JP2010203556A - 車両用自動変速装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
パーキングブレーキの解除時に車輪側からのトルクがワンウェイクラッチに伝達されるのを回避してワンウェイクラッチの耐久性を向上できる車両用自動変速装置を提供する。
【解決手段】
車両停止後の発進時に、パーキングギヤの解除後の所定時間Tに、キャリア4cをブレーキB2で固定し、その後前記ブレーキB2を解除して走行段を形成する。
【選択図】図4
パーキングブレーキの解除時に車輪側からのトルクがワンウェイクラッチに伝達されるのを回避してワンウェイクラッチの耐久性を向上できる車両用自動変速装置を提供する。
【解決手段】
車両停止後の発進時に、パーキングギヤの解除後の所定時間Tに、キャリア4cをブレーキB2で固定し、その後前記ブレーキB2を解除して走行段を形成する。
【選択図】図4
Description
本発明は、車両用自動変速装置に関し、詳細にはワンウェイクラッチの耐久性の改善に関する。
例えば坂道に停車してパーキングレンジとした状態から、パーキングブレーキを解除して発進する際に、車輪側から残留トルクが遊星ギヤ機構側に入力するといった問題がある。この残留トルクによるショックや大きな音の発生を回避するものとして、特許文献1に記載のものがある。これは、パーキングブレーキ解除指令が出されると、遊星ギヤ機構を前進状態又は後進状態に制御することにより、前進方向又は後進方向のトルクを入力側から発生させるように構成されている。
前記特許文献に記載された従来装置の場合、例えば前進段を構成してトルクを発生する方法であるため、時間が掛かると共に、シフトショックが発生する可能性がある。
また、前記遊星ギヤ機構のキャリアと変速機ケースとの間にワンウェイクラッチを配設したタイプの自動変速装置を備える場合がある。この種の自動変速装置では、特に登坂路にて車両を停止してパーキングレンジとした後に、パーキングブレーキを解除すると、車輪側からのトルクがキャリアを介してワンウェイクラッチに入力され、ワンウェイクラッチの耐久性が低下するという問題が懸念される。
本発明は、パーキングブレーキの解除時に車輪側からのトルクがワンウェイクラッチに伝達されるのを回避してワンウェイクラッチの耐久性を向上できる車両用自動変速装置を提供することを課題としている。
請求項1の発明は、遊星ギヤ機構の出力側に設けられたパーキングギヤと、遊星ギヤ機構の各要素を作動油圧の供給制御により締結あるいは解除することで所望の変速段を構成する油圧制御装置と、前記遊星ギヤ機構のキャリアと変速機ケースとの間に設けられ、キャリアの正方向回転のみを許容するワンウェイクラッチ及び前記キャリアを固定するブレーキとを備えた車両用自動変速装置において、前記油圧制御装置は、車両停止後の発進時に、前記パーキングギヤの解除後の所定時間、前記キャリアを前記ブレーキで固定し、その後前記ブレーキを解除して走行段を形成する発進時制御を行うことを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用自動変速装置において、登坂路の判定手段を有し、登坂路での車両停止後の発進時にのみ前記発進時制御を行うことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、前記油圧制御装置により、車両停止後の発進時には、前記パーキングギヤの解除後の所定時間、前記キャリアを前記ブレーキで固定し、その後前記ブレーキを解除して走行段を形成するので、車輪側からの残留トルクがキャリアからワンウェイクラッチに伝達されるのを回避でき、ワンウェイクラッチの耐久性を向上できる。
請求項2の発明によれば、登坂路での車両停止後の発進時にのみキャリアをブレーキで固定する発進時制御を行うので、つまり残留トルクが過大となる場合のみブレーキを締結するので、ブレーキの使用頻度を低減でき、ブレーキの耐久性を向上できる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に沿って説明する。
図1ないし図4は本発明の一実施形態に係る自動車用自動変速装置を説明するための図である。図において、30は本実施形態に係る自動変速装置である。該自動変速装置30は、エンジン動力が伝達されるトルクコンバータ1と、該トルクコンバータ1を介してエンジン動力が入力される入力軸2と、3組の多板クラッチC1〜C3と、2組の多板ブレーキB1,B2と、1組のワンウェイクラッチFと、遊星ギヤ機構4と、減速ギヤ対5a,5bと、出力軸7と、差動機構8等を備えている。
前記遊星ギヤ機構4は、中間軸3と、フォワードサンギヤ4aと、リヤサンギヤ4bと、キャリア4cと、該キャリア4cに支持されたロングピニオンギヤ4d及びショートピニオンギヤ4eと、リングギヤ4fとを有する。
前記中間軸3は多板クラッチC3を介して前記入力軸2に連結されている。前記リヤサンギヤ4bは前記中間軸3回りに回転自在に配置され、多板クラッチC2を介して前記入力軸2に連結されている。また前記フォワードサンギヤ4aは、前記リヤサンギヤ4b回りに回転自在に配置され、多板クラッチC1を介して前記入力軸2に連結され、前記多板ブレーキB1を介して変速機ケース6に連結されている。また前記ロングピニオンギヤ4dは前記フォワードサンギヤ4aに噛合するとともに前記リングギヤ4fに噛合している。また、前記ショートピニオンギヤ4eは前記リヤサンギヤ4bに噛合している。
