JP2010193834A - 排藁切断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軸方向が互いに前後平行かつ反対方向へ回転する掻込み刃軸33および切断刃軸34と、前記掻込み刃軸上にて軸方向に適宜間隔毎に設けられる複数の掻込み回転刃44および複数のスターホイル45と、前記切断刃軸上にて軸方向について前記掻込み回転刃に対応する位置に設けられる複数の大径切断回転刃46および小径切断回転刃47とを備える排藁切断装置10において、前記掻込み刃軸33に回転自在に支持される基端部61と、該基端部から延出され前記掻込み刃軸と軸方向が平行なスクレーパ軸50に回転自在に支持される延出部62とを有するスクレーパ60を設け、前記基端部が前記掻込み刃軸に支持されるための開口部63、および前記延出部が前記スクレーパ軸に支持されるための挿通孔62hを、長孔により構成した。
【選択図】図5
Description
例えば、特許文献1に開示されるスクレーパでは、一端部に円弧状の切欠凹部が形成されており、該切欠凹部にて前記スクレーパが掻込み刃軸に着脱可能に嵌着される構成となっている。このため、このままでは前記スクレーパが掻込み刃軸から外れ易く、別に前記スクレーパが前記掻込み刃軸から外れるのを防止する規制手段を設ける必要があり、部品点数が多く、組み立て工程も複雑となっていた。
また、前記スクレーパの切欠凹部は、前記掻込み刃軸と接触して摩耗し易く、頻繁に新しいスクレーパに取り替える必要が生じていた。
前記掻込み刃軸上にて軸方向に適宜間隔毎に設けられる複数の掻込み回転刃および複数のスターホイルと、
前記切断刃軸上にて軸方向について前記掻込み回転刃に対応する位置に設けられる複数の切断回転刃とを備える排藁切断装置において、
前記掻込み刃軸に回転自在に支持される基端部と、該基端部から延出され前記掻込み刃軸と軸方向が平行なスクレーパ軸に回転自在に支持される延出部とを有するスクレーパを設け、
前記基端部が前記掻込み刃軸に支持されるための開口部、および前記延出部が前記スクレーパ軸に支持されるための開口部を、長孔により構成するものである。
尚、以下の説明においては、排藁切断装置10はコンバイン1に備えられるものとして説明するが、本発明はこれに特に限らず、例えばハーベスタ等の収穫機に備えられるものであっても構わない。
以下の説明においては、図1に示した矢印Aの方向をコンバイン1の進行方向、つまり前方向として、前後左右方向を規定するものとする。
刈取部4における穀稈搬送機構6の直後方にフィードチェーン7を備えた脱穀部8が配置され、脱穀部8の直下方に揺動選別部9が配置され、脱穀部8の後部に排藁切断装置10が配置される。
そして刈取部4は、圃場に植立した穀稈を分草体15によって分草して取り込み、穀稈引起装置17で引き起こして、穀稈の株元を刈刃装置16で刈り取る。その後、穀稈搬送機構6へ受け渡し、穀稈搬送機構6で後方へ搬送し、株元を脱穀部8のフィードチェーン7に受け継ぐ。
排藁切断装置10は、脱穀後の排藁を細かく切断し、圃場面上に放出するための装置である。図2および図3に示すように、排藁切断装置10の左右の側板30・30間の上部には切換カバー31が配置される。切換カバー31の下部両側端に固設した枢支軸32は側板30・30に枢支され、枢支軸32の一端には操作アーム(不図示)が設けられる。こうして、運転キャビン11における操作レバーの操作により切換カバー31を回動して、排藁の切断と非切断を切り換えらえるようにしている。
切換カバー31が開放されて排藁切断装置10の入り口が開いた状態においては排藁を排藁切断装置10の内部に導いて切断を行う。一方、切換カバー31が閉鎖されて排藁切断装置10の入り口が閉じた状態においては、排藁をコンバイン1の機体後方へ送り圃場面上に放出する。
掻込み刃軸33と切断刃軸34の下方には、スクリュー軸35がこれらと平行に設けられる。スクリュー軸35は側板30・30の間に軸受けを介して回転可能に横架される。
切断刃軸34の左端部には駆動スプロケット36と入力プーリ37が固設される。
掻込み刃軸33の左端部には大径歯車38が固設される。
掻込み刃軸33の下方にはこれと平行なカウンター軸39が設けられ、該カウンター軸39の左端部にはスプロケット40と小径歯車41が固設される。該小径歯車41は大径歯車38と噛合している。
そして、駆動スプロケット36とスプロケット40とスプロケット42との間にはチェーン43が巻回され、入力プーリ37から動力を伝達することによって、切断刃軸34とスクリュー軸35とを駆動できるようになっている。
また、小径歯車41と大径歯車38によって回転方向が逆転して、掻込み刃軸33は切断刃軸34と逆方向に低速駆動される。
