JP2010209316A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】皮脂汚れなどの汚れに対して高い洗浄力を有すると共に、優れた柔軟性を繊維製品に付与でき、かつ再汚染防止性能を発現できる液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】下記(A)成分と、(B)成分と、(C)成分とを含有することを特徴とする液体洗浄剤組成物。(A)成分:ポリオキシアルキレンアルキルエーテルおよび/または脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル。(B)成分:長鎖脂肪族アルキルアミンおよび/または長鎖脂肪族アミドアルキルアミン。(C)成分:下記一般式(I)で表されるポリオキシアルキレンアルキルアミン。
[化1]
Figure 2010209316

【選択図】なし

Description

本発明は、液体洗浄剤組成物に関する。
従来、衣料用の液体洗浄剤においては、洗浄力と液安定性の点から非イオン界面活性剤であるポリオキシアルキレンアルキルエーテルを主要な洗浄成分として用いることが多い。このポリオキシアルキレンアルキルエーテルは脱脂力が高く、繊維に吸着した皮脂汚れ等に有効であるが、繊維製品の風合いを硬くする傾向があった。
そこで、繊維製品に柔軟性を付与する目的で、長鎖アルキルアミドアミン等の陽イオン性化合物を配合した洗浄剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、陽イオン性化合物は、繊維製品に柔軟性を付与する一方、洗浄工程で繊維から脱離した、一般的に負のイオン性を有する汚れをすすぎ工程で繊維に再付着させやすいという問題があった。
そこで、柔軟性を有すると共に、汚れの再付着を抑制する性能(再汚染防止性能)を付与した洗浄剤として、非イオン界面活性剤およびアミン化合物(陽イオン性化合物)と共に、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤を配合した液体洗浄剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2005−154505号公報 特開2007−314692号公報
しかしながら、特許文献2に記載のように陰イオン界面活性剤を配合すると、繊維に対する陽イオン性化合物の吸着性が低下しやすく、柔軟性の付与効果が十分に得られにくかった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、皮脂汚れなどの汚れに対して高い洗浄力を有すると共に、優れた柔軟性を繊維製品に付与でき、かつ再汚染防止性能を発現できる液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明の液体洗浄剤組成物は、下記(A)成分と、(B)成分と、(C)成分とを含有することを特徴とする。
(A)成分:ポリオキシアルキレンアルキルエーテルおよび/または脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル。
(B)成分:長鎖脂肪族アルキルアミンおよび/または長鎖脂肪族アミドアルキルアミン。
(C)成分:下記一般式(I)で表されるポリオキシアルキレンアルキルアミン。
Figure 2010209316
式(I)中、Rは炭素数8〜22のアルキル基、または炭素数8〜22のアルケニル基であり、AOおよびAOはそれぞれ同一または異なって、アルキレンオキサイドであり、pおよびqはそれぞれAOおよびAOの平均付加モル数を表し、0以上である。
また、前記(C)成分は、前記Rが炭素数16〜20のアルキル基、または炭素数16〜20のアルケニル基であり、前記pおよびqの合計が10〜50であることが好ましい。
さらに、前記(A)成分を1〜80質量%、前記(B)成分を0.1〜10質量%、前記(C)成分を1〜50質量%含有することが好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物によれば、皮脂汚れなどの汚れに対して高い洗浄力を有すると共に、優れた柔軟性を繊維製品に付与でき、かつ再汚染防止性能を発現できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、下記(A)成分と、(B)成分と、(C)成分とを含有することを特徴とする。
(A)成分:ポリオキシアルキレンアルキルエーテルおよび/または脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル。
(B)成分:長鎖脂肪族アルキルアミンおよび/または長鎖脂肪族アミドアルキルアミン。
(C)成分:上記一般式(I)で表されるポリオキシアルキレンアルキルアミン。
[(A)成分]
(A)成分は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルおよび/または脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、非イオン界面活性剤として用いる。
(A)成分は、本発明の液体洗浄剤組成物に洗浄力を付与することを主目的に配合される。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル;
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、下記一般式(II−1)で表されるポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤が用いられる。
Figure 2010209316
式(II−1)中、Rは炭素数8〜20の炭化水素基であり、炭素数が10〜18であると好ましく、12〜14であると特に好ましい。炭化水素基の炭素数が上記範囲内であれば、繊維製品に付着した皮脂汚れ等の汚れに対して高い洗浄力が得られる。Rは直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
また、炭化水素基としては、1級もしくは2級の高級アルコール、高級脂肪酸を原料とするものが挙げられる。
式(II−1)中、Rは水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数1〜6のアルケニル基であり、好ましくは水素原子、または炭素数1〜3のアルキル基もしくは炭素数1〜3のアルケニル基である。アルキル基またはアルケニル基の炭素数が上記範囲内であれば、液体洗浄剤としての安定性に優れる。
式(II−1)中、−X−は連結基を示しており、具体的には−O−、または−COO−である。
式(II−1)中、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドである。ここで、nおよびmはいずれもこれらの平均付加モル数を表す。
エチレンオキサイドの平均付加モル数nは3〜20、好ましくは5〜18である。nが3以上であれば、適度な親水性が得られ洗浄性能が向上し、また、液体洗浄剤組成物の高温下での保存安定性が向上する傾向にある。一方、nが20以下であれば、HLB値が高くなりすぎず、皮脂洗浄に有利であり、洗浄機能が向上する傾向にある。
プロピレンオキサイドの平均付加モル数mは0〜6、好ましくは0〜3である。mが6以下であれば、液体洗浄剤組成物の高温下での保存安定性が向上する傾向にある。
なお、本発明において「HLB」とは、Griffinの方法により求められた値である(吉田、進藤、大垣、山中共編、「新版界面活性剤ハンドブック」,工業図書株式会社,1991年,第234頁参照)。
