JP2010199689A - フィルタ係数算出方法、音場支援装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 CPU42は、音響空間11のインパルス応答波形g(t)におけるピーク間の時間差Δtの逆数を、音響空間11の振幅特性のピーク位置を示す第1の指標値fn(n=1,2…)とする。さらに、各臨界帯域Fk(k=1,2…)において、第1の指標値fnの個数nappk(k=1,2…)に合わせて、第2の指標値f’nの目標個数nadmk(k=1,2…)を算出し、この目標個数nadmk(k=1,2…)と同数の第2の指標値f’n(n=1,2…)を生成する。そして、第2の指標値f’n(n=1,2…)の逆数に基づいてFIRフィルタ41のタップ位置Tapi(i=1,2…)を算出する。
【選択図】図1
Description
図1は、この発明の一実施形態である音場支援装置40を含む音場支援システムの全体構成を示す図である。この音場支援システムにおけるマイクロホン10とスピーカ20は、音響空間1の側壁や天井に間隔を空けて固定される。この音場支援システムでは、マイクロホン10がアンプ部31を介して、スピーカ20がパワーアンプ部32を介して各々音場支援装置40と接続され、音響空間1→マイクロホン10→アンプ部31→音場支援装置40→パワーアンプ部32→スピーカ20→音響空間1という、マイクロホン10からスピーカ20までの電気回路による経路とスピーカ20からマイクロホン10までの音響経路とが一つにつながったループ(単に「閉ループ」という)が形成される。
a.FIRフィルタ41の周波数応答の振幅特性においてゲインがピークとなる周波数が、音響空間1(より具体的にはスピーカ20からマイクロホン10までの経路)のインパルス応答の周波数応答の振幅特性においてゲインがピークとなる周波数と極力重複しないこと。
b.FIRフィルタ41が畳み込むフィルタ係数列のエンベロープが所望の残響特性に対応したものになること。
なお、具体的なフィルタ係数列の算出方法については、説明の重複を避けるため、本実施形態の動作説明において明らかにする。
図2において、CPU42は、スイッチ46をオフ状態に切り換えた後(S100)、インパルス音源45にインパルス音信号を発生させる(S110)。インパルス音源45が発生したインパルス音信号は、加算器47およびパワーアンプ部32を経由し、スピーカ20から音響空間1へインパルス音として放射される。このインパルス音は、音響空間1における複数の伝搬経路を経由してマイクロホン10に到達する。マイクロホン10が収音した音を示す信号(「応答信号」という)は、マイクロホン10からアンプ部31を介して音場支援装置40のCPU42へ供給される。
次にCPU42は、指標値取得過程(S130)を実行する。この指標値取得過程(S130)において、CPU42は、インパルス応答波形g(t)に現れる各ピークPn(n=1,2…)を検出し、各ピークPnと各々の次に現れるピークPn+1との各時間差Δtnを求め、求めた時間差Δtnの逆数を第1の指標値fnとする。たとえば、インパルス応答波形g(t)にN個のピークP1、P2…PNが現れている場合、最初のピークP1と2番目のピークP2との時間差Δt1、2番目のピークP2と3番目のピークP3との時間差Δt2、…、N−1番目のピークPN−1とN番目のピークPNとの時間差ΔtN−1を順に算出し、それらのN−1個の時間差Δt1、Δt2…ΔtN−1の各々の逆数を指標値fn(n=1,2…N−1)とする。
(1)上記実施形態では、周波数軸を臨界帯域Fk(k=1,2…)に区切り、各臨界帯域Fk(k=1,2…)ごとに、第1の指標値fn(n=1,2…)の個数nappk(k=1,2…)や第2の指標値fn’(n=1,2…)の目標個数nadmk(k=1,2…)を求めた。しかし、周波数軸を臨界帯域よりも狭い帯域または広い帯域に区切り、この帯域ごとに第1の指標値fn(n=1,2…)の個数や第2の指標値fn’(n=1,2…)の目標個数を求めてもよい。
(2)上記実施形態において、音場支援装置40は、CPU42、RAM43、ROM44の代わりに、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェアを有し、このハードウェアに、フィルタ係数算出プログラムの働きによる処理と同様の処理を実行させてもよい。
Claims (4)
- 同一音響空間に設けられたスピーカおよびマイクロホンを含む閉ループ内に介挿され、入力信号に零または非零のフィルタ係数からなるフィルタ係数列を畳み込んで出力するフィルタの前記フィルタ係数列を算出するフィルタ係数列算出方法であって、
前記閉ループにおける前記マイクロホンから前記スピーカまでの区間のインパルス応答波形を取得するインパルス応答波形取得過程と、
前記インパルス応答波形に現れる各ピークと各ピークの次に現れる他のピークとの各時間差の逆数を第1の指標値として取得する指標値取得過程と、
