JP2010194442A - イオン分離処理方法及びイオン分離処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩化ナトリウムや塩酸等の薬品を使用せず、簡単に被処理水中のイオンを分離処理すると共にイオン交換樹脂の再生を行うことができるイオン分離処理方法及びイオン分離処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】イオン交換樹脂1を用いて被処理水W中のイオンを分離処理するにあたって、被処理水Wを電気分解してイオン交換樹脂1のpKよりも高いpHのアルカリ水W1、及びイオン交換樹脂1のpKよりも低いpHの酸性水W2を得た後、前記アルカリ水W1及び酸性水W2のいずれか一方をイオン分離処理可能なイオン交換樹脂1で処理してイオンを分離すると共に、イオンの分離処理に用いた後のイオン交換樹脂1を前記アルカリ水W1及び酸性水W2の他方で処理して再生する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水中に存在する各種イオンを除去するイオン分離処理に関するものであり、さらに詳しくは、イオン交換樹脂により水中のイオンを除去して軟水や純水を得るためのイオン分離処理方法及びイオン分離処理装置に関するものである。
従来から、不純物が少なく純度の高い水として軟水や純水が利用されている。軟水や純水は、半導体等の電子材料や、染色等の繊維材料や、飲料等の飲食品材料などの産業用途をはじめ、台所、風呂、トイレ等の水廻りの家庭用途や、研究施設における実験用途等にも使用されているものであり、利用価値が高いものである。
このような軟水や純水を得るために、水中に存在する各種のイオン(陽イオン、陰イオン)をイオン交換樹脂によって取り除くイオン分離処理方法が知られている(例えば特許文献1〜3)。イオン交換樹脂により水中のイオンを取り除くには、イオン交換樹脂を充填した処理槽に被処理水(イオンを分離処理する水)を送って通水することによって行う。このイオン交換樹脂は、被処理水中のイオンが所定量を超えて吸着された後はイオン交換性能が低下し、被処理水中のイオンを吸着しなくなるものである。そのため、イオン交換樹脂を繰り返し使用するためには、吸着したイオンを除去するイオン交換樹脂の再生処理が必要となる。
イオン交換樹脂の再生処理を行う方法としては、食塩水等の無機塩水や、塩酸や硫酸等の酸により調製された酸性水の通水により再生することが一般的に行われている。例えば、特許文献1では、塩水により再生する方法が、また、特許文献2では、クエン酸で調製された酸性水溶液により再生する方法が記載されている。
特開2007−289959号公報 特開2006−043549号公報 特表2007−516056号公報
しかしながら、イオン交換樹脂の再生処理に塩化ナトリウムや塩酸等の薬品を使用した場合、薬剤の投入を伴うため再生処理作業が煩雑となっていた。また、薬品の使用を伴う再生処理作業では、大量の食塩水や酸性水溶液を排出することになるため環境悪化のおそれが生じていた。
さらに、再生処理中はイオン交換樹脂によるイオン分離処理が行えず、再生処理には長時間を要するため効率的にイオン分離処理が行えなかった。特に、特許文献2及び3に記載されているような装置では、構造が複雑なため、イオン交換樹脂の再生を簡単にすることができず、イオン分離処理の効率が低下していた。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、塩化ナトリウムや塩酸等の薬品を使用せず、簡単に被処理水中のイオンを分離すると共にイオン交換樹脂の再生を行うことができるイオン分離処理方法及びイオン分離処理装置を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係るイオン分離処理方法は、イオン交換樹脂1を用いて被処理水W中のイオンを分離処理するにあたって、被処理水Wを電気分解してイオン交換樹脂1のpKよりも高いpHのアルカリ水W1、及びイオン交換樹脂1のpKよりも低いpHの酸性水W2を得た後、前記アルカリ水W1及び酸性水W2のいずれか一方をイオン分離処理可能なイオン交換樹脂1で処理してイオンを分離すると共に、イオンの分離処理に用いた後のイオン交換樹脂1を前記アルカリ水W1及び酸性水W2の他方で処理して再生することを特徴とするものである。(ただし、Kはイオン交換樹脂の解離定数であり、pK=−log(K)である)。
請求項2に係るイオン分離処理方法は、上記構成に加え、イオン交換樹脂1が、カルボン酸基を有する樹脂を用いた陽イオン交換樹脂1aであり、前記アルカリ水W1をイオン分離処理可能な陽イオン交換樹脂1aで処理して陽イオンを分離すると共に、陽イオンの分離処理に用いた後の陽イオン交換樹脂1aを前記酸性水W2で処理して再生することを特徴とするものである
請求項3に係るイオン分離処理方法は、上記構成に加え、イオン交換樹脂1が、1−3級アミノ基を有する樹脂を用いた陰イオン交換樹脂1bであり、前記酸性水W2をイオン分離処理可能な陰イオン交換樹脂1bで処理して陰イオンを分離すると共に、陰イオンの分離処理に用いた後の陰イオン交換樹脂1bを前記アルカリ水W1で処理して再生することを特徴とするものである。
請求項4に係るイオン分離処理装置は、イオン交換樹脂1を用いて被処理水W中のイオンを分離処理する装置であって、被処理水Wを電気分解してアルカリ水W1及び酸性水W2を得る電気分解部10と、イオン分離処理可能なイオン交換樹脂1を有する第1処理部21と、イオンを分離処理した後のイオン交換樹脂1を有する第2処理部22と、前記アルカリ水W1を第1処理部21に送ると共に前記酸性水W2を第2処理部22に送る通水、及び、前記アルカリ水W1を第2処理部22に送ると共に前記酸性水W2を第1処理部21に送る通水を切り換える通水切換手段15とを備えることを特徴とする。