EOとPOの付加方法は、例えばランダム付加でもよいし、EOを付加した後にPOを付加するブロック付加でもよいし、POを付加した後にEOを付加するブロック付加でもよい。特に、全自動洗濯機による洗濯においてすすぎ性に優れる点から、末端にEO鎖を有するように、EOとPOを付加した後、さらにEOを付加するのが好ましい。
エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加モル数分布は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル製造時の反応方法によって変動するもので、特に限定されない。
例えば、エチレンオキサイドドまたはプロピレンオキサイドの付加モル数分布は、一般的な水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ触媒を用いて酸化エチレンや酸化プロピレンを疎水性原料に付加させた際には、比較的広い分布となる。一方、特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いて酸化エチレンや酸化プロピレンを疎水基原料に付加させた際には、比較的狭い分布となる傾向にある。
式(II−1)における連結基―X―が―O―であるとき、洗浄力の観点から、Rは炭素数12〜14の長鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、または炭素数12〜14の長鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基であることが好ましく、Rは水素原子であることが好ましく、nは5〜18であることが好ましく、mは0であることが好ましい。
また、式(II−1)における連結基―X―が―COO―であるとき、洗浄力の観点から、Rは炭素数11〜13の長鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、または炭素数11〜13の長鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基であることが好ましく、Rは炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましく、nは10〜20であることが好ましく、mは0であることが好ましい。このようなポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、具体的にラウリン酸メチルエステルやミリスチン酸メチルエステルに、15モル相当の酸化エチレンを付加したものなどが挙げられる。
式(II−1)で表されるポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤としては、具体的にShell社製の「Neodol(C12/C13、Cは炭素数を示す。以下同様。)」、Safol社製の「Safol23(C12/C13)」等の合成アルコールに対して、12モル相当または15モル相当の酸化エチレンを付加したもの、P&G社製の「CO−1214」や「CO1270」等の天然アルコールに12モル相当の酸化エチレンを付加したもの、ブテンを3量化して得られるC12アルケンをオキソ法に供して得られるC13アルコールに7モル相当の酸化エチレンを付加したもの(BASF社製の「LutensolTO7」)、ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに7モル相当の酸化エチレンを付加したもの(BASF社製の「LutensolXL70」)、炭素数12〜14の第2級アルコールに15モル相当の酸化エチレンを付加したもの(日本触媒社製の「ソフタノール150」)などが挙げられる。
脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル;
脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、下記一般式(II−2)で表される非イオン界面活性剤が用いられる。
Figure 2010209316
式(II−2)中、Rは炭素数1〜40のアルキル基または炭素数1〜40のアルケニル基である。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は、9〜21であると好ましく、11〜21であると特に好ましい。アルキル基およびアルケニル基の炭素数が上記範囲内であれば、洗浄力の観点から有利となる。Rは直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
式(II−2)中、Rは炭素数1〜20のアルキル基または炭素数1〜20のアルケニル基である。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は、1〜6であると好ましく、1〜3であると特に好ましい。アルキル基およびアルケニル基の炭素数が上記範囲内であれば、安定性の観点から有利となる。Rは直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
式(II−2)中、EOはエチレンオキサイドであり、oはエチレンオキサイドの平均付加モル数を表す。
エチレンオキサイドの平均付加モル数oは3〜40、好ましくは5〜18である。oが3以上であれば、適度な親水性が得られ洗浄性能が向上し、また、液体洗浄剤組成物の高温下での保存安定性が向上する傾向にある。一方、oが40以下であれば、HLB値が高くなりすぎず、皮脂洗浄に有利であり、洗浄機能が向上する傾向にある。
式(II−2)で表される非イオン界面活性剤は、例えば脂肪酸アルキルエステルにエチレンオキサイドを付加重合(エトキシル化反応)することで得られる。エトキシ化反応は、通常の操作手順および反応条件の下で容易に行うことができる。このような非イオン界面活性剤としては、具体的にヤシ脂肪酸メチル(質量比:ラウリン酸/ミリスチン酸=8/2)に対して、アルコキシル化触媒を用いて15モル相当の酸化エチレンを付加したものなどが挙げられる。
これら(A)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)成分の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、1〜80質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、10〜30質量%が特に好ましい。(A)成分の配合量が1質量%以上であれば、液体洗浄剤組成物に高い洗浄力を付与できる。一方、(A)成分の配合量が80質量%以下であれば、液体洗浄剤組成物に高い液安定性を付与できる。
[(B)成分]
(B)成分は、長鎖脂肪族アルキルアミンおよび/または長鎖脂肪族アミドアルキルアミンであり、陽イオン界面活性剤として用いる。
(B)成分は、本発明の液体洗浄剤組成物に柔軟性を付与することを主目的に配合される。なお、ここでいう「柔軟性」とは、繊維製品に柔軟性を付与する効果(柔軟性付与効果)のことである。
長鎖脂肪族アルキルアミン;
長鎖脂肪族アルキルアミンとしては、炭素数7〜28(ただし、ここでの炭素数には、後述する置換基および連結基中の炭素は含まない。)の炭化水素基を1〜3個含む3級アミンおよび/またはその塩が好ましい。炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、さらには置換基を有していてもよく、連結基を鎖中に有していてもよい。
長鎖脂肪族アルキルアミンとしては、炭素数7〜25の炭化水素基を1〜3個、より好ましくは1〜2個含む3級アミンおよび/またはその塩が好適である。
ここで、「置換基」としては、ヒドロキシ基、アミノ基等が具体的に挙げられる。また、「連結基」としては、エステル基、エーテル基等が具体的に挙げられる。