図4に示すように、マルチアーム49・49は掻込み刃軸33の両端側を回転可能に支持する部材であり、左右の側板30・30の内側に設けられる。左側のマルチアーム49の下部は、カウンター軸39に回転可能に支持されて、右側のマルチアーム49の下部は、カウンター軸39と同心軸上に位置する支持軸(不図示)に回転可能に支持される。左右のマルチアーム49・49の上部間には、掻込み刃軸33が回転可能に支持される。
こうして、マルチアーム49・49に両端部を支持される掻込み刃軸33は、回動アーム51・51と連動して移動される。
左右の回動アーム51・51の上部間には連結パイプ53が横架されており、連結パイプ53の内部にはアーム軸54が摺動可能に嵌挿される。
さらに、図3に示すように、右側の側板30には長短の切換位置に合わせてアーム軸54の右端部の係止部となる挿通孔57・57が形成される。
長短の位置が決定すると、排藁切断長切換レバー55の操作によってアーム軸54の右端部を挿通孔57に係合して係止して(図3参照)、切断長の切り換えが完了する。
排藁を長尺に切断する場合には、掻込み刃軸33と切断刃軸34との距離を離間させる。これによって、排藁切断装置10の側面視で掻込み回転刃44と大径切断回転刃46とが重なり合い、かつ、掻込み回転刃44と小径切断回転刃47とは重なり合わない状態となり、大径切断回転刃46の間隔で排藁が切断される。
スクレーパ60は、掻込み刃軸33にスターホイル45の円筒部を介して遊嵌される基端部61と、該基端部61から掻込み回転刃44の外方側に充分に延出される延出部62とを有する形状となっている。本実施形態におけるスクレーパ60では、基端部61と延出部62とは一体的に構成される。
また、スクレーパ60の前側(反切断刃軸34側)の半径方向の長さは、掻込み回転刃44の半径よりも長くなるように構成されるので、比較的長い排藁であってもスクレーパ60の外周に巻き付き難い。さらにこのような構成においては、排藁切断装置10の前側のカバーを外してメンテナンスを行う場合等に、操縦者が掻込み回転刃44に触れ難くなり、安全に操作を行うことができる。
このような構成により、スクレーパ60の基端部61は、スクレーパ軸50との連結部分(挿通孔62h)を支点として、長孔状の前記開口部63の内周が掻込み刃軸33の外周と当接する範囲内において移動することが可能となっている。このため、掻込み刃軸33と切断刃軸34との間に大量の排藁が送られてきて掻込み刃軸33に撓みが生じた場合にも、スクレーパ60は掻込み刃軸33(より厳密にはスターホイル45の円筒部)と接触する側と逆方向に逃げるように移動することが可能となる。つまり、掻込み刃軸33が撓んだり振れたりした場合にも、スクレーパ60が引っ張られたり収縮されたりし難く、スクレーパ60の変形による劣化を防止することができる。
尚、掻込み刃軸33が撓んだ場合におけるスクレーパ60の変形を効果的に防止するという観点からは、開口部63は、掻込み刃軸33と切断刃軸34との間に大量の排藁が送られてきたときに掻込み刃軸33が撓む方向を長手とする長孔状に形成することが望ましい。
第二実施形態に係る排藁切断装置10は、位置決め軸64を有する点で、第一実施形態に係る排藁切断装置10と相違する。
以下では、排藁切断装置10と略同様の構成の部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態に係る排藁切断装置10に備えられるスクレーパ70は、延出部72が基端部71を挟んで前側延出部72Aと後側延出部72Bとに分割可能に構成される点で、第一実施形態に係る排藁切断装置10に備えられるスクレーパ60と主として相違する。
以下では、排藁切断装置10と略同様の構成の部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
閉状態における基端部71の中央部には長孔状に開口された開口部73が形成されており、ここに掻込み刃軸33が遊嵌されるようになっている。
本実施形態に係る排藁切断装置10に備えられるスクレーパ80は、前側延出部82Aと基端部81の前部81Aとを一部材として一体的に構成し、後側延出部82Bと基端部81の後部81Bとを他の一部材として一体的に構成し、双方を相互に回動可能に連結している点で、第三実施形態に係る排藁切断装置10のスクレーパ70と相違する。
以下では、第三実施形態に係る排藁切断装置10と略同様の構成の部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
