JP2010200184A - 通信装置、通信制御方法、通信制御プログラム - Google Patents

通信装置、通信制御方法、通信制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2010200184A
JP2010200184A JP2009044973A JP2009044973A JP2010200184A JP 2010200184 A JP2010200184 A JP 2010200184A JP 2009044973 A JP2009044973 A JP 2009044973A JP 2009044973 A JP2009044973 A JP 2009044973A JP 2010200184 A JP2010200184 A JP 2010200184A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound quality
quality information
communication
information
call
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009044973A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Suzaki
与一 須崎
Tomofumi Nakayama
智文 中山
Naoki Tanto
直樹 丹嶌
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2009044973A priority Critical patent/JP2010200184A/ja
Publication of JP2010200184A publication Critical patent/JP2010200184A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Interconnected Communication Systems, Intercoms, And Interphones (AREA)

Abstract

【課題】来訪者の感情の変化に応じて通信を切断できる通信装置、通信制御方法、通信制御プログラムを提供する。
【解決手段】インターホンシステム1では、会話の最初の方の来訪者の音声から音域を検出してデフォルト値としてRAM203に記憶する。会話中の音声から検出した現在の音域を現在値としてRAM203に記憶する。デフォルト値に対する現在値の変化量を算出し、その変化量が所定レベルに達した場合に、来訪者の感情が高揚したと判定する。この場合に子機10と親機20との通信を強制的に切断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、他の通信装置との間で通話ができる通信装置、通信制御方法、通信制御プログラムに関する。
従来、住宅の室外に設置される子機と、室内に設置される親機とを備えたインターホンシステムが知られている。このシステムでは、来訪者と屋内対応者が子機と親機を使って会話ができる。つまり、このシステムは屋内対応者が玄関の扉を開けずに家に居たままで、来訪者と会話できる点に特徴がある。しかし、来訪者と直接対峙して会話をする訳ではないので、対峙して会話する場合に比べ、相手方の感情を推し量ることができないという問題点があった。そこで、例えば、患者の音声を感情評価値に変換し、それを表示できるナースコール装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置の機能をインターホンシステムに適用し、来訪者の感情を数値に変換して表示させることで、来訪者の感情を評価できる。
特開2006−17842号公報
しかしながら、来訪者の感情を評価できても、来訪者の感情が高揚すると受け手側の感情も高揚するため、このような場合は会話が良好に進まないという問題点があった。さらに、屋内応対者は感情が高揚している来訪者に対して、応対を中止するタイミングを見計らうことが困難になるという問題点もあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、来訪者の感情の変化に応じて通信を切断できる通信装置、通信制御方法、通信制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の通信装置は、他の通信装置との間の通信によって通話ができる通信装置であって、前記他の通信装置から音声情報を取得する音声情報取得手段と、通話時に、前記音声情報取得手段により取得した前記音声情報から音質を示す音質情報を検出する音質情報検出手段と、当該音質情報検出手段によって所定時間以上前に検出された前記音質情報を、デフォルト音質情報として記憶するデフォルト音質情報記憶手段と、前記音質情報検出手段によって検出された現在の音質情報と、前記デフォルト音質情報記憶手段に記憶された前記デフォルト音質情報とを比較し、前記デフォルト音質情報に対する前記現在の音質情報の変化量を算出する算出手段と、当該算出手段によって算出された前記変化量が所定量以上の場合に、前記通信を切断する第一の通信切断手段とを備えている。
また、請求項2に係る発明の通信装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記デフォルト音質情報記憶手段は、前記音質情報検出手段によって、前記他の通信装置との通話時における最初の音声情報から検出された前記音質情報を、前記デフォルト音質情報として記憶することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の通信装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記音質情報検出手段は、音声の音域を示す音域情報を含む音質情報を検出することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明の通信装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記音質情報検出手段は、音声の音量を示す音量情報を含む音質情報を検出することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明の通信装置は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の構成に加え、前記音質情報検出手段は、前記音声情報を波形情報に変換する変換手段を備え、前記変換手段によって変換された波形情報のリズムを示すリズム情報を含む音質情報を検出することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明の通信装置は、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の構成に加え、前記第一の通信切断手段によって前記通信が強制的に切断される前に、前記通信を切断する旨を前記他の通信装置へ報知する報知手段を備えている。
