JP2018059212A - 繊維製品用のテカリ発生抑制剤及び繊維製品のテカリ発生の抑制方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このようなテカリは諸々の原因により発生するが、長期間にわたる着用の場合には同一動作の繰り返しから衣類の特定部分に引張り、押圧、摩擦などが集中的に加えられ、微細な凹凸構造を持つ衣類表面が平板化し、光の反射状態が変化することが主な原因である。このようなテカリは、特にウール地、ウール/ポリエステル混紡地等からなる織物の衣類に発生しやすい。
また、特許文献2には、特定のヒドロキシアルキルホスフィンを作用させることを含むテカリ除去方法が開示されている。
また、特許文献2の技術を用いた場合、アルキルホスフィンは取扱いが難しく、テカリ除去を家庭で手軽におこなう事は困難であった。
そこで、本発明は、繊維製品のテカリの発生を簡便に抑制できる繊維製品用のテカリ発生抑制剤を目的とする。
[1]アルキルアミドアミン(A)を含有する繊維製品用のテカリ発生抑制剤。
[2]アルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位の双方もしくはいずれか一方を含有し、かつ(ポリ)オキシアルキレン単位を含有する水溶性ポリマー(B)並びにシリコーン(C)から選ばれる1種以上を含有する、[1]に記載の繊維製品用のテカリ発生抑制剤。
[3][1]または[2]に記載の繊維製品用のテカリ発生抑制剤を含む処理液に、繊維製品を浸漬する工程を有する、繊維製品のテカリ発生の抑制方法。
本発明の繊維製品用のテカリ発生抑制剤(以下、単に抑制剤ということがある。)は、(A)成分を含有する。
また、抑制剤は、(B)成分を含有してもよく、(C)成分を含有してもよい。さらに、(B)成分及び(C)成分の両方を含有してもよい。
抑制剤の剤形は、特に限定されず、液体であってもよいし、紛体などの固体であってもよく、製造しやすさと使用しやすさとの観点から液体が好ましい。
なお、本明細書において、抑制剤を水に溶解した液体を処理液という。
(A)成分は、アルキルアミドアミンである。
抑制剤は、(A)成分を含有することで、繊維に吸着して摩擦を低減させ、着用などの押圧によるテカリの発生をより良好に抑制することができる。
抑制剤が液体の場合、(A)成分の含有量は、抑制剤の総質量に対して0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。(A)成分の含有量が、0.1質量%以上で繊維製品のテカリの発生をより良好に抑制し、10質量%以下で抑制剤の液安定性を良好にできる。
R10は、飽和炭化水素基でもよく、不飽和炭化水素基でもよい。
R11は、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である。R11の炭素数は、2〜3が好ましい。上記範囲内であれば、繊維製品のテカリの発生をより良好に抑制し、かつ抑制剤の液安定性を良好にできる。
R12及びR13は、それぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のヒドロキシアルキル基、又はオキシエチレン基の平均繰り返し数が1〜25の(ポリ)オキシエチレン基である。
(a1)成分の塩としては、(a1)成分を酸で中和した酸塩等が挙げられる。中和に用いられる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、クエン酸、ポリアクリル酸、パラトルエンスルホン酸、クメンスルホン酸等が挙げられる。これらの酸は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
上述の(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
脂肪酸又は脂肪酸誘導体(脂肪酸低級アルキルエステル、動物性油脂もしくは植物性油脂等)と、ジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンとを縮合反応させ、その後、未反応のジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンを減圧又は窒素ブローにて留去することにより脂肪族アミドアルキル3級アミンを製造できる。
ここで、脂肪酸又は脂肪酸誘導体としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、とうもろこし油脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸等の植物油又は動物油脂肪酸や、これらのメチルエステル、エチルエステル、グリセライド等が挙げられ、中でも、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等が好ましい。これら脂肪酸又は脂肪酸誘導体は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
ジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンとしては、例えば、ジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン等が挙げられ、中でも、ジメチルアミノプロピルアミンが好ましい。
