JP4947734B2 - デルタシグマ変調器の設計支援装置、デルタシグマ変調器の設計支援方法 - Google Patents

デルタシグマ変調器の設計支援装置、デルタシグマ変調器の設計支援方法 Download PDF

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Description

本発明は、デルタシグマ変調器の設計支援装置、デルタシグマ変調器の設計支援方法にかかり、特にデルタシグマ変調器を簡易に設計できるデルタシグマ変調器の設計支援装置、デルタシグマ変調器の設計支援方法に関する。
デルタシグマ変調器は、信号の周波数帯域における量子化ノイズ(以下、単にノイズとも記す)の分布を所定の周波帯域で低く、それ以外の周波帯域で高くなるように調整する機器である。例えば、オーディオ機器などに適用されるデルタシグマ変調器は、信号の周波数帯域における量子化ノイズの分布を低周波帯域で低く、高周波帯域で高くなるように調整する。デルタシグマ変調器のノイズの調整はノイズシェーピングと呼ばれている。ノイズシェーピングにより、信号の周波数帯域における量子化ノイズの総量は小さく抑えられる。
式(1)は、デルタシグマの伝達関数を示す一般式である。式(1)において、Xは入力信号の値、Yは出力信号の値、Nqは量子化ノイズであり、zはz変換された変数である。また、Nは、デルタシグマ変調の次数であり、自然数が代入される。次数が高次になるほどノイズシェーピングの傾き(入力信号のノイズレベルに対する出力信号のノイズレベル)が大きくなり、帰還回路の設計が難しくなる。
Y(z)=X(z)+(1−z-1NNq …式(1)
また、式(1)から、ノイズシェーピング特性NFは、次の式(2)のように表わされる。
NF=(1−z-1N …式(2)
なお、ノイズシェーピング特性は、ノイズレベルが低減される周波数帯域や高められる周波数帯域を表している。ノイズシェーピング特性は、後述するデルタシグマ係数によって決定付けられる。
このようなデルタシグマ変調器の従来技術としては、例えば、非特許文献1が挙げられる。
トランジスタ技術7月号、2003、第40巻、第446号、205頁〜214頁
しかしながら、式(1)を使ってノイズシェーピング特性を決定するには、複雑な計算式を解く必要があって、デルタシグマ変調器の設計にかかる時間や工数を増やす要因になっていた。本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、より簡易にデルタシグマ変調器を設計することが可能なデルタシグマ変調器の設計支援装置及びデルタシグマ変調器の設計支援方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明の請求項1のデルタシグマ変調器の設計支援装置は、デルタシグマ変調器の設計支援装置であって、フィルタの基本伝達関数を保存する基本伝達関数保存手段と、任意の周波数の入力を受付ける周波数入力受付手段と、前記周波数入力受付手段によって受付けられた周波数を前記基本伝達関数の遮断周波数に設定し、前記周波数に応じたフィルタのフィルタ特性を示す伝達関数を、定数のみの項と、z変数を含む項との加算式として得るフィルタ特性取得手段と、前記定数の逆数を前記フィルタ特性を示す伝達関数に乗じることにより、デルタシグマ変調器のノイズシェーピング特性を示す式を得るノイズシェーピング特性取得手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載のデルタシグマ変調器の設計支援装置は、請求項1に記載の発明において、前記伝達関数を、z平面上の単位円として表す画像を表示する表示手段をさらに備え、前記周波数入力受付手段は、前記表示手段に表示された単位円の円周上において指定された点が示す周波数の入力受付け前記フィルタ特性取得手段は、前記周波数入力受付手段において受付けられた周波数を前記基本伝達関数の他の遮断周波数に設定することを特徴とする。