また、請求項7に係る発明の通信装置は、請求項1乃至6の何れかに記載の発明の構成に加え、前記音声情報取得手段によって取得された前記音声情報と、複数の前記音声情報を記憶する前記音声情報記憶手段に記憶された前記音声情報とを照合することで、認証を行う認証手段と、前記第一の通信切断手段によって通信が切断された時の通話の音声情報を、切断対象音声情報として関連付けして記憶する切断対象音声情報記憶手段と、前記認証手段によって認証される通話の音声情報が、前記切断対象音声情報記憶手段に記憶された前記切断対象音声情報であるか否かを判断する切断対象音声情報判断手段と、当該切断対象音声情報判断手段によって、通話の音声情報が前記切断対象音声情報と判断された場合に、前記通信を切断する第二の通信切断手段とを備えている。
また、請求項8に係る発明の通信装置は、請求項7に記載の発明の構成に加え、前記第一の通信切断手段によって通信が切断されてから所定時間経過したか否かを判断する経過時間判断手段と、当該経過時間判断手段によって前記所定時間経過したと判断された場合に、前記切断対象音声情報記憶手段から前記切断対象音声情報を削除する削除手段とを備えている。
また、請求項9に係る発明の通信装置は、請求項7又は8に記載の発明の構成に加え、前記デフォルト音質情報記憶手段は、前記音質情報検出手段によって、前記他の通信装置と前回通信した際の通話時の音声情報から検出された前記音質情報を、前記デフォルト音質情報として記憶することを特徴とする。
また、請求項10に係る発明の通信制御方法は、他の通信装置との間の通信によって通話ができる通信装置の通話制御方法であって、前記他の通信装置から音声情報を取得する音声情報取得ステップと、通話時に、前記音声情報取得ステップにおいて取得した前記音声情報から音質を示す音質情報を検出する音質情報検出ステップと、当該音質情報検出ステップにおいて検出された現在の音質情報と、前記音質情報検出ステップにおいて所定時間以上前に検出された前記音質情報を、デフォルト音質情報として記憶する前記デフォルト音質情報記憶手段に記憶された前記デフォルト音質情報とを比較し、前記デフォルト音質情報に対する前記現在の音質情報の変化量を算出する算出ステップと、当該算出ステップにおいて算出された前記変化量が所定量以上の場合に、前記通信を切断する第一の通信切断ステップとを備えている。
また、請求項11に係る発明の通信制御プログラムは、請求項1乃至10の何れかに記載の通話装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
また、請求項12に係る発明の通信装置は、他の通信装置との間の通信によって通話ができる通信装置であって、前記他の通信装置との通話の際の音声情報を取得する音声情報取得手段と、通話時に、前記音声情報取得手段により取得した前記音声情報から音質を示す音質情報を検出する音質情報検出手段と、当該音質情報検出手段によって所定時間以上前に検出された前記音質情報を、デフォルト音質情報として記憶するデフォルト音質情報記憶手段と、前記音質情報検出手段によって検出された現在の音質情報と、前記デフォルト音質情報記憶手段に記憶された前記デフォルト音質情報とを比較し、前記デフォルト音質情報に対する前記現在の音質情報の変化量を算出する算出手段と、当該算出手段によって算出された前記変化量が所定量以上の場合に、前記通信を切断する第三の通信切断手段とを備えている。
請求項1に係る発明の通信装置では、他の通信装置との間で通信を行う。他の通信装置からの音声情報が音声情報取得手段によって取得される。そして、通話時において音声情報取得手段により取得した音声情報から、音声情報検出手段によって音質を示す音質情報が検出される。また、音質情報検出手段によって所定時間以上前に検出された音質情報は、デフォルト音質情報としてデフォルト音質情報記憶手段に記憶される。さらに、音質情報検出手段によって検出された現在の音質情報と、デフォルト音質情報記憶手段に記憶されたデフォルト音質情報とが比較され、デフォルト音質情報に対する現在の音質情報の変化量が算出手段によって算出される。そして、算出手段によって算出された変化量が所定量以上の場合、第一の通信切断手段によって他の通信装置との通信を切断することができる。これにより、音質情報の変化から感情の変化を推定できるので、来訪者の感情の変化に応じて通信を切断できる。
また、請求項2に係る発明の通信装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、デフォルト音質情報記憶手段には、音質情報検出手段によって、他の通信装置との通話時における最初の音声情報から検出された音質情報が、デフォルト音質情報として記憶される。通話時の最初に検出される音質情報は、一般的に通話者が比較的冷静であることから、デフォルト音質情報に適した音質情報である。このような時間帯の音質情報をデフォルト音質情報とすることで、感情によって上下する現在の音質情報の変化量を、算出手段によって明確に算出できる。
また、請求項3に係る発明の通信装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、感情の変化によって音声の音域が上下する性質を踏まえ、音質情報検出手段は、音域情報を含む音質情報を検出する。これにより、相手側の感情の変化をより的確に検出できる。
また、請求項4に係る発明の通信装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、感情の変化によって音声の音量が増減する性質を踏まえ、音質情報検出手段は、音量情報を含む音質情報を検出する。これにより、相手側の感情の変化をより的確に検出できる。
また、請求項5に係る発明の通信装置では、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の効果に加え、音声情報は変換手段によって波形情報に変換される。感情の変化によって音声のリズムが変化する性質を踏まえ、音声情報検出手段は、変換手段によって変換されたリズム情報を検出する。これにより、相手側の感情の変化をより的確に検出できる。
また、請求項6に係る発明の通信装置では、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の効果に加え、第一の通信切断手段によって通信が強制的に切断される前に、報知手段によって、通信を切断する旨が他の通信装置に報知される。これにより、通信が突然切断されて装置の故障等によって通信が切断された等の誤解を生じるのを防止できる。
また、請求項7に係る発明の通信装置では、請求項1乃至6の何れかに記載の発明の効果に加え、認証手段によって、音声情報取得手段によって取得された音声情報と、音声情報記憶手段に記憶された音声情報とが照合されて認証が行われる。切断対象音声情報記憶手段には、第一の通信切断手段によって通信が切断された時の通話の音声情報が、切断対象音声情報として関連付けして記憶される。そして、切断対象音声情報判断手段によって、認証手段によって認証される通話の音声情報が、切断対象音声情報記憶手段に記憶された切断対象音声情報であるか否かが判断される。さらに、切断対象音声情報判断手段によって、通話の音声情報が切断対象音声情報と判断された場合、第二の通信切断手段によって他の通信装置との通信を切断できる。
また、請求項8に係る発明の通信装置では、請求項7に記載の発明の効果に加え、経過時間判断手段によって、第一の通信切断手段によって通信が切断されてから所定時間経過したと判断された場合に、切断対象音声情報記憶手段から切断対象音声情報が、削除手段によって削除される。一般的に、切断対象となった相手側の印象は時間と共に薄れる傾向にある。この性質を踏まえ、時間計測手段による計測時間が所定時間を経過した場合は、切断対象音声情報記憶手段に記憶された切断対象音声情報を削除してリセットする。これにより、切断対象者であった相手側と再度通信することが可能となる。