(B)成分は、アルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位の双方もしくは、いずれか一方を含有し、かつ(ポリ)オキシアルキレン単位を含有する水溶性ポリマーである。抑制剤は、(B)成分を含有することで、繊維をコーティングし、摩擦を低減することができるため、繊維製品のテカリの発生をより良好に抑制することができる。
抑制剤が液体の場合、(B)成分の含有量は、抑制剤の総質量に対して0.05〜10質量%であり、0.05〜5質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。(B)成分の含有量が、0.05質量%以上で繊維製品のテカリの発生をより良好に抑制し、10質量%以下で抑制剤の液安定性を良好にできる。
なお、「水溶性」とは、1000gの水(40℃)に10gの試料を加え、12時間、スターラー(太さ:8mm、長さ50mm)で攪拌(200rpm)した場合に、溶解するものをいう。
(b1)単位は、アルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位の双方もしくはいずれか一方である。
アルキレンテレフタレート単位は、下記一般式(b1−1)で表され、アルキレンイソフタレート単位は、下記一般式(b1−2)で表される。
アルキレンテレフタレート単位としては、例えば、エチレンテレフタレート単位、n−プロピレンテレフタレート単位、イソプロピレンテレフタレート単位、n−ブチレンテレフタレート単位、イソブチレンテレフタレート単位、sec−ブチレンテレフタレート単位、tert−ブチレンテレフタレート単位等が挙げられ、中でも、n−プロピレンテレフタレート単位、イソプロピレンテレフタレート単位が好ましく、イソプロピレンテレフタレート単位がより好ましい。
(B)成分は、これらのアルキレンテレフタレート単位を1種単独で有してもよいし、2種以上を有してもよい。
アルキレンイソフタレート単位としては、例えば、エチレンイソフタレート単位、n−プロピレンテレフタレート単位、イソプロピレンテレフタレート単位、n−ブチレンイソフタレート単位、sec−ブチレンイソフタレート単位、tert−ブチレンイソフタレート単位等が挙げられ、中でもn−プロピレンテレフタレート単位、イソプロピレンテレフタレート単位が好ましく、イソプロピレンテレフタレート単位がより好ましい。
(B)成分は、これらのアルキレンイソフタレート単位を1種単独で有してもよいし、2種以上を有してもよい。
(b2)単位は、下記一般式(b2−1)で表され、モノオキシアルキレン単位とポリオキシアルキレン単位との総称である。
uは、1以上の数である。uが1の場合、(b2)単位はオキシアルキレン単位であり、uが2以上の場合、(b2)単位はポリオキシアルキレン単位である。
uは、1〜100が好ましく、1〜80がより好ましく、1〜50がさらに好ましい。
(B)成分は、これらの(b2)単位を1種単独で有してもよいし、2種以上を有してもよい。
(B)成分は、(b1)単位及び(b2)単位以外の単位(例えば、重合開始剤、重合停止剤等に由来する単位、その他、(b1)単位又は(b2)単位と重合可能な単位)を含んでいてもよい。ただし、(B)成分における(b1)単位と(b2)単位との合計は80モル%以上が好ましく、90モル%以上がより好ましい。
R4及びR5はそれぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基である。
x1は、構成単位の平均繰り返し数を表す0〜10の数であり、0.5〜5が好ましく、0.5〜2.5がより好ましい。上記上限値以下であれば、水への溶解性がより高まり、繊維製品の品位低下をより良好に防げる。
y1は、(R4O)の平均繰り返し数を表す数であり、それぞれ独立して1〜100が好ましく、1〜80がより好ましく、1〜50がさらに好ましく、10〜50が特に好ましく、20〜30が最も好ましい。上記範囲内であれば、水への溶解性がより高まり、繊維製品の品位低下をより良好に防げる。
(B1)式中、x1とy1との比率(x1:y1)は、1:5〜1:20が好ましく、1:8〜1:18がより好ましい。x1:y1が上記範囲内であれば、繊維製品の品位低下をより良好に防げ、かつ水に対する溶解性を高められる。
R6及びR7はそれぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基である。
x2は、構成単位の平均繰り返し数を表す0〜10の数であり、0.5〜5が好ましく、0.5〜2.5がより好ましい。上記上限値以下であれば、水への溶解性がより高まり、繊維製品の品位低下をより良好に防げる。
y2は、(R6O)の平均繰り返し数を表す数であり、それぞれ独立して1〜100が好ましく、1〜80がより好ましく、1〜50がさらに好ましく、10〜50が特に好ましく、20〜30が最も好ましい。上記範囲内であれば、水への溶解性がより高まり、繊維製品の品位低下をより良好に防げる。
(B2)式中、x2とy2との比率(x2:y2)は、1:5〜1:20が好ましく、1:8〜1:18がより好ましい。x2:y2が上記範囲内であれば、繊維製品の品位低下をより良好に防げ、かつ水に対する溶解性を高められる。
質量平均分子量の下限値は、800以上がより好ましく、1000以上がさらに好ましい。
質量平均分子量の上限値は、9000以下がより好ましく、8000以下がさらに好ましい。
従って、(B)成分の質量平均分子量は、800〜9000がより好ましく、1000〜8000がさらに好ましい。