そして、通水切換手段15は、前記アルカリ水W1及び酸性水W2の一方を第1処理部21に送ってイオンを分離すると共に、前記アルカリ水W1及び酸性水W2の他方を第2処理部22に送ってイオン交換樹脂1を再生する処理の通水と、前記アルカリ水W1及び酸性水W2の一方を第2処理部22に送って再生処理した上記イオン交換樹脂1でイオンを分離すると共に、前記アルカリW1水及び酸性水W2の他方を第1処理部21に送ってイオンの分離処理に用いた上記イオン交換樹脂1を再生する処理の通水とを、交互に切り換えるものであることを特徴とするものである。
請求項5に係るイオン分離処理装置は、上記構成に加え、イオン交換樹脂1が陽イオン交換樹脂1aであり、前記通水切換手段15は、前記アルカリ水W1を第1処理部21に送って陽イオンを分離すると共に前記酸性水W2を第2処理部22に送って陽イオン交換樹脂1aを再生する処理の通水と、前記アルカリ水W1を第2処理部22に送って再生処理した上記陽イオン交換樹脂1aで陽イオンを分離すると共に、前記酸性水W2を第1処理部21に送って陽イオンの分離処理に用いた上記陽イオン交換樹脂1aを再生する処理の通水とを、陽イオン交換樹脂1aのイオン交換性能が低下した時ごとに交互に切り換えるものであることを特徴とするものである。
請求項6に係るイオン分離処理装置は、上記構成に加え、イオン交換樹脂1が陰イオン交換樹脂1bであり、前記通水切換手段15は、前記酸性水W2を第1処理部21に送って陰イオンを分離すると共に、前記アルカリ水W1を第2処理部22に送って陰イオン交換樹脂1bを再生する処理の通水と、前記酸性水W2を第2処理部22に送って再生処理した上記陰イオン交換樹脂1bで陰イオンを分離すると共に、前記アルカリ水W1を第1処理部21に送って陰イオンの分離処理に用いた上記陰イオン交換樹脂1bを再生する処理の通水とを、陰イオン交換樹脂1bのイオン交換性能が低下した時ごとに交互に切り換えるものであることを特徴とするものである。
請求項7に係るイオン分離処理装置は、請求項5に記載のイオン分離装置を陽イオン分離装置A1として備えると共に、陽イオン分離装置A1により陽イオンが分離された陽イオン除去水W3から、陰イオン交換樹脂1bを用いて陰イオンを分離処理する陰イオン分離装置A2を備えたイオン分離処理装置である。
陰イオン分離装置A2は、陽イオン除去水W3を電気分解して陽イオン除去水W3のアルカリ水W1及び酸性水W2を得る電気分解部10と、イオン分離処理可能な陰イオン交換樹脂1bを有する第3処理部23と、陰イオンを分離処理した後の陰イオン交換樹脂1bを有する第4処理部24と、陽イオン除去水W3の電気分解により得た前記酸性水W2を第3処理部23に送ると共に陽イオン除去水W3の電気分解により得た前記アルカリ水W1を第4処理部24に送る通水、及び、陽イオン除去水W3の電気分解により得た前記酸性水W2を第4処理部24に送ると共に陽イオン除去水W3の電気分解により得た前記アルカリ水W1を第3処理部23に送る通水を切り換える陰イオン分離装置A2の通水切換手段15とを備えることを特徴とする。
そして、陰イオン分離装置A2の通水切換手段15は、陽イオン除去水W3の電気分解により得た前記酸性水W2を第3処理部23に送って陰イオンを分離すると共に、陽イオン除去水W3の電気分解により得た前記アルカリ水W1を第4処理部24に送って陰イオン交換樹脂1bを再生する処理の通水と、陽イオン除去水W3の電気分解により得た前記酸性水W2を第4処理部24に送って再生処理した上記陰イオン交換樹脂1bで陰イオンを分離すると共に、陽イオン除去水W3の電気分解により得た前記アルカリ水W1を第3処理部23に送って陰イオンの分離処理に用いた上記陰イオン交換樹脂1bを再生する処理の通水とを、陰イオン交換樹脂1bのイオン交換性能が低下した時ごとに、交互に切り換えるものであることを特徴とするものである。
請求項8に係るイオン分離処理装置は、請求項6に記載のイオン分離装置を陰イオン分離装置A2として備えると共に、陰イオン分離装置A2により陰イオンが分離された陰イオン除去水W4から、陽イオン交換樹脂1aを用いて陽イオンを分離処理する陽イオン分離装置A1を備えたイオン分離処理装置である。
陽イオン分離装置A1は、陰イオン除去水W4を電気分解して陰イオン除去水W4のアルカリ水W1及び酸性水W2を得る電気分解部と、イオン分離処理可能な陽イオン交換樹脂1aを有する第3処理部23と、陽イオンの分離処理に用いた後の陽イオン交換樹脂1aを有する第4処理部24と、陰イオン除去水W4の電気分解により得た前記アルカリ水W1を第3処理部23に送ると共に陰イオン除去水W4の電気分解により得た前記酸性水W2を第4処理部24に送る通水、及び、陰イオン除去水W4の電気分解により得た前記アルカリ水W1を第4処理部24に送ると共に陰イオン除去水W4の電気分解により得た前記酸性水W2を第3処理部23に送る通水を切り換える陽イオン分離装置A1の通水切換手段15とを備えることを特徴とする。
そして、陽イオン分離装置A1の通水切換手段15は、陰イオン除去水W4の電気分解により得た前記アルカリ水W1を第3処理部23に送って陽イオンを分離すると共に、陰イオン除去水W4の電気分解により得た前記酸性水W2を第4処理部24に送って陽イオン交換樹脂1aを再生する処理の通水と、陰イオン除去水W4の電気分解により得た前記アルカリ水W1を第4処理部24に送って再生処理した上記陽イオン交換樹脂1aで陽イオンを分離すると共に、陰イオン除去水W4の電気分解により得た前記酸性水W2を第3処理部23に送って陽イオンの分離処理に用いた上記陽イオン交換樹脂1aを再生する処理の通水とを、陽イオン交換樹脂1aのイオン交換性能が低下した時ごとに、交互に切り換えるものであることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、陽イオンを分離処理する場合は、イオン交換樹脂として陽イオン交換樹脂を用いて、アルカリ水をイオン分離処理可能な陽イオン交換樹脂で処理して陽イオンを分離すると共に、陽イオンの分離処理に用いた後の陽イオン交換樹脂を酸性水で処理して再生することができ、陰イオンを分離処理する場合は、イオン交換樹脂として陰イオン交換樹脂を用いて、酸性水をイオン分離処理可能な陰イオン交換樹脂で処理して陰イオンを分離すると共に、陰イオンの分離処理に用いた後の陰イオン交換樹脂を前記アルカリ水で処理して再生することができるので、被処理水のイオン分離処理とイオン交換樹脂の再生処理とを同時行うことができ、イオン分離処理の効率が向上するものである。
