JP2010189471A - 硬化性樹脂組成物、その硬化物からなる封止材および充填剤 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、その硬化物からなる封止材および充填剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 発光ダイオード用封止材や有機ELパネル用充填剤に好適な、光学的透明性、耐熱性に優れ、低硬化収縮率、低弾性率、低吸水率を有する硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及び脂環式(メタ)アクリレートを含有する発光ダイオード封止材用硬化性樹脂組成物;ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及び脂環式(メタ)アクリレートを含有する有機ELパネル充填剤用硬化性樹脂組成物;脂環式(メタ)アクリレートはイソボルニル(メタ)アクリレート、またはフェンチル(メタ)アクリレートが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光ダイオード封止材用硬化性樹脂組成物および有機ELパネル充填剤用硬化性樹脂組成物、その硬化物からなる発光ダイオード用封止材および有機ELパネル用充填剤に関する。
発光ダイオード(LED)は、長寿命で省エネルギーであり、小型化、軽量化が可能であるという特徴を有するため、様々な光源として実用化されている。また、有機ELは、薄型化、フレキシブル化が可能であるディスプレイや、省エネルギーである面発光型の照明としての展開が活発化してきている。今後、これらのデバイスは次世代の照明、ディスプレイあるいはディスプレイ部材として、大きな需要が期待されている。
発光ダイオードは、発光素子をほこり、衝撃等から保護すること、および光取り出し効率を上昇させることを目的として、発光素子を透明樹脂からなる封止材によって封止した構造をとる。また、有機ELでは、光取り出し効率や視認性の向上と、パネルの大型化に伴うガラス基板のたわみを改善することを目的として、中空封止構造パネルから、透明樹脂を充填した固体密着封止構造パネルへの転換が検討されている。
これらに用いられる透明樹脂には、可視光領域、または発光ダイオードの発光波長での高い透過率の他、デバイス作動時の発熱に耐えうる耐熱性、発光に耐えうる耐光性、樹脂のクラックを抑制するための低弾性率、安定した成形性や残留応力抑制のための低硬化収縮性、発光素子を湿気から保護するための低吸水率などが求められる。
これらの透明樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などが検討されている。ビスフェノールAグリシジルエーテルに代表される一般的なエポキシ樹脂は、芳香環構造の吸収によって、可視光の短波長領域での透過率が低下し、取り出し効率も低下することや、熱による劣化で着色しやすいこと、さらには、弾性率が高く、クラックが発生しやすいことなどが問題となっている。特許文献1では、脂環式のエポキシ化合物を用い、さらに樹脂中の金属含有量を制限することによって、短波長領域での透過率の改善を試みる方法が開示されているが、長期使用による樹脂の着色や、クラックの発生に影響する弾性率などに対しては十分な改善が行えていなかった。
ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂に関しては、短波長領域での透過率が高いなど、光学特性に優れているが、前記のデバイスに使用するにあたり、硬化収縮率が高いこと、弾性率が高くクラックが発生しやすいことなどが問題となる。例えば特許文献2では、メタクリル重合体とポリオールポリメタクリレートとを含む樹脂組成物を用いることによって、硬化収縮率を抑制する方法が開示されているが、硬化収縮率や耐熱性、吸水率、弾性率の改善が十分とはいえなかった。また、特許文献3には芳香族系ウレタン(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、スチレン系化合物及び他の単量体を含有するプラスチックレンズ用組成物が開示されているが、その組成物の硬化物は熱や光による劣化に伴う着色を減少させることが望まれていた。
特開2003−171439号公報 特開2005−113109号公報 特開平5−32735号公報
従って、本発明は、光学的透明性、耐熱性に優れ、低硬化収縮性、低弾性率、低吸水性を有する硬化物を得ることができる発光ダイオード封止材用硬化性樹脂組成物および有機ELパネル充填剤用硬化性樹脂組成物、ならびに、これらを硬化することによって得られる発光ダイオード用封止材および有機ELパネル用充填剤を提供することを目的とする。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート(A)、及び脂環式(メタ)アクリレート(B)を含有する発光ダイオード封止材用硬化性樹脂組成物、または有機ELパネル充填剤用硬化性樹脂組成物である。
本発明の発光ダイオード用封止材は、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。
本発明の有機ELパネル用充填剤は、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、光学的透明性、耐熱性に優れ、低硬化収縮率、低弾性率、低吸水率を有する硬化物を得ることができるので、発光ダイオード用封止材や、有機ELパネル用充填剤に好適である。
図1は、本発明の発光ダイオード用封止材によって封止された発光ダイオードの一実施形態の断面図である。 図2は、本発明の有機ELパネル用充填剤によって充填された有機ELパネルの一実施形態の断面図である。