そして前記キャリア4cは、前記中間軸3に接続され、前記多板ブレーキB2を介して変速機ケース6に連結されている。また前記ワンウェイクラッチFは、前記キャリア4cと前記変速機ケース6との間に配置され、前記キャリア4cの前記入力軸2と同方向の回転のみを許容する。
また前記減速ギヤ5aには、パーキングギヤ5cが形成されている。そして運転者が、シフトレバーをパーキングレンジに回動させると、前記パーキングギヤ5cに、変速機ケース6側に設けられたロック爪が係合し、パーキングブレーキ状態となる。
図2は、前記自動変速装置30に用いられる油圧制御装置40の一例を示す。この油圧制御装置40により、前記クラッチC1,C2,C3、ブレーキB1,B2を、作動油の供給制御により締結あるいは解除するとともに、前記ワンウェイクラッチFの作動により、前進4段、後退1段の変速段が実現されている。
前記油圧制御装置40は、オイルポンプ10、レギュレータバルブ11、マニュアルバルブ12、ソレノイドモジュレータバルブ13、シーケンスバルブ15、B1圧制御バルブ17、C2圧制御バルブ18、C3圧制御バルブ20、B2圧制御バルブ21、第1〜第4ソレノイドバルブ22〜25等で構成されている。
前記第1ソレノイドバルブ22はB1ブレーキ制御用であり、第2ソレノイドバルブ23はC2クラッチ制御用であり、第3ソレノイドバルブ24はC3クラッチ制御用とB2ブレーキ制御用とを兼ねている。また、第4ソレノイドバルブ25はLレンジ(1速)時とRレンジの切換過渡時にシーケンスバルブ15を切り換えるためのバルブである。
前記レギュレータバルブ11はオイルポンプ10の吐出圧を所定のライン圧PL に調圧するバルブであり、マニュアルバルブ12,ソレノイドモジュレータバルブ13,B2圧制御バルブ21にライン圧PL を供給している。
マニュアルバルブ12はシフトレバーの手動操作に応じて、スプールがL,2,D,N,R,Pの各レンジに切り換えられる。そして、入力ポートから入力されたライン圧PL を前進用の出力ポートまたは後退用の出力ポートから選択的に出力する。
ソレノイドモジュレータバルブ13は各ソレノイドバルブ22〜25に一定の元圧を供給するバルブである。
B1圧制御バルブ17は、B1ブレーキ圧PB1を制御する調圧バルブであり、C3圧制御バルブ20は、C3クラッチ圧PC3を制御するためのバルブである。
シーケンスバルブ15は、第3ソレノイドバルブ24をC3クラッチとB2ブレーキの制御に兼用するため、B2圧制御バルブ21とC3圧制御バルブ20の元圧を切り換える機能、B2ブレーキ圧を作用させる時にはB1ブレーキ圧とC3クラッチ圧の元圧をドレーンさせる機能などを有する。
そして前記B2圧制御バルブ21は、B2ブレーキ圧PB2を制御する調圧バルブであり、図3に示すように、スプリング21aによって左方へ付勢されたスプール21bを備えている。左端ポート21cには第3ソレノイドバルブ24からRレンジ時に信号圧PS3が入力される。ポート21dはドレーンポートである。また、ポート21eはシーケンスバルブ15を介してB2ブレーキと接続され、Lレンジの1速時およびRレンジへの切換過渡時にB2ブレーキへ油圧PB2を供給する役割を持つ。ポート21fにはライン圧PL が入力されており、スプリング21aを収容した右端ポート21gには出力圧PB2がフィードバックされている。
ここで、車両停止後に、運転者がシフトレバーをパーキングレンジに移動させると、前記パーキングギヤ5cにロック爪が係合し、パーキングブレーキ状態となる。車両を例えば登り坂で停止させた場合、車輪からの残留トルクが前記パーキングギヤ5cに作用することとなる。この状態で、運転者がシフトレバーをニュートラル,あるいは走行レンジ等のパーキングレンジ以外のレンジに回動させると、パーキングギヤ5cとロック爪との噛み合いが解除され、前記残留トルクがピニオンギヤ4dからキャリア4cを介してワンウェイクラッチFに作用し、ワンウェイクラッチFの負荷が過大となる(図4の破線で示すワンウェイクラッチ入力参照)。
そこで本実施形態では、前記パーキングレンジから他のレンジに切り換えられた後の所定のディレー時間(数十ミリ秒)Tにおいて、多板ブレーキB2に油圧PB2が供給され、キャリア4cが固定される。その結果、前記残留トルクがワンウェイクラッチFに伝達するのが阻止される。その後、多板ブレーキB2が解除され、シフトレバーの位置に応じた走行段が形成される。
前記パーキングレンジから他のレンジに切り換えられた場合の発進時制御動作を図5及び図4を参照しつつ説明する。
発進時制御がスタートすると、車速センサ等からの入力により車両が停止中か否かが判断され(ステップS1)、停止中である場合は、シフト位置がパーキングレンジか否かが判断され(ステップS2)、パーキングレンジである場合は、ブレーキがオンされたか否かが判断される(ステップS3)。
ブレーキがオンされた場合は、B2圧発生制御が行われる(ステップS4)。具体的には、図4に示すように、前記第4ソレノイドバルブ25をデューティ100%とし、ノーマルクローズタイプの第3ソレノイドバルブ24を開とすることにより、ライン圧PL がB2圧制御バルブ21でB2制御圧PB2に調整され、シーケンスバルブ15を介して多板ブレーキB2に供給され、該多板ブレーキB2がキャリア4cを固定する。