また、請求項9に係る発明の通信装置では、請求項7又は8に記載の発明の効果に加え、デフォルト音質情報記憶手段には、音質情報検出手段によって、他の通信装置と前回通信した際の通話時の音声情報から検出された音質情報が、デフォルト音質情報として記憶される。他の通信装置と前回通信した際の通話時の音声情報と比較することで、前回と今回との音質情報の差異を感情の変化量として利用できる。
また、請求項10に係る発明の通信制御方法では、他の通信装置との間の通信によって通話ができる。まず、音声情報取得ステップおいて、他の通信装置から音声情報を取得する。次いで、音質情報検出ステップおいて、通話時に、音声情報取得ステップにおいて取得した音声情報から音質を示す音質情報を検出する。さらに、算出ステップにおいて、音質情報検出ステップにおいて検出された現在の音質情報と、デフォルト音質情報記憶手段に記憶されたデフォルト音質情報とを比較し、デフォルト音質情報に対する現在の音質情報の変化量を算出する。そして、第一の通信切断ステップにおいて、算出ステップにおいて算出された変化量が所定量以上の場合に通信を切断する。これにより、音質情報の変化から感情の変化を推定できるので、来訪者の感情の変化に応じて通信を切断できる。
また、請求項11に係る発明の通信制御プログラムでは、請求項1乃至10の何れかに記載の通信装置の各処理手段としてコンピュータに機能させることによって、請求項1乃至10の何れかに記載の発明の効果を得ることができる。
また、請求項12に係る発明の通信装置では、他の通信装置との間で通信を行う。他の通信装置との通話の際の音声情報が音声情報取得手段によって取得される。そして、通話時において音声情報取得手段により取得した音声情報から、音質情報検出手段によって音質を示す音質情報が検出される。また、音質情報検出手段によって所定時間以上前に検出された音質情報は、デフォルト音質情報としてデフォルト音質情報記憶手段に記憶される。さらに、音質情報検出手段によって検出された現在の音質情報と、デフォルト音質情報記憶手段に記憶されたデフォルト音質情報とが比較され、デフォルト音質情報に対する現在の音質情報の変化量が算出手段によって算出される。そして、算出手段によって算出された変化量が所定量以上の場合、第三の通信切断手段によって通信を切断できる。これにより、音質情報の変化から感情の変化を推定できるので、通話者である両者の感情の変化に応じて通信を切断できる。
インターホンシステム1の電気的構成を示すブロック図である。 子機10の外観正面図である。 親機20の外観正面図(通常時)である。 親機20の外観正面図(切断時)である。 RAM203の各種記憶エリアを示す概念図である。 フラッシュROM220の各種記憶エリアを示す概念図である。 感情判定テーブル2221の概念図である。 親機20のメイン処理のフローチャート(第1実施形態)である。 図8の続きを示すフローチャートである。 図9の続きを示すフローチャートである。 フラッシュROM280の各種記憶エリアを示す概念図である。 切断対象者管理テーブル2231の概念図である。 親機20のメイン処理のフローチャート(第2実施形態)である。 図13の続きを示すフローチャートである。 図14の続きを示すフローチャートである。 切断対象者削除処理のフローチャートである。
以下、本発明に係る通信端末装置をインターホンシステムに適用した第1実施形態について、図面を参照して説明する。なお、これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
はじめに、インターホンシステム1の全体構成について説明する。図1に示すように、インターホンシステム1は、信号線30を介して接続された子機10および親機20で構成されている。住宅、会社、ビル等において、子機10は屋外に設置され、親機20は屋内に設置される。子機10と親機20との間で通話が可能であるので、屋内に居る者(以下、屋内対応者という)は、入口を開けることなく屋外の来訪者に応対できる。なお、以下の説明では、便宜上、インターホンシステム1が戸建ての住宅に設置されているものとする。
次に、子機10について説明する。図2に示すように、子機10は、略直方体状の筐体105を備えている。筐体105の正面(来訪者に対向する面)の最下部には、呼出ボタン114が設けられている。呼出ボタン114の上方には、マイク111およびスピーカ112が設けられ、上部の左右方向中央部には、カメラ113が設けられている。スピーカ112とカメラ113との間には、一対の赤外LED照明115が設けられている。
マイク111は、入力された来訪者の音声を音声信号に変換し、通信装置150(図1参照)を介して親機20に出力する機器である。スピーカ112は、親機20から入力された音声信号を音声に変換して出力する機器である。
カメラ113は、例えば、周知のCCDカメラであり、子機10の正面の所定の撮像範囲を撮像し、撮像した画像の画像信号を、通信装置150を介して親機20に出力する。所定の撮像範囲は、例えば、子機10の正面に対向して立った来訪者の顔が位置すると予測される領域を含むように予め設定される。
呼出ボタン114は、来訪者が自己の来訪を告げ、屋内対応者を呼び出すためのボタンである。呼出ボタン114が押下されると、呼出信号が通信装置150を介して親機20に送信される。なお、呼出ボタン114の他に、人感センサを設け、来訪者を感知した場合に、呼出信号を送信するようにしてもよい。赤外LED照明115は照度センサを備え、検出された照度が所定の閾値より低い場合に、子機10近傍を照明するために点灯する。
次に、子機10の電気的構成について説明する。図1に示すように、子機10は、CPU101、ROM102、RAM103、マイク111、スピーカ112、カメラ113、呼出ボタン114、赤外LED照明115、および通信装置150を備えている。これらはすべてバスで相互に接続されている。
CPU101は、子機10全体の制御を司る。ROM102は、子機10の基本的な動作に必要なプログラムや各種設定値を記憶している。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに従って、子機10の動作を制御する。RAM103は、各種データを一時的に記憶するための記憶装置である。マイク111、スピーカ112、カメラ113、呼出ボタン114、および赤外LED照明115については、前述の通りである。通信装置150は、親機20との間で、信号線30を介して、制御信号、画像信号、および音声信号を含む各種信号の送受信を行う装置である。
次に、親機20について説明する。図3に示すように、親機20は、略直方体形状の筐体205を備えている。筐体205の正面(屋内対応者に対向する面)の最下部には、通話ボタン214および終了ボタン215が設けられている。これらのボタンの上方には、選択・決定ボタン216およびメニューボタン217が設けられている。これらのボタンのさらに上方には、マイク211およびスピーカ212が設けられている。筐体205の正面上半分には、表示モニタ213が設けられている。
マイク211は、屋内対応者の音声を音声信号に変換し、通信装置250を介して子機10に出力する機器である。スピーカ212は、子機10から入力された音声信号を音声に変換して出力する機器である。
表示モニタ213は、例えば、液晶パネルと駆動回路を備えた液晶モニタである。表示モニタ213には、例えば、図3に示すように、子機10のカメラ113によって撮像された撮像領域の画像241が表示される。表示モニタ213の左上隅には、来訪者の感情を3段階で示す顔マーク242を表示するための感情判定欄243が設けられている。さらに、本実施形態では、来訪者の感情が高揚して所定レベルに到達した場合に子機10との通信を切断するが、その際には、図4に示すように、表示モニタ213の上部に「通信を切断します。」のメッセージを表示するための情報欄244が表示される。