<発光ダイオード封止材用硬化性樹脂組成物、有機ELパネル充填剤用硬化性樹脂組成物>
本発明は、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート(A)、及び脂環式(メタ)アクリレート(B)を含有する発光ダイオード封止材用硬化性樹脂組成物、および有機ELパネル充填剤用硬化性樹脂組成物である。
(ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート(A))
ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート(A)は、硬化収縮を抑制し、得られる硬化物の弾性率、吸水率の低下に寄与する成分である。ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート(A)は、ポリブチレングリコールの両末端を(メタ)アクリル酸で封止したものである。ポリブチレングリコール部におけるブチレングリコール基の繰り返し単位数nは5〜16が好ましい。ただし、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレートは、一般的に正規分布的な繰り返し単位数の異なる化合物の混合物なので、ここでの繰り返し単位数nは中央値を意味する。繰り返し単位数nが5以上の場合、得られる硬化物の弾性率が良好となる。16以下の場合、吸水率が良好となる。また、耐熱性が良好となる。
(脂環式(メタ)アクリレート(B))
脂環式(メタ)アクリレート(B)は、硬化収縮率を抑制し、得られる硬化物の耐熱性、透明性の向上に寄与する成分である。脂環式(メタ)アクリレート(B)の具体例としては、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェンチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジメタノールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。脂環式(メタ)アクリレート(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。脂環式(メタ)アクリレート(B)は、下記一般式(1)で示されるモノ(メタ)アクリレートであることが好ましい。モノ(メタ)アクリレートであることにより、注型等の作業性が良くなる。
Figure 2010189471
(式中、Rは水素またはメチル基、Rは脂環式炭化水素構造を含む炭化水素基を示す。)
一般式(1)のRは、炭素原子数5〜12の脂環式炭化水素基であることが好ましい。一般式(1)のRの炭素原子数が5以上の場合、硬化収縮が抑制される。また、得られる硬化物の耐熱性が良好となる。12以下の場合、強度が良好となる。耐熱性、低硬化収縮率、透明性の点から、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェンチル(メタ)アクリレートが好ましい。耐熱性の点から、イソボルニルメタクリレート、フェンチルメタクリレートがより好ましい。
硬化性樹脂組成物中のポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート(A)と脂環式(メタ)アクリレート(B)との含有割合は、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート(A)が25〜65質量%、脂環式(メタ)アクリレート(B)が35〜75質量%であることが好ましく、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート(A)が35〜55質量%、脂環式(メタ)アクリレート(B)45〜65質量%であることがより好ましい。脂環式(メタ)アクリレート(B)の含有量が35質量%以上であると硬化物の透明性、耐熱性が良好となる。75質量%以下であると硬化物の弾性率が低くなって好ましい。
(他の成分)
本発明における硬化性樹脂組成物を構成する(A)、(B)以外の成分として、本発明の特徴を損なわない範囲でその他のラジカル重合性ビニル単量体を使用しても差し支えない。その他のラジカル重合性ビニル単量体の具体例として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エトキシレーテッド2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロイルモルフォリン、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル等が挙げられる。また、必要に応じて、1分子中に2個以上の二重結合を有する(メタ)アクリル系ラジカル重合性単量体を用いてもよい。その具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物等が挙げられる。
その他のラジカル重合性ビニル単量体の含有量は、(A)、(B)成分との合計中、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物の硬化に使用される硬化剤は、特に限定されず、従来から行われている硬化方法のいずれも用いることができる。例えば、硬化剤として、有機過酸化物やアゾ化合物のような重合開始剤を用いて熱重合してもよいし、光重合開始剤を用いて、光重合を行ってもよい。また、これらを併用してもよい。