前記3級アミンおよび/またはその塩としては、3級アミンをそのまま使用するもの、3級アミンを酸で中和した酸塩等が具体的に挙げられる。
中和に用いる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、クエン酸、ポリアクリル酸、p−トルエンスルホン酸、クメンスルホン酸等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。
長鎖脂肪族アルキルアミンとしては、下記一般式(III−1)で表される3級アミンおよび/またはその塩が特に好ましい。
Figure 2010209316
式(III−1)中、Rは炭素数7〜27(ただし、ここでの炭素数には、置換基および連結基中の炭素数は含まない)の炭化水素基である。Rは直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、さらには置換基を有していてもよい。また、Rはエステル基またはエーテル基等の連結基をその鎖中に有するものであってもよく、連結基としてはエステル基が好ましく用いられる。
が連結基を有する場合、Rとしては「−R−W」(ただし、Rは炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基である。Wは、−OOC−R10であり、R10は炭素数11〜23、好ましくは12〜20の炭化水素基であり、R10は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。)が好ましく用いられる。
式(III−1)中、Rは炭素数1〜25(ただし、ここでの炭素数には、置換基および連結基中の炭素数は含まない)の炭化水素基である。Rは直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、さらには置換基を有していてもよい。また、Rはエステル基またはエーテル基等の連結基をその鎖中に有するものであってもよい。
中でも、Rとしては炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基が好ましく用いられる。
式(III−1)中、Rは炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基、エチレンオキサイドの平均付加モル数が1〜3のポリオキシエチレン基のうちいずれかの基である。
中でも、Rとしては炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基が好ましく用いられる。
式(III−1)で表される3級アミンおよび/またはその塩の中でも、下記一般式(III−2)で表される3級アミンおよび/またはその塩がさらに好適である。
Figure 2010209316
式(III−2)中、R11およびR12は、それぞれ同一または異なって、炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基である。
式(III−2)中、R13は炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基である。
式(III−2)中、Zは下記一般式(III−3)で表される基である。
Figure 2010209316
式(III−3)中、R14は炭素数11〜23の炭化水素基であり、炭素数は12〜20であることが好ましい。R14は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。
このような長鎖脂肪族アルキルアミンとしては、例えばラウリルジメチルアミン、ミリスチルジメチルアミン、椰子アルキルジメチルアミン、パルミチルジメチルアミン、牛脂アルキルジメチルアミン、硬化牛脂アルキルジメチルアミン、ステアリルジメチルアミン、ステアリルジエタノールアミン等の脂肪族アルキル3級アミンまたはその塩;パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の脂肪族エステルアルキル3級アミンまたはその塩などが好適である。
前記脂肪族アルキル3級アミンは、例えばモノアルキルアミンと、メチルクロライド等のメチル化剤とをアルカリ触媒の存在下で加熱することにより得られる。
モノアルキルアミンとしては、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチンアミン、ステアリルアミンなどが挙げられる。
このような脂肪族アルキル3級アミンとしては、市販品を用いてもよく、例えばライオン・アクゾ社製の「アーミンDM12D」、「アーミンDM14D」、「アーミンDM16D」、「アーミンDM18D」等が挙げられる。
一方、前記脂肪族エステルアルキル3級アミンは、例えば脂肪酸、または脂肪酸低級アルキルエステル、動・植物性油脂等の脂肪酸誘導体と、ジアルキルアミノアルコールとを縮合させるエステル化反応により得られる。
脂肪酸または脂肪酸誘導体としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、とうもろこし油脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸等の植物油又は動物油脂肪酸等、またはこれらのメチルエステル、エチルエステル、グリセライド等が挙げられる。これらの中でも、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等が特に好ましい。
これら脂肪酸または脂肪酸誘導体は、1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。
ジアルキルアミノアルコールとしては、例えばジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノアルコール等が挙げられる。ジエチルアミノアルコールとしては、ジエチルアミノエタノールが好ましい。これらの中でも、ジメチルアミノエタノールが特に好ましい。
脂肪族エステルアルキル3級アミンを製造するに際して、エステル化反応におけるジアルキルアミノアルコールの使用量は、脂肪酸または脂肪酸誘導体に対して、0.1〜5.0倍モルが好ましく、0.3〜3.0倍モルがより好ましく、0.9〜2.0倍モルがさらに好ましく、1.0〜1.5倍モルが特に好ましい。
また、エステル化反応における反応温度は、通常100〜220℃であり、好ましくは120〜180℃である。反応温度が100℃以上であれば、適度な反応速度を保つことができる。一方、反応温度が220℃以下であれば、得られる3級アミンの過度の着色を防ぐことができる。
上述したエステル化反応以外の脂肪族エステルアルキル3級アミンの製造条件については、特に限定されず、反応時の圧力は常圧であっても減圧であってもよい。また、反応を窒素等の不活性ガス雰囲気下で行うことも可能である。
また、脂肪酸を用いる場合は硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒を用いることで、一方、脂肪酸誘導体を用いる場合はナトリウムメトキシド、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒を用いることで、低い反応温度で、かつ短時間でより効率よく反応を進行させることができる。
また、得られる脂肪族エステルアルキル3級アミンが、融点が高い長鎖アミンの場合には、ハンドリング性を向上させるため、反応後にフレーク状またはペレット状に成形したり、エタノール等の有機溶媒に溶解し液状にしたりすることが好ましい。
長鎖脂肪族アミドアルキルアミン;