そしてシフトレバーがパーキングレンジから他のレンジにシフトされたか否かが判断され(ステップS5)、他のレンジにシフトされた場合には、所定のディレー時間Tが経過するまで、前記ブレーキB2によるキャリア4cの固定状態が継続され(ステップS6)、前記ディレー時間Tの経過時に前記B2圧が解除され(ステップS7)、シフト位置に対応した油圧制御が行われる(ステップS8)。
なお、ステップS1で車両停止中でない場合、及びステップS2でシフト位置がパーキングレンジでない場合は、ステップS8に移行してシフト位置に対応した制御が行われる。またステップS5で、シフトレバーがパーキングレンジに保持されている場合は、ブレーキがオフされるまで、B2圧の発生が継続され、ブレーキがオフされると、直ちにB2圧が解除される(ステップS9)。
このように、本実施形態では、車両停止後の発進時には、パーキングギヤ5cとロック爪の係合が解除された後の所定のディレー時間Tが経過するまで、前記キャリア4cを前記多板ブレーキB2で固定し、ディレー時間Tの経過時に前記ブレーキB2によるキャリア4cの固定を解除して走行段を形成するようにしたので、車輪側からの残留トルクがキャリア4cからワンウェイクラッチFに伝達されるのを回避でき、ワンウェイクラッチFの耐久性を向上できる。
なお、前記実施形態では、遊星ギヤ機構の出力側として減速ギヤ5aにパーキングギヤ5cを設けた場合を説明したが、例えば減速ギヤ5bにパーキングギヤを設けた場合も同様である。
また前記実施形態では、パーキングレンジにおいてブレーキをオンした場合は常にキャリアを固定するようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、勾配センサを設け、登坂路で車両が停止したか否かを検出し、登坂路での発進時にのみキャリア4cをブレーキB2で固定するようにしても良い。このようにした場合には、残留トルクが過大となる場合にのみブレーキB2を締結することとなるので、ブレーキB2の使用頻度を低減でき、ブレーキB2の耐久性を向上できる。
本発明は自動変速装置を備えた自動車等に採用可能である。
4 遊星ギヤ機構
4c キャリア
4f リングギヤ(出力側)
5c パーキングギヤ
6 変速機ケース
30 自動変速装置
40 油圧制御装置
B2 ブレーキ
C1〜C3,B1,B2 各要素
F ワンウェイクラッチ
T 所定時間
4c キャリア
4f リングギヤ(出力側)
5c パーキングギヤ
6 変速機ケース
30 自動変速装置
40 油圧制御装置
B2 ブレーキ
C1〜C3,B1,B2 各要素
F ワンウェイクラッチ
T 所定時間
Claims (2)
- 遊星ギヤ機構の出力側に設けられたパーキングギヤと、
遊星ギヤ機構の各要素を作動油圧の供給制御により締結あるいは解除することで所望の変速段を構成する油圧制御装置と、
前記遊星ギヤ機構のキャリアと変速機ケースとの間に設けられ、キャリアの正方向回転のみを許容するワンウェイクラッチ及び前記キャリアを固定するブレーキとを備えた車両用自動変速装置において、
前記油圧制御装置は、車両停止後の発進時に、前記パーキングギヤの解除後の所定時間、前記キャリアを前記ブレーキで固定し、その後前記ブレーキを解除して走行段を形成する発進時制御を行う
ことを特徴とする車両用自動変速装置。 - 請求項1に記載の車両用自動変速装置において、
登坂路の判定手段を有し、登坂路での車両停止後の発進時にのみ前記発進時制御を行うことを特徴とする車両用自動変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009051309A JP2010203556A (ja) | 2009-03-04 | 2009-03-04 | 車両用自動変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009051309A JP2010203556A (ja) | 2009-03-04 | 2009-03-04 | 車両用自動変速装置 |
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JP2010203556A true JP2010203556A (ja) | 2010-09-16 |
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ID=42965234
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JP2009051309A Withdrawn JP2010203556A (ja) | 2009-03-04 | 2009-03-04 | 車両用自動変速装置 |
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JP (1) | JP2010203556A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018169008A (ja) * | 2017-03-30 | 2018-11-01 | 本田技研工業株式会社 | 自動変速機 |
-
2009
- 2009-03-04 JP JP2009051309A patent/JP2010203556A/ja not_active Withdrawn
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