通話ボタン214は、子機10からの呼び出しに応じて、屋内対応者が子機10との通話開始を指示するためのボタンである。終了ボタン215は、子機10との通話の終了や、親機20において行われる各種処理の終了等を指示するためのボタンである。選択・決定ボタン216は、表示モニタ213に表示される各種の選択肢のいずれかを選択するための選択ボタンと、選択を確定する指示を行うための決定ボタンを含む。メニューボタン217は、親機20において行われる各種処理のメニューの表示を指示するためのボタンである。
次に、親機20の電気的構成について説明する。図1に示すように、親機20は、CPU201、ROM202、RAM203、マイク211、スピーカ212、表示モニタ213、通話ボタン214、終了ボタン215、選択・決定ボタン216、メニューボタン217、フラッシュROM220、および通信装置250を備えている。これらはすべてバスで相互に接続されている。
CPU201は、親機20全体の制御を司る。ROM202は、後述するメイン処理を含む各種処理を親機20に実行させるために必要なプログラム(本発明の通信制御プログラム)や、そのための設定値を記憶している。CPU201は、ROM202に記憶されたプログラムに従って、親機20の動作を制御する。RAM203は、各種データを一時的に記憶するための記憶装置である。マイク211、スピーカ212、表示モニタ213、および各種ボタン214〜217については前述した通りである。通信装置250は、子機10との間で、信号線30を介して、制御信号、画像信号、および音声信号を含む各種信号の送受信を行う装置である。
次に、RAM203の各種記憶エリアについて、図5を参照して説明する。RAM203は、声紋データ記憶エリア204、デフォルト値記憶エリア205、現在値記憶エリア206、変化量記憶エリア207を含む複数の記憶エリアを備えている。声紋データ記憶エリア204には、来訪者の音声から生成された声紋データが記憶される。デフォルト値記憶エリア205には、子機10との通信において会話の最初の所定時間(例えば10秒間)の音声から検出された音域が「デフォルト値」として記憶される。現在値記憶エリア206には、会話中の音声から所定時間(例えば30秒間)毎に検出される音域が「現在値」として記憶される。変化量記憶エリア207には、デフォルト値に対する現在値の変化量が記憶される。
次に、フラッシュROM220について、図6を参照して説明する。フラッシュROM220は、不揮発性の半導体メモリである。フラッシュROM220は、表示画面記憶エリア221、感情判定テーブル記憶エリア222を含む複数の記憶エリアを備えている。
表示画面記憶エリア221には、親機20の表示モニタ213に表示させる画面のテンプレートが記憶されている。感情判定テーブル記憶エリア222には、感情判定テーブル2221(図7参照)が記憶されている。
次に、感情判定テーブル2221について、図7を参照して説明する。感情判定テーブル2221は、会話中において来訪者の音声から検出された音域の変化量P1に基づき、来訪者の感情を判定するためのテーブルである。変化量P1は、会話の最初を基準としたときの来訪者の音声から検出された音域の変化量である。感情判定テーブル2221は、3つの範囲に区切られた変化量欄251と、該変化量欄251に対して「A」「B」「C」の3つの判定が各々記憶された判定欄252と、該判定欄252に対応する3つの顔マークの顔画像データが各々記憶された顔データ欄253とを備えている。なお、判定「A」は「変化せず」、判定「B」は「やや高揚」、判定「C」は「かなり高揚」を意味している。本実施形態では、判定「C」は来訪者の感情が高揚して会話にならないことが多いことから通信を切断するレベルとしている。
例えば、来訪者の感情の変化量P1が0〜t1の範囲内であれば、来訪者の感情は「A」と判定され、それに対応する笑顔の顔マークの顔画像データが選択される。来訪者の感情の変化量がt1〜t2の範囲内であれば、来訪者の感情は「B」と判定され、それに対応する顔マークの顔画像データが選択される。来訪者の感情の変化量がt2〜であれば、来訪者の感情は「C」と判定され、それに対応する怒り顔の顔マークの顔画像データが選択される。ここで選択された顔マークは、表示モニタ213の感情判定欄243(図4参照)に表示される。
次に、音質検出処理について説明する。本実施形態では、来訪者の音声から音質を検出し、その後の変化量P1が所定レベル(「C」レベル)に到達した場合に、子機10と親機20との通信を切断する。人間が発する音声の音質は、人間の感情の変化に応じて変化することが知られている。ここで音質とは、音声の性質であってその音声を特徴づけるものである。音質として、例えば、音域(Hz)、音量(デシベル)、リズム等が挙げられる。本実施形態では、来訪者の音声から音域を検出し、その変化量P1を評価することで、来訪者の感情を推定する。
ここで音質検出処理の流れについて説明する。例えば、来訪者の音声は、子機10のマイク111から入力される。子機10では、音声信号に変換されて親機20に送信される。親機20では、その音声信号から声紋データが生成される。声紋データは、例えば、音声信号の周波数(Hz)および強度を時系列でグラフ化することにより生成する。
次いで、生成された声紋データには、マイク111に音声と共に入力された周囲の雑音を含んでいる。この雑音は、来訪者の音声に比べて微小なレベルである。そこで、声紋データからその微小レベルの周波数を除去することで、雑音の少ない来訪者の音声のみが残った声紋データを生成できる。この声紋データは周波数の変化を表したものであるから、そのピークを検出することで来訪者の音声の音域を検出できる。つまり、音域の変化を監視することで来訪者の感情を監視できる。
そして、音域の変化を計測するためには、まず、来訪者の音域の標準レベルを検出して記憶しておく必要がある。本実施形態では、会話の最初の部分の音声の音域を「デフォルト値」として記憶する。そして、会話中の音声の音域を随時検出して「現在値」として記憶し、「デフォルト値」と比較することで、来訪者の感情の変化を推定できる。そして、推定された感情の変化を通信を切断するか否かの判断材料として利用する。
なお、これとは別に、子機10から入力された音声信号の強度を時系列でグラフ化した声紋データを生成することで音量を検出することもできる。人間は感情が高揚すると、声の音量が大きくなるのが通常である。よって、声紋データから検出した音量の変化量を算出することで音域と同様に来訪者の感情を評価できる。
さらに、子機10から入力された音声信号の周波数、又は強度を時系列でグラフ化した声紋データの複数のピークを検出し、それらのピーク間隔を計測することで、会話のリズムを検出できる。人間は感情が高揚すると、会話のリズムが速くなるのが通常である。よって、声紋データから検出したリズムに基づいて、音域と同様に、来訪者の感情を評価することができる。なお、子機10から入力された音声信号の周波数、又は強度を時系列でグラフ化した声紋データを生成するCPU201が本発明の「変換手段」に相当する。
次に、インターホンシステム1の親機20において実行されるメインの通信制御処理について、図8乃至図10を参照して説明する。まず、子機10で呼出ボタン114が押下され、子機10から送信された呼出信号が親機20に入力されると本処理が開始される。