本発明に用いる重合開始剤として使用する有機過酸化物の具体的な例としては、メチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等のパーオキシケタール、1,1,3,3,−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル等が挙げられる。
本発明に用いる重合開始剤として使用するアゾ化合物の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリック酸、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド等が挙げられる。
本発明に用いる光重合開始剤の具体例として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン等が挙げられる。
硬化性樹脂組成物100質量部当たりの熱重合用開始剤や光重合用開始剤の配合量は、0.01質量部〜5質量部であることが好ましく、0.1質量部〜2質量部であるがより好ましい。配合量が0.01質量部以上であると、硬化性が良好となり、5質量部以下であると、硬化物の耐熱性、透明性が良好となる。
本発明の発光ダイオード封止材用硬化性樹脂組成物を熱重合により硬化する場合の重合温度、重合時間は硬化剤の種類、含有量により、その最適値が異なるため、特に限定されないが、重合温度は40℃〜140℃が好ましい。40℃以上であると硬化性が良好となり、硬化時間も短縮できるため、生産性が向上する。140℃以下であると、急激な硬化による硬化物のクラックや発泡が抑制できる。重合時間は0.5時間〜5時間が好ましい。0.5時間以上であると、硬化性が良好となり、5時間以下であると、硬化時間が短縮され、生産性が向上する。また、より短時間で、硬化物を得るために光照射による光重合を行うこともできる。
本発明の有機EL充填剤用硬化性樹脂組成物を熱重合により硬化する場合の重合温度、重合時間は硬化剤の種類、含有量により、その最適値が異なるため、特に限定されないが、重合温度は40℃〜100℃が好ましい。40℃以上であると硬化性が良好となり、硬化時間も短縮できるため、生産性が向上する。100℃以下であると、有機EL素子の熱による劣化が抑制される。重合時間は0.5時間〜5時間が好ましい。0.5時間以上であると、硬化性が良好となり、5時間以下であると、硬化時間が短縮され、生産性が向上する。また、より短時間で、硬化物を得るために光照射による光重合を行うこともできる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物は、種々の特性を向上するために、例えば、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、潤滑剤、離型剤、染料、顔料、消泡剤、重合抑制剤、充填剤等の各種添加剤を添加してもよい。
<発光ダイオード用封止材>
本発明の発光ダイオード用封止材は、本発明の発光ダイオード封止材用硬化性樹脂組成物を硬化した硬化物からなる。発光ダイオード用封止材の成型方法としては、硬化剤、蛍光体などを撹拌混合した硬化性樹脂組成物を発光ダイオードのパッケージ内へ注入、あるいはプリント基板上への塗布を行った後、硬化性樹脂組成物の硬化を行い、発光ダイオード用封止材とする方法が好ましい。本発明の硬化性樹脂組成物は、高い透明性、耐熱性、低弾性率等が要求される白色LED、青色LED、紫外・近紫外LEDに特に有用である。
<有機ELパネル用充填剤>
本発明の有機ELパネル用充填剤は、本発明の有機ELパネル充填剤用硬化性樹脂組成物を硬化した硬化物からなる。有機ELパネル用充填剤の成型方法としては、封止材となるエポキシ樹脂を光重合で硬化することで密閉構造とした2枚のガラス基板間の空間に、硬化剤を撹拌混合した有機ELパネル充填剤用硬化性樹脂組成物を注入し、封止材用エポキシ樹脂のアフターキュアーと同時に有機ELパネル充填剤用硬化性樹脂組成物の硬化を行い、成型する方法が好ましい。本発明の硬化性樹脂組成物は、高い透明性を有するため、有機ELパネルの視認性向上や光取り出し効率の向上に有用である。また、低硬化収縮、低弾性率であるため、成型性が良く、欠点の発生しにくい充填剤として、有用である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
[実施例1〜9]
表1に示した割合で(A)成分、(B)成分、さらに硬化剤としてビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(日油株式会社製、パーロイルTCP、10時間半減期温度:40.8℃(カタログ値)、白色顆粒状)を配合し、室温で撹拌して、硬化性樹脂組成物を得た。次に、強化ガラス、塩化ビニル製チューブ状ガスケットを用いて作製した鋳型に脱泡した上記の硬化性樹脂組成物を流し込み、セルを密閉した。その後、50℃で2時間、さらに80℃で1時間かけて加熱硬化を行った。鋳型を外して樹脂硬化物を得た。
得られた樹脂硬化物について以下のような物性評価を行った。結果を表1に示す。
(硬化収縮率)
硬化性樹脂組成物の比重と樹脂硬化物の比重を測定し、次の式(1)を用いて算出し、下記の基準で評価した。硬化性樹脂組成物の比重は、比重カップ法により、23℃における値を測定した。樹脂硬化物の比重は、JIS−K7112に準じ、水中置換法で求めた。23℃における空気中および水中の樹脂硬化物の質量を測定し、次の式(2)により求めた。
硬化収縮率=(S−S)/S×100 (1)
=W/(W−W) (2)
:硬化性樹脂組成部の比重
:樹脂硬化物の比重
:樹脂硬化物の空気中の質量
:樹脂硬化物の水中の質量
○:硬化収縮率が10%未満
△:硬化収縮率が10%以上、12%未満
