不正解錠防止カムと係脱可能な係合部とを具備し、
前記不正解錠防止カムが前記コイルバネのバネ力に抗して前記係合部に係合したときに、前記昇降部材のスライドが阻止されることを特徴とする、
請求項10記載の扉の施解錠装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2009
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