(B)成分としては、TexCare SRN−100(商品名、クラリアントジャパン株式会社製、質量平均分子量:2000〜3000)や、TexCare SRN−300(商品名、クラリアントジャパン株式会社製、質量平均分子量:7000)、Repel−O−Tex Crystal(商品名、ローディア社製、質量平均分子量:未定)、Repel−O−Tex QCL(商品名、ローディア社製、質量平均分子量:未定)等が挙げられる。これらの中では、水への溶解性が高く、保存後の洗浄性能の低下が少ないTexCare SRN−100が好ましい。特に好ましくは、TexCare SRN−100の70質量%水溶液であり、TexCare SRN−170C(商品名、クラリアントジャパン株式会社製)が挙げられる。
(C)成分は、シリコーン化合物である。抑制剤は、(C)成分を含有することで、繊維製品に滑らかさを付与し、繊維製品のテカリの発生をより良好に抑制することができる。
抑制剤が液体の場合、(C)成分の含有量は、抑制剤の総質量に対して0.01〜5質量%であり、0.1〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。(C)成分の含有量が、0.01質量%以上で繊維製品のテカリの発生をより良好に抑制し、5質量%以下で抑制剤の液安定性を良好にできる。
これらの(C)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
SILWET FZ−F1−009−54、ABN SILWET FZ−2222(いずれも商品名)等が挙げられる。中でも、繊維製品のテカリの発生をより良好に抑制し、抑制剤の外観安定性をより高める観点から、下記(c1)式で示されるポリエーテル変性シリコーン((c1)成分ということがある)が好ましい。
これらの(c1)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
アミノポリエーテルシリコーン化合物とは、少なくとも一つのアミノ変性基ならびにポリエーテル変性基を構造内に有するシリコーンである。より具体的には、アミノ基により変性された側鎖もしくは末端の内の少なくとも一つと、ポリエーテル基により変性された側鎖もしくは末端と、を構造内に併せ持つシリコーン化合物である。なかでも、変性された側鎖を有するシリコーンが好ましい。
アミノポリエーテルシリコーンの市販品としては、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社製の「BY16−878」、「BY16−891」、「BY16−893」、「FV2090−01」、「SILSTYLE104」等、信越化学工業株式会社製の「KF−877」、「KF−889」、「X−22−3939A」等、旭化成ワッカーシリコーン株式会社製の「WetSoft(登録商標)CTA」、「WetSoft AE200」、「WetSoft NE810」、「WetSoft NE820」、「WetSoft WP201」等が挙げられる。このうち、テカリ抑制効果の観点から、「BY16−893」が特に好ましい。
本発明の繊維製品用のテカリ発生抑制剤は、(A)〜(C)成分以外に、任意界面活性剤((D)成分、(E)成分等)、分散媒、有機溶媒、安定化剤、金属イオン捕捉剤、酸化防止剤、防腐剤、安定性向上剤、酵素、着香剤、着色剤、乳濁剤、天然エキス、pH調整剤等の任意成分を含有してもよい。
(D)成分は、ノニオン界面活性剤である。抑制剤は、(D)成分を含有することで、テカリの発生をより良好に抑制することができる。
(D)成分としては、特に限定されず、例えば、脂肪酸アルキルエステル、高級アルコール、アルキルフェノール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アルキルエステル又は高級アミン等のアルキレンオキシド付加体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキルアミンオキシド、アルケニルアミンオキシド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキシド付加体、糖脂肪酸エステル、N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグルコシド等が挙げられる。中でも、下記一般式(d1)で表されるポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤(以下、(d1)成分ということがある。)が好ましい。
R25の炭素数は8〜22であり、好ましくは10〜18である。炭素数が上記範囲内であれば、洗浄力をより高められる。
R25は、不飽和結合を有していてもよいし、有していなくてもよい。
R25としては、アルキル基又はアルケニル基が好ましい。
R25は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。
R25としては、1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等に由来する炭化水素基が挙げられる。
R26がアルキル基である場合、R26の炭素数は1〜3が好ましい。
R26がアルケニル基である場合、R26の炭素数は2〜3が好ましい。
(d1)式中、X3が−O−の場合、(d1)成分は、アルキルエーテル型ノニオン界面活性剤である。