図8に示すように、まず、親機20のスピーカ212から、呼出音が出力される(S1)。また、CPU201からの指示に従い、通信装置250により、カメラ113による撮像を開始させるための制御信号が、信号線30を介して子機10に対して送信される(S2)。親機20からの制御信号を受信した後、子機10では、カメラ113が常時撮像を行う。
カメラ113から出力された画像信号は、通信装置150により、信号線30を介して親機20に送信される。親機20では、通信装置250により受信された画像信号を表示モニタ213に表示可能なデータに変換する処理が行われる。このデータに基づいて、子機10のカメラ113で撮像された撮像範囲の画像がリアルタイムで表示モニタ213に表示される(S3)。
その後、呼出信号を受信してから所定時間内(例えば、1分以内)に、屋内対応者によって親機20の通話ボタン214が押下されたか否かが判断される(S6)。呼出信号を受信してからの経過時間は、例えば、呼出信号受信時に起動されるタイマ(図示外)により計測され、RAM203に記憶される。通話ボタン214が押下げられないまま所定時間が経過した場合は(S6:NO)、住宅の室内には人がおらず、応答がされないと考えられる。よって、図8に示すメイン処理はそのまま終了する。
一方、所定時間内に通話ボタン214が押下されたことを示す信号が検知されると(S6:YES)、CPU201により、通話開始の処理が行われ、子機10と親機20の間の通話路が形成され、来訪者と屋内対応者の通話が可能となる(S7)。屋内対応者の発した音声が親機20のマイク211から入力されると、入力された音声は、音声信号に変換され、通信装置250により子機10へ送信される。そこで、通話開始処理後、所定時間内(例えば、1分以内)に子機10から音声信号を受信したか否かが判断される(S8)。なお、経過時間のカウントについては、呼出信号受信後の経過時間の場合と同様である。
また、所定時間を経過しても子機10からの音声信号が受信されない場合には(S8:NO)、呼出ボタン114がいたずら目的や間違いで押下された場合等であって、来訪者は屋内対応者の呼びかけには応答しないと考えられる。よって、図8に示すメイン処理は、そのまま終了する。
一方、所定時間内に子機10からの音声信号が受信された場合(S8:YES)、図9に示すように、会話の最初の所定時間(例えば10秒間)内で受信した音声信号から来訪者の声紋データが生成される(S9)。なお、ここで受信される音声信号は、子機10のマイク111から入力された屋内対応者の発話に対して来訪者が発した応答の音声信号である。続いて、声紋データから雑音を除去するために上述した雑音除去が行われる(S10)。雑音が除去された声紋データは、RAM203の声紋データ記憶エリア204(図5参照)に一旦記憶される。
次いで、生成した声紋データから音域が検出される(S11)。ここでは、上述したように、RAM203の声紋データ記憶エリア204に記憶された声紋データから音域のピーク値が検出される。ここで検出された音域は、来訪者の会話の最初の所定時間内の音声から得られたものであるので、来訪者の冷静時の音域である。さらに、声紋データは会話の最初の所定時間内で受信した音声信号から生成したものであるから複数のピークが検出される。この場合これら複数のピーク値の平均値が取られる。そしてこの平均された値が会話中の音域の変化を判定する際の基準となる「デフォルト値」として、RAM203のデフォルト値記憶エリア205(図5参照)に記憶される(S12)。
続いて、所定時間(例えば30秒間)経過したか否かが判断される(S13)。所定時間経過するまでは(S13:NO)、終了ボタン215が押下されたか否かが判断される(S14)。終了ボタン215が押されていない場合(S14:NO)、S13に戻って、処理が繰り返される。終了ボタン215が押下された場合(S14:YES)、通信が切断され(図10:S24)、処理が終了する。一方、所定時間が経過した場合(S13:YES)、再度、子機10からの音声信号に基づき、会話中の所定時間分の来訪者の声紋データが生成される(S15)。続いて、声紋データから雑音を除去するために上述した雑音除去が行われる(S16)。雑音除去された声紋データは、RAM203の声紋データ記憶エリア204(図5参照)に一旦記憶される。
次いで、生成した声紋データから音域が検出される(S17)。ここでも同様に、RAM203の声紋データ記憶エリア204(図5参照)に記憶された声紋データから音域のピーク値が上述と同様に検出される。ここで検出された音域は、来訪者の会話の際中における現在の音声から得られたものであるから来訪者の感情に応じて変化している。そこで、この時点で生成れた声紋データから検出された現在の音域が、会話中の現在の音域の値である「現在値」として、RAM203の現在値記憶エリア206(図5参照)に一旦記憶される(S18)。
続いて、感情評価判定処理が行われる(S19)。この処理では、RAM203のデフォルト値記憶エリア205(図5参照)に記憶された音域のデフォルト値と、現在値記憶エリア206(図5参照)に記憶された音域の現在値とが比較され、デフォルト値に対する現在値の変化量P1が算出される。算出された変化量P1は、会話の最初から現在に至るまでの感情の変化を示している。そこで、フラッシュROM220の感情判定テーブル記憶エリア222(図6参照)に記憶された感情判定テーブル2221(図7参照)に基づき、算出された変化量P1に基づき、来訪者の感情の評価判定が行われる。
例えば、変化量P1が変化量欄251において0〜t1の範囲内であった場合、判定欄252を見ると、「A」レベルであるから、その「A」レベルに対応する笑顔の顔画像データが選択される。この場合、図3に示すように、表示モニタ213の感情判定欄243には笑顔の顔マーク242が表示される(S20)。これにより、屋内対応者は、表示モニタ213の画像241に表示される来訪者の感情が会話当初からほとんど変化していないことがわかる。
一方、変化量P1が変化量欄251においてt2以上であった場合、判定欄252を見ると、「C」レベルであるから、その「C」レベルに対応する怒り顔の顔画像データが選択される。この場合、図4に示すように、表示モニタ213の感情判定欄243には怒り顔の顔マーク242が表示される(S20)。これにより、屋内対応者は、表示モニタ213の画像241に表示される来訪者の感情が高揚していることがわかる。
次いで、判定結果が「C」レベルであったか否かが判断される(S21)。ここで判定結果が「C」レベルであった場合(S21:YES)、来訪者の感情が高揚して屋内対応者が会話を思うように進められない状態であるといえる。例えば、屋内応対者は感情が高揚している来訪者に対して、応対を中止するタイミングを見計らうことが困難である。
そこで、判定結果が「C」レベルであった場合は、まず、子機10に対して音声報知信号が送信される(S22)。子機10では、音声報知信号を受信すると、スピーカ112から「通信を切断します。」との伝言メッセージが流れる。つまり、来訪者に対してここで通信を打ち切る旨を事前に知らせることができるので不意打ちを防止できる。一方、親機20では、表示モニタ213の上部に情報欄244(図4参照)が表示され、その内側に、「通信を切断します。」のメッセージが表示される(S23)。つまり、屋内対応者に対して通信をここで打ち切る旨を事前に知らせることができるので不意打ちを防止できる。