長鎖脂肪族アミドアルキルアミンとしては、炭素数7〜28(ただし、ここでの炭素数には、後述する置換基および連結基中の炭素は含まない。)の炭化水素基を1〜3個含む3級アミンおよび/またはその塩が好ましい。炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、さらには置換基を有していてもよい。ただし、3級アミンおよび/またはその塩に含まれる炭化水素基のうち、少なくとも1個は、連結基としてアミド基を鎖中に有するものとする。
長鎖脂肪族アミドアルキルアミンとしては、炭素数7〜25の炭化水素基を1〜3個、より好ましくは1〜2個含む3級アミンおよび/またはその塩が好適である。
ここで、「置換基」としては、ヒドロキシ基、アミノ基等が具体的に挙げられる。
前記3級アミンおよび/またはその塩としては、3級アミンをそのまま使用するもの、3級アミンを酸で中和した酸塩等が具体的に挙げられる。
中和に用いる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、クエン酸、ポリアクリル酸、p−トルエンスルホン酸、クメンスルホン酸等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。
長鎖脂肪族アミドアルキルアミンとしては、下記一般式(III−4)で表される3級アミンおよび/またはその塩が特に好ましい。
Figure 2010209316
式(III−4)中、R15は炭素数7〜27(ただし、ここでの炭素数には、置換基および連結基中の炭素数は含まない)の炭化水素基であり、連結基としてアミド基をその鎖中に有する。R15は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、さらには置換基を有していてもよい。
15としては「−R18−W」(ただし、R18は炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基である。Wは、−NHCO−R19であり、R19は炭素数7〜23、好ましくは7〜21の炭化水素基であり、R19は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。)が好ましく用いられる。
式(III−4)中、R16は炭素数1〜25(ただし、ここでの炭素数には、置換基および連結基中の炭素数は含まない)の炭化水素基である。R16は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、さらには置換基を有していてもよい。また、R16はアミド基、エステル基またはエーテル基等の連結基をその鎖中に有するものであってもよい。
中でも、R16としては炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基が好ましく用いられる。
式(III−4)中、R17は炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基、エチレンオキサイドの平均付加モル数が1〜3のポリオキシエチレン基のうちいずれかの基である。
中でも、R17としては炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基が好ましく用いられる。
式(III−4)で表される3級アミンおよび/またはその塩の中でも、下記一般式(III−5)で表される3級アミンおよび/またはその塩がさらに好適である。
Figure 2010209316
式(III−5)中、R20およびR21は、それぞれ同一または異なって、炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基である。
式(III−5)中、R22は炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基である。
式(III−5)中、Zは下記一般式(III−6)で表される基である。
Figure 2010209316
式(III−6)中、R23は炭素数7〜23の炭化水素基であり、炭素数は7〜21であることが好ましい。R23は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。
このような長鎖脂肪族アミドアルキルアミンとしては、例えばカプリル酸アミドプロピルジメチルアミン、カプリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミン、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミン、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ベヘニン酸アミドプロピルジメチルアミン、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミンなどの長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンまたはその塩;パルミチン酸アミドプロピルジエタノールアミン、ステアリン酸アミドプロピルジエタノールアミン等が挙げられる。
これらの中でも、カプリル酸アミドプロピルジメチルアミン、カプリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミン、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミン、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ベヘニン酸アミドプロピルジメチルアミン、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミン、またはこれらの塩が特に好ましい。
前記長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンは、例えば脂肪酸、または脂肪酸低級アルキルエステル、動・植物性油脂等の脂肪酸誘導体と、ジアルキル(またはアルカノール)アミノアルキルアミンとを縮合反応させ、その後、未反応のジアルキル(またはアルカノール)アミノアルキルアミンを減圧または窒素ブローにて留去することにより得られる。
脂肪酸または脂肪酸誘導体としては、長鎖脂肪族アルキルアミンの説明において先に例示した脂肪酸または脂肪酸誘導体などが挙げられる。
ジアルキル(またはアルカノール)アミノアルキルアミンとしては、例えばジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン等が挙げられる。これらの中でも、ジメチルアミノプロピルアミンが特に好ましい。
長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンを製造するに際して、縮合反応におけるジアルキル(またはアルカノール)アミノアルキルアミンの使用量は、脂肪酸または脂肪酸誘導体に対し、0.9〜2.0倍モルが好ましく、1.0〜1.5倍モルが特に好ましい。
また、縮合反応における反応温度は、通常100〜220℃であり、好ましくは150〜200℃である。反応温度が100℃以上であれば、適度な反応速度を保つことができる。一方、反応温度が220℃以下であれば、得られる3級アミンの過度の着色を防ぐことができる。
上述した縮合反応以外の長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンの製造条件については、特に限定されず、反応時の圧力は常圧であっても減圧であってもよい。また、反応を窒素等の不活性ガス雰囲気下で行うことも可能である。
また、脂肪酸を用いる場合は硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒を用いることで、一方、脂肪酸誘導体を用いる場合はナトリウムメトキシド、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒を用いることで、低い反応温度で、かつ短時間でより効率よく反応を進行させることができる。