さらに、イオン交換樹脂の再生を、塩化ナトリウムや塩酸等の薬品を用いることなく行うことができ、少ない排水で簡単に低コストでイオン交換樹脂を再生することができるものである。
また、イオンの分離処理にあたって、陽イオンを分離処理する場合は、イオン交換樹脂のpKよりも高いpHのアルカリ水となった被処理水から、陽イオン交換樹脂を用いて陽イオンの分離処理をすることができ、陰イオンを分離処理する場合は、イオン交換樹脂のpKよりも低いpHの酸性水となった被処理水から、陰イオン交換樹脂を用いて陰イオンの分離処理することができるので、イオンを分離する能力が向上してイオン分離処理を効果的に行うことができるものである。
請求項2の発明によれば、イオン交換樹脂としてカルボン酸基を有する樹脂を用いることにより、陽イオンを分離処理する能力がさらに向上してイオン分離処理を効果的に行うことができるものである。
請求項3の発明によれば、イオン交換樹脂が1−3級アミノ基を有する樹脂を用いることにより、陰イオンを分離処理する能力がさらに向上してイオン分離処理を効果的に行うことができるものである。
請求項4の発明によれば、陽イオンを分離処理する場合は、イオン交換樹脂として陽イオン交換樹脂を用いて、アルカリ水を第1処理部に送ってイオンを分離すると共に、酸性水を第2処理部に送ってイオン交換樹脂を再生する処理と、アルカリ水を第2処理部に送って再生処理したイオン交換樹脂でイオンを分離すると共に、酸性水を第1処理部に送ってイオンの分離処理に用いたイオン交換樹脂を再生する処理とを、通水切換手段により通水を切り換えて交互に行うことができる。また、陰イオンを分離処理する場合は、イオン交換樹脂として陰イオン交換樹脂を用いて、酸性水を第1処理部に送ってイオンを分離すると共に、アルカリ水を第2処理部に送ってイオン交換樹脂を再生する処理と、酸性水を第2処理部に送って再生処理したイオン交換樹脂でイオンを分離すると共に、アルカリ水を第1処理部に送ってイオンの分離処理に用いたイオン交換樹脂を再生する処理とを、通水切換手段により通水を切り換えて交互に行うことできる。それにより、被処理水のイオン分離処理とイオン交換樹脂の再生処理とを同時行うことができ、イオン分離処理の効率が向上するものである。
さらに、イオン交換樹脂の再生を、塩化ナトリウムや塩酸等の薬品を用いることなく行うことができ、少ない排水で簡単に低コストでイオン交換樹脂を再生することができるものである。
また、イオンの分離処理にあたって、陽イオンを分離処理する場合は、イオン交換樹脂のpKよりも高いpHのアルカリ水となった被処理水から、陽イオン交換樹脂を用いて陽イオンの分離処理をすることができ、陰イオンを分離処理する場合は、イオン交換樹脂のpKよりも低いpHの酸性水となった被処理水から、陰イオン交換樹脂を用いて陰イオンの分離処理することができるので、イオンを分離する能力が向上してイオン分離処理を効果的に行うことができるものである。
請求項5の発明によれば、効率よく陽イオンを除去して容易に軟水を得ることができるものである。
請求項6の発明によれば、効率よく陰イオンを除去して容易に陰イオン除去水を得ることができるものである。
請求項7の発明によれば、効率よく陽イオンと陰イオンを除去して容易に純水を得ることができるものである。
請求項8の発明によれば、効率よく陽イオンと陰イオンを除去して容易に純水を得ることができるものである。
本発明の実施の形態の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態の他の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態の他の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態の他の一例を示す概略断面図である。
以下、発明を実施するための形態を図を参照しながら説明する。
[実施形態1]
図1は、被処理水Wからイオンを分離処理する装置の一例を示す概略断面図である。図1の装置は、イオン交換樹脂1として陽イオン交換樹脂1aを用いた軟水の製造装置である。被処理水Wとしては水道水を用いることができ、また地下水などの任意の被処理水Wを用いることもできる。
イオン分離処理装置Aは、被処理水Wを電気分解してアルカリ水W1及び酸性水W2を得る電気分解部10と、被処理水W中の陽イオンを分離処理可能な陽イオン交換樹脂1aを有する第1処理部21と、被処理水W中の陽イオンの分離処理に用いた後の陽イオン交換樹脂1aを有する第2処理部22とを備えている。また、電気分解部10と、第1処理部21及び第2処理部22との間には、電気分解部10と各処理部とを結ぶ配管と、被処理水Wを電気分解して得たアルカリ水W1及び酸性水W2の通水を切り換える通水切換弁とにより構成される通水切換手段15を備えている。
電気分解部10には、水道水などの被処理水Wを電気分解部10に供給するための水道配管が上流側(入水側)に連結されている。一方、第1処理部21及び第2処理部22には、これらの処理部により処理された被処理水Wを配水するための配管が下流側(出水側)にそれぞれ連結されている。
なお、図1では、配管及び通水切換弁の図示を省略し、配管及び通水切換弁により形成される水の流れを白抜き矢印にて示している。
図1の例では、電気分解部10は、Ptなどの材料により形成された対向する2つの電極13(陽極13a、陰極13b)と、2つの電極13,13間に配置され、被処理水Wの通過が自在な膜14とによって構成されている。この膜14としては、イオン交換膜を用いて隔膜を使用した電気分解方式にすることができる。また、この膜をバイポーラ膜にて構成することもできる。これらの膜を用いれば電気分解の性能が向上して、イオン分離処理の効率を向上することができる。被処理水Wは対向する2つの電極13,13間に通水されて、この2つの電極13に電圧が印加されることにより電気分解が行われる。