周波数軸を複数の帯域に区切り、各帯域毎に、当該帯域内に属する前記第1の指標値の個数を集計する集計過程と、
前記複数の帯域の各帯域毎に、前記第1の指標値の集計値が大きくなるほど小さくなるような関係を有する目標個数を各々算出する目標個数算出過程と、
前記複数の帯域の各帯域毎に、当該帯域内に属する前記目標個数と同じ個数の第2の指標値を生成する指標値生成過程と、
前記指標値生成過程において生成された第2の指標値の逆数である時間差を各々算出し、各時間差を大きなものから順に累算する操作を繰り返し、この繰り返しにより順次得られる各累算値に基づいて前記フィルタ係数列における非零のフィルタ係数のタップ位置を決定するタップ位置算出過程と
を具備することを特徴とするフィルタ係数列算出方法。 - 前記フィルタ係数列のフィルタ係数値が所望のエンベロープを描くように各フィルタ係数値を算出する過程を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ係数列算出方法。
- 同一音響空間に設けられたスピーカおよびマイクロホンを含む閉ループ内に介挿され、入力信号に零または非零のフィルタ係数からなるフィルタ係数列を畳み込んで出力するフィルタと、
前記閉ループにおける前記スピーカから前記マイクロホンまでの区間のインパルス応答波形を取得するインパルス応答波形取得手段と、
前記インパルス応答波形に現れる各ピークと各ピークの次に現れる他のピークとの各時間差の逆数を第1の指標値として取得する指標値取得手段と、
周波数軸を複数の帯域に区切り、各帯域毎に、当該帯域内に属する前記第1の指標値の個数を集計する集計手段と、
前記複数の帯域の各帯域毎に、前記第1の指標値の集計値が大きくなるほど小さくなるような関係を有する目標個数を各々算出する目標個数算出手段と、
前記複数の帯域の各帯域毎に、当該帯域内に属する前記目標個数と同じ個数の第2の指標値を生成する指標値生成手段と、
前記指標値生成手段が生成した第2の指標値の逆数である時間差を各々算出し、各時間差を大きなものから順に累算する操作を繰り返し、この繰り返しにより順次得られる各累算値に基づいて前記フィルタ係数列における非零のフィルタ係数のタップ位置を決定するタップ位置算出手段と
を具備することを特徴とする音場支援装置。 - コンピュータに、
同一音響空間に設けられたスピーカおよびマイクロホンを含む閉ループにおける前記スピーカから前記マイクロホンまでの区間のインパルス応答波形を取得するインパルス応答波形取得手段と、
前記インパルス応答波形に現れる各ピークと各ピークの次に現れる他のピークとの各時間差の逆数を第1の指標値として取得する指標値取得手段と、
周波数軸を複数の帯域に区切り、各帯域毎に、当該帯域内に属する前記第1の指標値の個数を集計する集計手段と、
前記複数の帯域の各帯域毎に、前記第1の指標値の集計値が大きくなるほど小さくなるような関係を有する目標個数を各々算出する目標個数算出手段と、
前記複数の帯域の各帯域毎に、当該帯域内に属する前記目標個数と同じ個数の第2の指標値を生成する指標値生成手段と、
前記指標値生成手段が生成した第2の指標値の逆数である時間差を各々算出し、各時間差を大きなものから順に累算する操作を繰り返し、この繰り返しにより順次得られる各累算値に基づいてフィルタ係数列における非零のフィルタ係数のタップ位置を決定するタップ位置算出手段と
を実現させるプログラム。
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JP2017183985A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | Necスペーステクノロジー株式会社 | 可変デジタルフィルタ回路、人工衛星搭載通信機器、移動通信端末、センサ装置および不要波除去方法 |
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JPH07240993A (ja) * | 1994-02-28 | 1995-09-12 | Yamaha Corp | 音場制御装置 |
JP2008268251A (ja) * | 2007-04-16 | 2008-11-06 | Yamaha Corp | フィルタ装置及び音場支援システム |
JP2010085933A (ja) * | 2008-10-02 | 2010-04-15 | Yamaha Corp | 音場支援装置、音場支援方法およびプログラム |
JP2010091821A (ja) * | 2008-10-08 | 2010-04-22 | Yamaha Corp | 音場支援装置、音場支援方法およびプログラム |
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