X3が−O−の場合、洗浄力向上の観点から、R26は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数10〜20のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素数10〜20のアルケニル基が好ましく、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数10〜18のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素数10〜18のアルケニル基がより好ましい。X3が−O−の場合、R26は水素原子が好ましい。
(d1)式中、X3が−COO−の場合、(d1)成分は脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤である。X3が−COO−の場合、洗浄力向上の観点から、R26は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数9〜21のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素数9〜21のアルケニル基が好ましく、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数11〜17のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素数11〜17のアルケニル基がより好ましい。X3が−COO−の場合、R26は、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。
nは、EOの平均繰り返し数(即ち、エチレンオキシドの平均付加モル数)を表す3〜20の数であり、5〜18の数が好ましい。nが上記上限値超では、HLB値が高くなりすぎて、洗浄力が低下する傾向にある。nが上記下限値未満では、(d1)成分自体の原料臭気が劣化しやすくなる傾向にある。
mは、POの平均繰り返し数(即ち、プロピレンオキシドの平均付加モル数)を表す0〜6の数であり、0〜3の数が好ましい。mが上記上限値超では、抑制剤の高温下での保存安定性が低下する傾向にある。
EOとPOとは混在して配列してもよく、EOとPOとは、ランダム状に付加していてもよく、ブロック状に付加していてもよい。
EO又はPOの繰り返し数の分布は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の一般的なアルカリ触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを原料(1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等)に付加させた際には、比較的広い分布となる傾向にある。
EO又はPOの繰り返し数の分布は、例えば、特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを原料に付加させた際には、比較的狭い分布となる傾向にある。
(E)成分は、アニオン界面活性剤である。抑制剤は、(E)成分を含有することで、優れた洗浄力を発揮する。
(E)成分としては、公知のアニオン界面活性剤の中から適宜選択される。
好ましい(E)成分としては、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、α−オレフィンスルホン酸塩、直鎖又は分岐鎖のアルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル基を有するアルカンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、高級脂肪酸塩等が挙げられる。これらのアニオン界面活性剤における塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩としては、直鎖アルキル基の炭素数が8〜16のものが好ましく、炭素数10〜14のものがより好ましい。
α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、アルキル基の炭素数が10〜20のものが好ましい。
アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は炭素数10〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基を有し、オキシエチレン基一部がオキシプロピレン基であってもよい、平均1〜5モルのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好ましい。
アルカンスルホン酸塩としては、アルキル基の炭素数が10〜20のものが好ましく、14〜17のものがより好ましい。中でも、該アルキル基が2級アルキル基であるもの(即ち、2級アルカンスルホン酸塩)がさらに好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、脂肪酸残基の炭素数が10〜20のものが好ましい。
高級脂肪酸塩としては、炭素数10〜18のものが好ましい。
これらの(E)成分の中でも、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、及び高級脂肪酸塩から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