電気分解部10の陰極13bと膜14との間にはアルカリ水W1が生成するアルカリ水生成部11が形成され、陽極13aと膜14との間には酸性水W2が生成する酸性水生成部12が形成されている。アルカリ水生成部11及び酸性水生成部12は、配管及び通水切換弁を間に挟んで第1処理部21及び第2処理部22と連結している。
通水切換手段15は、アルカリ水生成部11と、酸性水生成部12と、第1処理部21と、第2処理部22とを配管及び通水切換弁を通して連結するように配置しており、アルカリ水W1を第1処理部21に送ると共に酸性水W2を第2処理部22に送る通水(白抜き実線矢印)と、アルカリ水W1を第2処理部22に送ると共に酸性水W2を第1処理部21に送る通水(白抜き点線矢印)とを切り換え可能としている。そして、初期状態として、アルカリ水生成部11と第1処理部21とが連通してアルカリ水W1が第1処理部21に送られると共に、酸性水生成部12と第2処理部22とが連通して酸性水W2が第2処理部22に送られる通水(白抜き実線矢印)となっている。
第1処理部21及び第2処理部22は、充填式カラムなどの処理槽によって形成され、それぞれ陽イオン交換樹脂1aが充填されている。このうち、第1処理部21には、イオン分離処理可能な陽イオン交換樹脂1a、すなわち、イオン交換性能が低下していない、もしくは、低下していてもイオン分離に支障のない程度の陽イオン交換樹脂1aが充填されている。第1処理部21に充填される陽イオン交換樹脂1aは、具体的には、未使用又は再生後の陽イオン交換樹脂1aなどである。一方、第2処理部22には、被処理水Wの陽イオンの分離処理に使用された後のイオン交換性能が低下した陽イオン交換樹脂1aが充填されている。
陽イオン交換樹脂1aとしては、弱酸性陽イオン交換樹脂などの適宜のものを使用することができるが、このうち、カルボン酸基を有する弱酸性陽イオン交換樹脂が、イオン分離処理の効率を向上させるので好ましい。カルボン酸基を有する弱酸性陽イオン交換樹脂としては、カルボン酸基が樹脂に固定されて交換基として機能するものであれば適宜のものを用いることができるが、例えば、次の化学式の骨格を有するメタクリル系弱酸性イオン交換樹脂を用いることができる。
Figure 2010194442
次に、図1の装置を用いたイオン分離処理の方法について説明する。
まず、水道水などの被処理水Wを電気分解部10に送って通水する。なお、被処理水Wとして水道水を用いた場合、被処理水WのpHは7程度である。
次に、2つの電極13に電圧を印加し、被処理水Wを電気分解する。それにより、陰極13b側にナトリウム、カルシウム、マグネシウム等の陽イオンが引き寄せられると共に、水が解離して水酸化物イオン(OH)が発生するため、陽イオンを含んだアルカリ水W1がアルカリ水生成部11に生成される。一方、陽極13a側には、塩素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン等の陰イオンが引き寄せられると共に、水が解離して水素イオン(H)が発生し、陰イオンを含んだ酸性水W2が酸性水生成部12に生成される。図中の実線矢印は、イオンの動きを示している。
電気分解の際には、アルカリ水W1のpHが陽イオン交換樹脂1aのpKよりも高くなると共に、酸性水W2のpHが陽イオン交換樹脂1aのpKよりも低くなるように電気分解する。ここで、Kはイオン交換樹脂の解離定数であり、pK=−log(K)と定義される。電気分解は、好ましくはアルカリ水W1のpHが10.5程度、酸性水W2のpHが3程度になるように行う。
なお、アルカリ水W1のpHは高くなるほどイオン交換樹脂の吸着能力が促進されるが、アルカリ水W1のpHが高くなりすぎると水酸化マグネシウム等が析出しやすくなるので、アルカリ水W1のpHは12以下であることが好ましい。
次に、電気分解により得たアルカリ水W1を第1処理部21に送ると共に、酸性水W2を第2処理部22に送って通水する。
第1処理部21にアルカリ水W1を送って通水すると、アルカリ水W1中に存在する陽イオンが陽イオン交換樹脂1aのイオン交換作用により陽イオン交換樹脂1aに吸着し除去されて陽イオンの分離処理が行われる。ここで、陽イオン交換樹脂1aのpKよりもアルカリ水W1のpHが高いので、陽イオン交換樹脂1aに存在するカルボン酸基等の交換基の電離が促進されるため、アルカリ水W1中の陽イオンはイオン交換されやすくなり、陽イオンが確実に吸着されると共に、吸着速度が向上し、イオン分離処理の効率が向上する。
このようにして、第1処理部21にて陽イオンが分離処理されて、カルシウムやマグネシウムなどの陽イオンを含まない陽イオン除去水W3(軟水)が生成される。生成した陽イオン除去水W3は配管を通して貯水タンク等(不図示)に配水される。
一方、第2処理部22に酸性水を送って通水すると、酸性水W2中の水素イオンと、陽イオン交換樹脂1aに吸着した陽イオンとのイオン交換作用により、陽イオン交換樹脂1a中に吸着していた陽イオンが離脱されて、酸性水W2中に放出される。それにより、イオン分離処理により低下していた陽イオン交換樹脂1aのイオン交換性能が向上して、陽イオン交換樹脂1aが再生される。ここで、陽イオン交換樹脂1aのpKよりも酸性水W2のpHが低いので、陽イオン交換樹脂1aに吸着されていた陽イオンの加水分解作用が促進されるため、陽イオン交換樹脂1aを再生する効率が向上する。
酸性水W2に放出された陽イオンは酸性水W2に含まれている陰イオンと結合する。例えば、カルシウムイオンは塩素イオンと結合して塩化カルシウムとして水中に存在する。それにより、酸性水W2中では陽イオン交換樹脂1aに再度、イオン交換されて吸着される現象は発生しない。また、カルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの陽イオンが急激に水中に放出されることとなっても、存在する水が酸性であり、水酸化物イオンの濃度が低いため、水酸化カルシウムや水酸化マグネシウム等の析出するおそれが極めて少ない。
このようにして、第2処理部22にて陽イオン交換樹脂1aが再生される。再生処理後の酸性水W2は配管を通して排水される。
上記のようにして、第1処理部21にて陽イオンの分離する処理と、第2処理部22にて陽イオン交換樹脂1aを再生する処理とを同時に行うと、所定時間経過後には、第1処理部21に充填された陽イオン交換樹脂1aのイオン交換能力が低下して十分な陽イオンの分離を行わないようになる。このとき、第2処理部22の陽イオン交換樹脂1aの再生は完了している。