そして、来訪者と屋内対応者とに対して通信が切断されることを知らせた上で、子機10と親機20との通信が切断され(S24)、処理が終了する。このように、子機10と親機20とを通して来訪者の感情が読みにくい状況であるにも関わらず、来訪者の感情を推定でき、来訪者の感情が高揚しているような場合には通信を切断できるという格別の効果を期待できる。
なお、判定結果が「C」レベルでなかった場合は(S21:NO)、来訪者の感情はさほど変化しておらず、会話をこのまま進めてもよい状態であるので、図9に示すS14に戻って、所定時間経過したか否かが判断され、所定時間毎に来訪者の感情が繰り返し評価される。なお、終了ボタン215が押下された場合は処理が強制的に終了する。
以上説明したように、第1実施形態のインターホンシステム1では、会話の最初の方の来訪者の音声から音域を検出してデフォルト値として記憶し、会話中の音声から検出した現在の音域を現在値として記憶する。そして、デフォルト値に対する現在値の変化量を算出し、その変化量が所定レベルに達した場合に、来訪者の感情が高揚したと判定する。この場合に通信を強制的に切断することで、屋内対応者に不利な会話を切断できる。
次に、第2実施形態のインターホンシステム100について、図11乃至図16を参照して説明する。インターホンシステム100は、第1実施形態のインターホンシステム1の変形例である。第2実施形態は、第1実施形態の機能を全て備え、通信が切断された来訪者の声紋データを記憶しておき、その来訪者が再度訪問してきた場合は通信を切断できる機能を備えている。
第2実施形態のインターホンシステム100は、第1実施形態のインターホンシステム1の構成と同じであるが、フラッシュROM280の各種記憶エリアと、CPU201による通信制御処理の内容が一部異なる。よって、ここでは、フラッシュROM280の各種記憶エリアと、CPU201による通信制御処理の変形例とを中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ構成部分、並びにフローチャートにおいて同じ処理については同符号、同ステップ番号を付して説明する。
まず、フラッシュROM280の各種記憶エリアについて、図11を参照して説明する。フラッシュROM280は、不揮発性の半導体メモリである。フラッシュROM280は、例えば、第1実施形態と同様の表示画面記憶エリア221、感情判定テーブル記憶エリア222を備え、さらに切断対象者管理テーブル記憶エリア223を備えている。切断対象者管理テーブル記憶エリア223には、通信が切断された来訪者を管理するための切断対象者管理テーブル2231(図12参照)が記憶されている。
次に、切断対象者管理テーブル2231について、図12を参照して説明する。切断対象者管理テーブル2231は、通信が切断された来訪者の声紋データを記憶する。切断対象者管理テーブル2231には、切断対象者ID欄261と、声紋データ欄262と、登録日欄263とが設けられている。例えば、来訪者の感情が高揚して通信が切断された場合、その来訪者について切断対象者IDが付され、切断対象者ID欄261に記憶される。さらに、その際に生成された声紋データが声紋データ欄262に記憶され、登録された日が登録日欄263に記憶される。
次に、インターホンシステム100の親機20において実行されるメインの通信制御処理について、図13乃至図16のフローチャートを参照して説明する。なお、本処理は、第1実施形態で実行される各ステップに、複数の処理を追加したものである。従って、新たに追加されるステップを中心に説明し、第1実施形態と同じ処理については簡単に説明する。
まず、子機10で呼出ボタン114が押下され、子機10から送信された呼出信号が親機20に入力されると本処理が開始される。図13に示すように、S1からS10までは、第1実施形態と同様に処理が実行される。つまり、所定時間内に子機10からの音声信号が受信された場合は(S8:YES)、会話の最初の所定時間(例えば5秒間)内で受信した音声信号から来訪者の声紋データが生成される(S10)。
続いて、声紋データから雑音を除去するために上述した雑音除去が行われる(S31)。雑音が除去された声紋データは、RAM203の声紋データ記憶エリア204(図5参照)に一旦記憶される。さらに、RAM203に記憶された声紋データが、フラッシュROM280に記憶された切断対象者管理テーブル2231(図12参照)の声紋データ欄262に記憶された声紋データと照合される(S32)。そして、一致した声紋データが声紋データ欄262にあるか否かが判断される(S33)。
ここで、声紋データによる認証処理について説明する。声紋データによる認証処理では、例えば、来訪者の声紋データと、フラッシュROM280に記憶された切断対象者管理テーブル2231(図12参照)の声紋データ欄262に記憶された声紋データとが照合されて、非類似度Dvが求められる。非類似度Dvが、本人であることが確実な場合の非類似度の閾値Dvtよりも小さければ、来訪者は照合相手の登録者本人であると決定される。なお、閾値Dvtは、予め収集されたデータを統計的に処理することにより定められる。非類似度Dvが閾値Dvt以上であれば、来訪者は照合相手の登録者ではないと決定される。なお、非類似度の閾値Dvtは、フラッシュROM280に記憶されている。
そして、一致した声紋データがあった場合(S33:YES)、その来訪者は前回来報した際に感情が高揚して通信が切断されたものであるので、しばらくの間は会話をしたくない相手であるといえる。そこでこの場合、子機10に対して音声報知信号が送信される(S22)。子機10では、音声報知信号を受信すると、スピーカ112から「通信を切断します。」との伝言メッセージが流れる。一方、親機20では、表示モニタ213の上部に情報欄244(図4参照)が表示され、その内側に、「通信を切断します。」のメッセージが表示される(S23)。そして、来訪者と屋内対応者とに対して通信が切断されることを知らせた上で、子機10と親機20との通信が切断され(S24)、処理が終了する。
一方、一致した声紋データがなかった場合(S33:NO)、その来訪者は屋内対応者にとって会話をすることに支障のない相手であるので、その来訪者の感情を推定するために、生成した声紋データから音域が検出され(S11)、「デフォルト値」として、RAM203のデフォルト値記憶エリア205(図5参照)に記憶される(S12)。この後、第1実施形態と同様に、所定時間毎に来訪者の声紋データが生成され、その声紋データから検出された音域が現在値として記憶される(S13〜18)。
そして、デフォルト値に対する現在値の変化量が算出され、その変化量から来訪者の現在の感情が評価され、その評価結果に基づき通信が切断されるべきか否かが判断される(S19〜S24)。判定結果が「C」レベルであった場合(S21:YES)、子機10と親機20で通信切断の報知が行われる(S22、S23)。そして、通信が切断されると(S24)、その来訪者は屋内対応者によってしばらくの間会話したくない相手である。
そこで、その来訪者に切断対象者IDが付されると共に、フラッシュROM280に記憶された切断対象者管理テーブル2231(図12参照)の切断対象者ID欄261に記憶され、その来訪者のデフォルト値である声紋データが声紋データ欄262に記憶され、その登録日が記憶される(S33)。これにより、再度、通信が切断された同じ来訪者が来訪した場合でも、その際に得られた来訪者の声紋データと、切断対象者管理テーブル2231に記憶された声紋データとを照合することで、一致した声紋データがあった場合に通信を切断することができる。