これらの(E)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
≪カチオン界面活性剤≫
カチオン界面活性剤の例としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩のカチオン界面活性剤等が挙げられる。
両性界面活性剤の例としては、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
抑制剤は、分散媒として水を含有してもよい。分散媒の含有量は、例えば、抑制剤の総質量に対して25〜85質量%とされる。
本発明の抑制剤は、有機溶媒(以下、(F)成分ともいう)を含むことができる。例えば、炭素数2〜4の一価アルコール、炭素数2〜4の多価アルコール及び下記式(f−1)で表されるグリコールエーテル系溶剤、下記式(f−2)で表される溶剤からなる群から選択される溶剤である。
R31−(OR32)mOH ・・・(f−1)
[式中、R31は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基であり、R32は炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは平均付加モル数を表し1〜5である。]
CH3OCR33(CH3)CHR34CHR35OR36 ・・・(f−2)
[式中R33〜R35は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、R36は水素原子又はアセチル基である。]
炭素数2〜4の1価アルコールとしては、たとえば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等が挙げられる。
炭素数2〜4の多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
前記式(f−1)で表されるグリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
前記式(f−2)で表される溶剤としては、3−メトキシメタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシ−3−エチルブタノール、3−メトキシ−3−プロピルブタノール、3−メトキシ−2−メチルブタノール、3−メトキシ−2−エチルブタノール、3−メトキシ−2−プロピルブタノール、3−メトキシ−1−メチルブタノール、3−メトキシ−1−エチルブタノール、3−メトキシ−1−プロピルブタノール、3−メトキシブチルアセテート、3−メトキ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシ−3−エチルブチルアセテート、3−メトキシ−3−プロピルブチルアセテート、3−メトキシ−2−メチルブチルアセテート、3−メトキシ−2−エチルブチルアセテート、3−メトキシ−2−プロピルブチルアセテート、3−メトキシ−1−メチルブチルアセテート、3−メトキシ−1−エチルブチルアセテート、3−メトキシ−1−プロピルブチルアセテート等が挙げられる。
これらのなかでも、抑制剤としての流動性、臭気の穏やかな点や原料の入手のしやすさから、エタノール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシ−3−メチルブタノールが好ましい。
これらの(F)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
溶剤の含有量は、抑制剤の総質量に対して0.5〜25質量%が好ましく、1〜23質量%がより好ましく、1.5〜20質量%がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、抑制剤の液流動性が良好となり、ゲル化せず、使用性が高まる。上記上限値超としても、それに見合う液流動性の改善効果は見られず、経済的にも不利になる。
本発明の抑制剤は、安定化剤を含有してもよい。安定化剤は、抑制剤が液体である場合、抑制剤の液安定性をより高めるために用いられる。安定化剤としては、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、平均分子量約200〜5000のポリエチレングリコール等のグリコール類、パラトルエンスルホン酸、クメンスルホン酸塩、安息香酸塩(防腐剤としての効果もある)、尿素等、いわゆる減粘剤又は可溶化剤が挙げられる。
安定化剤の含有量は、例えば、抑制剤の総質量に対して0.01〜15質量%が好ましい。
抑制剤は、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸等の金属イオン捕捉剤を、例えば、抑制剤の総質量に対して0.1〜20質量%含有できる。
抑制剤は、ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤を、例えば、抑制剤の総質量に対して0.01〜2質量%含有できる。
≪防腐剤≫
防腐剤としては、ダウ・ケミカル社製「ケーソンCG」(商品名)、ソー・ジャパン社製「アクチサイドMBS」(商品名)、クラリアント社製「NIPACIDE BIT 20」(商品名)等が挙げられる。防腐剤は、例えば、抑制剤の総質量に対して0.001〜1質量%含有できる。