その際、通水切換手段15にて通水を切り換えて、アルカリ水W1を第2処理部22に送って通水すると共に、酸性水W2を第1処理部21に送って通水する(白抜き点線矢印)。それにより、陽イオンの分離処理を行う処理部の切り換えが行われ、第2処理部22にて再生処理した陽イオン交換樹脂1aでアルカリ水W1中の陽イオンが分離処理されて陽イオン除去水W3が生成すると共に、第1処理部21にて陽イオンの分離処理に用いた陽イオン交換樹脂1aが再生される。そして、第2処理部22によって生成された陽イオン除去水W3(軟水)は配管を通して貯水タンク等に配水される。一方、第1処理部21にて再生処理に使用された酸性水W2は排水される。
さらに所定時間経過後には、第2処理部22の陽イオン交換樹脂1aのイオン交換性能が低下すると共に、第1処理部21の陽イオン交換樹脂1aの再生が完了している。その際、通水切換手段15により通水を切り換えて、再び初期の通水の状態に戻し、アルカリ水W1を第1処理部21に、酸性水W2を第2処理部22に通水する(白抜き実線矢印)。それにより、陽イオンの分離処理を行う処理部の切り換えが行われる。
なお、所定時間経過後とはイオンの分離処理の条件等により任意に設定され得るものであるが、陽イオン交換樹脂1aのイオン交換能力が低下した時に設定できる。つまり、所定時間は、陽イオン交換樹脂1aの性能や、被処理水Wのイオン濃度、被処理水Wの流量などによって適宜変更されてもよいし、陽イオン交換樹脂1aの性能と被処理水Wのイオン濃度や流量が予め分かっており、陽イオン交換樹脂1aの低下する時間が予測できる場合は、一定の時間に設定してもよい。また、被処理水Wの流量の合計に基づいて設定してもよい。
このような切り換え動作を陽イオン交換樹脂1aのイオン交換能力が低下した時ごとに繰り返すことにより、通水を交互に切り換えて、第1処理部21にて陽イオンを分離すると共に第22処理部22にて陽イオン交換樹脂1aを再生する処理と、第22処理部22にて陽イオンを分離すると共に第1処理部21にて陽イオン交換樹脂1aを再生する処理とを交互に行う。それにより、陽イオンを分離除去して軟水(陽イオン除去水W3)を生成するのと同時に、イオン交換性能が低下した陽イオン交換樹脂1aの再生を行うことができ、イオン分離処理を連続的に効率よく行うことが可能となる。
なお、図1の例では、通水切換手段15として通水切換弁により構成した例を示したが、本発明はこれに限らない。例えば、電気分解の電極13の電位を逆にしたり、第1処理部21と第2処理部22の配置を物理的に入れ替えたりすることにより、アルカリ水W1と酸性水W2の通水を切り換えてもよい。
[実施形態2]
実施形態1ではイオン交換樹脂1として陽イオン交換樹脂1aを用いた例を示したが、実施形態2では陰イオン交換樹脂1bを用いた例を示す。
図2は、被処理水Wから陰イオン交換樹脂1bを用いてイオンを分離処理する装置の一例を示す概略断面図である。このイオン分離装置Aは、イオン交換樹脂1として陰イオン交換樹脂1bが充填されている以外は、概略、図1の装置と同じ構成となっている。
すなわち、図2のイオン分離処理装置Aは、被処理水Wを電気分解してアルカリ水W1及び酸性水W2を得る電気分解部10と、被処理水W中の陰イオンの分離処理可能な陰イオン交換樹脂1bを有する第1処理部21と、被処理水中の陰イオンの分離処理に用いた後の陰イオン交換樹脂1bを有する第2処理部22とを備えている。また、電気分解部10と、第1処理部21及び第2処理部22との間には、図1の例と同様に、電気分解部10と各処理部とを結ぶ配管と、被処理水Wを電気分解して得たアルカリ水W1及び酸性水W2の通水を切り換える通水切換弁とにより構成される通水切換手段15を備えている。ただし、初期状態において、酸性水生成部12と第1処理部21とが連通して酸性水W2が第1処理部21に送られると共に、アルカリ水生成部11と第2処理部22とが連通してアルカリ水W1が第2処理部22に送られる通水(白抜き実線矢印)となっている点で、図1の装置とは異なっている。なお、白抜き矢印は水の流れを示している。
電気分解部10は、図1の例と同様に構成される。すなわち、被処理水Wを電気分解することにより陽イオンを含んだアルカリ水W1が生成するアルカリ水生成部11と、陰イオンを含んだ酸性水W2が生成する酸性水生成部12とが形成されている。
第1処理部21には、イオン分離処理可能な陰イオン交換樹脂1b、すなわち、イオン交換性能が低下していない、もしくは、低下していてもイオン分離に支障のない程度の陰イオン交換樹脂1bが充填されている。この陰イオン交換樹脂1bは、具体的には、未使用又は再生後の陰イオン交換樹脂1bなどである。一方、第2処理部には、被処理水Wの陰イオンの分離処理に使用されてイオン交換性能が低下した陰イオン交換樹脂1bが充填されている。
陰イオン交換樹脂1bとしては、弱塩基性陰イオン交換樹脂などの適宜のものを使用することができるが、このうち、1−3級アミノ基を有する弱塩基性陰イオン交換樹脂が、イオン分離処理の効率を向上させるので好ましい。1−3級アミノ基を有する弱塩基性陰イオン交換樹脂としては、1−3級アミノ基が樹脂に固定されて交換基として機能するものであれば適宜のものを用いることができるが、例えば、次の化学式の骨格を有するスチレン系弱塩基性イオン交換樹脂を用いることができる。
Figure 2010194442
次に、図2の装置を用いたイオン分離処理の方法について説明する。
まず、被処理水Wを電気分解部10に送って通水した後、2つの電極13に電圧を印加し、被処理水Wを電気分解する。それにより、図1の例と同様に、陽イオンを含んだアルカリ水W1がアルカリ水生成部11に生成されると共に、陰イオンを含んだ酸性水W2が酸性水生成部12に生成される。なお、電気分解の際には、アルカリ水W1のpHが陰イオン交換樹脂1bのpKよりも高くなると共に、酸性水W2のpHが陰イオン交換樹脂1bのpKよりも低くなるように電気分解する。好ましくはアルカリ水W1のpHが10.5程度、酸性水W2のpHが3程度になるように電気分解する。