また、得られる長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンが、融点が高い長鎖アミンの場合には、ハンドリング性を向上させるため、反応後にフレーク状またはペレット状に成形したり、エタノール等の有機溶媒に溶解し液状にしたりすることが好ましい。
これら(B)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましく、1〜4質量%が特に好ましい。(B)成分の配合量が0.1質量%以上であれば、優れた柔軟性を繊維製品に付与できる液体洗浄剤組成物が得られやすくなる。一方、(B)成分の配合量が10質量%以下であれば、液体洗浄剤組成物に高い液安定性を付与できると共に、経済的にも有利となる。
[(C)成分]
(C)成分は、上記一般式(I)で表されるポリオキシアルキレンアルキルアミンであり、非イオン界面活性剤に分類されるが、陽イオン性をも有する化合物であり、非イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤の中間に位置づけられる。
(C)成分は、洗浄時に繊維から脱離した、負のイオン性を有する汚れを捕らえることができる。そのため、繊維や柔軟剤付与成分である(B)成分(陽イオン界面活性剤)への汚れの吸着を抑制でき、結果として液体洗浄剤組成物の再汚染防止性能が向上する。
(C)成分は親水性の強いポリオキシアルキレン基を有するので、汚れと複合形成しやすく、複合体自身が界面活性剤機能を有することから汚れの分散能に対しても有効であり、再汚染防止性能を向上できる。加えて、(C)成分は繊維への吸着性が低いことから、繊維製品に残留して汚れを再吸着させにくく、再汚染を悪化させることも少ない。
さらに、(C)成分は陽イオン性を有するため、陽イオン性である(B)成分が陰イオンに帯電しやすい繊維表面に吸着するのを妨げにくく、十分な柔軟性付与効果が得られる。
従って、(C)成分は、柔軟性付与効果を低下させることなく、本発明の液体洗浄剤組成物に再汚染防止性能を付与することを主目的に配合される。
上記一般式(I)中、Rは炭素数8〜22のアルキル基、または炭素数8〜22のアルケニル基である。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は、10〜22であると好ましく、16〜20であるとより好ましく、16〜18であると特に好ましい。アルキル基およびアルケニル基の炭素数が8以上であれば、再汚染防止性能が良好となる。特に炭素数が16以上であれば、再汚染防止性能がより向上する。一方、アルキル基およびアルケニル基の炭素数が22以下であれば、溶解性が良好となる。特に炭素数が20以下であれば、溶解性がより向上する。
は直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。また、Rは飽和であってもよく、不飽和であってもよい。ただし、Rの炭素数が18を超える場合は、液体洗浄剤組成物中への溶解性に特に優れる点で、不飽和、または飽和と不飽和の混合物であることが好ましい。
式(I)中、AOおよびAOはそれぞれ同一または異なって、アルキレンオキサイドである。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)が好ましく、それぞれ単独で付加されていてもよく、混合して付加されていてもよい。EOとPOが混合して付加されている場合、特表2003−505446号公報に示されているように、EOとPOとが不連続に、ブロック状に付加されていてもよい。
これらの中でも、AOおよびAOはとしてはEOが単独で付加されているものが好ましい。なお、EOとPOが混合して付加されている場合には、EOの総量が、全アルキレンオキサイド基中、60質量%以上であることが溶解性の点で好ましい。
式(I)中、pおよびqは、それぞれAOおよびAOの平均付加モル数を表し、各々独立に0以上である。ただし、pおよびqは同時に0ではない。
また、pおよびqの合計は5以上であることが好ましく、より好ましくは10以上であり、特に好ましくは15以上である。また、pおよびqの合計は50以下であることが好ましく、より好ましくは40以下である。pおよびqの合計が5以上であると、再汚染防止性能が良好となる。特に10以上であれば、高い洗浄力が得られる。さらに、水に対する親和性が向上するので、(C)成分と汚れとで複合体を形成しやすく、また複合体自身が界面活性剤機能を有することから汚れの分散能に対しても有効であり、再汚染防止性能が向上する。一方、pおよびqの合計が50以下であれば、(C)成分自身の分子量の増加を抑制できる。従って、同じ配合量の場合、分子量が増加したものに比べて液体洗浄剤組成物中の(C)成分のモル数の減少を軽減できるので、高い洗浄力を維持できる。従って、pおよびqの合計が上記範囲内であれば、液体洗浄剤組成物に高い洗浄力と優れた再汚染防止性能を付与できる。
(C)成分としては、ポリオキシエチレン(10、数値はEOの平均付加モル数を示す。以下同様。)ヘキサデシルアミン、ポリオキシエチレン(15)ヘキサデシルアミン、ポリオキシエチレン(20)ヘキサデシルアミン、ポリオキシエチレン(50)ヘキサデシルアミン、ポリオキシエチレン(15)牛脂アルキルアミン、ポリオキシエチレン(50)オクタデシルアミン、ポリオキシエチレン(15)ココアルキルアミンが好ましい。
これらの中でも、ポリオキシエチレン(20)ヘキサデシルアミン、ポリオキシエチレン(15)牛脂アルキルアミン、ポリオキシエチレン(50)オクタデシルアミンが特に好ましい。
また、(C)成分としては、市販品を用いてもよく、例えばライオン・アクゾ社製の「エソミンT/25、(式(I)中のR=牛脂由来のアルキル基(炭素数14〜18)、p+q=15に相当)」、「エソミンSA2Y−103、(R:アルキル基の炭素数16〜18、p+q=50)」等が挙げられる。
これら(C)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)成分の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、1〜50質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。(C)成分の配合量が1質量%以上であれば、液体洗浄剤組成物に優れた再汚染防止性能を付与できる。一方、(C)成分の配合量が50質量%以下であれば、製造コストと効果発現のバランスが良好になると共に、液体洗浄剤組成物の性状の制御も容易となる。
また、(C)成分は、上述した(B)成分との質量比((C)成分/(B)成分)が0.6〜30.0であることが好ましく、1.5〜6.0がより好ましい。(B)成分と(C)成分との質量比が上記範囲内であれば、液体洗浄時剤組成物の粘度が過度に上昇するのを抑制できる。よって、液体洗浄剤組成物を調製する際は、公知の撹拌機等を使用できるので、容易にかつ低コストで調製できる。特に、(B)成分と(C)成分との質量比が1.5〜6.0の範囲内であれば、増粘を効果的に抑制できる。加えて、1.5以上であれば再汚染防止性能が向上する傾向に、6.0以下であれば柔軟性付与効果が向上する傾向にもある。
[その他の成分]
本発明の液体洗浄剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、衣料用の液体洗浄剤組成物に通常用いられる成分を配合することができる。
その他の成分としては、以下に示すものが挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、陰イオン界面活性剤、(B)成分以外の陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤等を含有することができる。