酵素としては、例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ等が挙げられる。
プロテアーゼとしては、プロテアーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Savinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L、ジェネンコア社から入手できる商品名Purafect L、Purafect OX,Properase L等が挙げられる。
アミラーゼとしては、アミラーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Termamyl 300L、Termamyl Ultra 300L、Duramyl 300L、Stainzyme 12L、Stainzyme Plus 12L、ジェネンコア社から入手できる商品名Maxamyl、天野製薬株式会社から入手できる商品名プルラナーゼアマノ、生化学工業株式会社から入手できる商品名DB−250等が挙げられる。
リパーゼとしては、リパーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Lipex 100L、Lipolase 100L等が挙げられる。
セルラーゼとしては、セルラーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Endolase 5000L、Celluzyme 0.4L、Carzyme 4500L、Carzyme Premium4500L等が挙げられる。
マンナナーゼとしては、マンナナーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Mannaway 4L等が挙げられる。
酵素は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。酵素の含有量は、例えば、抑制剤の総質量に対して0.1〜3質量%が好ましい。
抑制剤は、着香剤を含有してもよい。着香剤としては、例えば、特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A〜Dや、特開2009−108248号公報に記載の香料a〜d等が挙げられる。
着香剤の含有量は、例えば、抑制剤の総質量に対して0.1〜1質量%が好ましい。
抑制剤は、着色剤を含有してもよい。着色剤としては、アシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料が挙げられる。
着色剤の含有量は、例えば、抑制剤の総質量に対して0.00005〜0.005質量%が好ましい。
抑制剤は、乳濁剤を含有してもよい。乳濁剤としては、ポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルション等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルションが好適に用いられる。エマルションの乳濁剤としては、ポリスチレンエマルション(商品名:サイビノールRPX−196 PE−3、固形分40質量%、サイデン化学株式会社製)等が挙げられる。
乳濁剤の含有量は、例えば、抑制剤の総質量に対して0.01〜0.5質量%が好ましい。
抑制剤は、天然エキスを含有してもよい。天然エキスとしては、イヌエンジュ、ウワウルシ、エキナセア、コガネバナ、キハダ、オウレン、オールスパイス、オレガノ、エンジュ、カミツレ、スイカズラ、クララ、ケイガイ、ケイ、ゲッケイジュ、ホオノキ、ゴボウ、コンフリー、ジャショウ、ワレモコウ、シャクヤク、ショウガ、セイタカアワダチソウ、セイヨウニワトコ、セージ、ヤドリギ、ホソバオケラ、タイム、ハナスゲ、チョウジ、ウンシュウミカン、ティーツリー、バーベリー、ドクダミ、ナンテン、ニュウコウ、ヨロイグサ、シロガヤ、ボウフウ、オランダヒユ、ホップ、ホンシタン、マウンテングレープ、ムラサキタガヤサン、セイヨウヤマハッカ、ヒオウギ、ヤマジソ、ユーカリ、ラベンダー、ローズ、ローズマリー、バラン、スギ、ギレアドバルサムノキ、ハクセン、ホウキギ、ミチヤナギ、ジンギョウ、フウ、ツリガネニンジン、ヤマビシ、ヤブガラシ、カンゾウ、セイヨウオトギリソウ等の植物エキス等が挙げられる。
天然エキスの含有量は、例えば、抑制剤の総質量に対して0〜0.5質量%が好ましい。
pH調整剤としては、例えば、硫酸、塩酸等の酸性化合物;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物が挙げられる。抑制剤の経時安定性を高める観点から、pH調整剤としては、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミンが好ましく、硫酸、水酸化ナトリウムがより好ましい。
これらのpH調整剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
ただし、上述した各成分のみで抑制剤が所望のpHとなる場合は、pH調整剤を用いなくてもよい。
抑制剤は、洗浄力向上や安定性向上等を目的として、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチル−ジエタノールアミン、N,N−ジメチルモノエタノールアミン等のアルカノールアミン等のアルカリビルダー、ハイドロトロープ剤、蛍光剤、移染防止剤、再汚染防止剤(例えばマレイン酸とオレフィン系モノマーとの共重合体、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等)等、その他の任意成分を含有できる。