なお、アルカリ水W1のpHは高くなりすぎると水酸化マグネシウム等が析出しやすくなるので、アルカリ水W1のpHは12以下であることが好ましい。
次に、電気分解により得た酸性水W2を第1処理部21に送ると共に、アルカリ水W1を第2処理部22に送って通水する。
第1処理部21に酸性水W2を送って通水すると、酸性水W2中に存在する陰イオンが陰イオン交換樹脂1bのイオン交換作用により陰イオン交換樹脂1bに吸着し除去されて陰イオンの分離処理が行われる。ここで、陰イオン交換樹脂1bのpKよりも酸性水W2のpHが低いので、陰イオン交換樹脂1bに存在するアミノ酸基等の交換基の電離が促進されるため、酸性水W2中の陰イオンはイオン交換されやすくなり、陰イオンが確実に吸着されると共に、吸着速度が向上し、イオン分離処理の効率が向上する。
このようにして、第1処理部21にて陰イオンが分離処理されて、塩素イオンや炭酸イオンなどのイオンを含まない陰イオン除去水W4が生成される。生成した陰イオン除去水W4は配管を通して貯水タンク等(不図示)に配水される。
一方、第2処理部22にアルカリ水W1を送って通水すると、アルカリ水W1中の水酸化物イオンと、陰イオン交換樹脂1bに吸着した陰イオンとのイオン交換作用により、陰イオン交換樹脂1b中に吸着していた陰イオンが離脱されて、アルカリ水W1中に放出される。それにより、イオン分離処理により低下していた陰イオン交換樹脂1bのイオン交換性能が向上して、陰イオン交換樹脂1bが再生される。ここで、陰イオン交換樹脂1bのpKよりもアルカリ水W1のpHが高いので、陰イオン交換樹脂1bに吸着されていた陰イオンの加水分解作用が促進されるため、陽イオン交換樹脂1bを再生する効率が向上する。
アルカリ水W1中に放出された陰イオンはアルカリ水W1に含まれている陽イオンと結合する。例えば、塩素イオンはカルシウムイオンと結合して塩化カルシウムとして水中に存在する。それにより、アルカリ水W1中では陰イオン交換樹脂1bに再度、イオン交換されて吸着される現象は発生しない。
このようにして、第2処理部22にて陰イオン交換樹脂1bが再生される。再生処理後のアルカリ水W1は配管を通して排水される。
上記のようにして、第1処理部21にて陰イオンの分離する処理と、第2処理部にて陰イオン交換樹脂1bを再生する処理とを同時に行うと、所定時間経過後には、第1処理部21に充填された陰イオン交換樹脂1bのイオン交換能力が低下して十分な陰イオンの分離を行わないようになる。このとき、第2処理部22の陰イオン交換樹脂1bの再生は完了している。
その際、通水切換手段15にて通水を切り換えて、酸性水W2を第2処理部22に送って通水すると共に、アルカリ水W1を第1処理部21に送って通水する(白抜き点線矢印)。それにより、陰イオンの分離処理を行う処理部の切り換えが行われて、第2処理部22にて再生処理した陰イオン交換樹脂1bで酸性水W2中の陰イオンが分離処理されると共に、第1処理部21にて陰イオンの分離処理に用いた陰イオン交換樹脂1bが再生される。そして、第2処理部22によって陰イオンが除去された陰イオン除去水W4は配管を通して貯水タンク等に配水される。一方、第1処理部21にて再生処理に使用されたアルカリ水W1は排水される。
さらに所定時間経過後には、第2処理部22の陰イオン交換樹脂1bのイオン交換性能が低下すると共に、第1処理部21の陰イオン交換樹脂1bの再生が完了している。その際、通水切換手段15により通水を切り換えて、再び初期の通水の状態に戻し、酸性水W2を第1処理部21に、アルカリ水W1を第2処理部22に送って通水する(白抜き実線矢印)。それにより、陰イオンの分離処理を行う処理部の切り換えが行われる。なお、所定時間経過後とはイオンの分離処理により任意に設定され得るものであるが、陰イオン交換樹脂1bのイオン交換能力が低下した時に設定できる。
このような切り換え動作を陰イオン交換樹脂1bのイオン交換能力が低下した時ごとに繰り返すことにより、通水を交互に切り換えて、第1処理部21にて陰イオンを分離すると共に第22処理部22にて陰イオン交換樹脂1bを再生する処理と、第22処理部22にて陰イオンを分離すると共に第1処理部21にて陰イオン交換樹脂1bを再生する処理とを交互に行う。それにより、陰イオンを分離除去して陰イオン除去水W4を生成するのと同時に、イオン交換性能が低下した陰イオン交換樹脂1bの再生を行うことができ、イオン分離処理を連続的に効率よく行うことが可能となる。
なお、図2の例においても、通水切換手段15としては通水切換弁に限らず、電気分解の電極13の電位を逆にしたり、第1処理部21と第2処理部22の配置を物理的に入れ替えたりすることにより、アルカリ水W1と酸性水W2の通水を切り換えることができる。
[実施形態3]
実施形態3では、図1の装置と図2の装置とを組み合わせた、陽イオン及び陰イオンの両方を除去する純水の製造装置の一例を示す。
図3は、被処理水Wから陽イオン及び陰イオンの両方のイオンを分離処理する装置(純水製造装置)の一例を示す概略断面図である。このイオン分離処理装置は、概略、図1及び図2に示す二つのイオン分離処理装置Aが連結されて構成されている。被処理水Wの上流側(入水側)には、図1のイオン分離処理装置A(以下、陽イオン分離装置A1という)が配置され、被処理水の下流側(出水側)には、図2のイオン分離処理装置A(以下、陰イオン分離装置A2という)が配置され、陽イオン分離装置A1と陰イオン分離装置A2とは配管で連結されている。なお、陰イオン分解装置A2の二つの処理部については、図2の例における第1処理部21を第3処理部23と、第2処理部22を第4処理部24として図示している。
陽イオン分離装置A1と陰イオン分離装置A2とを連結する配管には、陽イオン分離装置A1の第1処理部21と第2処理部22からの出水のいずれか一方を陰イオン分離装置A2に送って通水すると共に、他方を排水するための排水切換手段16として排水切換弁が備えられている。
次に、図3の装置を用いたイオン分離処理の方法について説明する。
まず、水道水などの被処理水Wを陽イオン分離装置A1に通水し、図1の例と同様にして、陽イオンを除去して陽イオン除去水W3(軟水)を生成する。次に、陽イオン除去水W3を陰イオン分離装置A2に送って通水する。