次に、切断対象者削除処理について、図16のフローチャートを参照して説明する。本プログラムは、親機20のROM202(図1参照)に記憶され、例えば1日置きに実行されるものである。まず、フラッシュROM280に記憶された切断対象者管理テーブル2231に中で、登録されてから3日経過した声紋データがあるか否かが判断される(S41)。つまり、切断対象者管理テーブル2231の登録日欄263に記憶された登録日の中で3日過ぎたものがあるか否かが判断される。
そして、3日過ぎた声紋データがない場合(S41:NO)、何も処理をせずに、S41に戻って処理が繰り返される。3日過ぎた声紋データがあった場合(S41:NO)、通信が切断されてから3日も経っていれば屋内対応者の来訪者に対する不安感も薄れると仮定し、切断対象者管理テーブル2231からその切断対象者ID、声紋データ、登録日が削除される(S42)。なお、本実施形態では、登録されてから3日過ぎた場合に声紋データを削除したが、その日にちについてはこれに限定されない。
以上説明したように、第2実施形態のインターホンシステム100では、通信が切断された来訪者の声紋データをフラッシュROM280の切断対象者管理テーブル2231に記憶しておく。そして、その来訪者が再度訪問してきた場合に、その来訪者の声紋データと、切断対象者管理テーブル2231に記憶しておいた声紋データとを照合して一致するか否かを判断する。一致した場合、その来訪者は屋内対応者によってしばらくの間会話したくない相手であるので通信を切断する。これにより、屋内対応者は会話したくない相手と会話をしなくて済むので余計な不安感を感じることがない。また、通信が切断されて切断対象者管理テーブル2231に登録されてから所定日数を経過した声紋データは削除される。これは、通信が切断されてから3日も経っていれば屋内対応者の来訪者に対する不安感も薄れると仮定したものである。これにより、切断対象者管理テーブル2231に対して屋内対応者の気持ちをさらに反映させることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。例えば、上記第1,第2実施形態では、来訪者の音声から音域を検出して、来訪者のみの感情を評価しているが、例えば、屋内対応者の感情についても併せて考慮してもよい。
例えば、来訪者の音声から声紋データを作成すると共に、屋内対応者の音声からも声紋データを作成する。なお、屋内対応者の音声は親機20のマイク211(図1参照)から取得される。これら声紋データを混合した混合データを作成し、その音域を検出してデフォルト値を記憶する。さらに、所定時間毎に現在の混合データを作成して現在値として記憶する。そして、デフォルト値に対する現在値の変化量を算出し、この変化量を上述の方法で評価することで、通信を切断するか否かの判断材料として使用すればよい。このような機能を備えたインターホンシステムの場合、来訪者と屋内対応者の両方の感情を考慮できる。
なお、以上説明において、図1に示す子機10が本発明の「他の通信装置」に相当し、親機20が本発明の「通信装置」に相当する。図9に示すS12、S17の処理を実行するCPU201が本発明の「音質情報検出手段」に相当し、S13の処理を実行するCPU201が本発明の「デフォルト音質情報記憶手段」に相当し、図10に示すS19の処理を実行するCPU201が本発明の「算出手段」に相当し、S21、S24の処理を実行するCPU201が本発明の「第一の通信処理手段」に相当し、S22の処理を実行するCPU201が本発明の「報知手段」に相当する。さらに、図13に示すS32の処理を実行するCPU201が本発明の「認証手段」に相当し、図12に示す切断対象者管理テーブル2231が本発明の「切断対象者音声情報記憶手段」に相当し、図15に示すS34、24の処理を実行するCPU201が本発明の「第二の通信手段」に相当し、図16に示すSS41、S42の処理を実行するCPU201が本発明の「削除手段」に相当する。
1 インターホンシステム
10 子機
20 親機
100 インターホンシステム
220 フラッシュROM
280 フラッシュROM
201 CPU
202 ROM
203 RAM
2221 感情判定テーブル
2231 切断対象者管理テーブル

Claims (12)

  1. 他の通信装置との間の通信によって通話ができる通信装置であって、
    前記他の通信装置から音声情報を取得する音声情報取得手段と、
    通話時に、前記音声情報取得手段により取得した前記音声情報から音質を示す音質情報を検出する音質情報検出手段と、
    当該音質情報検出手段によって所定時間以上前に検出された前記音質情報を、デフォルト音質情報として記憶するデフォルト音質情報記憶手段と、
    前記音質情報検出手段によって検出された現在の音質情報と、前記デフォルト音質情報記憶手段に記憶された前記デフォルト音質情報とを比較し、前記デフォルト音質情報に対する前記現在の音質情報の変化量を算出する算出手段と、
    当該算出手段によって算出された前記変化量が所定量以上の場合に、前記通信を切断する第一の通信切断手段と
    を備えたことを特徴とする通信装置。
  2. 前記デフォルト音質情報記憶手段は、
    前記音質情報検出手段によって、前記他の通信装置との通話時における最初の音声情報から検出された前記音質情報を、前記デフォルト音質情報として記憶することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記音質情報検出手段は、音声の音域を示す音域情報を含む音質情報を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. 前記音質情報検出手段は、音声の音量を示す音量情報を含む音質情報を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  5. 前記音質情報検出手段は、前記音声情報を波形情報に変換する変換手段を備え、
    前記変換手段によって変換された波形情報のリズムを示すリズム情報を含む音質情報を検出することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の通信装置。
  6. 前記第一の通信切断手段によって前記通信が強制的に切断される前に、前記通信を切断する旨を前記他の通信装置へ報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の通信装置。
  7. 前記音声情報取得手段によって取得された前記音声情報と、複数の前記音声情報を記憶する前記音声情報記憶手段に記憶された前記音声情報とを照合することで、認証を行う認証手段と、
    前記第一の通信切断手段によって通信が切断された時の通話の音声情報を、切断対象音声情報として関連付けして記憶する切断対象音声情報記憶手段と、
    前記認証手段によって認証される通話の音声情報が、前記切断対象音声情報記憶手段に記憶された前記切断対象音声情報であるか否かを判断する切断対象音声情報判断手段と、
    当該切断対象音声情報判断手段によって、通話の音声情報が前記切断対象音声情報と判断された場合に、前記通信を切断する第二の通信切断手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の通信装置。
  8. 前記第一の通信切断手段によって通信が切断されてから所定時間経過したか否かを判断する経過時間判断手段と、
    当該経過時間判断手段によって前記所定時間経過したと判断された場合に、前記切断対象音声情報記憶手段から前記切断対象音声情報を削除する削除手段と