陰イオン界面活性剤としては、例えばアルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられる。
(B)成分以外の陽イオン界面活性剤としては、例えばアルキルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばカルボン酸型両性界面活性剤(アミノ型、ベタイン型)、硫酸エステル型両性界面活性剤、スルホン酸型両性界面活性剤、リン酸エステル型両性界面活性剤等が挙げられる。
また、これら以外のその他の界面活性剤として、天然界面活性剤、タンパク質加水分解物の誘導体、高分子界面活性剤、チタン・ケイ素を含む界面活性剤、フッ化炭素系界面活性剤等を含有してもよい。
また、本発明の液体洗浄剤組成物には、例えば洗浄性能向上や配合安定性向上等を目的として、酵素(プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等)、安定化剤(安息香酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、多価アルコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレンポリプロピレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレン(プロピレン)グリコールフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールフェニルエーテル、ポリエチレンポリプロピレングリコールフェニルエーテル等)、増粘剤(長鎖脂肪酸アルキルアミド等)、風合い向上剤、pH調整剤、防腐剤、ハイドロトロープ剤、蛍光剤、移染防止剤、パール剤、酸化防止剤、ソイルリリース剤等を配合することができる。
さらに、本発明の液体洗浄剤組成物には、商品の付加価値向上等を目的として、着色剤や着香剤、乳濁化剤等を配合することもできる。
着色剤としては、アシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青1号、青色205号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料を使用できる。着色剤の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.00005〜0.0005質量%程度が好ましい。
着香剤としては、例えば特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A、B、C、Dを使用できる。着香剤の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1〜1質量%が好ましい。
乳濁化剤としては、ポリスチレンエマルジョン、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルジョンが好適に用いられる。具体例としては、ポリスチレンエマルジョン(サイデン化学社製、「サイビノールRPX−196 PE−3」、固形分40質量%)等が挙げられる。乳濁化剤の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.01〜0.5質量%が好ましい。
[液体洗浄剤組成物の調製]
本発明の液体洗浄剤組成物は、水等の溶媒に、上述した(A)成分、(B)成分、(C)成分と、必要に応じてその他の成分を溶解または分散させ、さらに必要に応じてpH調整剤によりpHを所望の値になるように調整することで得られる。各成分の配合順については特に制限されない。
pH調整剤としては、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン等が安定性の面から好ましい。
以上説明した、本発明の液体洗浄剤組成物によれば、(A)成分を含有するので、皮脂汚れなどの汚れに対して高い洗浄力を有する。加えて、(B)成分を含有するので、優れた柔軟性を繊維製品に付与できる。さらに、これら(A)成分および(B)成分と、(C)成分を併用することで、(B)成分の効果(すなわち、柔軟性付与効果)を低下させることなく、再汚染防止性能を発現できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[使用原料]
(A)成分として、以下に示す化合物を用いた。
(a−1):Sasol社製のアルコール「Safol23」に対して15モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
(a−2):Sasol社製のアルコール「Safol23」に対して12モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
(a−3):P&G社製の天然アルコール「CO−1214」に対して12モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
(a−4):P&G社製の天然アルコール「CO−1270」に対して12モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
(a−5):日本触媒社製、「ソフタノール150」。
(a−6):ヤシ脂肪酸メチル(質量比:ラウリン酸/ミリスチン酸=8/2)に対して、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当の酸化エチレンを付加したもの、合成品。
(a−7):天然アルコール(C12/C14=7/3)に、16モルのエチレンオキサイドと2モルのプロピレンオキサイドをランダム付加させて得られたノニオン界面活性剤。
(a−8): 天然アルコール(C12/C14=7/3)に、14モルのエチレンオキサイドを付加させた後、1モルのプロピレンオキサイドを付加させて得られたノニオン界面活性剤。
(a−9):天然アルコール(C12/C14=7/3)に、4モルのエチレンオキサイドと2モルのプロピレンオキサイドをランダム付加させた後、12モルのエチレンオキサイドを付加させて得られたノニオン界面活性剤。
(a−10):天然アルコール(C12/C14=7/3)に、4モルのエチレンオキサイドと2モルのプロピレンオキサイドをランダム付加させた後、10モルのエチレンオキサイドを付加させて得られたノニオン界面活性剤。
なお、各(A)成分は、それぞれ以下のようにして調製した。
(a−1)の調製:
Sasol社製の「Safol23、(分岐率50%)」224.4gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器中に採取し、容器内を窒素置換した。
次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。ついで、反応液を攪拌しながら、酸化エチレン(ガス状)763.6gを反応液中に徐々に加えた。このとき、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら加えた。
酸化エチレンの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応の酸化エチレンを留去した。
次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、(a−1)を得た。
(a−2)の調製:
酸化エチレン(ガス状)の使用量を610.7gに変更した以外は、(a−1)と同様にして、(a−2)を得た。
(a−3)の調製:
Sasol社製の「Safol23」の代わりにP&G社製の「CO−1214」861.2gを用い、酸化エチレン(ガス状)の使用量を610.7gに変更した以外は、(a−1)と同様にして、(a−3)を得た。