請求項3に記載のデルタシグマ変調器の設計支援方法は、デジタル入力信号のノイズの周波数分布を調整するデルタシグマ変調器の設計を支援するデルタシグマ変調器の設計支援方法であって、任意の周波数をフィルタの基本伝達関数の遮断周波数に設定し、前記周波数に応じたフィルタのフィルタ特性を示す伝達関数を、定数のみの項と、z変数を含む項との加算式として得るフィルタ特性取得工程と、前記定数の逆数を前記フィルタ特性を示す伝達関数に乗じることにより、デルタシグマ変調器のノイズシェーピング特性を示す式を得るノイズシェーピング特性取得工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の請求項1の発明によれば、フィルタのフィルタ特性を簡易にデルタシグマのノイズシェーピング特性に変換することができる。このため、より簡易な所望のフィルタの伝達関数を解いてノイズシェーピング特性を得ることができるので、より簡易にデルタシグマ変調器を設計することができる。
また、フィルタについては、設計ツールが充実している。このため、このような設計ツールを流用して所望のフィルタのフィルタ特性を求めれば、いっそう簡易にデルタシグマのノイズシェーピング特性を得ることができる。
本発明の請求項2の発明によれば、表示された単位円の円周上の点を指定することにより、他の遮断周波数を指定して、いわゆる零点シフトを実現することができる。このため、零点シフトのための作業を簡易化し、デルタシグマ変調器の設計にかかるユーザの負荷や時間を大幅に軽減することができる。
本発明の請求項3の発明によれば、より簡易な所望のフィルタの伝達関数を解いてノイズシェーピング特性を得ることができる。このため、より簡易にデルタシグマ変調器を設計する方法を提供することができる。
以下、図を参照して本発明に係るデルタシグマ変調器の設計支援装置及びデルタシグマ変調器の設計支援方法の一実施形態を説明する。
(理論)
本発明の実施形態の具体的な構成に先立って、本実施形態の理論について説明する。
デルタシグマ変調器のノイズシェーピング特性NFは、式(1)から、以下の式(2)のように決定される。
NF(z)=(1−z-1N …式(2)
ここで、本実施形態では、次数Nを「3」、つまり3次のデルタシグマを例にして説明をするものとする。
3次のデルタシグマの伝達関数は、式(3)のように表わされる。
Y(z)=X(z)+(1−z-13Nq
=X(z)+(1−3z-1+3z-2−z-3)Nq …式(3)
式(3)の右辺の第2項がノイズシェーピング特性NFを表わしている。すなわち、3次のデルタシグマでは、ノイズシェーピング特性NFが、以下の式(4)のように表わされる。
NF(z)=1−a1z-1+a2z-2−a3z-3
=1−(a1z-1−a2z-2+a3z-3) …式(4)
式(4)において、3次のデルタシグマの具体的なデルタシグマ係数、a1=3、a2=−3、a3=1を式(4)に与えることにより、式(4)’が得られる。
NF(z)=1−3z-1+3z-2−z-3 …式(4)’
ところで、現在、所定の周波数を遮断周波数に設定し、遮断周波数よりも高い周波数帯域の信号を通す一方、より低い周波数の信号を通さないハイパスフィルタが知られている。FIR(Finite Impulse Responce)フィルタを例にすると、ハイパスフィルタの特性HFを示す伝達関数(本実施形態でいう基本伝達関数)は、一般的に式(5)のように表わされる。
H(z)=h(0)+h(1)z-1+…+h(n−1)Nz-N …式(5)
式(5)の基本伝達関数に所望の周波数を遮断周波数として設定すると、この周波数に応じた伝達関数は式(5)’のように表わされる。式(5)’において、c1、c2、c3、…cnはフィルタ係数であり、フィルタ係数は、遮断周波数等によって決定される。
HF(z)=c1+c2z-1+c3z-2+…cNz-N …式(5)’
式(5)’において、次数Nを3とする、つまり3次のハイパスフィルタを考えた場合、以下の式(6)が得られる。
HF(z)=c1+c2z-1+c3z-2+c4z-3 …式(6)
本願発明の発明者らは、式(6)を右辺の先頭の項が1となるように変形することにより、式(6)と式(4)とが同じ形になることに着目した。ハイパスフィルタはデルタシグマ変調回路よりも歴史が古く、設計ツールも安価で高品質のものが普及している。このことから、この設計ツールを利用して式(6)を求め、式(6)の先頭の項のフィルタ係数c1が1になるように変形して簡易にデルタシグマのノイズシェーピング特性を得るものとした。
すなわち、本実施形態では、オーディオ機器に適用されるデルタシグマ変調器を想定し、ハイパスフィルタの遮断周波数に人間の可聴周波数帯域のいずれかの周波数を設定する。このため、本実施形態では、可聴帯域においてノイズレベルを低減し、人間に聞こえない周波数帯域のノイズレベルが高められることになる。なお、本実施形態では、遮断周波数を約80kHzに設定するものとした。