このとき、排水切換手段16は、陽イオン分離装置A1の通水切換弁15の通水の切り換え、つまり陽イオンの分離処理を行う処理部の切り換えと連動して切り換えられる。すなわち、第1処理部21にて陽イオン除去水W3が生成された場合は、第1処理部21から出水される陽イオン除去水W3を陰イオン分離装置A2に送って通水すると共に第2処理部22から出水された酸性水W2を排水し、第2処理部22にて陽イオン除去水W3が生成された場合は、第2処理部22から出水される陽イオン除去水W3を陰イオン分離装置A2に送って通水すると共に第1処理部21から出水された酸性水W2を排水する。なお、排水切換手段16は、陽イオン除去水W3を陰イオン分離装置A2に送って通水するものであれば限定されるものではなく、例えば、配管を物理的に繋ぎ換えることによって行ってもよい。
そして、陰イオン分離装置A2において、図2の例と同様にして、陰イオンを除去する。このようにして生成された陰イオン除去水W4は陽イオン及び陰イオンの両方が除去された精製水、すなわち純水となる。この純水は適宜、貯水タンク等(不図示)に配水されるなどして利用される。
このようにして、図3の装置によれば、陽イオン及び陰イオンが分離処理されて精製された純水を効率よく製造することができる。
[実施形態4]
実施形態4では、図1の装置と図2の装置とを組み合わせた、陽イオン及び陰イオンの両方を除去する純水の製造装置の他の一例を示す。
図4は、被処理水Wから陽イオン及び陰イオンの両方のイオンを分離処理する装置(純水製造装置)の一例を示す概略断面図である。このイオン分離処理装置は、概略、図3の例と同様に、図1及び図2に示す二つのイオン分離処理装置Aが配管で連結されて構成されているが、陽イオン分離装置A1と陰イオン分離装置A2の配置が、図3の例とは逆になっている。すなわち、被処理水Wの上流側(入水側)には、図2のイオン分離処理装置A(陰イオン分離装置A2)が配置され、被処理水の下流側(出水側)には、図1のイオン分離処理装置A(陽イオン分離装置A1)が配置されている。なお、陽イオン分解装置A1の二つの処理部については、図1の例における第1処理部21を第3処理部23と、第2処理部22を第4処理部24として図示している。
陰イオン分離装置A2と陽イオン分離装置A1とを連結する配管には、陰イオン分離装置A2の第1処理部21と第2処理部22からの出水のいずれか一方を陰イオン分離装置A2に送って通水すると共に、他方を排水するための排水切換手段16として排水切換弁が備えられている。
次に、図4の装置を用いたイオン分離処理の方法について説明する。
まず、水道水などの被処理水Wを陰イオン分離装置A2に通水し、図2の例と同様にして、陰イオンを除去して陰イオン除去水W4を生成する。次に、陰イオン除去水W4を陽イオン分離装置A1に送って通水する。
このとき、排水切換手段16は、陰イオン分離装置A2の通水切換弁15の通水の切り換え、つまり陰イオンの分離処理を行う処理部の切り換えと連動して切り換えられる。すなわち、第1処理部21にて陰イオン除去水W4が生成された場合は、第1処理部21から出水される陰イオン除去水W4を陽イオン分離装置A1に送って通水すると共に第2処理部22から出水されたアルカリ水W1を排水し、第2処理部22にて陰イオン除去水W4が生成された場合は、第2処理部22から出水される陰イオン除去水W4を陽イオン分離装置A1に送って通水すると共に第1処理部21から出水されたアルカリ水W1を排水する。なお、排水切換手段16は、陰イオン除去水W4を陽イオン分離装置A1に送って通水するものであれば限定されるものではなく、例えば、配管を物理的に繋ぎ換えることによって行ってもよい。
そして、陽イオン分離装置A1において、図1の例と同様にして、陽イオンを除去する。このようにして生成された陽イオン除去水W3は陽イオン及び陰イオンの両方が除去された精製水、すなわち純水となる。この純水は適宜、貯水タンク等(不図示)に配水されるなどして利用される。
このようにして、図4の装置によれば、陽イオン及び陰イオンが分離処理されて精製された純水を効率よく製造することができる。
本発明は、加工部品、基板、半導体および製造工程などの洗浄水、また、清涼飲料、アルコール飲料、加工食品の原水等の飲食品製造用の水、また、染色用水等の発色を安定させるための水、また、飲食店等の調理用及び飲料用の水などとして、産業用途の純水や軟水を得るために利用することができる。さらに、風呂、トイレ、流し台、洗面台等の水廻り設備の金属石鹸汚れ、また、風呂、流し台、洗面台、洗濯機、食器洗い機などの洗浄力向上または洗剤量削減のための水、また、ボイラー、給湯器等の水関連機器や配管のスケール防止水、また、燃料電池用の水などの家庭用軟水を得るために利用することができる。また、研究機関等における実験用水を得るための実験用純水生成機器として利用することができる。
A イオン分離処理装置
A1 陽イオン分離装置
A2 陰イオン分離装置
W 被処理水
W1 アルカリ水
W2 酸性水
W3 陽イオン除去水
W4 陰イオン除去水
10 電気分解部
15 通水切換手段
1 イオン交換樹脂
1a 陽イオン交換樹脂
1b 陰イオン交換樹脂
21 第1処理部
22 第2処理部
23 第3処理部
24 第4処理部

Claims (8)

  1. イオン交換樹脂を用いて被処理水中のイオンを分離処理するにあたって、被処理水を電気分解してイオン交換樹脂のpKよりも高いpHのアルカリ水、及びイオン交換樹脂のpKよりも低いpHの酸性水を得た後、前記アルカリ水及び酸性水のいずれか一方をイオン分離処理可能なイオン交換樹脂で処理してイオンを分離すると共に、イオンの分離処理に用いた後のイオン交換樹脂を前記アルカリ水及び酸性水の他方で処理して再生することを特徴とするイオン分離処理方法。
    (ただし、Kはイオン交換樹脂の解離定数であり、pK=−log(K)である)
  2. イオン交換樹脂がカルボン酸基を有する樹脂を用いた陽イオン交換樹脂であり、前記アルカリ水をイオン分離処理可能な陽イオン交換樹脂で処理して陽イオンを分離すると共に、陽イオンの分離処理に用いた後の陽イオン交換樹脂を前記酸性水で処理して再生することを特徴とする請求項1に記載のイオン分離処理方法。