(a−4)の調製:
Sasol社製の「Safol23」の代わりにP&G社製の「CO−1270」861.2gを用い、酸化エチレン(ガス状)の使用量を610.7gに変更した以外は、(a−1)と同様にして、(a−4)を得た。
(a−6)の調製:
特開2000−144179号公報に記載の合成方法(サンプルDに対応するもの)に準じて合成した。
すなわち、化学組成が2.5MgO・Al・nHOである水酸化アルミナ・マグネシウム(協和化学工業社製、「キョーワード330」)を600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して得られた焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5規定の水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gと、ミリスチン酸メチルエステル70gとを4Lオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。ついで、オートクレーブ内を窒素で置換した後、昇温を行い、温度を180℃、圧力を3×10Paに維持しつつ、エチレンオキサイド1052gを導入し、攪拌しながら反応させた。
さらに、反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾別助剤として活性白土および珪藻土をそれぞれ5g添加した後、触媒を濾別し、(a−6)を得た。
(a−7)の調製:
P&G社製の「CO−1270」224.4gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器中に採取し、容器内を窒素置換した。次に温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水してから、温度を160℃まで昇温した。アルコールを攪拌しながら酸化エチレン(ガス状)704gとプロピレンオキサイド116gを、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調整しながらアルコールの液中に徐々に加えて反応させた。
酸化エチレンとプロピレンオキサイドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応の酸化エチレンとプロピレンオキサイドを留去した。
次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、(a−7)を得た。
(a−8)の調製:
酸化エチレン(ガス状)の使用量を616g、プロピレンオキサイドの使用量58gに変更した以外は、(a−7)と同様にして、(a−8)を得た。
(a−9)の調製:
酸化エチレン(ガス状)の使用量を176g、プロピレンオキサイドの使用量116gに変更した以外は、(a−7)と同様にして反応させた。これに、酸化エチレン(ガス状)526gを導入してさらに反応させ、(a−9)を得た。
(a−10)の調製:
酸化エチレン(ガス状)の使用量を176g、プロピレンオキサイドの使用量116gに変更した以外は、(a−7)と同様にして反応させた。これに、酸化エチレン(ガス状)440gを導入してさらに反応させ、(a−9)を得た。
(B)成分として、以下に示す化合物を用いた。
(b−1):C2n+1CONH(CH)N(CH)、(n=15/17の混合物(質量比3/7))、東邦化学社製、「カチナールMPAS−R」。
(b−2):C1633N(CH)、ライオン・アクゾ社製、「アーミンDM16D」。
(b−3):C1123CONH(CH)N(CH)、合成品。
なお、(b−3)は、以下のようにして調製した。
(b−3)の調製:
1Lの四つ口フラスコに、ラウリン酸261gを仕込み、80℃で窒素置換を2回行った。170℃に昇温し、副生する水を留去させながら、ジメチルアミノプロピルアミン173gを2時間で滴下した。
滴下終了後、170〜180℃に保持し、7時間熟成した。酸価から算出したラウリン酸の転化率は98%であった。熟成後、減圧して未反応アミンと水を除去し、(b−3)を得た。
(C)成分として、以下に示す化合物を用いた。
(c−1):ポリオキシエチレン(10、数値はEOの平均付加モル数を示す。以下同様。)ヘキサデシルアミン、(上記一般式(I)中のR=炭素数16のアルキル基、p+q=10に相当)、合成品。
(c−2):ポリオキシエチレン(15)ヘキサデシルアミン、(上記一般式(I)中のR=炭素数16のアルキル基、p+q=15に相当)、合成品。
(c−3):ポリオキシエチレン(20)ヘキサデシルアミン、(上記一般式(I)中のR=炭素数16のアルキル基、p+q=20に相当)、合成品。
(c−4):ポリオキシエチレン(50)ヘキサデシルアミン、(上記一般式(I)中のR=炭素数16のアルキル基、p+q=50に相当)、合成品。
(c−5):ポリオキシエチレン(15)牛脂アルキルアミン、(上記一般式(I)中のR=牛脂由来のアルキル基とアルケニル基の混合物(炭素数14〜18)、p+q=15に相当)、ライオン・アクゾ社製、「エソミンT/25」。
(c−6):ポリオキシエチレン(50)オクタデシルアミン、(上記一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基、p+q=50に相当)、ライオン・アクゾ社製、「エソミンSA2Y−103」。
(c−7):ポリオキシエチレン(15)ココアルキルアミン、(上記一般式(I)中のR=ヤシ由来のアルキル基(質量比:炭素数12/14=3/1)、p+q=15に相当)、ライオン・アクゾ社製、「エソミンC/25」。
(c−8):ポリオキシエチレン(4)硬化牛脂アルキルアミン、(上記一般式(I)中のR=硬化牛脂由来のアルキル基(炭素数14〜18)、p+q=4に相当)、ライオン・アクゾ社製、「エソミンHT/14」。
なお、(c−3)は、以下のようにして調製した。
(c−3)の調製:
脂肪酸アミン(東京化成工業社製、「n−ヘキサデシルアミン」)をオートクレーブ(耐圧硝子工業社製)に仕込み、系内を窒素で置換した後、150℃に加熱し、エチレンオキシドを所定量に達するまで少量ずつ添加して、エチレンオキシド(EO)の平均付加モル数が2モルの3級アミンを合成した(一段階目)。
次に、得られた3級アミンと、アルカリ触媒(40質量%NaOH水溶液を用いて0.8質量%分)とをオートクレーブに仕込み、系内を窒素で置換し、加温減圧による脱水を行った後、150℃に加熱し、エチレンオキシドを所定量に達するまで少量ずつ添加して、EOの平均付加モル数が20モルの(c−3:ポリオキシエチレン(20)ヘキサデシルアミン)を得た(二段階目)。
反応後は、生成物を酢酸により中和処理した。また、アミン価測定により、分子量を算出したところ、1121であった。
なお、(c−1)、(c−2)、(c−4)については、二段階目の合成の際に、EOの平均付加モル数がそれぞれ10、15、50なるように、エチレンオキシドの量を変更した以外は、(c−3)と同様にしてそれぞれを調製した。
任意成分として、表1に示す試薬を用いた。表1に示す配合量は、液体洗浄剤組成物100質量%中の量(質量%)である。
Figure 2010209316
[実施例1〜37、比較例1〜3]
<液体洗浄剤組成物の調製>
500mLのビーカーに、表2〜4に示す種類と配合量(質量%)の(A)成分、(B)成分および(C)成分と、表1に示す配合量の各任意成分と、バランス量の水とを加え、十分に撹拌混合した。
ついで、pH調整剤として硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミンのいずれかを用いて、溶液のpHが9.5になるように調整し、液体洗浄剤組成物を得た。
なお、バランス量の水とは、最終生成物である液体洗浄剤組成物の総量が100質量%になるように配合量を調整した水のことである。