遮断周波数を約80kHzに設定した場合、フィルタ係数c1=0.125、c2=−0.375、c3=0.375、c4=−0.125となる。式(6)をc1で除算し、フィルタ係数c1〜c4の数値を式(6)に代入することにより、式(6)’が得られる。
HF=1−2.993z-1+2.993z-2+z-3 …式(6)’
上記のように、式(6)’と式(4)’とはほぼ同様のものであるから、本実施形態がハイパスフィルタの設計ツールを利用してデルタシグマのノイズシェーピング特性を得られることがわかる。
(構成)
以下、図面を参照し、本実施形態のデルタシグマ変調器の設計支援装置及びデルタシグマ変調器の設計支援方法を説明する。
図1は、本実施形態のデルタシグマ変調器の設計支援装置の構成を説明するための図である。図示したデルタシグマ変調器の設計支援装置は、入力されたデジタル入力信号のノイズの周波数分布(周波数帯域に対応付けられる量子化ノイズのレベル)を調整するデルタシグマ変調器の設計を支援する構成である。図示したように、デルタシグマ変調器の設計支援装置は、演算部101、演算部101の演算に必要なパラメータを設定するための入力部104、演算部101による演算の結果を表示するディスプレイ105を備えている。このようなデルタシグマ変調器の設計支援装置は、汎用的なコンピュータを使って構築することも可能である。
演算部101は、ハイパスフィルタの特性を求めるフィルタ特性取得部102、デルタシグマ変調器のノイズシェーピング特性を求めるノイズシェーピング特性取得部103を備えている。
ハイパスフィルタとは、所定の遮断周波数以上の周波数の信号を通過させ、この遮断周波数に満たない周波数の信号を遮断するフィルタである。フィルタ特性取得部102は、ハイパスフィルタの式(5)に示した基本伝達関数を保存している。本実施形態のフィルタ特性取得部102は、入力部104を介して設定されたフィルタの次数と、遮断周波数と、通過周波数帯(過帯周波数域)と、動作周波数を基本伝達関数に設定し、遮断周波数以上の周波数の信号を通過させ、これ以下の周波数の信号を遮断するハイパスフィルタの特性を示す伝達関数を取得する。
なお、遮断周波数等のパラメータは、ユーザが入力部104を使ってフィルタ特性取得部102に入力する。入力部104は、キーボードやタッチパネルといったユーザI/Fである。
フィルタ特性取得部102は、入力部104によって入力されたパラメータに応じたフィルタ係数c1、c2、c3、c4を決定する。フィルタ係数が決定することにより、前記した伝達関数の式(6)’が取得される。取得された伝達関数は、ハイパスフィルタの特性を示しており、ノイズシェーピング特性取得部103に出力される。
なお、本実施形態では、フィルタ特性取得部102として既存のハイパスフィルタ設計ツールを使用するものとした。ハイパスフィルタ設計ツールとしては、例えば、任意のフィルタ設計ができる設計ツールであるMathWorks社製のMATLAB(登録商標)を使用することができる。
ノイズシェーピング特性取得部103は、出力された伝達関数を入力する。伝達関数は、式(6)に示したように、定数のみの(変数を含まない)項と、z変数を含む項との加算式となっている。ノイズシェーピング特性取得部103は、定数のみの項の定数の逆数を入力された伝達関数に乗じ、定数のみの項の定数が「1」になるように加算式を変形する。この結果、フィルタ特性取得部102によって取得されたハイパスフィルタ特性を示す伝達関数は、式(6)’に示す形になる。式(6)’は、式(4)’に示したデルタシグマ変調器のノイズシェーピング特性を示す式とほぼ同一の式になる。ノイズシェーピング特性を示す式、あるいはデルタシグマ係数は、ディスプレイ105に出力され、表示される。
以上述べた構成において、本実施形態では、入力部104が周波数入力受付手段として機能する。また、フィルタ特性取得部102が基本伝達関数保存手段及びフィルタ特性取得手段として機能し、ノイズシェーピング特性取得部103がノイズシェーピング特性取得手段として機能する。
(デルタシグマ変調器)