図8(b)に示すように、スクレーパ80は支点軸としての支点ピン88を中心に、前記重複部分86を開閉部として延出部82を、基端部81を挟んで前側延出部82Aと後側延出部82Bとに分割開放可能となっている(以下、前側延出部82Aと後側延出部82Bとに分割開放された状態を開状態とする)。
閉状態における基端部81の中央部、つまり前部81Aと後部81Bとに囲まれた部分には、長孔状に開口された開口部83が形成されており、ここに掻込み刃軸33が遊嵌されるようになっている。
軸方向が互いに前後平行であり、かつ互いに反対方向へ回転する掻込み刃軸33および切断刃軸34と、
前記掻込み刃軸33上にて軸方向に適宜間隔毎に設けられる複数の掻込み回転刃44および複数のスターホイル45と、
前記切断刃軸34上にて軸方向について前記掻込み回転刃44に対応する位置に設けられる複数の切断回転刃(大径切断回転刃46および小径切断回転刃47)とを備える排藁切断装置10において、
前記掻込み刃軸33に回転自在に支持される基端部61と、該基端部61から延出され前記掻込み刃軸33と軸方向が平行なスクレーパ軸50に回転自在に支持される延出部62とを有するスクレーパ60を設け、
前記基端部61が前記掻込み刃軸33に支持されるための開口部63、および前記延出部62が前記スクレーパ軸50に支持されるための開口部としての挿通孔62hを、長孔により構成したものである。
したがって、スクレーパ60の基端部61は、長孔状の開口部63の内周が掻込み刃軸33の外周と当接する範囲内において移動することが可能となる。このため、掻込み刃軸33が撓んだり振れたりした場合にも、スクレーパ60が引っ張られたり収縮されたりし難く、スクレーパ60の変形による劣化を防止することができる。また、掻込み刃軸33を回転させた際に開口部63の内周と掻込み刃軸33との間に生じる摩擦を小さくすることができる。このため、スクレーパ60の開口部63が摩耗し難く、摩耗による劣化を軽減することができる。
したがって、第一実施形態の場合と比べて、基端部61の開口部63の面積をより大きく設計することが可能となる。このため、掻込み刃軸33が比較的大きく撓んだり振れたりした場合であっても、スクレーパ60が引っ張られたり収縮されたりし難く、スクレーパ60の変形による劣化を防止することができる。
したがって、掻込み刃軸33上の掻込み回転刃44やスターホイル45等を外して分解しなくとも、スクレーパ80を掻込み刃軸33の所望の位置に取り付けることが可能となり、スクレーパ80を掻込み刃軸33に容易に着脱することが可能となる。また、スクレーパ80は基端部81が掻込み刃軸33に遊嵌されて取り付けられるので、スクレーパ80が掻込み刃軸33から外れ難い。即ち、スクレーパ80を外れ難くするための従来の複雑な規制手段(リンク機構や付勢機構等)が不要となり、部品点数を削減できる。
10 排藁切断装置
33 掻込み刃軸
34 切断刃軸
35 スクリュー軸
44 掻込み回転刃
45 スターホイル
46 大径切断回転刃(切断回転刃)
47 小径切断回転刃(切断回転刃)
48 スターホイル
50 スクレーパ軸
60 スクレーパ
61 基端部
62 延出部
62h 挿通孔(開口部)
63 開口部
64 位置決め軸
65 係合凹部
82 延出部
82A 前側延出部
82B 後側延出部
88 支点ピン(支点軸)
Claims (3)
- 軸方向が互いに前後平行であり、かつ互いに反対方向へ回転する掻込み刃軸および切断刃軸と、
前記掻込み刃軸上にて軸方向に適宜間隔毎に設けられる複数の掻込み回転刃および複数のスターホイルと、
前記切断刃軸上にて軸方向について前記掻込み回転刃に対応する位置に設けられる複数の切断回転刃とを備える排藁切断装置において、
前記掻込み刃軸に回転自在に支持される基端部と、該基端部から延出され前記掻込み刃軸と軸方向が平行なスクレーパ軸に回転自在に支持される延出部とを有するスクレーパを設け、
前記基端部が前記掻込み刃軸に支持されるための開口部、および前記延出部が前記スクレーパ軸に支持されるための開口部を、長孔により構成したことを特徴とする排藁切断装置。 - 前記延出部の近傍に前記掻込み刃軸の軸方向と平行な位置決め軸を設け、前記延出部に前記位置決め軸と当接可能に係合凹部を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の排藁切断装置。
- 前記延出部は、前側延出部と後側延出部とに分割され、該前側延出部と後側延出部の基端部を支点軸により枢結したことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の排藁切断装置。
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