なお、(A)〜(F)成分及び他の任意成分の合計は、100質量%を超えない。
本発明の繊維製品のテカリ発生の抑制方法は、処理液に繊維製品を浸漬する工程を有する、繊維製品のテカリ発生の抑制方法である。
具体的には、例えば、次の(1)、(2)の方法が挙げられる。
方法(1):
抑制剤を水(または温水)に溶解して処理液を調製し、処理液に繊維製品を浸漬する。
抑制剤は、各成分が一体となった液体又は紛体を水に分散したものを用いてもよく、各成分を各々水に分散したものを用いてもよい。
方法(2):
抑制剤と衣料用洗剤、または抑制剤を含有する衣料用洗剤組成物を水に分散して処理液を調製し、その処理液で繊維製品を洗濯する。
なお、繊維製品は特に限定されないが、例えば、ウールなどの毛素材含有衣料、ウール/ポリエステル混紡地、ポリエステルなどの化学繊維等の衣類などが挙げられる。
また、本発明の繊維製品のテカリ発生の抑制方法は、一般的な洗濯方法を用いることができ、手洗いでもよいし、洗濯機を用いてもよい。
洗濯機を用いる場合、処理条件はメーカー、機種により名称が異なるが、「ソフトコース」、「ドライコース」、「手洗いコース」、「おうちクリーニング」等の弱水流コースに設定しての処理が好ましい。
本発明の抑制剤と衣料用洗剤を水に分散する場合、衣料用洗剤は、粉剤形でも液剤形でもよく、繊維製品に対し(A)成分が0.001〜0.2owf%(繊維衣類の単位重量当たりに吸着した(A)成分の量)吸着することが好ましい。
また、好ましい処理濃度としては、手洗いの場合、処理液中の(A)成分の濃度は、2.5〜250ppm(質量基準、以下同じ)が好ましく、12.5〜125ppmがより好ましい。
洗濯機を用いる場合は、処理液中の(A)成分の濃度は、1.3〜133.3ppmが好ましく、6.7〜66.7ppmがより好ましい。いずれの場合も、処理液中の(A)成分の濃度は、1.3〜250ppmが好ましく、6.7〜125ppmがより好ましい。
洗濯機を用いる場合は、0.7〜133.3ppmが好ましく、0.7〜66.7ppmがより好ましく、1.3〜66.7ppmがさらに好ましい。
いずれの場合も、処理液中の(B)成分の濃度は、0.7〜250ppmが好ましく、0.7〜125ppmがより好ましく、1.3〜125ppmがさらに好ましい。
洗濯機を用いる場合は、0.1〜66.7ppmが好ましく、1.3〜66.7ppmがより好ましく、1.3〜40.0ppmがさらに好ましい。
いずれの場合も、処理液中の(C)成分の濃度は、0.1〜125ppmが好ましく、1.3〜125ppmがより好ましく、1.3〜75ppmがさらに好ましい。
また、(A)成分/(C)成分で表される質量比(以下、A/C比ということがある)は、0.3〜15が好ましく、2〜5がより好ましい。上記範囲内であれば、優れたテカリ抑制効果が得られる。
これらのような効果は、(A)成分と(B)成分または(C)成分とが複合体を形成し、(A)成分が繊維製品により吸着しやすくなるためと考えられる。
本実施例において使用した原料は下記の[使用原料]に示す通りである。
<(A)成分>
リポミンAPA168−65E(商品名、脂肪酸(C16/C18)ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸/パルミチン酸の質量比=7/3、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)。
TexCare SRN−170C(商品名、クラリアントジャパン社製、質量平均分子量=2000〜3000、pH(20℃の5質量%水溶液)=4、粘度(20℃)=300mPa・s)。TexCare SRN−170Cは、TexCare SRN−100(商品名、クラリアントジャパン社製、質量平均分子量=2000〜3000)の70質量%水溶液である。TexCare SRN−100は、(B1)式で表される化合物に相当する。
・C−1:ポリエーテル変性シリコーン:CF1188N(商品名、東レ・ダウコーニング株式会社製)。
・C−2:アミノポリエーテル変性シリコーン:BY−893(商品名、東レ・ダウコーニング株式会社製)。
((D)成分)
・D−1:Lutensol TO−7(商品名、C13H27O(CH2CH2O)7H(分岐型アルコールの平均エチレンオキシド7モル付加物)、BASF社製)。
・D−2:天然アルコールCO−1270(商品名、プロクター・アンド・ギャンブル社製)に対して、平均12モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。下記の合成方法により合成されたもの。
天然アルコールCO−1270を224.4gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器中に仕込み、容器内を窒素置換した。次に温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、容器内を160℃まで昇温して反応液を得た。次いで、反応液を攪拌しながらエチレンオキシド(ガス状)610.2gを、反応液中に徐々に加えた。この時、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら、エチレンオキシドを吹き込み管で加えた。
エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。
次に、温度を100℃以下に冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、D−2を得た。
・E−1:ライポンLH−200(商品名、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)、炭素数10〜14、平均分子量322、ライオン株式会社製)。
・E−2:ヤシ脂肪酸:椰子脂肪酸(商品名)、日油株式会社製。
各成分の末尾の数値は、各例の処理液中の含有量である。
安息香酸ナトリウム・・・・・0.5質量%。
クエン酸・・・・・・・・・・0.13質量%。
95質量%エタノール・・・・5.0質量%。
ポリエチレングリコール・・・1.5質量%。
イソチアゾロン液・・・・・・0.01質量%。
香料・・・・・・・・・・・・0.3質量%。
水酸化ナトリウム・・・・・・pH7.3とする。
水・・・・・・・・・・・・・バランス(処理液を100質量%とするための量)。
各成分の末尾の数値は、各例の処理液中の含有量である。
安息香酸ナトリウム・・・・・0.5質量%。
クエン酸・・・・・・・・・・0.13質量%。
95質量%エタノール・・・・5.0質量%。
ポリエチレングリコール・・・1.5質量%。
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン・・・・・・0.02質量%。
香料・・・・・・・・・・・・0.3質量%。
水酸化ナトリウム・・・・・・pH7.3とする。
水・・・・・・・・・・・・・バランス(処理液を100質量%とするための量)。
・安息香酸ナトリウム:安息香酸ナトリウム(商品名)、東亞合成化学株式会社製。
・クエン酸:液体クエン酸(商品名)、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製。
・95質量%エタノール:特定アルコール95度合成(商品名)、日本アルコール販売株式会社製。
・ポリエチレングリコール:PEG#1000−L60(商品名)、ライオン株式会社製。
・イソチアゾロン液:ケーソンCG(5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン/マグネシウム塩/水混合液)、ダウ・ケミカル社製。
・1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:NIPACIDE BIT 20(商品名)クラリアントジャパン株式会社製。
・香料:特開2009−108248号公報に記載の香料a。
・水酸化ナトリウム:鶴見曹達株式会社製。
・水:イオン交換水。
各例の抑制剤について、下記の手順でテカリ度合いを評価した。
(評価布)
黒無地のスラックス(ウォッシャブルタイプ、ウール/ポリエステル=50/50、株式会社AOKIより購入)。
評価布(スラックス)をすそ部からウエスト部方向に2回折りたたみ、市販の洗濯ネットに入れた。これを全自動洗濯機(Haier社製、JW−K33F)の底部に置いた。各例の抑制剤40gを30Lの水に投入して処理液とし、この処理液を用いて洗濯した(ソフトコース、水道水使用、水温約20℃)。洗濯終了後、洗濯ネットから評価布を取り出し、ハンガー(輪状のプラスチック部に複数の洗濯バサミがついているもの)にウエスト部が筒状になるようにして、室温で乾燥させた。
上記の洗濯処理を施した評価布の脚部分を直径約18cmの円状に切り抜き、マーチンデール摩耗試験機(James Heal社製、909Maxi−Martindale)のピリングテーブル部に装着し、上部のホルダガイド板を動かすことで評価布を摩耗(試験荷重12kPa、試験回転数47.5±2.5rpm、2000回転)し、テカリを発生させた。
上記方法で作成した評価布に対し、下記の基準でテカリの少なさを目視にて評価した。
◎、○を良好であるとした。
5点:テカリが全く気にならない。
4点:テカリが気にならない。
3点:どちらともいえない。
2点:テカリが気になる。
1点:テカリが非常に気になる。
5人のパネラーの採点結果の平均値から、下記基準によりテカリ度合いを評価した。
◎:4点以上。
○:3.5点以上4点未満。
△:3点以上3.5点未満。
×:3点未満。
表1の組成に従って、各成分を水に溶解して各例の抑制剤を得た。この抑制剤を用いて、上記の評価方法によりテカリ度合いを評価した。結果を表1に示す。
なお、表中の含有量の単位は「質量%」であり、純分換算量を示す。
一方、(A)成分、(B)成分、(C)成分のいずれも含有しない比較例1、(B)成分のみ含有する比較例2、(C)成分のみ含有する比較例3は、テカリ度合いが、すべて「×」であった。
Claims (3)
- アルキルアミドアミン(A)を含有する繊維製品用のテカリ発生抑制剤。
- アルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位の双方もしくはいずれか一方を含有し、かつ(ポリ)オキシアルキレン単位を含有する水溶性ポリマー(B)並びにシリコーン化合物(C)から選ばれる1種以上を含有する、請求項1に記載の繊維製品用のテカリ発生抑制剤。
- 請求項1または2に記載の繊維製品用のテカリ発生抑制剤を含む処理液に、繊維製品を浸漬する工程を有する、繊維製品のテカリ発生の抑制方法。
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