    を備えたことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
  9. 前記デフォルト音質情報記憶手段は、
    前記音質情報検出手段によって、前記他の通信装置と前回通信した際の通話時の音声情報から検出された前記音質情報を、前記デフォルト音質情報として記憶することを特徴とする請求項7又は8に記載の通信装置。
  10. 他の通信装置との間の通信によって通話ができる通信装置の通話制御方法であって、
    前記他の通信装置から音声情報を取得する音声情報取得ステップと、
    通話時に、前記音声情報取得ステップにおいて取得した前記音声情報から音質を示す音質情報を検出する音質情報検出ステップと、
    当該音質情報検出ステップにおいて検出された現在の音質情報と、前記音質情報検出ステップにおいて所定時間以上前に検出された前記音質情報を、デフォルト音質情報として記憶する前記デフォルト音質情報記憶手段に記憶された前記デフォルト音質情報とを比較し、前記デフォルト音質情報に対する前記現在の音質情報の変化量を算出する算出ステップと、
    当該算出ステップにおいて算出された前記変化量が所定量以上の場合に、前記通信を切断する第一の通信切断ステップと
    を備えたことを特徴とする通信装置の通信制御方法。
  11. 請求項1乃至10の何れかに記載の通話装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させるための通話制御プログラム。
  12. 他の通信装置との間の通信によって通話ができる通信装置であって、
    前記他の通信装置との通話の際の音声情報を取得する音声情報取得手段と、
    通話時に、前記音声情報取得手段により取得した前記音声情報から音質を示す音質情報を検出する音質情報検出手段と、
    当該音質情報検出手段によって所定時間以上前に検出された前記音質情報を、デフォルト音質情報として記憶するデフォルト音質情報記憶手段と、
    前記音質情報検出手段によって検出された現在の音質情報と、前記デフォルト音質情報記憶手段に記憶された前記デフォルト音質情報とを比較し、前記デフォルト音質情報に対する前記現在の音質情報の変化量を算出する算出手段と、
    当該算出手段によって算出された前記変化量が所定量以上の場合に、前記通信を切断する第三の通信切断手段と
    を備えたことを特徴とする通信装置。
JP2009044973A 2009-02-27 2009-02-27 通信装置、通信制御方法、通信制御プログラム Pending JP2010200184A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009044973A JP2010200184A (ja) 2009-02-27 2009-02-27 通信装置、通信制御方法、通信制御プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009044973A JP2010200184A (ja) 2009-02-27 2009-02-27 通信装置、通信制御方法、通信制御プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010200184A true JP2010200184A (ja) 2010-09-09

Family

ID=42824402

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009044973A Pending JP2010200184A (ja) 2009-02-27 2009-02-27 通信装置、通信制御方法、通信制御プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010200184A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130005310A1 (en) * 2011-06-29 2013-01-03 Lg Electronics Inc. Mobile terminal and method of measuring bioelectric signals thereof
WO2018055694A1 (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 三菱電機株式会社 エレベータシステム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130005310A1 (en) * 2011-06-29 2013-01-03 Lg Electronics Inc. Mobile terminal and method of measuring bioelectric signals thereof
US9198585B2 (en) * 2011-06-29 2015-12-01 Lg Electronics Inc. Mobile terminal and method of measuring bioelectric signals thereof
WO2018055694A1 (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 三菱電機株式会社 エレベータシステム
TWI643804B (zh) * 2016-09-21 2018-12-11 三菱電機股份有限公司 電梯系統

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11727788B2 (en) DIY monitoring apparatus and method
WO2010035524A1 (ja) インターホンシステム
CN105469542A (zh) 健康状态告警的方法及装置
CN106406175B (zh) 开门提醒方法及装置
JP2010226541A (ja) 応対装置、来訪者応対方法、来訪者応対制御プログラム
CN109147241A (zh) 应急信息处理方法、装置及存储介质
JP2010200184A (ja) 通信装置、通信制御方法、通信制御プログラム
JP2007037088A (ja) ドアホン装置
JP4622786B2 (ja) ドアホン装置
JP2007096502A (ja) インターホン装置
JP5242935B2 (ja) 電子音受信通知システム
JP2007104382A (ja) インターホン装置
CN115469526A (zh) 一种适用于多场景下的智能健康老年手表
JP2012138873A (ja) インターホン装置
JP3125993U (ja) テレビインターホン装置
JP2010200067A (ja) インターホン装置
JP2007150511A (ja) インターホン装置
JP2010062797A (ja) インターホンシステム
JP2006270271A (ja) インターホンシステム
JP2007150670A (ja) インターホン装置
JP2007096831A (ja) インターホン装置
JP5687923B2 (ja) 集合住宅インターホンシステム
JP2010199938A (ja) 応対装置、コンピュータを応対装置における各手段として機能させるためのプログラム、及び応対装置の応対処理方法。
JP2010081239A (ja) インターホンシステム
JP2007096833A (ja) ドアホン装置