図2は、以上述べた本実施形態のデルタシグマ変調器の設計支援装置において取得されたデルタシグマ係数a1、a2、a3と、設計されるデルタシグマ変調器との関係を説明するための図である。図示したデルタシグマ変調器は、量子化器201、加算器202a、202b、遅延回路203を備えている。遅延回路203は、複数の遅延素子d1〜d3を備えている。遅延素子d1〜d3のそれぞれには、デルタシグマ係数a1、a2、a3のいずれか1つが設定されている。各遅延素子d1〜d3は、設定されたデルタシグマ係数に応じた分量だけ信号を遅延させている。デルタシグマ係数a1、a2、a3により、ノイズシェーパをかけたことによって量子化ノイズが増加する周波数帯域と減少する周波数帯域とが決定される。
図3は、図2に示したデルタシグマ変調器から出力される量子化ノイズの振幅の周波数特性を示している。図3では、縦軸がゲインをdBで示し、横軸が周波数を示している。図3において、ゲインが極小になる周波数を零点という。デルタシグマ変調器は、零点となった周波数以上の周波数のノイズシェーピングを実行する。図示した例は、80kHzからノイズシェーピングされた信号の特性を表している。
(零点シフト)
また、伝達関数は、z平面上の単位円として表示することができる。入力部104は、表示された単位円の円周上において指定された点が示す周波数を入力し、フィルタ特性取得部102が、入力された周波数をハイパスフィルタの伝達関数の他の遮断周波数に設定する。
すなわち、式(4)の関数は、z平面上で表わされる。図4は、図3に示したノイズシェーピング特性をz平面上の単位円で表したものである。単位円の円周上の点は周波数を示し、z平面の横軸は実部、横軸は虚部を示している。単位円の円周上のに零点が存在する場合、零点の周波数においてデルタシグマ変調器の量子化ノイズのゲインが0となる。
本実施形態では、零点の位置を調整したり零点を新たに追加することにより、図3に示した曲線の傾きや形をさらに所望のものに変更することができる。このような操作は、一般的に零点シフトと呼ばれていて、零点シフトはノイズシェーピング特性を任意に調整するという効果を有する。
本実施形態では、フィルタ特性取得部102が、ディスプレイ105に図4に示したz平面と共に、単位円の円周上の任意の点の指定を促す画面を表示する機能を有している。ユーザが入力部104を使って単位円の円周上の点を指定すると、指定された点は、図5に示すようにディスプレイ105に表示される。図6は、図5に示したように零点を指定した場合のノイズシェーピング特性を示す図である。図6を図3と比較すると、図6では、1MHz以上の周波数帯域で曲線の傾きが図3よりも急峻となり、高いゲインを得ることがわかる。
ハイパスフィルタのフィルタ係数は、零点となる周波数によって変化する。このため、フィルタ係数を定数で除算して得られるデルタシグマ係数も、零点シフトによって変化する。零点を新たに指定して零点シフトした場合、ディスプレイ105には、変更後のノイズシェーピング特性の式やデルタシグマ係数が表示される。
なお、このようなフィルタ特性取得部102の機能は、前記したハイパスフィルタの設計ツールにも搭載されている公知の構成であるからこれ以上の説明を省く。このような機能により、本実施形態では、ユーザが簡単に零点を追加し、ノイズシェーピング特性を任意に調整することができる。
(デルタシグマ変調器の設計)
図7は、以上述べた本実施形態のデルタシグマ変調器を使ったデルタシグマ変調器の設計手順を説明するためのフローチャートである。
図示したように、本実施形態では、先ず、ノイズシェーピング特性の次数と通過領域の仕様を決定する(ステップS601)。次数は式(4)に示した変数zの次数の最も高い数字であり、通過領域とはノイズシェーピング特性を示す曲線が通る周波数とゲインとの関係をいう。
仕様が決定すると、この仕様をハイパスフィルタ特性にあてはめて、ハイパスフィルタの遮断周波数や次数、及び通過領域を決定する(ステップS602)。このような作業を、本実施形態では、「ノイズシェーピング特性をハイパスフィルタ特性として見積もる」とも記すものとする。
次に、本実施形態のデルタシグマ変調器設計ツールのフィルタ特性取得部102において、次数等の仕様を入力してハイパスフィルタを設計する(ステップS603)。この結果、ハイパスフィルタのフィルタ係数を含む特性が得られる。特性は、ノイズシェーピング取得部103において除算され、デルタシグマ係数を含むノイズシェーピングに変形される(ステップS604)。