×:硬化収縮率が12%以上
(全光線透過率)
測定には、3mm厚の板状硬化物を用いた。JIS−K7105に準じ、ヘーズメーター(株式会社村上色彩技術研究所製、HM−65W型)を用いて測定を行った。
(450nmにおける透過率、400nmにおける透過率)
測定には、3mm厚の板状樹脂硬化物を用いた。分光光度計(日立製作所社製、U−3400)を用いて、板状樹脂硬化物の透過率を測定し、450nmおよび400nmの透過率を読み取った。下記の基準で評価した。
450nmにおける評価。
○:450nmにおける透過率が90%以上
△:450nmにおける透過率が88%以上、90%未満
×:450nmにおける透過率が88未満
400nmにおける評価。
○:400nmにおける透過率が88%以上
△:400nmにおける透過率が86%以上、88%未満
×:400nmにおける透過率が86未満
(吸水率)
測定には、3mm厚の板状樹脂硬化物を用いた。50℃で板状樹脂硬化物を24時間かけて乾燥させ、乾燥後の質量を測定した。この質量を試験前質量とした。この板状樹脂硬化物を70℃の純水に24時間浸漬し、質量を測定した。この質量を試験後質量とした。次の式(3)を用いて、吸水率を算出し、下記の基準で評価した。
吸水率=(試験後質量−試験前質量)/試験前質量×100 (3)
○:吸水率が1.0%未満
×:吸水率が1.0%以上
(耐熱性)
3mm厚の板状樹脂硬化物を用いて、150℃の空気雰囲気下で20時間静置する耐熱試験を行った。試験前後の樹脂板のイエローネスインデックス(YI)を色差計(日本電色工業社製、SE2000)を用いて測定し、その差(ΔYI)から、耐熱性を評価した。YIの測定は、透過モードで行った。
○:△YIが3.0未満
△:△YIが3.0以上、4.0未満
×:△YIが4.0以上
(曲げ弾性率)
測定はJIS−K6911に準じて行った。測定温度は23℃とした。下記の基準で評価した。
○:曲げ弾性率が2500MPa未満
△:曲げ弾性率が2500MPa以上、3500MPa未満
×:曲げ弾性率が3500MPa以上
[比較例1〜6]
表2に示した割合に配合を変更した以外は、実施例と同様に硬化性樹脂組成物、樹脂硬化物を作製し、物性評価を行った。比較例5、比較例6の耐熱性の評価では板状樹脂硬化物の黄変が非常に大きく、また、クラックにより板状樹脂硬化物が割れたため、△YIの測定による評価はできなかったが、黄変
が非常に大きかったことから、評価を「×」とした。結果を表1に示す。
Figure 2010189471
Figure 2010189471
表中の略語は下記の通りである。
IBXMA:イソボルニルメタクリレート
FCMA:フェンチルメタクリレート
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
n−BMA:ノルマルブチルメタクリレート
BzMA:ベンジルメタクリレート
PBOM:ポリブチレングリコールジメタクリレート、n=8から9(三菱レイヨン株式会社製、アクリエステルPBOM)
PEOM:ポリエチレングリコールジメタクリレート、n≒14(新中村化学工業株式会社製、NKエステル14G)
PPOM1:ポリプロピレングリコールジメタクリレート、n≒7(日油株式会社製、ブレンマーPDP−400N)
PPOM2:ポリプロピレングリコールジメタクリレート、n≒12(日油株式会社製、ブレンマーPDP−700)
TCP:ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(日油株式会社製、パーロイルTCP)
1 封止剤
2 発光ダイオード素子
3a、3b ボンディングワイヤ
4a、4b リフレクター
5 電極(アノード)
6 電極(カソード)
7 パッケージ基板
8 充填剤
9a、9b ガラス基板
10a、10b 封止材
11 有機EL素子
12 パッシベーション
100 発光ダイオード
200 有機ELパネル

Claims (7)

  1. ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート(A)、及び脂環式(メタ)アクリレート(B)を含有する発光ダイオード封止材用硬化性樹脂組成物。
  2. ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート(A)、及び脂環式(メタ)アクリレート(B)を含有する有機ELパネル充填剤用硬化性樹脂組成物。
  3. 脂環式(メタ)アクリレート(B)が、下記一般式(1)で示されるモノ(メタ)アクリレート(B)である請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 2010189471
    (式中、Rは水素またはメチル基、Rは脂環式炭化水素構造を含む炭化水素基を示す。)
  4. 一般式(1)で示されるモノ(メタ)アクリレートのRが炭素原子数5〜12の脂環式炭化水素基である請求項3に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 一般式(1)で示されるモノ(メタ)アクリレートがイソボルニル(メタ)アクリレート、またはフェンチル(メタ)アクリレートである請求項4に記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物である発光ダイオード用封止材。
  7. 請求項2に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物である有機ELパネル用充填剤。
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