  3. イオン交換樹脂が、1−3級アミノ基を有する樹脂を用いた陰イオン交換樹脂であり、前記酸性水をイオン分離処理可能な陰イオン交換樹脂で処理して陰イオンを分離すると共に、陰イオンの分離処理に用いた後の陰イオン交換樹脂を前記アルカリ水で処理して再生することを特徴とする請求項1に記載のイオン分離処理方法。
  4. イオン交換樹脂を用いて被処理水中のイオンを分離処理するイオン分離処理装置であって、被処理水を電気分解してアルカリ水及び酸性水を得る電気分解部と、イオン分離処理可能なイオン交換樹脂を有する第1処理部と、イオンの分離処理に用いた後のイオン交換樹脂を有する第2処理部と、前記アルカリ水を第1処理部に送ると共に前記酸性水を第2処理部に送る通水、及び、前記アルカリ水を第2処理部に送ると共に前記酸性水を第1処理部に送る通水を切り換える通水切換手段とを備え、
    通水切換手段は、前記アルカリ水及び酸性水の一方を第1処理部に送ってイオンを分離すると共に、前記アルカリ水及び酸性水の他方を第2処理部に送ってイオン交換樹脂を再生する処理の通水と、前記アルカリ水及び酸性水の一方を第2処理部に送って再生処理した上記イオン交換樹脂でイオンを分離すると共に、前記アルカリ水及び酸性水の他方を第1処理部に送ってイオンの分離処理に用いた上記イオン交換樹脂を再生する処理の通水とを、交互に切り換えるものであることを特徴とするイオン分離処理装置。
  5. イオン交換樹脂が陽イオン交換樹脂であり、前記通水切換手段は、前記アルカリ水を第1処理部に送って陽イオンを分離すると共に、前記酸性水を第2処理部に送って陽イオン交換樹脂を再生する処理の通水と、前記アルカリ水を第2処理部に送って再生処理した上記陽イオン交換樹脂で陽イオンを分離すると共に、前記酸性水を第1処理部に送って陽イオンの分離処理に用いた上記陽イオン交換樹脂を再生する処理の通水とを、陽イオン交換樹脂のイオン交換性能が低下した時ごとに交互に切り換えるものであることを特徴とする請求項4に記載のイオン分離処理装置。
  6. イオン交換樹脂が陰イオン交換樹脂であり、前記通水切換手段は、前記酸性水を第1処理部に送って陰イオンを分離すると共に、前記アルカリ水を第2処理部に送って陰イオン交換樹脂を再生する処理の通水と、前記酸性水を第2処理部に送って再生処理した上記陰イオン交換樹脂で陰イオンを分離すると共に、前記アルカリ水を第1処理部に送って陰イオンの分離処理に用いた上記陰イオン交換樹脂を再生する処理の通水とを、陰イオン交換樹脂のイオン交換性能が低下した時ごとに交互に切り換えるものであることを特徴とする請求項4に記載のイオン分離処理装置。
  7. 請求項5に記載のイオン分離装置を陽イオン分離装置として備えると共に、陽イオン分離装置により陽イオンが分離された陽イオン除去水から、陰イオン交換樹脂を用いて陰イオンを分離処理する陰イオン分離装置を備えたイオン分離処理装置であって、
    陰イオン分離装置は、陽イオン除去水を電気分解して陽イオン除去水のアルカリ水及び酸性水を得る電気分解部と、イオン分離処理可能な陰イオン交換樹脂を有する第3処理部と、陰イオンの分離処理に用いた後の陰イオン交換樹脂を有する第4処理部と、陽イオン除去水の電気分解により得た前記酸性水を第3処理部に送ると共に陽イオン除去水の電気分解により得た前記アルカリ水を第4処理部に送る通水、及び、陽イオン除去水の電気分解により得た前記酸性水を第4処理部に送ると共に陽イオン除去水の電気分解により得た前記アルカリ水を第3処理部に送る通水を切り換える陰イオン分離装置の通水切換手段とを備え、
    陰イオン分離装置の通水切換手段は、陽イオン除去水の電気分解により得た前記酸性水を第3処理部に送って陰イオンを分離すると共に、陽イオン除去水の電気分解により得た前記アルカリ水を第4処理部に送って陰イオン交換樹脂を再生する処理の通水と、陽イオン除去水の電気分解により得た前記酸性水を第4処理部に送って再生処理した上記陰イオン交換樹脂で陰イオンを分離すると共に、陽イオン除去水の電気分解により得た前記アルカリ水を第3処理部に送って陰イオンの分離処理に用いた上記陰イオン交換樹脂を再生する処理の通水とを、陰イオン交換樹脂のイオン交換性能が低下した時ごとに、交互に切り換えるものであることを特徴とするイオン分離処理装置。
  8. 請求項6に記載のイオン分離装置を陰イオン分離装置として備えると共に、陰イオン分離装置により陰イオンが分離された陰イオン除去水から、陽イオン交換樹脂を用いて陽イオンを分離処理する陽イオン分離装置を備えたイオン分離処理装置であって、
    陽イオン分離装置は、陰イオン除去水を電気分解して陰イオン除去水のアルカリ水及び酸性水を得る電気分解部と、イオン分離処理可能な陽イオン交換樹脂を有する第3処理部と、陽イオンの分離処理に用いた後の陽イオン交換樹脂を有する第4処理部と、陰イオン除去水の電気分解により得た前記アルカリ水を第3処理部に送ると共に陰イオン除去水の電気分解により得た前記酸性水を第4処理部に送る通水、及び、陰イオン除去水の電気分解により得た前記アルカリ水を第4処理部に送ると共に陰イオン除去水の電気分解により得た前記酸性水を第3処理部に送る通水を切り換える陽イオン分離装置の通水切換手段とを備え、
    陽イオン分離装置の通水切換手段は、陰イオン除去水の電気分解により得た前記アルカリ水を第3処理部に送って陽イオンを分離すると共に、陰イオン除去水の電気分解により得た前記酸性水を第4処理部に送って陽イオン交換樹脂を再生する処理の通水と、陰イオン除去水の電気分解により得た前記アルカリ水を第4処理部に送って再生処理した上記陽イオン交換樹脂で陽イオンを分離すると共に、陰イオン除去水の電気分解により得た前記酸性水を第3処理部に送って陽イオンの分離処理に用いた上記陽イオン交換樹脂を再生する処理の通水とを、陽イオン交換樹脂のイオン交換性能が低下した時ごとに、交互に切り換えるものであることを特徴とするイオン分離処理装置。
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