得られた液体洗浄剤組成物について、以下に示す評価および測定を行った。
<評価・測定>
(洗浄力の評価)
顔面の皮脂汚れを擦り付けたポリエステル布(ポリエステルファイユ布)を20cm角の大きさに裁断したものを10枚と、市販のTシャツ(綿100%、B.V.D.社製)4枚とを電気洗濯機(三菱電機社製、「CW−C30A1型」)に投入した。
ついで、25℃の水道水約30Lに対し、得られた液体洗浄剤組成物を25mLの割合で添加し、標準水流で洗浄(10分)、脱水(1分)、標準水流でためすすぎ(2回繰り返しを各5回)、脱水(1分)で順次行う洗浄操作を行った。
洗浄処理後のポリエステルファイユ布を洗浄布、洗浄処理前のポリエステルファイユ布を汚染布、皮脂汚れを擦り付けていないポリエステルファイユ布を未汚染布とした。
未汚染布、汚染布、洗浄布の反射率について、分光式色差計(日本電色工業社製、「SE2000」)にて測定し、洗浄率(%)を下記式(1)に基いて算出した。結果を表2〜4に示す。なお、洗浄率は数値が高いほど洗浄力が高いことを示す。
洗浄率(%)=(汚染布のK/S−洗浄布のK/S)/(汚染布のK/S−未汚染布のK/S)×100 ・・・(1)
式(1)中、K/Sは、(1−R/100)/(2R/100)である(ただし、Rは未汚染布、汚染布、洗浄布の反射率(%)を示す。)。
(柔軟性付与効果の評価)
市販のTシャツ(綿100%、B.V.D.社製)7枚を二槽式洗濯機に投入した。
ついで、水道水30L、液体洗浄剤組成物25mLを添加し、弱水流で洗浄(10分)、脱水(1分)、ためすすぎ(5分)、脱水(1分)で順次行う洗浄操作を行った。なお、水道水の温度は25℃になるように設定した。
洗浄処理後のTシャツを二槽式洗濯機から取り出し、陰干しして12時間乾燥した後、25℃、65%RHの恒温恒湿湿に2日間放置して、これを試験布とした。
別途、非イオン界面活性剤(ラウリルアルコール1モル当たり平均15モルの酸化エチレンを付加させたアルコールエトキシレート)の20質量%水溶液を用いて、上述した洗浄操作と同様にして洗浄処理および乾燥したTシャツを評価対照布として用いた。
専門パネラー5名にて試験布および評価対照布の柔らかさについて官能一対比較を行い、下記評価基準により採点した。
4点:試験布が評価対照布に比べて非常に柔らかい。
3点:試験布が評価対照布に比べてかなり柔らかい。
2点:試験布が評価対照布に比べてやや柔らかい。
1点:試験布と評価対照布の柔らかさは同等である。
専門パネラー5人の採点結果の平均点から、下記評価基準により柔軟性付与効果の評価を行った。結果を表2〜4示す。なお、◎◎、◎、○を合格とする。
◎◎:3.5点以上、◎:2.5点以上3.5点未満、○:1.5点以上2.5点未満、×:1.5点未満。
(再汚染防止性能の評価)
再汚染防止性能の判定布として、肌シャツ(綿100%、B.V.D.社製、「G0134TS」)を5cm角の大きさに裁断したものを5枚用意し、以下の工程に従い洗浄操作を行った。
<洗浄工程>
ラウンドリーテスター(テスター産業社製、「FI-301」)を使用し、ステンレス製試料瓶(500±50mL)に、25℃の3°DH硬水で濃度が0.15質量%になるように調整した液体洗浄剤組成物を200mL入れた。ついで、これに判定布5枚と、湿式人工汚染布(財団法人洗濯科学協会製、オレイン酸28.3質量%、トリオレイン15.6質量%、コレステロールオレート12.2%質量、流動パラフィン2.5質量%、スクアレン2.5質量%、コレステロール1.6質量%、ゼラチン7.0質量%、泥29.8質量%、カーボンブラック0.5質量%)20枚と、肌シャツ(綿100%、B.V.D.社製、「G0134TS」)を3cm角程度に細かく裁断したものを入れ、浴比を10倍に合わせ、40rpm、25℃で25分間洗浄した。
<すすぎ工程>
洗浄工程後の各布を1分脱水した後、25℃の3°DH硬水200mLを入れた試料瓶に戻し、40rpm、25℃で3分間すすいだ。このすすぎ工程を2回繰り返した。
<乾燥工程>
すすぎ工程後の各布を1分脱水した後、判定布のみ取り出し、ろ紙に挟んでアイロンで乾燥した。
<判定>
上記洗浄−すすぎ−乾燥の各工程を3回繰り返し、判定布の反射率について分光式色差計(日本電色工業社製、「SE2000」)を用いて測定し、Z値として算出した。
洗浄操作前の判定布についても同様に反射率を測定し、Z値として算出した。これらの測定値から反射率の差(ΔZ=Z値−Z値)を求めた。5枚の判定布についてΔZを求め、平均値を計算し、下記評価基準にて再汚染防止性能の評価を行った。結果を表2〜4示す。なお、◎◎、◎、○を合格とする。
◎◎:ΔZが6以下。
◎:ΔZが6より大きく、8以下。
○:ΔZが8より大きく、10以下。
△:ΔZが10より大きく、12以下。
×:ΔZが12より大きい。
(液体洗浄剤組成物の粘度の測定)
200mLのビーカー中に液体洗浄剤組成物200mLを入れ、25℃の恒温水槽で1時間調温した。その後、B型粘度計(東機産業株式会社製、「BL型粘度計、No.1ローター」)を用い、回転速度60rpmの条件で10回転した後の液体洗浄剤組成物の粘度の値を読み取った。結果を表2〜4に示す。
Figure 2010209316
Figure 2010209316
Figure 2010209316
表2〜4から明らかなように、各実施例で得られた液体洗浄剤組成物は、高い洗浄力を有していた。また、柔軟性を繊維製品に十分に付与しつつ、再汚染防止性能をも発揮できた。
特に(B)成分と(C)成分の質量比((C)成分/(B)成分)が1.5〜6.0の範囲内である場合、再汚染防止能および柔軟性付与効果に優れていた。また、粘度の上昇を効果的に抑制できた。
一方、(A)成分を含有していない比較例1で得られた液体洗浄剤組成物は、柔軟性付与効果および再汚染防止性能は各実施例と同程度であったが、洗浄力が各実施例に比べて著しく劣っていた。
(B)成分を含有していない比較例2で得られた液体洗浄剤組成物は、洗浄力および再汚染防止性能は各実施例と同程度であったが、柔軟性付与効果が各実施例に比べて劣っていた。
(C)成分を含有していない比較例3で得られた液体洗浄剤組成物は、洗浄力および柔軟性付与効果は各実施例と同程度であったが、再汚染防止性能が各実施例に比べて劣っていた。

Claims (3)

  1. 下記(A)成分と、(B)成分と、(C)成分とを含有することを特徴とする液体洗浄剤組成物。
    (A)成分:ポリオキシアルキレンアルキルエーテルおよび/または脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル。
    (B)成分:長鎖脂肪族アルキルアミンおよび/または長鎖脂肪族アミドアルキルアミン。
    (C)成分:下記一般式(I)で表されるポリオキシアルキレンアルキルアミン。
    Figure 2010209316
    [式(I)中、Rは炭素数8〜22のアルキル基、または炭素数8〜22のアルケニル基であり、AOおよびAOはそれぞれ同一または異なって、アルキレンオキサイドであり、pおよびqはそれぞれAOおよびAOの平均付加モル数を表し、0以上である。]
  2. 前記(C)成分は、前記Rが炭素数16〜20のアルキル基、または炭素数16〜20のアルケニル基であり、前記pおよびqの合計が10〜50であることを特徴とする請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
  3. 前記(A)成分を1〜80質量%、前記(B)成分を0.1〜10質量%、前記(C)成分を1〜50質量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の液体洗浄剤組成物。
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