ユーザは、シミュレーションマシン等を使ってシミュレーションを実行し、取得されたノイズシェーピング特性を持つデルタシグマ変調器が実現可能か否か判断する(ステップS605)。シミュレーションの結果、実現可能と判断された場合(ステップS605:Yes)、デルタシグマ変調器の実回路を設計する(ステップS501)。また、実現ができない、あるいは好ましくないと判断された場合(ステップS605:No)、ステップS602において再度ハイパスフィルタ特性の見積もりを行う。
以上説明したように、本実施形態によれば、ハイパスフィルタの伝達関数を解いてデルタシグマ変調器のノイズシェーピング特性を得ることができる。このため、デルタシグマの伝達関数を解くよりも簡易にノイズシェーピング特性を得ることができる。また、ハイパスフィルタについては設計支援ツールが充実しているため、このようなツールのプログラムを流用していっそう簡易にノイズシェーピング特性を得ることができる。
なお、本実施形態では、オーディオ機器に適用されるデルタシグマ変調器を想定し、フィルタをハイパスフィルタとして説明したが、別用途のデルタシグマ変調器を想定し、その用途に応じてフィルタを任意に選択してもよい。フィルタとしては、ハイパスフィルタのほかにバンドパスフィルタ、ローパスフィルタなどが考えられる。例えば、通信機器に適用されるデルタシグマ変調器を想定した場合は、周波数変調を考慮すれば、所望のフィルタをバンドパスフィルタとすることもできる。
本発明の一実施形態のデルタシグマ変調器の設計支援装置の構成を説明するための図である。 本発明のデルタシグマ変調器の設計支援装置において取得されたデルタシグマ係数とデルタシグマ変調器との関係を説明するための図である。 図2に示したデルタシグマ変調器から出力される信号の振幅特性を示す図である。 図3に示したノイズシェーピング特性をz平面上の単位円で表したものである。 図4に示した単位円の円周上で指定された零点を説明するための図である。 図5に示した零点シフトの結果得られるハイパスフィルタ特性を説明するための図である。 本発明の一実施形態のデルタシグマ変調器を使ったデルタシグマ変調器の設計手順を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
101 演算部
102 フィルタ特性取得部
103 ノイズシェーピング特性取得部
104 入力部
105 ディスプレイ
201 量子化器
202a,202b 加算器
203 遅延回路

Claims (3)

  1. デルタシグマ変調器の設計支援装置であって、
    フィルタの基本伝達関数を保存する基本伝達関数保存手段と、
    任意の周波数の入力を受付ける周波数入力受付手段と、
    前記周波数入力受付手段によって受付けられた周波数を前記基本伝達関数の遮断周波数に設定し、前記周波数に応じたフィルタのフィルタ特性を示す伝達関数を、定数のみの項と、z変数を含む項との加算式として得るフィルタ特性取得手段と、
    前記定数の逆数を前記フィルタ特性を示す伝達関数に乗じることにより、デルタシグマ変調器のノイズシェーピング特性を示す式を得るノイズシェーピング特性取得手段と、
    を備えることを特徴とするデルタシグマ変調器の設計支援装置。
  2. 前記伝達関数を、z平面上の単位円として表す画像を表示する表示手段をさらに備え、
    前記周波数入力受付手段は、前記表示手段に表示された単位円の円周上において指定された点が示す周波数の入力受付け
    前記フィルタ特性取得手段は、前記周波数入力受付手段において受付けられた周波数を前記基本伝達関数の他の遮断周波数に設定することを特徴とする請求項1に記載のデルタシグマ変調器の設計支援装置。
  3. デルタシグマ変調器の設計支援方法であって、
    任意の周波数をフィルタの基本伝達関数の遮断周波数に設定し、前記周波数に応じたフィルタのフィルタ特性を示す伝達関数を、定数のみの項と、z変数を含む項との加算式として得るフィルタ特性取得工程と、
    前記定数の逆数を前記フィルタ特性を示す伝達関数に乗じることにより、デルタシグマ変調器のノイズシェーピング特性を示す式を得るノイズシェーピング特性取得工程と、
    を含むことを特徴とするデルタシグマ変調器の設計支援方法。
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